JP2014097586A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録媒体に画像を形成する過程で吐出不良となるノズルを検出することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】ステップ500では、制御部が、下流テストパターンによって吐出異常と判定されたノズルに係るデータと、上流テストパターンによって吐出異常と判定されたノズルに係るデータとを比較して吐出異常のノズルを最終的に判定する。これにより、シート部材(記録媒体)に画像を形成する過程で吐出不良となるノズルを判定することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関する。
特許文献1には、印刷結果を撮像するインラインセンサを搭載したインクジェット印刷装置が記載されている。そして、このインラインセンサは、用紙(記録媒体)の先端側(用紙搬送方向の下流側)に記録された不吐検知パターン(画像)を撮像し、これにより、液滴が吐出されていないノズル(吐出異常のノズル)を判定するようになっている。
特開2012−6349号公報
しかし、従来の構成では、記録媒体の先端側(用紙搬送方向の下流側)に形成された画像を用いて吐出異常のノズルを判定するため、記録媒体に画像を形成する過程で吐出異常を引き起こすノズルを判定することができなかった。
本発明の課題は、記録媒体に画像を形成する過程で吐出異常となるノズルを判定することである。
本発明の請求項1に係る画像形成装置は、搬送される記録媒体へ液滴を吐出する複数のノズルを備える共に、一枚又は複数の記録媒体における搬送方向の下流側に下流側パターン及び記録媒体における搬送方向の上流側に上流側パターンを形成可能な記録ヘッドと、前記下流側パターンと、前記上流側パターンと、を比較して前記ノズルの吐出異常を判定する判定手段と、前記判定手段によって判定された吐出異常ノズルを不吐出化する不吐出化手段と、前記不吐出化手段によって不吐出化されたノズルによる画像欠陥を補完する補完手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、判定手段が、記録ヘッドのノズルから吐出される液滴によって記録媒体における搬送方向の下流側に形成された下流側パターンと、ノズルから吐出される液滴によって記録媒体における搬送方向の上流側に形成された上流側パターンと、を比較してノズルの吐出異常を判定する。
また、不吐出化手段が、判定手段によって判定された吐出異常ノズルを不吐出化する。さらに、補完手段が、不吐出化手段によって不吐出化されたノズルによる画像欠陥を補完する。
このように、下流側パターンと上流側パターンとを用いてノズルの吐出異常を判定することで、下流側パターンだけでノズルの吐出異常を判定する場合と比して、記録媒体に画像を形成する過程で吐出異常となるノズルを判定することができる。
本発明の請求項2に係る画像形成装置は、搬送される記録媒体へ液滴を吐出する複数のノズルを備える共に、一枚又は複数の記録媒体における搬送方向の下流側に下流側パターン及び記録媒体における搬送方向の上流側に上流側パターンを形成可能な記録ヘッドと、少なくとも前記上流側パターンによりノズルの吐出異常を判定する判定手段と、前記判定手段によって判定された吐出異常ノズルを不吐出化する不吐出化手段と、前記不吐出化手段によって不吐出化されたノズルによる画像欠陥を補完する補完手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、判定手段が、少なくとも前記上流側パターンによりノズルの吐出異常を判定する。また、不吐出化手段が、判定手段によって判定された吐出異常ノズルを不吐出化する。さらに、補完手段が、不吐出化手段によって不吐出化されたノズルによる画像欠陥を補完する。
このように、少なくとも前記上流側パターンによりノズルの吐出異常を判定することで、下流側パターンだけでノズルの吐出異常を判定する場合と比して、記録媒体に画像を形成する過程で吐出異常となるノズルを判定することができる。
本発明の請求項3に係る画像形成装置は、請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記下流側パターン及び前記上流側パターンを記録媒体に形成する位置を制御する制御手段が備えられ、前記制御手段は、比較される前記下流側パターンと前記上流側パターンとを同じ記録媒体に形成することを特徴とする。
上記構成によれば、制御手段が、比較される下流側パターンと上流側パターンとを同じ記録媒体に形成する。これにより、早期にノズルの吐出異常を判定することで、早期に画像欠陥を補完ことができるため、吐出異常ノズルを画像形成に用いることよって生じる損失紙を減らすことができる。
本発明の請求項4に係る画像形成装置は、請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記下流側パターン及び前記上流側パターンを記録媒体に形成する位置を制御する制御手段が備えられ、前記制御手段は、比較される前記下流側パターンと前記上流側パターンとを異なる記録媒体に形成することを特徴とする。
上記構成によれば、制御手段が、比較される下流側パターンと上流側パターンとを異なる記録媒体に形成する。このため、情報処理についての判定手段の負荷を軽減することができる。
本発明の請求項5に係る画像形成装置は、請求項4に記載の画像形成装置において、複数の色毎に複数の前記記録ヘッドが備えられ、前記制御手段は、各色の前記下流側パターンを夫々異なる記録媒体に形成した後に、各色の前記上流側パターンを夫々異なる記録媒体に形成することを特徴とする。
上記構成によれば、制御手段は、各色の下流側パターンを夫々異なる記録媒体に形成した後に、各色の上流側パターンを夫々異なる記録媒体に形成する。このため、比較される下流側パターンと上流側パターンとの間隔が広くなり、情報処理についての判定手段の負荷をさらに軽減することができる。
本発明の請求項6に係る画像形成装置は、請求項4に記載の画像形成装置において、複数の色毎に複数の前記記録ヘッドが備えられ、前記制御手段は、各色の前記上流側パターンを夫々異なる記録媒体に形成した後に、各色の前記下流側パターンを夫々異なる記録媒体に形成することを特徴とする。
上記構成によれば、制御手段は、各色の上流側パターンを夫々異なる記録媒体に形成した後に、各色の下流側パターンを夫々異なる記録媒体に形成する。このため、比較される上流側パターンと下流側パターンとの間隔が広くなり、情報処理についての判定手段の負荷をさらに軽減することができる。
本発明の請求項7に係る画像形成装置は、請求項1〜6の何れか1項に記載の画像形成装置において、画像デューティに対して前記ノズルが吐出異常となる異常確率をノズル毎に予め記憶した記憶手段が備えられ、前記不吐出化手段は、記録媒体に形成される画像データから導き出された画像デューティに対するノズル毎の異常確率を前記記憶手段から引き出し、引き出された異常確率が予め決められた閾値以上のノズルを予め不吐出化することを特徴とする。
上記構成によれば、記憶手段が、画像デューティに対してノズルが吐出異常となる異常確率をノズル毎に予め記憶している。
そして、不吐出化手段は、記録媒体に形成される画像データから導き出された画像デューティに対するノズル毎の異常確率を記憶手段から引き出し、引き出された異常確率が予め決められた閾値以上のノズルを予め不吐出化する。
これにより、実際に記録媒体に形成される画像では、吐出異常の判定ができないノズルであっても、予めノズルを不吐出化して画像欠陥を補完することができる。
本発明によれば、記録媒体に画像を形成する過程で吐出不良となるノズルを判定することができる。
