JP2014102879A - 試料ホルダーおよび電子顕微鏡 - Google Patents

試料ホルダーおよび電子顕微鏡 Download PDF

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Abstract

【課題】固体高分子形燃料電池を発電した状態で観察することができる試料ホルダーおよび電子顕微鏡を提供する。
【解決手段】試料ホルダー100は、燃料極、固体高分子膜、および空気極を有する固体高分子形燃料電池1観察用の電子顕微鏡の試料ホルダーであって、固体高分子形燃料電池1を支持する支持部と、固体高分子形燃料電池1が収容されるガス雰囲気室20と、ガス雰囲気室20に酸素ガスを導くための酸素ガス供給管30aと、燃料極に水素ガスを導くための水素ガス供給管と、燃料極に接続される第1配線と、空気極に接続される第2配線と、固体高分子形燃料電池を加熱するための加熱部と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、試料ホルダーおよび電子顕微鏡に関する。
透過電子顕微鏡では、通常、試料は真空中に配置される。しかしながら、試料の反応過程の電子顕微鏡観察を行う場合など、試料をガスに暴露させながら電子顕微鏡観察を行う場合がある。この場合のように、試料周囲にガスを導入して通常の鏡筒内真空よりも高い圧力環境下で電子顕微鏡観察ができるシステムを装備した透過電子顕微鏡を、環境TEM(環境制御TEM)という。環境TEMは、その方式により、差動排気方式と隔膜方式に大別される。
差動排気方式は、鏡筒内の試料室にガスを導入する方式である。差動排気方式では、導入されたガスが鏡筒内の各部に拡散して鏡筒内の真空度が悪化するのを防ぐために、例えば、複数のオリフィスを組み込み、オリフィスで仕切られた空間を差動排気している。
隔膜方式は、試料ホルダー内にガス雰囲気室を設ける方式である。ガス雰囲気室にはガス導入・排気用通路が接続されるとともにガス雰囲気室の上下には電子線透過用の穴が開いている。導入されたガスの鏡筒内へのリークを防ぐために、これらの穴にはカーボンや窒化ケイ素の薄膜(隔膜)が貼られている(例えば、特許文献1参照)。
近年、燃料電池は、高い発電効率が得られ、優れた環境特性を有するため、石油等に代わる新エネルギーとして注目されている。特に、固体高分子形燃料電池は、電池本体がコンパクトであること、反応温度が低いこと等の理由から、電気自動車用の燃料電池、または家庭用の熱電併給装置等として、開発が進められている。
固体高分子形燃料電池の開発を進めるうえで、固体高分子形燃料電池を発電した状態で電子顕微鏡観察したいという要望がある。
特開2000−133186号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているような従来の環境TEMでは、固体高分子形燃料電池を発電した状態で観察することはできなかった。
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、固体高分子形燃料電池を発電した状態で観察することができる試料ホルダーおよび電子顕微鏡を提供することにある。
(1)本発明に係る試料ホルダーは、
燃料極、固体高分子膜、および空気極を有する固体高分子形燃料電池観察用の電子顕微鏡の試料ホルダーであって、
前記固体高分子形燃料電池を支持する支持部と、
前記固体高分子形燃料電池が収容されるガス雰囲気室と、
前記ガス雰囲気室に酸素ガスを導くための酸素ガス供給管と、
前記燃料極に水素ガスを導くための水素ガス供給管と、
前記燃料極に接続される第1配線と、
前記空気極に接続される第2配線と、
前記固体高分子形燃料電池を加熱するための加熱部と、
を含む。
このような試料ホルダーによれば、空気極に酸素を供給し、燃料極に水素を供給することができる。さらに、固体高分子形燃料電池を加熱することができ、燃料極に接続された第1配線および空気極に接続された第2配線によって固体高分子形燃料電池を外部回路に接続することができる。したがって、このような試料ホルダーによれば、固体高分子形燃料電池を発電した状態で観察することができる。
(2)本発明に係る試料ホルダーにおいて、
前記ガス雰囲気室の雰囲気と前記電子顕微鏡の試料室の雰囲気とを隔離し、かつ、電子線を透過させる隔膜を含んでいてもよい。
このような試料ホルダーによれば、電子顕微鏡本体に損傷を与えることなく、ガス雰囲気室に酸素ガスを供給しつつ、固体高分子形燃料電池を観察することができる。
(3)本発明に係る試料ホルダーにおいて、
前記ガス雰囲気室から前記酸素ガスを排気するための酸素ガス排気管を含んでいてもよい。
このような試料ホルダーによれば、ガス雰囲気室に酸素ガスを貫流させることができる。
(4)本発明に係る試料ホルダーにおいて、
前記水素ガス供給管から前記水素ガスを排気するための水素ガス排気管を含んでいてもよい。
このような試料ホルダーによれば、水素ガス供給管および水素ガス排気管において、水素ガスを貫流させることができる。
(5)本発明に係る試料ホルダーにおいて、
