JP2014099262A - 円筒形非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】集電体の破断を防止するとともにサイクル寿命の低下を抑制することができる円筒状非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】本発明の一実施態様に係る円筒状非水電解質二次電池10は、正極極板11と負極極板12とがセパレータ13を介して互いに絶縁された状態で円筒状に巻回された巻回電極体14と、非水電解液とを備え、負極極板12は、銅合金箔からなる負極集電体の表面に、炭素と、ケイ素(Si)及び酸化ケイ素(SiO、0.5≦x<1.6)の少なくとも1種とからなる負極活物質を含む負極合剤層を有し、非水電解液はエチニルエチレンカーボネートを含んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ケイ素ないし酸化ケイ素を含有する負極活物質を用いた円筒形非水電解質二次電池に関する。
スマートフォンを含む携帯電話機、携帯型コンピュータ、PDA、携帯型音楽プレイヤー等の携帯型電子機器の駆動電源として、リチウムイオン電池に代表される非水電解質二次電池が多く使用されている。さらに、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV、PHEV)の駆動用電源、太陽光発電、風力発電等の出力変動を抑制するための用途や夜間に電力をためて昼間に利用するための系統電力のピークシフト用途等の定置用蓄電池システムにおいても、非水電解質二次電池が多く使用されるようになってきている。
これらの機器の高機能化にともない、非水電解質二次電池はより多くの容量が要求されている。容量の大きい非水電解質二次電池を作製するためには、正極、負極の各活物質材料を高密度で詰め込むことが一般的な手法として挙げられる。近年、活物質の高密度化が次第に困難となってきたことから、単位質量あたりの容量が従来の黒鉛よりも大きいケイ素や酸化ケイ素が負極活物質として注目されるようになってきた。しかしながら、ケイ素や酸化ケイ素単独では充放電の際の膨張/収縮が大きいため、例えば下記特許文献1にも開示されているように、黒鉛等の炭素材料とケイ素や酸化ケイ素との混合物からなる負極活物質が多く使用されている。
特開2012−169300号公報
黒鉛等の炭素材料とケイ素又は酸化ケイ素との混合物からなる負極活物質を有する負極極板は、黒鉛のみを負極活物質とする負極極板よりも大きな容量を有するが、充放電サイクルを繰り返すと、負極極板の体積が増加するため、円筒形非水電解質二次電池ではそれが原因で電解純銅箔からなる負極芯体の破断が起こることがある。この負極極板の体積の増加は、充放電を繰り返すとケイ素ないし酸化ケイ素粒子に割れが生じ、その割れの部分で副反応起因の堆積物が生成され、この堆積物が増加することで起こるものと考えられている。すなわち、円筒形非水電解質二次電池では、負極極板の体積が増加すると円筒状の巻回電極体は力の逃げ場がなくなり、電解銅箔からなる負極芯体の破断が起こることになる。
この負極芯体の破断を防ぐためには銅箔の強度を上げることが有効である。例えば、銅合金は、純銅よりも強度が強く、しかも負極の卑な電位でも安定でかつ強度も強いため、負極芯体として適している。しかしながら、銅合金を負極芯体として用いると、負極芯体の破断は抑制できるものの、銅合金は純銅よりも硬いため、充電時に巻回電極体が膨張した際に巻回電極体の内部の圧力が上昇し、非水電解液が巻回電極体の内部に浸透し難くなる。その結果、ケイ素ないし酸化ケイ素粒子の割れた部分で副反応が起こりやすい状況が生じ、サイクル寿命が悪化するといった課題が残存する。
本発明の一実施形態によれば、非水電解液中に特定の成分を添加することにより、黒鉛等の炭素材料とケイ素又は酸化ケイ素との混合物からなる負極活物質を用いた負極極板における負極芯体として銅合金を用いた場合であっても、サイクル寿命が長い円筒形非水電解質二次電池を提供することができる。
本発明の一実施態様に係る非水電解質二次電池は、正極極板と負極極板とがセパレータを介して互いに絶縁された状態で円筒状に巻回された巻回電極体と、非水電解液とを備え、前記負極極板は、銅合金箔からなる負極芯体の表面に、炭素と、ケイ素(Si)及び酸化ケイ素(SiO、0.5≦x<1.6)の少なくとも1種とからなる負極活物質を含む負極合剤層を有し、前記非水電解液はエチニルエチレンカーボネート(EEC)を含んでいる、円筒形非水電解質二次電池が提供される。
なお、EECは、下記式(1)で表される環状カーボネートである。
Figure 2014099262
本発明の一実施態様に係る非水電解質二次電池によれば、充放電サイクルを繰り返しても負極芯体の破断を抑制することができるとともに、非水電解液が巻回電極体内に浸透し易くなっているので、サイクル寿命の低下が抑制された円筒形非水電解質二次電池が得られる。
