JP2014108495A - 打込み工具 - Google Patents
打込み工具 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014108495A JP2014108495A JP2012264625A JP2012264625A JP2014108495A JP 2014108495 A JP2014108495 A JP 2014108495A JP 2012264625 A JP2012264625 A JP 2012264625A JP 2012264625 A JP2012264625 A JP 2012264625A JP 2014108495 A JP2014108495 A JP 2014108495A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- driving
- piston
- cylinder
- compression
- driving tool
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B25—HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
- B25C—HAND-HELD NAILING OR STAPLING TOOLS; MANUALLY OPERATED PORTABLE STAPLING TOOLS
- B25C1/00—Hand-held nailing tools; Nail feeding devices
- B25C1/06—Hand-held nailing tools; Nail feeding devices operated by electric power
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B25—HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
- B25C—HAND-HELD NAILING OR STAPLING TOOLS; MANUALLY OPERATED PORTABLE STAPLING TOOLS
- B25C1/00—Hand-held nailing tools; Nail feeding devices
- B25C1/04—Hand-held nailing tools; Nail feeding devices operated by fluid pressure, e.g. by air pressure
- B25C1/047—Mechanical details
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Fluid Mechanics (AREA)
- Portable Nailing Machines And Staplers (AREA)
Abstract
【課題】 被打込み材の不測の打込みを回避する上で有効な打込み工具を提供する。
【解決手段】 打込み工具100は、打込み部材125と、シリンダ131と、ピストン133と、大気開放弁253と、コンタクトアーム141と、クランク機構115と、モータ111と、コントローラ109と、電力供給源110と、切替部材103aと、規制部材211と、を有する。第1の操作によりコンタクトアーム141が操作されることによって大気開放弁253を閉弁する。第2の操作により規制部材211が操作されることによって、切替部材103aを操作する第3の操作が許容される。そして、第1の操作と第2の操作及び第3の操作に基づいて、打込み部材125による被打込み材の打込みが許容される。
【選択図】 図1
【解決手段】 打込み工具100は、打込み部材125と、シリンダ131と、ピストン133と、大気開放弁253と、コンタクトアーム141と、クランク機構115と、モータ111と、コントローラ109と、電力供給源110と、切替部材103aと、規制部材211と、を有する。第1の操作によりコンタクトアーム141が操作されることによって大気開放弁253を閉弁する。第2の操作により規制部材211が操作されることによって、切替部材103aを操作する第3の操作が許容される。そして、第1の操作と第2の操作及び第3の操作に基づいて、打込み部材125による被打込み材の打込みが許容される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、被加工材に釘等の被打込み材を打込む作業に用いられる電気−空圧式の打込み工具に関する。
特開2012−187640号公報(特許文献1)は、バッテリで駆動する電動モータ及び当該電動モータで駆動されるピストン式圧縮装置を搭載した電気−空圧式の打込み工具を開示している。この打込み工具は、電動モータによりピストン式圧縮装置を駆動し、圧縮室内の空気が最大圧縮状態とされたときに開閉弁を開弁することで圧縮室内の圧縮空気を打込みシリンダ内に供給し、この供給された圧縮空気によって打込み部材を作動させて被打込み材を打込むように構成されている。
特開2012−187640号公報
電気−空圧式の打込み工具の場合、被打込み材が不測に打込まれることを防止することが重要となる。そこで、この発明は、上記の問題に鑑み、被打込み材の不測の打込みを回避する上で有効な打込み工具を提供することをその目的とする。
上記課題を達成するため、本発明に係る打込み工具の好ましい形態によれば、シリンダと、シリンダ内を往復摺動可能なピストンと、シリンダを大気に開放可能な大気開放弁と、大気開放弁に連接された弁操作部材と、ピストンを駆動するクランク機構と、クランク機構を駆動するモータと、モータを制御するコントローラと、モータに電流を供給する電力供給源と、電力供給源からモータへの電流の供給と遮断を切替可能な切替部材と、切替部材による電流の供給と遮断の切替を規制する規制部材と、を有し、ピストンがシリンダ内を下死点側から上死点側へと摺動することによりシリンダ内に圧縮空気を生成し、当該生成された圧縮空気により打込み部材を作動させて被打込み材を被加工材に打込むように構成される。作業者による第1の操作により弁操作部材が操作されることによって大気開放弁を閉弁するように構成される。また、作業者による第2の操作により規制部材が操作されることによって、作業者による切替部材を操作する第3の操作が許容されるように構成される。そして、第1の操作と第2の操作及び第3の操作に基づいて、打込み部材による被打込み材の打込みが許容されるように構成されている。ここでいう、第1の操作と第2の操作の操作順序は、特に限定されるものではない。また、第1の操作と第3の操作との操作順序についても同様である。また、大気開放弁と弁操作部材との「連接」は、機械的な連結及び電気的な接続を含む概念である。
本発明によれば、第1の操作と第2の操作及び第3の操作に基づいて、打込み部材による被打込み材の打込みが許容される構成としている。すなわち、上記の3つの条件のうち1つでも欠けた場合には、打込み部材による被打込み材の打込みが許容されない構成である。このため、例えば作業者による第1の操作が行われない状態では、大気開放弁が開弁されてシリンダが大気に開放されているため、仮にピストンが駆動しても圧縮空気が生成されず、被打込み材の不測の打込みが回避される。また、意に反して弁操作部材が操作され、大気開放弁が閉弁されたとしても、規制部材により切替部材の制御が規制される構成のため、当該規制部材が作業者によって操作されない限り、被打込み材の不測の打込みが回避される。
本発明に係る打込み工具の更なる形態によれば、弁操作部材は、被加工材に押し付けられることで操作されるコンタクトアームによって構成されており、そして、コンタクトアームは、大気開放弁と連結部材を介して連結されており、押付けによる操作によって大気開放弁が閉弁される構成である。
