JP2014108799A - ヒンジキャップ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 上蓋の裏面には筒状の密封リングが垂設され、密封リングの外周のヒンジ側に、開蓋時に斜め上方に延びる庇状リブが突設されており、キャップ本体には、隔壁の注出口の周囲に、ヒンジの反対側を中心とする所定円弧範囲にわたって注出筒が立設されるとともに、注出筒端部間には密封リングと密嵌する肩部が形成され、注出筒と肩部の外周の隔壁上面には、ヒンジの反対側からヒンジ側に向けて下り勾配となる液回収路が形成され、液回収路は注出筒端部間で注出口と連通しており、閉蓋時には、密封リングと注出筒内周面および肩部との間に連続したシール面が形成されることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
このとき、注出液が注出筒部の外側にたれないように、注出筒部の先端には外側にラッパ状に張り出した湾曲部が設けられているが、それでも内容液の種類や注ぎ方によって注出筒部の外側に液がまわったり、液が垂れたりすることがあり、キャップ内が汚れて不衛生になったり見映えが悪いという問題があった。
また、注出筒と肩部の外周の隔壁上面には、ヒンジの反対側からヒンジ側に向けて下り勾配となる液回収路が形成され、液回収路はヒンジ側の注出筒端部間で注出口と連通しているから、内容液を注出する際に注出筒の外側に垂れた液を回収することができる。
さらに、上蓋の頂壁の裏面に、密封リングの内側に複数の液回収リブが突設されている実施形態では、注出口から飛び散って頂壁裏面に付着した液は、表面張力により液回収リブに導かれて密封リング内周を流下し、容器本体内に効率よく回収されるので、キャップ内をより清潔に保つことができる。
キャップ本体Aを装着する容器本体Dの口部1には、環状に突出する係合突条2の下方に続くくびれ部3が設けられている。
注出筒11は、注出液を案内するに十分な範囲に設けられればよいが、本実施例では約260°程度の円弧範囲に設けられている。
除去部13のヒンジC側には、支柱14を介してプルリング15が連設され、プルリング15のヒンジCと反対側の下部には、指先への接圧をやわらかくするために緩衝部16が形成されている。
本実施例では、緩衝部16は、プルリング15を指に掛けた際、外側(ヒンジと反対側)へ屈曲が容易な薄肉の板状をなしている。
また、本実施例では、薄肉弱化部12を破断して開封するまで容器内部を密閉する隔壁5としたが、予め注出口Sが開口された隔壁5であってもかまわない。
図4(b)に示すように、注出筒11の周方向の端部21,21の間を含むヒンジC側の隔壁5の上部には、後述する上蓋Bの密封リング42の下端部43と密嵌するシール壁22を形成する肩部23が所定円弧範囲にわたって設けられている。
液回収路25の外周側には、注出筒11が設けられている円弧範囲とほぼ同じ円弧範囲に、斜め内側方向に突き出した液だれ防止フィン29が立設されている。
本実施例では、液だれ防止フィン29は基壁7の上部に設けられているが、液回収路25の外周に隣接した位置に設けられていればよく、隔壁5の上部に設けられてもよいことはもちろんである。
外筒8は、内周には容器本体Dのくびれ部3に嵌合する環状の嵌合突条34が形成され、下端外周には、ヒンジCの反対側に設けられた連結片35と、間隔をおいて複数配設された破断可能な弱化片36とを介して外周筒部10が連設されており、外周筒部10の上端にはヒンジCを介して上蓋Bが連設されている。
内筒6の外周面と外筒8の内周面、および基壁7の下面によって形成される環状溝部に口部1を嵌合することによって、キャップ本体Aが容器本体Dに装着されるようになっている。
図2(a)に示すように、密封リング42の内側には、頂壁40の裏面から突出する複数の液回収リブ44(44a,44b,…44e)が枝状に設けられ、それぞれの液回収リブ44は、所定の断面高さを有してヒンジCと反対側の末端45では互いに間隔を隔てて配置され、ヒンジC側に向かって互いの間隔を狭めつつ、それぞれの基部が集束して密封リング42のヒンジ側内周面に設けられた縦リブ47に連設している。