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置における画像欠陥を補完するためのフローを示したフロー図である。 (A)(B)本発明の第1実施形態に係る画像形成装置によってシート部材に形成された下流テストパターンと上流テストパターンとを示した平面図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置に用いられたシステム制御装置100を示したブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置によって不吐出化されるノズルの判定方法を表で示した説明図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置に用いられた記録ヘッドのノズル面を示した平面図である。 (A)(B)本発明の第1実施形態に係る画像形成装置による画像欠陥の補完の一例を示した説明図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられた赤外線ヒータ等を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示した概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係る画像形成装置によって形成される下流テストパターン及び上流テストパターンが何枚目に形成されるかを表で説明した説明図である。 本発明の第3実施形態に係る画像形成装置によって形成される下流テストパターン及び上流テストパターンが何枚目に形成されるかを表で説明した説明図である。 本発明の第4実施形態に係る画像形成装置に用いられたシステム制御装置100を示したブロック図である。 本発明の第2実施形態の変形例に係る画像形成装置によって形成される下流テストパターン及び上流テストパターンが何枚目に形成されるかを表で説明した説明図である。 本発明の第3実施形態の変形例に係る画像形成装置によって形成される下流テストパターン及び上流テストパターンが何枚目に形成されるかを表で説明した説明図である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置10の一例について図1〜図8に従って説明する。なお、図中の矢印UPは、鉛直方向上方を示す。
(全体構成)
図8に示されるように、本実施形態に係る画像形成装置10は、記録媒体としてのシート部材Pに水性UVインク(水性媒体を使用したUV(紫外線)硬化型のインク)を用いてインクジェット方式で画像を形成する装置である。この画像形成装置10は、主として、シート部材Pを給紙する給紙部12と、給紙部12から給紙されたシート部材Pの表面(画像記録面)に所定の処理液を塗布する処理液塗布部14と、処理液塗布部14で処理液が付与されたシート部材Pの乾燥処理を行う処理液乾燥部16と、処理液乾燥部16で乾燥処理が施されたシート部材Pの表面に画像を形成する画像記録部18と、画像記録部18で画像が形成されたシート部材Pの乾燥処理を行うインク乾燥部20と、インク乾燥部20で乾燥処理されたシート部材PにUV照射処理(定着処理)を行って画像をシート部材Pに定着させるUV照射処理部22と、UV照射処理部22でUV照射処理されたシート部材Pを排紙する排紙部24と、を備えて構成されている。
〔給紙部〕
給紙部12は、主として、シート部材Pが積載される給紙台30と、シート部材Pを送り出すサッカー装置32と、送り出されたシート部材Pを搬送する給紙ローラ34と、シート部材Pを搬送する搬送ベルト36と、シート部材Pの先端部を揃える前当て部材38と、回転しながらシート部材Pを搬送する給紙ドラム40と、を含んで構成されている。
給紙台30は、給紙台30に積載された最上位のシート部材Pの高さが一定の高さになるように給紙台30を昇降させる給紙台昇降装置(図示省略)を備えている。
サッカー装置32は、昇降自在かつ揺動自在に設けられたサクションフット32Aを備え、このサクションフット32Aによってシート部材Pの上面を吸着保持して、シート部材Pを給紙台30から給紙ローラ34に送り出すようになっている。
具体的には、サクションフット32Aは、給紙台30に積載された最上位のシート部材Pの先端側の上面を吸着保持して、シート部材Pを引き上げ、引き上げたシート部材Pの先端を給紙ローラ34に向けて送り出すようになっている。
搬送ベルト36は、シート部材Pの搬送方向の下流側(以下単に「搬送方向下流側」という)で下方となるように傾斜して配置され、その搬送面の上に載置されたシート部材Pを搬送面に沿って前当て部材38まで案内するようになっている。
また、搬送ベルト36の搬送面の上方には、搬送ベルト36によって搬送されるシート部材Pの浮きや凹凸を抑制する板状のリテーナ36Bがシート部材Pの搬送方向及びシート部材Pの幅方向(シート部材Pが搬送される搬送方向に対して直交する方向)に並んで複数個設けられている。
さらに、シート部材Pの搬送方向に並べられた一のリテーナ36Bと他のリテーナ36Bとの間には、搬送されるシート部材Pを搬送ベルト36の搬送面に押し付けるコロ36Cが設けられている。
前当て部材38は、シート部材Pの幅方向(以下単に「シート部材幅方向」という)に複数個設けられ、シート部材Pの先端部がシート部材幅方向に並べられた前当て部材38に当る(押し込まれる)ことでシート部材Pの姿勢が矯正されるようになっている。
さらに、前当て部材38は、姿勢が矯正されたシート部材Pを回転する給紙ドラム40に受け渡すように、前当て部材38を揺動させる揺動装置(図示省略)を備えている。
給紙ドラム40は円筒状に形成され、給紙ドラム40を回転させる駆動源(図示省略)が設けられている。さらに、給紙ドラム40の外周面上には、搬送されるシート部材Pの先端部を保持するグリッパ40Aが備えられている。
この構成により、給紙ドラム40は、グリッパ40Aによってシート部材Pの先端部を保持して回転することにより、シート部材Pを周面に巻き掛けながら、処理液塗布部14へシート部材Pを搬送するようになっている。
〔処理液塗布部〕
処理液塗布部14は、主として、シート部材Pを搬送する処理液付与ドラム42と、処理液付与ドラム42によって搬送されるシート部材Pの表面にインク(液滴)中の色材(顔料粒子)を凝集させる処理液を付与する処理液塗布部材の一例としての処理液付与ユニット44と、を含んで構成されている。
処理液付与ドラム42は円筒状に形成され、処理液付与ドラム42を回転させる駆動源(図示省略)が設けられている。さらに、処理液付与ドラム42の外周面上には、搬送されるシート部材Pの先端部を保持するグリッパ42Aが備えられている。
この構成により、処理液付与ドラム42は、グリッパ42Aによって給紙ドラム40から受け渡されたシート部材Pの先端部を保持して回転することにより、シート部材Pを周面に巻き掛けながら、処理液乾燥部16へシート部材Pを搬送するようになっている。
処理液付与ユニット44は、主として、シート部材Pに処理液を塗布する塗布ローラ44Aと、処理液が貯留される処理液槽44Bと、処理液槽44Bに貯留された処理液を汲み上げて、塗布ローラ44Aに供給する汲み上げローラ44Cと、を含んで構成されている。この構成により、処理液付与ユニット44は、処理液付与ドラム42によって搬送されるシート部材Pの表面に処理液をローラ塗布するようになっている。
また、処理液は、インク組成物中の成分を凝集させる凝集剤を含んでいる。
凝集剤としては、インク組成物のpHを変化させることができる化合物であっても、多価金属塩であっても、ポリアリルアミン類であってもよい。本実施形態においては、インク組成物の凝集性の観点から、インク組成物のpHを変化させることができる化合物が好ましく、インク組成物のpHを低下させ得る化合物がより好ましい。インク組成物のpHを低下させ得る化合物としては、水溶性の高い酸性物質(リン酸、シュウ酸、マロン酸、クエン酸、もしくはこれらの化合物の誘導体又はこれらの塩など)が好適に挙げられる。
このように、凝集剤としては、水溶性の高い酸性物質が好ましく、凝集性を高め、インク全体を固定化させる点で、有機酸が好ましく、2価以上の有機酸がより好ましい。さらに、2価以上3価以下の酸性物質が特に好ましい。この2価以上の有機酸としては、その第1pKaが3.5以下の有機酸が好ましく、さらに3.0以下の有機酸がより好ましく、具体的には、リン酸、シュウ酸、マロン酸、クエン酸などが好適に挙げられる。