この形態によれば、コンタクトアームと大気開放弁が連結部材によって機械的に連結された構成であり、連結部材を介してコンタクトアームの動作を大気開放弁に確実に伝達できる。
本発明に係る打込み工具の更なる形態によれば、切替部材は、作業者により操作されるトリガであり、第3の操作によって電力供給源からモータへの電流の供給と遮断が切替えられる構成である。
本発明に係る打込み工具の更なる形態によれば、ピストンの位置を検出するセンサを有し、被打込み材の打込み動作を開始する前に、ピストンが下死点に位置していないことがセンサによって検出された場合には、コントローラは、被打込み材の打込み動作を禁止する構成である。
打込み工具においては、何らかのトラブルでピストンが下死点に停止していない状態が起きる可能性がある。この形態によれば、ピストンが下死点に位置していないことがセンサによって検出された場合には、被打込み材の打込み動作を禁止する構成のため、ピストンが下死点に位置していない状態で起動した場合に起こり得る、被打込み材の打込み不良を未然に回避することができる。
本発明に係る打込み工具の更なる形態によれば、コントローラは、被打込み材の打込み動作の禁止後、ピストンを下死点に移動する復帰動作を行わせる構成である。
この形態によれば、被打込み材の打込み前にピストンを下死点に位置させるため、シリンダ内に生成される圧縮空気の圧縮量を一定にすることができる。これにより被打込み材の打込み不良を回避することができる。
本発明に係る打込み工具の更なる形態によれば、規制部材は、電力供給源からモータへの電流供給を遮断可能に構成されており、作業者による第2の操作により操作されることで電力供給源からモータへの電流供給を許容するように構成されている。
この形態によれば、被打込み材の打込み動作が開始されるまでは、モータの不測の回転を防止できる。
本発明によれば、被打込み材の不測の打込みを回避する上で有効な打込み工具が提供されることとなった。
以下、本発明の実施形態につき、図1〜図13を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態は、打込み工具の一例として電気−空圧式釘打機を用いて説明する。図1に示すように、釘打機100は、釘打機の100の外郭を形成する工具本体としての本体ハウジング101と、被加工材に打ち込まれる被打込み材としての釘(便宜上図示を省略する)が装填されるマガジン105とを備えている。本体ハウジング101は、ほぼ対称形の1対のハウジングを突き合わせて結合することで形成され、作業者が握るハンドル部103、釘打込み機構120を収容するための打込み機構収容部101A、圧縮装置130を収容するための圧縮装置収容部101B及び電動モータ111(図5参照)を収容するためのモータ収容部101Cを一体に備えている。
図1に示すように、本体ハウジング101のハンドル部103、打込み機構収容部101A、圧縮装置収容部101B及びモータ収容部101Cは、それぞれが各辺をなす概ね四角形状を形成するように配置されている。
図1は釘打機100の先端部(図示右端)に配置されるドライバガイド141が被加工材Wに向けられた横向き状態を示している。このため、図1において右方向が釘打込み機構120による釘の打込み方向であり、ドライバ125による釘の打撃方向となる。なお、説明の便宜上、釘打機100の先端側(図示右側)を前又は前方、その反対側を後又は後方という。また、ハンドル部103と打込み機構収容部101Aとの連接側(図示上側)を上又は上方、ハンドル部103とモータ収容部101Cとの連接側(図示下側)を下又は下方という。
本体ハウジング101の打込み機構収容部101Aには、釘打込み機構120が収容される。釘打込み機構120は、図2に示すように、打込みシリンダ121及び打込みピストン123を主体として構成される。打込みシリンダ121内には、釘を打込む打込みピストン123が前後方向に摺動自在に収容されている。打込みピストン123は、打込みシリンダ121内に摺動自在に収容されたピストン本体部124と、当該ピストン本体部124に一体状に設けられて前方へと延在する釘打込み用の長尺状のドライバ125とから構成され、シリンダ室121aに供給される圧縮空気によって打込みシリンダ121の長軸方向、すなわち前後方向に直線状に移動される。ドライバ125は、ドライバガイド141の打込み通路141a内を前方に移動して釘を打込む作動部材を構成する。このドライバ125が、本発明における「打込み部材」に対応する。
ドライバガイド141は、打込みシリンダ121の前端部(図2において右方)に配置され、釘の射出口としての打込み通路141aを備えている。図1に示すように、マガジン105は、被打込み材としての釘を直線状に収容する長方形状の長尺状部材であり、本体ハウジング101の最前端側に配置されるとともに、釘供給側前端部がドライバガイド141に連結されている。なお、マガジン105には、釘を供給方向(図1の上方)に押すためのプッシャプレート105aが備えられ、このプッシャプレート105aによって釘がドライバガイド141の打込み通路141aに打込み方向と交差する方向から1本ずつ直線的に供給されるよう構成されている。打込み通路141aは、ドライバ125が直線動作して釘を打込む際の通路を構成するものである。
図1及び図3に示すように、本体ハウジング101の圧縮装置収容部101Bには、圧縮装置130が収容されている。圧縮装置130は、圧縮シリンダ131と、圧縮シリンダ131内に上下方向に摺動自在に配置され圧縮ピストン133と、を主体として構成される。この圧縮シリンダ131が、本発明における「シリンダ」に対応し、圧縮ピストン133が、本発明における「ピストン」に対応する。
圧縮シリンダ131は、図1に示すように、マガジン105の外面に沿って当該マガジン105と並行状に配置され、その上端側が打込みシリンダ121の前端部に一体状に連接されている。圧縮ピストン133は、マガジン105に沿って上下方向に往復摺動するように配置され、圧縮ピストン133の動作方向が打込みピストン123の動作方向に対して概ね直交する構成とされる。圧縮ピストン133が上下方向に摺動動作することで、圧縮シリンダ131の内部空間である圧縮室131aの容積が変化する。圧縮ピストン133は、圧縮室131aの容積を減少する上方側へと移動する往動時には、圧縮室131aの空気を圧縮し、圧縮空気を生成する。圧縮室131aは、圧縮シリンダ131の内壁面と圧縮ピストン133の上面とにより囲まれる空間として、打込みシリンダ121と近接する上部側に形成されている。
図5に示すように、本体ハウジング101のモータ収容部101Cには、圧縮装置130を駆動するための電動モータ111が収容される。電動モータ111は、その回転軸線が打込みシリンダ121の長軸線に対して概ね平行となるように配置されている。従って、電動モータ111の回転軸線は、圧縮ピストン133の長軸線、すなわち動作方向に対しては直交している。この電動モータ111が、本発明における「モータ」に対応する。なお、モータ収容部101Cの下部側には、電動モータ111の電源となる充電式のバッテリパック110が装着されている。このバッテリパック110が、本発明における「電力供給源」に対応する。
図1に示すように、電動モータ111の回転出力は、遊星歯車式の減速機構113(図1に減速機構113の一部が示される)によって適宜減速された後、運動変換機構としてのクランク機構115を介して直線運動に変換されて圧縮ピストン133に伝達される構成とされる。すなわち、本実施の形態では、圧縮装置130として、圧縮シリンダ131、圧縮ピストン133及びクランク機構115を主体として構成されるレシプロ式の圧縮装置が用いられている。なお、減速機構113及びクランク機構115は、圧縮装置収容部101Bの一部とモータ収容部101Cの一部との間に配置された内側ハウジング102内に収容されている。
