JP2022072854A - ヒンジキャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】 開蓋時に、上蓋側に移行保持して開封される移行栓を備えるヒンジキャップにおいて、内容液が移行栓の下面に付着しても、上蓋を開蓋した際に、移行栓の下面に付着した内容液が上蓋内および容器の外側に垂れないようにしたヒンジキャップを提供すること。【解決手段】 容器本体Dの口部1に装着されるキャップ本体Aと、キャップ本体AにヒンジCを介して連設された上蓋Bとからなるヒンジキャップであって、キャップ本体Aは、容器本体Dの口部1を封鎖する隔壁5と、隔壁5に立設された注出筒6と、注出筒6内の隔壁5に破断可能な薄肉弱化部8によって画成され、開蓋時に、上蓋B側に移行保持して開封される移行栓10と、を備え、移行栓10は、薄肉弱化部8を介して隔壁5と連結された底壁11と、底壁11のヒンジC側から薄肉弱化部8に沿って垂設された舌片19と、を備えることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、容器本体に装着して使用されるヒンジキャップに関し、とくに最初の開蓋時に薄肉弱化部を破断して上蓋側に移行する移行栓を有するヒンジキャップに関するものである。
従来、容器本体に装着されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して連設された上蓋とからなるヒンジキャップにおいて、容器本体の密封性を確保するため、キャップ本体の隔壁に注出口の開口予定部として、破断可能な薄肉弱化部によって画成され、プルリングなどを設けた開栓部を形成していた。
しかし、開栓部を開封するために、上蓋を開けた後、プルリングなどを引っ張り上げて開栓部を除去する作業が必要となり、手間がかかるともに、力の弱い利用者にとっては開封に苦労するという問題があった。
そこで、開栓部をなくして、予め注出口を開口しておくことが考えられるが、この場合には、容器本体の密封性に問題が生じるため、プルリングを省略し、開栓部としての移行栓を成形後に、超音波接着などにより上蓋と接合させ、上蓋の開蓋とともに、移行栓を引っ張り上げて薄肉弱化部を破断し、開封するヒンジキャップが従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献1に記載のヒンジキャップでは、成形後に、超音波接着などにより移行栓を上蓋と接合する必要があるため、移行栓に立設された引上げ部を上蓋から垂設された係着部と係合させることにより、上蓋の開蓋とともに、引上げ部ごと移行栓を引っ張り上げることで弱化部を破断し、開封するヒンジキャップも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2014-221643号公報 特開2015-34012号公報
しかしながら、上記特許文献1および特許文献2に記載のヒンジキャップでは、使用前に、油分と水分とに分離していたり、液体と固形物(ゴマや具材など)とに分離している内容液を撹拌するために容器を振ると、上蓋に移行された移行栓の下面に内容液が付着し、上蓋を開けた際に、付着した内容液が垂れ、容器外を汚すことがあった。
また、内容液を使用する際に、上蓋を開けたまま、容器を傾けると、上蓋に移行された移行栓の下面に付着した内容液が垂れて、上蓋内を汚すだけでなく、そのまま閉蓋すると、キャップ本体および容器自体も汚してしまうという問題があった。
本発明は、上記問題を解決することを課題とし、開蓋時に、上蓋側に移行保持して開封される移行栓を備えるヒンジキャップにおいて、使用前に容器本体を振って内容液を撹拌することにより、内容液が移行栓の下面に付着しても、上蓋を開蓋した際に、移行栓の下面に付着した内容液が上蓋内および容器の外側に垂れないようにしたヒンジキャップを提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、ヒンジキャップとして、容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して連設された上蓋とからなるヒンジキャップであって、キャップ本体は、容器本体の口部を封鎖する隔壁と、隔壁に立設された注出筒と、注出筒内の隔壁に破断可能な薄肉弱化部によって画成され、開蓋時に、上蓋側に移行保持して開封される移行栓と、を備え、移行栓は、薄肉弱化部を介して隔壁と連結された底壁と、底壁のヒンジ側から薄肉弱化部に沿って垂設された舌片と、を備えることを特徴とする構成を採用する。