凝集剤で、酸性物質は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これにより、凝集性を高め、インク全体を固定化することができる。インク組成物を凝集させる凝集剤の処理液中における含有量としては、1〜50質量%が好ましく、より好ましくは、3〜45質量%であり、さらに好ましくは、5〜40質量%の範囲である。また、インク組成物のpH(25℃)が8.0以上であって、処理液のpH(25℃)が0.5〜4の範囲が好ましい。これにより、画像濃度、解像度及びインクジェット記録の高速化を図ることができる。
また、処理液には、その他の添加物を分有することができる。この添加物としては、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤などの公知の添加剤が挙げられる。
〔処理液乾燥部〕
処理液乾燥部16は、主として、シート部材Pを搬送する処理液乾燥ドラム46と、処理液乾燥ドラム46の外表面に沿って湾曲した搬送ガイド48と、処理液乾燥ドラム46によって搬送されるシート部材Pの表面に熱風を吹き当てて処理液を乾燥させる処理液乾燥部材の一例としての処理液乾燥処理ユニット50と、を含んで構成されている。
処理液乾燥ドラム46は円筒状に形成され、処理液乾燥ドラム46を回転させる駆動源(図示省略)が設けられている。さらに、処理液乾燥ドラム46の外周面上には、搬送されるシート部材Pの先端部を保持するグリッパ46Aが備えられている。
この構成により、処理液乾燥ドラム46は、グリッパ46Aによって処理液付与ドラム42から受け渡されたシート部材Pの先端部を保持して回転することにより、シート部材Pを周面に巻き掛けながら画像記録部18へシート部材Pを搬送するようになっている。
処理液乾燥処理ユニット50は、処理液乾燥ドラム46の内側に2個配置され、内部にヒータ50Aと、ヒータ50Aで暖められた空気をシート部材Pの表面に吹き付けるファン50Bと、を備えている。
〔画像記録部〕
画像記録部18は、主として、シート部材Pを搬送する画像記録ドラム52と、画像記録ドラム52によって搬送されるシート部材Pを押圧して画像記録ドラム52の周面に密着させる押圧ローラ54と、シート部材PにC、M、Y、Kの各色の液滴(インク滴)を吐出する画像形成部材の一例としての記録ヘッド56C、56M、56Y、56Kと、シート部材Pに形成された画像情報を読み取るインラインセンサ58と、インクミストを捕捉するミストフィルタ60と、画像記録ドラム52を冷却するドラム冷却ユニット62と、を含んで構成される。なお、以後の説明では、Y(イエロ),M(マゼンタ),C(サイアン),K(ブラック)を区別して説明する必要が無い場合は、Y,M,C,Kを省略して記載する。
画像記録ドラム52は円筒状に形成され、画像記録ドラム52を回転させる駆動源(図示省略)が設けられている。さらに、画像記録ドラム52の外周面上には、搬送されるシート部材Pの先端部を保持するグリッパ52Aが備えられている。
この構成により、画像記録ドラム52は、グリッパ52Aによって処理液乾燥ドラム46から受け渡されたシート部材Pの先端部を保持して回転することにより、シート部材Pを周面に巻き掛けながらインク乾燥部20へシート部材Pを搬送するようになっている。
なお、本実施形態の画像記録ドラム52及び前述した処理液乾燥ドラム46は、外周面上の2カ所にグリッパ52A、46Aが配設され、1回の回転で2枚のシート部材Pを搬送できるように構成されている。
また、画像記録ドラム52の周面には、多数の吸引穴(図示せず)が形成されている。画像記録ドラム52の周面に巻き掛けられたシート部材Pは、この吸引穴から吸引されることにより、画像記録ドラム52の周面に吸着保持されながら搬送されるようになっている。
押圧ローラ54は、画像記録ドラム52のシート部材受取位置(処理液乾燥ドラム46からシート部材Pを受け取る位置)の近傍に配置される。この押圧ローラ54は、ゴムローラで構成され、画像記録ドラム52の周面に押圧させて配置される。これにより、シート部材Pは、押圧ローラ54と画像記録ドラム52との挟持部を通過することにより画像記録ドラム52の周面に密着させられるようになっている。
各記録ヘッド56は、押圧ローラ54に対して搬送方向下流側に一定の間隔をもって配置され、シート部材幅に対応したフルラインヘッドとされている。さらに、記録ヘッド56には、液滴を吐出するノズル86が形成されたノズル面88(図5参照)が画像記録ドラム52の周面に対向するように設けられている。なお、ノズル86を備えた記録ヘッド56等の構成については、詳細を後述する。
各記録ヘッド56から吐出させるインクは、水性UVインクが用いられる。水性UVインクは、打滴後に紫外線(UV)を照射することにより、硬化させることができる。
本実施形態におけるインク組成物は、顔料を含んでおり、必要に応じて、さらに分散剤や界面活性剤、その他の成分を用いて構成することができる。インク組成物は、色材成分として顔料の少なくとも一種を含有する。顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機顔料、無機顔料のいずれであってもよい。顔料は、水に殆ど不溶であるか又は難溶である顔料であることが、インク着色性の点で好ましい。また、顔料は、その表面の少なくとも一部がポリマー分散剤で被覆された水分散性顔料であることが好ましい。
本実施形態のインク組成物は、分散剤の少なくとも一種を含有することができる。前記顔料の分散剤としては、ポリマー分散剤又は低分子の界面活性剤型分散剤のいずれでもよい。また、ポリマー分散剤は、水溶性の分散剤又は非水溶性の分散剤のいずれでもよい。
ポリマー分散剤の重量平均分子量は、3,000〜100,000が好ましく、より好ましくは、5,000〜50,000であり、さらに好ましくは、5,000〜40,000であり、特に好ましくは、10,000〜40,000である。
ポリマー分散剤の酸価としては、処理液が接触したときの凝集性が良好である観点から、100KOHmg/g以下が好ましい。さらには、酸価は、25〜100KOHmg/gがより好ましく、25〜80KOHmg/gがさらに好ましく、30〜65KOHmg/gが特に好ましい。ポリマー分散剤の酸価が25以上であると、自己分散性の安定性が良好になる。
ポリマー分散剤は、自己分散性と処理液が接触したときの凝集速度の観点から、カルボキシル基を有するポリマーを含むことが好ましく、カルボキシル基を有し、酸価が25〜80KOHmg/gのポリマーを含むことがより好ましい。
本実施形態においては、画像の耐光性や品質などの観点から、顔料と分散剤とを含むことが好ましく、有機顔料とポリマー分散剤とを含むことがより好ましく、さらに有機顔料とカルボキシル基を含むポリマー分散剤とを含むことが特に好ましい。また、顔料は、凝集性の観点からカルボキシル基を有するポリマー分散剤に被覆され、水不溶性であることが好ましい。さらに、凝集性の観点からは、後述の自己分散性ポリマーの粒子の酸価の方が、前記ポリマー分散剤の酸価よりも小さいことが好ましい。
顔料の平均粒子径としては、10〜200nmが好ましく、10〜150nmがより好ましく、10〜100nmがさらに好ましい。平均粒子径は、200nm以下であると色再現性が良好になり、インクジェット法で打滴する際の打滴特性が良好となり、100nm以下であると耐光性が良好になる。また、色材の粒径分布に関しては、特に制限はなく、広い粒径分布又は単分散性の粒径分布のいずれであってもよい。また、単分散性の粒径分布を持つ色材を2種以上混合して使用してもよい。
なお、色材(顔料粒子)の平均粒子径及び粒径分布は、ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150(日機装(株)製)を用いて、動的光散乱法により体積平均粒径を測定することにより求められるものである。