図1及び図3に示すように、クランク機構115は、遊星歯車式の減速機構113によって減速回転されるクランク軸115aと、クランク軸115aの回転中心から偏心した位置に設けられた偏心ピン115bと、偏心ピン115bに一端が相対回動自在に連接され、他端が圧縮ピストン133にピストンピン115dを介して相対回動自在に連接された連接ロッド115cとによって構成されており、圧縮シリンダ131の下方に配置されている。
図5に示すように、ハンドル部103には、トリガ103aと、トリガスイッチ103bと、トリガロック機構210が設けられている。また、クランク機構115の概ね真下にはコントローラ109が配置されている。そして、電動モータ111は、ハンドル部103に支軸104を中心にして前後方向に回動可能に取付けられたトリガ103aと、本体ハウジング101の前端領域に設けられたコンタクトアームの機能を兼用するドライバガイド141の操作に応じてコントローラ109によって駆動と停止が制御される。ハンドル部103内にはトリガスイッチ103bが配置されており、トリガスイッチ103bは、作業者によりトリガ103aが引き操作されたときにトリガ103aによりオン状態とされ、トリガ103aの引き操作が解除されたときにオフ状態となる。このトリガ103aが、本発明における「切替部材」に対応する。なお、コントローラ109は、バッテリパック110に対して常時通電状態となるように接続されている。
他方、コンタクトアームを兼ねるドライバガイド141は、図1及び図5に示すように、釘打機100の前後方向に移動可能に本体ハウジング101の前端領域に配置されている。ドライバガイド141は、付勢ばね(便宜上図示を省略する)により前方に向かって付勢されている。ドライバガイド141が前方に位置するときには、便宜上図示を省略するコンタクトアームスイッチがオフ状態とされ、ドライバガイド141が本体ハウジング101側、すなわち後方側に移動されたときには、コンタクトアームスイッチがオン状態とされる。そして、電動モータ111は、トリガスイッチ103bとコンタクトアームスイッチが共にオン状態に切替えられたときにコントローラ109を介して通電駆動され、いずれか一方がオフ状態に切替えられたときには停止される。トリガスイッチ103bとコンタクトアームスイッチは、コントローラ109に接続されている。
図5に示すように、トリガロック機構210は、ハンドル部103のトリガ103aの下方に配置されている。図6及び図7に示すように、トリガロック機構210は、トリガロックレバー211、支軸212、便宜上図示を省略するトーションスプリング、ロック解除スイッチ214を主体として構成される。トリガロックレバー211は、指当て部211aと係合部211bを有し、支軸212を中心として前後方向に回動可能に取付けられている。トリガロックレバー211は、図6に示すロック位置と図7に示すアンロック位置との間で回動され、ロック位置では係合部211bがトリガ103aの一部と係合して当該トリガ103aの引き操作を規制し、アンロック位置ではトリガ103aとの係合が解除されてトリガ103aの引き操作を許容する。このトリガロックレバー211が、本発明における「規制部材」に対応する。なお、トーションスプリングは、ロック位置に向かってトリガロックレバー211を付勢している。
ロック解除スイッチ214は、ハンドル部103内に配置されており、トリガロックレバー211がアンロック位置に回動されたときに、トリガロックレバー211に作動されるように構成されている。ロック解除スイッチ214は、アンロック位置へ回動されたトリガロックレバー211によりオン状態とされる。このようにオン状態とされることでバッテリパック110から電動モータ111への電流の供給を許容し、一方、トリガロックレバー211がロック位置へ回動されたときには、オフ状態となり、バッテリパック110から電動モータ111への電流供給を遮断するように構成されている。すなわち、ロック解除スイッチ214は、電源スイッチを構成している。
釘打機100は、圧縮シリンダ131の圧縮室131aと打込みシリンダ121のシリンダ室121aとを連通する空気通路135(図4参照)及び該空気通路135を開放及び閉鎖するメインバルブ137(図2参照)を備えている。釘打機100は、図1に示すように、打込みピストン123が最後端位置(図示左端位置)へと移動され、かつ圧縮ピストン133が最下端位置、すなわち下死点へと移動された状態が初期位置として定められている。すなわち、クランク角度が0度のときを初期状態としている。
空気通路135は、図4に一部が示され、図2に他の一部が示される。空気通路135は、図4あるいは図2に示すように、圧縮シリンダ131側の連通ポート135aと、打込みシリンダ121側の連通ポート135bと、それら連通ポート135a,135bを相互に連通する連通路135cと、バルブ室135dと、バルブ室135dの周面に形成された環状溝135eとを主体として構成される。圧縮シリンダ131側の連通ポート135aは、圧縮シリンダ131のシリンダヘッド131bに形成され、圧縮室131aに通じている。打込みシリンダ121側の連通ポート135bは、打込みシリンダ121のシリンダヘッド121bに形成され、一端が連通路135cに通じ、他端が環状溝135eに通じている。すなわち、打込みシリンダ121側の連通ポート135bは、環状溝135eを介してバルブ室135dに臨んでいる。連通路135cは、図4に示すように、パイプ状部材により形成され、打込みシリンダ121に沿って前後方向に直線状に延在されるとともに、一端部が圧縮シリンダ131側の連通ポート135aに嵌入固定され、他端部が打込みシリンダ121側の連通ポート135bに嵌入固定されている。
図2に示すように、バルブ室135dにメインバルブ137が配置されている。バルブ室135dは、シリンダ室121aと略同径の内径を有するとともに、シリンダ室121aに通じる円形空間としてシリンダヘッド121bに形成されている。従って、バルブ室135dに配置されるメインバルブ137は、打込みピストン123のピストン本体部124とは略同一の直径を有する円柱状部材として備えられ、打込みピストン123のドライバ125の打込み線、すなわち打撃軸線と同軸線上において前後方向に移動可能とされる。そして、メインバルブ137は、前後方向に移動することで空気通路135を開閉する。
具体的には、メインバルブ137の外周には、長軸方向に所定間隔で前後2個のOリング139a,139bが設けられ、前側のOリング139aが環状溝135eの前方においてバルブ室135dの内壁面と接触する位置に置かれることで、空気通路135とシリンダ室121aとの連通を遮断し、バルブ室135dの内壁面から離間して環状溝135eの領域内へと移動された位置では、空気通路135とシリンダ室121aとを連通するように構成されている。図2にはメインバルブ137の閉じ状態が示され、図13にはメインバルブ137の開き状態が示される。なお、後側のOリング139bは、圧縮空気が連通ポート135bから外側へ漏れ出ることを防止するためのものであり、空気通路135の開閉には関与しない。このように、空気通路135を開閉するメインバルブ137は、空気通路135のうち、打込みシリンダ121のシリンダ室121aと連通する接続部に設けられている。
