JP4849912B2 - 共重合体組成物及び樹脂シート - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器等の部品からの発熱を放熱させるために、優れた熱伝導性と耐熱性を備え、更に成形加工性、リサイクル性の優れた共重合体組成物及びそれを用いた放熱性に優れた樹脂シートに関するものである。
従来からデジタル家電の普及に伴い、電気部品・電子機器の高速化や高機能化の要求が高まってきている。しかしながら、これら電子部品や電子機器において、電子制御を行うLSIやCPU等の電子素子は、コンピュータの集積度の増大及び動作の高速化により消費電力が増大し、それ故発熱量の増大により電子素子の不具合が生じる等問題を抱えており、放熱対策は不可欠なものとなっている。一般の電子機器における放熱は、ヒートシンクなどが取り付けられ、さらにヒートシンクを冷却ファン等により強制的に空冷することも行われている。ノート型パーソナルコンピュータを始めとする小型機器や、高密度実装される電子部品においては、冷却ファンなど設置する空間が小さいなど制約があり、シリコーングリースを塗布することにより放熱対策が行われていた。また電子部品に対する高性能化の要求に対応するため放熱シートを使用するケースが増加してきている。放熱シートはヒートシンクなどの冷却部品を発熱体に取り付ける際、両者間の接触を密にして熱を有効に冷却部品へ伝達させる目的で使用されている。
近年、各用途において、熱を拡散させるとした放熱性に優れた樹脂シートが求められている。
これまで放熱シートはシリコーンゴムやシリコーンゲルシートをベースとした材料に比較的熱伝導性の高い充填材を充填させたものが使用されている。
しかしながら、シリコーン系グリスは高粘度の液状であるため、発熱部品に塗布する場合、塗布量の制御が難しく、また場合によっては発熱部品以外への付着、汚染の懸念がある。また、シリコーン樹脂は樹脂中に低分子シロキサンが含まれていることから、発熱体に取り付けて使用する場合、低分子シロキサンガスが発生し、該ガスが電極接点などへ付着して二酸化珪素が生成することが原因となって、接点不良を発生する可能性がある。
さらに、シリコーンゴムシートはシリコーン樹脂そのものが高価である他、加硫工程が必要であるため、シート製造の時に生じる余分なシートや、一度流通した使用したシートをリサイクルのため回収したとしても再度溶融成形加工して使用することは困難であることから、リサイクルが可能な放熱シートが望まれている。
一方、樹脂に機械的強度を向上する目的として金属酸化物を配合することが提案されている。特許文献1では、共役ジエンとビニル芳香族化合物からなる共重合体に水素添加してなる水添共重合体に酸化亜鉛を充填した樹脂組成物が提案されている。これは材料の機械的強度の向上を目的としたものであり、放熱性に関して何ら記述はない。
特許文献2では、熱可塑性エラストマーにパラフィン系オイルと熱伝導性充填剤を充填した樹脂組成物が提案されている。これは熱可塑性エラストマーに熱伝導性の充填剤を高充填させることを目的としたものである。
特開2003−277560号公報 特開2003−049046号公報
本発明は、上記の如き熱伝導性材料の抱える問題を解決するためになされたものであって、製造時の切粉が少なく、加熱重量減少が少なく且つ熱伝導性に優れ、かつ再度溶融成形加工が可能としたリサイクル性に優れた共重合体組成物及びそれを用いた放熱性に優れた樹脂シートを提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の水添共重合体又は変性水添共重合体と特定量のパラフィン系オイルからなる熱可塑性樹脂組成物に、核部と該核部から4軸方向に伸びた針状結晶部を有する酸化亜鉛1〜99重量%を配合した共重合体組成物が、製造時の切粉が少なく、加熱重量減少が少なく且つ熱伝導性に優れ、かつリサイクル性に優れたシート状の成形加工性に適することを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明の共重合体組成物は、
共役ジエンとビニル芳香族化合物からなる共重合体に水素を添加してなる下記(a)から(d)を満たす水添共重合体及び/または共役ジエンとビニル芳香族化合物からなる共重合体に水素を添加してなり、かつ官能基を少なくとも1個結合する下記(a)から(d)を満たす変性水添共重合体(1)と、
パラフィン系オイル(2)と、
核部と該核部から異なる4軸方向に伸びた針状結晶部を有する酸化亜鉛(3)とからなり、
水添共重合体及び/または変性水添共重合体(1)の合計100重量部に対し、パラフィン系オイル(2)が10〜100重量部であり、かつ水添共重合体及び/または変性水添共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)、酸化亜鉛(3)の合計量に対し、酸化亜鉛(3)を30〜90重量%含有することを特徴とする共重合体組成物。
(a)ビニル芳香族化合物の含有量が50重量%を越え、90重量%以下。
(b)ビニル芳香族化合物重合体ブロックの量が40重量%以下。
(c)重量平均分子量が5万〜100万。
(d)共役ジエン化合物に基づく二重結合の10%以上が水添されている。
本発明の共重合体組成物は、水添共重合体および/または変性水添共重合体(1)中のビニル芳香族化合物重合体ブロックの量が10重量%未満であること、または水添共重合体および/または変性水添共重合体(1)中のビニル芳香族化合物重合体ブロックの量が10〜40重量%であること、が好ましい。
また、水添共重合体および/または変性水添共重合体(1)が下記一般式(イ)〜(ホ)から選ばれる少なくとも一つの構造を有する共重合体の水素添加物であることが好ましい。
(イ)B
(ロ)B−A
(ハ)B−A−B
(ニ)(B−A)m−X
(ホ)(B−A)n−X−Ap
(ここで、Bは共役ジエンとビニル芳香族化合物とのランダム共重合体ブロックであり、Aはビニル芳香族化合物重合体ブロックである。mは2以上の整数であり、n及びpはそれぞれ1以上の整数である。Xはカップリング剤残基を示す。)
また、変性水添共重合体が、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合していることが好ましく、前記原子団が、下記から選ばれる少なくとも1個であることがより好ましい。
Figure 0004849912
(上式で、R1〜R4は、水素又は炭素数1〜24の炭化水素基、あるいは水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を有する炭素数1〜24の炭化水素基。
5は炭素数1〜48の炭化水素鎖、あるいは水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を有する炭素数1〜48の炭化水素鎖。 なおR1〜R4の炭化水素基、及びR5の炭化水素鎖中には、水酸基、エポキシ基、シラノール基、アルコキシシラン基以外の結合様式で、酸素、窒素、シリコン等の元素が結合しも良い。
6は水素又は炭素数1〜8のアルキル基。)
また、変性水添共重合体が、有機リチウム化合物を重合触媒として得た共役ジエンとビニル芳香族化合物からなる共重合体のリビング末端に、官能基を含有する変性剤を付加反応させてなる変性共重合体に水素添加してなることが好ましい。
また、水添共重合体及び/または変性水添共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)と酸化亜鉛(3)の合計100重量部に対し、アクリル系樹脂を0.01〜5重量部含有することが好ましい。
また、水添共重合体及び/または変性水添共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)と酸化亜鉛(3)の合計100重量部に対し、脂肪酸塩を0.01〜5重量部含有することが好ましい。
また、さらに10W/m・k以上の熱伝導性充填剤を添加してなることが好ましい。
次に、本発明の樹脂シートは、共重合体組成物をシート状に成形してなることを特徴とし、本発明の樹脂シートを溶融させ再度シート状に成形してなる樹脂シート、及び本発明の樹脂シートを本発明の共重合体組成物と共に溶融させ再度シート状に成形してなる樹脂シートをも含むものである。
本発明によって、生産性が良く、揮発性が低く、リサイクル性に優れ、表面平滑性に優れ、かつ、熱伝導性に優れた共重合体組成物及びそれを用いた放熱性に優れる樹脂シートの提供が可能となった。
<水添共重合体及び/または変性水添共重合体(1)>
本発明の水添共重合体又は変性水添共重合体(以下、「水添共重合体等」という場合もある。)は、共役ジエンとビニル芳香族化合物からなる共重合体に、水素を添加してなる水添共重合体等である。
(a)本発明において、水添共重合体又は変性水添共重合体におけるビニル芳香族化合物の含有量は50重量%を越え90重量%以下、好ましくは50重量%を越え88重量%以下、さらに好ましくは50重量%を越え86重量%以下である。ビニル芳香族化合物の含有量が本発明で規定する範囲のものを使用することは、柔軟性に富み、耐摩耗性、耐傷付き性、強度などに優れた共重合体組成物を得るために必要である。なお、該水添共重合体等において、水素添加されたビニル芳香族化合物が含まれている場合があるが、この水素添加されたビニル芳香族化合物も同じく水添共重合体等中のビニル芳香族化合物含有量に含まれるものとする。本発明においては、水添共重合体等におけるビニル芳香族化合物の含有量は、水素添加前の共重合体中のビニル芳香族化合物含有量で把握しても良い。
