JP2014093263A - 固体電解質及びリチウム電池 - Google Patents

固体電解質及びリチウム電池 Download PDF

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孝宜 菅原
Minoru Chiga
実 千賀
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剛 太田
Masakatsu Kimura
正克 木村
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Abstract

【課題】耐加水分解性を向上しつつ、高いリチウムイオン伝導性を示す固体電解質を提供する。
【解決手段】リチウム(Li)元素、リン(P)元素、硫黄(S)元素、酸素(O)元素、及びハロゲン元素を含み、硫黄元素/酸素元素のモル比が0.2〜100である固体電解質。
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン伝導性を示す硫化物系固体電解質及びそれを用いた全固体リチウム電池に関する。
全固体電池の分野において、従来から、硫化物系固体電解質材料が知られている。例えば、特許文献1には、LiSとPを特定のモル比(68:32〜73:27)で混合し、それをメカニカルミリング処理し、熱処理を施すことで、高いイオン伝導度(〜2×10−3S/cm)を有するガラスセラミクス電解質粒子が得られることが報告されている。しかしながら、本材料は加水分解しやすく、高湿度環境での使用に制限がある。
この加水分解性を抑制する技術が特許文献2に提案されている。しかしながら、本技術では加水分解性が低減する代わりにイオン伝導度が低いという問題がある。
特開2005−228570号公報 特開2011‐57500号公報
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、耐加水分解性を向上しつつ、高いリチウムイオン伝導性を示す固体電解質を提供することを目的とする。
本発明によれば、以下の固体電解質等が提供される。
1.リチウム(Li)元素、リン(P)元素、硫黄(S)元素、酸素(O)元素、及びハロゲン元素を含み、硫黄元素/酸素元素のモル比が0.2〜100である固体電解質。
2.前記ハロゲン元素が、臭素又は塩素である1記載の固体電解質。
3.ガラスである1又は2記載の固体電解質。
4.ガラスセラミックスである1又は2記載の固体電解質。
5.下記原料(1)〜(3)を反応させて製造する1記載の固体電解質の製造方法。
原料(1):LiS及びLiOから選択される1以上
原料(2):P及びPから選択される1以上
原料(3):下記式(A)で表される化合物
−X …(A)
(式中、Mは、Li,B,Al,Si,P,S,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Pb又はBiである。Xはハロゲン元素である。wは1〜2の整数、xは1〜10の整数である。)
6.Xが、臭素又は塩素である5記載の固体電解質の製造方法。
7.前記原料(1)がLiSである5又は6記載の固体電解質の製造方法。
8.前記原料(2)がP及びPである5〜7のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
9.さらに水を原料として、反応させる5〜8のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
10.前記原料(3)が臭化物である5〜9のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
11.前記原料(1)〜(3)を、炭化水素系溶媒中で反応させる5〜10のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
12.前記原料(1)〜(3)を、炭化水素系溶媒中で粉砕しつつ反応させるステップと、
前記原料を、炭化水素系溶媒中で撹拌するステップと、
を交互に行う5〜11のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
13.5〜12のいずれか記載の製造方法で得られる固体電解質。
14.1〜4及び13のいずれか記載の固体電解質と、電極材を含む合材。
15.1〜4及び13のいずれか記載の固体電解質と、電極材から製造された合材。
16.1〜4及び13のいずれか記載の固体電解質を含む電極。
