JP2014109359A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダウンシフト時の変速速度を高める。
【解決手段】エンジン11と駆動輪14との間に自動変速機16を備え、エンジン11と自動変速機16とは入力軸13を介して接続され、自動変速機16と駆動輪14とは出力軸15を介して接続される。また、出力軸15に接続されるフライホイール78が設けられる。また、入力軸13に接続されるサンギヤ71と、出力軸15に接続されるキャリア73と、フライホイール78に接続されるリングギヤ74とを備える動力分割機構70が設けられる。さらに、フライホイール78と出力軸15との間に出力クラッチ79が設けられ、リングギヤ74とフライホイール78との間に入力クラッチ77が設けられる。自動変速機16のダウンシフト時には、制御ユニットによって入力クラッチ77と出力クラッチ79とが締結状態に制御される。
【選択図】図2

Description

本発明は、動力源と駆動輪との間に変速機構を備える車両用駆動装置に関する。
車両のパワーユニットには、平行軸式の手動変速機、平行軸式の自動変速機、遊星歯車式の自動変速機、或いは無段変速機等の変速機構が組み込まれている。平行軸式の手動変速機や自動変速機においては、変速段を切り換える際に駆動輪に対する一時的なトルク切れが発生するため、このトルク切れに伴う減速感の解消が求められている。そこで、フライホイールから駆動輪にトルクを伝達し、変速中の減速感を解消する変速機が提案されている(特許文献1参照)。また、無段変速機や遊星歯車式の自動変速機等が搭載される車両においても、変速機構に掛かる負荷を抑制する観点から、変速中にフライホイールから駆動輪にトルクを伝達することが考えられる。
特許第3707374号公報
ところで、高速段から低速段に切り換えるダウンシフト時においては、低速段の変速比に合わせて入力軸の回転速度を引き上げる必要がある。したがって、ダウンシフト時の変速速度を高めるためには、エンジンや電動モータ等の回転速度を積極的に引き上げ、入力軸の回転速度を素早く上昇させることが必要であった。しかしながら、エンジン等の回転速度を上昇させる所謂ブリッピング制御は、車両のエネルギー効率を低下させる要因であることから、ダウンシフト時の変速速度を高めることは困難となっていた。
本発明の目的は、ダウンシフト時の変速速度を高めることにある。
本発明の一実施形態では、動力源と駆動輪との間に変速機構を備え、前記動力源と前記変速機構とは入力経路を介して接続され、前記変速機構と前記駆動輪とは出力経路を介して接続される車両用駆動装置であって、前記出力経路に接続されるフライホイールと、前記入力経路に接続される第1回転要素、前記出力経路に接続される第2回転要素、および前記フライホイールに接続される第3回転要素を備える動力分割機構と、前記フライホイールと前記出力経路との間に設けられる第1クラッチと、前記第3回転要素と前記フライホイールとの間に設けられる第2クラッチと、前記変速機構のダウンシフト時に、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチを締結状態に制御するクラッチ制御部と、を有する。
本発明の他の実施形態では、前記第1クラッチと前記第2クラッチとは摩擦クラッチである。
本発明の他の実施形態では、前記クラッチ制御部は、ダウンシフト時に、前記第1クラッチを締結状態に制御することで前記フライホイールの回転速度を引き下げ、前記第2クラッチを締結状態に制御することで前記第3回転要素の回転速度を引き下げて前記第1回転要素の回転速度を引き上げる。
本発明の他の実施形態では、前記動力源と前記入力経路との間に設けられる第3クラッチを有し、前記クラッチ制御部は、ダウンシフト時に、前記第3クラッチを締結状態に保持した状態のもとで、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチを締結状態に制御する。
本発明の他の実施形態では、前記動力分割機構は、共線図上で、前記第1回転要素、前記第2回転要素、前記第3回転要素の順に配列される構成である。
本発明の他の実施形態では、前記第1回転要素はサンギヤであり、前記第2回転要素は前記サンギヤに噛み合うピニオンギヤを回転自在に支持するキャリアであり、前記第3回転要素は前記ピニオンギヤに噛み合うリングギヤである。