(b)本発明で使用する水添共重合体又は変性水添共重合体において、ビニル芳香族化合物重合体ブロックの含有量は40重量%以下、好ましくは3〜40重量%、さらに好ましくは5〜35重量%である。本発明において、柔軟性の良好な組成物を得たい場合、ビニル芳香族化合物重合体ブロックの含有量は10重量%未満、好ましくは8重量%未満、さらに好ましくは5重量%未満であることが奨励される。また、本発明の共重合体組成物を得る上で、水添共重合体等として耐ブロッキング性に優れたものが好ましい場合、ビニル芳香族化合物重合体ブロックは10〜40重量%、好ましくは13〜37重量%、さらに好ましくは15〜35重量%であることが奨励される。
ビニル芳香族化合物重合体ブロックの含有量の測定は、例えば四酸化オスミウムを触媒として水素添加前の共重合体をターシャルブチルハイドロパーオキサイドにより酸化分解する方法(I.M.KOLTHOFF,etal.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方法)により得たビニル芳香族炭化水素重合体ブロック成分の重量(但し平均重合度が約30以下のビニル芳香族炭化水素重合体成分は除かれている)を用いて、次の式から求めることができる。
ビニル芳香族炭化水素のブロック重量(重量%)
={(水素添加前の共重合体中のビニル芳香族炭化水素重合体ブロック重量/水素添加前の共重合体の重量)}×100
なお、本発明において水添共重合体等におけるビニル芳香族化合物のブロック率(ブロック率とは、該共重合体中の全ビニル芳香族化合物量に対するビニル芳香族化合物重合体ブロックの含有量の割合をいう)は、50重量%未満、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは18重量%以下であることがより柔軟性の良好な組成物を得る上で奨励される。
(c)本発明で使用する水添共重合体等の重量平均分子量は5〜100万、好ましくは10〜80万、さらに好ましくは13〜50万である。ビニル芳香族化合物重合体ブロックの含有量が10〜40重量%の水添共重合体又は変性水添共重合体を使用する場合、その重量平均分子量は10万を越え、50万未満、好ましくは13万〜40万、さらに好ましくは15万から30万であることが奨励される。重量平均分子量が5万未満の場合は機械的強度に劣り、また100万を越える場合は成形加工性に劣るため好ましくない。
本発明において、水添共重合体または変性水添共重合体の分子量分布(Mw/Mn)(重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比)は、成形加工性の点で、1.01〜8.0が好ましく、より好ましくは1.1〜6.0、さらに好ましくは1.1〜5.0であることが奨励される。ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した分子量分布の形状は特に制限はなく、山(ピーク)が二ヶ所以上存在するポリモーダルの分子量分布を持つものでもよいが、山が一つであるモノモーダルの分子量分布を持つ水添共重合体又は変性水添共重合体が好ましい。
(d)本発明で使用する水添共重合体又は変性水添共重合体は共役ジエンとビニル芳香族化合物からなる共重合体の水素添加物であり、共重合体中の共役ジエン化合物に基づく不飽和二重結合のトータル水素添加率は、10%以上、好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上である。特に耐候性に優れた組成物を得る場合は、水素添加率が75%以上、好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上であることが奨励される。また、加硫物特性の良好な加硫組成物を得る場合には、水素添加率は98%以下、好ましくは95%以下、さらに好ましくは90%以下であることが奨励される。
さらに、本発明で使用する水添共重合体又は変性水添共重合体において、特に熱安定性に優れた組成物を得る場合は、ビニル結合の水素添加率が85%以上、好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上であることが奨励される。
ここで、ビニル結合の水素添加率とは、水素添加前の共重合体中に組み込まれている共役ジエン中のビニル結合の内、水素添加されたビニル結合の割合をいう。
なお、共重合体中のビニル芳香族炭化水素に基づく芳香族二重結合の水添率については特に制限はないが、水添率を50%以下、好ましくは30%以下、さらに好ましくは20%以下にすることが好ましい。
本発明で使用する水添共重合体又は変性水添共重合体は、示差走査熱量測定法(DSC法)において、−50〜100℃の温度範囲において結晶化ピークが実質的に存在しない水素添加物が好ましい。ここで、−50〜100℃の温度範囲において結晶化ピークが実質的に存在しないとは、この温度範囲において結晶化に起因するピークが現れない、もしくは結晶化に起因するピークが認められる場合においても、その結晶化における結晶化ピーク熱量が3J/g未満、好ましくは2J/g未満、さらに好ましくは1J/g未満であり、特に好ましくは結晶化ピーク熱量が無いものである。
本発明において、水添共重合体又は変性水添共重合体の構造は特に制限はなく、いかなる構造のものでも使用できるが、特に奨励されるものは、下記一般式(イ)〜(ホ)から選ばれる少なくとも一つの構造を有する共重合体の水素添加物である。本発明で使用する水添共重合体又は変性水添共重合体は、下記一般式(イ)〜(ホ)で表される構造を有する共重合体の水素添加物からなる任意の混合物でもよい。また、水添共重合体又は変性水添共重合体にビニル芳香族化合物重合体が混合されても良い。
(イ)B
(ロ)B−A
(ハ)B−A−B
(ニ)(B−A)m−X
(ホ)(B−A)n−X−Ap
(ここで、Bは共役ジエンとビニル芳香族化合物とのランダム共重合体ブロックであり、Aはビニル芳香族化合物重合体ブロックである。mは2以上の整数であり、n及びpはそれぞれ1以上の整数である。Xはカップリング剤残基を示す。)
一般式において、ランダム共重合体ブロックB中のビニル芳香族炭化水素は均一に分布していても、またはテーパー状に分布していてもよい。また該共重合体ブロックBには、ビニル芳香族炭化水素が均一に分布している部分及び/又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。また、mは2以上、好ましくは2〜10の整数であり、n及びpはそれぞれ1以上、好ましくは1〜10の整数である。
また、本発明において、水素添加前の共重合体鎖中におけるビニル結合含量の最大値と最小値との差が10%未満、好ましくは8%以下、さらに好ましくは6%以下であることが奨励される。共重合体鎖中のビニル結合は、均一に分布していてもテーパー状に分布していても良い。ここで、ビニル結合含量の最大値と最小値との差とは、重合条件、すなわちビニル量調整剤の種類、量及び重合温度で決定されるビニル量の最大値と最小値である。
共役ジエン重合体鎖中のビニル結合含量の最大値と最小値との差は、例えば共役ジエンの重合時又は共役ジエンとビニル芳香族化合物の共重合時の重合温度によって制御することができる。第3級アミン化合物またはエーテル化合物のようなビニル量調整剤の種類と量が一定の場合、重合中のポリマー鎖に組み込まれるビニル結合含量は、重合温度によって決まる。従って、等温で重合した重合体はビニル結合が均一に分散した重合体となる。これに対し、昇温で重合した重合体は、初期(低温で重合)が高ビニル結合含量、後半(高温で重合)が低ビニル結合含量といった具合にビニル結合含量に差のある重合体となる。かかる構造を有する共重合体に、水素を添加することにより特異構造の水添共重合体等が得られる。
本発明において、ビニル芳香族化合物の含有量は、紫外分光光度計、赤外分光光度計や核磁気共鳴装置(NMR)等を用いて知ることができる。また、ビニル芳香族化合物重合体ブロックの量は、前述したKOLTHOFFの方法等で知ることができる。水素添加前の共重合体中の共役ジエンに基づくビニル結合含量は、赤外分光光度計(例えば、ハンプトン法)や核磁気共鳴装置(NMR)等を用いて知ることができる。また、水添共重合体又は変性水添共重合体の水添率は、赤外分光光度計や核磁気共鳴装置(NMR)等を用いて知ることができる。
また、本発明において、水添共重合体又は変性水添共重合体の分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定を行い、クロマトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用して求めた重量平均分子量である。水添共重合体又は変性水添共重合体の分子量分布は、同様にGPCによる測定から求めることができる。
本発明において共役ジエンは1対の共役二重結合を有するジオレフィンであり、例えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどであるが、特に一般的なものとしては、1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。これらは一種のみならず二種以上を使用してもよい。
