JP2014100634A - 防汚層除去方法及び防汚層形成方法 - Google Patents

防汚層除去方法及び防汚層形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 対象部材の表面の特定の領域にのみ防汚層を形成する優れた技術を提供する。
【解決手段】 フッ素系防汚コーティング剤溶液21中に浸漬し、養生工程を行うことで対象部材1の表面の全面に防汚層10を形成した後、相対湿度50%以上の水蒸気雰囲気に対象部材1を配置し、この状態で真空紫外線Lを対象部材1の表面のうち非選択領域にのみ照射する。非選択領域の防汚層10が除去され、選択領域にのみ防汚層10が形成された構造が得られる。
【選択図】 図1

Description

本願発明は、対象部材の表面に形成された防汚層を除去する方法に関するものであり、また対象部材の特定の領域にのみ防汚層を形成する方法に関するものである。
部材の表面が清浄であることは、各種製品の特性としては勿論のこと、製品の製造工程においてもしばしば必要になる。このような必要性のため、部材の表面の汚損を防止する層(以下、防汚層という)が部材の表面に形成される。防汚層には、多くの場合、撥水性や撥油性、潤滑性などに富むフッ素系のコーティング剤が使用される。以下、防汚層が形成される対象の部材を単に対象部材という。
例えば液晶ディスプレイを始めとした各種ディスプレイでは、表面に汚れが付着すると、表示される画像の視認性の悪化に直結するので、汚れが付着しにくい表面とすることが要請される。この点は、タッチパネル(タッチスクリーンディスプレイ)において特に顕著である。
タッチパネルは、ディスプレイに情報の入力機能を持たせたものであるが、近年では、携帯電話、携帯ゲーム機、タブレットPC、カーナビゲーション装置、銀行のATM、切符自動販売機等、多くの情報機器に採用され、目覚ましい普及を見せている。このようなタッチパネルでは、ディスプレイ表面に指紋、皮脂、汗等の不純物が付着することが不可避である。また、携帯電話やタブレットPC等の携帯情報端末の場合、化粧品や食品等の汚れが付着することもある。このような汚れがディスプレイ表面に付着した場合、ディスプレイの視認性が低下する。また、タッチパネルには、静電容量式や抵抗膜式等の幾つかのタイプがあるが、ディスプレイ表面に汚れが付着すると、操作性に悪影響が生じる場合が多い。
従って、ディスプレイ表面を汚れが付着しにくい面としたり、汚れが付着したとしても容易に除去できる面としたりすることが要請されている。即ち、ディスプレイ表面に防汚、撥水・撥油、指紋付着防止、滑り性向上などの機能を付与することが要請されている。こういった機能付与の要請に対し、防汚コーティング剤を用いてディスプレイ表面に防汚層を形成することが一般的に行われている。
例えば、特許文献1には、無機材料により構成される密着層を備えた透明部材に対してフッ素樹脂よりなる防汚層を蒸着する方法が記載されている。また、特許文献2には、ディスプレイ表面にハードコート層を設け、当該ハードコート層表面に、パーフルオロポリエーテル変性シランなどのフッ素含有シラン化合物からなる防汚コーティング剤で処理して防汚層を形成することが記載されている。
また、特許文献3には、形成される防汚層表面の滑り性が優れる防汚コーティング剤として、パーフルオロポリオキシアルキレン基含有ポリマーを主成分とする表面処理剤が紹介されている。
いずれもフッ素系化合物を含有する防汚層を形成し、フッ素系化合物の撥水性を利用して防汚機能を発揮させるものである。
尚、本明細書において、防汚層を形成するための材料、防汚コーティング剤、表面処理剤を総称して「防汚コーティング剤」あるいは「フッ素系防汚コーティング剤」と呼ぶ。
従来知られた防汚コーティング剤の組成は、上述した各特許文献に開示されたようなものであるが、形成方法としては、刷毛塗り、スプレー、ディッピング、真空蒸着等の方法が知られている。これら形成方法のうち、品質の良い防汚層を均一に形成する観点から、ディッピング法か真空蒸着法がしばしば採用される。特許文献2や特許文献3ではいずれの形成方法でも良いとされているが、特許文献1では真空蒸着法が採用されている。
ディッピング法は、真空蒸着法に比べると安価に行える方法であり、対象部材の表面全域に防汚層を形成する場合には実用的な方法である。対象部材の表面全域に防汚層を形成する対象部材としては、例えばメガネレンズのような製品が挙げられる。
一方、対象部材の用途によっては、対象部材の表面のうちの特定の領域にのみ防汚層を形成し、それ以外の領域には防汚層を形成していけない場合がある。例えば、タッチパネル用のカバーガラスでは、操作する側(以下、前側という)の表面には防汚層を形成しなければならないが、反対側(以下、裏側という)の表面には防汚層を形成してはならない。というのは、裏側の表面には、タッチパネルとしての機能を達成するため、透明導電膜を含む多層膜を形成し、パターニングして回路形成をする必要があるからである。防汚層が形成されている状態でその上に多層膜を形成してパターニングすると、カバーガラスに対する多層膜の密着性が悪かったり、防汚層により回路の機能に障害が出たりする問題がある。このため、カバーガラスの前側の表面にのみ防汚層を形成する必要がある。
このように対象部材の表面の特定の領域(以下、選択領域という)にのみ防汚層を形成する場合には、ディッピング法は実用的ではなく、防着シートを用いた真空蒸着法が採用される。即ち、対象部材の表面のうち、選択領域以外の領域(以下、非選択領域という)を防着シートで覆い、防汚コーティング剤が付着しないようにした状態で蒸着を行う。
上述したタッチパネル用のカバーガラスを例にしてより具体的に説明すると、まず、カバーガラスの裏側の表面を防着シートで覆う。防着シートは、裏側の表面に接着剤で接着される。防着シートが接着されたカバーガラスは、真空蒸着装置に投入され、前側の表面に真空蒸着法により防汚層が形成される。その後、カバーガラスは真空蒸着装置から取り出され、防着シートが剥がされる。
特開2010−106344号公報 特開2011−93964号公報 特開2010−31184号公報