本発明の他の実施形態では、前記動力源は内燃機関である。
本発明によれば、変速機構のダウンシフト時に、フライホイールと出力経路との間に設けられる第1クラッチと、第3回転要素とフライホイールとの間に設けられる第2クラッチとを、締結状態に制御している。これにより、フライホイールによって入力経路の回転速度を引き上げることができ、ダウンシフト時の変速速度を高めることが可能となる。
本発明の一実施の形態である車両用駆動装置つまりパワーユニットを示す概略図である。 パワーユニットの構造を簡単に示す説明図である。 (a)および(b)は動力分割機構の作動状態を示す共線図である。 アップシフト制御の実行手順の一例を示すフローチャートである。 (a)はパワーユニットの作動状態を示す説明図である。(b)は動力分割機構の作動状態を示す共線図である。 (a)はパワーユニットの作動状態を示す説明図である。(b)は動力分割機構の作動状態を示す共線図である。 (a)はパワーユニットの作動状態を示す説明図である。(b)は動力分割機構の作動状態を示す共線図である。 (a)はパワーユニットの作動状態を示す説明図である。(b)は動力分割機構の作動状態を示す共線図である。 ダウンシフト制御の実行手順の一例を示すフローチャートである。 (a)はパワーユニットの作動状態を示す説明図である。(b)は動力分割機構の作動状態を示す共線図である。 (a)はパワーユニットの作動状態を示す説明図である。(b)は動力分割機構の作動状態を示す共線図である。 (a)はパワーユニットの作動状態を示す説明図である。(b)は動力分割機構の作動状態を示す共線図である。 (a)はパワーユニットの作動状態を示す説明図である。(b)は動力分割機構の作動状態を示す共線図である。 ダウンシフト時における発進クラッチ、入力クラッチおよび出力クラッチの作動状態を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である車両用駆動装置つまりパワーユニット10を示す概略図である。図1に示すように、パワートレインとも呼ばれるパワーユニット10は、エンジン(動力源,内燃機関)11に発進クラッチ(第3クラッチ)12を介して連結される入力軸13と、駆動輪14に連結される出力軸15とを有している。入力軸13とこれに平行となる出力軸15との間には、変速機構として平行軸式の自動変速機16が設けられている。すなわち、エンジン11と駆動輪14との間には自動変速機16が設けられており、エンジン11と自動変速機16とは入力軸(入力経路)13を介して接続され、自動変速機16と駆動輪14とは出力軸(出力経路)15を介して接続されている。なお、平行軸式の自動変速機16とは、平行軸式の手動変速機に対し、アクチュエータによる自動変速機能を組み込んだ変速機である。
入力軸13には第1速から第6速の駆動歯車21〜26が回転自在に装着されている。また、出力軸15には第1速から第6速の従動歯車31〜36が固定されている。駆動歯車21と従動歯車31とを噛み合わせることで第1速の変速歯車列41が形成され、駆動歯車22と従動歯車32とを噛み合わせることで第2速の変速歯車列42が形成され、駆動歯車23と従動歯車33とを噛み合わせることで第3速の変速歯車列43が形成されている。また、駆動歯車24と従動歯車34とを噛み合わせることで第4速の変速歯車列44が形成され、駆動歯車25と従動歯車35とを噛み合わせることで第5速の変速歯車列45が形成され、駆動歯車26と従動歯車36とを噛み合わせることで第6速の変速歯車列46が形成されている。
入力軸13の駆動歯車21と駆動歯車22との間には、第1速または第2速の変速歯車列41,42を動力伝達状態に切り換える切換機構51が設けられている。切換機構51は、入力軸13に固定されるシンクロハブ52と、これに常時噛み合うシンクロスリーブ53とを有している。また、シンクロスリーブ53をスライドさせるため、シンクロスリーブ53にはシフトフォーク54を介してアクチュエータ55が接続されている。アクチュエータ55を作動させてシンクロスリーブ53を駆動歯車21のスプライン21aに噛み合わせると、第1速の変速歯車列41が動力伝達状態に切り換えられる。一方、アクチュエータ55を作動させてシンクロスリーブ53を駆動歯車22のスプライン22aに噛み合わせると、第2速の変速歯車列42が動力伝達状態に切り換えられる。なお、シンクロスリーブ53は、双方のスプライン21a,22aに対して噛み合わない中立位置に停止させることが可能である。