前記酸素ガス供給管に供給される前記酸素ガスの量を調整するための酸素ガス導入流量調整バルブを含んでいてもよい。
このような試料ホルダーによれば、ガス雰囲気室内の圧力を調整することができる。
(6)本発明に係る試料ホルダーにおいて、
前記水素ガス供給管に供給される前記水素ガスの量を調整するための水素ガス導入流量調整バルブを含んでいてもよい。
このような試料ホルダーによれば、水素ガス供給管内の圧力を調整することができる。
(7)本発明に係る電子顕微鏡は、
本発明に係る試料ホルダーを含む。
このような電子顕微鏡によれば、本発明に係る試料ホルダーを含むため、固体高分子形燃料電池を発電した状態で観察することができる。
第1実施形態に係る試料ホルダーのガス雰囲気室内の構成を模式的に示す断面図。 第1実施形態に係る試料ホルダーのガス雰囲気室内の構成を模式的に示す断面図。 第1実施形態に係る試料ホルダーのガスの制御系を説明するための模式図。 第1実施形態に係る試料ホルダーのガスの制御系を説明するための模式図。 第2実施形態に係る試料ホルダーのガス雰囲気室内の構成を模式的に示す断面図。 第2実施形態に係る試料ホルダーのガス雰囲気室内の構成を模式的に示す断面図。 第2実施形態に係る試料ホルダーのガスの制御系を説明するための模式図。 第2実施形態に係る試料ホルダーのガスの制御系を説明するための模式図。 第3実施形態に係る電子顕微鏡の構成を説明するための図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 第1実施形態
1.1. 試料ホルダーの構成
まず、第1実施形態に係る試料ホルダーの構成について、図面を参照しながら説明する。図1および図2は、第1実施形態に係る試料ホルダー100のガス雰囲気室20内の構成を模式的に示す断面図である。なお、図1は、試料ホルダー100を電子線EBの進行方向に対して直交する方向から見た図であり、図2は、試料ホルダー100を電子線EBの進行方向から見た図である。また、図2では、ガス雰囲気室20を規定する壁部22の図示を省略している。図1および図2では、試料ホルダー100のガス雰囲気室20が透過電子顕微鏡の試料室1010に位置している状態を図示している。
試料ホルダー100は、図1および図2に示すように、支持部10と、ガス雰囲気室20と、酸素ガス供給管30aと、水素ガス供給管40aと、配線50a,50bと、加熱部60と、を含む。試料ホルダー100は、さらに、壁部22と、隔膜24と、酸素ガス排気管30bと、水素ガス排気管40bと、低熱伝導体70と、シャフト部80と、を含むことができる。
試料ホルダー100は、固体高分子形燃料電池(polymer electrolyte fuel cell,PEFC)1を観察するための透過電子顕微鏡の試料ホルダーである。試料ホルダー100では、固体高分子形燃料電池1は、ガス雰囲気室20に収容される。試料ホルダー100が透過電子顕微鏡の試料ホルダー支持部(図示せず)に挿入されると、ガス雰囲気室20は、透過電子顕微鏡の試料室1010に位置する。試料室1010は、真空状態である。
固体高分子形燃料電池1は、イオン電導性を有する高分子膜(イオン交換膜)を電解質として用いる燃料電池である。固体高分子形燃料電池1は、燃料極(負極)2、固体高分子膜(電解質)4、空気極(正極)6を含んで構成されている。固体高分子形燃料電池1は、燃料極2、固体高分子膜4、空気極6を張り合わせて一体化したものである。
ここで、固体高分子形燃料電池1の発電の流れについて説明する。燃料極2では、供給
された水素を、プロトンと電子に分解する。プロトンは、固体高分子膜4へ移動し、電子は、外部回路(図示せず)を通って空気極6へ移動する。この電子の移動が電流にあたる。固体高分子膜4は、燃料極2で生成したプロトンを空気極6に移動させる。空気極6では、固体高分子膜4から来たプロトン、外部回路から来た電子、および供給された酸素が反応して水が生成する。
支持部10は、固体高分子形燃料電池1(以下、「試料1」ともいう)を支持する。図示の例では、支持部10は、2つの梁状部材を有し、当該2つの梁状部材に試料1が固定されている。支持部10は、水素ガス供給管40aおよび水素ガス排気管40bに固定されている。試料ホルダー100では、試料1が、支持部10と水素ガス供給管40aに固定される。支持部10は、例えば、試料1を着脱可能に支持してもよい。支持部10は、絶縁性の材料で構成されている。また、支持部10は、熱伝導度が高いことが望ましい。これにより、加熱部60が発生させた熱を効率よく試料1に伝えることができる。
ガス雰囲気室20は、試料1を収容する空間である。ガス雰囲気室20には、酸素ガス供給管30aが接続している。ガス雰囲気室20には、さらに、酸素ガス排気管30bが接続している。これにより、ガス雰囲気室20内に酸素ガスを貫流させることができる。したがって、固体高分子形燃料電池1の空気極6に酸素を供給することができ、かつ、固体高分子形燃料電池1の固体高分子膜4の水分を維持することができる。ガス雰囲気室20は、壁部22によって囲まれている。図示の例では、ガス雰囲気室20は、壁部22、隔膜24、および低熱伝導体70によって囲まれている。