メインバルブ137は、図2に示すように、常時には付勢部材としての圧縮コイルばね138によって空気通路135を閉じる方向(前方)に向けて付勢されている。また、メインバルブ137は、ストッパ136を間にして打込みピストン123のピストン本体部124と対向している。このストッパ136は、シリンダ室121aの内径方向に突出するフランジ状の部材によって形成され、打込み動作を終えて後方へと移動する(戻り動作)打込みピストン123の後端位置を規定する一方、圧縮コイルばね138によって前方へと付勢されるメインバルブ137の前端位置(閉じ位置)を規定する部材として備えられる。
また、メインバルブ137は、クランク機構115と連動して回転する円筒カム181(図1参照)により開閉制御されるメカニカルバルブとして構成されている。円筒カム181の回転運動は、図5に示すように、中継部材としてのリンク機構185により前後方向の直線運動に変換してメインバルブ137に伝達するように構成される。本実施形態に係る円筒カム181は、軸方向の一端面にカム面が形成された端面カムとして設定されている。そして、クランク軸115a上に一体に回転するよう取付けられ、圧縮室131a内の圧縮空気が最大圧縮状態(クランク角度で概ね180度)とされたときに、メインバルブ137を後方へと移動させて空気通路135を開放するようにカム面のカム形状が設定されている。
リンク機構185は、図5に示すように、第1リンク185aと第2リンク185bとによって構成されている。第1リンク185aは、圧縮シリンダ131の外側面に沿って上下方向に延在して配置され、延在方向の略中央部において、内側ハウジング102に支軸186により前後方向に回動自在に装着されている。そして、第1リンク185aの一端部(下端部)がカムフォロワー187を介して円筒カム181のカム面(鉛直面)に当接されている。第2リンク185bは、打込みシリンダ121の外側面に沿って前後方向に移動可能に配置されるとともに、その一端部(前端部)が第1リンク185aの他端部(上端部)とピン189により相対回動自在に連結される。第2リンク185bの他端部(後端部)は、L形に形成され、打込みシリンダ121のシリンダヘッド121bを遊嵌状に貫通してバルブ室135d内に挿入され、その端部185cがメインバルブ137の頭部に結合されている(図2参照)。
従って、第1リンク185aが支軸186を回動支点として前方へ回動(上端側の回動方向、以下同様)され、第2リンク185bが前方へ移動したときには、メインバルブ137が前方へと移動して空気通路135を閉鎖し(図2参照)、第1リンク185aが後方へ回動され、第2リンク185bが後方へ移動したときには、圧縮コイルばね138の付勢力に抗してメインバルブ137が後方へ移動して空気通路135を開放する(図13参照)。なお、メインバルブ137を閉じ側に付勢する圧縮コイルばね138の付勢力は、第1リンク185aのカムフォロワー187を円筒カム181のカム面に押付ける方向に作用している。
釘打機100は、図8〜図10に示すように、圧縮シリンダ131の圧縮室131aを大気に開放可能な大気開放装置250を備えている。大気開放装置250は、圧縮シリンダ131の圧縮室131aに臨むようにシリンダヘッド131bに形成された空気排出口251と、空気排出口251を開放及び閉止するための大気開放バルブ253と、空気排出口251が開放された際に、圧縮シリンダ131の圧縮室131a内の圧縮空気をノズル257(図10参照)に導くパイプまたはホース等からなる管状部材255と、圧縮空気を前方に向けて放出するノズル257とを主体として構成される。この大気開放バルブ253が、本発明における「大気開放弁」に対応する。
大気開放バルブ253は、略円筒形の筒状部材として備えられ、シリンダヘッド131bに形成された取付孔131cに前後方向に移動可能に取付けられ、前方へ移動した位置(図8参照)では空気排出口251を開放し、後方へ移動した位置(図9参照)では空気排出口251を閉止する構成とされる。具体的には、大気開放バルブ253の筒孔253aが通路とされ、当該大気開放バルブ253の前方への移動により筒孔253aが空気排出口251に連通し、後方への移動により当該連通が遮断されるように構成される。なお、空気排出口251は、前述した空気通路135とは異なる独立した通路として設定される。また、大気開放バルブ253の筒外周には、前後方向に所定間隔でOリング259が2個配置されている。これら2個のOリング259は、大気開放バルブ253が閉止位置に置かれた場合に、空気排出口251を挟んで前後に位置し、これにより圧縮室131a内の圧縮空気が大気開放バルブ153の外周面と取付孔131cの隙間から外部に漏出することを防止する。
管状部材255は、本体ハウジング101の外側に配置されるとともに、延在方向の一端(後端)が大気開放バルブ253の筒孔253aの先端(前端)に挿入嵌合されて当該筒孔253aと連通され、延在方向他端(前端)部が圧縮空気を釘打機100の前方に向けて放出するノズル257として設定されている。図8及び図9に示すように、マガジン105の外面には、ノズルガイド261がねじ263により固定状に取付けられている。ノズルガイド261は、前後方向に貫通するガイド孔261aを有し、このガイド孔261a内に管状部材255の前端に形成されたノズル257が摺動可能に嵌入されている。すなわち、ノズルガイド261は、ノズル257が大気開放バルブ235と共に前後方向に移動する際、当該ノズル257の移動動作の安定化を図るガイド部材として備えられる。
大気開放バルブ253は、ドライバガイド141と一体に前後方向に移動し、空気排出口251を開閉する機械式大気開放バルブとして構成されている。大気開放バルブ253がドライバガイド141と一体に移動するために、図10に示すように、それらは連結機構270により連結されている。すなわち、大気開放バルブ253はドライバガイド141に連接されている。このドライバガイド141が、本発明における「弁操作部材」及び「コンタクトアーム」に対応し、連結機構270が、本発明における「連結部材」に対応する。
図10に示すように、連結機構270は、前後方向(釘の打込み方向と平行な方向)に延在する1本の連結軸271と、前後2枚の連結プレート273,275とを主体として構成されている。2枚の連結プレート273,275は、長尺状の板材を曲げ加工することで所定形状に形成されるとともに、共に長尺方向の一端部が連結軸271に固定されている。そして、一方(前側)の連結プレート273は、ドライバガイド141に向かって延在されるとともに、その延在端部(他端部)273aが当該ドライバガイド141の外側側面にねじ274によって固定されている。また、他方の連結プレート275は、大気開放バルブ253に向かって延在されるとともに、その延在端部(他端部)275aが大気開放バルブ253のうち、シリンダヘッド131bの外側に突出された突出部にスプリングピン276(図8参照)によって固定されている。
前述のように、ドライバガイド141は、付勢ばねにより前方に向かって突出するように付勢されている。すなわち、ドライバガイド141は、被加工材Wに押付けられていない押付け解除状態では、前方へと突出された突出位置に置かれ、このときには大気開放バルブ253が空気排出口251を開放する開放位置に保持される。
次に上記のように構成された釘打機100の作用及び使用方法につき説明する。釘打ち作業を行う場合には、作業者は、釘打機100のハンドル部103を把持し、トリガロックレバー211の指当て部211aに指をかけて手前に引いてトリガロックレバー211を図7に示すアンロック位置へ回動させる。この作業者によるトリガロックレバー211のアンロック位置への回動操作が、本発明における「作業者による第2の操作」に対応する。トリガロックレバー211がアンロック位置に位置することで、係合部211bによるトリガ103aの引き操作規制が解除される。すなわち、作業者によるトリガ103aの引き操作が許容される。また、トリガロックレバー211がアンロック位置へ回動されることで、トリガロックレバー211によりロック解除スイッチ214がオン状態とされ、バッテリパック110から電動モータ109への電流の供給が許容される。
