JP2014109005A - アルカリ土類金属シリケート系蛍光体およびそれを用いた白色led - Google Patents
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Abstract
【課題】 工業的に容易にかつ安価に製造可能であり、600nm以上のピーク波長で高輝度に発光するアルカリ土類金属シリケート系蛍光体を提供する。
【解決手段】 下記組成式(1)で表されるEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体を主成分とし、青色光で励起されて600nm以上に発光ピーク波長を有するシリケート系蛍光体であって、F、Cl、Br、I、P、SおよびNからなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を0.001〜20mol%の範囲で含有している。
組成式(1):(SraCabBacEud)2SieOf
(但し、0.4<a<0.6、0.4<b<0.6、0≦c<0.05、0.01≦d<0.4、0.7≦e≦1.3、3.0≦f≦5.0、およびa+b+c+d=1を満たす)
【選択図】 なし
【解決手段】 下記組成式(1)で表されるEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体を主成分とし、青色光で励起されて600nm以上に発光ピーク波長を有するシリケート系蛍光体であって、F、Cl、Br、I、P、SおよびNからなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を0.001〜20mol%の範囲で含有している。
組成式(1):(SraCabBacEud)2SieOf
(但し、0.4<a<0.6、0.4<b<0.6、0≦c<0.05、0.01≦d<0.4、0.7≦e≦1.3、3.0≦f≦5.0、およびa+b+c+d=1を満たす)
【選択図】 なし
Description
本発明は、アルカリ土類金属シリケート系蛍光体およびそれを用いた白色LEDに関する。
白色LEDは、一般に近紫外もしくは青色LEDと蛍光体の発光を混合して白色光を発生させるもので、従来、小型携帯機器等のLCDのバックライト光源として活発に開発がなされてきたが、次世代の応用として照明用途への展開が進んでいる。バックライト光源の用途などでは、青色LEDとYAG:Ce3+を組み合わせたいわゆる擬似白色が広く使われてきた。
しかしながら、この組み合わせで得られる白色光は赤み成分が少ないため、照明として用いる場合は演色性が低いという問題がある。この点を改善するため、青色LEDと、緑色または黄色蛍光体と、赤色蛍光体とを用いた白色LEDが提案されている。また、さらに高演色な白色LEDとして、近紫外〜紫LEDと、青色、緑色、赤色蛍光体とを組み合わせた方式の白色LEDも提案されている。
赤色蛍光体としては、例えばCaAlSiN3:Eu、(Sr,Ca)AlSiN3などの窒化物蛍光体を使用したもの(特許文献1、2)や、CaS:Eu、SrS:Eu、(Ca,Sr)S:Euなどの硫化物蛍光体を使用したもの(特許文献3)が提案されている。
上記の窒化物赤色蛍光体は蛍光特性としては高特性であるが、2,000℃近い高温の窒素加圧雰囲気下でアニールする工程が必要になるため、製造が難しい上に特殊な設備が必要となる。また、上記の硫化物蛍光体は比較的容易に製造することができるが、臭気や分解発生する硫黄により、LED素子中で使用しているAgやCuなどの配線材料が腐食するという問題がある。
一方、窒化物や硫化物以外の蛍光体の一つとして、Eu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体が知られている。特に、(Sr,Ba)2SiO4:Euが幅広く使用されているが、その理由は製造が比較的容易であり、特殊な製造設備も必要せず、Ba/Sr比率を変化させることにより発光波長の調整がある程度可能であるという利点があるからである。
しかしながら、この系で実現できる発光波長は、せいぜい黄色の波長領域の580nm程度までである(非特許文献1)。さらに、特許文献4には、(Srx,Bay,Caz,Euw)2SiO4が開示されており、600nm以上に発光ピークを持つ橙色から赤色発光する蛍光体が開示されているが、この蛍光体は輝度が弱いという問題がある。
T.L.Barry J.Electrochem.Soc. 115(1968) 1181−1184
本発明は上記した課題に鑑みてなされたものであり、工業的に容易にかつ安価に製造可能であり、600nm以上のピーク波長で高輝度に発光するEu賦活アルカリ土類金属シリケート系蛍光体、及びこの蛍光体を用いた白色LEDを提供することを目的としている。