ガス雰囲気室20を囲む壁部22の一部には、隔膜24が設けられている。隔膜24は、試料ホルダー100を試料ホルダー支持部に挿入したときに、電子線EBの光路上となる位置に設けられる。隔膜24は、ガス雰囲気室20の雰囲気と透過電子顕微鏡の試料室1010の雰囲気とを隔離し、かつ、電子線EBを透過させることができる。隔膜24の材質は、例えば、カーボン、SiNなどである。
酸素ガス供給管30aは、ガス雰囲気室20に酸素ガスを導くための管である。ここで、酸素ガスを導くとは、酸素ガスのみを導く場合と、酸素を含むガス(例えば空気)を導く場合と、を含む。酸素ガス供給管30aは、酸素ガスの通路を構成している。酸素ガス供給管30aは、酸素ガス供給部110a(図3参照)から供給される酸素ガスを、ガス雰囲気室20に導く。酸素ガス供給管30aは、ガス雰囲気室20に接続されている。図示の例では、酸素ガス供給管30aの一方の端は、低熱伝導体70の貫通孔72aを介してガス雰囲気室20に接続され、他方の端は、酸素ガス供給部110aに接続されている配管112a(図3参照)に接続されている。酸素ガス供給管30aは、シャフト部80内に設けられている。酸素ガス供給管30aは、低熱伝導体70に固定されている。
酸素ガス排気管30bは、ガス雰囲気室20から酸素ガスを排気するための管である。ここで、酸素ガスを排気するとは、酸素ガスのみを排気する場合と、酸素を含むガスを排気する場合と、を含む。酸素ガス排気管30bは、酸素ガスの通路を構成している。酸素ガス排気管30bは、ガス雰囲気室20に接続されている。図示の例では、酸素ガス排気管30bの一方の端は、低熱伝導体70の貫通孔72bを介してガス雰囲気室20に接続され、他方の端は、酸素ガス排気部110bに接続されている配管112b(図3参照)に接続されている。酸素ガス排気管30bは、シャフト部80内に設けられている。酸素ガス排気管30bは、低熱伝導体70に固定されている。
水素ガス供給管40aは、試料1の燃料極2に水素ガスを導くための管である。ここで、水素ガスを導くとは、水素ガスのみを導く場合と、水素を含むガスを導く場合と、を含む。水素ガス供給管40aは、水素ガスの通路を構成している。水素ガス供給管40aは
、水素ガス供給部120a(図4参照)から供給される水素ガスを、燃料極2に導く。水素ガス供給管40aは、燃料極2に接続される。図示の例では、燃料極2が水素ガス供給管40aに挿入され、燃料極2の一部が水素ガス供給管40a内で露出することによって、水素ガス供給管40aと燃料極2とが接続されている。水素ガス供給管40aの一方の端は、水素ガス排気管40bに接続され、他方の端は、水素ガス供給部120aに接続されている配管122a(図4参照)に接続されている。水素ガス供給管40aは、シャフト部80内およびガス雰囲気室20内に設けられている。図示の例では、水素ガス供給管40aの一部は、貫通孔72cを含む低熱伝導体70で構成されている。水素ガス供給管40aは、低熱伝導体70に固定されている。
水素ガス排気管40bは、試料1の燃料極2に供給された水素ガスを排気するための管である。ここで、水素ガスを排気するとは、水素ガスのみを排気する場合と、水素を含むガスを排気する場合と、を含む。水素ガス排気管40bは、水素ガスの通路を構成している。図示の例では、水素ガス排気管40bと水素ガス供給管40aとが一体となって水素ガスの通路を構成している。水素ガス排気管40bは、燃料極2に接続される。図示の例では、燃料極2が水素ガス排気管40bに挿入され、燃料極2の一部が水素ガス排気管40b内で露出することによって、水素ガス排気管40bと燃料極2とが接続されている。図示の例では、水素ガス排気管40bの一方の端は、水素ガス供給管40aに接続され、他方の端は、水素ガス排気部120bに接続されている配管122bに接続されている(図4参照)。水素ガス排気管40bは、ガス雰囲気室20内およびシャフト部80内に設けられている。図示の例では、水素ガス排気管40bの一部は、貫通孔72dを含む低熱伝導体70で構成されている。水素ガス排気管40bは、低熱伝導体70に固定されている。
水素ガス供給管40aおよび水素ガス排気管40bは、熱伝導度が高いことが望ましい。これにより、加熱部60が発生させた熱を効率よく試料1に伝えることができる。
第1配線50aは、燃料極2に接続される配線である。第1配線50aの一方の端は、燃料極2に接続され、第1配線50aの他方の端は、外部回路(図示せず)に接続される。すなわち、第1配線50aは、燃料極2を外部回路に接続するための配線である。第1配線50aは、例えば、ガス雰囲気室20内で燃料極2に接続され、ガス雰囲気室20の外で外部回路に接続される。第1配線50aは、図示はしないが、低熱伝導体70の貫通孔およびシャフト部80内を通って、外部回路に接続される。
第2配線50bは、空気極6に接続される配線である。第2配線50bの一方の端は、空気極6に接続され、第2配線50bの他方の端は、外部回路に接続される。すなわち、第2配線50bは、空気極6を外部回路に接続するための配線である。第2配線50bは、例えば、ガス雰囲気室20内で空気極6に接続され、ガス雰囲気室20の外で外部回路に接続される。第2配線50bは、図示はしないが、低熱伝導体70の貫通孔およびシャフト部80内を通って、外部回路に接続される。