一実施形態の円筒形非水電解質二次電池を部分的に切断した斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を理解するために例示するものであって、本発明をこの実施形態に特定することを意図するものではなく、本発明は特許請求の範囲に示した技術思想を逸脱することなく種々の変更を行ったものにも均しく適用し得るものである。最初に、実験例1〜8で使用した円筒形非水電解質二次電池の製造方法について説明する。
[正極極板の作製]
出発原料としては、リチウム源には炭酸リチウム(LiCO)を用い、コバルト源にはコバルト(Co)と、マグネシウム(Mg)と、アルミニウム(Al)とジルコニウム(Zr)と、を共沈させ、熱分解反応させて得られた、マグネシウム・アルミニウム・ジルコニウム含有四酸化三コバルトを用いた。これらを所定量秤量して混合した後、空気雰囲気下において850℃で24時間焼成し、マグネシウム・アルミニウム・ジルコニウム含有コバルト酸リチウム(LiCo0.973Mg0.005Al0.02Zr0.002)を得た。次いで、正極活物質としてのマグネシウム・アルミニウム・ジルコニウム含有リチウムコバルト複合酸化物粉末と、導電剤としてのカーボンブラックと、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)粉末とを、質量比で94:3:3となるように混合し、これをN−メチル−2ピロリドン(NMP)溶媒と混合して正極合剤スラリーを調製した。
この正極合剤スラリーをドクターブレード法により、正極芯体としての厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に均一に塗布した。次に、乾燥機中で100〜150℃の温度で真空熱処理してNMPを除去した後、厚みが130μmとなるようにロールプレス機を用いて圧延した。そして、所定サイズに裁断して、実験例1〜8で共通して使用する正極極板を作製した。
[負極極板の作製]
負極バインダーとしては、下記式(2)で示される分子構造を有するポリイミド樹脂を用いた。このポリイミド樹脂は熱可塑性を有しており、ガラス転移温度は300℃である(以下、このポリイミド樹脂を「熱可塑性ポリイミド樹脂」という)。
Figure 2014099262
負極活物質合剤スラリーの調製にあたっては、上記熱可塑性ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸がNMPに溶解した状態のワニス(以下、「熱可塑性ポリイミド樹脂前駆体ワニス」という)として用いた。ポリアミド酸は、400℃の熱処理によるイミド化(脱水・縮合)反応によってポリイミド樹脂を生成する。この熱可塑性ポリイミド樹脂の前駆体であるワニスは、下記式(3)に示す3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジエステルと、下記式(4)に示すm−フェニレンジアミンとを等モルで重合させることにより調製した。それぞれの溶解濃度は、イミド化後のポリイミド樹脂換算で47質量%となる濃度とした。
Figure 2014099262
Figure 2014099262
上記式(3)に示す3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ジエステルは、NMPの存在下において、下記式(5)に示す3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物に対して2当量のエタノールを反応させることにより調製した。
Figure 2014099262
天然黒鉛及びSiOx(x=1)の粒子からなる負極活物質粒子(質量比で97/3)と、平均粒径3.5μmの黒鉛粉末からなる負極導電剤と、熱可塑性ポリイミド樹脂前駆体ワニスとを、分散媒としてのNMP中で、負極活物質粒子と負極導電剤とイミド化後のポリイミド樹脂との質量比が100:3:8.6となるように混合し、実験例1〜8で共通して使用する負極合剤スラリーを調製した。
実験例1及び2で使用する負極極板は、負極芯体として純銅からなる電解銅箔を用いた。実験例3〜8で使用する負極極板は、負極芯体として銅合金箔(C7025合金箔、組成;Cu:96.2質量%、Ni:3質量%、Si:0.65質量%、Mg:0.15質量%)を用いた。この銅合金は、銅中にNi−Si系化合物の析出物を形成させたものであり、コルソン合金として周知のものである。負極芯体としての銅箔ないし銅合金箔は、それぞれ厚さ18μmのものを用いた。
銅箔ないし銅合金箔からなる負極芯体の両面を、電解粗面化法によって表面粗さRa(JIS B 0601−1994)が0.25μm、平均山間隔S(JIS B 0601−1994)が0.85μmとなるように処理した。次いで、25℃の空気中において、これらの負極芯体の両面に上記のようにして調製された負極合剤スラリーを塗布し、120℃の空気中において乾燥した後、25℃の空気中において圧延した。そして、400℃のアルゴン雰囲気下において10時間熱処理して、負極合剤層が形成された負極極板を作製した。この負極極板に形成された負極合剤層の量は5.6mg/cmであり、厚みは56μmであった。
