JP2014099439A - 半導体ウエハ用保護フィルム及び半導体チップの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材フィルムとその上に形成された保護膜を備えるものであって、保護膜が接着層と補強層からなり、接着層は(A)〜(D)成分を含有し、DSCピーク温度が190℃以下であり、補強層は(E)、(F)成分を含有し、線膨張係数が30ppm以下である半導体ウエハ用保護フィルム。(A)フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、及び(メタ)アクリル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種:100質量部、(B)エポキシ樹脂:5〜200質量部、(C)網目状無機充填材以外の充填材:100〜500質量部、(D)エポキシ樹脂硬化触媒:触媒量、(E)熱硬化性樹脂:300〜4000質量部、及び(F)網目状無機充填材:300〜4000質量部。
【選択図】なし
Description
基材フィルムと、該基材フィルムの上側に形成された保護膜とを備える半導体ウエハ用保護フィルムであって、
前記保護膜が接着層と補強層とからなり、
前記接着層は下記(A)〜(D)成分を含有してなり、10℃/minで昇温してDSCにより測定したピーク温度が190℃以下となるものであり、前記補強層は下記(E)、(F)成分を含有してなり、硬化後のガラス転移温度以下の温度における線膨張係数が30ppm以下のものであることを特徴とする半導体ウエハ用保護フィルムを提供する。
(A)フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、及び(メタ)アクリル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種:100質量部、
(B)エポキシ樹脂:5〜200質量部、
(C)網目状無機充填材以外の充填材:100〜500質量部、
(D)エポキシ樹脂硬化触媒:触媒量、
(E)熱硬化性樹脂:300〜4000質量部、及び
(F)網目状無機充填材:300〜4000質量部。
基材フィルムと、該基材フィルムの上側に形成された保護膜とを備える半導体ウエハ用保護フィルムであって、前記保護膜が接着層と補強層とからなり、前記接着層は下記(A)〜(D)成分を含有してなり、10℃/minで昇温してDSCにより測定したピーク温度が190℃以下となるものであり、前記補強層は下記(E)、(F)成分を含有してなり、硬化後のガラス転移温度以下の温度における線膨張係数が30ppm以下のものであれば、良好な半導体ウエハ用保護フィルムとなることを見出した。
(A)フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、及び(メタ)アクリル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種:100質量部、
(B)エポキシ樹脂:5〜200質量部、
(C)網目状無機充填材以外の充填材:100〜500質量部、
(D)エポキシ樹脂硬化触媒:触媒量、
(E)熱硬化性樹脂:300〜4000質量部、及び
(F)網目状無機充填材:300〜4000質量部。
フェノキシ樹脂は、エピクロルヒドリンとビスフェノールAもしくはビスフェノールF等から誘導される樹脂である。好ましくは、GPCで測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量が10,000〜200,000、より好ましくは20,000〜100,000、最も好ましくは30,000〜80,000である。重量平均分子量が10,000以上であれば、膜を形成することが容易であり、一方、200,000以下であれば、微細な回路パターンを有する基板表面の凹凸に沿う十分な柔らかさを得ることできるために好ましい。
で表されるテトラカルボン酸二無水物と、下記構造式(4)
H2N−Y−NH2 (4)
(式中、Yは上記と同様である。)
で表されるジアミンを、常法に従ってほぼ等モルで有機溶剤中で反応させることによって得ることができる。
エポキシ樹脂は、前記(A)成分とは異なる樹脂であり、かつ、エポキシ当量が50〜5000g/eqのものであることが好ましく、より好ましくは100〜500g/eqである。
このようなエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(特に、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂又は液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂);レゾルシノール、フェニルノールノボラック、クレゾールノボラックなどのフェノール類のグリシジルエーテル;ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのアルコール類のグリシジルエーテル;フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸などのカルボン酸のグリシジルエーテル;アニリンイソシアヌレートなどの窒素原子に結合した活性水素をグリシジル基で置換したグリシジル型もしくはアルキルグリシジル型のエポキシ樹脂;ビニルシクロヘキサンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−ジシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシル−5,5−スピロ(3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサンなどのように、分子内の炭素−炭素二重結合を例えば酸化することによりエポキシが導入された、いわゆる脂環型エポキシドを挙げることができる。その他、ビフェニル骨格、ジシクロヘキサジエン骨格、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を用いることができる。
(C)成分の充填材としては、網目状無機充填材以外の無機充填材(非網目状無機充填材)、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、カーボンブラック、銀粒子等の導電性粒子及びシリコーン樹脂粉末、例えば、ジメチルポリシロキサンを架橋した構造を持つ架橋型球状ジメチルポリシロキサン微粉末(特開平3−93834号公報)、架橋型球状ポリメチルシルセスキオキサン微粉末(特開平3−47848号公報)、架橋型球状ポリシロキサンゴム表面をポリメチルシルセスキオキサン粒子で被覆してなる微粉末(特開平7−196815号公報、特開平9−20631号公報)を使用することができる。
(D)成分のエポキシ樹脂硬化触媒としては、加熱されて硬化するタイプ、所謂熱活性型潜在性エポキシ樹脂硬化剤が好ましい。このようなエポキシ樹脂硬化触媒としては例えば、ジシアンジアミド、イミダゾール化合物、各種オニウム塩、二塩基酸ジヒドラジド化合物等を挙げることができ、これらの2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの具体例としては、イミダゾール系化合物として2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライドを挙げることができる。
本発明に用いる熱硬化性樹脂は加熱により軟化し、かつフィルム形成能があり、さらに高温で熱硬化することにより耐熱性、電気特性など層間絶縁材に要求される特性を満たすものであり、熱硬化性樹脂層を硬化したものを10℃/minで昇温してDSCにより測定したピーク温度が250℃以上かつ、下記記載の補強層を作製した際に、発熱量が20J/g以下であれば好ましい。
網目状無機充填材としては、ガラスクロス、ガラスペーパー、カーボンクロス、金属メッシュを好ましく用いることができる。特に、網目状無機充填材としては、長尺の繊維を網目状に編んだもの(日東紡社製 IPC規格1280 ガラスクロス、SUS304の金属メッシュ等)や、ランダムな網目状にしたものが好ましいが、特に限定されるものではない。保護膜の硬化後の応力低下を目的として、球状や鱗片状の無機充填剤を多量に添加し低線膨張率の補強層を作製可能であるが、引張り強度や曲げ強度に乏しいために、本発明の目的の一つである抗折強度の向上には適さない。
本発明の保護膜は、上述した成分に加えて、エポキシ樹脂の硬化剤、各種の添加剤を含むことができる。硬化剤としては、フェノール樹脂、例えば、アルキルフェノール、多価フェノール、ナフトール等のフェノール類とアルデヒド類との縮合物等が用いられ、好ましくはフェノールノボラック樹脂、o−クレゾールノボラック樹脂、p−クレゾールノボラック樹脂、t−ブチルフェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエンクレゾール樹脂、ポリパラビニルフェノール樹脂、ビスフェノールA型ノボラック樹脂、ビスフェノールF型ノボラック樹脂、あるいはこれらの変性物等が用いられる。
本発明の半導体ウエハ用保護フィルムの作製方法として、以下の方法が挙げられるが、これらの方法に制限されるものではない。
(E)熱硬化樹脂を含浸させた(F)網目状無機充填材からなるフィルム状の補強層と、下記の方法にて接着層組成物((A)〜(D)成分)から作製したフィルム状の接着層とを貼り合わせた2層構造の保護膜を有する半導体ウエハ用保護フィルムを作製する。
或いは、(E)熱硬化樹脂を含浸させた(F)網目状無機充填材からなるフィルム状の補強層の上に下記の方法にて作成した接着層組成物((A)〜(D)成分)を塗工して、2層構造の保護膜を有する半導体ウエハ用保護フィルムを作製する。
(1)表面に回路が形成された半導体ウエハの裏面に、本発明における半導体ウエハ用保護フィルムの保護膜を貼付する工程、
(2)半導体ウエハ用保護フィルムの基材フィルムを剥離する工程、
(3)加熱して保護膜を硬化する工程、
(4)半導体ウエハ及び保護膜をダイシングする工程。
ここで、(2)と(3)の工程は、逆の順であってもよい。