試料ホルダー100では、固体高分子形燃料電池1が発電すると、第1配線50aおよび第2配線50bに電流が流れる。第1配線50aおよび第2配線50bが接続される外部回路は、例えば、電圧計、電流計、または抵抗等を含んで構成されている。
加熱部60は、試料1を加熱するための部材である。加熱部60は、低熱伝導体70に固定されている。加熱部60は、水素ガス供給管40a、水素ガス排気管40b、および低熱伝導体70に接している。加熱部60が発生させた熱は、水素ガス供給管40a、水素ガス排気管40b、および支持部10を介して、試料1に伝わる。加熱部60は、例えば、ヒーターと、温度センサーと、を含んで構成されている。ヒーターは、例えば、熱電
線等を定電流電源に接続することで、熱を発生させる。温度センサーは、例えば、熱電対やサーミスタなどを電圧計等に接続することで構成される。
低熱伝導体70は、シャフト部80の先端部に固定されている。低熱伝導体70は、シャフト部80と加熱部60との間に設けられている。これにより、加熱部60からシャフト部80に伝わる熱量を低減することができる。低熱伝導体70には、酸素ガスが通る貫通孔72a,72b、および水素ガスが通る貫通孔72c,72dが設けられている。
図3は、第1実施形態に係る試料ホルダー100のガスの制御系を説明するための模式図である。なお、図3は、試料ホルダー100を電子線EBの進行方向に対して直交する方向から見た断面図である。
試料ホルダー100は、図3に示すように、酸素ガス供給部110aと、配管112aと、酸素ガス導入開閉バルブ114aと、酸素ガス導入流量調整バルブ116aと、真空計118aと、酸素ガス排気部110bと、配管112bと、酸素ガス排気開閉バルブ114bと、酸素ガス排気流量調整バルブ116bと、真空計118bと、を含んで構成されている。試料ホルダー100では、これらの部材110a,112a,114a,116a,118a,110b,112b,114b,116b,118bによって、酸素ガスを制御している。
配管112aは、酸素ガス供給部110aから酸素ガス供給管30aに酸素ガスを供給するための管である。配管112aの一方の端は、酸素ガス供給管30aに接続され、他方の端は、酸素ガス供給部110aに接続されている。配管112aには、酸素ガス導入開閉バルブ114a、酸素ガス導入流量調整バルブ116a、および真空計118aが設けられている。
酸素ガス導入開閉バルブ114aは、酸素ガス導入流量調整バルブ116aと真空計118aとの間に配置されている。なお、酸素ガス導入開閉バルブ114aは、配管112aの任意の位置に配置されることができる。試料ホルダー100では、酸素ガス導入開閉バルブ114aを開くことでガス雰囲気室20に酸素ガスが供給され、酸素ガス導入開閉バルブ114aを閉じることで酸素ガスの供給が停止される。
酸素ガス導入流量調整バルブ116aは、ガス雰囲気室20に供給される酸素ガスの量を調整するためのバルブである。酸素ガス導入流量調整バルブ116aは、ガス雰囲気室20内の圧力を調整することができる。酸素ガス導入流量調整バルブ116aは、酸素ガス供給部110aと酸素ガス導入開閉バルブ114aとの間に配置されている。
真空計118aは、酸素ガス供給管30aと酸素ガス導入開閉バルブ114aとの間に配置されている。真空計118aは、酸素ガス導入流量調整バルブ116aより酸素ガス供給管30a側の配管112a内の圧力を測定している。
酸素ガス供給部110aは、配管112aに接続されている。酸素ガス供給部110aは、配管112a、酸素ガス供給管30a、および低熱伝導体70の貫通孔72aを介して、ガス雰囲気室20に酸素ガスを供給する。すなわち、酸素ガス供給部110aからの酸素ガスは、配管112a、酸素ガス供給管30a、貫通孔72aを通って、ガス雰囲気室20に供給される。酸素ガス供給部110aは、例えば、酸素ボンベである。
配管112bは、酸素ガス排気管30bから酸素ガスを排気するための管である。配管112bの一方の端は、酸素ガス排気管30bに接続され、他方の端は、酸素ガス排気部
110bに接続されている。配管112bには、酸素ガス排気開閉バルブ114b、酸素ガス排気流量調整バルブ116b、および真空計118bが設けられている。
酸素ガス排気開閉バルブ114bは、酸素ガス排気流量調整バルブ116bと酸素ガス排気部110bとの間に配置されている。なお、酸素ガス排気開閉バルブ114bは、配管112bの任意の位置に配置されることができる。試料ホルダー100では、酸素ガス排気開閉バルブ114bを開くことでガス雰囲気室20の酸素ガスが排気され、酸素ガス排気開閉バルブ114bを閉じることで酸素ガスの排気が停止される。
酸素ガス排気流量調整バルブ116bは、ガス雰囲気室20から排気される酸素ガスの量を調整するためのバルブである。酸素ガス排気流量調整バルブ116bは、酸素ガス排気開閉バルブ114bと真空計118bとの間に配置されている。