K. H. Welge, "Photolysis of Ox, HOx, COx, and SOx Compounds", Can. J. Chem. Vol.52, 1974, pp1424-1435
しかしながら、防着シートによる防汚コーティング剤の付着防止は完全ではない。真空蒸着装置において、防汚コーティング剤は加熱により気化又は昇華し、気相状態で存在している。防着シートをカバーガラスに接着しても、両者の間には僅かな隙間が形成されることは避けられない。気相状態の防汚コーティング剤は、この僅かな隙間に入り込んでしまう。カバーガラスの端面で防汚コーティング剤が液化すると、毛細管現象により隙間に入り込んでしまう場合もあり、選択領域にのみ防汚コーティング剤を付着させることは非常に困難である。
僅かな隙間から防汚コーティング剤が入り込み、非選択領域に部分的に防汚層が形成されてしまうと、タッチパネルのような高度な機能が要求される製品では問題となり得る。即ち、カバーガラスの裏側の表面に回り込んで防汚層が形成されると、この部分で上記多層膜の密着性が低下したり、回路機能に障害が出たりする問題が生じ得る。
この問題は、真空雰囲気下で行う真空蒸着法で生じるのであるから、ディッピング法その他の方法ではより顕著であり、毛細管現象による防汚コーティング剤の界面への進入は不可避である。従って、ディッピング法その他の方法も元より採用し得ない。
防着シートを使用する別の問題は、生産性やコスト上の問題である。上記の通り、防着シートの接着、剥離という防汚層形成以外の工程が必要になっており、リードタイムを長くする要因となっている。また、製品には本来必要がない防着シートが必要になり、それは廃棄されるものであるため、コスト上の問題もある。廃棄物が出ることは、環境面での配慮から言っても得策ではない。
尚、界面への防汚コーティング剤の進入を防止するには、防着シートをカバーガラスにより高い密着性で接着するようにすることが考えられる。しなしながら、このようにすると、防汚層形成後に防着シートを剥離する作業が困難となったり、手間がかかったりする問題が生じる。さらには、接着性の高い接着剤が残留し、その除去にさらに手間やコストを要する場合も生じ得る。
本願の発明は、このような課題を解決するために為されたものであって、対象部材の表面の特定の領域にのみ防汚層を形成する優れた技術を提供する意義を有するものである。
上記課題を解決するため、本願の発明者は、鋭意研究の結果、防着シートによって選択的に防汚コーティング剤を付着させて防汚層を形成するという考え方でなく、選択領域と非選択領域とを含む領域に防汚層を形成してしまい、事後的に非選択領域から防汚層を除去することで結果的に選択領域にのみ防汚層が形成された状態とすることを想到するに至った。そして、このような事後的な防汚層の除去を可能にする実用的な方法についてさらに鋭意研究を重ね、防汚層の除去を可能にする優れた技術を想到するに至った。
即ち、本願の請求項1記載の発明は、フッ素系防汚コーティング剤により対象部材の表面に形成された防汚層を当該対象部材から除去する防汚層除去方法であって、
防汚層が形成された対象部材を、相対湿度は50%以上の水蒸気雰囲気に配置し、この状態で、防汚層に対して真空紫外光を照射することにより防汚層を除去するという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記防汚層は、防汚機能を有するフッ素系機能基と、フッ素系機能基を前記対象部材に結合させているカップリング基とを有し、カップリング基は、シロキサン基又はチオール基であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構成において、支持ベース上に前記対象部材を配置して前記水蒸気雰囲気で前記対象部材を支持ベースにより支持し、この状態で前記真空紫外光を照射することにより防汚層を除去する方法であり、
支持ベースは、前記真空紫外光を透過しないものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、前記請求項1、2又は3の構成において、支持ベース上に前記対象部材を配置して前記水蒸気雰囲気で前記対象部材を支持ベースにより支持し、この状態前記真空紫外光を照射することにより防汚層を除去する方法であり、
支持ベース上に、スラリー状の位置決め体を層状に延ばして設け、この位置決め体の上に前記対象部材を配置し、前記対象部材の重量により位置決め体を凹部状に変形させ、この変形により支持ベース上で前記対象部材の位置を固定させるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、前記請求項4の構成において、前記位置決め体は、前記真空紫外光の照射によって分解除去されないものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項6記載の発明は、前記請求項1又は2の構成において、前記対象部材の前記防汚層が形成された表面領域のうちの防汚層を除去すべき領域に相当する寸法形状の開口を有するマスクを使用し、防汚層を除去すべき領域が当該開口を通して露出した状態とし、この状態で前記真空紫外線を照射するという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項7記載の発明は、対象部材の表面の特定の選択領域にのみ防汚層を形成する防汚層形成方法であって、
選択領域と当該選択領域以外の領域である非選択領域とを含む領域に、フッ素系防汚層コーティング剤を使用して防汚層を形成する防汚層形成工程と、
防汚層形成工程の後、選択領域の防汚層を残しつつ非選択領域の防汚層を除去する防汚層除去工程とを有しており、
防汚層除去工程は、選択領域及び非選択領域に防汚層が形成された対象部材を、相対湿度は50%以上の水蒸気雰囲気に配置し、この状態で、非選択領域に真空紫外光を照射し、選択領域に当該真空紫外光を照射しない工程であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項8記載の発明は、前記請求項7の構成において、前記防汚層は、防汚機能を有するフッ素系機能基と、フッ素系機能基を前記対象部材に結合させているカップリング基とを有し、カップリング基は、シロキサン基又はチオール基であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項9記載の発明は、前記請求項8の構成において、前記防汚層除去工程は、前記選択領域が下側になる姿勢で前記対象部材を支持ベース上に配置して前記水蒸気雰囲気で前記対象部材を支持ベースにより支持し、この状態で前記真空紫外光を照射することにより防汚層を除去する工程であり、