また、ビニル芳香族化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルエチレン、N、N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N、N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン等があげられ、これらは一種のみならず二種以上を使用してもよい。
本発明において、水素添加前の共重合体において共役ジエン部分のミクロ構造(シス、トランス、ビニルの比率)は、後述する極性化合物等の使用により任意に変えることができ、特に制限はない。一般的に共役ジエンとして1,3−ブタジエンを使用した場合には、1,2−ビニル結合は5〜80%、好ましくは10〜60%、共役ジエンとしてイソプレンを使用した場合又は1,3−ブタジエンとイソプレンを併用した場合には、1,2−ビニル結合と3,4−ビニル結合の合計量は一般に3〜75%、好ましくは5〜60%であることが推奨される。なお、本発明においては、1,2−ビニル結合と3,4−ビニル結合の合計量(但し、共役ジエンとして1,3−ブタジエンを使用した場合には、1,2−ビニル結合量)を以後ビニル結合と呼ぶことがある。
本発明において、水素添加前の共重合体は、例えば、炭化水素溶媒中で有機アルカリ金属化合物等の開始剤を用いてアニオンリビング重合により得られる。
炭化水素溶媒としては、例えばn−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタンの如き脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘプタンの如き脂環式炭化水素類、また、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンの如き芳香族炭化水素類である。
また、開始剤としては、一般的に共役ジエン化合物及びビニル芳香族化合物に対しアニオン重合活性があることが知られている脂肪族炭化水素アルカリ金属化合物、芳香族炭化水素アルカリ金属化合物、有機アミノアルカリ金属化合物等が含まれ、アルカリ金属としてはリチウム、ナトリウム、カリウム等である。好適な有機アルカリ金属化合物としては、炭素数1から20の脂肪族および芳香族炭化水素リチウム化合物であり、1分子中に1個のリチウムを含む化合物、1分子中に複数のリチウムを含むジリチウム化合物、トリリチウム化合物、テトラリチウム化合物が含まれる。
具体的にはn−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ペンチルリチウム、n−ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、フェニルリチウム、トリルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとsec−ブチルリチウムの反応生成物、さらにジビニルベンゼンとsec−ブチルリチウムと少量の1,3−ブタジエンの反応生成物等があげられる。さらに、米国特許5,708,092号明細書に開示されている1−(t−ブトキシ)プロピルリチウムおよびその溶解性改善のために1〜数分子のイソプレンモノマーを挿入したリチウム化合物、英国特許2,241,239号明細書に開示されている1−(t−ブチルジメチルシロキシ)ヘキシルリチウム等のシロキシ基含有アルキルリチウム、米国特許5,527,753号明細書に開示されているアミノ基含有アルキルリチウム、ジイソプロピルアミドリチウムおよびヘキサメチルジシラジドリチウム等のアミノリチウム類も使用することができる。
本発明において有機アルカリ金属化合物を重合開始剤として共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物を共重合する際に、重合体に組み込まれる共役ジエン化合物に起因するビニル結合(1,2または3,4結合)の含有量の調整や共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物とのランダム共重合性を調整するために、調整剤として第3級アミン化合物またはエーテル化合物を添加することができる。
第3級アミン化合物としては一般式R123N(ただしR1、R2、R3は炭素数1から20の炭化水素基または第3級アミノ基を有する炭化水素基である。)の化合物である。例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N−エチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン、1,2−ジピペリジノエタン、トリメチルアミノエチルピペラジン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルエチレントリアミン、N,N’−ジオクチル−p−フェニレンジアミン等である。
またエーテル化合物としては、直鎖状エーテル化合物および環状エーテル化合物から選ばれ、直鎖状エーテル化合物としてはジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等のエチレングリコールのジアルキルエーテル化合物類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のジエチレングリコールのジアルキルエーテル化合物類が挙げられる。また、環状エーテル化合物としてはテトラヒドロフラン、ジオキサン、2,5−ジメチルオキソラン、2,2,5,5−テトラメチルオキソラン、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン、フルフリルアルコールのアルキルエーテル等が挙げられる。
本発明において有機アルカリ金属化合物を重合開始剤として共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物を共重合する方法は、バッチ重合であっても連続重合であっても、或いはそれらの組み合わせであってもよい。特に分子量分布を好ましい適正範囲に調整する上で連続重合方法が推奨される。重合温度は、一般に0℃乃至180℃、好ましくは30℃乃至150℃である。重合に要する時間は条件によって異なるが、通常は48時間以内であり、特に好適には0.1乃至10時間である。また、重合系の雰囲気は窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気にすることが好ましい。重合圧力は、上記重合温度範囲でモノマー及び溶媒を液相に維持するに充分な圧力の範囲で行えばよく、特に限定されるものではない。更に、重合系内は触媒及びリビングポリマーを不活性化させるような不純物、例えば水、酸素、炭酸ガスなどが混入しないように留意する必要がある。
本発明において、前記重合終了時に2官能以上のカップリング剤を必要量添加してカップリング反応を行うことができる。
2官能カップリング剤としては公知のものいずれでも良く、特に限定されない。例えば、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジブロモシラン等のジハロゲン化合物、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸フェニル、フタル酸エステル類等の酸エステル類等が挙げられる。
また、3官能以上の多官能カップリング剤としては公知のものいずれでも良く、特に限定されない。例えば、3価以上のポリアルコール類、エポキシ化大豆油、ジグリシジルビスフェノールA等の多価エポキシ化合物、一般式R4-nSiXn(ただし、Rは炭素数1から20の炭化水素基、Xはハロゲン、nは3または4)で示されるハロゲン化珪素化合物、例えばメチルシリルトリクロリド、t−ブチルシリルトリクロリド、四塩化珪素およびこれらの臭素化物等、一般式R4-nSnXn(ただし、Rは炭素数1から20の炭化水素基、Xはハロゲン、nは3または4)で示されるハロゲン化錫化合物、例えばメチル錫トリクロリド、t−ブチル錫トリクロリド、四塩化錫等の多価ハロゲン化合物が挙げられる。炭酸ジメチルや炭酸ジエチル等も使用できる。
本発明において、共重合体として重合体の少なくとも1つの重合体鎖に極性基含有原子団が結合した変性共重合体を使用することができる。極性基含有原子団としては、例えば水酸基、カルボキシル基、カルボニル基、チオカルボニル基、酸ハロゲン化物基、酸無水物基、カルボン酸基、チオカルボン酸基、アルデヒド基、チオアルデヒド基、カルボン酸エステル基、アミド基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、リン酸基、リン酸エステル基、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、ピリジル基、キノリン基、エポキシ基、チオエポキシ基、スルフィド基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、ハロゲン化ケイ素基、シラノール基、アルコキシケイ素基、ハロゲン化スズ基、アルコキシスズ基、フェニルスズ基等から選ばれる極性基を少なくとも1種含有する原子団が挙げられる。
変性共重合体は、共重合体の重合終了時にこれらの極性基含有原子団を有する化合物を反応させることにより得られる。極性基含有原子団を有する化合物としては、具体的には、特公平4−39495号公報に記載された変性処理剤を使用できる。