17.1〜4及び13のいずれか記載の固体電解質から製造された電極。
18.1〜4及び13のいずれか記載の固体電解質を含む電解質層。
19.1〜4及び13のいずれか記載の固体電解質から製造された電解質層。
20.16又は17記載の電極又は18又は19記載の電解質層を、電解質層、正極及び負極の1以上に含むリチウムイオン電池。
本発明によれば、耐加水分解性を向上しつつ、高いリチウムイオン伝導性を示す固体電解質を提供できる。
本発明の固体電解質は、リチウム(Li)元素、リン(P)元素、硫黄(S)元素、酸素(O)元素、及びハロゲン元素を含み、硫黄元素/酸素元素のモル比が0.2〜100である。
硫黄元素/酸素元素のモル比は、好ましくは0.3〜95であり、より好ましくは0.4〜90、さらに好ましくは0.5〜85、最も好ましくは0.6〜80である。例えば、0.6〜40又は0.6〜7とすることができる。
硫黄元素/酸素元素のモル比が100より大きいと硫化水素の発生量は大きくなる問題がある。一方0.2より小さいとイオン伝導度が低くなる。
本発明の固体電解質において、リチウム:リン:硫黄:酸素:ハロゲン元素のモル比を、例えば、3〜4:1:0.65〜3.96:0.04〜3.34:0.10〜1.0、又は3〜4:1:1.5〜3.95:0.05〜2.5:0.10〜1.0とすることができる。
本発明の固体電解質は、酸素元素を含むことにより耐加水分解性が高まり(硫化水素の発生が抑制され)、さらにハロゲン元素を含むことによりリチウムイオン伝導性が高くなる。
本発明の固体電解質は、Li,P,S,O及びハロゲンを主成分とし、これら元素の他、Al、B、Si、Ge等の他の元素を含んでいてもよい。
本発明の固体電解質の構成元素の98原子%以上、99原子%以上、又は不可避不純物を除く100原子%を、Li,P,S,O及びハロゲンとしてもよい。
ガラスの固体電解質は、150℃以上350℃以下の温度で熱処理、又は170℃より高く300℃以下の温度で、熱処理を行い結晶化させてもよい。
本発明の固体電解質は、少なくとも、Li源,P源,S源,O源及びハロゲン源となる原料を反応させて製造できる。この原料の各々は、Li,P,S,O及びハロゲンの1以上を含む。
本発明の固体電解質は、下記原料(1)〜(3)を反応させて製造することができる。
原料(1):LiS及びLiOから選択される1以上
原料(2):P及びPから選択される1以上
原料(3):下記式(A)で表される化合物
−X …(A)
(式中、Mは、Li,B,Al,Si,P,S,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Pb又はBiである。Xはハロゲン元素である。wは1〜2の整数、xは1〜10の整数である。)
原料(1)であるリチウム化合物として、LiS又はLiOを使用できる。好ましくはLiSである。
硫化リチウムは、特に制限なく使用できるが、高純度のものが好ましい。硫化リチウムは、例えば、特開平7−330312号、特開平9−283156号、特開2010−163356、特開2011-84438、特開2011−136899に記載の方法により製造することができる。
具体的に、炭化水素系有機溶媒中で水酸化リチウムと硫化水素とを70℃〜300℃で反応させて、水硫化リチウムを生成し、次いでこの反応液を脱硫化水素化することにより硫化リチウムを合成できる(特開2010−163356)。
また、水溶媒中で水酸化リチウムと硫化水素とを10℃〜100℃で反応させて、水硫化リチウムを生成し、次いでこの反応液を脱硫化水素化することにより硫化リチウムを合成できる(特願2009−238952)。
硫化リチウムは、硫黄酸化物のリチウム塩の総含有量が0.15質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.1質量%以下であり、かつN−メチルアミノ酪酸リチウムの含有量が0.15質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.1質量%以下である。硫黄酸化物のリチウム塩の総含有量が0.15質量%以下であると、溶融急冷法やMM法で得られる固体電解質は、ガラス状電解質(完全非晶質)となる。一方、硫黄酸化物のリチウム塩の総含有量が0.15質量%を越えると、得られる電解質は、最初から結晶化物となるおそれがある。
また、N−メチルアミノ酪酸リチウムの含有量が0.15質量%以下であると、N−メチルアミノ酪酸リチウムの劣化物がリチウムイオン電池のサイクル性能を低下させることがない。このように不純物が低減された硫化リチウムを用いると、高イオン伝導性電解質が得られる。