支持ベースは、前記真空紫外光を透過しないものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項10記載の発明は、前記請求項7、8又は9の構成において、前記防汚層除去工程は、前記選択領域が下側になる姿勢で前記対象部材を支持ベース上に配置して前記水蒸気雰囲気で前記対象部材を支持ベースにより支持し、この状態で前記真空紫外光を照射することにより防汚層を除去する工程であり、
支持ベース上に、スラリー状の位置決め体を層状に延ばして設け、この位置決め体の上に前記対象部材を前記選択領域が下側になるようにして配置し、前記対象部材の重量により位置決め体を凹部状に変形させ、この変形により支持ベース上における前記対象部材の位置を固定させるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項11記載の発明は、前記請求項10の構成において、前記位置決め体は、前記真空紫外光の照射によって分解除去されないものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項12記載の発明は、前記請求項7又は8の構成において、前記対象部材の表面のうち非選択領域に相当する寸法形状の開口を有するマスクを使用し、前記対象部材の非選択領域のみが当該開口を通して露出した状態とし、この状態で前記真空紫外線を照射するという構成を有する。
以下に説明する通り、本願の請求項1記載の発明によれば、フッ素系の防汚層を真空紫外線照射により除去できるので、防汚層を選択的に除去したり、一時的に形成した防汚層を後から除去したりすることが容易となる。このため、防汚層形成の効果を色々な用途や局面で利用することができる。
また、請求項3記載の発明によれば、上記効果に加え、支持ベースが真空紫外線を透過しないものであるので、支持ベースをマスクとして兼用することができる。
また、請求項4記載の発明によれば、上記効果に加え、支持ベース上での対象部材の位置固定にスラリー状の位置決め体が使用されるので、支持ベースに凹部を設ける必要がなく、寸法形状の異なる対象部材について支持ベースを共通して用いることができる。
また、請求項5記載の発明によれば、上記効果に加え、位置決め体が真空紫外線によって分解除去されないものであるので、支持ベースによる対象部材の支持状態を維持しながら後工程を行うことができる。
また、請求項6記載の発明によれば、上記効果に加え、マスクが真空紫外線を遮蔽するので、所望の領域でのみ防汚層を除去することができる。
また、請求項7記載の発明によれば、選択領域にのみ防汚層が形成された状態とすることができる。この際、防着シートを貼り付ける必要がないので、安価なコストとなり、また生産性を高くすることができる。
また、請求項9記載の発明によれば、上記効果に加え、支持ベースが真空紫外線を透過しないものであるので、支持ベースをマスクとして兼用することができる。
また、請求項10記載の発明によれば、上記効果に加え、支持ベース上での対象部材の位置固定にスラリー状の位置決め体が使用されるので、支持ベースに凹部を設ける必要がなく、寸法形状の異なる対象部材について支持ベースを共通して用いることができる。
また、請求項11記載の発明によれば、上記効果に加え、位置決め体が真空紫外線によって分解除去されないものであるので、支持ベースによる対象部材の支持状態を維持しながら後工程を行うことができる。
また、請求項12記載の発明によれば、上記効果に加え、マスクが真空紫外線を遮蔽するので、非選択領域にのみ真空紫外線を照射することが容易となる。
本願発明の第一の実施形態に係る防汚層形成方法の概略図である。 実施形態の方法における防汚層除去のメカニズムについて模式的に示した図である。 第二の実施形態の防汚層形成方法の主要部について示した正面概略図である。 第二の実施形態の防汚層形成方法を応用したタッチパネル製造方法の概略を示した図である。 防汚層選択的除去工程(実施形態の防汚層除去方法)の変形例を示した正面断面概略図である。 防汚層選択的除去工程の実験結果について示した図である。
次に、本願発明を実施するための形態(以下、実施形態)について説明する。
図1は、本願発明の第一の実施形態に係る防汚層形成方法の概略図である。図1に示す防汚層形成方法は、実施形態に係る防汚層除去方法を含んでいる。以下の説明では、背景技術の説明と同様、一例としてタッチパネル用のカバーガラスを対象部材1として取り上げる。
実施形態の防汚層形成方法は、対象部材1の表面に非選択的に防汚層10を形成する防汚層非選択的形成工程と、防汚層非選択的形成工程の後、非選択領域のみ防汚層10を除去する防汚層選択的除去工程とを有する。
本実施形態において、防汚層非選択的形成工程は、ディッピングにより対象部材1の表面の全領域に防汚層10を形成する工程である。防汚層非選択的形成工程では、図1(a)に示すように、フッ素系防汚コーティング剤をフッ素溶剤により希釈した防汚コーティング剤溶液21を容器22に満たし、この防汚コーティング剤溶液21中に対象部材1を浸漬する。そして、浸漬状態を所定時間維持した後、所定の速度で対象部材1を防汚コーティング剤溶液21から引き上げる。
防汚コーティング剤は、各社から種々のものが市販されており、用途や必要な防汚性能に応じて適宜選択して使用される。また、溶剤の組成、対象部材1の浸漬時間や引き上げ速度は、使用する防汚コーティング剤に応じた推奨値とされる。
例えば、株式会社信越化学工業のフッ素系防汚コーティング剤KY−100シリーズから選択して使用する場合、ハイドロフルオロエーテル等のフッ素系溶剤を使用し、防汚コーティング剤を溶剤に対して0.1〜0.3重量%の量で希釈する。浸漬時間は、5〜10秒とされ、引き上げ速度は100〜600mm/分とされる。
