JP2014095011A - 蓄熱材用組成物及び蓄熱材 - Google Patents
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Abstract
【課題】
含有成分である蓄熱物質の最高結晶転移温度以上においても相分離、液相のブリードがなく、しかも形状保持性に優れ、更には成形加工する際の流動性に優れる蓄熱材を形成可能な蓄熱材用組成物を提供すること。
【解決手段】
上記蓄熱材用組成物は、一般式[A−B−A]n、又は(A−B)x−Y(式中、Aは、アルケニル芳香族化合物に由来する構成単位を50質量%を超えて含む重合体ブロック(A)を表し、Bは、共役ジエン化合物に由来する構成単位を50質量%を超えて含む、ビニル結合含量が30モル%以上の重合体ブロック(B)を表し、nは1〜3の整数を表し、xは2以上の整数を表し、Yはカップリング剤残基をそれぞれ表す。)で表され、前記重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)との質量換算の比率((A)/(B))が1/99〜5/95であるブロック共重合体の水素添加物であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量が30万以上である水添共役ジエン共重合体と、蓄熱物質とを含有するものである。
【選択図】なし
含有成分である蓄熱物質の最高結晶転移温度以上においても相分離、液相のブリードがなく、しかも形状保持性に優れ、更には成形加工する際の流動性に優れる蓄熱材を形成可能な蓄熱材用組成物を提供すること。
【解決手段】
上記蓄熱材用組成物は、一般式[A−B−A]n、又は(A−B)x−Y(式中、Aは、アルケニル芳香族化合物に由来する構成単位を50質量%を超えて含む重合体ブロック(A)を表し、Bは、共役ジエン化合物に由来する構成単位を50質量%を超えて含む、ビニル結合含量が30モル%以上の重合体ブロック(B)を表し、nは1〜3の整数を表し、xは2以上の整数を表し、Yはカップリング剤残基をそれぞれ表す。)で表され、前記重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)との質量換算の比率((A)/(B))が1/99〜5/95であるブロック共重合体の水素添加物であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量が30万以上である水添共役ジエン共重合体と、蓄熱物質とを含有するものである。
【選択図】なし
Description
本発明は、蓄熱材用組成物及び蓄熱材に関する。更に詳しくは、本発明は、含有成分である蓄熱物質の最高結晶転移温度以上においても相分離、液相のブリードがなく、しかも形状保持性に優れ、更には成形加工する際の流動性に優れる蓄熱材を提供可能な蓄熱材用組成物及びそれを用いて得られる蓄熱材に関する。
蓄熱材とは、物質の相変化に伴うエネルギー(潜熱)または単一の相における温度変化に必要なエネルギー(顕熱)の大きい物質を含有する材料であり、該物質に蓄えた熱を随時取り出すことができる材料を意味する。蓄熱材は、例えばホテル等の公共施設の空調用途;自動車等のキャニスター用途;ICチップ等の電子部品の昇温防止用途;下着の繊維、臓器輸送用、橋梁のコンクリート材料等の保温用途;カーブミラーの防曇用途;等の種々の分野において利用されている。
従来、蓄熱材としては水を用いたものが一般的である。しかしながら、蓄熱材として水を用いた場合、温度変化による顕熱だけを利用する場合が多い。このため、相変化による潜熱も利用可能な蓄熱材が注目されている。
潜熱を使用できる化合物として、パラフィン化合物がある。しかしながら、パラフィン化合物は液体では危険物に分類され、これが流動化した際に漏れないような形態を保つため、パラフィン化合物を密閉容器や袋に収納する必要がある。この場合、十分な強度を有する容器等を使用すればコストが高くなるため実用的ではなく、また、簡易な容器等を使用すれば容易に破損して、パラフィン化合物が漏れたり溢れたりする恐れがあるため長期間の使用に問題が生じる。
そこで、容器に収納する手段に代わって、パラフィン化合物を多孔質物質内に含浸させる方法やマイクロカプセル化する等の方法、また、これらを組み合わせた方法が使用されつつある。しかしながら、これらの方法によっても多孔質物質やマイクロカプセルからのパラフィン等の滲み出しが完全には防止できないという大きな問題がある。また、製造上の工程が複雑で高コストとなったり、単位体積当たりの蓄熱材の含有量が減少したりする等の問題もある。特に、パラフィン化合物をマイクロカプセル化する方法では、カプセル内の空隙がパラフィン化合物により充填されない場合、単位体積当たりの蓄熱性能が低下するという問題がある。
また、その他の従来方法として結晶性ポリエチレン等の結晶性ポリオレフィンにパラフィン化合物を練り込む方法も知られているが、結晶性ポリオレフィンは硬く取扱いが困難である。更に、高温ではパラフィン化合物が相分離して結晶性ポリオレフィンから滲み出す(ブリード)という難点も生じ、これを防止するためには強固な容器を使用する必要があり、実用的ではない。
このような問題を解決する蓄熱材として、パラフィン類及び熱可塑性エラストマーを主成分とする蓄熱材が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この蓄熱材は、使用温度域で30kcal/kg以上(126kJ/kg以上)、好ましくは35kcal/kg以上(147kJ/kg以上)の高レベルの潜熱を有し、含有成分であるパラフィン類の最高結晶転移温度(多くの場合、融点に該当する。)以上においても相分離、パラフィン類のブリードがなく、しかもパラフィン類が固体状を呈する最高結晶転移温度以下においても脆くなく、シート状に成形しても割れることがなく、適度な柔軟性を有する。なお、特許文献1に開示された熱可塑性エラストマーの好適な具体例として、スチレン系ブロック共重合体エラストマー及びオレフィン系エラストマーが開示されている。
ところが、特許文献1に開示された蓄熱材に用いられているスチレン系ブロック共重合体エラストマーには、少量添加で蓄熱材の形状維持性を付与する効果があるが、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体におけるスチレン含有量が高いもの(実施例:シェル化学社製 商品名クレイトンG1650(スチレン含有量:約30質量%))であるため、加温して液相となった際に、スチレンブロックが凝集し、蓄熱材を成形加工する際の流動性が低いという課題がある。このような場合、蓄熱材を精密な形状にすることが困難となったり、生産性が悪くなったりするため、改善すべき課題である。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものである。本発明の課題は、含有成分である蓄熱物質の最高結晶転移温度以上においても相分離、液相のブリードがなく、しかも形状保持性に優れ、更には成形加工する際の流動性に優れる蓄熱材を形成可能な蓄熱材用組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、蓄熱物質を固定化する機能を有するポリマーとして、下記構成を有する水添共役ジエン共重合体を用いることによって上記課題を解決することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す蓄熱材用組成物及び蓄熱材が提供される。
[1]一般式 [A−B−A]n、又は(A−B)x−Y
(式中、Aは、アルケニル芳香族化合物に由来する構成単位を50質量%を超えて含む重合体ブロック(A)を表し、
Bは、共役ジエン化合物に由来する構成単位を50質量%を超えて含む、ビニル結合含量が30モル%以上の重合体ブロック(B)を表し、nは1〜3の整数を表し、xは2以上の整数を表し、Yはカップリング剤残基をそれぞれ表す。)
で表され、前記重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)との質量換算の比率((A)/(B))が1/99〜5/95である、ブロック共重合体の水素添加物であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量が30万以上である水添共役ジエン共重合体と、蓄熱物質とを含有する、蓄熱材用組成物。
[2]前記蓄熱物質が、パラフィン化合物、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコールおよび脂肪族エーテルよりなる群から選択される少なくとも1種である、前記[1]に記載の蓄熱材用組成物。
[3]前記水添共役ジエン共重合体の、JIS K7210に準拠して230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが、0.01〜100g/10minである、
前記[1]または[2]に記載の蓄熱材用組成物。
[4]前記[1]〜[3]のいずれか一つに記載の蓄熱材用組成物から形成されてなる、蓄熱材。
[5]前記[1]〜[3]のいずれか一つに記載の蓄熱材用組成物を、包装材料または容器中に含んでなる、蓄熱用装置。
[1]一般式 [A−B−A]n、又は(A−B)x−Y
(式中、Aは、アルケニル芳香族化合物に由来する構成単位を50質量%を超えて含む重合体ブロック(A)を表し、
