JP2014109352A - 補機用油圧式オートテンショナ - Google Patents

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Abstract

【課題】リリーフバルブを有する補機用油圧式オートテンショナにおいて、作動油に混入する異物を補足する。
【解決手段】作動油が収容されたシリンダ1の底部上面にスリーブ嵌合孔3を設け、スリーブ嵌合孔内にスリーブ4の下端部を圧入し、スリーブ内にロッド5の下端部を摺動自在に挿入し、圧力室6を形成する。シリンダとスリーブ間にリザーバ室14を形成し、スリーブとスリーブ嵌合孔の嵌合面間にリザーバ室と圧力室を連通する油通路15を設け、スリーブの下端部内にチェックバルブ17を組み込む。ロッドに下端で開口するバルブ嵌合孔24と、上部をリザーバ室に連通する油路25を設ける。バルブ嵌合孔内にリリーフバルブ30を組込み、リリーフバルブの作動油流入側にフィルタ40を設け、圧力室内の作動油がリリーフバルブ内に流入する際、作動油に混入する異物をフィルタで捕捉する。
【選択図】図1

Description

この発明は、オルタネータやウォータポンプ、エアコンディショナのコンプレッサ等の自動車補機を駆動する補機駆動用ベルトの張力調整に用いられる油圧式オートテンショナに関する。
エンジンのクランクシャフトの回転をオルタネータ等の各種の自動車補機に伝えるベルト伝動装置においては、図13に示すように、ベルト51の弛み側に軸52を中心にして揺動可能なプーリアーム53を設け、そのプーリアーム53に油圧式オートテンショナAの調整力を付与して、プーリアーム53の揺動側端部に支持された回転可能なテンションプーリ54がベルト51を押圧する方向にプーリアーム53を付勢し、ベルト51の張力を一定に保持するようにしている。
上記のようなベルト伝動装置に使用される補機用油圧式オートテンショナAとして、特許文献1に記載されたものが従来から知られている。この補機用油圧式オートテンショナにおいては、作動油が収容された底付きシリンダの底面から起立するスリーブ内にロッドの下部を摺動自在に挿入してスリーブ内に圧力室を形成し、上記ロッドの上部に設けられたばね座とシリンダの底面間にリターンスプリングを組込んでロッドとシリンダを伸張する方向に付勢している。
また、ばね座の下部にリターンスプリングの上部を覆う筒状のスプリングカバーを設け、上記シリンダの上部開口に組込まれたシール部材の内周をスプリングカバーの外周に弾性接触させてシリンダとスリーブ間に密閉されたリザーバ室を形成し、そのリザーバ室と圧力室をシリンダの底部に形成された油通路で連通し、上記スリーブの下端開口部に、圧力室内の圧力上昇時に閉鎖して圧力室と油通路の連通を遮断するチェックバルブを組込んでいる。
さらに、ロッドに、その下端で開口するバルブ嵌合孔と、そのバルブ嵌合孔の上部をリザーバ室に連通する油路を設け、上記バルブ嵌合孔内にリリーフバルブを組み込み、そのリリーフバルブを、バルブシートと、そのバルブシートに形成された弁孔をバルブシートの上面側から開閉する弁体と、その弁体をバルブシートに向けて付勢するバルブスプリングとで形成している。
上記の構成からなる油圧式オートテンショナは、シリンダの下面に設けられた連結片をエンジンブロックに回動自在に連結し、ばね座の上面に設けられた連結片を図13に示すプーリアーム53に連結して、ベルト51からテンションプーリ54およびプーリアーム53を介してシリンダとロッドを収縮させる方向の押込み力が負荷された際に、チェックバルブを閉じ、圧力室内に封入された作動油をスリーブとロッドの摺動面間に形成されたリーク隙間に流動させ、その流動時の作動油の粘性抵抗により圧力室内に油圧ダンパ力を発生させて上記押込み力を緩衝するようにしている。
また、圧力室内の圧力がリリーフバルブの設定圧より高くなると、そのリリーフバルブの弁体を開放させ、圧力室内の作動油をバルブシートの弁孔からリリーフバルブ内に流入させて、油路からリザーバ室内に流動させ、圧力室内の圧力上昇を抑制し、ベルト51が過張力になるのを防止している。
特開2009−191863号公報