顔料は、1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。顔料のインク組成物中における含有量としては、画像濃度の観点から、インク組成物に対して、1〜25質量%であることが好ましく、2〜20質量%がより好ましく、5〜20質量%がさらに好ましく、5〜15質量%が特に好ましい。
本実施形態におけるインク組成物は、ポリマー粒子の少なくとも一種を含有することができる。このポリマー粒子は、後述の処理液又はこれを乾燥させた領域と接触した際に分散不安定価して凝集し、インクを増粘させることによりインク組成物を固定化する機能を有し、インク組成物の記録媒体への定着性及び画像の耐擦過性をより向上させることができる。
凝集剤と反応するために、アニオン性の表面電荷を有するポリマー粒子が用いられ、充分な反応性、吐出安定性が得られる範囲で、広く一般に知られているラテックスが用いられるが、特に自己分散性のポリマー粒子を用いることが好ましい。
本実施形態におけるインク組成物は、ポリマー粒子として、自己分散性ポリマー粒子の少なくとも一種を含有することが好ましい。この自己分散性ポリマーは、後述の処理液又はこれを乾燥させた領域と接触した際に分散不安定化して凝集しインクを増粘させることによりインク組成物を固定化する機能を有し、インク組成物の記録媒体への定着性及び画像の耐擦過性をより向上させることができる。また、自己分散性ポリマーは、吐出安定性及び前記顔料を含む系の液安定性(特に分散安定性)の観点からも好ましい樹脂粒子である。
自己分散性ポリマーの粒子とは、他の界面活性剤の不存在下に、ポリマー自身が有する官能基(特に酸性基又はその塩)によって、水性媒体中で分散状態となり得る水不溶性ポリマーであって、遊離の乳化剤を含有しない水不溶性ポリマーの粒子を意味する。
本実施形態における自己分散性ポリマーの酸価としては、処理液が接触したときの凝集性が良好である観点から、50KOHmg/g以下が好ましい。さらには、この酸価は25〜50KOHmg/gがより好ましく、30〜50KOHmg/gがさらに好ましい。自己分散性ポリマーの酸価が25以上であると、自己分散性の安定性が良好になる。
本実施形態における自己分散性ポリマーの粒子は、自己分散性と処理液が接触したときの凝集速度の観点から、カルボキシル基を有するポリマーを含むことが好ましく、カルボキシル基を有し、酸価が25〜50KOHmg/gのポリマーを含むことがより好ましく、カルボキシル基を有し、酸価が30〜50KOHmg/gのポリマーを含むことがより好ましい。
自己分散性ポリマーの粒子を構成する水不溶性ポリマーの分子量としては、重量平均分子量で3,000〜20万であることが好ましく、5,000〜15万であることがより好ましく、10,000〜10万であることがさらに好ましい。重量平均分子量を3,000以上とすることで水溶性成分量を効果的に抑制することができる。また、重量平均分子量を20万以下とすることで、自己分散安定性を高めることができる。
なお、重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフ(GPC)で測定される。GPCは、HLC−8220GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとして、TSKgeL SuperHZM−H、TSKgeL SuperHZ4000、TSKgeL SuperHZ2000(東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)を3本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いる。また、条件としては、試料濃度を0.35/min.、流速を0.35ml/min.、サンプル注入量を10μl、測定温度を40℃とし、IR検出器を用いて行う。
また、検量線は、東ソー(株)製、「標準試料TSK standard、polystrene」、「F−40」、「F−20」、「F−4」、「F−1」、「A−5000」、「A−2500」、「A−1000」、「n−プロピルベンゼン」の8サンプルから作製する。
自己分散性ポリマーの粒子の平均粒子径は、体積平均粒子径で10nm〜400nmの範囲が好ましく、10〜200nmの範囲がより好ましく、10〜100nmの範囲がさらに好ましい。体積平均粒子径は、10nm以上であると製造適性が向上し、1μm以下であると保存安定性が向上する。
なお、自己分散性ポリマーの粒子の平均粒子径及び粒径分布は、ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150(日機装(株)製)を用いて、動的光散乱法により体積平均粒径を測定することにより求められるものである。
自己分散性ポリマーの粒子は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。自己分散性ポリマーの粒子のインク組成物中における含有量としては、凝集速度や画像の光沢性などの観点から、インク組成物に対して、1〜30質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることがより好ましい。
また、インク組成物中の顔料と自己分散性ポリマーの粒子との含有比率(例えば、水不溶性顔料粒子/自己分散性ポリマーの粒子)としては、画像の耐擦過性などの観点から1/0.5〜1/10であることが好ましく、1/1〜1/4であることがより好ましい。
本実施形態におけるインク組成物は、活性エネルギー線により重合する水溶性の重合性化合物の少なくとも一種を含有することができる。重合性化合物としては、凝集剤と顔料、ポリマー粒子との反応を妨げない点で、ノニオン性又はカチオン性の重合性化合物が好ましい。また、水溶性とは、水に一定濃度以上溶解できることをいい、水性のインク中に(望ましくは均一に)溶解し得るものであればよい。また、水溶性有機溶剤を添加することにより溶解度が上がってインク中に(望ましくは均一に)溶解するものであってもよい。具体的には、水に対する溶解度が10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上であることがより好ましい。
重合性化合物としては、凝集剤と顔料、ポリマー粒子との反応を妨げない点で、ノニオン性又はカチオン性の重合性化合物が好ましく、水に対する溶解度が10質量%以上(さらには15質量%以上)の重合性化合物が好ましい。
本実施形態における重合性化合物としては、擦過耐性を高め得る観点から、多官能のモノマーが好ましく、2官能〜6官能のモノマーが好ましく、溶解性と擦過耐性の両立の観点から、2官能〜4官能のモノマーが好ましい。重合性化合物は、1種単独又は2種以上を組み合わせて含有することができる。
重合性化合物のインク組成物中における含有量としては、顔料及び自己分散性ポリマーの粒子の合計の固形分に対して、30〜300質量%が好ましく、50〜200質量%がより好ましい。重合性化合物の含有量は、30質量%以上であると画像強度がより向上して画像の耐擦過性に優れ、300質量%以下であるとパイルハイトの点で有利である。
インク組成物及び処理液の少なくとも一方が、さらに、活性エネルギー線により重合性化合物の重合を開始する開始剤を含む。
本実施形態におけるインク組成物は、処理液に含有すると共にあるいは含有せずに、活性エネルギー線により重合性化合物の重合を開始する開始剤の少なくとも1種を含有することができる。光重合開始剤は1種単独で又は2種以上を混合して、あるいは増感剤と併用して使用することができる。
開始剤は、活性エネルギー線により重合反応を開始し得る化合物を適宜選択して含有することができ、例えば、放射線もしくは光、又は電子線により活性種(ラジカル、酸、塩基など)を発生する開始剤(例えば、光重合開始剤等)を用いることができる。
開始剤を含有する場合、インク組成物中における開始剤の含有量としては、重合性化合物に対して、1〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。開始剤の含有量は、1質量%以上であると画像の耐擦過性がより向上し、高速記録に有利であり、40質量%以下であると吐出安定性の点で有利である。