Bは、共役ジエン化合物に由来する構成単位を50質量%を超えて含む、ビニル結合含量が30モル%以上の重合体ブロック(B)を表し、nは1〜3の整数を表し、xは2以上の整数を表し、Yはカップリング剤残基をそれぞれ表す。)
で表され、前記重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)との質量換算の比率((A)/(B))が1/99〜5/95である、ブロック共重合体の水素添加物であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量が30万以上である水添共役ジエン共重合体と、蓄熱物質とを含有する、蓄熱材用組成物。
[2]前記蓄熱物質が、パラフィン化合物、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコールおよび脂肪族エーテルよりなる群から選択される少なくとも1種である、前記[1]に記載の蓄熱材用組成物。
[3]前記水添共役ジエン共重合体の、JIS K7210に準拠して230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが、0.01〜100g/10minである、
前記[1]または[2]に記載の蓄熱材用組成物。
[4]前記[1]〜[3]のいずれか一つに記載の蓄熱材用組成物から形成されてなる、蓄熱材。
[5]前記[1]〜[3]のいずれか一つに記載の蓄熱材用組成物を、包装材料または容器中に含んでなる、蓄熱用装置。
本発明の蓄熱材用組成物は、含有成分である蓄熱物質の最高結晶転移温度以上においても相分離、液相のブリードがなく、しかも形状保持性に優れ、更には成形加工する際の流動性に優れる蓄熱材を提供可能であるという効果を奏する。
本発明の蓄熱材は、含有成分である蓄熱物質の最高結晶転移温度以上においても相分離、液相のブリードがなく、しかも形状保持性に優れ、更には成形加工する際の流動性に優れるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
I.蓄熱材用組成物:
本発明の蓄熱材用組成物は、水添共役ジエン共重合体と蓄熱物質とを含有する。
本発明の蓄熱材用組成物は、水添共役ジエン共重合体と蓄熱物質とを含有する。
水添共役ジエン共重合体として、一般式[A−B−A]n、又は(A−B)x−Y(式中、Aは、アルケニル芳香族化合物に由来する構成単位を50質量%を超えて含む重合体ブロック(A)を表し、Bは、共役ジエン化合物に由来する構成単位を50質量%を超えて含む、ビニル結合含量が30モル%以上の重合体ブロック(B)を表し、nは1〜3の整数を表し、xは2以上の整数を表し、Yはカップリング剤残基をそれぞれ表す。)で表され、前記重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)との質量換算の比率((A)/(B))が1/99〜5/95である、ブロック共重合体の水素添加物である、水添共役ジエン共重合体を用いることで、蓄熱物質の最高結晶転移温度以上においても相分離、液相のブリードがなく、しかも形状保持性に優れ、更には成形加工する際の流動性に優れる蓄熱材を提供することができる。
1.水添共役ジエン共重合体:
本発明において、一般式[A−B−A]n、又は(A−B)x−Y(式中、Aは、アルケニル芳香族化合物に由来する構成単位を50質量%を超えて含む重合体ブロック(A)を表し、Bは、共役ジエン化合物に由来する構成単位を含み、ビニル結合含量が30モル%以上の重合体ブロック(B)を表し、nは1〜3の整数を表し、xは2以上の整数を表し、Yはカップリング剤残基をそれぞれ表す。)であって、前記重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)との質量換算の比率((A)/(B))が1/99〜5/95である、ブロック共重合体(以下、「水添前共重合体」とも称する)の水素添加物であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量が30万以上である水添共役ジエン共重合体が用いられる。
本発明において、一般式[A−B−A]n、又は(A−B)x−Y(式中、Aは、アルケニル芳香族化合物に由来する構成単位を50質量%を超えて含む重合体ブロック(A)を表し、Bは、共役ジエン化合物に由来する構成単位を含み、ビニル結合含量が30モル%以上の重合体ブロック(B)を表し、nは1〜3の整数を表し、xは2以上の整数を表し、Yはカップリング剤残基をそれぞれ表す。)であって、前記重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)との質量換算の比率((A)/(B))が1/99〜5/95である、ブロック共重合体(以下、「水添前共重合体」とも称する)の水素添加物であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量が30万以上である水添共役ジエン共重合体が用いられる。
上記構造式で表されるブロック共重合体中、重合体ブロック(A)、重合体ブロック(B)の少なくともいずれかが2以上存在する場合、それぞれの重合体ブロックは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、水添前共重合体の構造は、カップリング剤残基を介して共重合体ブロックが延長又は分岐されたものであってもよい。ブロック共重合体におけるカップリング率は、蓄熱材の加工性や蓄熱物質の耐ブリード性を考慮すると、50〜90%であることが好ましい。なお、カップリング剤を介して分子が連結される割合を、カップリング率とする。
カップリング剤としては、例えば、1,2−ジブロモエタン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、テトラクロロシラン、テトラメトキシシラン、ジビニルベンゼン、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジオクチル、ベンゼン−1,2,4−トリイソシアナート、トリレンジイソシアナート、エポキシ化1,2−ポリブタジエン、エポキシ化アマニ油、テトラクロロゲルマニウム、テトラクロロスズ、ブチルトリクロロスズ、ブチルトリクロロシラン、ジメチルクロロシラン、1,4−クロロメチルベンゼン、ビス(トリクロロシリル)エタンが挙げられる。
前記重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)との質量換算の比率((A)/(B))は1/99〜5/95である。質量換算の比率((A)/(B))をこのような値とすることによって、蓄熱材用組成物が加温されて液相となった際に、重合体ブロック(A)の凝集による蓄熱材用組成物の流動性の低下を抑制することができ、さらに、水添共役ジエン共重合体中における重合体ブロック(B)の割合が高いことによって、蓄熱物質の保持性も向上し、耐ブリード性を得ることができる。
重合体ブロック(A)を構成するアルケニル芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げられ、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。なお、重合体ブロック(A)は、アルケニル芳香族化合物以外の構成単位を含んでもよい。アルケニル芳香族化合物以外の構成単位の例としては、下記重合体ブロック(B)にて列挙した共役ジエン化合物を用いることができる。
重合体ブロック(A)におけるアルケニル芳香族化合物に由来する構成単位の存在割合は、50質量%を超え、70質量%以上が好ましく、90質量%以上がとくに好ましい。アルケニル芳香族化合物単位の上限値はとくに限定されず、100質量%であってもよい。
重合体ブロック(B)を構成する共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロロプレンなどが挙げられるが、工業的に利用でき、また物性の優れた水添共役ジエン共重合体を得る観点から、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンが好ましく、1,3−ブタジエン、イソプレンが特に好ましい。なお、重合体ブロック(B)は、共役ジエン化合物以外の構成単位を含んでもよい。共役ジエン化合物以外の構成単位の例としては、上記重合体ブロック(A)にて列挙したアルケニル芳香族化合物を用いることができる。この場合、アルケニル芳香族化合物の存在状態は特に限定されないが、重合体ブロック(B)中でアルケニル芳香族化合物がランダムに存在するランダムブロック、重合体ブロック(B)中でアルケニル芳香族化合物の存在割合が重合体ブロック(B)に沿って徐々に増加または減少するテーパーブロックとしてもよい。
重合体ブロック(B)における共役ジエン化合物に由来する構成単位は、50質量%を超え、70質量%以上が好ましく、90質量%以上がとくに好ましい。共役ジエン化合物単位の上限値はとくに限定されず、100質量%であってもよい。
重合体ブロック(B)におけるビニル結合含量は、30モル%以上、好ましくは30〜90モル%、さらに好ましくは50〜85モル%、特に好ましくは65〜85モル%である。
なお、「ビニル結合含量」とは、水添前共重合体のうち、1,2−結合、3,4−結合、及び1,4−結合の結合様式で組み込まれている共役ジエン化合物のうち、1,2−及び3,4−結合で組み込まれた共役ジエン化合物単位の合計割合(モル%基準)である。