このように浸漬工程が行われた後、養生工程が行われる。養生工程は、表面に防汚コーティング剤が付着している対象部材1を、所定時間放置し、防汚層10が対象部材1の表面に安定的に形成されるようにする工程である。多くの場合、養生工程では防汚コーティング剤が自己組織化し、対象部材1との界面にカップリング基が形成され、防汚機能を発揮する基がこのカップリング基により対象部材1の表面に結合した状態となる。
養生工程では、時間短縮や防汚層の安定性向上等のため、防汚コーティング剤が表面に付着した対象部材1を加熱炉に投入し、高温高湿雰囲気に配置して養生を行う場合も多い。例えば、前述した(株)信越化学工業のフッ素系防汚コーティング剤KY−100シリーズから選択したものを使用する場合、浸漬工程の後、温度40〜80℃程度、相対湿度40〜80%程度の雰囲気に1時間から24時間程度、対象部材1を配置して養生工程を行う。養生工程により、図1(b)に示すように、対象部材1の表面の全域に防汚層10が形成された状態となる。
尚、上記の例における防汚層形成のメカニズムについて多少説明すると、防汚コーティング剤がフッ素系溶剤に熔解された際、加水分解反応により防汚コーティング剤中のシリル基末端がヒロドキシ基にされる。そして、浸漬による対象部材1への付着の後に養生工程において、対象部材1の表面において水素末端と上記ヒドロキシ基との脱水縮合反応が生じ、これにより防汚コーティング剤中のフッ素変成基と対象部材1の表面との間にシロキサン基による結合(シロキサン結合)が構築される。このシロキサン結合により、防汚機能を有する特性機(ここではフッ素変成基)が対象部材1の表面に固定される。このような自己組織化とも呼べるメカニズムにより、防汚層が対象部材1の表面に形成された状態が得られる。
このような防汚層非選択的形成工程の後、防汚層選択的除去工程が行われる。防汚層選択的除去工程は、防汚層が形成された対象部材1を高湿度雰囲気に配置し、この状態で対象部材1に真空紫外線を選択的に照射する工程である。
具体的に説明すると、図1(c)に示すように、内部に真空紫外線光源31を備えたチャンバー32内に対象部材1を配置する。このチャンバー32には、CDA(クリーンドライエア)導入用の配管33と水蒸気導入用の配管34とが接続されている。
チャンバー32は、予めCDAが導入されて満たされた状態となっており、防汚層が非選択的に形成された対象部材1がチャンバー32内に配置された後、水蒸気が導入されて所定の湿度にされる。尚、水蒸気はCDAを多少パージする状態となり、また導入された水蒸気は、不図示の排気管又はベント用開口等から少しずつ漏れ出る状態となる。また、チャンバー32内の圧力は、大気圧と同程度である。
真空紫外線光源31としては、エキシマランプ等が使用できる。例えば、中心波長172nmの真空紫外光を放出するXeエキシマランプが使用される。
また、真空紫外線を対象部材1の選択領域にのみ照射するため、マスクが使用される。マスクは、この実施形態では、チャンバー32内で対象部材1を所定位置で支持する支持ベース35と兼用されている。
支持ベース35は、図1(c)に示すように、対象部材1の形状に適合した凹部を有しており、凹部内に対象部材1を嵌め込むことができるようになっている。支持ベース35の設置位置、凹部の形成位置は、チャンバー32内の所定位置となっており、凹部内に対象部材1が嵌め込まれることで対象部材1はチャンバー32内で所定位置に位置決めされる。尚、対象部材1の位置決めが特に不要であれば、支持ベース35を単純な平板状とし、この上に対象部材1を配置するだけでも良い。
支持ベース35の材質は、照射する真空紫外線を吸収ないし反射するものであれば、特に限定されない。例えば、合成石英は真空紫外線を透過するので使用不可であるが、それ以外の材料であれば、多くのものが使用可能である。
尚、対象部材1自体も真空紫外線を吸収する材質であることが多いので、選択領域の側から真空紫外線を照射すれば、真空紫外線は対象部材1内部で吸収され、反対側の非選択領域の表面には到達しない。従って、支持ベース35の材質は特に制限されない(真空紫外線を透過する材質であっても良い)とも考えられる。また、支持ベース35を使用せず、例えば対象部材1を両端で保持しておくだけでも良いとも考えられる。しかしながら、光源31から放出された真空紫外線は、チャンバー32の内壁面に反射して支持ベース35の反対側にも回り込む。従って、反対側において真空紫外線を遮蔽するマスク部材が配置されていないと、対象部材1の反対側の表面(選択領域)に真空紫外線が照射されてしまう。したがって、支持ベース35は真空紫外線を吸収ないし反射するもの(マスク)である必要がある。但し、対象部材1の非選択領域の側からのみ真空紫外光が照射でき、反対側への真空紫外光の回り込みがないのであれば、支持ベース35が真空紫外線を透過するものであっても良く、また部材を両端で保持して宙吊りするような構造であっても良い。
このようにして、高湿度雰囲気であるチャンバー32内で対象部材1の表面のうち非選択領域にのみ真空紫外線Lが照射されると、真空紫外線Lの照射を受けた領域でのみ防汚層10が除去される。このため、図1(d)に示すように、照射後にチャンバー32から取り出された対象部材1は、選択領域にのみ防汚層10が形成され、反対側の非選択領域には形成されていない状態となる。
高湿度雰囲気下の真空紫外線照射により防汚層が除去されるメカニズムについては、必ずしも明らかになった訳ではないが、例えば以下のように考えられる。
図2は、実施形態の方法における防汚層除去のメカニズムについて模式的に示した図である。図2中の(1)は、対象部材1に形成された防汚層の構造と、その防汚層に対して真空紫外線を照射する状態を示した概略図である。また、図2中の(2)は、真空紫外線照射によって防汚層が除去される状態を模式的に示した図である。