上述した特開平7−330312号及び特開平9−283156号に基づいて硫化リチウムを製造した場合、硫化リチウムが硫黄酸化物のリチウム塩等を含むため、精製することが好ましい。
一方、特開2010−163356に記載の硫化リチウムの製法で製造した硫化リチウムは、硫黄酸化物のリチウム塩等の含有量が非常に少ないため、精製せずに用いてもよい。
好ましい精製法としては、例えば、国際公開WO2005/40039号に記載された精製法等が挙げられる。具体的には、上記のようにして得られた硫化リチウムを、有機溶媒を用い、100℃以上の温度で洗浄する。
原料(2)であるリンの化合物として、五硫化二リン(P)、五酸化リン(P)を使用できる。これらは、工業的に製造され、販売されているものであれば、特に限定なく使用することができる。
原料(3)であるハロゲン元素を含む化合物としては、上記式(A)に示す化合物を用いることができ、1つの化合物を用いてもよく、複数の化合物を用いてもよい。
式(A)において、Mは、好ましくはP又はLiである。Xは、好ましくはCl、Br、Iである。
ハロゲン元素を含む化合物としては、具体的には、LiF,LiCl,LiBr,LiI,BCl,BBr,BI,AlF,AlBr,AlI,AlCl,SiF,SiCl,SiCl,SiCl,SiBr,SiBrCl,SiBrCl,SiI,PF,PF,PCl,PCl,POCl,PBr,POBr,PI,PCl,P,SF,SF,SF,S10,SCl,SCl,SBr,GeF,GeCl,GeBr,GeI,GeF,GeCl,GeBr,GeI,AsF,AsCl,AsBr,AsI,AsF,SeF,SeF,SeCl,SeCl,SeBr,SeBr,SnF,SnCl,SnBr,SnI,SnF,SnCl,SnBr,SnI,SbF,SbCl,SbBr,SbI,SbF,SbCl,PbF,PbCl,PbF,PbCl,PbBr,PbI,BiF,BiCl,BiBr,BiI,TeF,Te10,TeF,TeCl,TeCl,TeBr,TeBr,TeI等が挙げられ、好ましくLiCl,LiBr,LiI,PCl、PCl、PBr及びPBrであり、より好ましくはLiCl,LiBr,LiI及びPBrである。
原料(1)〜(3)の配合比は、適宜設定できるが、例えば、原料(1):原料(2)を、60〜95:40〜5、又は70〜85:30〜15とできる。(原料(1)+原料(2)):原料(3)を、98〜65:2〜35、又は97〜75:3〜25とできる。
原料(2)のPとPのモル比は、例えば、P:Pが100:0〜1.6:98.4であり、好ましくは100:0〜1.8:98.2であり、より好ましくは100:0〜1.9:98.1、さらに好ましくは100:0〜2:98である。
また、酸素源の一部又は全部として水を原料として用いることができる。即ち、水をLiO又はPに替えることができる。水を酸素源として加える場合はPを1とした場合にモル比として、好ましくは6.75〜0.08、より好ましくは5〜0.12、さらに好ましくは5〜0.1となるように、水を添加する。
また、P、P、HOを、S/Oが好ましい範囲になるように加えてもよい。
水を加える際は、原料の段階で加えてよいし、あらかじめ後述の方法で固体電解質を合成した上で最後に水を添加してもよい。固体電解質合成後に加えた場合は電解質粒子の表層のみが酸素を含むものとなる。
水を添加する場合は、水以外の原料又は固体電解質に、炭化水素溶媒を加えてスラリー状にしたものに、水を添加することが望ましい。スラリーにした上で、水を添加することで均質な最終生成物が得られる。
原料(3)がリンを含まない場合は、配合する原料(1):原料(2)のモル比は例えば65:35〜85:15であり、好ましくは67:33〜83:17、さらに好ましくは67:33〜80:20、最も好ましくは72:28〜78:22%である。その際、(原料(1)+原料(2)):原料(3)のモル比は50:50〜99:1が好ましく、より好ましくは55:45〜97:3であり、さらに好ましくは60:40〜96:4であり、特に好ましくは70:30〜96:4である。
原料(3)がリンを含む場合は、原料(1):原料(2)のモル比は例えば60:40〜90:10であり、好ましくは70:30〜90:10、より好ましくは72:28〜88:12、さらに好ましくは74:26〜86:14、特に好ましくは、75:25〜85:15、最も好ましくは77:23〜83:17である。その際、(原料(1)+原料(2)):原料(3)のモル比は50:50〜99:1が好ましく、より好ましくは80:20〜98:2であり、さらに好ましくは85:15〜98:2であり、90:10〜98:2である。
