JP2014111746A - 蓄熱材 - Google Patents

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Abstract

【課題】
柔軟性と蓄熱効果に優れ、かつ蓄熱体粒子の長期安定性に優れた蓄熱材を提供すること。
【解決手段】
上記課題は、蓄熱物質と、エラストマーとを含み、平均粒子径(D)が100μm≦D≦25mmである粒状の蓄熱体が、液体またはゲル中に分散された、蓄熱材によって解決される。前記蓄熱物質は、パラフィン化合物、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪族エーテル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコールからなる群より選ばれた少なくとも一種であることが好ましく、前記エラストマーは、水添共役ジエン(共)重合体であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、蓄熱材に関する。詳しくは、柔軟性と蓄熱効果に優れ、かつ蓄熱体粒子の長期安定性に優れた蓄熱材に関する。
蓄熱材は、物質に蓄えたエネルギーを必要に応じて熱として取り出すことができる材料である。前記エネルギーとしては、例えば物質の同一相内の温度変化に要する熱量(顕熱)、物質の相変化または転移に要するエネルギー(潜熱)、その他、物質の化学変化に伴って発生するエネルギー等を挙げることができる。
蓄熱材は、例えばゲル状、エマルジョン状、カプセル状等の種々の形態で、水等の熱交換媒体の存在下または不存在下に、例えばヒートポンプ;ビルディング、家屋、地下街等の空調用途;車両の空調、キャニスター用途;ICチップ等の電子部品の昇温防止用途;衣類の恒温用途;生鮮食品または臓器輸送容器の保冷用途;道路、橋梁等における構造材料の恒温用途;カーブミラー等の鏡面の防曇用途;路面の凍結防止用途;冷蔵庫等の家電用品の冷却・恒温用途;生活用品としての保冷材、カイロ用途等、幅広い温度領域で、産業上種々の分野において利用されている。
とくに保冷材、カイロ用途等、対象への凹凸追随性が必要な場合、液体あるいはゲル状の蓄熱材を用いることが一般的であり、主なものとして水溶性高分子を主成分とするゲル状物質による顕熱蓄熱材(特許文献1、特許文献2参照)がある。そのほか、液体を用いる蓄熱材としては、有機系の蓄熱物質が極性溶媒中に分散したo/wエマルジョンによる蓄熱材(特許文献3参照)がある。
しかしながら、特許文献1、2においては、顕熱蓄熱を利用するため、蓄熱量が少なく、十分な蓄熱効果を得られないという問題がある。また、特許文献3では、蓄熱材の相変化が長期に繰り返されると分散質が凝集するなど蓄熱材の安定性に問題がある。一方で、パラフィン化合物をエラストマーによって固定化した蓄熱材である特許文献4においては、潜熱蓄熱を利用するため十分な蓄熱効果は得られるが、蓄熱材が固体に相変化した際には対象への凹凸追随性をもたない。従って、十分な蓄熱効果を得ながら、対象への凹凸追随性を得られるような蓄熱材が望まれていた。
特開2006−95200号公報 特開2007−161789号公報 特開平05−25471号公報 国際公開公報WO2011/078340号パンフレット
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものである。本発明の課題は、柔軟性と蓄熱効果に優れ、かつ蓄熱体粒子の長期安定性に優れた蓄熱材を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、下記の構成によって上記課題を解決することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す蓄熱体及び蓄熱材が提供される。
[1]蓄熱物質と、エラストマーとを含み、平均粒子径(D)が100μm≦D≦25mmである粒状の蓄熱体が、
液体またはゲル中に分散された、蓄熱材。
[2]前記エラストマーの、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量が、20万〜70万である、前記[1]記載の蓄熱材。
[3]前記蓄熱物質が、パラフィン化合物、脂肪酸エステル、脂肪族エーテル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコールからなる群より選ばれた少なくとも一種である、前記[1]または[2]に記載の蓄熱材。
[4]前記エラストマーが、水添共役ジエン(共)重合体である、前記[1]〜[3]のいずれか一つに記載の蓄熱材。
[5]前記水添共役ジエン(共)重合体が、第一の共役ジエン化合物に由来する構成単位(a−1)を含む、ビニル結合含量が30モル%未満の重合体ブロック(A)と、第二の共役ジエン化合物に由来する構成単位(b−1)を含む、ビニル結合含量が30〜95モル%の重合体ブロック(B)とを有するブロック共重合体を水素添加して得られた重合体である、前記[4]に記載の蓄熱材。
[6]前記[1]〜[5]のいずれか一つに記載の蓄熱材を、包装材料または容器中に含んでなる、蓄熱材。
[7]蓄熱物質と、エラストマーとを含み、平均粒子径(D)が100μm≦D≦25mmである粒状の蓄熱体。
本発明により、柔軟性と蓄熱効果に優れ、かつ蓄熱体粒子の長期安定性に優れた蓄熱材を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
I.蓄熱体の各成分
1.蓄熱物質:
本発明の蓄熱体は、パラフィン化合物、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪族エーテル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコールからなる群より選ばれた少なくとも一種(以下、「蓄熱物質」とも称する)を含む。
パラフィン化合物は、鎖状の飽和炭化水素化合物であり、直鎖状および分岐状のいずれであってもよいが、蓄熱材の潜熱量をより大きくする観点から、直鎖のパラフィン化合物(以下、「n−パラフィン」とも称する)であることが好ましい。n−パラフィンは、パラフィン化合物全体に対して70質量%以上含有されていることが好ましく、より好ましくは90質量%以上含有されていることが好ましく、特に好ましくは99質量%以上含有されていることが好ましい。