水添共役ジエン共重合体は、例えば特開平3−72512号公報第4頁右上欄第13行〜第6頁左下第1行に開示されている方法によって、水添前共重合体の共役ジエン単位の二重結合を水素添加することにより得られる。水添共役ジエン共重合体において、共役ジエン単位の二重結合の水素添加率は、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上である。
水添共役ジエン共重合体のポリスチレン換算の重量平均分子量は、蓄熱物質の良好な保持性を維持するという観点から、30万以上であり、より好ましくは35万以上である。
ここで、「ポリスチレン換算の重量平均分子量」とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、商品名:HLC−8120GPC、東ソー・ファインケム社製、カラム:東ソー社製、GMH−XL)を用いて、ポリスチレン換算で重量平均分子量を求めたものを指す。
ここで、「ポリスチレン換算の重量平均分子量」とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、商品名:HLC−8120GPC、東ソー・ファインケム社製、カラム:東ソー社製、GMH−XL)を用いて、ポリスチレン換算で重量平均分子量を求めたものを指す。
水添共役ジエン共重合体の製造方法としては特に限定されず、公知の方法を用いることができ、例えば以下の方法を挙げることができる。
各構成単位を、有機溶媒中で有機アルカリ金属化合物を重合開始剤としてリビングアニオン重合し、得られた水添前共重合体を水素添加すれば、水添共役ジエン共重合体が得られる。
前記有機溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、ベンゼン、キシレンなどの炭化水素溶媒が用いられる。
重合開始剤である有機アルカリ金属化合物としては、有機リチウム化合物が好ましい。
この有機リチウム化合物としては、有機モノリチウム化合物、有機ジリチウム化合物、有機ポリリチウム化合物が用いられる。具体例としては、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルリチウム、イソプレニルジリチウムなどが挙げられる。有機リチウム化合物は、単量体100重量部当たり、例えば、0.02〜0.2重量部の量で用いられる。
この有機リチウム化合物としては、有機モノリチウム化合物、有機ジリチウム化合物、有機ポリリチウム化合物が用いられる。具体例としては、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルリチウム、イソプレニルジリチウムなどが挙げられる。有機リチウム化合物は、単量体100重量部当たり、例えば、0.02〜0.2重量部の量で用いられる。
また、水添前共重合体の重合反応におけるビニル結合含量の調節剤としては、ルイス塩基、例えばエーテル、アミンなどが挙げられる。
このうち、エーテルとしては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル、ブチルエーテル、高級エーテル、またはエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルなどのポリエチレングリコールのエーテル誘導体などが挙げられる。アミンとしては、例えば、テトラメチルエチレンジアミン、ピリジン、トリブチルアミンなどの第3級アミンなどが挙げられる。ミクロ構造の調節剤は、前記有機溶媒とともに用いられる。
水添前共重合体の重合反応は、通常、−30℃〜150℃で実施される。重合反応は、一定温度にコントロールして実施してもよいし、あるいは、熱を除去せずに温度の上昇下で実施してもよい。
このうち、エーテルとしては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル、ブチルエーテル、高級エーテル、またはエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルなどのポリエチレングリコールのエーテル誘導体などが挙げられる。アミンとしては、例えば、テトラメチルエチレンジアミン、ピリジン、トリブチルアミンなどの第3級アミンなどが挙げられる。ミクロ構造の調節剤は、前記有機溶媒とともに用いられる。
水添前共重合体の重合反応は、通常、−30℃〜150℃で実施される。重合反応は、一定温度にコントロールして実施してもよいし、あるいは、熱を除去せずに温度の上昇下で実施してもよい。
水素添加触媒としては、元素周期表4、5、7、8、9、10族金属のいずれかを含む化合物を用いることができる。例えば、Ti、V、Co、Ni、Zr,Ru、Rh、Pd、Hf、Re、Pt原子を含む化合物を挙げることができ、より具体的には、Ti、Zr、Hf、Co、Ni、Rh、Ruなどのメタロセン系化合物、Pd、Ni、Pt、Rh、Ruなどの金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土、塩基性活性炭などの担体に担持させた担持型不均一系触媒を挙げることができる。
なお、メタロセン系化合物の具体例としては、Cp環またはCp環上の水素をアルキル基で置換した配位子を二つ有するKaminsky(カミンスキー)触媒、ansa(アンサ)型メタロセン触媒、非架橋ハーフメタロセン触媒、架橋ハーフメタロセン触媒等を挙げることができる。
なお、メタロセン系化合物の具体例としては、Cp環またはCp環上の水素をアルキル基で置換した配位子を二つ有するKaminsky(カミンスキー)触媒、ansa(アンサ)型メタロセン触媒、非架橋ハーフメタロセン触媒、架橋ハーフメタロセン触媒等を挙げることができる。
また、Ni、Coなどの金属元素の有機塩又はアセチルアセトン塩と、有機アルミニウムなどの還元剤とを組み合わせた均一系チーグラー型触媒、Ru、Rhなどの有機金属化合物等を挙げることができる。
これらの水素添加触媒の中では、Ti、Zr、Hf、Ni、Co、Ru、Rhのいずれかを含むメタロセン系化合物が好ましく、Ti、Zr、Hfのいずれかを含むメタロセン系化合物が更に好ましい。また、チタノセン化合物とアルコキシリチウムとを反応させた触媒は、安価で工業的に特に有用な触媒であり、特に好ましい。
水素添加触媒の具体的な例を挙げると、特開平1−275605号公報、特開平5−271326号公報、特開平5−271325号公報、特開平5−222115号公報、特開平11−292924号公報、特開2000−37632号公報、特開昭59−133203号公報、特開昭62−218403号公報、特開平7−90017号公報、特公昭43−19960号公報、特公昭47−40473号公報に記載の触媒を挙げることができる。これら各種の触媒は1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、水添共役ジエン共重合体における、JIS K7210に準拠して230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレート(MFR)は、0.01〜100g/10minであることが好ましく、0.01〜10g/10minであることがさらに好ましい。蓄熱物質の保持性の良好な蓄熱材用組成物を得る観点からは、0.01g/10min以上であることが好ましい。
なお、水添共役ジエン共重合体としては、水添ジエン系重合体を1種単独で、又は2種以上を併用することができる。2種以上用いる場合には、2種以上の水添前重合体のブレンド物を水素添加したもの、2種以上の水添ジエン系重合体同士のブレンド物のいずれも用いることができる。
蓄熱材用組成物中の水添共役ジエン共重合体の含有量は、特に限定されないが、蓄熱材用組成物中、3〜50質量%、好ましくは5〜40質量%、より好ましくは5〜20質量%である。蓄熱物質の良好な保持性を維持する観点からは含有量が3質量%以上が好ましく、工業的な観点で有用な蓄熱量を得る観点からは50質量%以下が好ましい。
2.蓄熱物質:
蓄熱物質は、パラフィン化合物、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコールおよび脂肪族エーテルよりなる群から選択される少なくとも1種である。
なお、本明細書における蓄熱物質の融点とは、JIS K−7121に準拠して測定した際の結晶融解ピークにおける補外融解開始温度(Tim)に相当する。
蓄熱物質は、パラフィン化合物、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコールおよび脂肪族エーテルよりなる群から選択される少なくとも1種である。
なお、本明細書における蓄熱物質の融点とは、JIS K−7121に準拠して測定した際の結晶融解ピークにおける補外融解開始温度(Tim)に相当する。
上記パラフィン化合物は、例えば直鎖状および分岐状のアルカンのいずれであってもよいが、蓄熱材の潜熱量をより大きくするとの観点から、直鎖のパラフィン、すなわちn−パラフィンであることが好ましい。パラフィン化合物のうちの大部分が直鎖のパラフィンであれば、少量のイソパラフィンを含有していてもよい。n−パラフィンは、パラフィン化合物全体に対して70質量%以上含有されていることが好ましく、より好ましくは90質量%以上含有されていることが好ましく、特に好ましくは99質量%以上含有されていることが好ましい。