ヒンジキャップの具体的実施形態として、舌片は、底壁下面からの長さがヒンジ側からヒンジと反対側に向けて次第に短くなることを特徴とする構成、また、舌片は、先端部が内側にカールしたことを特徴とする構成、また、舌片は、ヒンジ側が外側に湾曲したことを特徴とする構成、また、移行栓は、底壁がヒンジと反対側からヒンジ側に下り勾配で傾斜することを特徴とする構成を採用する。
本発明のヒンジキャップは、上記構成を採用することにより、使用前に容器本体を振って内容液を撹拌することにより、内容液が移行栓の下面に付着しても、上蓋を開蓋した際に、移行栓の下面に付着した内容液が上蓋内および容器の外側に垂れないようにすることができる。
本発明の第1実施例であるヒンジキャップを容器本体に装着した開封前の状態を示す側面断面図である。 本発明の第1実施例であるヒンジキャップの製造直後の開蓋状態を示す図で、(a)は上面図で、(b)は側面断面図である。 本発明の第1実施例であるヒンジキャップの製造直後の開蓋状態を示す下面図である。 本発明の第1実施例であるヒンジキャップを開蓋して抜栓した状態を示す側面断面図である。 本発明の第1実施例であるヒンジキャップの舌片の長さを変えた比較実験結果を示す写真で、(a)は舌片の長さを3mmにした場合の1回目の撹拌後の状態で、(b)は(a)の10回目の撹拌後の状態で、(c)は舌片の長さを10mmにした場合の1回目の撹拌後の状態で、(d)は(c)の10回目の撹拌後の状態である。 本発明の第2実施例であるヒンジキャップを容器本体に装着した開封前の状態を示す側面断面図である。
次に、本発明のヒンジキャップについて、以下の実施例に示した図面を参照して説明する。
なお、以下の説明において、図1でみて、左方向を「前方(ヒンジと反対側)」とし、右方向を「後方(ヒンジ側)」とし、上方向を「上」とし、下方向を「下」とする。
図1において、Aは容器本体Dに装着されるキャップ本体、Bはキャップ本体AをヒンジCによって連結し、開閉する上蓋である。
容器本体Dの口部1の外周には、係合突条2が設けられている。
図1~図3に示すように、キャップ本体Aは、容器本体Dの口部1を封鎖する隔壁5と、隔壁5の上面から立設された注出筒6と、口部1に装着され、内方に隔壁5が形成された装着部7とから構成されている。
隔壁5は、注出筒6の内周側に、使用時に注出口を開口するため、破断可能な薄肉弱化部8によって画成された移行栓10が設けられている。
移行栓10は、薄肉弱化部8を介して隔壁5に連結された底壁11を備え、底壁11の上面には、正面側(ヒンジCと反対側)に略円筒状の引上部12が立設され、ヒンジC側に薄肉弱化部8の内側に沿って保持立壁13が立設されている。底壁11は、平坦に形成されているが、正面側からヒンジC側に下り勾配で傾斜した傾斜面としてもよい。
なお、本実施例においては、図2(a)に示すように、正面側の底壁11の前端部11aの形状は、薄肉弱化部8の破断が容易となるように、尖った形状をしており、引上部12についても、同様に正面側は、尖った形状に形成されている。
また、保持立壁13は、背面側から引上部12の近くまで設けられているが、底壁11の後端部11bの変形(浮き上がり等)を抑制できるように、保持立壁13は、少なくとも底壁11の後端部11bの周囲に設けられていればよい。
さらに、引上部12のヒンジC側には、その上部から底壁11上面に向けて補強リブ14が設けられている。
補強リブ14の形状は、引上部12のヒンジC側を補強し得る形状であればよく、底壁11側を広くした三角形状などとすることができる。
本実施例では、引上部12の上面には、引上部12を覆うように、段部15を介して上方に山形状の係止突部16が設けられている。
係止突部16は、下部が太く、上部ほど細い山形状になっている。
係止突部16の上面は、本実施例では平面状であるが、丸くなっていても構わない。
また、引上部12は、下面に凹所17が形成され、空洞になっているが、中実になっていても構わない。
さらに、底壁11は、保持立壁13の外周側に、薄肉弱化部8の全周にわたって周設された周壁18が形成され、周壁18は、保持立壁13の高さよりも低い堤状をなしている。