ところで、特許文献1に記載された油圧式オートテンショナにおいては、シリンダの底面にスリーブ嵌合孔を形成し、そのスリーブ嵌合孔内にスリーブの下端部を圧入して組立て状態を保持する構成であるため、圧入による締め代が比較的大きく、スリーブの圧入の際、スリーブはスリーブ嵌合孔をしごきながら圧入されることになり、その圧入によってスリーブ下端面の外周部に圧入バリが形成され、作動油に混入する恐れがある。
また、油圧式オートテンショナの構成部品は洗浄後に組立てが行われるが、その構成部品の表面に切粉や切り屑が付着し、残存している場合もある。これらの残存異物は、オートテンショナの組立ての際に作動油に混入する恐れがある。
ここで、作動油に異物が混入していると、リリーフバルブの開放によって圧力室内の作動油がリリーフバルブ内に流入する際、その作動油と共に異物がリリーフバルブ内に侵入し、弁体の閉鎖の際に、バルブシートのシート面とで異物を噛み込む可能性があり、その噛み込みによりシール性が阻害され、リリーフバルブの機能を確実に発揮させることができなくなる。
この発明の課題は、リリーフバルブを有する補機用油圧式オートテンショナにおいて、作動油に混入する異物によってリリーフバルブの機能が阻害されるのを抑制することである。
上記の課題を解決するために、第1の発明においては、作動油が収容された底付きシリンダの底部上面にスリーブ嵌合孔を形成し、そのスリーブ嵌合孔にスリーブの下端部を圧入し、そのスリーブ内にロッドの下端部を摺動自在に挿入して、スリーブ内部に圧力室を形成し、前記ロッドの上部に設けられたばね座とシリンダの底部上面間にリターンスプリングを組込んでシリンダとロッドを伸張する方向に付勢し、前記シリンダの内周とスリーブの外周間に形成されたリザーバ室の上部開口を閉塞し、前記スリーブと前記スリーブ嵌合孔の嵌合面間に前記リザーバ室と前記圧力室を連通する油通路を設け、前記スリーブの下端部内に、圧力室の圧力がリザーバ室の圧力より高くなると閉じて圧力室と油通路の連通を遮断するチェックバルブを組込み、前記ロッドには、その下端面で開口するバルブ嵌合孔と、そのバルブ嵌合孔の上部を前記リザーバ室に連通する油路を設け、前記バルブ嵌合孔内にリリーフバルブを組み込み、そのリーフバルブが、弁孔を有するバルブシートと、そのバルブシートの上面側から弁孔を開閉する弁体と、その弁体をバルブシートに向けて付勢するバルブスプリングを有してなり、前記圧力室内の圧力がリリーフバルブの設定圧を超えた際に弁体を開放させて圧力室内の圧力を油路からリザーバ室内に流動させるようにした補機用油圧式オートテンショナにおいて、前記リリーフバルブの作動油流入側に作動油中の混入異物を捕捉してリリーフバルブ内に異物が侵入するのを阻止するフィルタを設けた構成を採用したのである。
上記の構成からなる油圧式オートテンショナにおいて、ベルトから油圧式オートテンショナに収縮させる方向の押し込み力が負荷されて圧力室の圧力が上昇し、その圧力がリリーフバルブの設定圧に達すると、リリーフバルブが開放し、圧力室内の作動油がリリーフバルブ内を流通して油路からリザーバ室内に流動する。
このとき、リリーフバルブの作動油流入側にはフィルタを設けられているため、圧力室の作動油がリリーフバルブ内に流入するとき、その作動油は上記フィルタを流通することになり、その流通時に作動油はろ過される。
このため、作動油に異物が混入していると、その異物はフィルタで捕捉されてリリーフバルブ内に侵入するのが阻止される。したがって、リリーフバルブの弁体とバルブシート間に異物を噛み込むという不都合の発生はなく、異物によってリリーフバルブの機能が阻害されることはない。
ここで、フィルタは、網からなるものであってもよく、あるいは、多孔質金属あるいは発泡金属と称せられるポーラス金属からなるものであってもよい。
網からなるフィルタの採用において、メッシュサイズが0.1mm未満であると、作動油の流動時の抵抗が大きくなって圧力室からリリーフバルブ内に作動油がスムーズに流れず、ロッドとスリーブの収縮を阻害する。また、0.2mmを超えると、リリーフバルブの機能を阻害する大きさの異物を捕捉することができなくなる。このため、メッシュサイズが0.1mm〜0.2mmの網を採用するのがよい。