本発明者らは上記した課題を解決すべく検討を重ねた結果、下記組成式(1)で表される組成を有するEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体に、特定の元素を含ませることで、600nm以上の橙色から赤色のピーク波長領域で高輝度に発光するシリケート系蛍光体が得られることを見出し、さらに種々の検討を加えて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係るアルカリ土類金属シリケート系蛍光体は、下記組成式(1)で表されるEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体を主成分とし、青色光で励起されて600nm以上に発光ピーク波長を有するアルカリ土類金属シリケート系蛍光体であって、F、Cl、Br、I、P、S、およびNからなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を0.001〜20mol%の範囲で含有していることを特徴とするものである。
組成式(1):(SraCabBacEud)2SieOf
(但し、0.4<a<0.6、0.4<b<0.6、0≦c<0.05、0.01≦d<0.4、0.7≦e≦1.3、3.0≦f≦5.0、およびa+b+c+d=1を満たす)
組成式(1):(SraCabBacEud)2SieOf
(但し、0.4<a<0.6、0.4<b<0.6、0≦c<0.05、0.01≦d<0.4、0.7≦e≦1.3、3.0≦f≦5.0、およびa+b+c+d=1を満たす)
上記した本発明に係るアルカリ土類金属シリケート系蛍光体は、賦活剤として更にSc、Y、La、Gd、Ce、Pr、Nd、Sm、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、およびBiからなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素をさらに含有してもよい。
また、上記した本発明に係るアルカリ土類金属シリケート系蛍光体は、構成元素として、Li、Na、K、RbおよびCsからなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を含有してもよく、Pb、Cu、Fe、Co、およびNiからなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を含んでもよい。また、本発明に係る白色LEDは上記したアルカリ土類金属シリケート系蛍光体を用いたことを特徴としている。
本発明によれば、白色LEDの赤色蛍光体として用いることができ、工業的に容易にかつ安価に製造可能であり、600nm以上の橙色〜赤色にピーク波長領域を有し、高輝度に発光するEu賦活アルカリ土類金属シリケート系蛍光体を提供することができる。そして、この蛍光体を用いることにより演色性の高い白色LEDを提供することができる。
本発明のアルカリ土類金属シリケート系蛍光体は、下記組成式(1)で表されるEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体を主成分とし、青色光で励起されて600nm以上に発光ピーク波長を有するシリケート系蛍光体であって、F、Cl、Br、I、P、S、およびNからなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を0.001〜20mol%の範囲で含有することを特徴とするものである。
組成式(1):(SraCabBacEud)2SieOf
(但し、0.4<a<0.6、0.4<b<0.6、0≦c<0.05、0.01≦d<0.4、0.7≦e≦1.3、3.0≦f≦5.0、およびa+b+c+d=1を満たす)
組成式(1):(SraCabBacEud)2SieOf
(但し、0.4<a<0.6、0.4<b<0.6、0≦c<0.05、0.01≦d<0.4、0.7≦e≦1.3、3.0≦f≦5.0、およびa+b+c+d=1を満たす)
一般にEu2+を発光中心とする蛍光体の発光波長は、ホスト(母結晶)の結晶場の影響を受けて変化することが知られている。本発明のアルカリ土類金属シリケート蛍光体においても、Sr、Ca、Baの組成比率を変えることによって発光波長を変化させることができる。これは、イオン半径が大きいSrやBaの比率が高くなると、結晶格子が膨らみ、Eu2+に対する結晶場の影響が小さくなって、発光波長が短波長化するからである。逆にイオン半径が小さいCaの比率が高い場合には、結晶格子が縮み、Eu2+に対する結晶場の影響が強くなるため、発光波長は長波長化して、発光スペクトルはブロードになる。