本実施形態におけるインク組成物は、水溶性有機溶媒の少なくとも1種を含有することができる。水溶性有機溶媒は、乾燥防止、湿潤あるいは浸透促進の効果を得ることができる。乾燥防止には、噴射ノズルのインク吐出口においてインクが付着乾燥して凝集体ができ、目詰まりするのを防止する乾燥防止剤として用いられ、乾燥防止や湿潤には、水より蒸気圧の低い水溶性有機溶媒が好ましい。また、浸透促進には、紙へのインク浸透性を高める浸透促進剤として用いることができる。
乾燥防止剤としては、水より蒸気圧の低い水溶性有機溶媒であることが好ましい。乾燥防止剤は、1種単独で用いても2種以上併用してもよい。乾燥防止剤の含有量は、インク組成物中に10〜50質量%の範囲とするのが好ましい。
浸透促進剤としては、インク組成物を記録媒体(印刷用紙など)により良く浸透させる目的にとって好適である。浸透促進剤は、1種単独で用いても2種以上併用してもよい。浸透促進剤の含有量は、インク組成物中に5〜30質量%の範囲であるのが好ましい。また、浸透促進剤は、画像の滲み、紙抜け(プリントスルー)を起こさない量の範囲内で使用することが好ましい。
インク組成物は、水を含有するものであるが、水の量には特に制限はない。中でも、水の好ましい含有量は、10〜99質量%であり、より好ましくは、30〜80質量%であり、さらに好ましくは、50〜70質量%である。
本実施形態におけるインク組成物は、上記成分以外にその他の添加剤を用いて構成することができる。その他の添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。
また、インラインセンサ58は、記録ヘッド56に対して搬送方向下流側に一定の間隔をもって配置され、各色の記録ヘッド56によってシート部材Pに形成された画像情報を読み取るようになっている。また、インラインセンサ58の搬送方向下流側には、インラインセンサ58にシート部材Pが接触するのを防止する接触防止板59が設置される。この接触防止板59は、搬送の不具合等によってシート部材Pに浮きが生じた場合に、シート部材Pがインラインセンサ58に接触するのを防止するようになっている。なお、インラインセンサ58等の構成については、詳細を後述する。
ミストフィルタ60は、記録ヘッド56とインラインセンサ58との間に配置され、画像記録ドラム52の周辺の空気を吸引してインクミストを捕捉するようになっている。これにより、インラインセンサ58へのインクミストの進入が抑制され、読み取り不良等の発生が防止されるようになっている。
ドラム冷却ユニット62は、画像記録ドラム52の下部周面と対向するように設けられ、主として、エアコン(図示省略)と、このエアコンから供給される冷気を画像記録ドラム52の周面に吹き当てるダクト62Aと、を含んで構成されている。
〔インク乾燥部〕
インク乾燥部20は、主として、画像が形成されたシート部材Pを搬送する搬送部材の一例としてのチェーングリッパ64と、チェーングリッパ64によって搬送されるシート部材Pに張力を付与する吸着プレート72と、チェーングリッパ64によって搬送されるシート部材Pを乾燥処理するインク乾燥処理ユニット68と、を含んで構成されている。
チェーングリッパ64は、画像記録ドラム52に近接して設置される第一スプロケット63Aと、排紙部24に設置されて回転自在とされる第二スプロケット63Bと、第一スプロケット63Aと第二スプロケット63Bとに巻き掛けられる無端状のチェーン63Cと、チェーン63Cの走行をガイドする複数のチェーンガイド(図示省略)と、で構成されるチェーン体64Aを備えている。また、第一スプロケット63Aには、第一スプロケット63Aを回転させる駆動源(図示省略)が設けられている。
このチェーン体64Aは、シート部材Pの幅方向に間隔を空けて2個設けられ、この一対のチェーン体64Aに跨るように、搬送されるシート部材Pの先端部を保持する保持部材の一例としてのグリッパ64Bが複数個設けられている(図7参照)。
つまり、チェーングリッパ64は、一対のチェーン体64Aと、複数個のグリッパ64Bと、を含んで構成されている。
チェーンガイドは、所定位置に配置されて、チェーン63Cが所定の経路を走行するようにガイドするようになっている。本実施例の画像形成装置10では、第二スプロケット63Bが第一スプロケット63Aよりも高い位置に配設される。このため、チェーン63Cが、途中で傾斜するような走行経路が形成される。具体的には、チェーン63Cの経路は、第一スプロケット63Aと同じ高さの第一水平搬送経路70Aと、傾斜搬送経路70Bと、第二スプロケット63Bと同じ高さの第二水平搬送経路70Cとで構成されている。このため、進行方向が変わる各経路の交点に、図示せぬガイドが設けられている。
吸着プレート72は、チェーングリッパ64によりシート部材Pが搬送される搬送経路に沿って配設される。具体的には、第一水平搬送経路70Aと傾斜搬送経路70Bとを走行するチェーン63Cに沿って配置されている。
また、吸着プレート72の内部には、ファン82が設けられ、吸着プレート72の吸着面72A(チェーングリッパ64側を向いた面)には、シート部材Pの裏面を吸着する吸着力が生じるようになっている。
これにより、チェーングリッパ64によって先端部を保持されながら搬送されるシート部材Pは、吸着プレート72の吸着面72Aと摺接しながら搬送され、シート部材Pには、張力が生じるようになっている。
また、インク乾燥処理ユニット68は、搬送されるシート部材Pを挟んで第一水平搬送経路70Aに配置された吸着プレート72の反対側に配置され、搬送されるシート部材Pの表面に熱風を吹き付けてシート部材Pを加熱乾燥する複数個の赤外線ヒータ78を備えている。
〔UV照射処理部〕
UV照射処理部22は、チェーングリッパ64によって搬送されるシート部材Pに紫外線を照射する紫外線ランプの一例としてのUV照射ユニット74を備えている。これにより、UV照射ユニット74が、シート部材Pに形成された画像に紫外線(UV)を照射して、画像をシート部材Pに定着させるようになっている。
〔排紙部〕
排紙部24は、UV照射され、グリッパ64Bから開放されたシート部材Pが積み重ねられて回収される排紙台76を備えている。また、この排紙台76は、排紙台76に積み重ねられる最上位のシート部材Pが常に一定の高さに位置するように昇降装置(図示省略)を備えている。これにより、排紙部24では、一連の画像記録処理が行われたシート部材Pが排紙台76に積み重ねられて回収されるようになっている。
以上の構成により、シート部材Pの表面に画像を形成する場合に給紙部12では、給紙台30の上に積載されたシート部材Pが、サッカー装置32によって上から順に1枚ずつ引き上げられて、給紙ローラ34に給紙される。給紙ローラ34に給紙されたシート部材Pは、搬送ベルト36に向けて送り出され、搬送ベルト36の上に載せられる。
搬送ベルト36の上に載せられたシート部材Pは、周回する搬送ベルト36によって搬送される。そして、その搬送過程で、シート部材Pは、リテーナ36Bによって搬送ベルト36の搬送面に押し付けられ、凹凸が矯正される。搬送ベルト36によって搬送されたシート部材Pは、先端が前当て部材38に当てられることにより、傾きが矯正される。その後、シート部材Pは、給紙ドラム40に受け渡される。そして、その給紙ドラム40によって処理液塗布部14へと搬送される。
処理液塗布部14では、給紙ドラム40から受け渡されたシート部材Pは、処理液付与ドラム42で受け取られる。処理液付与ドラム42は、シート部材Pの先端部をグリッパ42Aで保持して、回転することにより、シート部材Pを周面に巻き掛けて搬送する。この搬送過程で塗布ローラ44Aがシート部材Pの表面に押圧され、シート部材Pの表面に処理液が塗布される(処理液塗布工程)。
処理液乾燥部16では、処理液付与ドラム42から受け渡されたシート部材Pは、処理液乾燥ドラム46で受け取られる。処理液乾燥ドラム46は、シート部材Pの先端部をグリッパ46Aで保持して回転することにより、シート部材Pを搬送する。この際、処理液乾燥ドラム46は、シート部材Pの表面(処理液が塗布された面)を内側に向けて搬送する。