網は、リリーフバルブのバルブシートの下面全体を覆う平網からなるものであってもよく、あるいは、バルブシートの下面全体を覆う平網部の外周にバルブ嵌合孔の内径面に嵌合される円筒部が形成されたカップ状の網からなるものであってもよい。
一方、ポーラス金属をフィルタとして採用する場合、作動油の流動性や異物の捕捉性を考慮すると、気孔率を90〜97%の範囲とするのがよい。
上記ポーラス金属からなるフィルタは、油路の内径面に嵌合されるシート状のものであってもよく、円柱状のものであってもよい。
上記の課題を解決するため、第2の発明においては、リリーフバルブを形成するバルブシートの圧力室と対向する下面に、中央から外周に向けて上り勾配をもって傾斜するテーパ面を形成し、または、前記下面の中央部に付け根部の断面形状が円弧面とされた円錐台形の尖り部を設けた構成を採用したのである。
上記のように、バルブシートの下面にテーパ面を形成し、あるいは、円錐台形の尖り部を設けてその付け根部を断面円弧状の弧状面を設けることにより、作動油がバルブシートに形成された弁孔から油路内に流入する際、作動油に混入する異物はテーパ面あるいは尖り部のテーパ状の外周に案内されてバルブシートの外周に向けて流動し易くなる。このため、弁孔内に異物が侵入することは少なくなり、異物によってリリーフバルブの機能が阻害されるのを抑制することができる。
この発明に係る補機用油圧式オートテンショナにおいて、リリーフバルブのバルブスプリングとして、弁体と対向する端部が小径とされた円錐コイルばねや、長さ方向の中央部が小径とされて両端に至るに従って大径とされた鼓形コイルばね、皿ばね、あるいは、断面形状が楕円状のばね素線により形成された円筒コイルばねを採用することにより、これらのばねは円筒コイルばねに比較してばね定数が大きいため、バルブスプリングの長さ方向のサイズダウンが可能となり、リリーフバルブの小型化を図ることができる。このため、リリーフバルブの組込みに軸方向長さの長いスペースを確保する必要がなくなり、ロッドに対する孔明け加工の容易化を図ることができる。
第1の発明においては、上記のように、リリーフバルブの作動油流入側に設けたフィルタによって作動油に混入する異物を捕捉することができるため、リリーフバルブ内への異物の侵入を防止し、異物によってリリーフバルブの機能が阻害されるのを効果的に抑制することができる。
また、第2の発明においては、リリーフバルブの開放によって作動油がバルブシートに形成された弁孔から油路内に流入する際、作動油に混入する異物はバルブシートの下面に形成されたテーパ面または円錐台形の尖り部外周のテーパ面および付け根部の円弧面によってバルブシートの外周に向けて案内されるため、弁孔内に異物が侵入することが少なく、異物によってリリーフバルブの機能が阻害されるのを効果的に抑制することができる。
この発明に係る補機用油圧式オートテンショナの実施の形態を示す縦断面図 図1のリリーフバルブの組込み部を拡大して示す断面図 図2のIII-III線に沿って切断したシリンダの断面図 フィルタの他の例を示す断面図 フィルタのさらに他の例を示す断面図 この発明に係る補機用油圧式オートテンショナの他の実施の形態を示す縦断面図 この発明に係る補機用油圧式オートテンショナのさらに他の実施の形態を示す縦断面図 リリーフバルブの他の例を示す断面図 リリーフバルブのさらに他の例を示す断面図 リリーフバルブのさらに他の例を示す断面図 リリーフバルブのさらに他の例を示す断面図 リリーフバルブのさらに他の例を示す断面図 補機駆動用ベルトの張力調整装置を示す正面図
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、シリンダ1は、底部を有し、その底部の下面にエンジンブロックに連結される連結片2が設けられている。シリンダ1は、アルミニウム合金を素材とし、ダイキャストにより成形されている。そのダイキャストに際し、無孔性ダイキャスト法(PFダイキャスト法)を採用すると、鋳物巣のない品質に優れたシリンダ1を得ることができる。