底壁11の下面には、ヒンジC側から薄肉弱化部8に沿って舌片19を垂設している。
舌片19は、ヒンジC側が最も長く形成されるとともに、先端部19aが内側にカールし、先端部19aの両側からは、正面側に向けて次第に長さが短くなるように傾斜している。
舌片19の形状は、底壁11の下面に付着した内容液を内周面19bによって口部1内に案内するとともに、開蓋する際に、破断された薄肉弱化部8と外周面19cが干渉しないものであれば、どのような形状でも構わず、例えば、下方に向かって凸の半楕円形状や、三角形状等とすることができる。
装着部7は、隔壁5の外周縁から垂設され、外周が容器本体Dの口部1の内周に挿入される内筒20と、内周が口部1の外周に係合する外筒21と、内筒20と外筒21の上端部で連設された環状の蓋係合部22とを備え、蓋係合部22の上部には、外方に突出する膨出部23が設けられている。
外筒21の内周には、口部1の外周に設けられる係合突条2と係合する係合突部24が突設されている。
図2に示すように、外筒21のヒンジCの左右いずれかの近傍に、外周面に平面視で略V字状の外周切り込み部25が上方から切り込まれ、外周切り込み部25の内周側の上部の薄肉部を隔てた位置を起点としてヒンジC側の円周方向に所定の範囲延びるように、スリット溝26が上方から凹設されている。
このため、ヒンジキャップは、容器の廃棄時に、ヒンジCを介して上蓋Bを引き下げると、外周切り込み部25が縦方向引き裂きライン、スリット溝26が周方向引き裂きラインとなり、外筒21は、外周切り込み部25を起点に周方向に破断され、破断された部分の係合突部24と容器本体Dの口部1との係合が外されていき、簡単にヒンジキャップを容器本体Dから引き離し、分別して廃棄することができる。
図1~図3に示すように、上蓋Bは、ヒンジCを介してキャップ本体Aの外筒21の外周上端に、回動自在に取着されており、平坦な頂壁30と、頂壁30の周縁から垂下された側周壁31とを備えている。
頂壁30は、下面から密封筒32と、密封筒32内側のヒンジC側に保持受壁34と、が垂設され、密封筒32は、外周がキャップ本体Aの注出筒6の内周に密接するように設けられ、保持受壁34は、内周先端が移行栓10の保持立壁13の外周上端と係合または当接するように設けられている。
本実施例では、保持受壁34は、内周が保持立壁13の外周と係合または当接しているが、保持受壁34は、外周が保持立壁13の内周と係合または当接していてもよく、また、保持受壁34は、先端面が保持立壁13の上端面と係合または当接していてもよい。
なお、保持受壁34は、少なくとも、保持立壁13が立設された範囲に垂設されている。
また、保持受壁34は、内周のヒンジC側中央に当接リブ35が形成され、当接リブ35は、保持受壁34の内周が移行栓10の保持立壁13の外周と係合または当接する際に、保持立壁13の上端に近接または当接するように設けられている。
さらに、頂壁30は、密封筒32内の正面側に、係合穴部36が開口され、係合穴部36の下部には、段部を設けて、引上部12の上部の係止突部16と係合する係着部33が設けられている。
図2(b)に示すように、係着部33は、内周面が係止突部16の下部外周面に合わせて傾斜を有し、下面33aは、閉蓋時に引上部12の段部15と当接または近接するようになっている。
また、係合穴部36の段部上面に係止突起37が設けられている。
本実施例では、図1に示すように、閉蓋時において、係止突部16の上部は、係合穴部36を突き抜けており、溶融や超音波接着等による抜け止め加工によって、係止突部16の上部は、係合穴部36を埋めるように拡げられ、係止突部16は、係着部33上面の係止突起37によって係着される。
なお、本実施例では、引上部12の上方に係止突部16を設け、さらに上蓋Bに係合穴部36を開口し、成形後の閉蓋時に、係止突部16の上部を抜け止め加工によって係着部33に係着させるものであるが、移行栓10の引上部12と上蓋Bの係着部33とを係着させる方法によっては、上蓋Bに係合穴部36を開口しなくてもよく、例えば、上蓋B下面に係止突部、引上部12に係合穴部を設けて結合させたり、引上部12を移行栓10の下方に膨出形成した凹部を設けて係止突部を結合させたり、また、引上部12を形成せず、移行栓10の底壁11に係合穴部を設けて係止突部を結合させてもよい。さらに、別部材の挿入体を使用し、例えば、挿入体を係合穴部36から挿入して移行栓10(引上部12)と結合させる形態でもよく、要は、移行栓10と上蓋Bをしっかり結合できるものであれば、どのような方法でもよい。