紫外線により気体分子を活性化できることは広く知られており、紫外性照射によって生成されたオゾンや原子状酸素のような活性種により物質を分解することは、光洗浄等の分野で実用化されている。紫外線照射といっても、波長が200nm以下となる真空紫外領域では、200nm以上の近紫外領域とは異なる現象が出現する。例えば、非特許文献1(K. H. Welge, "Photolysis of Ox, HOx, COx, and SOx Compounds", Can. J. Chem. Vol.52, 1974, pp1424-1435)によれば、酸素分子に紫外線を照射すると、以下の[1]〜[5]に示す分解が生じる。[1]〜[5]において、( )内は閾値波長を意味する。
Figure 2014100634

即ち、242nmの近紫外線では基底状態の原子状酸素O(P)に分解するのみであるが、175nmやそれよりさらに波長の短い真空紫外線を照射すると、励起状態の原子状酸素である一重項酸素O(D)やそれよりさらにエネルギー順位の高い一重項酸素O(S)が得られる。
また、同非特許文献1は、発明者が注目している水分子の紫外線による分解についても言及している。同非特許文献1によれば、水分子に紫外線を照射すると、以下の[1]〜[6]に示す分解が生じる。同様に( )内は閾値波長である。
Figure 2014100634

即ち、200nm以上の近紫外域の光を照射した場合、基底状態の原子状酸素O(P)や基底状態のヒドロキシ分子OHが解離するのみであるが、200nm以下の真空紫外線を照射すると、一重項酸素O(D)やO(S)、励起状態のヒドロキシ基OH(AΣ)が得られる。このように、真空紫外領域の光は、近紫外領域の光では得られない励起種を作り出すことができる。
尚、閾値波長は、その波長以下でないと当該励起種が全く生成されないという波長ではなく、そのような励起種の生成が顕著となる波長として理解されるべきである。例えば一重項酸素O(D)については、176nmよりも少し長い200nm程度の波長から生成が始まり、176nmで生成が顕著となると理解される。
一方、図2(1)に示すように、防汚層10は、防汚機能を発揮する特性基(機能基)11と、機能基11を部材の表面に結合させているカップリング基12とを有する。カップリング基12は、防汚コーティング剤の自己組織化により形成された末端基の場合が一般的であるが、予め行われた表面処理により形成された基(例えば特許文献2のシラノール基)の場合もある。
機能基11がフッ素変性有機基である防汚層(フッ素系防汚コーティング剤を使用して形成した防汚層)は、耐候性に優れた性質で解るように、紫外線に対しても耐久性があり、紫外線で分解除去することは一般的に困難である。しかし、カップリング基12については、紫外線照射により分解することができると考えられる。
例えば、株式会社信越化学工業のフッ素系防汚コーティング剤KY−100シリーズのようなフッ素変性有機基と反応性シリル基を有するフッ素系防汚コーティング剤の場合、前述したように、脱水縮合により対象部材1と機能基11とがシロキサン結合される(カップリング基=シロキサン基)。この場合、高湿度雰囲気下の真空紫外線照射により、近紫外線の照射や低湿度雰囲気での紫外線照射の場合には生じない加水分解が生じ、シロキサン基12の解離が生じるものと考えられる。
より具体的には、図2(2)に示すAの部分では、シロキサン結合のSiとヒドロキシ基OHとが結合し、フッ素変性有機基は原子状水素Hと結合し、結果的に防汚層が除去されるものと考えられる。また、図2(2)のBの部分では、シロキサン結合のSiが原子状水素Hと結合し、Siと結合していた対象部材1の結合手はヒドロキシ基OHと結合し、やはり結果的に防汚層が除去されるものと考えられる。なお、Bの部分から離脱したフッ素変性有機基の末端は、図2(2)に示すようにOH基となっているものと考えられる。
ヒドロキシ基や原子状水素は、HO+hν→H+OH(閾値波長242nm)で生じるし、励起ヒドロキシ基OH(AΣ)は、HO+hν→H+OH(AΣ)(閾値波長136nm)で生成される。これらヒドロキシ基や原子状水素と反応する形で、シロキサン結合が加水分解し、これにより防汚層が部材から除去できるものと考えられる。
尚、200nm以上の近紫外域の光を照射するのみでは十分な防汚層除去効果が得られないことから、上記モデルには、真空紫外光の照射により初めて生成される化学種の存在が影響しているものと考えられる。有力な候補として挙げられるのは、一重項酸素O(D)である。即ち、HO+hν→H+O(D)(閾値波長176nm)により生じる一重項酸素O(D)は、高いエネルギーを持ち、何らかの形で加水分解に作用して図2(2)のAの部分やBの部分でのシロキサン基の解離を生じさせているものと推測される。
また、図2(2)に示す防汚層除去のモデルにおいて、真空紫外線の作用により機能基(フッ素変性有機基)自体が分解除去されることもあり得る。即ち、カップリング基の両端の結合の解除と、機能基自体の分解とが同時進行することを本願発明は排除するものではない。
いずれにしても、本実施形態では、防着シートによって防汚コーティング剤の付着を選択的に防止して選択領域にのみ防汚層を形成する手法ではなく、防汚コーティング剤を全面付着させて全面に防汚層を形成した後、非選択領域の防汚層を除去することで選択領域にのみ防汚層が形成された状態とする。このため、必要な領域にのみ精度良く防汚層を形成することができ、タッチパネルのような高度な機能が要求される製品用の部材に対する防汚層形成方法として極めて好適なものとなる。
また、防汚層の形成方法については制限がなく、前述したように比較的安価なディッピング法を採用することで製造コストを下げることも可能である。勿論、真空蒸着法により全面形成した防汚層を実施形態の方法で除去することも可能であり、真空蒸着法が排除されるものではない。
尚、実施形態の方法では水蒸気雰囲気での真空紫外線照射工程が追加されるが、その代わりに防着シートの貼り付け工程及び剥離工程が無くなる。防着シートの貼り付け及び剥離に要していて手間は大きく、トータル的に見ると実施形態の方法の方が生産性は向上する。
次に、本願発明の第二の実施形態の防汚層形成方法について説明する。
図3は、第二の実施形態の防汚層形成方法の主要部について示した正面概略図である。第二の実施形態の方法も、防汚層非選択的形成工程と、養生工程と、防汚層選択的除去工程とを有している。第二の実施形態の方法は、防汚層選択的除去工程が異なるのみで、他の工程は同様である。第二の実施形態における防汚層選択的除去工程は、第二の実施形態の防汚層除去方法に相当している。