約50質量部のシクロヘキサンノンに、表1に示す質量部の(A)成分を溶解した。得られた溶液と、表1に示す量の他の成分を混合して、固形分約70質量%の組成物を得た。
(A)成分
フェノキシ樹脂:Mw約60,000、JER 1256(ジャパンエポキシレジン社製)
ポリイミド樹脂1:合成法を後述する。
アクリル樹脂1:アクリル酸ブチル55質量部、メタクリル酸メチル15質量部、メタクリル酸グリシジル20質量部、及びアクリル酸2−ヒドロキシエチル15質量部の共重合体(重量平均分子量90万、ガラス転移温度−28℃)
(B)成分
エポキシ樹脂:RE310S(日本化薬社製)、25℃の粘度15Pa.s
(C)成分
シリカ:SE2050、平均粒径0.5μm、最大粒径5μm、KBM−403処理品、(株)アドマテックス社製
(D)成分
2P4MHZ−PW(2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール):四国化成社製
2PHZ−PW(2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール):四国化成社製
DICY−7(ジシアンジアミド):ジャパンエポキシレジン社製
(E)+(F)成分
エポキシ含浸ガラスクロス タイプ1:下記に製造方法記述
エポキシ含浸ガラスクロス タイプ1’:下記に製造方法記述
エポキシ含浸ガラスクロス タイプ2:下記に製造方法記述
エポキシ含浸ナイロンクロス:下記に製造方法を記述
還流冷却器を連結したコック付きの25ml水分定量受器、温度計、攪拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコに、下記構造式で表わされるジアミノシロキサン(KF−8010、信越化学社製)49.01質量部、反応溶媒として2−メチルピロリドン100質量部を仕込み、80℃で攪拌し、ジアミンを分散させた。これに酸無水物として6FDA(2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン)42.68質量部と2−メチルピロリドン100質量部との溶液を滴下して室温で2時間攪拌反応を行うことにより、酸無水物リッチのアミック酸オリゴマーを合成した。
得られたポリイミド樹脂の赤外吸光スペクトルを測定したところ、未反応の官能基があることを示すポリアミック酸に基づく吸収は現れず、1780cm−1及び1720cm−1にイミド基に基づく吸収を確認し、3500cm−1にフェノール性水酸基に基づく吸収を確認した。得られた樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量は55,000であり、官能基当量は760g/eqであった。
表1に記載の配合で(A)フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、(B)エポキシ樹脂、(C)シリカフィラー、(D)硬化触媒、希釈溶剤より固形分が60質量%の接着層樹脂ワニスを調整した。希釈溶剤としては、メチルエチルケトンを用い、(A)〜(D)の組成物を80℃で溶解又は分散し、室温に戻したのちに#400金網にてろ過を行い、接着層ワニスとした。
表1のように調製した接着層ワニスを、基材フィルムである剥離処理をしたPETフィルムの剥離剤層側片面にブレードコーターにて2m/分で塗工後、110℃で10分間加熱乾燥して、厚さ20μmの接着層を形成し、基材フィルム上全面に塗工した接着層用シートを作製した。
表2に記載の配合で(E)熱硬化性樹脂と希釈溶剤より固形分が50質量%の補強層樹脂ワニスを調整した。希釈溶剤としては、メチルエチルケトンを用い、(E)熱硬化性樹脂の組成物を80℃で溶解又は分散し、室温に戻したのちに#400金網にてろ過を行い、補強層用樹脂ワニスとした。
表2に記載の補強層樹脂ワニスのそれぞれをバスに溜め、厚さ50umのガラスクロス(IPC規格:#1280、使用糸:ECD450 1/0、織密度:縦横 60本/25mm)、厚さ50umのナイロンクロス(材質 ナイロン66、目開き36um、糸径33um、目開き率 28%)を浸漬させながら連続的に通過させ、120ミクロン幅のスリットで余剰の樹脂ワニスを掻き落とした後、165℃に調整した連続乾燥炉で2分間乾燥させた。その後、補強層タイプ1とナイロンプリプレグに関しては、再度150℃に調整した連続乾燥炉で30分間乾燥し、補強層タイプ1’に関しては150℃で60分間乾燥して、表2に記載の80umの補強層を作製した。補強層タイプ1’’は、補強層1を5枚積層して、180kg/cm2、70℃、60秒で加圧貼付を行い400um厚さの補強層を作製した。
(実施例1〜7と比較例1〜5)
表1に示す接着層(塗工液1〜5)、表2に示す補強層を、表3の実施例1〜7と表4の比較例1〜5に示す組み合わせで、熱ロールにて貼り合せて半導体ウエハ用保護膜を形成した。熱ロール条件は、ロール速度:0.6m/min、ロール圧力:0.15MPa、50℃で熱圧着後に、再度100℃で熱圧着した。
下記の装置及び測定条件にて、DSCカーブの取得を行い、150℃から300℃の発熱ピークをDSCピーク温度、そのピークの積算熱量をDSC発熱量とした。