本発明で用いる好ましい変性水添共重合体は、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が結合している変性水添共重合体である。かかる変性水添共重合体は、有機リチウム化合物を重合触媒として上述のような方法で得た共重合体のリビング末端に、官能基含有の変性剤を付加反応させることにより、共重合体に水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している変性物(以後、変性共重合体と呼ぶことがある。)に水素を添加することにより得ることができる。
変性共重合体を得る他の方法として、変性前の水添共重合体に有機リチウム化合物等の有機アルカリ金属化合物を反応(メタレーション反応)させ、有機アルカリ金属が付加した共重合体に官能基含有の変性剤を付加反応させる方法が挙げられる。なお、変性剤の種類により、変性剤を反応させた段階で一般に水酸基やアミノ基等は有機金属塩となっていることもあるが、その場合には水やアルコール等活性水素を有する化合物で処理することにより、水酸基やアミノ基等にすることができる。
本発明において、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団として好ましい原子団は、下記一般式で示されるものから選ばれる原子団が挙げられる。
Figure 0004849912
(上式で、R1〜R4は、水素又は炭素数1〜24の炭化水素基、あるいは水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を有する炭素数1〜24の炭化水素基。
5は炭素数1〜48の炭化水素鎖、あるいは水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を有する炭素数1〜48の炭化水素鎖。
なおR1〜R4の炭化水素基、及びR5の炭化水素鎖中には、水酸基、エポキシ基、シラノール基、アルコキシシラン基以外の結合様式で、酸素、窒素、シリコン等の元素が結合していても良い。
6は水素又は炭素数1〜8のアルキル基。)
本発明において、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合している変性水添共重合体を得るために使用される変性剤としては、下記のものが挙げられる。
例えば、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルオルソトルイジン、γ−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシブチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランが挙げられる。
また、γ−グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジプロポキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジブトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエチルエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジメチルフェノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエチルメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペンオキシシランが挙げられる。
また、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジメトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジエトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジプロポキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジブトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)ジフェノキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルメトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルエトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルプロポキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルブトキシシラン、ビス(γ−グリシドキシプロピル)メチルフェノキシシランが挙げられる。
また、トリス(γ−グリシドキシプロピル)メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシエチルトリエトキシシラン、ビス(γ−メタクリロキシプロピル)ジメトキシシラン、トリス(γ−メタクリロキシプロピル)メトキシシランが挙げられる。
また、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリフェノキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル−トリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−エチルジメトキシシランが挙げられる。
また、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−エチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジフェノキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジメチルメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジエチルエトキシシランが挙げられる。
さらにまた、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジメチルエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジメチルプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジメチルブトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジメチルフェノキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−ジエチルメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−メチルジイソプロペンオキシシラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、N,N’−ジメチルプロピレンウレア、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
有機リチウム化合物を重合触媒として上述のような方法で得た共重合体のリビング末端に上記の変性剤を反応させることにより、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が結合している変性剤の残基が結合している変性共重合体が得られる。
本発明において、水添共重合体又は変性水添共重合体は、上記で得られた水素添加前の共重合体又は変性共重合体を水素添加することにより得られる。
水添触媒としては、特に制限されず、従来から公知である(i)Ni、Pt、Pd、Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型不均一系水添触媒、(ii)Ni、Co、Fe、Cr等の有機酸塩又はアセチルアセトン塩などの遷移金属塩と有機アルミニウム等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグラー型水添触媒、(iii)Ti、Ru、Rh、Zr等の有機金属化合物等のいわゆる有機金属錯体等の均一系水添触媒が用いられる。
具体的な水添触媒としては、特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特公昭63−4841号公報、特公平1−37970号公報、特公平1−53851号公報、特公平2−9041号公報に記載された水添触媒を使用することができる。好ましい水添触媒としてはチタノセン化合物および/または還元性有機金属化合物との混合物があげられる。チタノセン化合物としては、特開平8−109219号公報に記載された化合物が使用できるが、具体例としては、ビスシクロペンタジエニルチタンジクロライド、モノペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリクロライド等の(置換)シクロペンタジエニル骨格、インデニル骨格あるいはフルオレニル骨格を有する配位子を少なくとも1つ以上もつ化合物があげられる。また、還元性有機金属化合物としては、有機リチウム等の有機アルカリ金属化合物、有機マグネシウム化合物、有機アルミニウム化合物、有機ホウ素化合物あるいは有機亜鉛化合物等があげられる。