パラフィン化合物の炭素数は、好ましくは7〜24であり、より好ましくは11〜20である。この炭素数の値は、上記の範囲から、所望の相変化温度に応じて適宜に選択される。パラフィン化合物は、広い温度帯で用いる観点から、示差走査熱量計(DSC)によって測定した場合に−20〜50℃程度に融解ピーク温度(融点)を有するものを選択して使用することが好ましい。好ましいパラフィン化合物をその融点とともに例示すると、以下のとおりである。
なお、本発明における融点とは、JIS K−7121に準拠して測定した際の結晶融解ピークにおける補外融解開始温度(Tim)を指す。
n−ヘプタン(−91℃)、n−ノナン(−51℃)、n−オクタン(−57℃)、n−デカン(−30℃)、n−ウンデカン(−21℃)、n−ドデカン(−12℃)、n−トリデカン(−5℃)、n−テトラデカン(6℃)、n−ペンタデカン(9℃)、n−ヘキサデカン(18℃)、n−ヘプタデカン(21℃)、n−オクタデカン(28℃)、n−ノナデカン(32℃)、n−イコサン(37℃)、n−ヘンイコサン(41℃)およびn−ドコサン(46℃)。
パラフィン化合物の一態様として、石油ワックスを用いることもできる。石油ワックスとしては、例えば、石油又は天然ガスを原料として、減圧蒸留留出油から分離精製することにより製造される、常温において固形のパラフィンワックス、石油を原料として、減圧蒸留残渣油又は重質留出油から分離精製することにより製造される、常温において固形のマイクロクリスタリンワックス等の脂肪族炭化水素が挙げられる。
パラフィンワックスとしては、炭素数20〜40程度のものが、マイクロクリスタリンワックスとしては、炭素数30〜60程度のものが、融解熱量及び入手性の面で好ましい。パラフィンワックスの製品としては、例えば、「HNP−9」、「HNP−51」「FNP−0090」、「FT115」〔いずれも日本精蝋(株)製〕が挙げられる。
上記脂肪酸としては、例えば炭素数が8〜30の脂肪酸を用いることができ、直鎖飽和脂肪酸、直鎖不飽和脂肪酸、分岐飽和脂肪酸、及び分岐不飽和脂肪酸とに大別される。
本発明においては、なかでも、直鎖飽和脂肪酸が好ましく用いられる。
直鎖飽和脂肪酸としては、例えば、オクタン酸(C8)、ノナン酸(C9)、デカン酸(カプリン酸)(C10)、ドデカン酸(ラウリン酸)(C12)、テトラデカン酸(ミリスチン酸)(C14)、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)(C16)、オクタデカン酸(ステアリン酸)(C18)、エイコサン酸(C20)、ドコサン酸(C22)、テトラコサン酸(C24)、ヘキサコサン酸(C26)、オクタコサン酸(C28)、及びトリアコンタン酸(C30)等が挙げられる。
上記脂肪酸は、脂肪酸塩として用いることもできる。脂肪酸塩としては、例えば上記脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
上記脂肪酸エステルとしては、例えば乳酸ブチル、乳酸エチル、オレイン酸メチル、コハク酸ジエチル、デカン酸エチル、デカン酸メチル、ヘキサデカン酸メチル、ドデカン酸ブチル、パルミチン酸n−ヘキサデシル、ステアリン酸ステアリル等が挙げられる。
上記脂肪族ケトンとしては、入手性の観点から、炭素数が10〜18の直鎖飽和脂肪酸のメチル、エチル、プロピル、ブチルエステルが好ましく用いられ、例えば2−オクタノン、3−オクタノン、2−ノナノン、3−ノナノン、シクロヘプタノン等が挙げられる。
上記脂肪族エーテルとしては、例えば、炭素数14〜60の脂肪酸エーテルを用いることができ、具体的には、ヘプチルエーテル、オクチルエーテル、テトラデシルエーテル、ヘキサデシルエーテル等が挙げられる。これら中でも、高い潜熱量を有し、合成も容易であるという観点から、酸素原子数が一つであり、対称構造を持つエーテル化合物が好ましく用いられる。
上記脂肪族アルコールとしては、例えば、炭素数8〜60の脂肪族アルコールを用いることができ、具体的には、2−ドデカノール、1−テトラデカノール、7−テトラデカノール、1−オクタデカノール、1−エイコサノール、1,10−デカンジオール等が挙げられる。これら中でも、産業上の利用に適した潜熱量を得るという観点から、水酸基が分子末端に存在するアルコール化合物等が好ましい。
これらの蓄熱物質は1種単独で使用してもよく、あるいは2種類以上を混合して用いてもよい。
2.エラストマー
エラストマーとしては、例えば、共役ジエンゴム(ただし、水添共役ジエン(共)重合体を除く、以下同じ)、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム、アクリルゴム(ACM)、クロロプレンゴム(CR)、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム(UR)、水添共役ジエン(共)重合体が挙げられ、その他、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等を挙げることもできる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
エラストマーは、弾性を有し、蓄熱物質を良好に包接するバインダー成分として働く。そのため、蓄熱物質のブリードを抑制し、蓄熱体の形状保持性に優れ、蓄熱体の加工および成形を容易とし、また、蓄熱体同士の互着を防止することができるため、好ましい。
エラストマーの中でも、共役ジエンゴム、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム、水添共役ジエン(共)重合体が好ましい。蓄熱物質の相分離およびブリード防止の観点、とくに、蓄熱体の成型加工を繰り返し行うことが可能な観点から、熱可塑性エラストマーである水添共役ジエン(共)重合体が特に好ましい。
エラストマーにおいては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(以下「Mw」ともいう。)が20万〜70万であり、20万〜60万であることが好ましく、25万〜50万であることが特に好ましい。
蓄熱体が所要の力学的性質を得る観点、また相分離や蓄熱物質のブリードを防ぐ観点からは、Mwが20万以上であることが好ましく、蓄熱材を成形加工するための流動性を確保する観点からは、Mwが70万以下であることが好ましい。
エラストマーのメルトフローレート(以下「MFR」ともいう。)の値は特に限定されるものではないが、一般に0.01〜100g/10minであることが好ましい。なお、MFRの測定条件は、エラストマーの種類によって異なるが、例えば水添共役ジエン(共)重合体の場合、JIS K−7210に準拠して、230℃、10kgの荷重で測定した値である。