リガク社製示差走査熱量計:Thermo Plus
サンプル重量:10mg
リファレンス:アルミナ
昇温速度:10℃/min
サンプリング:1.0s
雰囲気:窒素
温度範囲:25〜400℃
下記の装置及び測定条件にて、TMAカーブの取得を行い、Tg温度−60℃からTg温度−10℃の区間の平均線膨張係数をTg以下の線膨張係数とした。
リガク社製熱機械分析測定装置:Thermo Plus
サンプル形状:50um厚、4.85mm幅、15mm長さ
昇温速度:10℃/min
サンプリング:1.0s
雰囲気:大気
温度範囲:25〜300℃
測定モード;引張荷重法
得られた保護フィルムを、テクノビジョン FM−114を用いて、50℃で、厚み75μmのシリコンウエハ(8インチ(200mm)の未研磨ウエハを、ディスコ(株)社製、DAG−810を用いてポリグラインド研磨して、75μm厚としたウエハ)に貼り付けた。保護フィルム付シリコンウエハを乾燥機で実施例1から5と比較例1から4は150℃/2時間硬化させて、実施例6、7と比較例5は175℃/4時間硬化させて、半導体ウエハ用保護フィルムを硬化した。該保護フィルム付シリコンウエハを下記条件で10mm×10mm角のチップにダイシングした。
装置:DISCO ダイサー DAD−341
カット方法:シングル
ダイシング刃:ZH05−SD3500−N1−70EE
刃回転数:30000rpm
刃速度:30mm/sec
ダイシングフィルムの厚み110μm、ダイシングフィルムへの切り込み:50μm
先のダイシング試験で得られた10mm×10mm角のチップ40個の抗折強度を下記条件で測定し、平均値を抗折強度、標準偏差を抗折強度標準偏差とし測定結果とした。結果を表3と4に示す。
装置:島津社 オートグラフ
抗折治具: 4mm幅 楔形
支点間距離: 6mm
楔形治具速度:0.01m/min
得られた保護フィルムを、テクノビジョン FM−114を用いて、50℃で、厚み75μmのシリコンウエハ(8インチ(200mm)の未研磨ウエハを、ディスコ(株)社製、DAG−810を用いてポリグラインド研磨して、75μm厚としたウエハ)に貼り付けた。保護フィルム付シリコンウエハを乾燥機で実施例1から5と比較例1から4は150℃/2時間硬化させて、実施例6、7と比較例5は175℃/4時間硬化させて、半導体保護フィルムを硬化した。該保護フィルム付シリコンウエハを下に凸になるように平面に配置して、平面からウエハ端部の最も離れている点を測定し、ウエハ反りとした。
Claims (4)
- 基材フィルムと、該基材フィルムの上側に形成された保護膜とを備える半導体ウエハ用保護フィルムであって、
前記保護膜が接着層と補強層とからなり、
前記接着層は下記(A)〜(D)成分を含有してなり、10℃/minで昇温してDSCにより測定したピーク温度が190℃以下となるものであり、前記補強層は下記(E)、(F)成分を含有してなり、硬化後のガラス転移温度以下の温度における線膨張係数が30ppm以下のものであることを特徴とする半導体ウエハ用保護フィルム。
(A)フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、及び(メタ)アクリル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種:100質量部、
(B)エポキシ樹脂:5〜200質量部、
(C)網目状無機充填材以外の充填材:100〜500質量部、
(D)エポキシ樹脂硬化触媒:触媒量、
(E)熱硬化性樹脂:300〜4000質量部、及び
(F)網目状無機充填材:300〜4000質量部。 - 前記(A)成分におけるフェノキシ樹脂が、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂又はビスフェノールF型フェノキシ樹脂であり、前記(B)成分のエポキシ樹脂が、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂又は液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウエハ用保護フィルム。
- 前記(E)成分における熱硬化性樹脂を10℃/minで昇温してDSCにより測定したピーク温度が250℃以上、前記接着層の硬化時における前記補強層の発熱量が20J/g以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体ウエハ用保護フィルム。
- 半導体ウエハをダイシングして半導体チップを製造する方法であって、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の半導体ウエハ用保護フィルムを前記半導体ウエハに貼りつけて、硬化させ、その後一括でダイシングを行うことにより、裏面に前記半導体チップと同一サイズの保護膜を有する半導体チップを製造することを特徴とする半導体チップの製造方法。
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