水添反応は一般的に0〜200℃、より好ましくは30〜150℃の温度範囲で実施される。水添反応に使用される水素の圧力は0.1〜15MPa、好ましくは0.2〜10MPa、更に好ましくは0.3〜5MPaが推奨される。また、水添反応時間は通常3分〜10時間、好ましくは10分〜5時間である。水添反応は、バッチプロセス、連続プロセス、或いはそれらの組み合わせのいずれでも用いることができる。
本発明における変性水添共重合体の場合、一部変性されていない水添共重合体が変性水添共重合体に混在しても良い。変性水添共重合体に混在する未変性の水添共重合体の割合は、70重量%以下、好ましくは60重量%以下、より好ましくは50重量%以下であることが推奨される。
上記のようにして得られた水添共重合体又は変性水添共重合体の溶液は、必要に応じて触媒残査を除去し、水添共重合体又は変性水添共重合体を溶液から分離することができる。溶媒の分離の方法としては、例えば水添後の溶液にアセトンまたはアルコール等の重合体に対する貧溶媒となる極性溶媒を加えて重合体を沈澱させて回収する方法、水添共重合体又は変性水添共重合体の溶液を撹拌下熱湯中に投入し、スチームストリッピングにより溶媒を除去して回収する方法、または直接重合体溶液を加熱して溶媒を留去する方法等を挙げることができる。
なお、本発明で使用する水添共重合体又は変性水添共重合体には、各種フェノール系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤、アミン系安定剤等の安定剤を添加することができる。
<パラフィン系オイル(2)>
本発明で用いるパラフィン系オイル(2)とは、石油留分又は残油を水素添加し、精製したもの又は分解により得られる潤滑油基油のことである。これは溶融混練した共重合体組成物や樹脂シートを製造した時に生じる余分なシートやリサイクルのために回収したシートを再びシート製造する際、溶融混練して得られる共重合体組成物、並びに樹脂シートの特性が低下することを防止することを目的として用いられる。
本発明のパラフィン系オイルは40℃における動粘度が100mm2/sec以上のもの、好ましくは100〜10000mm2/sec、さらに好ましくは200〜5000mm2/secである。
このようなパラフィン系オイルとして、例えば、日本油脂株式会社製のNAソルベント、出光興産株式会社製のPW−90、PW−380、出光石油化学株式会社製のIP−ソルベント2835、三光化学工業株式会社製のネオチオゾール等が挙げられる。
本発明で用いるパラフィン系オイルの配合量は、酸化亜鉛(3)の高充填化、またパラフィン系オイルのブリードアウトの問題を考慮して、前記水添共重合体及び/または変性水添共重合体(1)の合計量100重量部に対しパラフィン系オイルが10〜500重量部、好ましくは10〜400重量部、さらに好ましくは10〜300重量部である。
<酸化亜鉛(3)>
本発明で用いる酸化亜鉛は、核部を有し、この核部からテトラポット状に異なる4軸方向に伸びた針状結晶部を有し、例えば、松下アムテック株式会社製「商品名:パナテトラ」等が挙げられる。
本発明で用いる酸化亜鉛は、核部の径が0.7〜14μm、針状結晶部の基部から先端までの長さが3〜200μmであることが好ましい。さらに好ましくは核部の径が1〜14μmであり、針状結晶部の基部から先端までの長さが10〜200μmである。なお、ここで基部とは、4軸方向に延びた針状結晶部の各軸が集合した中心部分を核部として、各針状結晶部でこの核部に連結する部分のことである。
本発明で用いる酸化亜鉛は、針状結晶部がテトラポット状に4軸に均等に伸びたものが最も好ましいが、核部から伸びた針状結晶部の一つを基準として、その針状結晶部とは別の方向に伸びた各針状結晶部との角度がそれぞれ90゜以上140゜以下、好ましくは100゜以上120゜以下の場合でも本発明に含まれる。
酸化亜鉛はカップリング剤で表面処理された酸化亜鉛でもよく、ここで用いるカップリング剤はシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤が好適に用いられる。
本発明の共重合体組成物中に針状の酸化亜鉛が存在することがあるが、これはテトラポット状構造の酸化亜鉛の複数方向に伸びた針状結晶部が折損したものであり、本発明の主要な特性を何ら損なうものではない。
本発明における共重合体組成物において、水添共重合体及び/または変性水添共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)と、酸化亜鉛(3)との配合割合は、水添共重合体及び/または変性水添共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)と酸化亜鉛(3)の合計量に対して、水添共重合体および/または変性水添共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)の合計が1重量%以上99重量%以下、酸化亜鉛(3)が1重量%以上99重量%以下であり、好ましくは水添共重合体および/または変性水添共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)の合計が5重量%以上90重量%、酸化亜鉛(3)が10重量%以上95重量%以下であり、さらに好ましくは水添共重合体および/または変性水添共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)の合計が10重量%以上80重量%以下、酸化亜鉛(3)が20重量%以上90重量%以下であり、特に好ましくは水添共重合体および/または変性水添共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)の合計が10重量%以上70重量%以下、酸化亜鉛(3)が30重量%以上90重量%以下である。
<熱伝導性充填剤>
本発明の共重合体組成物は、酸化亜鉛(3)の他に、さらに熱伝導率が10W/m・K以上の熱伝導性充填剤を添加することが望ましい。熱伝導率が10W/m・K以上の熱伝導性充填剤とは、例えば金属粉、金属窒化物、金属炭化物、金属酸化物、黒鉛化炭化水素、天然黒鉛、球状黒鉛粒子が挙げられる。
金属粉としては、金、銀、動、アルミニウム等が挙げられる。金属窒化物としては、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等が挙げられる。金属炭化物としては炭化珪素等が挙げられる。また金属酸化物は、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素等が挙げられる。
また、これら熱伝導性充填剤の形状は繊維状及び/または非繊維状(板状、鱗片状、粒状、不定形状、球状)であってもよい。
また、酸化亜鉛(3)以外の酸化亜鉛、例えば粒状酸化亜鉛、球状酸化亜鉛を用いることも可能である。
この中でも、水添共重合体および/または変性水添共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)に充填する時の作業性及びコスト面からみて金属窒化物、金属酸化物が好ましく、さらに好ましくは金属酸化物である。
本発明で用いられる熱伝導性充填剤の添加量は、水添共重合体及び/または変性水天共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)と酸化亜鉛(3)の合計100重量部に対し、1〜30重量部が好ましく、より好ましくは1〜20重量部であり、さらに好ましくは1〜15重量部である。熱伝導性充填剤の添加量が1重量部未満だと、本発明の共重合体組成物に添加した際、十分な熱伝導率改良効果が得られない可能性がある。また、30重量部を超えると共重合体組成物のシート加工性が困難になる可能性がある。
<アクリル系樹脂>
本発明の共重合体組成物は、アクリル系樹脂を含有してもよい。
本発明で用いるアクリル系樹脂とは、具体的には(メタ)アクリル酸アルキルエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物の重合体又は共重合体である。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレートが挙げられ、これら化合物を単独で、または2種上組み合わせて重合させて得られる共重合体であれば使用することができ、例えば、日本ゼオン株式会社製「商品名:ハイブレン」等が挙げられる。また、アクリル酸アルキルエステルを重合して得られるアクリル系ゴム粒子に(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分として得られるグラフト共重合体も使用することができ、例えば、三菱レイヨン社製「商品名:メタブレン」等が挙げられる。
本発明で用いられるアクリル系樹脂の配合量は、水添共重合体及び/または変性水添共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)と酸化亜鉛(3)の合計100重量部に対し、アクリル系樹脂を0.01〜5重量部が好ましく、さらに好ましくは0.01〜2重量部である。
<脂肪酸塩>
本発明の共重合体組成物は、脂肪酸塩を含有してもよい。