連結片2には、一側面から他側面に貫通する軸挿入孔2aが設けられ、その軸挿入孔2a内に筒状の支点軸2bと、その支点軸2bを回転自在に支持する滑り軸受2cとが組み込まれ、上記支点軸2b内に挿通されてエンジンブロックにねじ係合されるボルトの締め付けにより支点軸2bが固定され、その支点軸2bを中心にしてシリンダ1が揺動自在の取付けとされる。
シリンダ1の底部上面には、スリーブ嵌合孔3が設けられ、そのスリーブ嵌合孔3内に鋼製のスリーブ4の下端部が圧入されている。スリーブ4内にはロッド5の下部が摺動自在に挿入され、そのロッド5の挿入によって、スリーブ4内に圧力室6が設けられている。
ロッド5のシリンダ1の外部に位置する上端部にはばね座7が固定され、そのばね座7とシリンダ1の底面間に組込まれたリターンスプリング8は、シリンダ1とロッド5が相対的に伸張する方向に付勢している。
ばね座7の上端には図13に示すプーリアーム53に対して連結される連結片9が設けられている。連結片9には一側面から他側面に貫通するスリーブ挿入孔9aが形成され、そのスリーブ挿入孔9a内にスリーブ9bと、そのスリーブ9bを回転自在に支持する滑り軸受9cとが組み込まれ、上記スリーブ9b内に挿通されるボルトによって連結片9がプーリアーム53に回転自在に連結される。
ばね座7は成形品からなり、その成形時にシリンダ1の上部外周を覆う筒状のダストカバー10と、リターンスプリング8の上部を覆う筒状のスプリングカバー11とが同時に成形されて、ばね座7に一体化されている。
ここで、ばね座7は、アルミニウム合金のダイキャスト成形品であってもよく、あるいは、熱硬化性樹脂等の樹脂の成形品であってもよい。
スプリングカバー11は、ばね座7の成形時にインサート成形される筒体12によって外周の全体が覆われている。筒体12は、鋼板のプレス成形品からなる。
シリンダ1の上側開口部内にはシール部材としてのオイルシール13が組込まれ、そのオイルシール13の内周が筒体12の外周面に弾性接触して、シリンダ1の上側開口を閉塞し、シリンダ1の内部に収容された作動油の外部への漏洩を防止し、かつ、ダストの内部への侵入を防止している。
上記オイルシール13の組み込みにより、シリンダ1とスリーブ4との間に密閉されたリザーバ室14が形成される。リザーバ室14と圧力室6は、スリーブ嵌合孔3とスリーブ4の嵌合面間に形成された複数の油通路15およびスリーブ嵌合孔3の底面中央部に形成された円形凹部からなる油溜り16を介して連通している。
図1および図3に示すように、油通路15は、軸方向溝15aと、その軸方向溝15aの下端から半径方向内方に延びて油溜り16に連通する径方向溝15bとからなり、上記軸方向溝15aの上側開口15cは半径方向外方に向く長孔状とされている。
スリーブ4の下端部内にはチェックバルブ17が組み込まれている。チェックバルブ17は、弁孔19を有するバルブシート18と、そのバルブシート18の弁孔19を圧力室6側から開閉するチェックボール20と、そのチェックボール20の開閉量を規制するバルブリテナ21と、上記チェックボール20を弁孔19に向けて付勢するバルブスプリング22とからなる。
上記チェックバルブ17は、圧力室6内の圧力がリザーバ室14内の圧力より高くなるとチェックボール20が弁孔19を閉鎖して、圧力室6と油通路15の連通を遮断し、圧力室6内の作動油が油通路15を通ってリザーバ室14に流れるのを防止する。
ロッド5には、その下端面で開口するバルブ嵌合孔24と、そのバルブ嵌合孔24の上部をリザーバ室14に連通するT字形の油路25とが形成され、上記バルブ嵌合孔24内にリリーフバルブ30が組み込まれている。
図2に示すように、リリーフバルブ30は、バルブ嵌合孔24の下端開口部内に圧入されたバルブシート31と、そのバルブシート31に形成された弁孔32をバルブ嵌合孔24内から開閉する球形の弁体33と、その弁体33の上側に設けられたスプリングシート34と、そのスプリングシート34を介して弁体33をバルブシート31の上面に形成されたシート面35に向けて付勢するバルブスプリング36からなっている。