共役ジエンゴムとしては、例えば、天然ゴム;ブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)などの合成ゴムが挙げられる。
エチレン・α−オレフィン共重合体ゴムとしては、例えば、エチレンとα−オレフィンとの二元共重合体ゴム(例:エチレン・プロピレン共重合体ゴム(EPM))、エチレンとα−オレフィンと非共役ジエンとの三元共重合体ゴム(例:エチレン・プロピレン・ジエン共重合体ゴム(EPDM))が挙げられる。
上記α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−オクテンなどの炭素数3〜20、好ましくは炭素数3〜8のα−オレフィンが挙げられる。α−オレフィンは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記非共役ジエンとしては、例えば、エチリデン−2−ノルボルネンが挙げられる。非共役ジエンは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
水添共役ジエン(共)重合体としては、例えば、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン/ブチレンブロック共重合体(SEB)、スチレン−エチレン/プロピレンブロック共重合体(SEP)等のアルケニル芳香族化合物及び共役ジエン化合物のブロック共重合体の水素添加物;スチレン−エチレン/ブチレン−オレフィン結晶ブロック共重合体(SEBC)等のアルケニル芳香族化合物−オレフィン結晶系ブロック共重合体、オレフィン結晶−エチレン/ブチレン−オレフィン結晶ブロック共重合体(CEBC)等のオレフィン結晶系ブロック共重合体などのオレフィン系エラストマーが挙げられる。
特に本発明では、成形加工時の流動性の観点から、水添共役ジエン(共)重合体としてオレフィン結晶系ブロック共重合体が好ましく、以下の構成を有する水添共役ジエン(共)重合体が特に好ましい。なお、これらのエラストマーは、1種単独で用いることもできるが、2種以上を混合して用いることもできる。
本発明で特に好ましく用いられる水添共役ジエン(共)重合体は、第一の共役ジエン化合物に由来する構成単位(a−1)(以下、単に「構成単位(a−1)」ともいう。)を含み、ビニル結合含量が30モル%未満の重合体ブロック(A)と、第二の共役ジエン化合物に由来する構成単位(b−1)(以下、単に「構成単位(b−1)」ともいう。)を含み、ビニル結合含量が30〜95モル%の重合体ブロック(B)とを有するブロック共重合体を、水素添加して得られる重合体である。なお、本明細書において「化合物に由来する構成単位」とは、通常、当該化合物の重合性二重結合部分の反応に基づく構成単位を意味する。
上記構成を有する水添共役ジエン(共)重合体は、共役ジエンゴム、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム及びスチレン系エラストマーと比較して、蓄熱材を成形加工する際の流動性にも優れるため、好ましい。
(1)重合体ブロック(A)
第一の共役ジエン化合物としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、クロロプレンが挙げられる。これらの中でも、工業的に利用でき、また物性の優れた蓄熱体を得るには、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンが好ましく、1,3−ブタジエンが更に好ましい。なお、第一の共役ジエン化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
構成単位(a−1)は、1,3−ブタジエンに由来する構成単位を95〜100質量%含む構成単位であることが好ましく、1,3−ブタジエンに由来する構成単位のみからなる構成単位であることが特に好ましい。
重合体ブロック(A)における構成単位(a−1)の含有割合は、蓄熱体の成形加工時の流動性を保つ観点から、重合体ブロック(A)に対して95質量%以上が好ましく、重合体ブロック(A)が構成単位(a−1)のみからなることがより好ましい。
重合体ブロック(A)中のビニル結合含量は、蓄熱体の常温(例:10〜40℃)における形状保持性を保つ観点より、30モル%未満であり、好ましくは20モル%未満であり、より好ましくは18モル%以下である。重合体ブロック(A)中のビニル結合含量の下限値は特に限定されるものではない。
なお、本明細書において、ビニル結合含量とは、水添前の重合体ブロック中に1,2−結合、3,4−結合及び1,4−結合の結合様式で組み込まれている共役ジエン化合物のうち、1,2−結合及び3,4−結合で組み込まれているものの合計割合(モル%基準)である。
(2)重合体ブロック(B)
第二の共役ジエン化合物としては、例えば、上述の第一の共役ジエン化合物と同様の化合物を使用することができ、好ましい化合物も同様である。なお、第二の共役ジエン化合物と第一の共役ジエン化合物とは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
重合体ブロック(B)は、第二の共役ジエン化合物に由来する構成単位(b−1)を含む重合体ブロックである。蓄熱体が適度な柔軟性を得る、或いは重合体ブロック(B)の結晶化を防止するという観点からは、アルケニル芳香族化合物に由来する構成単位(以下「構成単位(b−2)」ともいう。)を更に含む重合体ブロックであってもよい。
構成単位(b−1)は、1,3−ブタジエン及び/又はイソプレンに由来する構成単位を合計で95〜100質量%含む構成単位であることが好ましく、1,3−ブタジエン及び/又はイソプレンに由来する構成単位のみからなる構成単位であることがさらに好ましい。
重合体ブロック(B)における構成単位(b−1)の含有割合は、重合体ブロック(B)に対して50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上が特に好ましい。
重合体ブロック(B)が構成単位(b−2)を更に含む場合、構成単位(b−2)の含有割合は、蓄熱体の成形加工時の流動性を保つ観点から、重合体ブロック(B)に対して50質量%以下であることが好ましい。
重合体ブロック(B)における構成単位(b−1)/構成単位(b−2)の質量比は、好ましくは100/0〜50/50、より好ましくは100/0〜70/30、さらに好ましくは100/0〜80/20である。