図3に示すように、第二の実施形態における防汚層選択的除去工程でも、防汚層が全面に形成された対象部材1を支持ベース35の上に配置している。第二の実施形態では、支持ベース35に凹部を形成するのではなく、支持ベース35の上に凹部を成す位置決め体36を設けた構造となっている。
位置決め体36は、この実施形態ではスラリー状となっており、支持ベース35の上に薄く層状に延ばされた状態で設けられる。薄く層状に延ばされたスラリー状の位置決め体36の上に、対象部材1が載置される。この際、対象部材1は、選択領域を下側とし、選択領域の表面が位置決め体36に接触した状態とされる。位置決め体36は、対象部材1の重量により変形し、凹部を成す。凹部は、当然ながら、対象部材1の平面形状に相当する形状であり、結果的に凹部内に対象部材1が嵌り込んだ状態となる。これにより、対象部材1の位置決めがされることになる。
位置決め体36の材質は、防汚層除去のための真空紫外線の波長の光によって分解除去されないものとすることが望ましい。このような材料としては、PPS(ポリフェニレンサルファイド:polyphenylene sulfide)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン:Polyetheretherketone)、PI(ポリイミド:polyimide)等が挙げられる。
このようにして支持ベース35上で対象部材1を位置決め(動かないように)した後、支持ベース35ごと対象部材1はチャンバー32内に搬入される。そして、チャンバー32は所定の高湿度雰囲気とされ、この状態で対象部材1に対し真空紫外線が照射される。対象部材1の下側の表面は支持ベース35や位置決め体36によって覆われているため真空紫外線が照射されず、上側の表面にのみ真空紫外線が照射される。このため、上側の表面のみ防汚層が除去される。
このように、スラリー状の位置決め体36を支持ベース35上に層状に延ばしてその上に対象部材1を配置する構造を採用すると、支持ベース35は単なる平板状で良く、対象部材1の寸法形状に応じて凹部を形成する必要がない。即ち、同じ支持ベース35を共通して用いることができる。このため、寸法形状の異なる種々の対象部材1について防汚層を除去する方法として好適である。
次に、この第二の実施形態の防汚層形成方法の応用例について説明する。この応用例は、第二の実施形態の方法をタッチパネルの製造工程に応用したものである。図4は、第二の実施形態の防汚層形成方法を応用したタッチパネル製造方法の概略を示した図である。
前述したように、タッチパネルは、カバーガラスの表側に防汚層が設けられ、裏側に多層膜を積層した構造となっている。多層膜は、第1、第2の透明電極(ITO電極)や両ITO電極により検知されるタッチ位置情報等を処理するタッチコントロール部を含んでいる。このように防汚層及び多層膜でサンドイッチされたカバーガラス(これら全体はタッチセンサーと呼ばれる)の裏側には、偏光フィルムを介在させながらLCDモジュール等の画像表示パネルが設けられる。これにより、情報の表示機能と入力機能を兼ね備えたディスプレイ(タッチパネル)が構成される。
このようなタッチパネルを製造する際、従来は、カバーガラス用のガラスとして大面積のもの(以下、マザーガラスと呼ぶ)を用意し、一枚のマザーガラスに複数のタッチセンサーを作り込み、各カバーガラスの大きさでガラスをカットすることでタッチセンサーを得ていた。
しかしながら、カバーガラスはわずかなクラックでも破損する性質がある。複数のタッチセンサーの構築後のカット時にクラックが発生し、これが原因で後工程で破損が発生する場合があり、歩留まり悪化の要因となっていた。そのため、近年では、予めカバーガラスの大きさでマザーガラスをカットし、端面の研磨等を行って個々のカバーガラスを得てから、防汚層の形成や多層膜の形成などの工程を行うようになってきている。図3に示す応用例の方法は、このタイプの製造方法に属するものとなっている。
より具体的に説明すると、マザーガラスをカットして得られたカバーガラス40は、図4(a)に示すように防汚コーティング剤溶液21中に浸漬される。次に、必要な養生工程を経て防汚層10が形成された後、図4(b)に示すように支持ベース35上に載置され、位置決めされる。この際、図3に示したのと同様に、スラリー状の位置決め体36が使用される。尚、カバーガラス40は、前側が下になるようにして位置決め体36の上に載せられる。従って、裏側の表面が露出した状態である。このように位置決めが完了した後、図4(c)に示すように、チャンバー32内に搬入され、高湿度雰囲気下での真空紫外線Lが照射される。この結果、図4(d)に示すように、裏側の表面で防汚層10が除去される。
次に、裏側の表面で防汚層10が除去されたカバーガラス40は、支持ベース35上に載ったまま、次の工程に移る。即ち、カバーガラス40は、支持ベース35上に載ったままの状態で、薄膜形成装置やフォトリソグラフィ装置に投入され、多層膜の形成工程や、各ITO電極やタッチコントロール部を形成するフォトリソグラフィ工程が行われる。これにより、図4(e)に示すように、ブラックマトリックス41、第1のITO電極42、第1の基板43、第2のITO電極44、第2の基板45、タッチコントロール部46の順に積層されたタッチセンサー4が得られる。この後、図4(f)(g)に示すように、タッチセンサー4は、支持ベース35から取り外され、偏光フィルム5を介して表示パネル6に取り付ける工程が行われ、最終的にタッチパネル7が完成する。尚、図4において、タッチセンサー4等の積層構造は理解を容易にするために、適宜、構成要素が省略されており、また、図示する各積層要素の厚みも適宜誇張されている。
上記応用例において、第1のITO電極42や第2のITO電極44は、一般に蒸着法で設けられる。蒸着温度は例えば240℃と高温になるので、位置決め体36の材質もこのような高温に対して耐熱性を有することが好ましい。位置決め体36としてPPS、PEEK、PIを使用する場合、PPSの耐熱温度は約280℃、PEEKの耐熱温度は約300℃、PIの耐熱温度は約500℃であるのでこのような位置決め体36の材質としては好適である。