具体的には、上記した組成式(1)において、a≧0.6では発光波長が短くなりすぎ、またa≦0.4では発光波長ピーク波長は長くなるがブロードになり、同時に輝度も低下する。同様に、c≧0.05では発光波長が短くなりすぎる。逆にb≧0.6では発光波長ピーク波長は長くなるがブロードになり、同時に輝度が低下し、b≦0.4では発光波長が短くなりすぎる。
本発明のシリケート系蛍光体においては、さらに、アルカリ土類金属シリケート蛍光体の中にF、Cl、Br、I、P、S、およびNからなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素をアルカリ土類金属シリケート系蛍光体全体に対して0.001〜20mol%の範囲で含有させている。これらの元素は結晶中の酸素を置換する形で含有させることが好ましい。これにより、相対発光強度(輝度)が向上する。なお、上記したF等の元素を含有させることで輝度が向上する理由の詳細は不明であるが、結晶欠陥の減少による無輻射遷移過程の減少に何らかの形で寄与するものと発明者らは考えている。
本発明のアルカリ土類金属シリケート蛍光体において賦活剤として使用するEuの組成比率は、上記したように0.01≦d<0.4となっており、この比率がd≧0.4では濃度消光によって輝度が著しく低くなり、一方d<0.01では濃度が低すぎて輝度が低くなる。本発明のシリケート系蛍光体においては、Eu以外の賦活剤を第2の賦活剤として含有することができる。第2の賦活剤としては、Sc、Y、La、Gd、Ce、Pr、Nd、Sm、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、およびBiからなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を使用することができる。これら第2の賦活剤は、アルカリ土類金属シリケート系蛍光体全体に対して5mol%程度まで含有させることができる。
本発明のシリケート系蛍光体に構成元素として含まれるシリケートSieOfの組成比率は0.7≦e≦1.3、3.0≦f≦5.0であり、この範囲内であれば結晶相純度が高くなり高輝度な蛍光体となる。本発明のシリケート系蛍光体は、構成元素として、さらにLi、Na、K、Rb、およびCsからなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を含有させることができる。これらLi等の元素は、アルカリ土類金属シリケート系蛍光体全体に対して5mol%程度まで含有させてもよく、これにより、結晶欠陥の減少により輝度が向上するという効果が得られる。
本発明のシリケート系蛍光体は、上記したLi等の構成元素に代えて、あるいは上記したLi等の構成元素に加えて、Pb、Cu、Fe、Co、およびNiからなる群から選択される少なくとも1種類の元素を構成元素として含むことができる。これらPb等の元素は、アルカリ土類金属シリケート系蛍光体全体に対して5mol%程度まで含有させてもよく、Pb2+、Cu2+、Fe2+、Co2+、Ni2+はCa2+、Sr2+、Ba2+よりも電気陰性度が大きいため、結晶内のEu2+の安定化や発光特性改善に寄与すると考えられる。
組成式(1)で示されるようなシリケート蛍光体は、酸化物と、高温で酸化物に分解される金属化合物、例えば、SiO2、CaCO3、SrCO3、BaCO3、Eu2O3を混合し、大気雰囲気中で仮焼し、フラックスを添加して還元焼成し、フラックスを除去することで作製することができる。なお、シリケート蛍光体の製造方法は上記した酸化物と炭酸塩を出発物質とする方法に限定するものではなく、SiO2の代わりに水溶性のシリコン原料を用いた溶液法により前駆体を作製し、得られた前駆体を仮焼成したのち、フラックスを添加して還元焼成し、フラックスを除去することによっても得ることができる。この溶液法によれば、構成成分が均一に分布した蛍光体を得ることができる。
上記したフラックスには、ハロゲン化物やリン酸塩などを使用することができる。ハロゲン化物では、例えば、NH4Cl、LiCl、NaCl、KCl、CsCl、CaCl2、BaCl2、SrCl2、YCl3、ZnCl2、MgCl2、RbClなどの塩化物およびこれらの含水塩、LiF、NaF、KF、CsF、CaF2、BaF2、SrF2、AlF3、MgF2、YF3等のフッ化物を使用することができる。また、リン酸塩では、K3PO4、K2HPO4、KH2PO4、Na3PO4、Na2HPO4、NaH2PO4、Li3PO4、Li2HPO4、LiH2PO4、(NH4)3PO4、(NH4)2HPO4、(NH4)H2PO4等を使用することができる。これらの中では、BaCl2、SrCl2、CaCl2のいずれかを用いることが好ましい。これらを1種類以上混合して使用しても良い。なお、フラックスとしてBaCl2を使用することで、Baを構成成分としてドープすることもできる。