アルケニル芳香族化合物としては、例えば、スチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、N,N−ジエチル−p−アミノスチレン、ビニルピリジンが挙げられる。これらの中でも、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。なお、重合体ブロック(B)が、構成単位(b−1)と構成単位(b−2)とを含む共重合ブロックである場合、構成単位(b−1)の分布は、ランダム、テーパー(分子鎖に沿って構成単位(b−1)が増加又は減少するもの)、一部ブロック状、又はこれらの任意の組合せのいずれであってもよい。
重合体ブロック(B)中のビニル結合含量は、30〜95モル%であり、好ましくは50〜75モル%であり、更に好ましくは55〜65モル%である。蓄熱体からの蓄熱物質のブリードを防ぐ観点から、重合体ブロック(B)中のビニル結合含量は30モル%以上であることが好ましい。
(3)重合体ブロック(C)
ブロック共重合体は、重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)に加えて、更にアルケニル芳香族化合物に由来する構成単位(以下「構成単位(c−1)」ともいう。)を50質量%を超えて含む重合体ブロック(C)、好ましくは構成単位(c−1)のみからなる重合体ブロック(C)を有してもよい。この場合、ブロック共重合体としては、重合体ブロック(A)―重合体ブロック(B)−重合体ブロック(C)のブロック構成が好ましい。
構成単位(c−1)におけるアルケニル芳香族化合物としては、構成単位(b−2)におけるアルケニル芳香族化合物と同様の化合物が挙げられ、好ましい化合物もまた同様である。
(4)ブロック構成
ブロック共重合体において、重合体ブロック(A)と重合体ブロック(B)との質量換算の比率((A)/(B))は、通常5/95〜50/50であり、好ましくは10/90〜40/60である。蓄熱体の形状保持性を確保する観点からは、重合体ブロック(A)の比率が5以上、重合体ブロック(B)の比率が95以下であることが好ましい。一方、蓄熱体からの蓄熱物質のブリードを防ぐ観点からは、重合体ブロック(A)の比率が50以下、重合体ブロック(B)の比率が50以上であることが好ましい。
ブロック共重合体が重合体ブロック(C)を更に有する場合、重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)と重合体ブロック(C)との質量換算の比率({(A)+(B)}/(C))は、通常80/20〜99/1であり、好ましくは85/15〜95/5である。溶融時の加工性(成形加工時の流動性)を維持する観点から、重合体ブロック(C)の比率が20以下であることが好ましい。
ブロック共重合体において、アルケニル芳香族化合物に由来する構成単位の含有割合は、蓄熱体の成形加工時の流動性を保つ観点から、ブロック共重合体に対して30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましい。ここでアルケニル芳香族化合物に由来する構成単位の含有割合は、例えば、重合体ブロック(B)中の構成単位(b−2)及び重合体ブロック(C)中の構成単位(c−1)の合計の含有割合を指す(もちろん、いずれかが含まれない場合もある)。
水添共役ジエン(共)重合体におけるブロック共重合体の構造は、上記要件を満たすものであればいかなるものでもよい。また、ブロック共重合体におけるカップリング率は、蓄熱体の加工性や蓄熱物質のブリードを防止する点を考慮すると、50〜90%であることが好ましい。なお、カップリング剤を介して分子が連結される割合を、カップリング率とする。なお、ブロック共重合体の構造およびカップリング剤としては、例えば例えば特許第3134504号、特許第3360411号記載を参照することができる。
ブロック共重合体としては、上記のようなブロック共重合体を1種単独で用いることもできるが、2種以上のブロック共重合体を混合して用いることもできる。
重合体ブロック(A)は、ビニル結合含量が30モル%未満の重合体ブロックであるので、水素添加により、ポリエチレンに類似の構造となり、結晶性のよい重合体ブロックとなる。重合体ブロック(B)は、ビニル結合含量が30〜95モル%の重合体ブロックであるので、水素添加により、例えば、第二の共役ジエン化合物が1,3−ブタジエンの場合、ゴム状であるエチレン/ブチレン共重合体と類似の構造となり、柔らかい重合体ブロックとなる。そのため、水添共役ジエン(共)重合体は、例えば、第一及び第二の共役ジエン化合物が1,3−ブタジエンの場合、オレフィン結晶−エチレン/ブチレン−オレフィン結晶ブロック共重合体構造を有する。
このような構造の水添共役ジエン(共)重合体を用いることで、蓄熱体を加温して溶融状態とした際にも、成形加工する際の流動性に優れる蓄熱材を製造可能な蓄熱体を提供することができる。
水添共役ジエン(共)重合体の製造方法は特に限定されるものではなく、ブロック共重合体を調製した後、調製したブロック共重合体を水素添加することで製造することができる。ブロック共重合体は、例えば、不活性有機溶媒中、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤として第一の共役ジエン化合物をリビングアニオン重合した後、第二の共役ジエン化合物及び必要に応じてアルケニル芳香族化合物を更に加えてリビングアニオン重合を行うことで、調製することができる。
上記ブロック共重合体および水添共役ジエン(共)重合体は、例えば特許第3134504号、特許第3360411号記載の方法により製造することができる。
水添共役ジエン(共)重合体における共役ジエン化合物(第一の共役ジエン化合物及び第二の共役ジエン化合物を含む)に由来する二重結合の水素添加率は、形状保持性や力学的性質を満たすためには、90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。
水添共役ジエン(共)重合体およびブロック共重合体において、Mwは20万〜70万であることが好ましく、20万〜60万であることが更に好ましく、25万〜50万であることが特に好ましい。蓄熱体が所要の力学的性質を得るために、また相分離や蓄熱物質のブリードを防ぐためには、Mwが20万以上であることが好ましく、蓄熱体として成形加工するための流動性を確保するためには、Mwが70万以下であることが好ましい。
3.その他の成分:
本発明の蓄熱体は、本発明の効果を損なわない範囲で、用途に応じた機能を付与する目的でフィラー、機能付与剤、または熱可塑性樹脂を含有してもよい。