真空計118bは、酸素ガス排気管30bと酸素ガス排気流量調整バルブ116bとの間に配置されている。真空計118bは、酸素ガス導入流量調整バルブ116bより酸素ガス排気管30b側の配管112b内の圧力を測定している。
酸素ガス排気部110bは、配管112bに接続されている。酸素ガス排気部110bは、配管112b、酸素ガス排気管30b、および低熱伝導体70の貫通孔72bを介して、ガス雰囲気室20から酸素ガスを排気する。すなわち、ガス雰囲気室20の酸素ガスは、低熱伝導体70の貫通孔72b、酸素ガス排気管30b、および配管112bを通って、酸素ガス排気部110bによって排気される。酸素ガス排気部110bは、例えば、真空ポンプである。
図4は、第1実施形態に係る試料ホルダー100のガスの制御系を説明するための模式図である。なお、図4は、試料ホルダー100を電子線EBの進行方向から見た断面図である。
試料ホルダー100は、図4に示すように、水素ガス供給部120aと、配管122aと、水素ガス導入開閉バルブ124aと、水素ガス導入流量調整バルブ126aと、真空計128aと、水素ガス排気部120bと、配管122bと、水素ガス排気開閉バルブ124bと、水素ガス排気流量調整バルブ126bと、真空計128bと、を含んで構成されている。試料ホルダー100では、これらの部材120a,122a,124a,126a,128a,120b,122b,124b,126b,128bによって、水素ガスを制御している。
配管122aは、水素ガス供給部120aから水素ガス供給管40aに酸素ガスを供給するための管である。配管122aの一方の端は、水素ガス供給管40aに接続され、他方の端は、水素ガス供給部120aに接続されている。配管122aには、水素ガス導入開閉バルブ124a、水素ガス導入流量調整バルブ126a、および真空計128aが設けられている。
水素ガス導入開閉バルブ124aは、水素ガス導入流量調整バルブ126aと真空計128aとの間に配置されている。なお、水素ガス導入開閉バルブ124aは、配管122aの任意の位置に配置されることができる。試料ホルダー100では、水素ガス導入開閉バルブ124aを開くことで燃料極2に水素ガスが供給され、水素ガス導入開閉バルブ124aを閉じることで水素ガスの供給が停止される。
水素ガス導入流量調整バルブ126aは、燃料極2に供給される水素ガスの量を調整するためのバルブである。水素ガス導入流量調整バルブ126aは、水素ガス供給管40a
内の圧力を調整することができる。水素ガス導入流量調整バルブ126aは、水素ガス供給部120aと水素ガス導入開閉バルブ124aとの間に配置されている。
真空計128aは、水素ガス供給管40aと水素ガス導入開閉バルブ124aとの間に配置されている。真空計128aは、水素ガス導入量調整バルブ126aより水素ガス供給管40a側の配管122a内の圧力を測定している。
水素ガス供給部120aは、配管122aに接続されている。水素ガス供給部120aは、配管122a、水素ガス供給管40aを介して、燃料極2に水素ガスを供給する。すなわち、水素ガス供給部120aからの水素ガスは、配管122a、および水素ガス供給管40aを通って、燃料極2に供給される。水素ガス供給部120aは、例えば、水素ボンベである。
配管122bは、水素ガス排気管40bから水素ガスを排気するための管である。配管122bの一方の端は、水素ガス排気管40bに接続され、他方の端は、水素ガス排気部120bに接続されている。配管122bには、水素ガス排気開閉バルブ124b、水素ガス排気流量調整バルブ126b、および真空計128bが設けられている。
水素ガス排気開閉バルブ124bは、水素ガス排気流量調整バルブ126bと水素ガス排気部120bとの間に配置されている。なお、水素ガス排気開閉バルブ124bは、配管122bの任意の位置に配置されることができる。試料ホルダー100では、水素ガス排気開閉バルブ124bを開くことで水素ガス排気管40bの水素ガスが排気され、水素ガス排気開閉バルブ124bを閉じることで水素ガスの排気が停止される。
水素ガス排気流量調整バルブ126bは、水素ガス排気管40bから排気される水素ガスの量を調整するためのバルブである。水素ガス排気流量調整バルブ126bは、水素ガス排気開閉バルブ124bと真空計128bとの間に配置されている。
真空計128bは、水素ガス排気管40bと水素ガス排気流量調整バルブ126bとの間に配置されている。真空計128bは、水素ガス排気流量調整バルブ126bより水素ガス排気管40b側の配管122b内の圧力を測定している。
水素ガス排気部120bは、配管122bに接続されている。水素ガス排気部120bは、配管122bを介して、水素ガス排気管40bから水素ガスを排気する。すなわち、水素ガス供給管40aから供給された水素ガスは、水素ガス排気管40b、および配管122bを通って、水素ガス排気部120bによって排気される。水素ガス排気部120bは、例えば、真空ポンプである。
1.2. 試料ホルダーの動作
次に、第1実施形態に係る試料ホルダーの動作について、図1〜図4を参照しながら説明する。
