JP6040722B2 - 防汚層除去方法及び防汚層形成方法 - Google Patents
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Description
例えば液晶ディスプレイを始めとした各種ディスプレイでは、表面に汚れが付着すると、表示される画像の視認性の悪化に直結するので、汚れが付着しにくい表面とすることが要請される。この点は、タッチパネル(タッチスクリーンディスプレイ)において特に顕著である。
また、特許文献3には、形成される防汚層表面の滑り性が優れる防汚コーティング剤として、パーフルオロポリオキシアルキレン基含有ポリマーを主成分とする表面処理剤が紹介されている。
いずれもフッ素系化合物を含有する防汚層を形成し、フッ素系化合物の撥水性を利用して防汚機能を発揮させるものである。
尚、本明細書において、防汚層を形成するための材料、防汚コーティング剤、表面処理剤を総称して「防汚コーティング剤」あるいは「フッ素系防汚コーティング剤」と呼ぶ。
ディッピング法は、真空蒸着法に比べると安価に行える方法であり、対象部材の表面全域に防汚層を形成する場合には実用的な方法である。対象部材の表面全域に防汚層を形成する対象部材としては、例えばメガネレンズのような製品が挙げられる。
上述したタッチパネル用のカバーガラスを例にしてより具体的に説明すると、まず、カバーガラスの裏側の表面を防着シートで覆う。防着シートは、裏側の表面に接着剤で接着される。防着シートが接着されたカバーガラスは、真空蒸着装置に投入され、前側の表面に真空蒸着法により防汚層が形成される。その後、カバーガラスは真空蒸着装置から取り出され、防着シートが剥がされる。
この問題は、真空雰囲気下で行う真空蒸着法で生じるのであるから、ディッピング法その他の方法ではより顕著であり、毛細管現象による防汚コーティング剤の界面への進入は不可避である。従って、ディッピング法その他の方法も元より採用し得ない。
本願の発明は、このような課題を解決するために為されたものであって、対象部材の表面の特定の領域にのみ防汚層を形成する優れた技術を提供する意義を有するものである。
防汚層が形成された対象部材を、相対湿度は50%以上の水蒸気雰囲気に配置し、この状態で、当該水蒸気雰囲気に露出している防汚層の表面に対して真空紫外光を照射することにより防汚層を除去するという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記防汚層は、防汚機能を有するフッ素系機能基と、フッ素系機能基を前記対象部材に結合させているカップリング基とを有し、カップリング基は、シロキサン基又はチオール基であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構成において、支持ベース上に前記対象部材を配置して前記水蒸気雰囲気で前記対象部材を支持ベースにより支持し、この状態で前記真空紫外光を照射することにより防汚層を除去する方法であり、
支持ベースは、前記真空紫外光を透過しないものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、前記請求項1、2又は3の構成において、支持ベース上に前記対象部材を配置して前記水蒸気雰囲気で前記対象部材を支持ベースにより支持し、この状態前記真空紫外光を照射することにより防汚層を除去する方法であり、
支持ベース上に、スラリー状の位置決め体を層状に延ばして設け、この位置決め体の上に前記対象部材を配置し、前記対象部材の重量により位置決め体を凹部状に変形させ、この変形により支持ベース上で前記対象部材の位置を固定させるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、前記請求項4の構成において、前記位置決め体は、前記真空紫外光の照射によって分解除去されないものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項6記載の発明は、前記請求項1又は2の構成において、前記対象部材の前記防汚層が形成された表面領域のうちの防汚層を除去すべき領域に相当する寸法形状の開口を有するマスクを使用し、防汚層を除去すべき領域が当該開口を通して露出した状態とし、この状態で前記真空紫外線を照射するという構成を有する。
選択領域と当該選択領域以外の領域である非選択領域とを含む領域に、フッ素系防汚層コーティング剤を使用して防汚層を形成する防汚層形成工程と、
防汚層形成工程の後、選択領域の防汚層を残しつつ非選択領域の防汚層を除去する防汚層除去工程とを有しており、