フィラーとしては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、フェライト、アラミド、窒化アルミ、窒化ホウ素、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、グラファイト、カーボンナノチューブ、膨張黒鉛、ガラス、アスベスト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、チタン酸カリウム、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、カオリン、ケイソウ土、モンモリロナイト、軽石、エボナイト、コットンフロック、コルク、硫酸バリウム、フッ素樹脂等が挙げられる。これらの形状は特に限定するものではなく、粉末状、フレーク状、繊維状、ウィスカー状等が挙げられる。また、蓄熱体への分散性を向上させる目的で表面処理を施してもよい。
機能付与剤としては、酸化防止剤、帯電防止剤、耐候剤、紫外線吸収剤、ブロッキング防止剤、結晶核剤、難燃化剤、加硫剤、加硫助剤、防菌・防カビ剤、分散剤、着色防止剤、発泡剤、防錆剤が挙げられる。上記の成分は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記熱可塑性樹脂は、蓄熱体の形状の維持、蓄熱体の互着の防止の観点から好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えばポリオレフィンを挙げることができる。オレフィンとしては、α−オレフィンを使用することが好ましく、炭素数2〜12のα−オレフィンを使用することがより好ましく、具体的には、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン等から選択される1種以上を使用することが好ましい。
ポリオレフィンとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等を挙げることができる。これらのうち、汎用性の観点から、結晶性ポリオレフィン、とくに結晶性ポリエチレンまたは結晶性ポリプロピレンを用いることが好ましく、結晶性ポリエチレンを用いることが特に好ましい。この結晶性ポリエチレンは、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・オクテン共重合体等であることができるほか、生物由来の原料から得られるバイオポリエチレン(バイオマスポリエチレン)であってもよい。また、結晶性ポリオレフィンは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
熱可塑性樹脂の融点は、好ましくは80〜140℃、より好ましくは90〜140℃であり、さらに100〜140℃であることが好ましい。特に、使用する蓄熱物質の融点以上の融点を有する結晶性ポリエチレンが好ましく、蓄熱物質の融点よりも20℃以上高い融点を有するものを使用することがより好ましい。また、結晶性ポリエチレンの示差走査熱量測定法(DSC法)により測定される融解熱量は、高温領域における蓄熱材の形状保持性の観点から、50kJ/kg以上あることが好ましい。なお、「結晶性」とは、X線回折測定による結晶化度で50%以上であるものを指す。
熱可塑性樹脂の、JIS K−7210に準拠した、温度190℃、荷重2.16kg下におけるMFRは、好ましくは0.01〜100g/10min、より好ましくは0.1〜80g/10minである。
熱可塑性樹脂のMwは、1,000〜10,000,000であることが好ましく、10,000〜5,000,000であることがより好ましく、10,000〜1,000,000であることが特に好ましい。
II.蓄熱体
本発明における蓄熱体は、蓄熱体の表面積を高めて効率的な蓄熱効果を得る観点、蓄熱材の凹凸追随性を維持する観点から、粒状の形状である。粒状の形状としては特に限定されず、例えば、真球形、一部が歪んだ球形、だるま形、方形、円柱形、錐形、あるいはこれらの形の組み合わせ等の形状が挙げられる。蓄熱体の平均粒子径(D)は、蓄熱材を長期間使用、または相変化を繰り返しても、安定した粒子径を保つ観点から、100μm≦D、好ましくは300μm≦D、特に好ましくは700μm≦Dである。蓄熱材の凹凸追随性を得る観点からは、D≦25mm、好ましくはD≦20mm、特に好ましくはD≦10mmである。本発明における粒子径は、公知の測定手段によって求めることができる。粒子径の測定手段としては、デジタルマイクロスコープVHX−900(株式会社キーエンス製)等が挙げられる。平均粒子径は、無作為に複数採取された対象粒子における各粒子径の和を、測定対象数で除した値である。
蓄熱体中の蓄熱物質の含有量は、蓄熱体中、30〜99.9質量%であり、好ましくは50〜99質量%、より好ましくは80〜99質量%である。工業的な観点で有用な蓄熱量を得る観点からは30質量%以上が好ましく、使用時に蓄熱体の形状を維持する観点からは含有量が99.9質量%以下が好ましい。
蓄熱体中のエラストマーの含有量は、蓄熱体中、0.1〜70質量%であり、1〜50質量%であることがより好ましく、1〜20質量%であることが更に好ましい。蓄熱体の加工性の向上、蓄熱材の形状維持性、工業的な観点で有用な蓄熱量を得る観点から上記の範囲にあることが好ましい。
蓄熱体がフィラーを含有する場合、フィラーの含有量は、目的の機能を付与するためにその種類により様々であるが、蓄熱体に対して目的の機能を付与し、蓄熱体の蓄熱量を維持するという観点からは、フィラーの含有量は、蓄熱体に対して、0.01〜50質量%であることが好ましく、0.1〜40質量%であることが更に好ましく、1〜30質量%が特に好ましい。
蓄熱体が熱可塑性樹脂を含有する場合、蓄熱体中の熱可塑性樹脂の含有量は、蓄熱体の加工性の向上、蓄熱材の形状維持性、工業的な観点で有用な蓄熱量を得る観点からは、蓄熱体中、0.1〜70質量%であることが好ましく、1〜60質量%であることがより好ましく、1〜50質量%であることがとくに好ましい。
本発明の蓄熱体の製造は、例えば以下のようにして行うことができる。
2本ロール、押出機、2軸混練押出機、撹拌式混合機等の通常の混合・撹拌機により、エラストマー、蓄熱物質、必要に応じてフィラー等のその他の成分を加えて混合する。混合温度はエラストマーが流動する温度以上であることが好ましい。次いで、蓄熱体を成形する。成形の方法としては、例えば、溶融状態の蓄熱体を型に流し込み直接成形する方法、押出機によって棒状に成形した蓄熱体を細かく切断する方法、溶融状態の蓄熱物質をステンレスなどの熱交換板に液滴状に噴霧或いは滴下する方法などが挙げられる。
前記熱交換板に液滴状に噴霧或いは滴下する方法は、具体的には、前記溶融工程で得られた溶融物を滴下管から滴下する方法や、ロールドロップ式造粒機やロートフォーム式造粒機等に充填したのちに滴下する方法が挙げられる。