次に、図11に示すように、ドライバガイド141の前端を被加工材Wに押付ける。この作業者によるドライバガイド141の被加工材Wへの押付け操作が、本発明における「作業者による第1の操作」に対応する。これによりドライバガイド141は、本体ハウジング101側に向けて移動される。すなわち、ドライバガイド141は、後方へと移動し、この後方へと移動したドライバガイド141によりコンタクトアームスイッチがオン状態とされる。
また、ドライバガイド141の後方への移動によりドライバガイド141と連結機構270によって連結されている大気開放バルブ253が、図8に示すように、後方の閉止位置へ移動して空気排出口251を閉止する。これにより圧縮シリンダ131の圧縮室131aは、大気との連通が遮断される。
次に作業者は、トリガ103aを引き操作する。この引き操作によりトリガスイッチ103bがオン状態とされる。これにより、コンタクトアームスイッチ及びトリガスイッチ103bが共にオン状態となり、コントローラ109によって電動モータ111が通電駆動される。これによって減速機構113を介してクランク機構115が駆動され、圧縮ピストン133が上死点に向かって移動を開始する。この往動時において、メインバルブ137は、打込みシリンダ側ポート135bを閉止している。このため、圧縮室131a内に閉じ込められた空気が圧縮される。
図12に示すように、圧縮ピストン133が上死点付近に達したとき、すなわち、圧縮室131a内の圧縮空気が最大圧縮状態とされたとき、円筒カム181及びリンク機構185を介してメインバルブ137が後方へと移動し、図13に示すように、前側のOリング139aがバルブ室135dの内壁面から離れ、環状溝135eの領域内に移動する。これにより、空気通路135が開いてシリンダ室121aに連通する。空気通路135が少しでも開くと、圧縮室131a内の圧縮空気がシリンダ室121a内へと供給されるため、シリンダ室121a内の圧力によってメインバルブ137が全開位置に移動される。と同時にシリンダ室121a内に供給された圧縮空気によって打込みピストン123が前方へ移動される。そして、前方へと移動された打込みピストン123のドライバ125がドライバガイド141の打込み通路141aに待機している釘を打撃し、これを被加工材に打込む。
圧縮動作後、圧縮ピストン133は下方へと移動する。すると、圧縮室131aの容積が増加されて当該圧縮室131aが負圧化される。圧縮室131a内に発生した負圧は、空気通路135及びシリンダ室121aを通じて打込みピストン123に作用する。これにより、打込みピストン123が吸引されて後方へと移動され、最終的にはストッパ136と当接して初期位置に復帰する。メインバルブ137は、打込みピストン123が初期位置に復帰されるまでは、空気通路135の開放状態を維持するが、少なくとも圧縮ピストン133が初期位置としての圧縮開始前の位置、すなわち下死点に接近した時点で前方へと移動し、空気通路135を閉じる。なお、圧縮ピストン133が初期位置に復帰すると、トリガスイッチ103b及びコンタクトアームスイッチがオン状態に維持されていても、電動モータ111に対する通電が遮断され、電動モータ111が停止される。かくして、釘打ち動作の1サイクルが終了する。
上記のように、本実施形態に係る釘打機100は、ドライバガイド141を被加工材Wに対して押付ける操作と、トリガロックレバー211をアンロック位置へ回動させてトリガ103aの規制を解除する操作と、トリガ103aの引き操作とに基づいて、ドライバ125による釘打ち動作が行われる構成としている。すなわち、上記の3つの条件のうち1つでも欠けた場合には、ドライバ125による釘打ち動作が行われない構成である。このため、例えば作業者によるドライバガイド141の被加工材Wに対する押付け操作が行われない状態では、大気開放バルブ253が開弁されて圧縮シリンダ131の圧縮室131aが大気に開放されているため、仮に圧縮ピストン133が駆動しても圧縮空気が生成されず、ドライバ125による不測の釘打ち動作を回避することができる。また、意に反してドライバガイド141が後方へ移動され、あるいはドライバガイド141が後方へ移動された位置にロックされて大気開放バルブ253が閉弁されたとしても、トリガロックレバー211が作業者によってアンロック位置へ回動操作されていない限り、ロック解除スイッチ214による電動モータ111への通電が遮断され、且つトリガロックレバー211によりトリガ103aの操作が規制される構成のため、ドライバ125による不測の釘打ち動作を回避することができる。
また、本実施形態では、ドライバガイド141が大気開放バルブ253と連結機構270を介して連結されており、ドライバガイド141が被加工材Wに押付けられることによって大気開放バルブ253が閉弁される構成としたので、連結機構270を介してドライバガイド141の動作を大気開放バルブ253に確実に伝達できる。
また、本実施形態では、トリガロックレバー211がトリガ103aの操作を規制するロック位置にあるときは、バッテリパック110から電動モータ111への電流供給を遮断する構成としている。すなわち、ドライバ125による釘打ち動作が開始されるまで、電動モータ111の不測の駆動を防止することができる。
また、本実施形態は、1回の打込み動作が終了する毎に圧縮ピストン133が下死点に停止するよう構成されている。そのために、本実施形態に係る釘打機100は、圧縮ピストン133の位置を検出する磁気センサ150を備えている。磁気センサ150は、磁石151、ホール素子152を主体として構成されている。磁石151は、クランク軸115aに設けられている。一方、ホール素子152は、圧縮装置収容部101Bの磁石151と対向する位置に設けられている。ホール素子152は、バッテリパック110と電気的に接続され、さらに、コントローラ109に接続されている。この磁気センサ150が、本発明における「センサ」に対応する。
磁気センサ150は、打込み動作を行う前に、磁石151の磁界によってホール素子152に生じるホール効果に基づいて、クランク軸115aの位置を測定している。すなわち、磁石151の位置によって磁束密度が異なるため、磁束密度に応じたホール素子152の出力電圧に基づいて、コントローラ109がクランク軸115aの位置を測定している。これにより、クランク軸115aに連接された圧縮ピストン133の位置を検出している。コントローラ109は、この検出に基づき、当該圧縮ピストン133が初期位置としての下死点に停止するように電動モータ111を制御する。このように、1回の打込み動作の終了時に圧縮ピストン133を下死点に停止させることにより、次回の釘の打込み動作を適正に行うことができる。
しかしながら、圧縮ピストン133の移動によって生じる慣性力によって、圧縮ピストン133が正確に下死点に停止しない場合がある。また、打込み動作開始後に、トリガ103aの操作を中止したり、ドライバガイド141の押し付けが解除されたりした場合には、打込み動作の途中で圧縮ピストン133が停止することになる。このように、圧縮ピストン133が下死点に停止しなかった場合、次の釘打ちサイクル時において、圧縮室131a内の圧縮空気の圧力がばらついて釘の打込み不良を生ずる可能性がある。
そこで、本実施形態では、釘の打込み動作を行う前に、圧縮ピストン133が下死点に停止していない場合には、釘の打込み動作を禁止する構成としている。更には圧縮ピストン133を下死点に移動させる復帰動作を行わせるように構成している。