防汚層除去工程は、選択領域及び非選択領域に防汚層が形成された対象部材を、相対湿度は50%以上の水蒸気雰囲気に配置し、この状態で、当該水蒸気雰囲気に露出している非選択領域の防汚層の表面に真空紫外光を照射し、選択領域の防汚層に当該真空紫外光を照射しない工程であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項8記載の発明は、前記請求項7の構成において、前記防汚層は、防汚機能を有するフッ素系機能基と、フッ素系機能基を前記対象部材に結合させているカップリング基とを有し、カップリング基は、シロキサン基又はチオール基であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項9記載の発明は、前記請求項8の構成において、前記防汚層除去工程は、前記選択領域が下側になる姿勢で前記対象部材を支持ベース上に配置して前記水蒸気雰囲気で前記対象部材を支持ベースにより支持し、この状態で前記真空紫外光を照射することにより防汚層を除去する工程であり、
支持ベースは、前記真空紫外光を透過しないものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項10記載の発明は、前記請求項7、8又は9の構成において、前記防汚層除去工程は、前記選択領域が下側になる姿勢で前記対象部材を支持ベース上に配置して前記水蒸気雰囲気で前記対象部材を支持ベースにより支持し、この状態で前記真空紫外光を照射することにより防汚層を除去する工程であり、
支持ベース上に、スラリー状の位置決め体を層状に延ばして設け、この位置決め体の上に前記対象部材を前記選択領域が下側になるようにして配置し、前記対象部材の重量により位置決め体を凹部状に変形させ、この変形により支持ベース上における前記対象部材の位置を固定させるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項11記載の発明は、前記請求項10の構成において、前記位置決め体は、前記真空紫外光の照射によって分解除去されないものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項12記載の発明は、前記請求項7又は8の構成において、前記対象部材の表面のうち非選択領域に相当する寸法形状の開口を有するマスクを使用し、前記対象部材の非選択領域のみが当該開口を通して露出した状態とし、この状態で前記真空紫外線を照射するという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項13の発明は、前記請求項1乃至6いずれかの構成において、前記真空紫外光の波長は176nm以下であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項14の発明は、前記請求項7乃至12いずれかの構成において、前記真空紫外光の波長は176nm以下であるという構成を有する。
また、請求項3記載の発明によれば、上記効果に加え、支持ベースが真空紫外線を透過しないものであるので、支持ベースをマスクとして兼用することができる。
また、請求項4記載の発明によれば、上記効果に加え、支持ベース上での対象部材の位置固定にスラリー状の位置決め体が使用されるので、支持ベースに凹部を設ける必要がなく、寸法形状の異なる対象部材について支持ベースを共通して用いることができる。
また、請求項5記載の発明によれば、上記効果に加え、位置決め体が真空紫外線によって分解除去されないものであるので、支持ベースによる対象部材の支持状態を維持しながら後工程を行うことができる。
また、請求項6記載の発明によれば、上記効果に加え、マスクが真空紫外線を遮蔽するので、所望の領域でのみ防汚層を除去することができる。
また、請求項9記載の発明によれば、上記効果に加え、支持ベースが真空紫外線を透過しないものであるので、支持ベースをマスクとして兼用することができる。
また、請求項10記載の発明によれば、上記効果に加え、支持ベース上での対象部材の位置固定にスラリー状の位置決め体が使用されるので、支持ベースに凹部を設ける必要がなく、寸法形状の異なる対象部材について支持ベースを共通して用いることができる。
また、請求項11記載の発明によれば、上記効果に加え、位置決め体が真空紫外線によって分解除去されないものであるので、支持ベースによる対象部材の支持状態を維持しながら後工程を行うことができる。
また、請求項12記載の発明によれば、上記効果に加え、マスクが真空紫外線を遮蔽するので、非選択領域にのみ真空紫外線を照射することが容易となる。
図1は、本願発明の第一の実施形態に係る防汚層形成方法の概略図である。図1に示す防汚層形成方法は、実施形態に係る防汚層除去方法を含んでいる。以下の説明では、背景技術の説明と同様、一例としてタッチパネル用のカバーガラスを対象部材1として取り上げる。