ここで、スプリングシート34は円柱状とされてバルブ嵌合孔24の内径面に沿って摺動可能とされ、そのスプリングシート34とバルブ嵌合孔24の摺動面間に隙間37が形成されている。
また、スプリングシート34の上面にはバルブスプリング36内に配置されるロッド34aが一体に設けられ、下面には弁体33の上部が嵌合する円すい形の凹部34bが形成されている。
上記の構成からなるリリーフバルブ30は、バルブスプリング36の弾性力を設定圧力とし、圧力室6内の圧力がその設定圧力を超えると、弁体33が弁孔32を開放するようになっている。
バルブシート31に形成された弁孔32の作動油流入側にはフィルタ40が組み込まれている。ここで、フィルタ40は、ステンレス鋼(SUS)を素材とする平網からなっている。
フィルタ40は、圧力室6内の作動油が弁孔32に流入する際、その作動油をろ過して混入異物を捕捉し、その異物がリリーフバルブ30内に侵入するのを防止するものであり、そのメッシュサイズは0.1mm〜0.2mmとされている。
図1に示すように、ロッド5には、スリーブ4内に位置する下端部にリング溝26が形成され、そのリング溝26に嵌合した止め輪27はスリーブ4の内周上部に形成された段部28に対する当接によってロッド5を抜止めするようになっている。
実施の形態で示す油圧式オートテンショナは上記の構成からなり、図13に示す補機駆動用ベルト51の張力調整に際しては、シリンダ1の閉塞端に設けた連結片2をエンジンブロックに連結し、かつ、ばね座7の連結片9をプーリアーム53に連結して、そのプーリアーム53に調整力を付与する。
上記のようなベルト51の張力調整状態において、補機の負荷変動等によってベルト51の張力が変化し、上記ベルト51の張力が弱くなると、リターンスプリング8の押圧によりシリンダ1とロッド5が伸張する方向に相対移動してベルト51の弛みを吸収する。
ここで、シリンダ1とロッド5が伸張する方向に相対移動するとき、圧力室6内の圧力はリザーバ室14内の圧力より低くなるため、チェックバルブ17のチェックボール20が弁孔19を開放する。このため、リザーバ室14内の作動油は油通路15を通って弁孔19から圧力室6内にスムーズに流れ、シリンダ1とロッド5は伸張する方向にスムーズに相対移動してベルト51の弛みを直ちに吸収する。
一方、ベルト51の張力が強くなると、ベルト51から油圧式オートテンショナのシリンダ1とロッド5を収縮させる方向の押込み力が負荷される。このとき、圧力室6内の圧力はリザーバ室14内の圧力より高くなるため、チェックバルブ17のチェックボール20は弁孔19を閉鎖する。
また、圧力室6内の作動油はスリーブ4の内径面とロッド5の外径面間に形成されたリーク隙間29に流れてリザーバ室14内に流入し、上記リーク隙間29に流れる作動油の粘性抵抗によって圧力室6内に油圧ダンパ力が発生する。その油圧ダンパ力によって、油圧式オートテンショナに負荷される上記押込み力が緩衝されると共に、シリンダ1とロッド5は、押込み力とリターンスプリング8の弾性力とが釣り合う位置まで収縮する方向にゆっくりと相対移動する。
ベルト51の張力が強く、圧力室6内の圧力がリリーフバルブ30の設定圧力を超えると、リリーフバルブ30の弁体33が開放し、圧力室6の作動油はバルブシート31の弁孔32からスプリングシート34の外周とバルブ嵌合孔24の内周間に形成された隙間37に流れて油路25に流入し、その油路25からリザーバ室14内に戻され、圧力室6内の圧力はリリーフバルブ30の設定圧力に保持される。
ここで、圧力室6内の作動油がバルブシート31の弁孔32内に流入するとき、その弁孔32の作動油流入側にはフィルタ40が設けられているため、作動油はフィルタ40内を流通することになり、その流通時、作動油に異物が混入していると、その異物はフィルタ40で捕捉される。
このため、リリーフバルブ30内への異物の流入はなく、異物の噛み込みによってリリーフバルブ30の機能が阻害されるという不都合の発生はない。
図2では、フィルタ40として平網からなるものを示したが、フィルタ40の形状は平網に限定されるものではない。例えば、図4に示すように、バルブシート31の下面に衝合される平網部41の外周に油路の内径面に嵌合される円筒部42が形成されたカップ状のものであってもよい。