磁気センサ150が、圧縮ピストン133の位置を検出するタイミングは、打込み動作を行う前である。具体的には、作業者がトリガロックレバー211を引き操作したタイミングで、磁気センサ150がクランク軸115aの位置を測定する。そして、圧縮ピストン133が下死点以外の位置に位置している場合には、コントローラ109が電動モータ111の駆動を禁止する。これにより、圧縮ピストン133が下死点に位置していない状態で起動した場合に起こり得る、釘の打込み不良を回避することができる。
また、コントローラ109は、駆動モータ111の駆動の禁止後において、駆動モータ111を駆動させて圧縮ピストン133を下死点へと移動する。この圧縮ピストン133を下死点に移動させる復帰動作においては、圧縮室131a内の空気を圧縮しないように、コントローラ109は、圧縮ピストン133を移動させる。すなわち、圧縮ピストン133は、上死点を通過することなく、下死点まで移動される。
具体的には、磁気センサ150が、クランク軸115aがクランク角度0度から180度の間に位置していることを測定した場合、言い換えると、打込み動作における下死点から上死点に向かう途中の位置に圧縮ピストン133が位置していると検出された場合には、コントローラ109は、電動モータ111を逆回転させて圧縮ピストン133を下死点に移動させる。
一方、磁気センサ150が、クランク軸115aがクランク角度180度から360度の間に位置していることを測定した場合、言い換えると、打込み動作における上死点から下死点に向かう途中の位置に圧縮ピストン133が位置していると検出された場合には、コントローラ109は、電動モータ111を正回転させて圧縮ピストン133を下死点に移動させる。以上のように電動モータ111を制御することで、圧縮ピストン133は、上死点を通過することなく、下死点まで移動される。
上記のように、本実施形態によれば、打込み動作を開始する前に、圧縮ピストン133を下死点に移動させているため、打込み動作において、空気に対して圧縮ピストン133が圧縮する圧縮量を一定にすることができる。これにより、釘の打込み不良を回避することができる。
また、本実施形態の大気放出装置250は、図8〜図10に示すように、釘打機100の前方に向けて圧縮空気を放出するノズル257を備えた構成である。従って、ハンドル部103の近傍に、掃除側と釘打ち側とに切替え操作可能な作業モード切替スイッチ(便宜上図示を省略する)を設け、作業モード切替スイッチが掃除側に切替えられた場合には、圧縮室131a内の圧縮空気をノズル257から前方へ放出して釘打ちすべき被加工材の表面を掃除することを可能としている。
作業モード切替スイッチが釘打ち側に切替えられているときには、前述したように、コントローラ109は、トリガスイッチ103bとコンタクトアームスイッチが共にオン状態に切替えられたときに電動モータ111を駆動し、いずれか一方がオフ状態に切替えられたときに電動モータ111が停止する。一方、掃除側に切替えられているときには、コントローラ109は、トリガ103aによるトリガスイッチ103bのオン・オフ操作のみによって電動モータ111の駆動、停止が制御されるように構成される。
従って、ドライバガイド141が被加工材に押付けられていない状態、すなわち釘打ち作業が行われていない状態では、ドライバガイド141が釘打機100の前方に突出されており、連結機構170を介してドライバガイド141と連結された大気開放バルブ253が開弁されている。
かかる状態において、作業モード切替スイッチを掃除側に切替えた後、トリガ103aを引き操作し、電動モータ111を駆動し、圧縮装置130を駆動すれば、圧縮ピストン133によって圧縮された圧縮室131a内の圧縮空気が空気排出口251から大気開放バルブ253の筒孔253a及び管状部材255を経てノズル257へと導かれ、当該ノズル257から前方へ放出される。これにより、釘打ちすべき被加工材表面の塵や埃を吹き飛ばして作業領域を掃除することができる。
なお、上述した本実施形態においては、トリガスイッチ103bとコンタクトアームスイッチが共にオン状態に切替えられたときに電動モータ111を駆動する構成としているが、トリガ103aの引き操作によってトリガスイッチ103bが作動された場合に、電動モータ111が駆動されるように構成してもよい。すなわち、トリガ103aの操作のみによってバッテリパック110から電動モータ111への電流の供給と遮断を制御する構成に変更してもよい。また、ドライバガイド141は、大気開放装置250の大気開放バルブ253を開閉する構成とし、コンタクトアームスイッチについてはこれを省略してもよい。また、トリガロックレバー211は、トリガ103aの操作を機械的に規制する構成を有すればよく、ロック解除スイッチ214については省略しても構わない。
また、本実施形態では、ドライバガイド141と大気開放バルブ253を連結機構270によって機械的に連結する構成としたが、この構成を電気的に連動する構成に変更してもよい。すなわち、大気開放バルブを電磁式バルブとする一方、ドライバガイド141の位置を検知するセンサを設置し、ドライバガイド141の位置に応じて電磁式バルブが開閉するように構成することが可能である。
また、本実施形態では、ドライバガイド141の被加工材に対する押付け或いはその解除動作に連動して大気開放バルブ141が開閉する構成であるが、ドライバガイド141に変えて、例えばハンドル部103に作業者が操作可能なバルブ切替部材を設け、当該バルブ切替部材を操作することにより、大気開放バルブ141を開放或いは閉止させる構成としてもよい。この場合、バルブ切替部材と大気開放バルブ141は、機械的に連結する構成、あるいは大気開放バルブ141を電磁式バルブとした上で、バルブ切替部材の操作に基づいて大気開放バルブ141が電気的に駆動されるように、電気的に接続する構成のいずれも採用可能である。このバルブ切替部材の操作が、本発明における「第1の操作」に対応し、バルブ切替部材が、本発明における「弁操作部材」に対応する。
なお、本実施形態は、打込み工具として釘打機100を例にして説明したが、釘打機以外のタッカー、ステープラーと呼ばれる打込み工具に適用してもよい。また、打込み工具としてバッテリパック110が装着される工具に限られず、電源コードから電力が供給される工具であってもよい。
(本実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係)
本実施形態における各構成要素と、本発明における構成要素との発明特定事項との関係は、以下のとおりである。もちろん、本実施形態における各構成要素は、対応する本発明の特定事項に関する一つの実施構成例に過ぎず、本発明の各構成要素はこれに限定されるものではない。
ドライバ125は、本発明の「打込み部材」に対応する構成の一例である。
圧縮シリンダ131は、本発明の「シリンダ」に対応する構成の一例である。
圧縮ピストン133は、本発明の「ピストン」に対応する構成の一例である。
電動モータ111は、本発明の「モータ」に対応する構成の一例である。
バッテリパック110は、本発明の「電力供給源」に対応する構成の一例である。
大気開放バルブ253は、本発明の「大気開放弁」に対応する構成の一例である。
ドライバガイド141は、本発明の「弁操作部材」及び「コンタクトアーム」に対応する構成の一例である。
トリガ103aは、本発明の「切替部材」に対応する構成の一例である。
トリガロックレバー221は、本発明の「規制部材」に対応する構成の一例である。
磁気センサ150は、本発明の「センサ」に対応する構成の一例である。
ドライバガイド141の被加工材Wへの押付け操作及びバルブ切替部材の操作が、本発明の「第1の操作」に対応する構成の一例である。
トリガロックレバー211のアンロック位置への回動操作が、本発明の「第2の操作」に対応する構成の一例である。
連結機構270が、本発明における「連結部材」に対応する。