本発明で用いる脂肪酸塩とは、炭素数8以上の脂肪酸塩のことであり、具体的には、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、オレイン酸、カプリン酸、ベヘニン酸、リノール酸等の脂肪酸のマグネシウム塩、カルシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩の他、亜鉛金属塩等を上げることができ、これらの中でもステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸のアルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩)、亜鉛金属塩が好適に用いられる。
本発明で用いる脂肪酸塩の配合量は、前記水添共重合体及び/または変性水添共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)と酸化亜鉛(3)の合計100重量部に対し、脂肪酸塩を0.01〜5重量部が好ましく、さらに好ましくは0.01〜2重量部である。
<添加剤>
本発明の共重合体組成物は、ハロゲン系難燃剤、リン酸エステル化合物、シリコーン系難燃剤、金属水酸化物、赤リン等の難燃剤を配合することができる。
ハロゲン系難燃剤としては、塩素系難燃剤として塩素化パラフィン、塩素化ポリエチレン等が挙げられ臭素系難燃剤としてヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、デカブロモジフェニルオキサイド(DBDPO)、オクタブロモジフェニルオキサイド、テトラブロモビスフェノールA(TBBA)、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、ビス(ペンタブロモフェノキシ)エタン(BPBPE)、テトラブロモビスフェノールAエポキシ樹脂(TBBAエポキシ)、テトラブロモビスフェノールAカーボネート(TBBA−PC)、エチレン(ビステトラブロモフタル)イミド(EBTBPI)、エチレンビスペンタブロモジフェニル、トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジン(TTBPTA)、ビス(ジブロモプロピル)テトラブロモビスフェノールA(DBP−TBBA)、ビス(ジブロモプロピル)テトラブロモビスフェノールS(DBP−TBBS)、テトラブロモビスフェノールS(TBBS)、トリス(トリブロモネオペンチル)フォスフェート(TTBNPP)、ポリブロモトリメチルフェニルインダン(PBPI)、トリス(ジブロモプロピル)−イソシアヌレート(TDBPIC)等が挙げられる。
リン酸エステル化合物の具体例としては、トリフェニルフォスフェート、トリスノニルフェニルフォスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニルフォスフェート)、レゾルシノールビス[ジ(2,6−ジメチルフェニル)フォスフェート]、2,2−ビス{4−[ビス(フェノキシ)ホスホリルオキシ]フェニル}プロパン、2,2−ビス{4−[ビス(メチルフェノキシ)ホスホリルオキシ]フェニル}プロパン等が挙げられるがこれらに制限されることはない。さらに上記以外にリン系難燃剤としては、例えばトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルフォスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジイソプロピルフェニルホスフェートなどのリン酸エステル系難燃剤、ジフェニル−4−ヒドロキシ−2,3,5,6−テトラブロモベンジルホスフォネート、ジメチル−4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモベンジルホスフォネート、ジフェニル−4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモベンジルホスフォネート、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、ビス(2、3−ジブロモプロピル)−2、3−ジクロロプロピルホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、およびビス(クロロプロピル)モノオクチルホスフェートハイドロキノニルジフェニルホスフェート、フェニルノニルフェニルハイドロキノニルホスフェート、フェニルジノニルフェニルホスフェートなどのモノリン酸エステル化合物および芳香族縮合リン酸エステル化合物などが挙げられる。
金属水酸化物の具体例としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。
また、難燃剤と併用してアンチモン系化合物を併用することも可能である。アンチモン化合物の具体例としては、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン等の酸化アンチモン類やアンチモン酸ソーダ等が挙げられる。
本発明では、難燃助剤としてポリテトラフルオロエチレンなどのドリップ防止剤を配合することもできる。このポリテトラフルオロエチレンは、分子量10万以上、好ましくは20万から300万程度のものが望ましい。これより、ポリテトラフルオロエチレンが配合された共重合体組成物は、燃焼時のドリップが抑制される。
また、本発明の共重合体組成物は酸化防止剤を添加することができる。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤やアミン系やヒドロキシルアミン系の酸化防止剤が挙げられる。ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート〕、及びペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕が挙げられる。
本発明の共重合体組成物は、紫外線吸収剤を添加することができる。紫外線吸収剤の具体例としては、ベンゾトリアゾ−ル系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリシレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩紫外線吸収剤が挙げられる。特に好ましいのはベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤とベンゾフェノン系紫外線吸収剤である。
本発明の共重合体組成物は、機械的強度を持たせるため充填剤を配合することができる。充填剤として具体的には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。
本発明の共重合体組成物は、本発明の目的を損なわない範囲内で必要に応じて、難燃剤、難燃助剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤の他の添加剤として、例えば、熱安定剤、耐電防止剤、光安定剤、老化防止剤、着色剤等の添加物を配合することができる。
これらの添加物は混練時に添加しても、水添共重合体及び/又は変性水添共重合体(1)の製造時に予め該共重合体の中に含ませておいても良い。
これらの添加物の添加量は、水添共重合体及び/または変性水添共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)と酸化亜鉛(3)の合計量100重量部に対して、合計で100重量部を越えない範囲である。
<製法等>
本発明の共重合体組成物は、、ブラベンダー、ニーダー、バンバリーミキサー、二軸あるいは一軸押出機など従来の公知技術によって容易に製造でき、得られた共重合体組成物は、一般的な射出成形、インジェクションプレス成形、またはガスインジェクション成形など公知の成型方法にて成形を行うことが可能である。
<シート>
共重合体組成物をシート状として得る時の成形方法としては、上記の方法で混練した後、押出シート成形、カレンダー成形、ロール成形、プレス成形等により成形することができる。本発明における放熱性に優れた樹脂シートの厚みは、通常0.005〜3mmであり、好ましくは0.01〜1mmである。また、該樹脂シートは表面の平滑であることが好ましく、JIS・K−7105に準拠して測定した樹脂シートの表面における60度表面グロスの値が10以上であることが好ましい。
本発明における共重合体組成物並びに樹脂シートは廃棄物等の環境問題の観点からリサイクル(再利用)することができる。具体的には、1)溶融混練した共重合体組成物並びにこれをシート状に成形した樹脂シートや一度市場に流通などした後に回収された該樹脂シートを必要に応じ破砕した後そのまま溶融し再度シート化するか、或いは2)回収された該樹脂シートと、共重合体ペレット或いは前記(1)〜(3)の原材料と共に再度溶融混練して共重合体組成物を製造した後、この共重合体組成物をシート状に成形して樹脂シートを製造することができる。回収された樹脂シートの、シート化前の共重合体組成物ペレット或いは(1)〜(3)の原材料に対する好ましい割合は、全体の重量割合で100重量%以下、より好ましくは50重量%以下、さらに好ましくは30重量%以下であることが好ましい。この範囲であれば共重合体組成物並びに樹脂シートの特性を維持しつつ、共重合体組成物及び/または樹脂シートの再利用を図ることができる。