試料ホルダー100を透過電子顕微鏡の試料ホルダー保持部に挿入する前に、加熱部60のヒーターに電流を流し、温度センサーと試料1との間の温度の関係を測定する。
次に、試料ホルダー100を透過電子顕微鏡の試料ホルダー保持部に挿入する。そして、酸素ガス導入開閉バルブ114aおよび酸素ガス排気開閉バルブ114bを開いた状態にして、ガス雰囲気室20に酸素ガスを貫流させる。また、酸素ガス導入流量調整バルブ116aおよび酸素ガス排気流量調整バルブ116bを調整して、ガス雰囲気室20内の圧力を所与の値に調整する。さらに、加熱部60のヒーターに電流を流し、試料1が所与
の温度になるように加熱する。
次に、水素ガス導入開閉バルブ124aおよび水素ガス排気開閉バルブ124bを開いた状態にして、水素ガス供給管40aおよび水素ガス排気管40bに水素ガスを貫流させる。また、水素ガス導入流量調整バルブ126aおよび水素ガス排気流量調整バルブ126bを調整して、水素ガス供給管40a内および水素ガス排気管40b内の圧力を所与の値に調整する。これにより、第1配線50aおよび第2配線50bに電流が流れて、固体高分子形燃料電池1が発電する。固体高分子形燃料電池1が発電した状態で、隔膜24を通じて固体高分子形燃料電池1に電子線EBを照射することにより、固体高分子形燃料電池1が発電した状態を観察することができる。
第1実施形態に係る試料ホルダー100は、例えば、以下の特徴を有する。
試料ホルダー100は、燃料極2、固体高分子膜4、および空気極6を有する固体高分子形燃料電池観察用の透過電子顕微鏡の試料ホルダーであって、固体高分子形燃料電池1を支持する支持部10と、固体高分子形燃料電池1が収容されるガス雰囲気室20と、ガス雰囲気室20に酸素ガスを導くための酸素ガス供給管30aと、燃料極2に水素ガスを導くための水素ガス供給管40aと、燃料極2に接続される第1配線50aと、空気極6に接続される第2配線50bと、固体高分子形燃料電池1を加熱するための加熱部60と、を含む。そのため、空気極6に酸素を供給し、燃料極2に水素を供給することができる。さらに、固体高分子形燃料電池1を加熱することができ、燃料極2に接続された第1配線50aおよび空気極6に接続された第2配線50bによって、固体高分子形燃料電池1を外部回路に接続することができる。したがって、固体高分子形燃料電池1を発電した状態で観察することができる。
試料ホルダー100では、ガス雰囲気室20の雰囲気と透過電子顕微鏡の試料室1010の雰囲気とを隔離し、かつ、電子線EBを透過させる隔膜24を含む。これにより、電子顕微鏡本体に損傷を与えることなく、ガス雰囲気室20に酸素ガスを供給しつつ、試料1を観察することができる。
試料ホルダー100によれば、酸素ガスを排気するための酸素ガス排気管30bを含むため、ガス雰囲気室20に酸素ガスを貫流させることができる。
試料ホルダー100によれば、水素ガスを排気するための水素ガス排気管40bを含むため、水素ガス供給管40aおよび水素ガス排気管40bにおいて、水素ガスを貫流させることができる。
試料ホルダー100によれば、酸素ガス供給管30aに供給される酸素ガスの量を調整するための酸素ガス導入流量調整バルブ116aを含むため、ガス雰囲気室20内の圧力を調整することができる。
試料ホルダー100によれば、水素ガス供給管40aに供給される水素ガスの量を調整するための水素ガス導入流量調整バルブ126aを含むため、水素ガス供給管40a内の圧力を調整することができる。
2. 第2実施形態
2.1. 試料ホルダーの構成
次に、第2実施形態に係る試料ホルダーの構成について、図面を参照しながら説明する。図5および図6は、第2実施形態に係る試料ホルダー200のガス雰囲気室20内の構成を模式的に示す断面図である。なお、図5は、試料ホルダー200を電子線EBの進行
方に対して直交する方向から見た図であり、図6は、試料ホルダー200を電子線EBの進行方向から見た図である。また、図6では、ガス雰囲気室20を規定する壁部22の図示を省略している。図5および図6は、試料ホルダー200のガス雰囲気室20が透過電子顕微鏡の試料室1010に位置している状態を図示している。以下、試料ホルダー200において、上述した試料ホルダー100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上述した試料ホルダー100では、図1および図2に示すように、酸素ガス供給管30aを通じてガス雰囲気室20に酸素ガスを供給し、酸素ガス排気管30bを通じて酸素ガスを排気していた。また、試料ホルダー100では、水素ガス供給管40aを通じて固体高分子形燃料電池1の燃料極2に水素ガスを供給し、水素ガス排気管40bを通じて水素ガスを排気していた。
これに対して、試料ホルダー200では、酸素ガス通路管230を通じて、ガス雰囲気室20に酸素ガスを供給し、かつ、酸素ガスを排気している。また、試料ホルダー200では、水素ガス通路管240を通じて、燃料極2に水素ガスを供給し、かつ、水素ガスを排気している。
すなわち、試料ホルダー200では、酸素ガス供給管30aと酸素ガス排気管30bとが1つの酸素ガス通路管230で構成されている。また、試料ホルダー200では、水素ガス供給管40aと水素ガス排気管40bとが1つの水素ガス通路管240で構成されている。