ロールドロップ式造粒機とは、通常、突起を有する回転ドラムを有しており、溶融物は該突起の先端部に掻き取られ、該回転ドラムが回転して得られる遠心力や重力の作用によって板上に該溶解物が滴下する機構を有する造粒機である。ロートフォーム式造粒機とは、通常、円筒部を有しており、該円筒部は孔を有し、該円筒部の内部に溶融物を受け入れる構造を有しており、該孔から板上に該溶解物が滴下する機構を有する造粒機である。
これらの造粒機による蓄熱材の製造は、特開平5−98246号、特開2010−111860号に記載の方法によって、行うことができる。
上記の蓄熱体の粒子径の調整は、上記の押出機を用いる場合、押出機によって棒状に成形した蓄熱材を細かく切断する際に切断条件を適宜設定すればよく、上記のロートフォーム式造粒機による滴下の場合、前記円筒部の孔や篩の径を適宜調整すればよい。
上記の蓄熱体は、蓄熱体単独での保管の際、あるいは、液体またはゲル中に分散させた状態で相変化を繰り返す際に互着(ブロッキング)し、蓄熱体の取扱性および蓄熱材の柔軟性が損なわれることを防止する観点から、蓄熱体の表面にブロッキング防止剤を付着させることが好ましい。ブロッキング剤の蓄熱体表面への付着の方法は特に限定されず、例えば容器内で蓄熱体とブロッキング剤とを直接混合して付着させることができる。
ブロッキング防止剤としては、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリカーボネート(PC)、ポリ酢酸ビニル(PVAC)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS)、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、セルロース等の樹脂粉末あるいは、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM)、ウレタンゴム(UR)等のゴム粉末が挙げられる。これらの中でも、入手性の観点からPVC、PVA、PET、PMMA、PTFEが望ましい。
ブロッキング防止剤の平均粒子径は、10μm〜300μmであることが好ましく、30〜250μmであることがとくに好ましい。この場合、蓄熱体の平均粒子径よりも小さい値とすることが好ましい。ブロッキング防止剤粒子間の細孔に蓄熱物質が吸収されて粒子が凝集することを防ぐ観点からは10μm以上であることが好ましい。蓄熱体表面を十分に被覆し互着防止効果を得る観点からは300μm以下でることが好ましい。
III.液体またはゲル
本発明における液体またはゲルは、粒状の蓄熱体が分散され、蓄熱材に柔軟性を付与するものである。ここで、本発明でいうゲルとは、水などの溶媒により膨潤した高分子化合物等が三次元網目構造を形成し、該網目構造中に多数の溶媒分子を取り込んで離しにくいものをいう。
液体またはゲルとしては、蓄熱体の温度変化を抑制する観点から、熱容量が大きいものを用いることが好ましい。これにより、蓄熱材の蓄熱効果が維持されるという効果がある。
上記の観点から、液体としては水またはアルコールが好ましい。液体中の水の量は、液体中、30質量%以上であり、50質量%以上が好ましく、80質量%以上がとくに好ましい。100質量%であってもよい。
アルコールとしては、メチルアルコール,エチルアルコール等のモノアルコール、またはプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールが挙げられる。前記アルコールの中でも、プロピレングリコールは安全性の面で好ましい。また、液体の凝固点を降下させるため、蓄熱材の温度領域を拡大させる点でも好ましい。
前記アルコールの量は、液体中、5〜70質量%であることが好ましく、10〜50質量%であることがとくに好ましい。
ゲルは、蓄熱材に柔軟性を付与する観点、蓄熱材に凹凸追随性を付与する観点、粒状の蓄熱体同士の互着を防ぐ観点から好ましい。
ゲルは、水等にゲル化剤を添加することで得ることができる。ゲル化剤としては、公知のカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド等の親水性ポリマーおよびこれらを架橋とすることにより水不溶性とした高吸水性ポリマー、天然多糖類であるデンプン、ゼラチン、グアガム、キサンタンガム、アラビアガム、カラギーナン、ペクチン、ローカストビーンガム等を使用することができる。
ゲル化剤の量は、ゲル中で、0.3〜20質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがとくに好ましい。
ゲルの形状維持性の観点からは、0.3質量%以上が好ましく、ゲルの流動性、凹凸追随性の観点からは20質量%以下であることが好ましい。なお、ゲルの硬度は、SRIS0101におけるアスカーC硬度計で50〜1、かつJIS K2207における針入度(25℃)で200〜1の範囲であることが好ましい。このような範囲にあると、粒状の蓄熱体同士が融着することを抑制することができる。
ゲルを得る際、ゲル化剤とともに金属塩を加えることができる。金属塩としては、水溶性無機塩が好ましく、具体的には、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、酢酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリミョウバン等のアルミニウム塩;水酸化マグネシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム等のマグネシウム塩;水酸化カルシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム等のカルシウム塩等を挙げることができる。これらの中でも、人体への安全性、入手性の観点から、カリミョウバンが好ましい。
金属塩の量は、ゲル中で、0.01〜2質量%であることが好ましく、0.1〜1.5質量%であることがとくに好ましい。液体の形状維持性の観点からは金属塩が0.01質量%以上が好ましく、ゲル化剤の離水を防ぎ適度な硬さのゲルを得る観点からは、1.5質量%以下が好ましい。
また、液体またはゲルは、「3.その他の成分」において記載した成分を含んでもよい。なかでも、液体またはゲルの腐敗を防ぐ観点からは防腐剤を加えることが好ましい。防腐剤としては公知のものを用いることができ、例えば、人体への安全性の観点から安息香酸ナトリウムを用いることができる。防腐剤の添加量は必要に応じて適宜調節すればよいが、例として液体中0.1〜5質量%の範囲である。