なお、本実施例では、液回収リブ44は5本設けられているが、その本数は内容液の表面張力や粘性などの性状により、適宜決定できる。
また、液回収リブ44の具体的形状や高さ、肉厚、および延びる領域等については、本実施例に限定されず、縦リブ47も必ずしも必要ではない。
また、密封リング42の外周には、ヒンジ側の所定円弧範囲にわたって、開蓋時に斜め上方に延びる庇状リブ49が突設されている。
本実施例では、舌片48は約70°程度、庇状リブ49は約60°程度の円弧範囲にわたって設けられている。
側周壁41のヒンジC側の内周には、比較的薄肉に形成された側周壁41を補強するための補強リブ52が縦方向に所定の間隔をあけて複数設けられている。
側周壁41の内周の下端部には、蓋係合部9の係合凹部32に係合する環状の縮径突条54が設けられている。
本実施例のヒンジキャップは、図1に示す閉蓋状態で容器本体Dの口部1に打栓して装着される。
打栓工程は、内筒6と外筒8との間に形成される環状溝部に容器本体Dの口部1をあてがい、上蓋Bの上から押圧力が加えられ、外筒8の嵌合突条34が口部1の係合突条2を乗り越えてくびれ凹部3に嵌合し、口部1が、内筒6の外周と外筒8の内周、および基壁7とによって挟持され装着される。
プルリング15のヒンジCと反対側の下部には、薄板状の緩衝部16を設けているので、手指が当たると緩衝部16が容易に屈曲して、手指への接圧をやわらかくすることができる。
また、薄肉弱化部12の外周側に隣接する隔壁5の周縁は、下突条19により肉厚に形成され補強されているので、除去部13を含む隔壁5全体を薄肉としても、容易に薄肉弱化部12の破断を進めることができる。
この液注出時または液注出後に容器の傾きを元に戻すとき、注出液が注出筒11の外周面を伝って注出筒11の外側に漏れだしてしまうことがある。
注出筒11の外側に漏れた液は液回収路25に流下するが、液回収路25の底部はヒンジCの反対側からヒンジC側に向かって下り勾配の傾斜が設けられているので、容器の傾きを元に戻すとヒンジC側に向かって流下していく。
このとき、肩部23に隣接する最低平面部26の周縁に設けられた堤部27はわずかな高さなので、最低平面部26にはほとんど液は残らない。
堤部27は、最低平面部26に液が残留している場合、上蓋Bを閉じたときに密封リング42の下端部43の外周に残留液が付着しないように液を切る役割を果たす。残留液は、再度上蓋Bを開け容器を傾けて使用するときに、堤部27を乗り越えて注出口Sに還流する。
それでも液回収路25に液が残留しているような場合は、容器を傾けても液回収路25の外周側に設けられた防止フィン29に液が一時的に滞留して液だれを防ぎ、キャップ周辺を汚すことはない。
このとき、密封リング42の下端部43は、注出筒11の内周面および肩部23のシール壁22と密接して周方向に連続したシールラインを形成し、当該シールラインによって、キャップ内は注出口Sと連通するa室と、注出口Sから密封されたb室とに区画される。
そのため、容器が倒れたり傾いたりして注出口Sから内容液が流出しても、b室側には液は漏れず、液の付着はa室内に限定される。
中間リブ44b、44dおよび周辺リブ44a,44eは、それぞれの基部で中央リブ44cに集束して密封リング42の内周の縦リブ47に連設しているので、各液回収リブ44に沿って流下してきた液は、速やかに中央リブ44cから縦リブ47へと流下して容器内に回収され、頂壁40裏面の付着液を少なくすることができる。
堤部27は、前述のとおり、最低平面部26に残留した液が密封リング42のヒンジC側外周面に付着することを防いでいるが、それでも下端部43の外周付近に液が付着していることがある。
密封リング42の下端部43の外周付近に付着した液は、開蓋時に上蓋Bが傾けられると、密封リング42の外周面を伝って頂壁40の方向に流下していくが、庇状リブ49に一時的に滞留して頂壁40の裏面まで流下せず、上蓋Bの開閉の際に周囲を汚すようなことがない。