正極極板の正極活物質及び負極極板の負極活物質それぞれの塗布量は、設計基準となる充電電圧において、正極極板と負極極板とが対向する部分での充電容量比(負極充電容量/正極充電容量)が1.1となるように調整した。
[非水電解質の調製]
エチレンカーボネート(EC)とメチルエチルカーボネート(MEC)とを体積比で30:70の割合(1気圧、25℃換算)で混合した非水溶媒に、電解質塩としてLiPFを1.2mol/Lとなるように溶解して、実験例1及び3で使用する非水電解液を調製した。すなわち、実験例1及び3で使用する非水電解液には、添加剤が添加されていない。
この実験例1及び3で使用する非水電解液に対して、添加剤として、EECを0.1質量%添加したものを実験例6で使用する非水電解液とし、EECを0.5質量%添加したものを実験例2及び7で使用する非水電解液とし、EECを1.0質量%添加したものを実験例8で使用する非水電解液とした。さらに、実験例1及び3で使用する非水電解液に対して、添加剤として、ビニレンカーボネート(VC)を1.0質量%添加したものを実験例4で使用する非水電解液とし、ビニルエチレンカーボネート(VEC)を1.0質量%添加したものを実験例5で使用する非水電解液とした。なお、実験例1〜8の非水電解液の組成を下記表1に纏めて示した。
[電池の作製]
上述のようにして作製した正極極板、負極極板及び非水電解質と、所定の平均孔径を有し、厚さが16μmのポリエチレン製微多孔膜とを用いて、図1に示す構成の実験例1〜8の円筒形非水電解質二次電池(φ18mm×65mm、公称容量=3000mAh)を作製した。
この円筒形非水電解質二次電池10は、正極極板11と負極極板12とがセパレータ13を介して互いに絶縁された状態で巻回された巻回電極体14が用いられており、この巻回電極体14の上下にそれぞれ絶縁板15及び16が配置され、この巻回電極体14が負極端子を兼ねるスチール製の円筒形の電池外装缶17の内部に収容されている。そして、負極極板12の集電タブ12aが電池外装缶17の内側底部に溶接されているとともに、正極極板11の集電タブ11aが安全装置が組み込まれた電流遮断封口体18の底板部に溶接され、この電池外装缶17の開口部から所定の非水電解質が注入された後、電流遮断封口体18によって電池外装缶17が密閉された構成を有している。
[充放電試験]
上記のようにして作製された実験例1〜8の円筒形非水電解質二次電池のそれぞれについて、以下の充放電条件を採用し、常温下におけるサイクル寿命及びサイクル後の箔切れの有無の測定を行った。負極活物質として用いているケイ素の電位がリチウム基準で約0.20Vであるので、満充電時の正極電位を4.40Vとするために、充電終止電圧を4.25Vとした。充電条件は、25℃において、1It(=3000mA)の定電流で電池電圧が4.25Vとなるまで充電し、電池電圧が4.25Vに達した後は、4.25Vの定電圧で1/50It(=60mA)となるまで充電を行うようにした。放電条件は、25℃において、1Itの定電流で電池電圧が3.00V(正極電位はリチウム基準で3.20V)となるまで放電を行うようにした。
最初に充放電を1回行った際の1回目の放電容量と、充放電を200回繰り返し、200回目の放電容量とを測定し、サイクル特性としての容量維持率(%)を以下の式を用いて算出した。
容量維持率(%)=(200回目の放電容量/1回目の放電容量)×100
また、充放電を200回繰り返した後、それぞれの電池を分解して負極芯体を目視により確認して破断の有無を判断し、さらに、負極芯体を手で長さ方向に引っ張ることによって強度低下が生じていたか否かを確認した。なお、破断の有無は、負極芯体の表面に部分的にも明確に視認できる破断があったものを「破断あり」と表し、明確に視認できる破断は認められなかったが、負極芯体を手で長さ方向に引っ張った際に感知できる程度の伸びがあったものを「強度低下」と表した。結果を纏めて表1に示した。
Figure 2014099262
表1に示した結果から、以下のことが分かる。実験例1では、容量維持率は83%と比較的良好であるものの、充放電サイクル後において負極芯体としての電解銅箔に破断が確認された。電解銅箔は、比較的軟質であり、巻回電極体中へ非水電解液が浸透し易いためにサイクル特性は良好となったが、強度が比較的低いために破断が生じたと考えられる。なお、負極芯体に生じた破断は、充放電サイクルの経過に伴い大きくなり、場合によっては、幅方向の全体を横切るように形成され、電池容量が大きく低下する可能性がある。