パラフィン化合物の炭素数は、好ましくは7〜24であり、より好ましくは11〜20である。この炭素数の値は、上記の範囲から、所望の相変化温度に応じて適宜に選択される。パラフィンは、本発明が適用される環境温度領域における熱を有効利用するとの観点から、示差走査熱量計(DSC)によって測定した場合に−20〜50℃程度に融解ピーク温度(融点)を有するものを選択して使用することが好ましい。好ましいパラフィン化合物をその融点とともに例示すると、以下のとおりである。
n−ヘプタン(−91℃)、n−ノナン(−51℃)、n−オクタン(−57℃)、n−デカン(−30℃)、n−ウンデカン(−21℃)、n−ドデカン(−12℃)、n−トリデカン(−5℃)、n−テトラデカン(6℃)、n−ペンタデカン(9℃)、n−ヘキサデカン(18℃)、n−ヘプタデカン(21℃)、n−オクタデカン(28℃)、n−ノナデカン(32℃)、n−イコサン(37℃)、n−ヘンイコサン(41℃)およびn−ドコサン(46℃)。
パラフィン化合物の一態様として、石油ワックスを用いることもできる。石油ワックスとしては、例えば、石油又は天然ガスを原料として、減圧蒸留留出油から分離精製することにより製造される、常温において固形のパラフィンワックス、石油を原料として、減圧蒸留残渣油又は重質留出油から分離精製することにより製造される、常温において固形のマイクロクリスタリンワックス等の脂肪族炭化水素が挙げられる。
パラフィンワックスとしては、炭素数20〜40程度のものが、マイクロクリスタリンワックスとしては、炭素数30〜60程度のものが、融解熱量及び入手性の面で好ましい。パラフィンワックスの製品としては、例えば、「HNP−9」、「HNP−51」「FNP−0090」、「FT115」〔いずれも日本精蝋(株)製〕が挙げられる。
上記脂肪酸としては、例えば炭素数が8〜30の脂肪酸を用いることができ、直鎖飽和脂肪酸、直鎖不飽和脂肪酸、分岐飽和脂肪酸、及び分岐不飽和脂肪酸とに大別される。本発明においては、なかでも、直鎖飽和脂肪酸が好ましく用いられる。
直鎖飽和脂肪酸としては、例えば、オクタン酸(C8)、ノナン酸(C9)、デカン酸(カプリン酸)(C10)、ドデカン酸(ラウリン酸)(C12)、テトラデカン酸(ミリスチン酸)(C14)、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)(C16)、オクタデカン酸(ステアリン酸)(C18)、エイコサン酸(C20)、ドコサン酸(C22)、テトラコサン酸(C24)、ヘキサコサン酸(C26)、オクタコサン酸(C28)、及びトリアコンタン酸(C30)等が挙げられる。
上記脂肪酸塩としては、例えば上記脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
上記脂肪酸エステルとしては、例えば乳酸ブチル、乳酸エチル、オレイン酸メチル、コハク酸ジエチル、デカン酸エチル、デカン酸メチル、ドデカン酸ブチル等が挙げられる。
上記脂肪族ケトンとしては、入手性の観点から、炭素数が10〜18の直鎖飽和脂肪酸のメチル、エチル、プロピル、ブチルエステルが好ましく用いられ、例えば2−オクタノン、3−オクタノン、2−ノナノン、3−ノナノン、シクロヘプタノン等が挙げられる。
上記脂肪族アルコールとしては、例えば、炭素数8〜60の脂肪族アルコールを用いることができ、具体的には、2−ドデカノール、1−テトラデカノール、7−テトラデカノール、1−オクタデカノール、1−エイコサノール、1,10−デカンジオール等が挙げられる。これら中でも、産業上の利用に適した潜熱量を得るという観点から、水酸基が分子末端に存在するアルコール化合物(末端アルコール化合物)等が挙げられる。
上記脂肪族エーテル類としては、例えば、炭素数14〜60の脂肪酸エーテルを用いることができ、具体的には、ヘプチルエーテル、オクチルエーテル、テトラデシルエーテル、ヘキサデシルエーテル等が挙げられる。これら中でも、高い潜熱量を有し、合成も容易であるという観点から、酸素原子数が一つであり、対称構造を持つエーテル化合物(対称型エーテル化合物)が好ましく用いられる。
これらの蓄熱物質は1種単独で使用してもよく、あるいは2種類以上を混合して用いてもよい。
これらの蓄熱物質は1種単独で使用してもよく、あるいは2種類以上を混合して用いてもよい。
蓄熱材用組成物中の蓄熱物質の含有量は、特に限定されないが、蓄熱材用組成物中、10〜99.9質量%、好ましくは70〜99質量%、より好ましくは80〜95質量%である。工業的な観点で有用な蓄熱量を得る観点からは10質量%以上が好ましく、使用時に蓄熱材用組成物および蓄熱材の形状を維持する観点からは含有量が99.9質量%以下が好ましい。
3.その他の成分:
本発明の蓄熱材用組成物は、用途に応じた機能を付与する目的で、本発明の効果を損なわない範囲で、フィラーまたは熱可塑性樹脂を含有してもよい。フィラーとしては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック等の着色剤、フェライト等の金属粉末、ガラス繊維、金属繊維等の無機繊維、炭素繊維、アラミド繊維等の有機繊維、窒化アルミ、窒化ホウ素、水酸化アルミニウム、アルミナ、酸化マグネシウム、カーボンナノチューブ、膨張黒鉛等の伝熱性付与剤、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ガラスフレーク、グラスファイバー、アスベスト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、チタン酸カリウムウィスカー、酸化亜鉛ウィスカー等の無機ウィスカー、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、カオリン、ケイソウ土、モンモリロナイト、グラファイト、軽石、エボ粉、コットンフロック、コルク粉、硫酸バリウム、フッ素樹脂等の充填剤が挙げられる。伝熱性の観点からは炭素繊維、膨張黒鉛が好ましい。フィラーは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の蓄熱材用組成物は、用途に応じた機能を付与する目的で、本発明の効果を損なわない範囲で、フィラーまたは熱可塑性樹脂を含有してもよい。フィラーとしては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック等の着色剤、フェライト等の金属粉末、ガラス繊維、金属繊維等の無機繊維、炭素繊維、アラミド繊維等の有機繊維、窒化アルミ、窒化ホウ素、水酸化アルミニウム、アルミナ、酸化マグネシウム、カーボンナノチューブ、膨張黒鉛等の伝熱性付与剤、ガラスビーズ、ガラスバルーン、ガラスフレーク、グラスファイバー、アスベスト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、チタン酸カリウムウィスカー、酸化亜鉛ウィスカー等の無機ウィスカー、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、カオリン、ケイソウ土、モンモリロナイト、グラファイト、軽石、エボ粉、コットンフロック、コルク粉、硫酸バリウム、フッ素樹脂等の充填剤が挙げられる。伝熱性の観点からは炭素繊維、膨張黒鉛が好ましい。フィラーは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の蓄熱材用組成物には、上記フィラー以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、酸化防止剤、帯電防止剤、耐候剤、紫外線吸収剤、ブロッキング防止剤、結晶核剤、難燃化剤、加硫剤、加硫助剤、防菌・防カビ剤、分散剤、着色防止剤、発泡剤、防錆剤などを配合してもよい。
フィラーの含有量は、目的の機能を付与するためにその種類により区々であるが、蓄熱材用組成物の充填時における生産性を維持するという観点からは、蓄熱材用組成物が水添共役ジエン共重合体の融解ピーク温度以上において流動性を維持できる含有量であることが望ましい。フィラーの含有量は、蓄熱材用組成物100質量%に対して、0.01〜50質量%であることが好ましく、0.1〜40質量%であることが更に好ましく、1〜30質量%が特に好ましい。蓄熱材用組成物に対して目的の機能を付与する観点からは、1質量%以上が特に好ましく、流動性を保ち、蓄熱材用組成物の充填時における生産性を維持するという観点からは、30質量%以下が特に好ましい。
細孔を有するシリカや膨張黒鉛などの化合物は、蓄熱材用組成物の含有成分が前記細孔内部まで入り込み、少ない充填量で目的の機能を付与することができるという観点から、フィラーとして好ましい。
細孔を有するシリカとしては、例えば、従来公知の発泡シリカが挙げられる。
細孔を有する膨張黒鉛は公知の方法により製造することができる。例えば、黒鉛材料として天然黒鉛、熱分解黒鉛或いはキッシュ黒鉛を濃硫酸等の強酸と過塩素酸水溶液や硝酸等の強酸化剤との混酸中に浸漬し、層間化合物を形成せしめ、これを通常100℃以上、好ましくは500℃以上の温度で熱処理することにより得ることができる。膨張黒鉛の嵩密度は酸処理条件或いは酸処理後の熱処理条件により調整し得るが、予め高嵩密度のものを得て、これを圧縮あるいは解砕等の機械的操作により所望の嵩密度に調整することも可能である。
上記熱可塑性樹脂としては、例えばポリオレフィン、エチレン・酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。