シート部材Pは、処理液乾燥ドラム46によって搬送される過程で処理液乾燥ドラム46の内側に設置された処理液乾燥処理ユニット50から熱風が吹きつけられ、乾燥処理される(処理液乾燥工程)。
画像記録部18では、処理液乾燥ドラム46から受け渡されたシート部材Pは、画像記録ドラム52で受け取られる。画像記録ドラム52は、シート部材Pの先端部をグリッパ52Aで保持して、回転することにより、シート部材Pを搬送する。画像記録ドラム52に受け渡されたシート部材Pは、押圧ローラ54を通過することにより、画像記録ドラム52の周面に密着される。これと同時に画像記録ドラム52の吸着穴から吸引されて、シート部材Pは、画像記録ドラム52の外周面上に吸着保持される。
シート部材Pは、この状態で搬送されて、各色の記録ヘッド56と対向する位置を通過する。そして、その通過時に各色の記録ヘッド56から液滴(インク)が表面に打滴されて、表面にカラー画像が形成される(画像形成工程)。
各色の記録ヘッド56によって画像が形成されたシート部材Pは、インラインセンサ58と対向する位置を通過する。そして、そのインラインセンサ58の通過時にシート部材Pの表面に形成された画像情報が読み取られる。この画像情報の読み取りは必要に応じて行われ、読み取られた画像から吐出不良等の検査が行われる。これにより、例えば、吐出不良等の異常を直ちに判定することができ、その対応を迅速に行うことができる。
インク乾燥部20では、画像記録ドラム52から受け渡されたシート部材Pは、チェーングリッパ64で受け取られる。チェーングリッパ64は、シート部材Pの先端部をグリッパ64Bで保持して、吸着プレート72に沿わせてシート部材Pを搬送する。
チェーングリッパ64に受け渡されたシート部材Pは、第一水平搬送経路70Aを搬送される。この第一水平搬送経路70Aを搬送される過程でシート部材Pは、赤外線ヒータ78によって加熱乾燥される(液滴乾燥工程)。
UV照射処理部22では、チェーングリッパ64によって傾斜搬送経路70Bを搬送されるシート部材Pの表面に対して、UV照射ユニット74から紫外線が照射される。これにより、シート部材Pに形成された画像にUV照射処理が施され、画像がシート部材Pに定着する(光照射工程)。
排紙部24では、UV照射され、グリッパ64Bから開放されたシート部材Pが排紙台76に積み重ねられて回収される。このように、一連の画像記録処理が行われたシート部材Pが排紙台76に積み重ねられて回収される。
(要部構成:記録ヘッド及びインラインセンサ)
次に、記録ヘッド56及びインラインセンサ58等の構成について説明する。
〔記録ヘッド〕
記録ヘッド56は、画像記録ドラム52の軸方向にシート部材Pの画像形成領域の最大幅まで延びており、いわゆるフルラインヘッドとされている。これにより、記録ヘッド56をシート部材Pの幅方向に動かすことなくシート部材Pに画像が形成されるようになっている。
記録ヘッド56のノズル面88には、図5に示されるように、インク(液滴)を吐出するノズル86が複数形成されている。このノズル面88には、シート部材幅方向に等間隔でシート部材Pの画像形成領域の最大幅まで形成されたノズル列が形成されており、本実施形態では、ノズル列はシート部材Pの搬送方向(以下単に「シート部材搬送方向」という)に等間隔に6列設けられている。
また、シート部材搬送方向に形成されたノズル列は、シート部材搬送方向の下流側に向かうにつれ、シート部材幅方向にピッチdだけずらして形成されている。
そして、全てのノズル86にはアドレスが付与されている。本実施形態では、シート部材幅方向の左から順に設定されたアルファベット(A、B、C、・・・)と、シート部材搬送方向の上流側から下流側に順に設定された数字(1、2、3、・・・)とによって全てのノズル86にアドレスが付与されている。例えば、図中、最も左下のノズル86のアドレスはA1となる。
ここで、図5を用いて、シート部材Pに対して全てのノズル86からインクを吐出して画像を形成する手順の一例を説明する。シート部材Pの画像形成領域の先端部が記録ヘッド56の1列目のノズル列の直下まで搬送されると、1列目のノズル列から液滴が吐出される。次に、シート部材Pが搬送方向に1列分だけ搬送されたタイミングで、1列目及び2列目のノズル列からインクが吐出される。このため、シート部材Pの画像形成領域の先端部には、1列目及び2列目のノズル列から吐出されたインクが着弾される。つまり、シート部材幅方向において端から順に、A1、A2、B1、B2、・・・、のノズル86から吐出されたインクが着弾した状態となっている。同様にして、シート部材Pが一列分搬送される毎にノズル86からインクが吐出され、シート部材Pの画像形成領域の先端部に6列目のノズル列からインクが吐出されると、シート部材Pの幅方向にはピッチdの間隔でインクが着弾した状態となる。このようにして画像が形成されるようになっている。
〔インラインセンサ〕
インラインセンサ58(図8参照)は、シート部材Pに着弾したインクをシート部材搬送方向に一列ずつ検知し、ノズル86の吐出異常を判定するのに用いるCCDイメージセンサ(図示省略)を備えている。
具体的には、インラインセンサ58は、図2に示されるように、印刷ジョブに係るジョブ画像90とは別にジョブ画像90に対してシート部材搬送方向の下流側に形成された下流側パターンの一例としての下流テストパターン92と、シート部材搬送方向の上流側に形成された上流側パターンの一例としての上流テストパターン94とを検出するようになっている。
この下流テストパターン92及び上流テストパターン94では、任意のパターンを形成できる。このため、本実施形態では、各々のノズル86から吐出されたインク滴をシート部材Pの幅方向に重ならないように着弾させ、着弾したインクをインラインセンサ58で検出するようになっている。
また、画像形成装置10には、このインラインセンサ58及び前述した記録ヘッド56を制御するシステム制御装置100(図8参照)が備えられている。
〔システム制御装置〕
システム制御装置100は、図3に示されるように、データ蓄積部102、画像メモリ106、ドットデータ作成部108、制御部110、及び補完手段の一例としてのマスク処理部112、下流テストパターン92及び上流テストパターン94をシート部材Pに形成する位置を制御する制御手段の一例としての位置操作部116を含んで構成されている。また、システム制御装置100には、ホストコンピュータ114、インラインセンサ58、及び記録ヘッド56が接続されている。
[ドットデータ作成部]
ドットデータ作成部108は、印刷ジョブに係る画像データに基づいて、その画像データを再現するドットパターンを作成するようになっている。ここでは、画像の濃淡や色合いも含めてドットデータが作成される。すなわち、画像が濃い領域では、インクの着弾径を大きくするようにドットデータを作成し、逆に淡い領域では、インクの着弾径を小さくするようにドットデータを作成する。なお、インクの着弾径を大きくする場合は、ノズル86から吐出するインクの吐出滴量を多くし、インクの着弾径を小さくする場合はノズル86から吐出するインクの吐出適量を少なくするようになっている。
[画像メモリ]
画像メモリ106は、印刷ジョブに係る画像データを一時保管したり、制御部110が演算した演算結果を一時保管するようになっている。
[制御部]
制御部110は、画像メモリ106から任意の画像データを取り出してドットデータ作成部108へドットデータを作成するように命令するようになっている。
また、制御部110は、インラインセンサ58によって検出されたノズル86に係るデータから、吐出異常のノズル86(吐出異常ノズル)を判定し、さらに、判定したノズル86を不吐出化(所謂「不吐化」)させるようになっている。
具体的には、制御部110は、着弾したインクが予め記憶されたテストパターンのラインに対してシート部材幅方向にずれている場合、このインクを検知し、インク滴を吐出したノズル86を位置ずれによる吐出異常のノズル86(吐出異常ノズル)であると判定する。一方、インク滴の着弾径が規定範囲より大きく、シート部材幅方向に隣接するインクと重なっていた場合、このインクを検知し、インク滴を吐出したノズル86を着弾径異常による吐出異常のノズル86であると判定するようになっている。