また、フィルタ40は、網製のものに限定されるものではない。図5では、気孔率が90〜97%の範囲とされたポーラス金属をフィルタ40としている。図5では、シート状のフィルタ40を示しているが、同図の鎖線で示すように、円柱状のものであってもよい。
図6および図7は、この発明に係る補機用油圧式オートテンショナの他の実施の形態を示す。図6に示すオートテンショナにおいては、バルブシート31の圧力室6と対向する下面に、中央から外周に向けて上り勾配をもって傾斜するテーパ面38を形成して、フィルタ40を省略している点で図2のオートテンショナと相違している。このため、図2と同一部位には同一の符号を付して説明を省略する。
上記のように、バルブシートの下面にテーパ面38を形成することにより、リリーフバルブ30の開放によって作動油がバルブシート31に形成された弁孔32からリリーフバルブ30内に流入する際、作動油に混入する異物はテーパ面38に案内されてバルブシート31の外周に向けて流動し易くなる。このため、弁孔32内に異物が侵入することは少なくなり、異物によってリリーフバルブ30の機能が阻害されるのを抑制することができる。
図7に示すオートテンショナにおいては、バルブシート31の圧力室6と対向する下面中央に円錐台形の尖り部39を設け、その尖り部39の付け根部に円弧面39aを設けて、フィルタ40を省略している点で図2のオートテンショナと相違している。このため、図2と同一部位には同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示すオートテンショナにおいても、リリーフバルブ30の開放によって作動油がバルブシート31に形成された弁孔32からリリーフバルブ30内に流入する際、作動油に混入する異物は尖り部39の外周のテーパ面および円弧面39aに沿ってバルブシート31の外周に向けて流動し易くなる。このため、図6に示す場合と同様に、弁孔32内に異物が侵入することは少なくなり、異物によってリリーフバルブ30の機能が阻害されるのを抑制することができる。
図2、図6および図7においては、リリーフバルブ30のバルブスプリング36として円筒コイルばねを示したが、バルブスプリング36は円筒コイルばねに限定されるものではない。図8乃至図12はバルブスプリング36の他の例を示している。
図8においては、バルブスプリング36として円錐コイルばねを採用し、その小径端でスプリングシート34を下向きに押圧している。
図9においては、バルブスプリング36として、長さ方向の中央部が小径とされ、両端に至るに従って大径とされた鼓形コイルばねを採用し、また、図10では、バルブスプリング36として皿ばねを採用している。なお、皿ばねに代えて、ダイヤフラム形ばねを採用するようにしてもよい。
図11においては、バルブスプリング36として、テーパ面を内周に有する外輪36aとテーパ面を外周に有する内輪36bを交互に組み合わせた輪ばねを採用し、さらに、図12においては、断面形状が楕円状のばね素線により形成された円筒コイルばねを採用している。
図8乃至図12に示すいずれのバルブスプリング36も円筒コイルばねに比較してばね定数が大きいため、バルブスプリング36の長さ方向のサイズダウンが可能となり、リリーフバルブ30の小型化を図ることができる。このため、リリーフバルブ30の組込みに軸方向長さの長いスペースを確保する必要がなくなり、ロッド5に対する孔明け加工の容易化を図ることができる。
1 シリンダ
3 スリーブ嵌合孔
4 スリーブ
5 ロッド
6 圧力室
7 ばね座
8 リターンスプリング
14 リザーバ室
15 油通路
17 チェックバルブ
24 バルブ嵌合孔
25 油路
30 リリーフバルブ
31 バルブシート
32 弁孔
33 弁体
36 バルブスプリング
38 テーパ面
39 尖り部
39a 円弧面
40 フィルタ
41 平網部
42 円筒部

Claims (8)