試料ホルダー200では、ガス雰囲気室20には、酸素ガス通路管230が接続されている。また、燃料極2には、水素ガス通路管240が接続されている。水素ガス通路管240の一方の端部は、低熱伝導体70によって閉じられている。
図7は、第2実施形態に係る試料ホルダー200のガスの制御系を説明するための模式図である。なお、図7は、試料ホルダー200を電子線EBの進行方向に対して直交する方向から見た断面図である。
試料ホルダー200では、酸素ガス通路管230には、配管212が接続されている。配管212は、酸素ガス供給部110aから酸素ガス通路管230に酸素ガスを供給し、かつ、酸素ガス通路管230から酸素ガスを排気するための管である。配管212の一方の端は、酸素ガス通路管230に接続され、他方の端は、酸素ガス供給部110aおよび酸素ガス排気部110bに接続されている。配管212には、酸素ガス導入開閉バルブ114a、酸素ガス導入流量調整バルブ116a、真空計118a、および酸素ガス排気開閉バルブ114bが設けられている。
図8は、第2実施形態に係る試料ホルダー200のガスの制御系を説明するための模式図である。なお、図8は、試料ホルダー200を電子線EBの進行方向から見た断面図である。
水素ガス通路管240には、配管222が接続されている。配管222は、水素ガス供給部120aから水素ガス通路管240に水素ガスを供給し、かつ、水素ガス通路管240から水素ガスを排気するための管である。配管222の一方の端は、水素ガス通路管240に接続され、他方の端は、水素ガス供給部120aおよび水素ガス排気部120bに接続されている。配管222には、水素ガス導入開閉バルブ124a、水素ガス導入流量調整バルブ126a、真空計128a、および水素ガス排気開閉バルブ124bが設けられている。
2.2. 試料ホルダーの動作
次に、第2実施形態に係る試料ホルダーの動作について、図5〜図8を参照しながら説明する。
試料ホルダー200を透過電子顕微鏡に装着する前に、加熱部60のヒーターに電流を流し、温度センサーと試料1との間の温度の関係を測定する。
次に、試料ホルダー200を透過電子顕微鏡に装着する。そして、ガス雰囲気室20内を酸素ガス排気部110bで10Pa程度に排気し、水素ガス通路管240内を水素ガス排気部120bで10Pa程度に排気する。
そして、酸素ガス導入開閉バルブ114aを開いた状態、酸素ガス排気開閉バルブ114bを閉じた状態にして、酸素ガス導入流量調整バルブ116aを調整して、ガス雰囲気室20内の圧力を所与の値に調整する。さらに、加熱部60のヒーターに電流を流し、試料1が所与の温度になるように加熱する。
次に、水素ガス導入開閉バルブ124aを開いた状態、水素ガス排気開閉バルブ124bを閉じた状態にして、水素ガス導入流量調整バルブ126aを調整して、水素ガス通路管240内の圧力を所与の値に調整する。これにより、第1配線50aおよび第2配線50bに電流が流れて、固体高分子形燃料電池1が発電する。固体高分子形燃料電池1が発電した状態で、隔膜24を通じて固体高分子形燃料電池1に電子線EBを照射することにより、固体高分子形燃料電池1が発電した状態を観察することができる。
試料ホルダー200によれば、上述した試料ホルダー100と同様の作用効果を奏することができる。
3. 第3実施形態
次に、第3実施形態に係る電子顕微鏡について、図面を参照しながら説明する。図9は、第3実施形態に係る電子顕微鏡の構成を説明するための図である。第3実施形態に係る電子顕微鏡1000は、本願発明に係る試料ホルダーを含んで構成されている。ここでは、電子顕微鏡1000が、試料ホルダー100を含んで構成されている場合について説明する。
電子顕微鏡1000は、図9に示すように、電子線源1001と、照射レンズ1002と、試料ホルダー100と、対物レンズ1004と、投影レンズ1006と、撮像装置1008と、鏡筒1009と、を含んで構成されている。ここでは、電子顕微鏡1000が、透過電子顕微鏡(TEM)である場合について説明するが、電子顕微鏡1000は、走査透過電子顕微鏡(Scanning Transmission Electron Microscope;STEM)であってもよい。
電子線源1001、照射レンズ1002、対物レンズ1004、投影レンズ1006は、鏡筒1009の内部に収容されている。鏡筒1009の内部は、排気装置(図示省略)によって減圧排気されている。
電子線源1001は、電子線EBを発生させる。電子線源1001は、陰極から放出された電子を陽極で加速し電子線EBを放出する。電子線源1001として、公知の電子銃を用いることができる。
照射レンズ1002は、電子線源1001の後段に配置されている。照射レンズ100
2は、電子線源1001で発生した電子線EBを試料1に照射するためのレンズである。照射レンズ1002は、複数の集束レンズ(図示せず)を含んで構成されている。