ポリオレフィンの原料であるオレフィンとしては、α−オレフィンを使用することが好ましく、炭素数2〜12のα−オレフィンを使用することがより好ましく、具体的には、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン等から選択される1種以上を使用することが好ましい。
ポリオレフィンとしては、結晶性を示すものを使用することが好ましく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等を挙げることができる。これらのうち、汎用性の観点から、結晶性ポリオレフィン、とくに結晶性ポリエチレンまたは結晶性ポリプロピレンを用いることが好ましく、結晶性ポリエチレンを用いることが特に好ましい。この結晶性ポリエチレンは、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・オクテン共重合体等であることができるほか、生物由来の原料から得られるバイオポリエチレン(バイオマスポリエチレン)であってもよい。また、結晶性ポリオレフィンは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
結晶性ポリオレフィンにつき、示差走査熱量測定(DSC法)によって測定される融点は、好ましくは80〜140℃、より好ましくは90〜140℃であり、さらに100〜140℃であることが好ましい。特に、使用する蓄熱物質の融点以上の融点を有する結晶性ポリエチレンが好ましく、蓄熱物質の融点よりも20℃以上高い融点を有するものを使用することがより好ましい。また、結晶性ポリエチレンの示差走査熱量測定法(DSC法)により測定される融解熱量は、高温領域における蓄熱材の形状保持性の観点から、50kJ/kg以上あることが好ましい。なお、「結晶性」とは、X線回折測定による結晶化度で50%以上であるものを指す。
結晶性ポリオレフィンの、JIS K−7210に準拠した、温度190℃、荷重2.16kg下におけるメルトフローレート(MFR)は、好ましくは0.01〜100g/10min、より好ましくは0.1〜80g/10minである。
結晶性ポリオレフィンは、そのMwが1,000〜10,000,000であることが好ましく、10,000〜5,000,000であることがより好ましく、10,000〜1,000,000であることが特に好ましい。
蓄熱材用組成物中の熱可塑性樹脂の含有量は、特に限定されないが、蓄熱材用組成物中、0.1〜70質量%であることが好ましく、1〜60質量%であることがより好ましく、1〜50質量%であることが更に好ましい。結晶性ポリオレフィンの含有量が前記範囲にあると、蓄熱材用組成物の加工性の向上、蓄熱材の形状維持性、工業的な観点で有用な蓄熱量を得る観点から好ましい。
II.蓄熱材:
本発明の蓄熱材は、「I.蓄熱材用組成物」に記載の蓄熱材用組成物からなる。その形状としては特に限定されず、シート状をはじめ粒状、ペレット状等各種の形状が挙げられる。蓄熱材の成形方法としては特に限定さないが、以下のようにして行うことができる。
本発明の蓄熱材は、「I.蓄熱材用組成物」に記載の蓄熱材用組成物からなる。その形状としては特に限定されず、シート状をはじめ粒状、ペレット状等各種の形状が挙げられる。蓄熱材の成形方法としては特に限定さないが、以下のようにして行うことができる。
先ず、2本ロール、押出機、2軸混練押出機、撹拌式混合機等の通常の混合・撹拌機を使用し、蓄熱物質及び水添共役ジエン共重合体を含有する蓄熱材用組成物を調製する。撹拌機を使用する場合には、溶融状態にある蓄熱物質に水添共役ジエン共重合体及び必要に応じてフィラー等の添加剤を加えて撹拌する。この際、添加前に水添共役ジエン共重合体はペレット状、粒状、粉末状としておくと作業性が向上する。添加温度は水添共役ジエン共重合体の熱可塑化域であることが好ましく、通常100〜200℃である。
次いで、溶液状となった蓄熱材用組成物を、そのままで、或いは若干冷却して成形する。成形は、型に流し込み、所望のシート状、板状としてもよい。また、蓄熱材は、蓄熱物質の最高結晶転移温度以下になると固形化するので、ブロック状に成形した後、切断してシート状や板状としてもよい。更に、蓄熱材用組成物をフィルム、布、繊維等の上に付着や塗布、或いは含浸させてシート状、板状としてもよい。また、ポリエチレン等の袋にパック詰めにして冷却過程でシート状、板状、棒状とすることも出来る。一方、押出機を用いればシート状、板状に押出成形することができる。また、押出機により棒状、パイプ状にも成形でき、棒状、パイプ状の蓄熱材を細断すれば粒状、ペレット状ともなる。得られた蓄熱材は、例えば、セメント等の建築材料中に混入することで、建築物の空調用途に用いることができる。
III.蓄熱用装置
III−1.蓄熱包装材:
本発明の蓄熱材用組成物を蓄熱材として用いる場合、生産性、安全性、蓄熱性能の保持の観点から、蓄熱材用組成物を包装材料中に充填してなる形態(以下「蓄熱包装材」ともいう。)とすることが好ましい。
III−1.蓄熱包装材:
本発明の蓄熱材用組成物を蓄熱材として用いる場合、生産性、安全性、蓄熱性能の保持の観点から、蓄熱材用組成物を包装材料中に充填してなる形態(以下「蓄熱包装材」ともいう。)とすることが好ましい。
包装材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂からなるフィルム(ポリオレフィン樹脂フィルム)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル樹脂からなるフィルム(ポリエステル樹脂フィルム)、延伸ナイロン(ONy)、ポリアミド(PA)、エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)等からなるフィルム等の、包装材料として公知の基材フィルム;アルミニウム箔等の、均熱化のための金属箔;これらの基材フィルム・金属箔を公知のラミネート法により積層してなる積層フィルムが挙げられる。
蓄熱材用組成物を包装材料中に充填する方法としては、例えば、上記基材フィルムのうち、熱融着性(ヒートシール性)を有する基材フィルムを最内層として含む包装材料中に、公知の充填装置により蓄熱材用組成物を充填し、これをヒートシールバーにてヒートシールし、密封する方法(ヒートシール法)が生産性の面で好ましい。基材フィルムとしては、熱融着性を有するポリオレフィン樹脂フィルム(以下「熱融着性オレフィン層」ともいう。)が好ましく、特にPEフィルム、PPフィルムが好ましい。
上記のPEフィルム、PPフィルムは、油性物質である蓄熱物質等に対するバリア性が低いため、これらを単独層としてなる包装材料を用いると、蓄熱物質が染み出す(オイルブリード)場合がある。
このため、上記包装材料でより好ましく用いられる形態として、ヒートシール層(最内層)と耐油性を有する極性樹脂(以下「耐油性極性樹脂」ともいう。)からなる層(以下「耐油性極性樹脂層」ともいう。)とを含む積層フィルムが挙げられる。
積層フィルムにおいてヒートシール層としては、熱融着性オレフィン層が好ましい。熱融着性オレフィン層としては、PEフィルム、PPフィルムが好ましく、生産性の観点からLLDPEフィルムが更に好ましい。積層フィルムにおいて耐油性極性樹脂層としては、例えば、PAフィルム、PETフィルムが挙げられる。耐油性極性樹脂層でヒートシール層(最内層)を覆うことで、オイルブリードをより防ぐことができる。
上記ヒートシール層、耐油性極性樹脂層の各層の膜厚としては、各層の機能を十分発現させる、機械的強度を得るという観点から、ヒートシール層においては50μm以上であることが好ましく、耐油性極性樹脂層においては10μm以上であることが好ましい。また、これらの層に更に機能性を持たせるため、耐熱性樹脂フィルムやガスバリア性樹脂フィルムを積層することができる。
具体的な形態としては、以下のような層構成の包装材料を挙げることができる。なお、以下の層構成の例示においては、左側から順に最外層〜最内層であることとし、PEフィルム等において「フィルム」は省略することがあり、また、丸括弧内に示した基材フィルムは、左隣に記載の基材フィルムに替えて用いることができるものである。
(1)PA/PE(PP)
本発明の蓄熱包装材をヒートシールにより密封する場合、ヒートシール層(最内層)としては熱融着性オレフィン層を用いることが好ましい。熱融着性オレフィン層としては、PE又はPPが特に好ましいが、PE、PPは油性成分である蓄熱物質等に対するバリア性が低いため、これらを単独層としてなる包装材料を用いると、オイルが染み出す場合(オイルブリード)がある。そのため、耐油性極性樹脂(PA、最外層)で最内層を覆う構成であることが好ましい。上記の各基材フィルムの膜厚としては、PE及びPPにおいては50μm以上であることが好ましく、PAにおいては10μm以上であることが好ましい。
本発明の蓄熱包装材をヒートシールにより密封する場合、ヒートシール層(最内層)としては熱融着性オレフィン層を用いることが好ましい。熱融着性オレフィン層としては、PE又はPPが特に好ましいが、PE、PPは油性成分である蓄熱物質等に対するバリア性が低いため、これらを単独層としてなる包装材料を用いると、オイルが染み出す場合(オイルブリード)がある。そのため、耐油性極性樹脂(PA、最外層)で最内層を覆う構成であることが好ましい。上記の各基材フィルムの膜厚としては、PE及びPPにおいては50μm以上であることが好ましく、PAにおいては10μm以上であることが好ましい。
(2)PET/PA/PE(PP)