その他、蓄熱材が金属等に接する場合は防錆剤が好ましく、伝熱性を付与する場合は無機フィラーや膨張黒鉛が好ましい。これらの含有量も必要に応じて適宜調節すればよく、例として液体中0.1〜5質量%の範囲である。
IV.蓄熱材
本発明の蓄熱材は、蓄熱体が液体またはゲル中に分散されてなるものである。蓄熱材は、II.で得られた蓄熱体を、III.で得られた液体またはゲル中に混合させることで得ることができ、その方法は特に限定されない。また、それぞれ相変化温度帯が異なる複数の蓄熱体を用いることで、複数の温度帯でもひとつの蓄熱材でカバーすることもできる。
本発明の蓄熱材中、蓄熱体は1〜70質量%、好ましくは5〜60質量%、さらに好ましくは7〜50質量%である。
V.包装材料・容器
本発明の蓄熱材は、例えば空調用途として用いる場合、そのままパイプ等によって循環させて使用することが可能であるが、生産性、安全性、取り扱い性の観点から、蓄熱材を包装材料または容器中に含む構成とすることも可能である。
包装材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂からなるフィルム(ポリオレフィン樹脂フィルム)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル樹脂からなるフィルム(ポリエステル樹脂フィルム)、延伸ナイロン(ONy)、ポリアミド(PA)、エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)等からなるフィルム等の、包装材料として公知の基材フィルム;アルミニウム箔等の、均熱化のための金属箔;これらの基材フィルム・金属箔を公知のラミネート法により積層してなる積層フィルムが挙げられる。
蓄熱材用組成物を包装材料中に充填する方法としては、例えば、上記基材フィルムのうち、熱融着性(ヒートシール性)を有する基材フィルムを最内層として含む包装材料中に、公知の充填装置により蓄熱材用組成物を充填し、これをヒートシールバーにてヒートシールして密封するヒートシール法が生産性の面で好ましい。基材フィルムとしては、熱融着性を有するポリオレフィン樹脂フィルムが好ましく、特にPEフィルム、PPフィルムが好ましい。
これらの包装材料は、例えば、国際公開公報WO2011/078340号パンフレットに記載のものを挙げることができる。
容器としては、例えば合成樹脂をブロー成形して得たブロー容器、金属容器等を挙げることができる。これらのうち、剛性の観点から、ブロー容器を使用することが好ましい。
ブロー容器を構成する材料としては、蓄熱物質の揮発を防止するとの観点から、少なくとも、ポリオレフィンからなる層と、エチレン/ビニルアルコール共重合体からなるバリア層と、両者間に配置され両者を結合する接着層と、を有する多層ブロー容器を使用することが好ましい。ここで使用されるポリオレフィンとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等を挙げることができる。また、ブロー容器は必要に応じて表面処理を行ってもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。また、各種物性の測定方法、及び諸特性の評価方法を以下に示す。
〈水添共役ジエン(共)重合体及びブロック共重合体aの物性〉
[重合体ブロック(A)、重合体ブロック(B)の比率(%)]:ブロック共重合体を調製する際に使用した原料の仕込み量から、重合体ブロック(A)、重合体ブロック(B)の合計質量に対する各重合体ブロックの質量を比率で算出した。
[重合体ブロック(A)及び(B)のビニル結合含量(モル%)]:赤外分析法を用い、ハンプトン法により重合体ブロック(A)及び(B)のビニル結合含量(モル%)を算出した。
[重量平均分子量]:ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、商品名:HLC−8120GPC、東ソー・ファインケム社製、カラム:東ソー社製、GMH−XL)を用いて、ポリスチレン換算で重量平均分子量を求めた。
[カップリング率(%)]:上述のゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定で得られた波形を波形分離し、波形の面積比からカップリング率を算出した。
[水素添加率(%)]:四塩化炭素溶液を用い、270MHz、1H−NMRスペクトルから水素添加率(%)を算出した。
[MFR(g/10min)]:JIS K−7210に準拠して、230℃、10kg荷重でMFR(g/10min)を測定した。
[融点(℃)]:JIS K−7121に準拠して、示差走査熱量計(DSC)を用いてサンプルを200℃で10分間保持した後、−80℃まで10℃/分の速度で冷却し、次いで−80℃で10分間保持した後、10℃/分の速度で昇温したときの結晶融解ピークにおける補外融解開始温度(Tim)を、融点(℃)とした。
(1)合成例、調整例
〈水添共役ジエン(共)重合体aの合成〉
窒素置換された内容積50Lの反応容器に、シクロヘキサン24000g、テトラヒドロフラン1.2g、1,3−ブタジエン600g、及びn−ブチルリチウム2.5gを加え、重合開始温度70℃にて重合した。反応完結後、温度を40℃としてテトラヒドロフラン112gを添加し、次いで1,3−ブタジエン2400gを逐次添加しながら断熱重合した。その後、系内にメチルジクロロシラン2.0gを添加して30分間反応させることによりブロック共重合体を調製した。
上記ブロック共重合体は、1,3−ブタジエンに由来する構成単位を含み、ビニル結合含量が14モル%の重合体ブロック(A)と、1,3−ブタジエンに由来する構成単位を含み、ビニル結合含量が46モル%の重合体ブロック(B)とを有するブロック共重合体であった。また、上記ブロック共重合体において、重量平均分子量は28万であり、カップリング率は80%であった。
引き続き、上記ブロック共重合体を含む反応液を80℃にし、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムフルフリルオキシクロライド2.0g、及びn−ブチルリチウム1.2gを加え、水素圧1.0MPaを保つように2時間反応させた。
反応後、反応液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に攪拌投入して溶媒を水蒸気蒸留で除去することによって、目的とする水添共役ジエン(共)重合体aを得た。水添共役ジエン(共)重合体の水素添加率は98%であり、MFRは3.5g/10分であり、融点は82.0℃であった。