このように、本実施例のヒンジキャップは、容器が倒れたりして注出口Sから内容液が流出しても、液の付着は内側のa室内に限定されるとともに、頂壁40裏面の付着液は液回収リブ44および縦リブ47を伝って容器内に回収されるから、キャップ内に付着する液は少なく清潔である。
そして、液注出時に注出筒11の外周を伝って漏れた液は、液回収路25によって容器内に回収されるとともに、密封リング42の舌片48、庇状リブ49は、上蓋Bの開閉時に、密封リング42に付着した液を一時的に受け止めて液だれを防ぐから、キャップ周辺を汚すようなこともないという優れた効果を奏する
上蓋Bを開いて外方に引っ張ると、キャップ本体Aの外筒8と外周筒部10とを連結する弱化片36が破断して、外周筒部10のヒンジC側が外筒8から引き離され、さらに上蓋Bを上方に引っ張ると、連結片35に連結された部分からめくれあがるようにして外筒8を容器本体Dの口部1から簡単に外すことができる。
B 上蓋
C ヒンジ
D 容器本体
S 注出口
a,b 室
1 口部
2 係合突条
3 くびれ凹部
5 隔壁
6 内筒
7 基壁
8 外筒
9 蓋係合部
10 外周筒部
11 注出筒
12 薄肉弱化部
13 除去部
14 支柱
15 プルリング
16 緩衝部
18 上突条
19 下突条
21 注出筒端部
22 シール壁
23 肩部
25 液回収路
26 最低平面部
27 堤部
29 液だれ防止フィン
31 膨出部
32 係合凹部
34 嵌合突条
35 連結片
36 弱化片
40 頂壁
41 側周壁
42 密封リング
43 下端部
44 液回収リブ
45 末端
47 縦リブ
48 舌片
49 庇状リブ
51 摘み部
52 補強リブ
54 縮径突条
Claims (5)
- 容器本体の口部に装着するキャップ本体と、ヒンジを介してキャップ本体と連設された上蓋とからなるヒンジキャップであって、
上蓋の裏面には筒状の密封リングが垂設され、密封リングの外周のヒンジ側の所定円弧範囲には、開蓋時に斜め上方に延びる庇状リブが突設されており、
キャップ本体には、キャップ内と容器本体の内部とを密封可能な隔壁が設けられ、
隔壁の注出口の周囲には、ヒンジの反対側を中心とする所定円弧範囲にわたって注出筒が立設されるとともに、ヒンジ側の注出筒端部間を含む所定円弧範囲に密封リングと密嵌する肩部が形成され、
注出筒と肩部の外周の隔壁上面には、ヒンジの反対側からヒンジ側に向けて下り勾配となる液回収路が形成され、液回収路はヒンジ側の注出筒端部間で注出口と連通しており、
閉蓋時には、密封リングと注出筒内周面および肩部との間に連続したシール面が形成されることを特徴とするヒンジキャップ。 - 隔壁には、破断可能な薄肉弱化片によって画成された注出口を開口する除去部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のヒンジキャップ。
- 液回収路の注出筒端部間を含むヒンジ側の所定円弧範囲は、高さが最も低くなる最低平面部となっており、注出筒端部間の肩部周縁の隔壁上面にはわずかに突出する堤部が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載のヒンジキャップ。
- 頂壁の裏面には、密封リングの内側に複数の液回収リブが突設され、液回収リブはヒンジと反対側の末端で互いに間隔を隔てて広がって配置されるとともに、ヒンジ側に向かって互いの間隔を狭めつつ封止筒内周に集束して連設していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒンジキャップ。
- ヒンジ側の密封リングの内周面には、液回収リブが集束して連設する部位から垂設され内方に突出する縦リブが設けられており、平面視で縦リブを略中央位置とする所定円弧範囲にわたって、縦リブよりも下方で内側に突出する舌片を設けたことを特徴とする請求項4記載のヒンジキャップ。
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