本発明の蓄熱材の使用態様によっては、蓄熱包装材に対し、更に耐熱性が要求される場合がある。PAを基材フィルムとして用いた場合、耐熱性を補う目的で、更にPETで外側を覆うことが好ましい。上記の各基材フィルムの膜厚としては、PE及びPPにおいては50μm以上であることが好ましく、PAにおいては10μm以上であることが好ましく、PETにおいては10μm以上であることが好ましい。
本発明の蓄熱材の使用態様によっては、蓄熱包装材に対し、更に耐熱性が要求される場合がある。PAを基材フィルムとして用いた場合、耐熱性を補う目的で、更にPETで外側を覆うことが好ましい。上記の各基材フィルムの膜厚としては、PE及びPPにおいては50μm以上であることが好ましく、PAにおいては10μm以上であることが好ましく、PETにおいては10μm以上であることが好ましい。
(3)PET(PA)/EVOH/PA/PE(PP)
本発明の蓄熱材用組成物の含有成分である蓄熱物質の中でも、パラフィン化合物、とくにテトラデカンのような揮発性の高いものはPAを通過することがあるため、その場合、包装材料はガスバリア層としてEVOHを更に備えることが好ましい。上記の各基材フィルムの膜厚としては、PE及びPPにおいては50μm以上が好ましく、PAにおいては10μm以上が好ましく、EVOHにおいては10μm以上が好ましく、PETにおいては10μm以上が好ましい。
本発明の蓄熱材用組成物の含有成分である蓄熱物質の中でも、パラフィン化合物、とくにテトラデカンのような揮発性の高いものはPAを通過することがあるため、その場合、包装材料はガスバリア層としてEVOHを更に備えることが好ましい。上記の各基材フィルムの膜厚としては、PE及びPPにおいては50μm以上が好ましく、PAにおいては10μm以上が好ましく、EVOHにおいては10μm以上が好ましく、PETにおいては10μm以上が好ましい。
なお、上記(1)〜(3)に記載した基材フィルムを用いて包装材料を得る場合、共押出し法、ドライラミネート法、ヒートシール法等の公知の方法が用いられる。
III−2.蓄熱容器:
本発明の蓄熱材用組成物を蓄熱材として用いる場合、生産性、安全性、蓄熱性能の保持の観点から、蓄熱材用組成物を容器中に充填してなる形態(以下「蓄熱容器」ともいう。)とすることが好ましい。
本発明の蓄熱材用組成物を蓄熱材として用いる場合、生産性、安全性、蓄熱性能の保持の観点から、蓄熱材用組成物を容器中に充填してなる形態(以下「蓄熱容器」ともいう。)とすることが好ましい。
容器としては、例えば合成樹脂をブロー成形して得たブロー容器、金属容器等を挙げることができる。これらのうち、容器形状の自由度の高さおよび取扱いの容易性から、ブロー容器を使用することが好ましい。
ブロー容器を構成する材料としては、蓄熱物質の揮発を防止するとの観点から、少なくとも、ポリオレフィンからなる層と、エチレン/ビニルアルコール共重合体からなるバリア層と、両者間に配置され両者を結合する接着層と、を有する多層ブロー容器を使用することが好ましい。ここで使用されるポリオレフィンとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等を挙げることができる。
多層ブロー容器の層構成としては、3種3層構成(ポリオレフィンからなる外層/接着層/バリア層からなる内層)または3種5層構成(ポリオレフィンからなる外層/接着層/バリア層/接着層/ポリオレフィンからなる内層)等を挙げることができる。
容器の形状は、蓄熱材を配置すべき構造材の中間層の形状に応じて、適宜の形状とすることができる。また、ブロー容器の層の厚さは特に限定されないが、0.3mm〜7mmの範囲が例示される。
このような多層ブロー容器は、例えば特開2011−168072号公報に記載の方法を参考として製造することができる。
上記の蓄熱包装材または蓄熱容器は、視認により内容物を確認することができるため、透明であることが好ましい。また、蓄熱材の温度管理を目的として、蓄熱材の表面に温度表示材料を設けることもできる。また、上記の蓄熱材は、断熱材と組み合わせて用いることが好ましい。断熱材としては、例えばグラスウールマット、多孔質板、合成樹脂発泡体真空断熱材等を使用することができる。真空断熱材としては、繊維状のコア部材の周囲を薄板またはアルミやステンレスの薄板またはフィルムで密封し内部を真空引きして形成したもので、コア部材としては、例えば金属細線やグラスウール繊維が用いられる。
このようにして得られた蓄熱用装置は、例えば、熱源と水等の熱搬送媒体とともに用いて熱搬送媒体を循環させることで、また、被温調室を囲む壁面に埋設することで空調用途や輸送用途に用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。また、各種物性の測定方法、及び諸特性の評価方法を以下に示す。
〈水添共役ジエン共重合体の物性〉
[重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)の比率(%)]:ブロック共重合体を調製する際に使用した原料の仕込み量から、重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)の合計質量に対する各重合体ブロックの質量を比率で算出した。
[重合体ブロック(B)のビニル結合含量(モル%)]:得られた水添前共重合体に対して、赤外分析法を用い、ハンプトン法により重合体ブロック(B)のビニル結合含量(モル%)を算出した。
[重量平均分子量]:ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、商品名:HLC−8120GPC、東ソー・ファインケム社製、カラム:東ソー社製、GMH−XL)を用いて、ポリスチレン換算で重量平均分子量を求めた。
[カップリング率(%)]:上述のゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定で得られた波形を波形分離し、波形の面積比からカップリング率を算出した。
[水素添加率(%)]:四塩化炭素溶液を用い、270MHz、1H−NMRスペクトルから水素添加率(%)を算出した。
[MFR(g/10min)]:JIS K7210に準拠して、230℃、2.16kg荷重でMFR(g/10min)を測定した。
〈蓄熱材用組成物の物性及び諸特性〉
[蓄熱材用組成物の融点(℃)及び潜熱量(kJ/kg)の測定]:蓄熱材用組成物の融点及び潜熱量は、示差走査熱量測定計(DSC)を用いて測定した。測定は、サンプルを100℃に10分間保持した後、−30℃まで10℃/分の速度で冷却し、次いで−30℃に10分間保持した後、100℃まで10℃/分の速度で昇温する方法で行った。JIS K−7121に準拠して、配合した蓄熱物質に相当する融解ピークの補外融解開始温度を蓄熱材用組成物の融点とし、融解熱量を蓄熱材用組成物の潜熱量とした。なお、複数の融解ピークを有する蓄熱材用組成物の融点は、より融解熱量の大きな融解ピークの補外融解開始温度とし、またその潜熱量はその融解ピークの融解熱量とした。多峰性ピークを有し個々の融解ピークの区別が付かない場合は、それらを一つの融解ピークとみなして処理した。
[ブリード性]:蓄熱材用組成物を2mm厚のシート状に成形し、40mm×40mmの大きさに切り出したものを3枚重ねた後、ポリエチレンフィルム(内層)とポリアミドフィルム(外層)とからなる積層フィルムにて包装して試験サンプルを得た。表1および2に記載の試験温度に設定したギアオーブン中にサンプルを投入して静置した。1時間後にサンプルを取り出して充分冷却した後、蓄熱物質が分離しているかを目視確認し、以下の基準にてブリード性を評価した。
AA…ほとんど分離が認められず、ブリード性が低い。
BB…明らかに分離が確認され、ブリード性が高い。
[流動性]:蓄熱材用組成物50gを200mLのガラス製ビーカーに入れ、表1および2に記載の試験温度に設定したギアオーブン中で1時間加熱溶解させた。水平台上にビーカーを移動した後に90°傾け、組成物の様子を目視観察した。以下の基準にて流動性を評価した。
AA…5秒以内にビーカーの縁から組成物の溶液が流出するため、流動性が良い。
BB…5秒以内にビーカーの縁から組成物の溶液が流出しないため、流動性が悪い。
[重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)の比率(%)]:ブロック共重合体を調製する際に使用した原料の仕込み量から、重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)の合計質量に対する各重合体ブロックの質量を比率で算出した。
[重合体ブロック(B)のビニル結合含量(モル%)]:得られた水添前共重合体に対して、赤外分析法を用い、ハンプトン法により重合体ブロック(B)のビニル結合含量(モル%)を算出した。
[重量平均分子量]:ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、商品名:HLC−8120GPC、東ソー・ファインケム社製、カラム:東ソー社製、GMH−XL)を用いて、ポリスチレン換算で重量平均分子量を求めた。
[カップリング率(%)]:上述のゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定で得られた波形を波形分離し、波形の面積比からカップリング率を算出した。
[水素添加率(%)]:四塩化炭素溶液を用い、270MHz、1H−NMRスペクトルから水素添加率(%)を算出した。