本発明の固体電解質は、上記原料を用いて、溶融急冷法、メカニカルミリング(MM)法、有機溶媒中で原料を反応させるスラリー法又は固相法等により製造できる。
(ア)溶融急冷法
溶融急冷法は、例えば、特開平6−279049、WO2005/119706に記載されている。具体的には、原料を乳鉢にて混合しペレット状にしたものを、カーボンコートした石英管中に入れ真空封入する。高温で反応させた後、氷中に投入し急冷することにより、固体電解質が得られる。
反応温度は、好ましくは400℃〜1000℃、より好ましくは800℃〜900℃である。反応時間は、好ましくは0.1時間〜12時間、より好ましくは1〜12時間である。
上記反応物の急冷温度は、通常10℃以下、好ましくは0℃以下であり、その冷却速度は、通常1〜10000K/sec程度、好ましくは10〜10000K/secである。
(イ)メカニカルミリング(MM)法
MM法は、例えば、特開平11−134937、特開2004−348972、特開2004−348973に記載されるように、原料を混合して粉砕しながら反応させる方法である。
具体的には、原料を乳鉢にて混合し、例えば、各種ボールミル等を使用して反応させることにより、固体電解質が得られる。
MM法は、室温で反応させることができる。そのため、原料の熱分解が起らず、仕込み組成の固体電解質を得ることができるという利点がある。
また、MM法では固体電解質の製造と同時に、微粉末化できるという利点もある。
MM法には、回転ボールミル、転動ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル等種々の形式を用いることができる。
MM法の条件としては、例えば、遊星型ボールミル機を使用した場合、回転速度を数十〜数百回転/分とし、0.5時間〜100時間処理すればよい。ボールミルのボールは異なる径のボールを混合して使用してもよい。
また、特開2009−110920や特開2009−211950に記載されているように、原料に有機溶媒を添加してスラリー状にし、このスラリーをMM処理してもよい。
さらに、特開2010−30889に記載のようにMM処理の際のミル内の温度を調整してもよい。MM処理時の原料温度が、60℃以上160℃以下になるようにすることが好ましい。
(ウ)スラリー法
スラリー法は、WO2004/093099、WO2009/047977に記載されている。
具体的には、原料を炭化水素系溶媒中で所定時間反応させることにより、固体電解質が得られる。メカニカルミリングを用いる必要はない。原料(3)は、有機溶媒に溶解するか、又は粒子であることが好ましい。
原料を炭化水素系溶媒中で接触させる際の温度は、通常、80〜300℃であり、好ましくは100〜250℃であり、より好ましくは100〜200℃である。また、通常、時間は5分〜50時間、好ましくは、10分〜40時間である。尚、温度や時間は、いくつかの条件をステップにして組み合わせてもよい。また、接触時は撹拌することが好ましい。窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下であることが好ましい。
この方法では、通常の反応槽やオートクレーブ等の汎用設備で固体電解質を製造することができる。
さらに、特開2010−140893に記載されているように、反応を進行させるため、原料を含むスラリーをビーズミル等の粉砕槽と撹拌槽との間で循環させながら反応させてもよい。
粉砕機での粉砕温度は、好ましくは20℃〜90℃、より好ましくは20℃〜80℃である。撹拌槽の温度は好ましくは60℃〜300℃、より好ましくは80℃〜200℃である。反応は温度が高い領域で速いので高温にすることが好ましいが、粉砕機は高温にすると磨耗等の機械的な問題が発生する。従って、撹拌槽は温度を高めに設定し、粉砕機は比較的低温に保つことが好ましい。
反応時間は、好ましくは1時間以上16時間以下、より好ましくは2時間以上14時間以下である。
有機溶媒の量は、原料が、有機溶媒の添加により溶液又はスラリー状になる程度であることが好ましい。
炭化水素系有機溶媒としては、飽和炭化水素、不飽和炭化水素又は芳香族炭化水素が使用できる。
飽和炭化水素としては、ヘキサン、ペンタン、2−エチルヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサン等が挙げられる。 不飽和炭化水素しては、ヘキセン、ヘプテン、シクロヘキセン等が挙げられる。