  1. 作動油が収容された底付きシリンダの底部上面にスリーブ嵌合孔を形成し、そのスリーブ嵌合孔にスリーブの下端部を圧入し、そのスリーブ内にロッドの下端部を摺動自在に挿入して、スリーブ内部に圧力室を形成し、前記ロッドの上部に設けられたばね座とシリンダの底部上面間にリターンスプリングを組込んでシリンダとロッドを伸張する方向に付勢し、前記シリンダの内周とスリーブの外周間に形成されたリザーバ室の上部開口を閉塞し、前記スリーブと前記スリーブ嵌合孔の嵌合面間に前記リザーバ室と前記圧力室を連通する油通路を設け、前記スリーブの下端部内に、圧力室の圧力がリザーバ室の圧力より高くなると閉じて圧力室と油通路の連通を遮断するチェックバルブを組込み、前記ロッドには、その下端面で開口するバルブ嵌合孔と、そのバルブ嵌合孔の上部を前記リザーバ室に連通する油路を設け、前記バルブ嵌合孔内にリリーフバルブを組み込み、そのリーフバルブが、弁孔を有するバルブシートと、そのバルブシートの上面側から弁孔を開閉する弁体と、その弁体をバルブシートに向けて付勢するバルブスプリングを有してなり、前記圧力室内の圧力がリリーフバルブの設定圧を超えた際に弁体を開放させて圧力室内の圧力を油路からリザーバ室内に流動させるようにした補機用油圧式オートテンショナにおいて、
    前記リリーフバルブの作動油流入側に作動油中の混入異物を捕捉してリリーフバルブ内に異物が侵入するのを阻止するフィルタを設けたことを特徴とする補機用油圧式オートテンショナ。
  2. 前記フィルタが、メッシュサイズが0.1mm〜0.2mmとされた網からなる請求項1に記載の補機用油圧式オートテンショナ。
  3. 前記フィルタが、平網からなる請求項2に記載の補機用油圧式オートテンショナ。
  4. 前記フィルタが、平網部の外周に前記バルブ嵌合孔の内径面に嵌合される円筒部が形成されたカップ状の網からなる請求項2に記載の補機用油圧式オートテンショナ。
  5. 前記フィルタが、気孔率が90〜97%とされたポーラス金属からなる請求項1に記載の補機用油圧式オートテンショナ。
  6. 前記フィルタが、前記油路の内径面に嵌合されるシート状または円柱状とされたポーラス金属からなる請求項5に記載の補機用油圧式オートテンショナ。
  7. 作動油が収容された底付きシリンダの底部上面にスリーブ嵌合孔を形成し、そのスリーブ嵌合孔にスリーブの下端部を圧入し、そのスリーブ内にロッドの下端部を摺動自在に挿入して、スリーブ内部に圧力室を形成し、前記ロッドの上部に設けられたばね座とシリンダの底部上面間にリターンスプリングを組込んでシリンダとロッドを伸張する方向に付勢し、前記シリンダの内周とスリーブの外周間に形成されたリザーバ室の上部開口を閉塞し、前記スリーブと前記スリーブ嵌合孔の嵌合面間に前記リザーバ室と前記圧力室を連通する油通路を設け、前記スリーブの下端部内に、圧力室の圧力がリザーバ室の圧力より高くなると閉じて圧力室と油通路の連通を遮断するチェックバルブを組込み、前記ロッドには、その下端面で開口するバルブ嵌合孔と、そのバルブ嵌合孔の上部を前記リザーバ室に連通する油路を設け、前記バルブ嵌合孔内にリリーフバルブを組み込み、そのリーフバルブが、弁孔を有するバルブシートと、そのバルブシートの上面側から弁孔を開閉する弁体と、その弁体をバルブシートに向けて付勢するバルブスプリングを有してなり、前記圧力室内の圧力がリリーフバルブの設定圧を超えた際に弁体を開放させて圧力室内の圧力を油路からリザーバ室内に流動させるようにした補機用油圧式オートテンショナにおいて、
    前記バルブシートの前記圧力室と対向する下面に、中央から外周に向けて上り勾配をもって傾斜するテーパ面を形成し、または、前記下面の中央部に付け根部の断面形状が円弧面とされた円錐台形の尖り部を設けたことを特徴とする補機用油圧式オートテンショナ。
  8. 前記バルブスプリングが、弁体と対向する端部が小径とされた円錐コイルばね、長さ方向の中央部が小径とされて両端に至るに従って大径とされた鼓形コイルばね、皿ばね、断面形状が楕円状のばね素線により形成された円筒コイルばねの一種からなる請求項1乃至7のいずれか1項に記載の補機用油圧式オートテンショナ。
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