同様に、入力軸13の駆動歯車23と駆動歯車24との間には、第3速または第4速の変速歯車列43,44を動力伝達状態に切り換える切換機構56が設けられている。切換機構56は、入力軸13に固定されるシンクロハブ57と、これに常時噛み合うシンクロスリーブ58とを有している。また、シンクロスリーブ58をスライドさせるため、シンクロスリーブ58にはシフトフォーク59を介してアクチュエータ60が接続されている。アクチュエータ60を作動させてシンクロスリーブ58を駆動歯車23のスプライン23aに噛み合わせると、第3速の変速歯車列43が動力伝達状態に切り換えられる。一方、アクチュエータ60を作動させてシンクロスリーブ58を駆動歯車24のスプライン24aに噛み合わせると、第4速の変速歯車列44が動力伝達状態に切り換えられる。なお、シンクロスリーブ58は、双方のスプライン23a,24aに対して噛み合わない中立位置に停止させることが可能である。
同様に、入力軸13の駆動歯車25と駆動歯車26との間には、第5速または第6速の変速歯車列45,46を動力伝達状態に切り換える切換機構61が設けられている。切換機構61は、入力軸13に固定されるシンクロハブ62と、これに常時噛み合うシンクロスリーブ63とを有している。また、シンクロスリーブ63をスライドさせるため、シンクロスリーブ63にはシフトフォーク64を介してアクチュエータ65が接続されている。アクチュエータ65を作動させてシンクロスリーブ63を駆動歯車25のスプライン25aに噛み合わせると、第5速の変速歯車列45が動力伝達状態に切り換えられる。一方、アクチュエータ65を作動させてシンクロスリーブ63を駆動歯車26のスプライン26aに噛み合わせると、第6速の変速歯車列46が動力伝達状態に切り換えられる。なお、シンクロスリーブ63は、双方のスプライン25a,26aに対して噛み合わない中立位置に停止させることが可能である。
また、入力軸13の端部には遊星歯車列からなる動力分割機構70が接続されている。動力分割機構70は、入力軸13に接続されるサンギヤ(第1回転要素)71と、サンギヤ71に噛み合うピニオンギヤ72を回転自在に支持するキャリア(第2回転要素)73と、ピニオンギヤ72に噛み合うリングギヤ(第3回転要素)74とを有している。キャリア73にはキャリア軸75およびギヤ列76を介して出力軸15が接続されている。また、リングギヤ74には入力クラッチ(第2クラッチ)77を介してフライホイール78が接続されており、このフライホイール78には出力クラッチ(第1クラッチ)79を介してキャリア軸75が接続されている。さらに、フライホイール78は前後に貫通する中心孔78aを有しており、この中心孔78aにはキャリア軸75が回転自在に配置されている。
また、パワーユニット10に組み込まれる発進クラッチ12、入力クラッチ77および出力クラッチ79は、摩擦板の押し付け力に応じて伝達トルクを調整可能な摩擦クラッチによって構成されている。この摩擦クラッチは、複数の摩擦板を互いに引き離してトルクを遮断する解放状態と、複数の摩擦板を互いに押し付けてトルクを伝達する締結状態とに切り換えられる。また、摩擦板の押し付け力を調整することにより、伝達トルクを抑制した締結状態、つまりスリップ状態に制御することが可能となる。この摩擦クラッチのスリップ状態とは、いわゆる半クラッチ状態であり、摩擦板間に回転速度差が生じる締結状態である。なお、摩擦クラッチとしては、油圧によって伝達トルクを調整する油圧式の摩擦クラッチであっても良く、電磁力によって伝達トルクを調整する電磁式の摩擦クラッチであっても良い。