芳香族炭化水素としては、トルエン、キシレン、デカリン、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン等が挙げられる。
これらのうち、特にトルエン、キシレンが好ましい。
炭化水素系溶媒は、あらかじめ脱水されていることが好ましい。具体的には、水分含有量が100重量ppm以下が好ましく、特に30重量ppm以下であることが好ましい。
尚、必要に応じて炭化水素系溶媒に他の溶媒を添加してもよい。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、エタノール、ブタノール等のアルコール類、酢酸エチル等のエステル類等、ジクロロメタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
また、WO2009/047977に記載されているように、原料の硫化リチウムを予め粉砕しておくと効率的に反応を進行させることができる。
さらに、特開2011−136899に記載されているように、原料の硫化リチウムの比表面積を大きくするために溶解パラメーターが9.0以上の極性溶媒(例えば、メタノール、ジエチルカーネート、アセトニトリル)に所定時間浸漬してもよい。
(エ)固相法
固相法は、例えば、「H−J.Deiseroth,et.al.,Angew.Chem.Int.Ed.2008,47,755−758」に記載されている。具体的には、原料を乳鉢にて混合し、100〜900℃の温度で加熱することにより、固体電解質が得られる。
上記溶融急冷法、MM法、スラリー法及び固相法の温度条件、処理時間、仕込み料等の製造条件は、使用設備等に合わせて適宜調整することができる。
固体電解質の製造法としては、MM法、スラリー法又は固相法が好ましい。低コストで製造可能であることから、MM法、スラリー法がより好ましく、特にスラリー法が好ましい。
上記の方法において、原料を混合する順番は特に限定されない。例えばMM法であれば、原料を全て混合した上でミリングしてもよく;原料(1)と原料(2)とをミリングした後、原料(3)を加えさらにミリングしてもよく;原料(3)と原料(2)をミリング後、原料(1)を加えさらにミリングしてもよく;原料(1)と原料(3)とをミリング後、原料(2)を加えてさらにミリングしてもよい。また、原料(1)と原料(3)を混合しミリング処理した混合物と、原料(3)と原料(2)を混合しミリングした混合物を混ぜ合わせた上でさらにミリング処理を行ってもよい。好ましくは原料(1)と原料(2)を反応させ原料(3)のない固体電解質ガラスを得て、さらに原料(3)を混合し反応させてもよい。
上記の他、2回以上混合処理を行う場合、2種以上の異なる方法を組み合わせてもよい。例えば原料(1)と原料(2)をメカニカルミリングで処理した上で原料(3)を混合し固相法で処理を行ってもよく、原料(1)と原料(3)を固相法で処理を行ったものと原料(2)と原料(3)とを溶融急冷処理を行ったものを混合し、スラリー法を行うことで固体電解質(ガラス)を製造してもよい。
固体電解質ガラスを熱処理して、ガラスセラミックスとすることができる。組成によっては、イオン伝導率が高まる。
熱処理温度としては、通常、150℃〜360℃である。熱処理温度が150℃より低いと、高イオン伝導性の結晶ガラスが得られにくい場合があり、360℃より高いとイオン伝導性の低い結晶構造となる恐れがある。
加熱時間は、0.005分以上、10時間以下が好ましい。さらに好ましくは、0.005分以上、5時間以下であり、特に好ましくは、0.01分以上、3時間以下である。
本発明の固体電解質は、加水分解しにくく、高いイオン伝導度を有するため、固体電解質層等、電池の構成材料として好適である。
本発明の固体電解質は、リチウム電池の固体電解質層、電極(正極及び/又は負極)に用いることができる。また、電極材と混合して、合材を製造することができる。正極材と混合すれば、正極合材となり、負極材と混合すれば、負極合材となる。
正極材としては、公知のものが使用でき、例えば、V、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、Li(NiCoMn)O(ここで、0<a<1、0<b<1、0<c<1、a+b+c=1)、LiNi1−YCo、LiCo1−YMn、LiNi1−YMn(ここで、0≦Y<1)、Li(NiCoMn)O(0<a<2、0<b<2、0<c<2、a+b+c=2)、LiMn2−ZNi、LiMn2−ZCo(ここで、0<Z<2)、LiCoPO、LiFePOが挙げられる。