試料ホルダー100は、試料室1010に試料1を保持している。試料ホルダー100は、試料ホルダー支持部(図示せず)に挿入される。これにより、ガス雰囲気室20が電子顕微鏡1000の試料室1010に位置する。試料ホルダー100は、電子顕微鏡1000の駆動機構(図示せず)によって、移動可能となっている。これにより、固体高分子形燃料電池1を透過する電子線EBの位置を調整することができる。また、試料ホルダー100では、試料ホルダー100の挿入方向を軸として、固体高分子形燃料電池1を回転させることができる。
対物レンズ1004は、照射レンズ1002の後段に配置されている。対物レンズ1004は、試料1を透過した電子線EBで結像するための初段のレンズである。
投影レンズ1006は、対物レンズ1004の後段に配置されている。投影レンズ1006は、対物レンズ1004によって結像された像をさらに拡大し、撮像装置1008上に結像させる。
撮像装置1008は、電子線EBを検出するための検出器を有している。検出器は、例えば、2次元的に配置されたCCDを有するCCDカメラである。撮像装置1008は、電子顕微鏡像を検出し、この電子顕微鏡像の情報を出力する。
電子顕微鏡1000は、試料ホルダー100を含んで構成されているため、固体高分子形燃料電池1を発電した状態で観察することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、図1および図3に示す第1実施形態に係る試料ホルダー100の酸素ガスの制御系と、図6および図8に示す第2実施形態に係る試料ホルダー200の水素ガスの制御系と、を組み合わせてもよい。同様に、図2および図4に示す第1実施形態に係る試料ホルダー100の水素ガスの制御系と、図5および図7に示す第2実施形態に係る試料ホルダー200の酸素ガスの制御系と、を組み合わせてもよい。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…固体高分子形燃料電池、2…燃料極、4…固体高分子膜、6…空気極、10…支持部、20…ガス雰囲気室、22…壁部、24…隔膜、30a…酸素ガス供給管、30b…酸素ガス排気管、40a…水素ガス供給管、40b…水素ガス排気管、50a…第1配線、50b…第2配線、60…加熱部、70…低熱伝導体、72a,72b,72c,72d…貫通孔、80…シャフト部、100…試料ホルダー、110a…酸素ガス供給部、110b…酸素ガス排気部、112a,112b…配管、114a…酸素ガス導入開閉バルブ、114b…酸素ガス排気開閉バルブ、116a…酸素ガス導入流量調整バルブ、116b…酸素ガス排気流量調整バルブ、118a,118b…真空計、120a…水素ガス供
給部、120b…水素ガス排気部、122a,122b…配管、124a…水素ガス導入開閉バルブ、124b…水素ガス排気開閉バルブ、126a…水素ガス導入流量調整バルブ、126b…水素ガス排気流量調整バルブ、128a,128b…真空計、200…真空計、212,222…配管、230…酸素ガス通路管、240…水素ガス通路管、1000…電子顕微鏡、1001…電子線源、1002…照射レンズ、1004…対物レンズ、1006…投影レンズ、1008…撮像装置、1009…鏡筒、1010…試料室

Claims (7)

  1. 燃料極、固体高分子膜、および空気極を有する固体高分子形燃料電池観察用の電子顕微鏡の試料ホルダーであって、
    前記固体高分子形燃料電池を支持する支持部と、
    前記固体高分子形燃料電池が収容されるガス雰囲気室と、
    前記ガス雰囲気室に酸素ガスを導くための酸素ガス供給管と、
    前記燃料極に水素ガスを導くための水素ガス供給管と、
    前記燃料極に接続される第1配線と、
    前記空気極に接続される第2配線と、
    前記固体高分子形燃料電池を加熱するための加熱部と、
    を含む、試料ホルダー。
  2. 請求項1において、
    前記ガス雰囲気室の雰囲気と前記電子顕微鏡の試料室の雰囲気とを隔離し、かつ、電子線を透過させる隔膜を含む、試料ホルダー。
  3. 請求項1または2において、
    前記ガス雰囲気室から前記酸素ガスを排気するための酸素ガス排気管を含む、試料ホルダー。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、
    前記水素ガス供給管から前記水素ガスを排気するための水素ガス排気管を含む、試料ホルダー。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    前記酸素ガス供給管に供給される前記酸素ガスの量を調整するための酸素ガス導入流量調整バルブを含む、試料ホルダー。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、
    前記水素ガス供給管に供給される前記水素ガスの量を調整するための水素ガス導入流量調整バルブを含む、試料ホルダー。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の試料ホルダーを含む、電子顕微鏡。
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