実験例2では、容量維持率は90%と高い値となったものの、充放電サイクル後において負極芯体としての電解銅箔に部分破断が確認された。これは、負極芯体として電解銅箔を用いているが、非水電解液にEECが添加されているので、充電時に巻回電極体が膨張して巻回電極体の内部の圧力が上昇しても非水電解液が巻回電極体の内部に浸透し易くなっているため、容量維持率が高くなったものと考えられる。しかしながら、EECの添加の効果だけでは電解銅箔の強度不足は補えず、充放電サイクル後の電解銅箔の部分破断に繋がったものと考えられる。
負極芯体として銅合金箔を用い、非水電解液に添加剤を何も添加しなかった実験例3では、容量維持率は80%となり、他の実験例と比較して最も低い値となった。なお、充放電サイクル後においては、負極芯体としての銅合金箔の強度の低下が確認されたものの、破断は確認されなかった。
負極芯体として銅合金箔を用い、添加剤としてVCを添加した実験例4及びVECを添加した実験例5では、容量維持率及び充放電サイクル後の負極芯体としての銅合金箔の状況は、実験例3と同程度の結果となった。
実験例3〜5の測定結果に示されるように、負極芯体として銅合金箔を用いた場合であっても、添加剤を用いていないものや添加剤としてVC又はVECを用いたものでは、容量維持率の低下と、負極芯体としての銅合金箔の強度低下が認められた。
負極芯体として銅合金箔を用い、添加剤としてEECを0.1質量%添加した実験例6では、容量維持率は85%と比較的高い値となったが、充放電サイクル後において負極芯体としての銅合金箔の強度の低下が確認されたものの、破断は確認されなかった。負極芯体として銅合金箔を用い、添加剤としてEECを0.5質量%添加した実験例7では、容量維持率は88%と高い値となり、充放電サイクル後において負極芯体としての銅合金箔の強度低下及び破断は確認されなかった。しかも、負極芯体として銅合金箔を用い、添加剤としてEECを1.0質量%添加した実験例8では、容量維持率は89%と最も高い値となり、充放電サイクル後において負極芯体としての銅合金箔の強度低下及び破断は確認されなかった。
これらの実験例6〜8の結果によれば、非水電解液中にEECを添加する場合には、少なくとも0.1質量%添加すればよく、0.5質量%以上添加すればより良好な効果が奏されることが分かる。なお、EECの添加割合は、1.0質量%以上添加しても増大効果は少なく、また、EECは非常に高価な添加剤であるので、上限は1.0質量%とすることが現実的であると考える。そのため、EECの添加割合は、全非水電解液に対して0.1〜1.0質量%とすることが好ましいことが分かる。
上記実験例1〜8では、正極活物質として、マグネシウム・アルミニウム・ジルコニウム含有コバルト酸リチウム(LiCo0.973Mg0.005Al0.02Zr0.002)を用いた例を示したが、他の組成のマグネシウム・アルミニウム・ジルコニウム含有コバルト酸リチウムも、リチウムコバルト複合酸化物中のコバルトの一部を他の元素で置換したものも使用し得る。このコバルトの置換元素としては、Mg、Al、Zr以外にも、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、カルシウム(Ca)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ストロンチウム(Sr)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、ケイ素(Si)、リン(P)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、硫黄(S)及びタングステン(W)からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。正極活物質としてのコバルトの置換元素を含むリチウムコバルト複合酸化物は、式LiCo1−y(0.9≦x≦1.5、0.5<y<1.0)として表され、式中のMは、Ni、Mn、Ca、Cu、Zn、Sr、Ge、Sn、Si、P、Nb、Mo、S及びWからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
さらに、本発明においては、正極活物質としては、他にリチウムイオンを可逆的に吸蔵・放出することが可能なLiMO(但し、MはCo、Ni、Mnの少なくとも1種である)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物、すなわち、LiCoO、LiNiO、LiNiCo1−y(y=0.01〜0.99)、LiMnO、LiCoMnNi(x+y+z=1)や、LiMn又はLiFePOなどを一種単独もしくは複数種を混合して用いることができる。
上記実験例1〜8では、負極活物質として天然黒鉛及びSiOx(x=1)の粒子の混合物を用いた例を示した。しかしながら、本発明においては、天然黒鉛に換えて人造黒鉛、カーボンブラック、コークス、ガラス状炭素、炭素繊維等、あるいはこれらの焼成体の一種又は複数種混合したものを用いることができる。また、SiOx(x=1)の粒子に換えてケイ素及び酸化シリコン(SiO、0.5≦x<1.6)から選択される少なくとも1種を使用し得る。