本実施形態における各構成要素と、本発明における構成要素との発明特定事項との関係は、以下のとおりである。もちろん、本実施形態における各構成要素は、対応する本発明の特定事項に関する一つの実施構成例に過ぎず、本発明の各構成要素はこれに限定されるものではない。
ドライバ125は、本発明の「打込み部材」に対応する構成の一例である。
圧縮シリンダ131は、本発明の「シリンダ」に対応する構成の一例である。
圧縮ピストン133は、本発明の「ピストン」に対応する構成の一例である。
電動モータ111は、本発明の「モータ」に対応する構成の一例である。
バッテリパック110は、本発明の「電力供給源」に対応する構成の一例である。
大気開放バルブ253は、本発明の「大気開放弁」に対応する構成の一例である。
ドライバガイド141は、本発明の「弁操作部材」及び「コンタクトアーム」に対応する構成の一例である。
トリガ103aは、本発明の「切替部材」に対応する構成の一例である。
トリガロックレバー221は、本発明の「規制部材」に対応する構成の一例である。
磁気センサ150は、本発明の「センサ」に対応する構成の一例である。
ドライバガイド141の被加工材Wへの押付け操作及びバルブ切替部材の操作が、本発明の「第1の操作」に対応する構成の一例である。
トリガロックレバー211のアンロック位置への回動操作が、本発明の「第2の操作」に対応する構成の一例である。
連結機構270が、本発明における「連結部材」に対応する。
100 釘打機
101 本体ハウジング
101A 打ち込み機構収容部
101B 圧縮装置収容部
101C モータ収容部
102 内側ハウジング
103 ハンドル部
103a トリガ
103b トリガスイッチ
104 支軸
105 マガジン
105a プッシャプレート
109 コントローラ
110 バッテリパック(電力供給源)
111 電動モータ(モータ)
113 遊星歯車式減速機構
115 クランク機構
115a クランク軸
115b 偏心ピン
115c 連接ロッド
115d ピストンピン
120 釘打込み機構
121 打込みシリンダ
121a シリンダ室
121b シリンダヘッド
123 打込みピストン
124 ピストン本体部
125 ドライバ(打込み部材)
130 圧縮装置
131 圧縮シリンダ(シリンダ)
131a 圧縮室
131b シリンダヘッド
131c 取付孔
133 圧縮ピストン(ピストン)
135 空気通路
135a 圧縮シリンダ側の連通ポート
135b 打込みシリンダ側の連通ポート
135c 連通路
135d バルブ室
135e 環状溝
136 ストッパ
137 メインバルブ
138 圧縮コイルばね
139a Oリング
139b Oリング
141 ドライバガイド(コンタクトアーム)
141a 打込み通路
150 磁気センサ
151 磁石
152 ホール素子
181 円筒カム
185 リンク機構
185a 第1リンク
185b 第2リンク
185c 端部
186 支軸
187 カムフォロワー
189 ピン
210 トリガロック機構
211 トリガロックレバー(規制部材)
211a 指当て部
211b 係合部
214 ロック解除スイッチ
250 大気開放装置
251 空気排出口
253 大気開放バルブ(大気開放弁)
253a 筒孔
255 管状部材
257 ノズル
259 Oリング
261 ノズルガイド
261a ガイド孔
263 ねじ
270 連結機構(連結部材)
271 連結軸
273 一方の連結プレート
273a 延在端部
274 ねじ
275 他方の連結プレート
275a 延在端部
276 スプリングピン
101 本体ハウジング
101A 打ち込み機構収容部
101B 圧縮装置収容部
101C モータ収容部
102 内側ハウジング
103 ハンドル部
103a トリガ
103b トリガスイッチ
104 支軸
105 マガジン
105a プッシャプレート
109 コントローラ
110 バッテリパック(電力供給源)
111 電動モータ(モータ)
113 遊星歯車式減速機構
115 クランク機構
115a クランク軸
115b 偏心ピン
115c 連接ロッド
115d ピストンピン
120 釘打込み機構
121 打込みシリンダ
121a シリンダ室
121b シリンダヘッド
123 打込みピストン
124 ピストン本体部
125 ドライバ(打込み部材)
130 圧縮装置
131 圧縮シリンダ(シリンダ)
131a 圧縮室
131b シリンダヘッド
131c 取付孔
133 圧縮ピストン(ピストン)
135 空気通路
135a 圧縮シリンダ側の連通ポート
135b 打込みシリンダ側の連通ポート
135c 連通路
135d バルブ室
135e 環状溝
136 ストッパ
137 メインバルブ
138 圧縮コイルばね
139a Oリング
139b Oリング
141 ドライバガイド(コンタクトアーム)
141a 打込み通路
150 磁気センサ
151 磁石
152 ホール素子
181 円筒カム
185 リンク機構
185a 第1リンク
185b 第2リンク
185c 端部
186 支軸
187 カムフォロワー
189 ピン
210 トリガロック機構
211 トリガロックレバー(規制部材)
211a 指当て部
211b 係合部
214 ロック解除スイッチ
250 大気開放装置
251 空気排出口
253 大気開放バルブ(大気開放弁)
253a 筒孔
255 管状部材
257 ノズル
259 Oリング
261 ノズルガイド
261a ガイド孔
263 ねじ
270 連結機構(連結部材)
271 連結軸
273 一方の連結プレート
273a 延在端部
274 ねじ
275 他方の連結プレート
275a 延在端部
276 スプリングピン
Claims (6)
- 打込み部材が直線状に作動して被打込み材を被加工材に打込む打込み工具であって、
シリンダと、
前記シリンダ内を往復摺動可能なピストンと、
前記シリンダを大気に開放可能な大気開放弁と、
前記大気開放弁に連接された弁操作部材と、
前記ピストンを駆動するクランク機構と、
前記クランク機構を駆動するモータと、
前記モータを制御するコントローラと、
前記モータに電流を供給する電力供給源と、
前記電力供給源から前記モータへの電流の供給と遮断を切替可能な切替部材と、
前記切替部材による前記電流の供給と遮断の切替を規制する規制部材と、を有し、
前記ピストンが前記シリンダ内を下死点側から上死点側へと摺動することにより前記シリンダ内に圧縮空気を生成し、当該生成された圧縮空気により前記打込み部材を作動させて前記被打込み材を被加工材に打込むように構成されており、
作業者による第1の操作により前記弁操作部材が操作されることによって前記大気開放弁を閉弁するように構成されており、
作業者による第2の操作により前記規制部材が操作されることによって、作業者による前記切替部材を操作する第3の操作が許容されるように構成されており、
前記第1の操作と前記第2の操作及び前記第3の操作に基づいて、前記打込み部材による前記被打込み材の打込みが許容されるように構成されていることを特徴とする打込み工具。 - 請求項1に記載の打込み工具であって、
前記弁操作部材は、前記被加工材に押し付けられることで操作されるコンタクトアームによって構成されており、前記コンタクトアームは、前記大気開放弁と連結部材を介して連結されており、前記押付けによる操作によって前記大気開放弁が閉弁される構成であることを特徴とする打込み工具。 - 請求項1又は2に記載の打込み工具であって、
前記切替部材は、作業者により操作されるトリガであり、前記第3の操作によって前記電力供給源から前記モータへの電流の供給と遮断が切替えられる構成であることを特徴とする打込み工具。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の打込み工具であって、
前記ピストンの位置を検出するセンサを有し、