蛍光体に添加するF、Cl、Br、I、P、S、Nは、最初の原料混合段階でこれらの金属化合物として添加することが好ましい。あるいは、フラックスとして添加して還元焼成して反応させることもできる。SおよびNについては、高温での硫化、窒化反応で添加してもよい。
第2の賦活剤は、Eu2O3同様に、酸化物として所定量添加することができる。なお、希土類は、元素により品位にばらつきがあるものの、一緒に採掘される傾向がある。したがって、精製されたEu2O3に他の希土類元素が有意に含有されている場合は、これをそのまま原料として使用することもできる。
Li、Na、K、Rb、およびCsを添加する方法としては、最初の原料混合段階でこれらの金属化合物として添加することが好ましい。また、フラックスとして添加して還元焼成し、Ca、Sr、Baと置換させて添加することもできる。Pb、Cu、Fe、Co、およびNiは酸化物として所定量を添加するのが好ましい。
なお、一般的に、アルカリ土類金属シリケート蛍光体は耐湿性に問題がある。そのため、蛍光体の表面安定性を向上させるために、得られた蛍光体粒子の表面を異なる物質で被覆する表面処理を行うことが好ましい。例えば、表面処理の材料としては、有機化合物、無機化合物、ガラス材料等を挙げることができるが、その中でも酸化物であるケイ素酸化物を用いて表面処理を行うことが好ましい。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。但し、本発明は実施例に限定するものではない。なお、下記の方法で作製した蛍光体は、蛍光分光光度計FP−6500(日本分光株式会社製)を用いて455nm励起での発光スペクトル測定を行なった。また、相対発光強度は標準試料(YAG:Ce)のピーク強度を1として規格化して比較した。
[実施例1]
仕込み組成でSr0.9Ca0.9Ba0.05Eu0.15SiO4となるように、SrCO3、CaCO3、BaCO3、Eu2O3、SiO2を秤量して混合した。これを大気中で1000℃×3時間の熱処理を行なって仮焼粉末を得た。得られた仮焼粉末に対して20wt%のBaCl2をフラックスとして添加して混合した。これをカーボン製ボートに入れ、管状炉を用いてAr−4%H2の雰囲気下で1200℃×4時間の熱処理を行なった。得られた焼成物を解砕し、純水中で洗浄、乾燥して蛍光体粉末を得た。この蛍光体粉末の組成分析を行なった結果、Cl含有量は0.005mol%であった。また、蛍光体の相対発光強度は1.30であった。
仕込み組成でSr0.9Ca0.9Ba0.05Eu0.15SiO4となるように、SrCO3、CaCO3、BaCO3、Eu2O3、SiO2を秤量して混合した。これを大気中で1000℃×3時間の熱処理を行なって仮焼粉末を得た。得られた仮焼粉末に対して20wt%のBaCl2をフラックスとして添加して混合した。これをカーボン製ボートに入れ、管状炉を用いてAr−4%H2の雰囲気下で1200℃×4時間の熱処理を行なった。得られた焼成物を解砕し、純水中で洗浄、乾燥して蛍光体粉末を得た。この蛍光体粉末の組成分析を行なった結果、Cl含有量は0.005mol%であった。また、蛍光体の相対発光強度は1.30であった。
[実施例2]
仕込み組成でSr0.925Ca0.925Eu0.15SiO3.9Cl0.1となるように、SrCO3、CaCO3、SrCl2、Eu2O3、SiO2を秤量して混合した。以降は実施例1と同様にして蛍光体粉末を得た。この蛍光体粉末の組成分析を行なった結果、Cl含有量は1.4mol%であった。また、蛍光体の相対発光強度は1.27であった。
仕込み組成でSr0.925Ca0.925Eu0.15SiO3.9Cl0.1となるように、SrCO3、CaCO3、SrCl2、Eu2O3、SiO2を秤量して混合した。以降は実施例1と同様にして蛍光体粉末を得た。この蛍光体粉末の組成分析を行なった結果、Cl含有量は1.4mol%であった。また、蛍光体の相対発光強度は1.27であった。
[実施例3]
仕込み組成でSr0.925Ca0.925Eu0.15SiO3.5Cl0.5となるようにSrCO3、CaCO3、SrCl2、Eu2O3、SiO2を秤量して混合した。これを大気中1000℃×3時間の熱処理を行なって仮焼粉末を得た。得られた仮焼粉末をカーボンボートに入れ、Ar−4%H2の雰囲気下で1200℃×4時間の熱処理を行なった。得られた焼成物を解砕し、純水中で洗浄、乾燥して蛍光体粉末を得た。この蛍光体粉末の組成分析を行なった結果、Cl含有量は7.1mol%であった。また、蛍光体の相対発光強度は1.25であった。