実施形態の防汚層形成方法は、対象部材1の表面に非選択的に防汚層10を形成する防汚層非選択的形成工程と、防汚層非選択的形成工程の後、非選択領域のみ防汚層10を除去する防汚層選択的除去工程とを有する。
例えば、株式会社信越化学工業のフッ素系防汚コーティング剤KY−100シリーズから選択して使用する場合、ハイドロフルオロエーテル等のフッ素系溶剤を使用し、防汚コーティング剤を溶剤に対して0.1〜0.3重量%の量で希釈する。浸漬時間は、5〜10秒とされ、引き上げ速度は100〜600mm/分とされる。
具体的に説明すると、図1(c)に示すように、内部に真空紫外線光源31を備えたチャンバー32内に対象部材1を配置する。このチャンバー32には、CDA(クリーンドライエア)導入用の配管33と水蒸気導入用の配管34とが接続されている。
また、真空紫外線を対象部材1の選択領域にのみ照射するため、マスクが使用される。マスクは、この実施形態では、チャンバー32内で対象部材1を所定位置で支持する支持ベース35と兼用されている。
支持ベース35の材質は、照射する真空紫外線を吸収ないし反射するものであれば、特に限定されない。例えば、合成石英は真空紫外線を透過するので使用不可であるが、それ以外の材料であれば、多くのものが使用可能である。
図2は、実施形態の方法における防汚層除去のメカニズムについて模式的に示した図である。図2中の(1)は、対象部材1に形成された防汚層の構造と、その防汚層に対して真空紫外線を照射する状態を示した概略図である。また、図2中の(2)は、真空紫外線照射によって防汚層が除去される状態を模式的に示した図である。
即ち、242nmの近紫外線では基底状態の原子状酸素O(3P)に分解するのみであるが、175nmやそれよりさらに波長の短い真空紫外線を照射すると、励起状態の原子状酸素である一重項酸素O(1D)やそれよりさらにエネルギー順位の高い一重項酸素O(1S)が得られる。
即ち、200nm以上の近紫外域の光を照射した場合、基底状態の原子状酸素O(3P)や基底状態のヒドロキシ分子OHが解離するのみであるが、200nm以下の真空紫外線を照射すると、一重項酸素O(1D)やO(1S)、励起状態のヒドロキシ基OH(A2Σ+)が得られる。このように、真空紫外領域の光は、近紫外領域の光では得られない励起種を作り出すことができる。
尚、閾値波長は、その波長以下でないと当該励起種が全く生成されないという波長ではなく、そのような励起種の生成が顕著となる波長として理解されるべきである。例えば一重項酸素O(1D)については、176nmよりも少し長い200nm程度の波長から生成が始まり、176nmで生成が顕著となると理解される。
機能基11がフッ素変性有機基である防汚層(フッ素系防汚コーティング剤を使用して形成した防汚層)は、耐候性に優れた性質で解るように、紫外線に対しても耐久性があり、紫外線で分解除去することは一般的に困難である。しかし、カップリング基12については、紫外線照射により分解することができると考えられる。
また、図2(2)に示す防汚層除去のモデルにおいて、真空紫外線の作用により機能基(フッ素変性有機基)自体が分解除去されることもあり得る。即ち、カップリング基の両端の結合の解除と、機能基自体の分解とが同時進行することを本願発明は排除するものではない。
また、防汚層の形成方法については制限がなく、前述したように比較的安価なディッピング法を採用することで製造コストを下げることも可能である。勿論、真空蒸着法により全面形成した防汚層を実施形態の方法で除去することも可能であり、真空蒸着法が排除されるものではない。
尚、実施形態の方法では水蒸気雰囲気での真空紫外線照射工程が追加されるが、その代わりに防着シートの貼り付け工程及び剥離工程が無くなる。防着シートの貼り付け及び剥離に要していて手間は大きく、トータル的に見ると実施形態の方法の方が生産性は向上する。
図3は、第二の実施形態の防汚層形成方法の主要部について示した正面概略図である。第二の実施形態の方法も、防汚層非選択的形成工程と、養生工程と、防汚層選択的除去工程とを有している。第二の実施形態の方法は、防汚層選択的除去工程が異なるのみで、他の工程は同様である。第二の実施形態における防汚層選択的除去工程は、第二の実施形態の防汚層除去方法に相当している。
位置決め体36の材質は、防汚層除去のための真空紫外線の波長の光によって分解除去されないものとすることが望ましい。このような材料としては、PPS(ポリフェニレンサルファイド:polyphenylene sulfide)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン:Polyetheretherketone)、PI(ポリイミド:polyimide)等が挙げられる。