前記被打込み材の打込み動作を開始する前に、前記ピストンが下死点に位置していないことが前記センサによって検出された場合には、前記コントローラは、前記被打込み材の打込み動作を禁止する構成であることを特徴とする打込み工具。 - 請求項4に記載の打込み工具であって、
前記コントローラは、前記被打込み材の打込み動作の禁止後、前記ピストンを下死点に移動する復帰動作を行わせる構成であることを特徴とする打込み工具。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の打込み工具であって、
前記規制部材は、前記電力供給源から前記モータへの電流供給を遮断可能に構成されており、作業者による前記第2の操作により操作されることで前記電力供給源から前記モータへの電流供給を許容するように構成されていることを特徴とする打込み工具。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012264625A JP2014108495A (ja) | 2012-12-03 | 2012-12-03 | 打込み工具 |
PCT/JP2013/082194 WO2014087934A1 (ja) | 2012-12-03 | 2013-11-29 | 打込み工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012264625A JP2014108495A (ja) | 2012-12-03 | 2012-12-03 | 打込み工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014108495A true JP2014108495A (ja) | 2014-06-12 |
Family
ID=50883352
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012264625A Pending JP2014108495A (ja) | 2012-12-03 | 2012-12-03 | 打込み工具 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014108495A (ja) |
WO (1) | WO2014087934A1 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021045847A (ja) * | 2020-12-24 | 2021-03-25 | マックス株式会社 | エアダスタ付き空気圧工具 |
JPWO2019235178A1 (ja) * | 2018-06-05 | 2021-06-17 | 工機ホールディングス株式会社 | 打込機 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11110577B2 (en) | 2017-11-16 | 2021-09-07 | Milwaukee Electric Tool Corporation | Pneumatic fastener driver |
US11819989B2 (en) | 2020-07-07 | 2023-11-21 | Techtronic Cordless Gp | Powered fastener driver |
CA3167425A1 (en) | 2021-07-16 | 2023-01-16 | Techtronic Cordless Gp | Powered fastener driver |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6399181A (ja) * | 1986-10-15 | 1988-04-30 | 松下電工株式会社 | 釘打ち機 |
JP3369844B2 (ja) * | 1996-05-15 | 2003-01-20 | リョービ株式会社 | 空打ち防止機構を有する回転打撃工具 |
JP3489371B2 (ja) * | 1997-02-17 | 2004-01-19 | マックス株式会社 | 動力工具の安全装置 |
JP5234427B2 (ja) * | 2009-03-23 | 2013-07-10 | 日立工機株式会社 | 留め具打込機 |
JP2012187640A (ja) * | 2009-07-24 | 2012-10-04 | Makita Corp | 打込み工具 |
-
2012
- 2012-12-03 JP JP2012264625A patent/JP2014108495A/ja active Pending
-
2013
- 2013-11-29 WO PCT/JP2013/082194 patent/WO2014087934A1/ja active Application Filing
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2019235178A1 (ja) * | 2018-06-05 | 2021-06-17 | 工機ホールディングス株式会社 | 打込機 |
JP7537281B2 (ja) | 2018-06-05 | 2024-08-21 | 工機ホールディングス株式会社 | 打込機 |
JP2021045847A (ja) * | 2020-12-24 | 2021-03-25 | マックス株式会社 | エアダスタ付き空気圧工具 |
JP7060074B2 (ja) | 2020-12-24 | 2022-04-26 | マックス株式会社 | エアダスタ付き空気圧工具 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2014087934A1 (ja) | 2014-06-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5800748B2 (ja) | 打込み工具 | |
US11331779B2 (en) | Driving machine | |
WO2014069648A1 (ja) | 打ち込み工具 | |
JP6284417B2 (ja) | 打ち込み工具 | |
JP5800749B2 (ja) | 打込み工具 | |
WO2011010512A1 (ja) | 打込み工具 | |
JP2014108495A (ja) | 打込み工具 | |
WO2013161909A1 (ja) | 打込み工具 | |
WO2011010511A1 (ja) | 打込み工具 | |
EP1666210B1 (en) | Nailing machine | |
WO2014061807A1 (ja) | 打ち込み工具 | |
WO2013168718A1 (ja) | 打ち込み工具 | |
JP2011025362A (ja) | 打込み工具 | |
JP2012148346A (ja) | 打込み工具 | |
JP5921037B2 (ja) | 打込み工具 | |
WO2014084221A1 (ja) | 打ち込み工具 | |
WO2013168719A1 (ja) | 打ち込み工具 | |
JP2009083091A (ja) | 打込機 | |
US10898993B2 (en) | Driving tool | |
JP2007015098A (ja) | 打込み工具におけるコンタクト機構 | |
US7748586B2 (en) | Driving tool | |
JP2014046424A (ja) | 打込機 | |
JP6158066B2 (ja) | 打込み工具 | |
JP2022001393A (ja) | 打込機 | |
JP2012148347A (ja) | 打込み工具 |