〈エマルジョンの調整〉
上記合成例にて得られた水添ジエン系(共)重合体a、n−オクタデカン、ポリオキシエチレンステアリルエーテルとをガラス製のフラスコ内にて120℃に加熱し、2時間混合した。溶液の温度を80℃まで低下させた後、80℃に加熱した100gの水を加え、ホモジナイザーにて1000rpmで1分間攪拌し、白色のエマルジョンを作成した。得られたエマルジョンの油滴の平均粒子径は、30μmであった。
〈液体またはゲル(A)の調整〉
撹拌混練機に、表1で示したゲル(A)の各組成を所定量投入して、1時間混合して目的のゲルを得た。なお、実施例17は液体として精製水を用いた。
〈蓄熱体(B−1)、(B−2)の調整〉
ガラス中のフラスコの中で、表1に示した蓄熱体(B−1)、(B−2)の各組成を所定量仕込み、90℃において2時間混合し、溶融状態の蓄熱体を調整し、この蓄熱体を保温しながら所定の篩に注入し、当該篩の下に設置した、水で満たされた水槽中に落下させた。この後水槽中より落下物を回収し、ほぼ球形の粒状の蓄熱体を得た。
〈蓄熱体(B)とブロッキング防止剤(C)の混合〉
得られた蓄熱体(B)とブロッキング防止剤(C)を表1に示す割合でポリ袋中に秤量して手で振って混合し、蓄熱体(B)の粒表面にブロッキング防止剤(C)の粉末を付着させた。
〈蓄熱材の調整〉
上記で得られた液体またはゲル(A)と、蓄熱体(B)あるいは蓄熱体(B)にブロッキング防止剤(C)を付着させたものを表1に示す割合で混合し目的の蓄熱材を得た。得られた組成物100gを、フィルム厚さ70μm、20cm×10cmのHDPE製袋に充填し、密封して蓄熱材を作成した。
(2)蓄熱体、蓄熱材の評価
蓄熱体、蓄熱材の評価は、以下のようにして行った。
[平均粒子径]: 蓄熱体の粒子径は、デジタルマイクロスコープVHX−900(株式会社キーエンス製)の寸法計測機能を用いて測定した。真球状の粒子に関しては前記の寸法計測機能により、いびつな粒子に関しては下式(a)に示される2軸平均径により粒子径求めた。平均粒子径は、測定対象の粒子をランダムに10個採取し、下式(b)に示される個数平均径により求めた。
(2軸平均径)={(長軸径)+(短軸径)}/2 …(a)
(個数平均径)={Σ(測定粒子径)}/(測定数) …(b)
[柔軟性]:凹凸追随性の尺度として、蓄熱材を−20℃の冷凍庫で10時間以上保管し、取り出し直後の柔軟性を触感によって下記の尺度で評価した。◎;非常に柔らかい ○;柔らかい ×;硬い
[蓄熱効果]:得られた蓄熱材をプログラム式恒温槽PLMP−64(株式会社二葉科学製)内の断熱材の上に配置し、−20℃の恒温下で5時間冷却したのち、40℃恒温下の条件で、蓄熱材の時間−温度曲線を測定し、恒温槽が40℃に達してから保冷剤温度が30℃に到達するまでの時間を求め、蓄熱効果の指標とした。
[冷熱サイクル特性]:得られた蓄熱材を冷熱衝撃試験機TSA−42EL(エスペック株式会社製)で−30℃×30分に引き続き60℃×30分を1サイクルとして、200サイクルの試験を行った。デジタルマイクロスコープVHX−900(株式会社キーエンス製)にて観測し、エマルジョンについては粒子が維持できていれば○、粒状の蓄熱体については初期粒子径が維持できていれば○、いなければ×と評価して、蓄熱体粒子の安定性の指標とした。
[蓄熱体互着性]:蓄熱体の粒子15gをチャック付ポリ袋に入れ、5g/cm2の荷重を付加した状態で40℃の恒温槽で3時間静置した後、−20℃の冷凍庫で3時間静置した。取り出し直後の互着状態を目視および触感にて下記の尺度で評価した。○;粒子同士が互着していない ×;粒子同士が互着している。
実施例及び比較例で用いた各成分は以下のとおりである。
蓄熱体組成物(B−1)および(B−2)
水添共役ジエン(共)重合体a…上記合成体
水添共役ジエン(共)重合体b…クレイトンポリマー社製 クレイトンG1651(スチレン含量=33質量%、MFR(230℃、5kg荷重)=流動せず)
EPDM…JSR社製 JSR EP103AF(エチレン含量=59質量%、プロピレン含量=36.5質量%、エチリデンノルボルネン(ENB)含量=4.5質量%、ムーニー粘度[ML1+4125℃]=87、密度=0.86g/cm3)
ブロッキング防止剤(C)
C−1…大洋塩ビ社製 PVC 塩ビホモポリマーTH−500(平均粒子径:110μm)
C−2…日本合成合成化学社製 PVA ゴーセノールP−270K(平均粒子径:100μm)
C−3…ダイキン工業社製 PTFE ポリフロンM−12(平均粒子径:50μm)
C−4…東洋紡社製 PMMA タフチックFH−S050(平均粒子径:50μm)
C−5…日本合成化学工業社製 PVA ゴーセノールNL−05(平均粒子径:約300μm)
C−6…ダイキン工業社製 PTFE ルブロンL−5(平均粒子径:5μm)
各実施例、比較例について、上記の評価項目にて得られた値を表1に示す。


Claims (7)

  1. 蓄熱物質と、エラストマーとを含み、平均粒子径(D)が100μm≦D≦25mmである粒状の蓄熱体が、液体またはゲル中に分散された、蓄熱材。
  2. 前記エラストマーの、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量が、20万〜70万である、請求項1に記載の蓄熱材。
  3. 前記蓄熱物質が、パラフィン化合物、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪族エーテル、脂肪族ケトン、脂肪族アルコールからなる群より選ばれた少なくとも一種である、請求項1または2に記載の蓄熱材。
  4. 前記エラストマーが、水添共役ジエン(共)重合体である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄熱材。
  5. 前記水添共役ジエン(共)重合体が、第一の共役ジエン化合物に由来する構成単位(a−1)を含む、ビニル結合含量が30モル%未満の重合体ブロック(A)と、第二の共役ジエン化合物に由来する構成単位(b−1)を含む、ビニル結合含量が30〜95モル%の重合体ブロック(B)とを有するブロック共重合体を水素添加して得られた重合体である、請求項4に記載の蓄熱材。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の蓄熱材を、包装材料または容器中に含んでなる、蓄熱材。
  7. 蓄熱物質と、エラストマーとを含み、平均粒子径(D)が100μm≦D≦25mmである粒状の蓄熱体。
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