上記実験例1〜8では、非水電解液の非水溶媒として、EC及びMECを用いた例を示したが、他に、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)等の環状炭酸エステル;フッ素化された環状炭酸エステル;γ−ブチロラクトン(γ−BL)やγ−バレロラクトン(γ−VL)等の環状カルボン酸エステル;ジメチルカーボネート(DMC)やジエチルカーボネート(DEC)、メチルプロピルカーボネート(MPC)、ジブチルカーボネート(DBC)等の鎖状炭酸エステル;フッ素化された鎖状炭酸エステル;ピバリン酸メチルやピバリン酸エチル、メチルイソブチレート、メチルプロピオネート等の鎖状カルボン酸エステル;N,N'−ジメチルホルムアミドやN−メチルオキサゾリジノン等のアミド化合物;スルホラン等の硫黄化合物;テトラフルオロ硼酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム等の常温溶融塩;等を用いることができる。また、これらを2種以上混合して用いるようにしてもよい。
非水電解質における非水溶媒中に溶解させる電解質塩としては、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)を用いた例を示したが、他にも非水電解質二次電池において一般に電解質塩として用いられるリチウム塩を用いることができる。このようなリチウム塩としては、例えば、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiC(CFSO、LiC(CSO、LiAsF、LiClO、Li10Cl10、Li12Cl12等を一種単独又はこれらから複数種を混合したものを用いることができる。なお、非水溶媒に対する電解質塩の溶解量は、0.8〜1.5mol/Lとするのが好ましい。
非水電解質における電解質中には、電極の安定化用化合物として、例えば、ビニレンカーボネート(VC)や、ビニルエチルカーボネート(VEC)、無水コハク酸(SUCAH)、無水マレイン酸(MAAH)、グリコール酸無水物、エチレンサルファイト(ES)、ジビニルスルホン(VS)、ビニルアセテート(VA)、ビニルピバレート(VP)、カテコールカーボネート、ビフェニル(BP)等を添加するようにしてもよい。これらの化合物は、2種以上を適宜に混合して用いるようにしてもよい。
セパレータとしては、従来から用いられてきたセパレータを用いることができる。具体的には、ポリエチレンからなるセパレータのみならず、ポリエチレン層の表面にポリプロピレンからなる層が形成されたものや、ポリエチレンのセパレータの表面にアラミド系の樹脂等の樹脂が塗布されたものを用いてもよい。
10…非水電解質二次電池
11…正極極板
11a…正極集電タブ
12…負極極板
12a…負極集電タブ
13…セパレータ
14…巻回電極体
15…絶縁板
16…絶縁板
17…電池外装缶
18…電流遮断封口体

Claims (4)

  1. 正極極板と負極極板とがセパレータを介して互いに絶縁された状態で円筒状に巻回された巻回電極体と、
    非水電解液とを備え、
    前記負極極板は、銅合金箔からなる負極集電体の表面に、炭素と、ケイ素(Si)及び酸化ケイ素(SiO、0.5≦x<1.6)の少なくとも1種とからなる負極活物質を含む負極合剤層を有し、
    前記非水電解液はエチニルエチレンカーボネートを含んでいる、
    円筒形非水電解質二次電池。
  2. 前記非水電解液は、前記エチニルエチレンカーボネートを全非水電解液に対して0.1〜1.0質量%含む、請求項1記載の円筒形非水電解質二次電池。
  3. 前記銅合金箔は、Cu−Ni−Si系合金箔である、請求項1又は2に記載の円筒形非水電解質二次電池。
  4. 前記銅合金箔は、電解粗面化されている、請求項1〜3のいずれかに記載の円筒形非水電解質二次電池。
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WO2015146079A1 (ja) * 2014-03-25 2015-10-01 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池用負極板及び非水電解質二次電池
JP2018147676A (ja) * 2017-03-03 2018-09-20 日産自動車株式会社 二次電池および二次電池の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015146079A1 (ja) * 2014-03-25 2015-10-01 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池用負極板及び非水電解質二次電池
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