つまり、制御部110は、少なくとも、ノズル86の吐出異常を判定する判定手段、及びこの判定手段によって判定された吐出異常ノズルを不吐出化する不吐出化手段として機能するようになっている。
なお、制御部110が、インラインセンサ58によって検出されたデータから吐出異常のノズルを最終的に判定する構成、及び判定したノズル86を不吐出化させる構成については、後述する作用と共に説明する。
[データ蓄積部]
データ蓄積部102は、制御部110によって判定されたノズル86毎の吐出異常に係るデータを蓄積するようになっている。
[マスク処理部]
マスク処理部112は、制御部110によって不吐出化されるノズル86のアドレスを受け取って、ドットデータ作成部108で作成されたドットデータを編集するようになっている。例えば、不吐出化するノズル86に対応するドットデータを削除し、不吐出化するノズル86と隣接するノズル86の着弾径が大きくなるようにドットデータを編集するようになっている(図6(A)(B)参照)。このように、マスク処理部112は、不吐出化されたノズル86による画像欠陥を補完するようになっている。
(要部構成の作用・効果)
次に、吐出異常のノズル86の判定から、不吐出化されたノズル86による画像欠陥の補完までの工程を用いて、要部構成の作用について説明する。ここでは、記録ヘッド56M(マゼンタの記録ヘッド)に備えられたノズル86を例にとって説明するが、他の記録ヘッド56Y、56C、56Kについても同様の工程で画像欠陥が補完される。なお、この工程は、印刷ジョブの実行中、つまり、印刷ジョブに係るジョブ画像90がシート部材Pに形成されている過程で行われる。
図1に示されるように、先ず、ステップ100で、位置操作部116が、記録ヘッド56Mを制御して、搬送されるシート部材Pの先頭側に下流テストパターン92Mを形成させる。
次に、ステップ200で、インラインセンサ58が、下流テストパターン92Mを検出し、制御部110が吐出異常に係るノズル86を判定する。そして、判定された吐出異常に係るノズル86のデータが、データ蓄積部102に蓄積される。
次に、ステップ300で、位置操作部116が、記録ヘッド56Mを制御して、搬送されるシート部材Pの後端側に上流テストパターン94Mを形成させる。つまり、同じ一枚のシート部材Pに、下流テストパターン92Mと上流テストパターン94Mとが形成される。
次に、ステップ400で、インラインセンサ58が、上流テストパターン94Mを検出し、制御部110が吐出異常に係るノズル86を判定する。そして、判定された吐出異常に係るノズル86のデータが、データ蓄積部102に蓄積される。
次に、ステップ500では、制御部110が、下流テストパターン92Mによって吐出異常と判定されたノズル86に係るデータ(以下「下流データ」と記載する)と、上流テストパターン94Mによって吐出異常と判定されたノズル86に係るデータ(以下「上流データ」と記載する)とを比較して吐出異常のノズル86を最終的に判定する。
具体的には、図4に示されるように、下流テストパターン92M(下流データ)によって吐出異常と判定されたノズル86(図4に示す「×」)については、上流テストパターン94M(上流データ)の判定結果に係わらず吐出異常のノズル86として判定する。
また、下流テストパターン92Mによって吐出異常無しと判定されたノズル86(図4に示す「○」)については、上流テストパターン94Mによって吐出異常と判定されたノズル86のみ吐出異常のノズル86として判定する。
吐出異常のノズル86が判定されるとステップ600に以降し、吐出異常のノズル86が判定されない場合には、処理が終了する。
図1に示されるように、次に、ステップ600では、制御部110が、吐出異常のノズル86として判定されたノズル86を不吐出化する。さらに、マスク処理部112が、制御部110によって不吐出化されるノズル86のアドレスを受け取って、ドットデータ作成部108で作成されたドットデータを編集し、不吐出化されたノズル86による画像欠陥を補完して処理が終了する。
具体的には、ノズル86を不吐出化させるタイミングで、不吐出化されたノズル86による画像欠陥が補完されるように、マスク処理部112がジョブ画像90に用いるドットデータを編集する。
以上説明したように、下流テストパターン92を用いた判定結果と、上流テストパターン94を用いた判定結果とによって吐出異常のノズル86を最終的に判定することで、従来のように下流テストパターン92だけで吐出異常のノズル86を判定する場合と比して、シート部材Pに画像形成する過程で吐出異常となるノズル86を判定することができる。
また、同じ一枚のシート部材Pに、下流テストパターン92Mと上流テストパターン94Mとが形成される。これにより、早期にノズル86の吐出異常を判定することで、早期に画像欠陥を補完ことができるため、吐出異常のノズル86を画像形成に用いることよって生じる損失紙を減らすことができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の一例について図9に従って説明する。なお、第1実施形態と同一部材については、同一符号を付してその説明を省略する。また、第1実施形態と異なる部分のみ説明し、他の部分の説明は省略する。
図9に示されるように、本第2実施形態では、同じ一枚のシート部材Pに、下流テストパターン92と上流テストパターン94とが形成されるのではなく、位置操作部116によって最初(印刷一枚目)のシート部材Pに下流テストパターン92Mが形成され、次(印刷二枚目)のシート部材Pに上流テストパターン94Mが形成されるようになっている。その後、K(黒)、C(サイアン)、Y(イエロー)の順で同様に、下流テストパターン92及び上流テストパターン94が形成されるようになっている。
以上説明したように、最初のシート部材Pに下流テストパターン92Mが形成され、次のシート部材Pに上流テストパターン94Mが形成されることで、同じ一枚のシート部材Pに下流テストパターン92M及び上流テストパターン94Mが形成される場合と比して、情報処理についての制御部110の負荷を軽減することができる。
他の作用については、第1実施形態と同様である。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の一例について図10に従って説明する。なお、第1実施形態と同一部材については、同一符号を付してその説明を省略する。また、第1実施形態と異なる部分のみ説明し、他の部分の説明は省略する。
図10に示されるように、本第3実施形態では、同じ一枚のシート部材Pに、下流テストパターン92と上流テストパターン94とが形成されるのではなく、位置操作部116によって最初に各色の下流テストパターン92がシート部材Pに一枚ずつ形成された後、次に各色の上流テストパターン94がシート部材Pに一枚ずつ形成されるようになっている。
以上説明したように、最初に各色の下流テストパターン92がシート部材Pに一枚ずつ形成された後、次に各色の上流テストパターン94がシート部材Pに一枚ずつ形成されることで、最初(印刷一枚目)のシート部材Pに下流テストパターン92Mが形成され、次(印刷二枚目)のシート部材Pに上流テストパターン94Mが形成される場合と比して、情報処理についての制御部110の負荷を軽減することができる。
他の作用については、第1実施形態と同様である。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る画像形成装置の一例について図11に従って説明する。なお、第1実施形態と同一部材については、同一符号を付してその説明を省略する。また、第1実施形態と異なる部分のみ説明し、他の部分の説明は省略する。