尚、タッチセンサー4が出来上がった後、カバーガラス40を支持ベース35から取り外す際、支持ベース35上の位置決め体36と接触しているのは防汚層10であり、防汚層10は離型性が良好であるので、取り外しが面倒になることはない。
上述した応用例によれば、防汚層除去のためのカバーガラス40の支持構造(支持ベース35上にスラリー状の位置決め体36を介在させて保持する構造)をそのまま維持しながら後工程を行ってタッチセンサー4を構築するので、工程が簡略化され、生産性が著しく向上する。
次に、防汚層選択的除去工程(実施形態の防汚層除去方法)のさらなる変形例について説明する。図5は、防汚層選択的除去工程(実施形態の防汚層除去方法)の変形例を示した正面断面概略図である。
防汚層選択的除去工程では、非選択領域にのみ真空紫外線を照射する必要があるが、支持ベース35に設けられた凹部に対象部材1を嵌め込んで行う構造のように支持ベース35をマスクとして兼用するのではなく、図5に示すように支持ベース35とは別にマスク37を設けた構造としても良い。マスク37は対象部材1の平面形状に相当する開口を有し、この開口に挿入した状態で対象部材1は配置される。マスク37は、当然のことながら、真空紫外線を吸収又は反射するものとされる。
図5のマスク37は位置決めにも兼用されるものであるが、位置決めの目的では、支持ベース35上に枠体を設けた構成であっても良い。枠体は、対象部材1の平面形状に相当する開口を成すものとされ、同様に真空紫外線を遮蔽する材料で形成される。例えば方形の板状部材が対象部材1であれば、方形の枠体を支持ベース35上に設け、そこに対象部材1を嵌め込む構成とされる。
尚、実施形態における防汚層除去技術は、上述したカバーガラスにおける防汚層の選択的形成の用途の他、各種部品や製品で形成される防汚層に応用することができる。例えば、ある製品の製造工程で防汚層を一時的全面形成しなければならないが、その後の工程では除去する必要がある場合、実施形態の方法を採用することができる。また、ある製品で防汚層が経時劣化してしまい、ある時点で既存の防汚層をすべて除去して再形成するような必要がある場合も、実施形態の防汚層除去技術を使用することができる。
上述した各実施形態において、フッ素系防汚コーティング剤としては、株式会社信越化学工業のフッ素系防汚コーティング剤KY−100シリーズの他、ダイキン工業株式会社のオプツールシリーズ、株式会社ハーベスのデュラサーフシリーズ等を使用することができる。また、カップリング基は、シロキサン基の他、チオール基の場合もある。
また、真空紫外線光源31としては、エキシマランプの他、重水素ランプ等を使用しても良く、ArFエキシマレーザー(193nm)やFレーザー(157nm)等のレーザー光源が使用されることもある。
以下、実施例及び参考例の説明として、異なる条件で防汚層選択的除去工程を行った実験の結果について説明する。この実験においては、対象部材1としてスライドガラスを使用した。従って、対象部材1の材質は硼珪酸ガラスである。スライドガラスは、タッチパネル用のカバーガラスのシミュレーションとして採用されていることは言うまでもない。
フッ素系防汚コーティング剤としては、信越化学工業株式会社製KY−164を使用した。このフッ素系防汚コーティング剤を、フッ素溶剤であるハイドロフルオロエーテル剤により希釈した防汚コーティング剤溶液を作製した。フッ素溶剤に対する防汚コーティング剤の濃度は、0.2重量%とした。この防汚コーティング剤溶液に対象部材1であるスライドガラスを10秒間浸漬し、当該スライドガラスを150mm/分の引き上げ速度で引き上げ、温度40℃、相対湿度80%の高温高湿雰囲気中にて8時間放置することにより養生を行い、スライドガラスの全面に防汚層を形成した。
このようにして全面に防汚層を形成したスライドガラスの前側の表面に真空紫外線を照射し、防汚層の除去を試みた。真空紫外線光源としては、中心波長172nmの真空紫外線を放出するXeエキシマランプが用いられた。
照射条件は、以下の通りである。
[条件1]真空紫外線照射面の放射照度:8.8mW/cm、相対湿度:56%(容積絶対湿度9.67g/m)、照射雰囲気:大気、温度18℃。
[条件2]真空紫外線照射面の放射照度:87mW/cm、相対湿度:56%(容積絶対湿度9.67g/m)、照射雰囲気:大気、温度18℃。
[条件3]真空紫外線照射面の放射照度:59mW/cm、相対湿度:45.5%(容積絶対湿度7.43g/m)、照射雰囲気:クリーンドライエアでパージ、温度19℃。
[条件4]真空紫外線照射面の放射照度:13.5mW/cm、相対湿度:15%(容積絶対湿度2.59g/m)、照射雰囲気:クリーンドライエアでパージ、温度18℃。
[条件5]真空紫外線照射面の放射照度:59mW/cm、相対湿度:69.3%(容積絶対湿度1.07g/m)、照射雰囲気:相対湿度81%のクリーンエアでパージ、温度20.7℃。
[条件6]真空紫外線照射面の放射照度:184mW/cm、相対湿度:6.2%(容積絶対湿度1.07g/m)、照射雰囲気:窒素ガスでパージ、温度18℃。
防汚層の除去状態の判定は、真空紫外線照射後のスライドガラス表面における水の接触角を測定することにより行った。具体的には、上記真空紫外線が照射された表面における接触角が15°以下の状態であるとき、防汚層が除去されている状態とした。信越化学工業株式会社製KY−164の場合を含め、フッ素系防汚コーティング剤で形成した防汚層の撥水性は極めて高く、接触角は90°を超える。従って、15°以下の接触角は、防汚層が完全に除去されたとみなして良い状態である。
図6は、防汚層選択的除去工程の実験結果について示した図である。図6の縦軸はスライドガラス表面での水の接触角を示し、横軸は、各条件における真空紫外線照射の積算光量(露光量:J/cm)を示す。
図6に示すように、照射条件が条件1、条件2、条件5の場合、積算光量の増加に伴って接触角は減少し、接触角の減少は接触角10°を少し下回った値で落ち着いた。従って、これらの条件では、防汚層は完全に除去できたと判断することができる。