このようなパワーユニット10を制御するため、車両には制御ユニット80が設けられている。制御ユニット80には、セレクトレバーの操作状況を検出するインヒビタスイッチ81、アクセルペダルの操作状況を検出するアクセルペダルセンサ82、ブレーキペダルの操作状況を検出するブレーキペダルセンサ83、車速を検出する車速センサ84等が接続されている。制御ユニット80は、各種センサ81〜84からの情報に基づき走行状況を判定し、走行状況に応じたエンジン出力や変速段を設定する。そして、制御ユニット80は、エンジン11、アクチュエータ55,60,65、発進クラッチ12、入力クラッチ77、出力クラッチ79に制御信号を出力する。すなわち、制御ユニット80は、発進クラッチ12、入力クラッチ77および出力クラッチ79を制御するクラッチ制御部として機能している。なお、制御ユニット80は、制御信号等を演算するCPU、制御プログラム、演算式およびマップデータ等を格納するROM、一時的にデータを格納するRAM等によって構成されている。
続いて、前述したパワーユニット10の構成を簡単に説明した後に、動力分割機構70の作動状態について説明する。ここで、図2はパワーユニット10の構造を簡単に示す説明図である。また、図3(a)および(b)は動力分割機構70の作動状態を示す共線図である。この共線図に示される動力分割機構70の作動状態とは、発進クラッチ12が締結され、入力クラッチ77が締結され、出力クラッチ79が解放された場合の作動状態である。なお、図3において、符号Sはサンギヤ71を示し、符号Cはキャリア73を示し、符号Rはリングギヤ74を示している。また、符号Nsはサンギヤ回転数を示し、符号Ncはキャリア回転数を示し、符号Nrはリングギヤ回転数を示している。さらに、符号Neはエンジン回転数を示し、符号Nfwはフライホイール回転数を示している。なお、本発明書において回転数とは回転速度を意味している。
図2に示すように、エンジン11と駆動輪14との間には自動変速機16が設けられている。エンジン11と自動変速機16とは発進クラッチ12および入力軸13を介して接続されており、自動変速機16と駆動輪14とは出力軸15を介して接続されている。また、出力軸15には、ギヤ列76、キャリア軸75および出力クラッチ79を介してフライホイール78が接続されている。さらに、動力分割機構70は、入力軸13に接続されるサンギヤ71と、出力軸15にギヤ列76およびキャリア軸75を介して接続されるキャリア73と、フライホイール78に入力クラッチ77を介して接続されるリングギヤ74とを備えている。このように、動力分割機構70には入力軸13と出力軸15とが接続された状態となっている。
図3(a)に示すように、動力分割機構70は、共線図上で、入力軸13に接続されるサンギヤ71、出力軸15に接続されるキャリア73、フライホイール78に接続されるリングギヤ74の順に配列される構成となっている。したがって、図3(a)に破線で示すように、車速つまりキャリア回転数Ncを上昇させることにより、フライホイール回転数Nfwを上昇させることが可能となる。また、図3(b)に破線で示すように、エンジン回転数Neを低下させることにより、フライホイール回転数Nfwを上昇させることが可能となる。すなわち、動力分割機構70に入力軸13と出力軸15とを接続することにより、高車速領域においてエンジン回転数Neを抑制した場合であっても、フライホイール回転数Nfwを引き上げることが可能となっている。すなわち、高車速領域においては、エンジン回転数Neを抑制しながら、フライホイール78に大きな運動エネルギーを蓄えることが可能となる。
続いて、制御ユニット80によって実行されるフライホイール78を用いたアップシフト制御について説明する。なお、アップシフト制御については、第3速から第4速へのアップシフトを例に挙げて説明するが、この変速段に限られることはなく、他の変速段間におけるアップシフトであっても同様の変速制御を行うことが可能である。ここで、図4はアップシフト制御の実行手順の一例を示すフローチャートである。また、図5(a)〜図8(a)はパワーユニット10の作動状態を示す説明図である。図5(b)〜図8(b)は動力分割機構70の作動状態を示す共線図である。なお、図5(a)〜図8(a)には黒塗りの矢印でトルクの流れを示している。
図4に示すように、ステップS1では、発進クラッチ12が締結され、入力クラッチ77が締結され、出力クラッチ79が解放される。このように、変速前つまり第3速の変速段を用いた走行時には、発進クラッチ12および入力クラッチ77が締結される。これにより、図5(a)に示すように、エンジントルクは、第3速の変速歯車列43を介して出力軸15に伝達されるとともに、動力分割機構70を介してフライホイール78に伝達された状態となる。このように、変速前においては、エンジントルクの一部を用いてフライホイール78を回転させることにより、フライホイール78に運動エネルギーが蓄えられる。なお、出力クラッチ79が解放されることから、フライホイール回転数Nfwがキャリア回転数Ncに制限されることはない。