本実施形態のシステム制御装置100には、図11に示されるように、ノズル86の吐出異常に係る過去のデータから、画像デューティに対してノズル86が吐出異常となる異常確率がノズル毎に記憶された記憶手段の一例としての記憶部104が備えられている。ここで、画像デューティとは、単位面積当たりにインク(液滴)が占める割合である。つまり、同色において、高デューティの場合は、低デューティの場合と比して、色が濃く見える。
そして、制御部110は、ホストコンピュータ114が受け取ったシート部材Pに形成される画像データから予め決められた範囲の画像デューティを導き出す。そして、制御部110は、導き出された画像デューティに対するノズル毎の異常確率を記憶部104から引き出し、引き出された異常確率が決められた閾値以上のノズル86を不吐出化する。そして、マスク処理部112が、予め画像欠陥を補完する。
以上説明したように、制御部110は、吐出異常となる確率が高いノズル86を予め不吐出化し、マスク処理部112が、予め画像欠陥を補完する。これにより、実際にシート部材Pに形成される画像では、吐出異常が判定されないノズル86であっても、予めノズル86を不吐出化して画像欠陥を補完することができる。
他の作用については、第1実施形態と同様である。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、図4に示されるように、下流データと上流データとを比較して吐出異常のノズル86を最終的に判定したが、下流データで吐出異常と判定されたノズル86については、上流データと比較することなく、吐出異常のノズル86として最終的に判定してもよい。
また、上記実施形態では、図4に示されるように、下流データと上流データとを比較して吐出異常のノズル86を最終的に判定したが、少なくとも上流データによってノズルの吐出異常を判定してもよい。
特に、上記実施形態の装置のように、用紙先端をグリッパで保持しつつ用紙全体をドラム周面に吸着保持しながら搬送し、且つ、吸着保持された状態でインラインセンサにより画像情報が読み取られる形態の場合、用紙後端の浮きなどが生じることがなく、用紙後端に記録された上流データであっても、正確に画像情報の読み取りを行うことが出来る。
また、上記実施形態では、図4に示されるように、下流データと上流データとを比較して吐出異常のノズル86を最終的に判定したが、下流データと上流データとを比較することなく、どちらかのデータで吐出異常のノズルと判定されたノズルについては、吐出異常のノズル86として最終的に判定してもよい。
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、図4に示す下流データで「○」で、上流データで「×」の場合には、ユーザがノズル86を不吐出化させるかどうかを選択できるようにしてもよい。これは、ユーザの画像領域ではインクの吐出方向が曲がっていない(=スジが発生していない)可能性がある。このため、下流データで「○」で、上流データで「×」の場合には、不吐出化させるかどうかをユーザが選択できることが望ましい。
また、上記実施形態では、図1に示されるように、下流テストパターン92から吐出異常のノズル86を判定(ステップ200)した後に、シート部材Pに上流テストパターン94を形成(ステップ300)したが、マシンレイアウトによっては、この順番に対して逆の順番であってもよい。
また、上記第2実施形態及び第3実施形態では、下流テストパターン92をシート部材Pに形成した後に、上流テストパターン94をシート部材Pに形成したが、図12、図13に示されるように、上流テストパターン94を形成した後に下流テストパターン92を形成してもよい。
また、上記実施形態では、吐出異常のノズル86を判定する判定フローは、印刷ジョブの最初に行われたが、印刷ジョブの印刷中に、決められた間隔をあけて何度がこの判定フローを行ってもよい。
また、上記実施形態で説明した吐出異常ノズルには、インクの吐出指示をしているにも関わらずインクを吐出しない不吐出ノズル(意図しない不吐出ノズル)も含まれる。「このような不吐出ノズルを不吐出にする」とは、意図しない不吐出ノズルを積極的に不吐出化させることである。
また、上記実施形態は、説明のために例示したものであって、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲、明細書および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更、削除、付加及び組み合わせが可能である。
10 画像形成装置
86 ノズル
92 下流テストパターン(下流側パターンの一例)
94 上流テストパターン(上流側パターンの一例)
104 記憶部(記憶手段の一例)
110 制御部(判定手段、不吐出化手段の一例)
112 マスク処理部(補完手段の一例)
116 位置操作部(制御手段の一例)

Claims (7)

  1. 搬送される記録媒体へ液滴を吐出する複数のノズルを備える共に、一枚又は複数の記録媒体における搬送方向の下流側に下流側パターン及び記録媒体における搬送方向の上流側に上流側パターンを形成可能な記録ヘッドと、
    前記下流側パターンと、前記上流側パターンと、を比較して前記ノズルの吐出異常を判定する判定手段と、
    前記判定手段によって判定された吐出異常ノズルを不吐出化する不吐出化手段と、
    前記不吐出化手段によって不吐出化されたノズルによる画像欠陥を補完する補完手段と、
    を備える画像形成装置。
  2. 搬送される記録媒体へ液滴を吐出する複数のノズルを備える共に、一枚又は複数の記録媒体における搬送方向の下流側に下流側パターン及び記録媒体における搬送方向の上流側に上流側パターンを形成可能な記録ヘッドと、
    少なくとも前記上流側パターンによりノズルの吐出異常を判定する判定手段と、
    前記判定手段によって判定された吐出異常ノズルを不吐出化する不吐出化手段と、
    前記不吐出化手段によって不吐出化されたノズルによる画像欠陥を補完する補完手段と、
    を備える画像形成装置。
  3. 前記下流側パターン及び前記上流側パターンを記録媒体に形成する位置を制御する制御手段が備えられ、
    前記制御手段は、比較される前記下流側パターンと前記上流側パターンとを同じ記録媒体に形成する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記下流側パターン及び前記上流側パターンを記録媒体に形成する位置を制御する制御手段が備えられ、
    前記制御手段は、比較される前記下流側パターンと前記上流側パターンとを異なる記録媒体に形成する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  5. 複数の色毎に複数の前記記録ヘッドが備えられ、
    前記制御手段は、各色の前記下流側パターンを夫々異なる記録媒体に形成した後に、各色の前記上流側パターンを夫々異なる記録媒体に形成する請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 複数の色毎に複数の前記記録ヘッドが備えられ、
    前記制御手段は、各色の前記上流側パターンを夫々異なる記録媒体に形成した後に、各色の前記下流側パターンを夫々異なる記録媒体に形成する請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 画像デューティに対して前記ノズルが吐出異常となる異常確率をノズル毎に予め記憶した記憶手段が備えられ、
    前記不吐出化手段は、記録媒体に形成される画像データから導き出された画像デューティに対するノズル毎の異常確率を前記記憶手段から引き出し、引き出された異常確率が予め決められた閾値以上のノズルを予め不吐出化する請求項1〜6の何れか1項に記載の画像形成装置。
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JP2019155788A (ja) * 2018-03-15 2019-09-19 理想科学工業株式会社 インクジェット印刷装置

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