側周壁31の正面側の下端外周には、円弧状に摘み38が設けられ、図2(b)に示すように、側周壁31の下端部は、内周側に、キャップ本体Aの蓋係合部22の内周側と係合する係止凸部39が垂設され、中央に、蓋係合部22の膨出部23と係合して閉蓋状態を維持する係合凹部40が周設されている。
なお、本実施例のヒンジキャップは、使用前の不正開封を防止するために、図示していないが、キャップ本体Aと上蓋Bとの間にシュリンクラベルや封緘部材等が設けられている。
次に、本実施例の使用態様と作用効果について説明する。
本実施例のヒンジキャップは、金型を用いた射出成形によって一体成形で製造される。
一体成形で製造された本実施例のヒンジキャップは、図2に示すように、開蓋した状態で得られ、上蓋BをヒンジCを介して回動して図1に示す閉蓋状態にされる。
その際、引上部12上部の係止突部16は、上方が細くなっているため、係着部33の中に簡単に入り込み、上部は、係合穴部36に達するとともに、係止突部16の下部外周は、係着部33内周に収まり、係着部33の下面33aは、引上部12の段部15に当接または近接する。
さらに、保持立壁13の外周上端が保持受壁34の内周下端と係合または当接するとともに、保持立壁13の上端が当接リブ35の下端と当接または近接する。
また、密封筒32は、注出筒6に密接してシール部を形成するとともに、キャップ本体Aの蓋係合部22と、上蓋Bの係止凸部39および係合凹部40とが嵌合して、閉蓋状態となる。
本実施例では、閉蓋状態で、係止突部16の上部は、溶融や超音波接着等により抜け止め加工が施され、図1に示すように、係止突部16は、係着部33に係着される。
次に、閉蓋されたヒンジキャップは、内容液が充填された容器本体Dの口部1に打栓して装着される。
本実施例のヒンジキャップを最初に使用する際には、上蓋Bを開蓋することによって、キャップ本体Aの隔壁5に設けられた薄肉弱化部8を破断して開封することができる。
まず、上蓋Bの摘み38に手指を掛けて持ち上げると、正面側の底壁11が持ち上げられ、それによって正面側の薄肉弱化部8が破断し始め、さらに上蓋Bを持ち上げることにより、ヒンジC方向に薄肉弱化部8の破断が進み、最後にヒンジCに近い部分の薄肉弱化部8が破断され、移行栓10は、隔壁5から除去された後、上蓋Bに移行して保持される一方、キャップ本体Aは、隔壁5から除去された移行栓10の跡が注出口となって、容器本体D内の内容液の注出が可能となる。
移行栓10が開封された後は、上蓋Bを再び閉蓋すると、キャップ本体Aの注出筒6の内周に、上蓋Bの密封筒32の外周が密接し、注出筒6の内方を密封することができる。
本実施例では、引上部12のヒンジC側に補強リブ14が設けられているため、正面側の薄肉弱化部8に応力が集中し、薄肉弱化部8の破断が容易となる。
さらに、本実施例では、正面側の底壁11の前端部11aは、尖った形状になっており、正面側の薄肉弱化部8への応力が集中し易くなっている。
本実施例のヒンジキャップは、内容液として、ドレッシングやタレ類などの調味料の場合、内容液を撹拌するために、閉蓋状態で容器本体Dを上下に振ると、上蓋Bに係着された移行栓10は、底壁11の下面および舌片19に内容液が付着するが、底壁11の下面に残った内容液の一部は、舌片19の内周面19bを伝い容器本体D内に流れ落ちる。
また、閉蓋状態の移行栓10は、垂設された舌片19に比べ、水平な底壁11に液が付着したまま残り易いが、図4に示すように、上蓋Bを開蓋すると、底壁11がヒンジC側に向かって傾斜するので、底壁11に付着したままの液は、舌片19の内周面19bに向かって流下し、底壁11と舌片19とのコーナーに内容液αが溜まる。
次に、上蓋Bを開蓋したままの状態で、容器本体Dを正面側に傾けると、容器本体D内の内容液は、注出筒6を介して注出することができる。
このとき、容器本体Dの傾きによって、舌片19が水平状態から図4でみて、左下方に傾斜すると、移行栓10の底壁11と舌片19とのコーナーに溜まった内容液αの一部は、舌片19の先端部19aを伝い、注出筒6の内方に案内されるので、舌片19を流れ落ちる内容液αが注出筒6の周囲に付着することなく容器本体D内に回収することができる。