続いて、ステップS2では、車速やアクセル開度等に基づき所定の変速マップを参照することにより、変速段の切換条件が成立したか否かが判定される。ステップS2において、変速条件が成立したと判定されると、ステップS3に進み、入力クラッチ77が解放される。図6(a)に示すように、入力クラッチ77が解放されると、フライホイール78に対するエンジントルクの伝達は遮断され、エンジントルクは第3速の変速歯車列43から出力軸15に伝達される。次いで、ステップS4では、出力軸15にフライホイール78を接続するように出力クラッチ79の締結が開始されるとともに、切換機構56の作動に備えて発進クラッチ12が解放される。続くステップS5では、出力クラッチ79をスリップ状態に維持しながら、アクチュエータ60を作動させて変速段が第3速から第4速に切り換えられる。図7(a)に示すように、発進クラッチ12が解放される変速時には、出力クラッチ79をスリップ状態に制御することにより、出力軸15に対してフライホイール78から適切な大きさのトルクが伝達される。これにより、発進クラッチ12の解放に伴う出力軸15のトルク切れを防止することができ、運転手に違和感を与えることなく変速動作を完了させることが可能となる。そして、変速段の切り換えが完了すると、ステップS6に進み、出力クラッチ79が解放され、発進クラッチ12が締結される。これにより、図8(a)に示すように、出力軸15に対するフライホイール78からのトルク伝達は遮断され、エンジントルクは第4速の変速歯車列44を介して出力軸15に伝達される。
なお、図7(b)に矢印αで示すように、出力クラッチ79をスリップ状態に制御することにより、フライホイール78の運動エネルギー放出に伴ってフライホイール回転数Nfwは低下する。また、図7(b)に矢印βで示すように、変速段が第3速から第4速に切り換えられると、入力軸13の回転数低下に連動してサンギヤ回転数Nsも低下する。そして、図7(b)に矢印γで示すように、キャリア回転数Ncは車速によって規制されてほぼ一定となることから、サンギヤ回転数Nsの低下に伴ってリングギヤ回転数Nrは上昇することになる。また、図8(b)に示すように、変速直後においては、リングギヤ回転数Nrに比べてフライホイール回転数Nfwが低下している。すなわち、フライホイール78の運動エネルギーが低下した状態であるため、次の変速動作に備えて、適宜、入力クラッチ77が締結されてフライホイール回転数Nfwが引き上げられることになる。
これまで説明したように、発進クラッチ12が解放される変速時には、出力クラッチ79を締結することにより、図7(a)に示すように、フライホイール78から出力軸15にトルクを伝達することが可能となる。これにより、平行軸式の自動変速機16を変速させる場合であっても、発進クラッチ12の解放に伴う出力軸15のトルク切れを防止することができるため、運転手に違和感を与えることなく変速動作を完了させることが可能となる。しかも、動力分割機構70には入力軸13と出力軸15とが接続されることから、エンジン回転数Neだけでなく車速に応じてフライホイール回転数Nfwを制御することが可能となる。したがって、高車速領域においては、エンジン回転数Neを抑制しつつフライホイール回転数Nfwを高めることができ、フライホイール78に大きな運動エネルギーを蓄えることが可能となる。これにより、トルク切れを補うために大きな運動エネルギーが必要となる高車速領域においても、フライホイール78から出力軸15に対して十分なトルクを伝達することが可能となる。