仕込み組成でSr0.925Ca0.925Eu0.15SiO3.5Cl0.5となるようにSrCO3、CaCO3、SrCl2、Eu2O3、SiO2を秤量して混合した。これを大気中1000℃×3時間の熱処理を行なって仮焼粉末を得た。得られた仮焼粉末をカーボンボートに入れ、Ar−4%H2の雰囲気下で1200℃×4時間の熱処理を行なった。得られた焼成物を解砕し、純水中で洗浄、乾燥して蛍光体粉末を得た。この蛍光体粉末の組成分析を行なった結果、Cl含有量は7.1mol%であった。また、蛍光体の相対発光強度は1.25であった。
[実施例4]
仕込み組成でSr0.925Ca0.925Eu0.15SiO3.8F0.2となるようにSrCO3、CaCO3、SrF2、Eu2O3、SiO2を秤量して混合した。以降は実施例1と同様にして蛍光体を得た。この蛍光体粉末の組成分析を行なった結果、Cl含有量は0.005mol%であり、F含有量は2.9mol%であった。また、蛍光体の発光ピーク強度は1.27であった。
仕込み組成でSr0.925Ca0.925Eu0.15SiO3.8F0.2となるようにSrCO3、CaCO3、SrF2、Eu2O3、SiO2を秤量して混合した。以降は実施例1と同様にして蛍光体を得た。この蛍光体粉末の組成分析を行なった結果、Cl含有量は0.005mol%であり、F含有量は2.9mol%であった。また、蛍光体の発光ピーク強度は1.27であった。
[比較例]
仕込み組成でSr0.9Ca0.9Ba0.05Eu0.15SiO4となるように、SrCO3、CaCO3、BaCO3、Eu2O3、SiO2を秤量して混合した。これを大気中1000℃×3時間の熱処理を行なって仮焼粉末を得た。得られた仮焼粉末に対して2wt%のBaCl2をフラックスとして添加して混合した。これをカーボンボートに入れ、Ar−4%H2の雰囲気下で1200℃×4時間の熱処理を行なった。得られた焼成物を解砕して蛍光体粉末を得た。この蛍光体粉末の組成分析を行なった結果、Cl含有量は0.001mol未満で検出されなかった。また、蛍光体の相対発光強度は0.40であり、上記実施例1〜4と比較して著しく低かった。
仕込み組成でSr0.9Ca0.9Ba0.05Eu0.15SiO4となるように、SrCO3、CaCO3、BaCO3、Eu2O3、SiO2を秤量して混合した。これを大気中1000℃×3時間の熱処理を行なって仮焼粉末を得た。得られた仮焼粉末に対して2wt%のBaCl2をフラックスとして添加して混合した。これをカーボンボートに入れ、Ar−4%H2の雰囲気下で1200℃×4時間の熱処理を行なった。得られた焼成物を解砕して蛍光体粉末を得た。この蛍光体粉末の組成分析を行なった結果、Cl含有量は0.001mol未満で検出されなかった。また、蛍光体の相対発光強度は0.40であり、上記実施例1〜4と比較して著しく低かった。
Claims (5)
- 下記組成式(1)で表されるEu賦活アルカリ土類金属シリケート蛍光体を主成分とし、青色光で励起されて600nm以上に発光ピーク波長を有するシリケート系蛍光体であって、F、Cl、Br、I、P、S、およびNからなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を0.001〜20mol%の範囲で含有していることを特徴とするアルカリ土類金属シリケート系蛍光体。
組成式(1):(SraCabBacEud)2SieOf
(但し、0.4<a<0.6、0.4<b<0.6、0≦c<0.05、0.01≦d<0.4、0.7≦e≦1.3、3.0≦f≦5.0、およびa+b+c+d=1を満たす) - 賦活剤として、更にSc、Y、La、Gd、Ce、Pr、Nd、Sm、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、およびBiからなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を含有することを特徴とする、請求項1に記載のアルカリ土類金属シリケート系蛍光体。
- 構成元素として、Li、Na、K、Rb、およびCsからなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載のアルカリ土類金属シリケート系蛍光体。
- 構成元素として、Pb、Cu、Fe、Co、およびNiからなる群より選ばれる少なくとも1種類の元素を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のアルカリ土類金属シリケート系蛍光体。
- 請求項1から4いずれかに記載のアルカリ土類金属シリケート系蛍光体を用いた白色LED。
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