本発明の樹脂シートは、熱伝導性、リサイクル性に優れ、かつ加熱による揮発成分が少なくシート表面の平滑性に優れており、パソコン、家庭用ゲーム機等のコンピュータ類の放熱部品、DVDプレーヤー、DVDレコーダー用の放熱部品、HDDレコーダー用放熱部品、家庭用テレビ、プラズマディスプレイ、液晶テレビ等のディスプレイ電源ユニット等の放熱部品、携帯電話、各種コンピュータ類、各種AV機器、OA機器等に用いられる放熱部品、カーステレオ、カーナビゲーションシステム、インバーター、照明、エアコンの自動車電装部材に用いられる放熱部品等など高熱伝導性が必要とされる用途に好適に使われる。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
なお、重合体の特性や物性の測定は次のようにして行った。
1)スチレン含有量
紫外分光光度計((株)島津製作所製、UV−2450)を用いて測定した。
2)ポリスチレンブロック含量
水添前の重合体を用い、I.M.Kolthoff,etal.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方法で測定した。
3)ビニル結合量及び水添率
核磁気共鳴装置(BRUKER社製、DPX−400)を用いて測定した。
4)分子量及び分子量分布
GPC〔装置は、ウォーターズ製〕で測定し、溶媒にはテトラヒドロフランを用い、測定条件は、温度35℃で行った。分子量は、クロマトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を使用して求めた重量平均分子量である。尚、クロマトグラム中にピークが複数有る場合の分子量は、各ピークの分子量と各ピークの組成比(クロマトグラムのそれぞれのピークの面積比より求める)から求めた平均分子量をいう。また,分子量分布は,得られた重量平均分子量と数平均分子量の比である。
5)結晶化ピーク及び結晶化ピーク熱量
DSC[マックサイエンス社製、DSC3200S]で測定した。室温から30℃/分の昇温速度で150℃まで昇温させ、その後10℃/分の降温速度で−100℃まで降温して結晶化カーブを測定して結晶化ピークの有無を確認した。また、結晶化ピークがある場合、そのピークが出る温度を結晶化ピーク温度とし、結晶化ピーク熱量を測定した。
6)変性率
シリカ系ゲルを充填剤としたGPCカラムに、変性した成分が吸着する特性を応用し、試料及び低分子量内部標準ポリスチレンを含む試料溶液に関して、上記4)のポリスチレン系ゲル(昭和電工製:Shodex)のGPCと、シリカ系カラムGPC(デュポン社製Zorbax)の両クロマトグラムを測定し、それらの差分よりシリカカラムへの吸着量を測定し変性率を求めた。
また、実施例で用いた各成分は以下のとおりである。
<水添共重合体及び変性水添共重合体(1)>
水添共重合体等は以下の方法で調製した。なお、下記の実施例において、水添反応に用いた水添触媒は、下記の方法で調製した。
[水添触媒の調製]
窒素置換した反応容器に乾燥、精製したシクロヘキサン1リットルを仕込み、ビス(η5−シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100ミリモルを添加し、十分に攪拌しながらトリメチルアルミニウム200ミリモルを含むn−ヘキサン溶液を添加して、室温にて約3日間反応させた。
[ポリマー1]
ポリマー1(水添共重合体)の調整は、内容積が10Lの撹拌装置及びジャケット付き槽型反応器を用いて、共重合を以下の方法で行った。
シクロヘキサン10重量部を反応器に仕込んで温度70℃に調整した後、n−ブチルリチウムを全モノマー(反応器に投入したブタジエンモノマー及びスチレンモノマーの総量)の重量に対して0.076重量%、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウム1モルに対して0.4モル添加し、その後モノマーとしてスチレン8重量部を含有するシクロヘキサン溶液(モノマー濃度22重量%)を約3分間かけて添加し、反応器内温を70℃に調整しながら30分間反応させた。
次にブタジエン48重量部とスチレン36重量部とを含有するシクロヘキサン溶液(モノマー濃度22重量%)を60分かけて一定速度で連続的に反応器に供給し、その後、30分間反応させた。この間、反応器内温は約70℃になるように調整した。尚、供給終了直後にサンプリングしたポリマー溶液を解析したところ、ブタジエンの重合転化率;90%、スチレンの重合転化率;100%、ポリマー中のスチレン含量は47.8重量%であった(ブロックBのスチレン含量は42.9重量%となる)。
その後、更にモノマーとしてスチレン8重量部を含有するシクロヘキサン溶液(モノマー濃度22重量%)を約3分間かけて添加し、反応器内温を約70℃に調整しながら30分間反応させ、共重合体を得た。得られた共重合体のスチレン含量は52重量%であり、スチレン重合体ブロックの含有量は16重量%、ブタジエン部のビニル結合量は21重量%、重量平均分子量は16.5万、分子量分布は1.2であった。
次に、得られた共重合体に、上記水添触媒を共重合体の重量に対してチタンとして100重量ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反応を行った。反応終了後にメタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体の重量に対して0.3重量%添加し、水添共重合体(ポリマー1)を得た。ポリマー1の水添率は99%であった。また動的粘弾性測定の結果、tanδのピーク温度は−15℃に存在した。また、DSC測定の結果、結晶化ピークは無かった。
[ポリマー2]
上記ポリマー1の調整において水添反応を行う前に、変性剤として、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサンを重合に使用し、n−ブチルリチウムに対して等モル反応させる以外は、ポリマー1と同様の方法で変性共重合体を得た。得られた変性共重合体のスチレン含量は52重量%であり、スチレン重合体ブロックの含有量は16重量%、ブタジエン部のビニル結合量は21重量%、重量平均分子量は16.5万、分子量分布は1.2であった。
次にポリマー1と同様に、上記の変性共重合体に、上記水添触媒を共重合体の重量に対してチタンとして100重量ppm添加し、水素圧0.7MPa、温度65℃で水添反応を行った。反応終了後にメタノールを添加し、次に安定剤としてオクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートを重合体の重量に対して0.3重量%添加し、変性水添共重合体(ポリマー2)を得た。ポリマー2の水添率は99%であった。また動的粘弾性測定の結果、tanδのピーク温度は−15℃に存在した。また、DSC測定の結果、結晶化ピークは無かった。
[ポリマー3]
比較例として水素添加ブロック共重合体は、特開昭60−220147号公報に記載の方法により合成したスチレン/ブタジエンブロック共重合体の水素添加ブロック共重合体(数平均分子量250000、分子量分布1.2、スチレン含量は55重量%、ポリブタジエン部のビニル結合は36重量%、ポリブタジエン部の水素添加率99%)を用いた。
<パラフィン系オイル(2)>
パラフィン系オイル(2)は、出光興産株式会社製、商品名:ダイアナプロセスオイルPW380(40℃における動粘度が382mm2/sec)を用いた。
<酸化亜鉛(3)>
[酸化亜鉛A]
表面処理を行っていない、核部と核部から異なる4軸方向に伸びた針状結晶部を有する酸化亜鉛A(松下アムテック株式会社製、商品名:パナテトラ、WZ−0501、針状結晶部の基部の径が0.7〜14μm、針状結晶部の基部から先端までの長さが3〜200μm)を用いた。
[酸化亜鉛B]
球状構造である酸化亜鉛B(東邦亜鉛株式会社製、商品名:銀嶺A、粒子状、平均粒子径0.2μm)を用いた。
<アクリル系樹脂>
アクリル系樹脂は、日本ゼオン株式会社製「商品名:ハイブレン B403」を用いた。
<脂肪酸塩>
脂肪酸塩は、旭電化工業株式会社製「商品名:エフコケム ZNS−F」(ステアリン酸亜鉛)を用いた。
≪実施例1〜4及び比較例1〜5≫
各成分を表1に示す配合組成にて、シリンダー温度260℃、スクリュウー回転数500rpmに設定した二軸押出機(ZSK−25 25mmφ、L/D=52、加熱部分の全長1300mm、WERNER&PFLEIDERE社製)にて溶融混練を行い、共重合体組成物を得た。
得られた該共重合体組成物を200℃で加熱したプレス成形にて厚み2mm、縦120mm×横220mmの樹脂シートとして試験片を得た。
評価は次の項目に従って行った。結果を表1に示す。
<溶融押出加工時の切り粉の発生量>
溶融混練時に二軸押出機の紡口に設置したストランドバスを経た後、ペレタイザー手前のストランドの直径が2mmから3mmになるようにペレタイザーの引き取り速度を調整した。この時、ストランドを水槽に浸漬するストランドの長さを100cmとした。なお、水温は18℃〜22℃の間であった。
この時、ペレタイザーから出てきたペレットを約100g取り出し、これを精秤した。このときの値をW1とする。次いで、この精秤したペレットを60メッシュの金網上に広げてよく振とうし、ペレットと切り粉を分別した後、金網上に残ったペレットの重量を精秤した。この値をW2とする。得られたW1とW2より下式を用いて切り粉の割合(重量%)を算出した。
切り粉の重量%=(1−W2/W1)×100