続いて、制御ユニット80によって実行されるフライホイール78を用いたダウンシフト制御について説明する。なお、ダウンシフト制御については、第4速から第3速へのダウンシフトを例に挙げて説明するが、この変速段に限られることはなく、他の変速段間におけるダウンシフトであっても同様の変速制御を行うことが可能である。ここで、図9はダウンシフト制御の実行手順の一例を示すフローチャートである。また、図10(a)〜図13(a)はパワーユニット10の作動状態を示す説明図である。図10(b)〜図13(b)は動力分割機構70の作動状態を示す共線図である。さらに、図14はダウンシフト時における発進クラッチ12、入力クラッチ77および出力クラッチ79の作動状態を示す説明図である。なお、図10(a)〜図13(a)には黒塗りの矢印でトルクの流れを示している。また、図14には、変速前、変速中(1)、変速中(2)、変速中(3)、変速中(4)、変速中(5)、変速完了の順に、ダウンシフト時の動作過程が示されている。
図9に示すように、ステップS11では、発進クラッチ12が締結され、入力クラッチ77が締結され、出力クラッチ79が解放される。このように、変速前つまり第4速の変速段を用いた走行時には、発進クラッチ12および入力クラッチ77が締結される。これにより、図10(a)に示すように、エンジントルクは、第4速の変速歯車列44を介して出力軸15に伝達されるとともに、動力分割機構70を介してフライホイール78に伝達された状態となる。このように、変速前においては、エンジントルクの一部を用いてフライホイール78を回転させることにより、フライホイール78に運動エネルギーが蓄えられる。なお、出力クラッチ79が解放されることから、フライホイール回転数Nfwがキャリア回転数Ncに制限されることはない。
続いて、ステップS12では、車速やアクセル開度等に基づき所定の変速マップを参照することにより、変速段の切換条件が成立したか否かが判定される。ステップS12において、変速条件が成立したと判定されると、ステップS13に進み、入力クラッチ77が解放され、出力クラッチ79がスリップ状態に制御される。続いて、ステップS14では、エンジントルクを引き下げて切換機構56の負荷を減少させた後に、アクチュエータ60を作動させて変速段が第4速からニュートラル(中立状態)に切り換えられる。これにより、図11(a)に示すように、フライホイール78によって出力軸15のトルク切れを防止しつつ、自動変速機16がニュートラルに制御された状態となる。なお、図11(b)に矢印αで示すように、出力クラッチ79をスリップ状態に制御することにより、フライホイール78の運動エネルギー放出に伴ってフライホイール回転数Nfwは低下した状態となる。
このように、自動変速機16がニュートラル状態に制御されると、続くステップS15では、入力クラッチ77がスリップ状態に制御される。これにより、図12(a)に示すように、フライホイール78には入力クラッチ77を介してリングギヤ74が接続される。すなわち、図12(b)に矢印αで示すように、低下するフライホイール回転数Nfwに追従するように、リングギヤ回転数Nrが引き下げられる。なお、図12(b)に矢印βで示すように、出力クラッチ79のスリップ状態が継続されることから、運動エネルギーの放出に伴ってフライホイール回転数Nfwは引き続き低下することになる。このように、入力クラッチ77の締結によってリングギヤ回転数Nrが低下することから、図12(b)に矢印γで示すように、動力分割機構70を介してサンギヤ回転数Nsおよびエンジン回転数Neを上昇させることが可能となる。すなわち、入力軸13に連動するスプライン23aの回転速度を素早く引き上げることができるため、シンクロスリーブ58とスプライン23aとの回転速度を素早く同期させることが可能となる。なお、図12(b)に示すように、キャリア回転数Ncは車速に規制されてほぼ一定となることから、リングギヤ回転数Nrを低下させてサンギヤ回転数Nsを上昇させることが可能となる。
このように、シンクロスリーブ58とスプライン23aとの回転同期が完了すると、ステップS16に進み、アクチュエータ60を作動させて変速段がニュートラルから第3速に切り換えられる。続くステップS17では、入力クラッチ77が締結され、出力クラッチ79が解放され、エンジントルクが引き上げられる。これにより、図13(a)に示すように、出力軸15に対するフライホイール78からのトルク伝達は遮断され、エンジントルクは第3速の変速歯車列43から出力軸15に伝達される。