本実施例において、移行栓10に設けた舌片19の効果を確認するために、撹拌後のキャップ本体Aと上蓋Bについて、内容液の付着具合を比較するために、舌片19の長さLを3mmと10mmに設定した2種類のヒンジキャップを作成し、それぞれのヒンジキャップについて、1回目の撹拌後と10回目の撹拌後とを比較する実験を行なった。
なお、実験に用いた内容液は、焼肉のたれであり、ヒンジキャップは、口部1の内径が20mmの容器本体D用で、材質は、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)樹脂である。
この比較実験は、図5に示す写真のような結果となった。
なお、図5(a)~(d)の写真は、容器本体Dを上下に振って内容液を撹拌後、ヒンジキャップを開蓋した状態を示し、左側がキャップ本体Aで、右側が上蓋Bである。
この比較実験によれば、図5(a)および(b)に示すように、舌片19の長さLが3mmの場合には、1回目の撹拌後(a)は、キャップ本体Aの注出筒6の外側と上蓋Bの密封筒32の外側に内容液が付着しないが、10回目の撹拌後(b)は、キャップ本体Aの注出筒6の外側と、上蓋Bの密封筒32の外側に多量の内容液が付着していることがわかる。
これに対して、図5(c)および(d)に示すように、舌片19の長さLが10mmの場合には、1回目の撹拌後(c)は、キャップ本体Aの注出筒6の外側と上蓋Bの密封筒32の外側に内容液が付着しないのは当然として、10回目の撹拌後(d)でも、キャップ本体Aの注出筒6の外側と、上蓋Bの密封筒32の外側に内容液がほとんど付着しないことがわかる。
以上の実験結果から、舌片19の長さLは、3mm以下では効果が乏しく、4mm~15mm程度とすることが好ましい。
また、本実施例では、移行栓10は、保持立壁13の外周が上蓋Bの保持受壁34の内周と係合または当接し、底壁11の後端部11bをしっかり保持することができるため、底壁11によって注出口が閉鎖されるとともに、容器本体Dが横倒しになったり、大きく振られても、底壁11の後端部11bが変形し難いため、内容液が底壁11と隔壁5との隙間から入り込み難くなるとともに、底壁11と隔壁5との隙間から内容液が入り込んでも、保持立壁13によって内容液が移行栓10に流入するのを抑止できるので、再度、開蓋した場合にも、内容液によって容器本体Dの内外を汚すことが抑制される。
さらに、本実施例では、上蓋Bの保持受壁34は、内周のヒンジC側中央に当接リブ35が形成され、当接リブ35は、保持受壁34の内周が移行栓10の保持立壁13の外周と係合または当接する際に、保持立壁13の上端に近接または当接するように設けられているために、上蓋Bの頂壁30が押し込まれても保持立壁13と保持受壁34との係合または当接が外れるのを抑制することができる。
なお、本実施例では、当接リブ35は、保持受壁34に1個所だけ設けているが、複数個所に設けてもよい。
また、移行栓10は、底壁11の全周にわたって周壁18が周設されているために、開封後に上蓋Bを閉蓋した場合に、移行栓10が開封前よりも下方に移動しても、注出口の閉鎖を損なうことがない。さらに、周壁18は、底壁11の全周に設けてあるので、移行栓10と上蓋Bの間の空間に内容液が入ることを抑制している。
なお、上記の本実施例では、ヒンジキャップの容器本体Dへの装着を打栓としているが、ねじによる螺着であっても構わない。
また、薄肉弱化部8は、正面側もヒンジC側と同じ肉厚にしているが、正面側を破断し易いように、ヒンジC側よりも薄肉にしてもよい。
次に、キャップ本体Aの移行栓10を変更した第2実施例について説明する。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、異なる構成部分のみ異なる符号を付して相違点を中心に説明する。
図6に示すように、Aaは容器本体Dに装着されるキャップ本体、Bはキャップ本体AaをヒンジCによって連結し、開閉する上蓋である。
キャップ本体Aaは、容器本体Dの口部1を封鎖する隔壁5と、隔壁5の上面から立設された注出筒6と、口部1に装着され、内方に隔壁5が形成された装着部7とから構成されている。
隔壁5は、注出筒6の内周側に、使用時に注出口を開口するため、破断可能な薄肉弱化部8によって画成された移行栓50が設けられている。