前述したように、タッチパネルは、カバーガラスの表側に防汚層が設けられ、裏側に多層膜を積層した構造となっている。多層膜は、第1、第2の透明電極(ITO電極)や両ITO電極により検知されるタッチ位置情報等を処理するタッチコントロール部を含んでいる。このように防汚層及び多層膜でサンドイッチされたカバーガラス(これら全体はタッチセンサーと呼ばれる)の裏側には、偏光フィルムを介在させながらLCDモジュール等の画像表示パネルが設けられる。これにより、情報の表示機能と入力機能を兼ね備えたディスプレイ(タッチパネル)が構成される。
しかしながら、カバーガラスはわずかなクラックでも破損する性質がある。複数のタッチセンサーの構築後のカット時にクラックが発生し、これが原因で後工程で破損が発生する場合があり、歩留まり悪化の要因となっていた。そのため、近年では、予めカバーガラスの大きさでマザーガラスをカットし、端面の研磨等を行って個々のカバーガラスを得てから、防汚層の形成や多層膜の形成などの工程を行うようになってきている。図3に示す応用例の方法は、このタイプの製造方法に属するものとなっている。
尚、タッチセンサー4が出来上がった後、カバーガラス40を支持ベース35から取り外す際、支持ベース35上の位置決め体36と接触しているのは防汚層10であり、防汚層10は離型性が良好であるので、取り外しが面倒になることはない。
上述した応用例によれば、防汚層除去のためのカバーガラス40の支持構造(支持ベース35上にスラリー状の位置決め体36を介在させて保持する構造)をそのまま維持しながら後工程を行ってタッチセンサー4を構築するので、工程が簡略化され、生産性が著しく向上する。
防汚層選択的除去工程では、非選択領域にのみ真空紫外線を照射する必要があるが、支持ベース35に設けられた凹部に対象部材1を嵌め込んで行う構造のように支持ベース35をマスクとして兼用するのではなく、図5に示すように支持ベース35とは別にマスク37を設けた構造としても良い。マスク37は対象部材1の平面形状に相当する開口を有し、この開口に挿入した状態で対象部材1は配置される。マスク37は、当然のことながら、真空紫外線を吸収又は反射するものとされる。
また、真空紫外線光源31としては、エキシマランプの他、重水素ランプ等を使用しても良く、ArFエキシマレーザー(193nm)やF2レーザー(157nm)等のレーザー光源が使用されることもある。
照射条件は、以下の通りである。
[条件1]真空紫外線照射面の放射照度:8.8mW/cm2、相対湿度:56%(容積絶対湿度9.67g/m3)、照射雰囲気:大気、温度18℃。
[条件2]真空紫外線照射面の放射照度:87mW/cm2、相対湿度:56%(容積絶対湿度9.67g/m3)、照射雰囲気:大気、温度18℃。
[条件3]真空紫外線照射面の放射照度:59mW/cm2、相対湿度:45.5%(容積絶対湿度7.43g/m3)、照射雰囲気:クリーンドライエアでパージ、温度19℃。
[条件4]真空紫外線照射面の放射照度:13.5mW/cm2、相対湿度:15%(容積絶対湿度2.59g/m3)、照射雰囲気:クリーンドライエアでパージ、温度18℃。
[条件5]真空紫外線照射面の放射照度:59mW/cm2、相対湿度:69.3%(容積絶対湿度1.07g/m3)、照射雰囲気:相対湿度81%のクリーンエアでパージ、温度20.7℃。
[条件6]真空紫外線照射面の放射照度:184mW/cm2、相対湿度:6.2%(容積絶対湿度1.07g/m3)、照射雰囲気:窒素ガスでパージ、温度18℃。
図6に示すように、照射条件が条件1、条件2、条件5の場合、積算光量の増加に伴って接触角は減少し、接触角の減少は接触角10°を少し下回った値で落ち着いた。従って、これらの条件では、防汚層は完全に除去できたと判断することができる。
また、条件3、条件4、条件6を比べると判るように、湿度を高くしていくと、接触角減少の到達値は低下していく。条件1、条件2、条件5の結果に示すように、湿度を高くしていくことで接触角はいくらでも減少する訳ではなく、10°を少し下回る程度の値が限界値である。相対湿度45.5%における接触角の下限到達値が25%程度、相対湿度56%における接触角の下限到達値が9%程度あることから考えて、相対湿度50%以上としておけば、接触角の下限到達値は15%以下になるものと推測される。従って、これら実験の結果から、相対湿度は50%以上とすれば良いことが判った。
10 防汚層
21 フッ素系防汚コーティング剤溶液
22 容器
31 真空紫外線光源
32 チャンバー
35 支持ベース
36 位置決め体
4 タッチセンサー
40 カバーガラス
Claims (14)