これまで説明したように、ダウンシフト時つまりダウンシフトさせる際には、入力クラッチ77と出力クラッチ79とを締結したので、フライホイール回転数Nfwを低下させてエンジン回転数Neを上昇させることが可能となる(図14の変速中(3)および図12参照)。すなわち、入力軸13の回転速度を素早く上昇させることができるため、ダウンシフト時の変速速度を高めることが可能となる。しかも、フライホイール78に蓄えられた運動エネルギーを用いてエンジン回転数Neを上昇させることができるため、車両の燃費性能つまりエネルギー効率を向上させることが可能となる。すなわち、フライホイール78の運動エネルギーを用いてエンジン回転数Neを上昇させるため、このブリッピング制御用に内燃機関であるエンジン11に対して供給される燃料を削減若しくは無くすことが可能となる。
また、前述の説明では、ダウンシフト時に、入力クラッチ77と出力クラッチ79とをスリップ状態、つまり摩擦板間に回転速度差が生じている締結状態に制御しているが、これに限られることはない。例えば、入力クラッチ77や出力クラッチ79を、摩擦板間に回転速度差が生じていない締結状態に制御しても良い。なお、入力クラッチ77や出力クラッチ79の締結力は、切換機構51,56,61を適切に同期させるべく、エンジン回転数Ne、フライホイール回転数Nfwおよび目標変速段等に応じて適宜調節される。さらに、ダウンシフト時に、入力クラッチ77と出力クラッチ79とを締結する際には、エンジン回転数Neを素早く上昇させるため、発進クラッチ12を摩擦板間に回転速度差が生じていない締結状態に制御することが望ましい。しかしながら、ダウンシフト時の変速ショックを抑制する観点から、発進クラッチ12をスリップ状態つまり摩擦板間に回転速度差が生じている締結状態に保持しつつ、入力クラッチ77と出力クラッチ79とを締結しても良い。
また、図9のフローチャートに従って実行されるダウンシフト制御は、変速速度を高めるためのダウンシフト制御である。このため、素早い変速が必要とされないダウンシフト時には、図4のフローチャートに従ってダウンシフト制御を実行しても良い。また、図9のフローチャートに従って実行されるダウンシフト制御は、変速中にフライホイール78を用いて出力軸15のトルク切れを防止するダウンシフト制御、つまりアクセルペダルが踏み込まれる加速時に実行されるダウンシフト制御である。したがって、変速中のトルク切れに伴う減速感が問題とならない減速時のダウンシフト制御においては、他の手順に沿ってフライホイール78を用いることなくダウンシフト制御が実行される。
前述の説明では、動力分割機構70のサンギヤ71に入力軸13を接続し、動力分割機構70のリングギヤ74にフライホイール78を接続しているが、これに限られることはない。例えば、動力分割機構70のサンギヤ71にフライホイール78を接続し、動力分割機構70のリングギヤ74に入力軸13を接続しても良い。すなわち、サンギヤ71を第3回転要素として機能させても良く、リングギヤ74を第1回転要素として機能させても良い。また、図示する場合には、単純遊星歯車列によって動力分割機構70を構成しているが、これに限られることはなく、複数の遊星歯車列を接続した複合遊星歯車列によって動力分割機構70を構成しても良い。また、図示する場合には、1種類のピニオンギヤ72を備えた遊星歯車列によって動力分割機構70を構成しているが、これに限られることはなく、複数種類のピニオンギヤを備えた遊星歯車列によって動力分割機構70を構成しても良い。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、前述の説明では、動力源として内燃機関であるエンジン11を用いているが、これに限られることはなく、動力源として電動モータを用いるようにしても良い。また、動力源としてエンジン11と電動モータとを組み合わせるようにしても良い。すなわち、電気自動車やハイブリッド自動車に搭載されるパワーユニットに対し、本発明を適用することも可能である。
また、前述の説明では、変速機構として平行軸式の自動変速機16を用いているが、これに限られることはない。例えば、変速機構として、手動変速機、無段変速機、遊星歯車式の自動変速機を用いた場合であっても、フライホイール78を用いてエンジン回転数Neを上昇させることにより、ダウンシフト時の変速速度を高めることができるため、本発明を有効に適用することが可能となる。また、前述の説明では、エンジン11と入力軸13との間に発進クラッチ12を設けているが、これに限られることはない。例えば、エンジン11と入力軸13との間に、発進クラッチ12に代えてトルクコンバータを設けても良い。