一方、条件3、条件4、条件6の場合も、積算光量の増加に伴って接触角は減少するが、接触角の減少は接触角15°を大きく超える値で止まってしまうことが判った。即ち、条件3や条件4の場合では接触角の減少は30〜35°程度で止まってしまい、条件6では45°程度で止まってしまった。これらの条件では、防汚層はある程度は除去されるが、相当量の防汚層が依然として残留した状態であると考えられる。これらの条件では、相対湿度が45.5%、15%、6.2%であり、50%未満の低い湿度である。このように低い湿度の状態で真空紫外線を照射しても、前述した原子状水素H、ヒドロキシ基OH、一重項酸素O(D)のような励起種が十分な量では生成されず、これが原因で防汚層の除去が不完全なまま終始すると考えられる。
尚、条件1と条件2は照度が違うのみであるが、接触角が減少する際の傾き角が異なる。即ち、照度が高い条件2の方が積算光量の増加に従って急激に接触角が減少している。従って、接触角を減少させる効率(防汚層除去の効率)は、照度が大きな要因であると推測される。
また、条件3、条件4、条件6を比べると判るように、湿度を高くしていくと、接触角減少の到達値は低下していく。条件1、条件2、条件5の結果に示すように、湿度を高くしていくことで接触角はいくらでも減少する訳ではなく、10°を少し下回る程度の値が限界値である。相対湿度45.5%における接触角の下限到達値が25%程度、相対湿度56%における接触角の下限到達値が9%程度あることから考えて、相対湿度50%以上としておけば、接触角の下限到達値は15%以下になるものと推測される。従って、これら実験の結果から、相対湿度は50%以上とすれば良いことが判った。
1 対象部材
10 防汚層
21 フッ素系防汚コーティング剤溶液
22 容器
31 真空紫外線光源
32 チャンバー
35 支持ベース
36 位置決め体
4 タッチセンサー
40 カバーガラス

Claims (12)

  1. フッ素系防汚コーティング剤により対象部材の表面に形成された防汚層を当該対象部材から除去する防汚層除去方法であって、
    防汚層が形成された対象部材を、相対湿度が50%以上の水蒸気雰囲気に配置し、この状態で、防汚層に対して真空紫外光を照射することにより防汚層を除去することを特徴とする防汚層除去方法。
  2. 前記防汚層は、防汚機能を有するフッ素系機能基と、フッ素系機能基を前記対象部材に結合させているカップリング基とを有し、カップリング基は、シロキサン基又はチオール基であることを特徴とする請求項1記載の防汚層除去方法。
  3. 支持ベース上に前記対象部材を配置して前記水蒸気雰囲気で前記対象部材を支持ベースにより支持し、この状態で前記真空紫外光を照射することにより防汚層を除去する方法であり、
    支持ベースは、前記真空紫外光を透過しないものであることを特徴とする請求項1又は2記載の防汚層除去方法。
  4. 支持ベース上に前記対象部材を配置して前記水蒸気雰囲気で前記対象部材を支持ベースにより支持し、この状態で前記真空紫外光を照射することにより防汚層を除去する方法であり、
    支持ベース上に、スラリー状の位置決め体を層状に延ばして設け、この位置決め体の上に前記対象部材を配置し、前記対象部材の重量により位置決め体を凹部状に変形させ、この変形により支持ベースで前記対象部材の位置を固定させることを特徴とする請求項1、2又は3記載の防汚層除去方法。
  5. 前記位置決め体は、前記真空紫外光の照射によって分解除去されないものであることを特徴とする請求項4記載の防汚層除去方法。
  6. 前記対象部材の前記防汚層が形成された表面領域のうちの防汚層を除去すべき領域に相当する寸法形状の開口を有するマスクを使用し、防汚層を除去すべき領域が当該開口を通して露出した状態とし、この状態で前記真空紫外線を照射することを特徴とする請求項1又は2記載の防汚層除去方法。
  7. 対象部材の表面の特定の選択領域にのみ防汚層を形成する防汚層形成方法であって、
    選択領域と当該選択領域以外の領域である非選択領域とを含む領域に、フッ素系防汚層コーティング剤を使用して防汚層を形成する防汚層形成工程と、
    防汚層形成工程の後、選択領域の防汚層を残しつつ非選択領域の防汚層を除去する防汚層除去工程とを有しており、
    防汚層除去工程は、選択領域及び非選択領域に防汚層が形成された対象部材を、相対湿度が50%以上の水蒸気雰囲気に配置し、この状態で、非選択領域に真空紫外光を照射し、選択領域に当該真空紫外光を照射しない工程であることを特徴とする防汚層形成方法。
  8. 前記防汚層は、防汚機能を有するフッ素系機能基と、フッ素系機能基を前記対象部材に結合させているカップリング基とを有し、カップリング基は、シロキサン基又はチオール基であることを特徴とする請求項7記載の防汚層形成方法。
  9. 前記防汚層除去工程は、前記選択領域が下側になる姿勢で前記対象部材を支持ベース上に配置して前記水蒸気雰囲気で前記対象部材を支持ベースにより支持し、この状態で前記真空紫外光を照射することにより防汚層を除去する工程であり、
    支持ベースは、前記真空紫外光を透過しないものであることを特徴とする請求項7又は8記載の防汚層形成方法。
  10. 前記防汚層除去工程は、前記選択領域が下側になる姿勢で前記対象部材を支持ベース上に配置して前記水蒸気雰囲気で前記対象部材を支持ベースにより支持し、この状態で前記真空紫外光を照射することにより防汚層を除去する工程であり、
    支持ベース上に、スラリー状の位置決め体を層状に延ばして設け、この位置決め体の上に前記対象部材を前記選択領域が下側になるようにして配置し、前記対象部材の重量により位置決め体を凹部状に変形させ、この変形により支持ベース上における前記対象部材の位置を固定させることを特徴とする請求項7、8又は9記載の防汚層形成方法。
  11. 前記位置決め体は、前記真空紫外光の照射によって分解除去されないものであることを特徴とする請求項10記載の防汚層形成方法。
  12. 前記対象部材の表面のうち非選択領域に相当する寸法形状の開口を有するマスクを使用し、前記対象部材の非選択領域のみが当該開口を通して露出した状態とし、この状態で前記真空紫外線を照射することを特徴とする請求項7又は8記載の防汚層形成方法。
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