<樹脂シートの熱伝導率>
京都電子工業株式会社製うす膜測定用ソフト(SOFT−QTM5W)を備えた迅速熱伝導率測定機QTM−500(細線加熱法)を用いて、上記で得たシートの熱伝導率を測定した。測定は、熱伝導率が既知であるレファレインスプレート(発泡ポリエチレン、シリコーンゴム、石英ガラス、ムライト、ジルコニア)を用いてボックス式プローブ(PD−11)で熱伝導率を求める方法(特公平5−12361号公報記載)で行った。
<樹脂シートの揮発成分>
上記で得たシートの一部を取り出し、熱重量測定装置(BRUKER社製 AXS)を用い、熱に対する重量減少率を測定した。測定は、空気中において、30℃から200℃まで温度を5℃/minで昇温させ、150℃における重量減少率を求めることにより行った。
<リサイクル性>
上記熱伝導率を評価したシートを粉砕し、上記の二軸押出機にて再度溶融混練を行い、得られた共重合体組成物を、200℃で加熱したプレス成形にて厚み2mm、縦120mm×横220mmのリサイクルした樹脂シートを得た。このリサイクルした樹脂シートの熱伝導率を上記の方法と同様に求めた。また、リサイクルした樹脂シートが得られ、熱伝導性の保持率が80%以上であるものを○、リサイクルした樹脂シートが得られ、熱伝導性の保持率が80%未満であるものを△、溶融混合ができない、又はリサイクルした樹脂シートが得られなかった場合を×として、リサイクル性を評価した。
<表面平滑性>
上記で得た共重合体組成物ペレットを、250℃に設定された単軸押出機(25mmφ、L/D=20 東洋精機社製 ラボプラストミル 形式50M、及び単時T区押出機 形式 D2020)及び250℃に設定されたダイス(リップ開口部の厚み1mm、幅60mm 東洋精機社製 形式T60F)を用いてシート成形を行った。吐出量は1kg/hrに設定し、シートが幅40〜45mm、厚さ0.5〜1.0mmの範囲になるようコンベア式引取り装置(東洋精機社製 形式コンベア CON型)の速度を調整した。
得られたシートを1mの長さで切り取り、手で触った感触で表面平滑性を評価した。なお、滑らかな感触が得られたものを◎、手で触ったところ滑りに抵抗を感じる程度の感触が得られたものを○、ゲル状物はないが、表面がブツブツした感触が得られたものを△とした。
≪比較例6≫
熱硬化型シリコーン樹脂組成物として、A液(ビニル基を有するオルガノポリシロキサン)とB液(H−Si基を有するオルガノポリシロキサン)の二液性の付加反応型液状シリコーン(GE東芝シリコーン社製、商品名XE14−B8102)を用いた。二液性の付加反応型液状シリコーンのA液:B液の混合比を表1に示す割合で混合し、これに酸化亜鉛Aを表1に示す割合で混合してスラリーを調整した後、室温において真空脱泡を行い、SUS製金型(縦120mm×220mm、厚み2mm)に充填し、200℃で加熱したプレス成形を用いて、厚み2mm、縦120mm×横220mmのシリコーン樹脂シートを得た。
この熱伝導率を上記の方法と同様に測定した。さらにこのシートを粉砕し、上述の金型に充填しプレス成形を行ったが、シリコーン樹脂シートを得ることが出来なかった。
Figure 0004849912
本発明における共重合体組成物及びこれを用いて成形して得られる樹脂シートは、熱伝導性、リサイクル性に優れ、かつ加熱による揮発成分が少なくシート表面の平滑性に優れており、パソコン、家庭用ゲーム機等のコンピュータ類の放熱部品、DVDプレーヤー、DVDレコーダー用の放熱部品、HDDレコーダー用放熱部品、家庭用テレビ、プラズマディスプレイ、液晶テレビ等のディスプレイ電源ユニット等の放熱部品、携帯電話、各種コンピュータ類、各種AV機器、OA機器等に用いられる放熱部品、カーステレオ、カーナビゲーショシステム、インバーター、照明、エアコンの自動車電装部材に用いられる放熱部品等など高熱伝導性が必要とされる用途に好適に使われる。

Claims (13)

  1. 共役ジエンとビニル芳香族化合物からなる共重合体に水素を添加してなる下記(a)から(d)を満たす水添共重合体及び/または共役ジエンとビニル芳香族化合物からなる共重合体に水素を添加してなり、かつ官能基を少なくとも1個結合する下記(a)から(d)を満たす変性水添共重合体(1)と、
    パラフィン系オイル(2)と、
    核部と該核部から異なる4軸方向に伸びた針状結晶部を有する酸化亜鉛(3)とからなり、
    水添共重合体及び/または変性水添共重合体(1)の合計100重量部に対し、パラフィン系オイル(2)が10〜100重量部であり、かつ水添共重合体及び/または変性水添共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)、酸化亜鉛(3)の合計量に対し、酸化亜鉛(3)を30〜90重量%含有することを特徴とする共重合体組成物。
    (a)ビニル芳香族化合物の含有量が50重量%を越え、90重量%以下。
    (b)ビニル芳香族化合物重合体ブロックの量が40重量%以下。
    (c)重量平均分子量が5万〜100万。
    (d)共役ジエン化合物に基づく二重結合の10%以上が水添されている。
  2. 水添共重合体および/または変性水添共重合体(1)中のビニル芳香族化合物重合体ブロックの量が10重量%未満であることを特徴とする請求項1に記載の共重合体組成物。
  3. 水添共重合体および/または変性水添共重合体(1)中のビニル芳香族化合物重合体ブロックの量が10〜40重量%であることを特徴とする請求項1に記載の共重合体組成物。
  4. 水添共重合体および/または変性水添共重合体(1)が下記一般式(イ)〜(ホ)から選ばれる少なくとも一つの構造を有する共重合体の水素添加物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの1項に記載の共重合体組成物。
    (イ)B
    (ロ)B−A
    (ハ)B−A−B
    (ニ)(B−A)m−X
    (ホ)(B−A)n−X−Ap
    (ここで、Bは共役ジエンとビニル芳香族化合物とのランダム共重合体ブロックであり、Aはビニル芳香族化合物重合体ブロックである。mは2以上の整数であり、n及びpはそれぞれ1以上の整数である。Xはカップリング剤残基を示す。)
  5. 変性水添共重合体が、水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を少なくとも1個有する原子団が少なくとも1個結合していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの1項に記載の共重合体組成物。
  6. 前記原子団が、下記から選ばれる少なくとも1個であることを特徴とする請求項5に記載の変性水添共重合体組成物。
    Figure 0004849912
    (上式で、R1〜R4は、水素又は炭素数1〜24の炭化水素基、あるいは水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を有する炭素数
    1〜24の炭化水素基。
    5は炭素数1〜48の炭化水素鎖、あるいは水酸基、エポキシ基、アミノ基、シラノール基、アルコキシシラン基から選ばれる官能基を有する炭素数1〜48の炭化水素鎖。
    なおR1〜R4の炭化水素基、及びR5の炭化水素鎖中には、水酸基、エポキシ基、シラノール基、アルコキシシラン基以外の結合様式で、酸素、窒素、シリコン等の元素が結合しも良い。
    6は水素又は炭素数1〜8のアルキル基。)
  7. 変性水添共重合体が、有機リチウム化合物を重合触媒として得た共役ジエンとビニル芳香族化合物からなる共重合体のリビング末端に、官能基を含有する変性剤を付加反応させてなる変性共重合体に水素添加してなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の共重合体組成物。
  8. 水添共重合体及び/または変性水添共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)と酸化亜鉛(3)の合計100重量部に対し、アクリル系樹脂を0.01〜5重量部含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の共重合体組成物。
  9. 水添共重合体及び/または変性水添共重合体(1)、パラフィン系オイル(2)と酸化亜鉛(3)の合計100重量部に対し、脂肪酸塩を0.01〜5重量部含有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の共重合体組成物。
  10. さらに10W/m・k以上の熱伝導性充填剤を添加してなることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の共重合体組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の共重合体組成物をシート状に成形してなることを特徴とする樹脂シート。
  12. 請求項11に記載の樹脂シートを溶融させ再度シート状に成形してなることを特徴とする樹脂シート。
  13. 請求項11に記載の樹脂シートを、請求項1〜10のいずれか1項に記載の共重合体組成物と共に溶融させ再度シート状に成形してなることを特徴とする樹脂シート。
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