10 パワーユニット(車両用駆動装置)
11 エンジン(動力源,内燃機関)
12 発進クラッチ(第3クラッチ)
13 入力軸(入力経路)
14 駆動輪
15 出力軸(出力経路)
16 自動変速機(変速機構)
70 動力分割機構
71 サンギヤ(第1回転要素)
73 キャリア(第2回転要素)
74 リングギヤ(第3回転要素)
77 入力クラッチ(第2クラッチ)
78 フライホイール
79 出力クラッチ(第1クラッチ)
80 制御ユニット(クラッチ制御部)

Claims (7)

  1. 動力源と駆動輪との間に変速機構を備え、前記動力源と前記変速機構とは入力経路を介して接続され、前記変速機構と前記駆動輪とは出力経路を介して接続される車両用駆動装置であって、
    前記出力経路に接続されるフライホイールと、
    前記入力経路に接続される第1回転要素、前記出力経路に接続される第2回転要素、および前記フライホイールに接続される第3回転要素を備える動力分割機構と、
    前記フライホイールと前記出力経路との間に設けられる第1クラッチと、
    前記第3回転要素と前記フライホイールとの間に設けられる第2クラッチと、
    前記変速機構のダウンシフト時に、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチを締結状態に制御するクラッチ制御部と、
    を有することを特徴とする車両用駆動装置。
  2. 請求項1記載の車両用駆動装置において、
    前記第1クラッチと前記第2クラッチとは摩擦クラッチであることを特徴とする車両用駆動装置。
  3. 請求項1または2記載の車両用駆動装置において、
    前記クラッチ制御部は、ダウンシフト時に、前記第1クラッチを締結状態に制御することで前記フライホイールの回転速度を引き下げ、前記第2クラッチを締結状態に制御することで前記第3回転要素の回転速度を引き下げて前記第1回転要素の回転速度を引き上げることを特徴とする車両用駆動装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用駆動装置において、
    前記動力源と前記入力経路との間に設けられる第3クラッチを有し、
    前記クラッチ制御部は、ダウンシフト時に、前記第3クラッチを締結状態に保持した状態のもとで、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチを締結状態に制御することを特徴とする車両用駆動装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用駆動装置において、
    前記動力分割機構は、共線図上で、前記第1回転要素、前記第2回転要素、前記第3回転要素の順に配列される構成であることを特徴とする車両用駆動装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用駆動装置において、
    前記第1回転要素はサンギヤであり、前記第2回転要素は前記サンギヤに噛み合うピニオンギヤを回転自在に支持するキャリアであり、前記第3回転要素は前記ピニオンギヤに噛み合うリングギヤであることを特徴とする車両用駆動装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用駆動装置において、
    前記動力源は内燃機関であることを特徴とする車両用駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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GB2572777A (en) * 2018-04-10 2019-10-16 Caterpillar Inc Energy storage system for powertrains of machines
WO2024009765A1 (ja) * 2022-07-08 2024-01-11 株式会社クボタ 作業車両

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