移行栓50は、薄肉弱化部8を介して隔壁5に連結された底壁51を備え、底壁51の上面には、正面側に略円筒状の引上部12が立設され、ヒンジC側に薄肉弱化部8の内側に沿って保持立壁13が立設されている。
なお、本実施例では、底壁51は、正面側からヒンジC側に下り勾配で傾斜した傾斜面としているが、底壁51は、第1実施例と同様に、平坦であってもよい。
底壁51の下面には、ヒンジC側から薄肉弱化部8に沿って舌片59を垂設している。
舌片59は、開封後に上蓋Bを開閉する際に、薄肉弱化部8の破断面を摺動するように、ヒンジC側の外周面59cが外側に湾曲し、これに伴い、内周面59bもヒンジC側が外側に湾曲している。
舌片59は、ヒンジC側の先端部59aが最も長く形成され、先端部59aの両側からは、正面側に向けて次第に長さが短くなるように傾斜している。
次に、本実施例の作用効果について説明する。
本実施例の移行栓50では、底壁51は、正面側からヒンジC側に向かって下方傾斜しているために、第1実施例よりも底壁51に付着した内容液を舌片59に向けて流下し易くしている。
内容液を撹拌するために、第1実施例と同様に、閉蓋状態で容器本体Dを上下に振ると、上蓋Bに係着された移行栓50は、底壁51の下面および舌片59に内容液が付着するが、底壁51の下面が正面側からヒンジC側に下り勾配で傾斜しているために、底壁51の下面に残った内容液の一部は、舌片59の内周面59bを伝い容器本体D内に流れ落ちる。
また、舌片59は、ヒンジC側が外側に湾曲しているので、上蓋Bを開蓋する際に、舌片59の外周面59cが薄肉弱化部8の破断面と摺接することにより、舌片59の外周面59cに付着した内容液を容器本体D内に、拭い落すことができる。
その他の作用効果については、第1実施例と同様である。
本発明のヒンジキャップは、使用前に容器本体を振って内容液を撹拌することにより、内容液が移行栓の下面に付着しても、上蓋を開蓋した際に、移行栓の下面に付着した内容液が上蓋内および容器の外側に垂れないようにできるので、撹拌する必要がある内容液を収納する容器用のヒンジキャップとして広い範囲に応用できる。
A、Aa キャップ本体
B 上蓋
C ヒンジ
D 容器本体
L 舌片の長さ
α 内容液
1 口部
2 係合突条
5 隔壁
6 注出筒
7 装着部
8 薄肉弱化部
10、50 移行栓
11、51 底壁
11a 前端部
11b 後端部
12 引上部
13 保持立壁
14 補強リブ
15 段部
16 係止突部
17 凹所
18 周壁
19、59 舌片
19a、59a 先端部
19b、59b 内周面
19c、59c 外周面
20 内筒
21 外筒
22 蓋係合部
23 膨出部
24 係合突部
25 外周切り込み部
26 スリット溝
30 頂壁
31 側周壁
32 密封筒
33 係着部
33a 下面
34 保持受壁
35 当接リブ
36 係合穴部
37 係止突起
38 摘み
39 係止凸部
40 係合凹部

Claims (5)

  1. 容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して連設された上蓋とからなるヒンジキャップであって、
    キャップ本体は、容器本体の口部を封鎖する隔壁と、隔壁に立設された注出筒と、注出筒内の隔壁に破断可能な薄肉弱化部によって画成され、開蓋時に、上蓋側に移行保持して開封される移行栓と、を備え、
    移行栓は、薄肉弱化部を介して隔壁と連結された底壁と、底壁のヒンジ側から薄肉弱化部に沿って垂設された舌片と、を備えることを特徴とするヒンジキャップ。
  2. 舌片は、底壁下面からの長さがヒンジ側からヒンジと反対側に向けて次第に短くなることを特徴とする請求項1に記載のヒンジキャップ。
  3. 舌片は、先端部が内側にカールしたことを特徴とする請求項1または2に記載のヒンジキャップ。
  4. 舌片は、ヒンジ側が外側に湾曲したことを特徴とする請求項1または2に記載のヒンジキャップ。
  5. 移行栓は、底壁がヒンジと反対側からヒンジ側に下り勾配で傾斜することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のヒンジキャップ。
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