- フッ素系防汚コーティング剤により対象部材の表面に形成された防汚層を当該対象部材から除去する防汚層除去方法であって、
防汚層が形成された対象部材を、相対湿度が50%以上の水蒸気雰囲気に配置し、この状態で、当該水蒸気雰囲気に露出している防汚層の表面に対して真空紫外光を照射することにより防汚層を除去することを特徴とする防汚層除去方法。 - 前記防汚層は、防汚機能を有するフッ素系機能基と、フッ素系機能基を前記対象部材に結合させているカップリング基とを有し、カップリング基は、シロキサン基又はチオール基であることを特徴とする請求項1記載の防汚層除去方法。
- 支持ベース上に前記対象部材を配置して前記水蒸気雰囲気で前記対象部材を支持ベースにより支持し、この状態で前記真空紫外光を照射することにより防汚層を除去する方法であり、
支持ベースは、前記真空紫外光を透過しないものであることを特徴とする請求項1又は2記載の防汚層除去方法。 - 支持ベース上に前記対象部材を配置して前記水蒸気雰囲気で前記対象部材を支持ベースにより支持し、この状態で前記真空紫外光を照射することにより防汚層を除去する方法であり、
支持ベース上に、スラリー状の位置決め体を層状に延ばして設け、この位置決め体の上に前記対象部材を配置し、前記対象部材の重量により位置決め体を凹部状に変形させ、この変形により支持ベースで前記対象部材の位置を固定させることを特徴とする請求項1、2又は3記載の防汚層除去方法。 - 前記位置決め体は、前記真空紫外光の照射によって分解除去されないものであることを特徴とする請求項4記載の防汚層除去方法。
- 前記対象部材の前記防汚層が形成された表面領域のうちの防汚層を除去すべき領域に相当する寸法形状の開口を有するマスクを使用し、防汚層を除去すべき領域が当該開口を通して露出した状態とし、この状態で前記真空紫外線を照射することを特徴とする請求項1又は2記載の防汚層除去方法。
- 対象部材の表面の特定の選択領域にのみ防汚層を形成する防汚層形成方法であって、
選択領域と当該選択領域以外の領域である非選択領域とを含む領域に、フッ素系防汚層コーティング剤を使用して防汚層を形成する防汚層形成工程と、
防汚層形成工程の後、選択領域の防汚層を残しつつ非選択領域の防汚層を除去する防汚層除去工程とを有しており、
防汚層除去工程は、選択領域及び非選択領域に防汚層が形成された対象部材を、相対湿度が50%以上の水蒸気雰囲気に配置し、この状態で、当該水蒸気雰囲気に露出している非選択領域の防汚層の表面に真空紫外光を照射し、選択領域の防汚層に当該真空紫外光を照射しない工程であることを特徴とする防汚層形成方法。 - 前記防汚層は、防汚機能を有するフッ素系機能基と、フッ素系機能基を前記対象部材に結合させているカップリング基とを有し、カップリング基は、シロキサン基又はチオール基であることを特徴とする請求項7記載の防汚層形成方法。
- 前記防汚層除去工程は、前記選択領域が下側になる姿勢で前記対象部材を支持ベース上に配置して前記水蒸気雰囲気で前記対象部材を支持ベースにより支持し、この状態で前記真空紫外光を照射することにより防汚層を除去する工程であり、 支持ベースは、前記真空紫外光を透過しないものであることを特徴とする請求項7又は8記載の防汚層形成方法。
- 前記防汚層除去工程は、前記選択領域が下側になる姿勢で前記対象部材を支持ベース上に配置して前記水蒸気雰囲気で前記対象部材を支持ベースにより支持し、この状態で前記真空紫外光を照射することにより防汚層を除去する工程であり、
支持ベース上に、スラリー状の位置決め体を層状に延ばして設け、この位置決め体の上に前記対象部材を前記選択領域が下側になるようにして配置し、前記対象部材の重量により位置決め体を凹部状に変形させ、この変形により支持ベース上における前記対象部材の位置を固定させることを特徴とする請求項7、8又は9記載の防汚層形成方法。 - 前記位置決め体は、前記真空紫外光の照射によって分解除去されないものであることを特徴とする請求項10記載の防汚層形成方法。
- 前記対象部材の表面のうち非選択領域に相当する寸法形状の開口を有するマスクを使用し、前記対象部材の非選択領域のみが当該開口を通して露出した状態とし、この状態で前記真空紫外線を照射することを特徴とする請求項7又は8記載の防汚層形成方法。
- 前記真空紫外光の波長は176nm以下であることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の防汚層除去方法。
- 前記真空紫外光の波長は176nm以下であることを特徴とする請求項7乃至12いずれかに記載の防汚層形成方法。
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