[MFR(g/10min)]:JIS K7210に準拠して、230℃、2.16kg荷重でMFR(g/10min)を測定した。
〈蓄熱材用組成物の物性及び諸特性〉
[蓄熱材用組成物の融点(℃)及び潜熱量(kJ/kg)の測定]:蓄熱材用組成物の融点及び潜熱量は、示差走査熱量測定計(DSC)を用いて測定した。測定は、サンプルを100℃に10分間保持した後、−30℃まで10℃/分の速度で冷却し、次いで−30℃に10分間保持した後、100℃まで10℃/分の速度で昇温する方法で行った。JIS K−7121に準拠して、配合した蓄熱物質に相当する融解ピークの補外融解開始温度を蓄熱材用組成物の融点とし、融解熱量を蓄熱材用組成物の潜熱量とした。なお、複数の融解ピークを有する蓄熱材用組成物の融点は、より融解熱量の大きな融解ピークの補外融解開始温度とし、またその潜熱量はその融解ピークの融解熱量とした。多峰性ピークを有し個々の融解ピークの区別が付かない場合は、それらを一つの融解ピークとみなして処理した。
[ブリード性]:蓄熱材用組成物を2mm厚のシート状に成形し、40mm×40mmの大きさに切り出したものを3枚重ねた後、ポリエチレンフィルム(内層)とポリアミドフィルム(外層)とからなる積層フィルムにて包装して試験サンプルを得た。表1および2に記載の試験温度に設定したギアオーブン中にサンプルを投入して静置した。1時間後にサンプルを取り出して充分冷却した後、蓄熱物質が分離しているかを目視確認し、以下の基準にてブリード性を評価した。
AA…ほとんど分離が認められず、ブリード性が低い。
BB…明らかに分離が確認され、ブリード性が高い。
[流動性]:蓄熱材用組成物50gを200mLのガラス製ビーカーに入れ、表1および2に記載の試験温度に設定したギアオーブン中で1時間加熱溶解させた。水平台上にビーカーを移動した後に90°傾け、組成物の様子を目視観察した。以下の基準にて流動性を評価した。
AA…5秒以内にビーカーの縁から組成物の溶液が流出するため、流動性が良い。
BB…5秒以内にビーカーの縁から組成物の溶液が流出しないため、流動性が悪い。
(合成例1 水添共役ジエン共重合体[H−1]の調製)
窒素置換された内容積50Lの反応容器に、シクロヘキサン27000g、テトラヒドロフラン30g、スチレン45g、及びn−ブチルリチウム0.3gを加え、重合開始温度20℃にて重合した。反応完結後、1,3−ブタジエン1700gを逐次添加しながら断熱重合した。反応完結後、さらにスチレン45gを加え重合することによりブロック共重合体を調製した。引き続き、上記ブロック共重合体を含む反応液に、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムフルフリルオキシクロライド1g、及びn−ブチルリチウム0.6gを加え、水素圧1.0MPaを保つよう2時間反応させた。反応後、反応液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留で除去することによって、目的とする水添共役ジエン共重合体[H−1]を調製した。
窒素置換された内容積50Lの反応容器に、シクロヘキサン27000g、テトラヒドロフラン30g、スチレン45g、及びn−ブチルリチウム0.3gを加え、重合開始温度20℃にて重合した。反応完結後、1,3−ブタジエン1700gを逐次添加しながら断熱重合した。反応完結後、さらにスチレン45gを加え重合することによりブロック共重合体を調製した。引き続き、上記ブロック共重合体を含む反応液に、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムフルフリルオキシクロライド1g、及びn−ブチルリチウム0.6gを加え、水素圧1.0MPaを保つよう2時間反応させた。反応後、反応液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留で除去することによって、目的とする水添共役ジエン共重合体[H−1]を調製した。
(合成例2 水添共役ジエン共重合体[H−2]の調製)
窒素置換された内容積50Lの反応容器に、シクロヘキサン27000g、テトラヒドロフラン30g、スチレン18g、及びn−ブチルリチウム0.17gを加え、重合開始温度20℃にて重合した。反応完結後、1,3−ブタジエン1750gを逐次添加しながら断熱重合した。反応完結後、さらにスチレン18gを加え重合することによりブロック共重合体を調製した。引き続き、上記ブロック共重合体を含む反応液に、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムフルフリルオキシクロライド1g、及びn−ブチルリチウム0.6gを加え、水素圧1.0MPaを保つよう2時間反応させた。反応後、反応液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留で除去することによって、目的とする水添共役ジエン共重合体[H−2]を調製した。
窒素置換された内容積50Lの反応容器に、シクロヘキサン27000g、テトラヒドロフラン30g、スチレン18g、及びn−ブチルリチウム0.17gを加え、重合開始温度20℃にて重合した。反応完結後、1,3−ブタジエン1750gを逐次添加しながら断熱重合した。反応完結後、さらにスチレン18gを加え重合することによりブロック共重合体を調製した。引き続き、上記ブロック共重合体を含む反応液に、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムフルフリルオキシクロライド1g、及びn−ブチルリチウム0.6gを加え、水素圧1.0MPaを保つよう2時間反応させた。反応後、反応液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留で除去することによって、目的とする水添共役ジエン共重合体[H−2]を調製した。
(合成例3 水添共役ジエン共重合体[H−3]の調製)
合成例1において、加えたn−ブチルリチウムの量を0.6gに変更し、1,3−ブタジエンの反応完結後に系内にメチルジクロロシラン2gを添加して反応させたこと以外は、合成例1と同様の操作を行い、目的とする水添共役ジエン共重合体[H−3]を調製した。
合成例1において、加えたn−ブチルリチウムの量を0.6gに変更し、1,3−ブタジエンの反応完結後に系内にメチルジクロロシラン2gを添加して反応させたこと以外は、合成例1と同様の操作を行い、目的とする水添共役ジエン共重合体[H−3]を調製した。
(合成例4 水添共役ジエン共重合体[H−4]の調製)
窒素置換された内容積50Lの反応容器に、シクロヘキサン27000g、テトラヒドロフラン100g、スチレン55g、及びn−ブチルリチウム0.43gを加え、重合開始温度20℃にて重合した。反応完結後、1,3−ブタジエン1700gを逐次添加しながら断熱重合した。反応完結後、さらにスチレン55gを加え重合することによりブロック共重合体を調製した。引き続き、上記ブロック共重合体を含む反応液に、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムフルフリルオキシクロライド1g、及びn−ブチルリチウム0.6gを加え、水素圧1.0MPaを保つよう2時間反応させた。反応後、反応液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留で除去することによって、目的とする水添共役ジエン共重合体[H−4]を調製した。
窒素置換された内容積50Lの反応容器に、シクロヘキサン27000g、テトラヒドロフラン100g、スチレン55g、及びn−ブチルリチウム0.43gを加え、重合開始温度20℃にて重合した。反応完結後、1,3−ブタジエン1700gを逐次添加しながら断熱重合した。反応完結後、さらにスチレン55gを加え重合することによりブロック共重合体を調製した。引き続き、上記ブロック共重合体を含む反応液に、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムフルフリルオキシクロライド1g、及びn−ブチルリチウム0.6gを加え、水素圧1.0MPaを保つよう2時間反応させた。反応後、反応液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留で除去することによって、目的とする水添共役ジエン共重合体[H−4]を調製した。
(合成例5 水添共役ジエン共重合体[H−5]の調製)
窒素置換された内容積50Lの反応容器に、シクロヘキサン27000g、テトラヒドロフラン40g、スチレン90g、及びn−ブチルリチウム0.2gを加え、重合開始温度20℃にて重合した。反応完結後、1,3−ブタジエン1600gを逐次添加しながら断熱重合した。反応完結後、さらにスチレン90gを加え重合することによりブロック共重合体を調製した。引き続き、上記ブロック共重合体を含む反応液に、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムフルフリルオキシクロライド1g、及びn−ブチルリチウム0.6gを加え、水素圧1.0MPaを保つよう2時間反応させた。反応後、反応液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留で除去することによって、目的とする水添共役ジエン共重合体[H−5]を調製した。
窒素置換された内容積50Lの反応容器に、シクロヘキサン27000g、テトラヒドロフラン40g、スチレン90g、及びn−ブチルリチウム0.2gを加え、重合開始温度20℃にて重合した。反応完結後、1,3−ブタジエン1600gを逐次添加しながら断熱重合した。反応完結後、さらにスチレン90gを加え重合することによりブロック共重合体を調製した。引き続き、上記ブロック共重合体を含む反応液に、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムフルフリルオキシクロライド1g、及びn−ブチルリチウム0.6gを加え、水素圧1.0MPaを保つよう2時間反応させた。反応後、反応液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留で除去することによって、目的とする水添共役ジエン共重合体[H−5]を調製した。
(合成例6 水添共役ジエン共重合体[H−6]の調製)
窒素置換された内容積50Lの反応容器に、シクロヘキサン27000g、テトラヒドロフラン35g、スチレン45g、及びn−ブチルリチウム0.6gを加え、重合開始温度20℃にて重合した。反応完結後、1,3−ブタジエン1700gを逐次添加しながら断熱重合した。反応完結後、さらにスチレン45gを加え重合することによりブロック共重合体を調製した。引き続き、上記ブロック共重合体を含む反応液に、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムフルフリルオキシクロライド1g、及びn−ブチルリチウム0.6gを加え、水素圧1.0MPaを保つよう2時間反応させた。反応後、反応液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留で除去することによって、目的とする水添共役ジエン共重合体[H−6]を調製した。
以上で得られた水添共役ジエン共重合体[H−1]〜[H−6]の物性値を表1に示す。
窒素置換された内容積50Lの反応容器に、シクロヘキサン27000g、テトラヒドロフラン35g、スチレン45g、及びn−ブチルリチウム0.6gを加え、重合開始温度20℃にて重合した。反応完結後、1,3−ブタジエン1700gを逐次添加しながら断熱重合した。反応完結後、さらにスチレン45gを加え重合することによりブロック共重合体を調製した。引き続き、上記ブロック共重合体を含む反応液に、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムフルフリルオキシクロライド1g、及びn−ブチルリチウム0.6gを加え、水素圧1.0MPaを保つよう2時間反応させた。反応後、反応液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入して溶媒を水蒸気蒸留で除去することによって、目的とする水添共役ジエン共重合体[H−6]を調製した。
以上で得られた水添共役ジエン共重合体[H−1]〜[H−6]の物性値を表1に示す。
[実施例1]
表1に記載の構造を持つ水添共役ジエン共重合体[H−1]100部と、蓄熱物質としてテトラデカン900部と、老化防止剤として「AO−60」(株式会社ADEKA製)5部とを、ガラス製のフラスコ内にて120℃に加熱・混合することで蓄熱材用組成物を製造した。製造した蓄熱材用組成物の融点は3.5℃であり、潜熱量は190kJ/kgであり、ブリード性の評価はAAであり、流動性の評価はAAであった。
表1に記載の構造を持つ水添共役ジエン共重合体[H−1]100部と、蓄熱物質としてテトラデカン900部と、老化防止剤として「AO−60」(株式会社ADEKA製)5部とを、ガラス製のフラスコ内にて120℃に加熱・混合することで蓄熱材用組成物を製造した。製造した蓄熱材用組成物の融点は3.5℃であり、潜熱量は190kJ/kgであり、ブリード性の評価はAAであり、流動性の評価はAAであった。
[実施例2〜8、比較例1〜3]
実施例1において、配分組成を表1および2に記載したとおりに変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2〜6及び比較例1〜3の蓄熱材用組成物を製造した。
実施例1において、配分組成を表1および2に記載したとおりに変更したこと以外は実施例1と同様にして、実施例2〜6及び比較例1〜3の蓄熱材用組成物を製造した。
実施例及び比較例で用いた各成分は以下のとおりである。
蓄熱物質
・PCM1…テトラデカン
・PCM2…オクタデカン
・PCM3…ステアリン酸ブチル
・PCM4…n−ヘプチルエーテル
その他添加物
・AD1…LDPE ノバテックLD LC600A
・AD2…膨張黒鉛 EC1500(伊藤黒鉛工業株製)
老化防止剤
・AO−60…ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](株式会社ADEKA製)
製造した蓄熱材用組成物の測定結果及び評価結果を併せて表1および2に記す。
蓄熱物質
・PCM1…テトラデカン
・PCM2…オクタデカン
・PCM3…ステアリン酸ブチル
・PCM4…n−ヘプチルエーテル
その他添加物
・AD1…LDPE ノバテックLD LC600A
・AD2…膨張黒鉛 EC1500(伊藤黒鉛工業株製)
老化防止剤
・AO−60…ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](株式会社ADEKA製)
製造した蓄熱材用組成物の測定結果及び評価結果を併せて表1および2に記す。
本発明の蓄熱材用組成物は、最高結晶転移温度以上においても相分離、液相のブリードがなく、しかも形状保持性に優れ、更には成形加工する際の流動性に優れる蓄熱材を好適に製造することができる。そのため、例えばホテル、空港、地下街等の空調用途;自動車等のキャニスター用途;ICチップ等の電子部品の昇温防止用途;下着の繊維、臓器輸送用、橋梁のコンクリート材料等の保温用途;カーブミラーの防曇用途;等の種々の分野での利用が期待できる。
Claims (5)
- 一般式 [A−B−A]n、又は(A−B)x−Y
(式中、Aは、アルケニル芳香族化合物に由来する構成単位を50質量%を超えて含む重合体ブロック(A)を表し、Bは、共役ジエン化合物に由来する構成単位を50質量%を超えて含む、ビニル結合含量が30モル%以上の重合体ブロック(B)を表し、nは1〜3の整数を表し、xは2以上の整数を表し、Yはカップリング剤残基をそれぞれ表す。)
で表され、前記重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)との質量換算の比率((A)/(B))が1/99〜5/95である、ブロック共重合体の水素添加物であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量が30万以上である水添共役ジエン共重合体と、
蓄熱物質とを含有する、
蓄熱材用組成物。 - 前記蓄熱物質が、パラフィン化合物、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコールおよび脂肪族エーテルよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の蓄熱材用組成物。
- 前記水添共役ジエン共重合体の、JIS K7210に準拠して230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが、0.01〜100g/10minである、
請求項1または2に記載の蓄熱材用組成物。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄熱材用組成物から形成されてなる、蓄熱材。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄熱材用組成物を、包装材料または容器中に含んでなる、蓄熱用装置。
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JP2012246376A JP2014095011A (ja) | 2012-11-08 | 2012-11-08 | 蓄熱材用組成物及び蓄熱材 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020021684A1 (ja) * | 2018-07-26 | 2020-01-30 | 日立化成株式会社 | 組成物、シート及び蓄熱材 |
-
2012
- 2012-11-08 JP JP2012246376A patent/JP2014095011A/ja active Pending
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---|---|---|---|---|
WO2020021684A1 (ja) * | 2018-07-26 | 2020-01-30 | 日立化成株式会社 | 組成物、シート及び蓄熱材 |
JPWO2020021684A1 (ja) * | 2018-07-26 | 2021-08-02 | 昭和電工マテリアルズ株式会社 | 組成物、シート及び蓄熱材 |
JP7298615B2 (ja) | 2018-07-26 | 2023-06-27 | 株式会社レゾナック | 組成物、シート及び蓄熱材 |
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