さらに、例えば、硫化物系として、硫化チタン(TiS)、硫化モリブデン(MoS)、硫化鉄(FeS、FeS)、硫化銅(CuS)及び硫化ニッケル(Ni)等、酸化物系として、酸化ビスマス(Bi)、鉛酸ビスマス(BiPb)、酸化銅(CuO)、酸化バナジウム(V13)、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMnO)等が使用できる。
上記の他にはセレン化ニオブ(NbSe)、有機ジスルフィド化合物、カーボンスルフィド化合物、硫黄、金属インジウム等が使用できる。
負極材としては、公知のものが使用でき、例えば、炭素材料、具体的には、人造黒鉛、黒鉛炭素繊維、樹脂焼成炭素、熱分解気相成長炭素、コークス、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、フルフリルアルコール樹脂焼成炭素、ポリアセン、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、天然黒鉛及び難黒鉛化性炭素等が挙げられる。また、金属リチウム、金属インジウム、金属アルミ、金属ケイ素等の金属自体や他の元素、化合物と組み合わせた合金を、負極材として用いることができる。
電極は、上記合材の他、導電助剤を含んでもよい。導電助剤としては、炭素材料、金属粉末及び金属化合物から選択される物質や、これらの混合物が挙げられる。具体例としては、炭素、ニッケル、銅、アルミニウム、インジウム、銀、コバルト、マグネシウム、リチウム、クロム、金、ルテニウム、白金、ベリリウム、イリジウム、モリブデン、ニオブ、オスニウム、ロジウム、タングステン及び亜鉛からなる群より選択される少なくとも1つの元素を含む物質が好ましい。
また、電解質層は、本発明の効果を損なわない限り、本発明の固体電解質の他、他の電解質を含んでいてもよい。他の電解質には、ポリマー系固体電解質、酸化物系固体電解質等がある。ポリマー系固体電解質は、例えば、特開2010−262860に開示されているように、フッ素樹脂、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリロニトリル、ポリアクリレートやこれらの誘導体、共重合体等の、ポリマー電解質として用いられる材料が挙げられる。酸化物系固体電解質には、LiN、LISICON類、Thio−LISICON類、La0.55Li0.35TiO等のペロブスカイト構造を有する結晶や、NASICON型構造を有するLiTi12、さらにこれら結晶化させた電解質等を用いることができる。
電解質層、正極、負極は、さらにバインダーを含むことができる。バインダーとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、或いはポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンマー(EPDM)、スルホン化EPDM、天然ブチルゴム(NBR)等を単独で、又は2種以上の混合物として用いることができる。また、水系バインダーであるセルロース系やスチレンブタジエンゴム(SBR)の水分散体等を用いることもできる。
本発明のリチウム電池は、電解質層、正極、負極の1以上に、上記の電解質層又は電極(正極及び/又は負極)を用いる。
製造例1
(1)硫化リチウムの製造
硫化リチウムは、特開平7−330312号公報における第1の態様(2工程法)の方法に従って製造した。具体的には、撹拌翼のついた10リットルオートクレーブにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)3326.4g(33.6モル)及び水酸化リチウム287.4g(12モル)を仕込み、300rpm、130℃に昇温した。昇温後、液中に硫化水素を3リットル/分の供給速度で2時間吹き込んだ。続いてこの反応液を窒素気流下(200cc/分)昇温し、反応した水硫化リチウムを脱硫化水素化し硫化リチウムを得た。昇温するにつれ、上記硫化水素と水酸化リチウムの反応により副生した水が蒸発を始めたが、この水はコンデンサにより凝縮し系外に抜き出した。水を系外に留去すると共に反応液の温度は上昇するが、180℃に達した時点で昇温を停止し、一定温度に保持した。水硫化リチウムの脱硫化水素反応が終了後(約80分)に反応を終了し、硫化リチウムを得た。
(2)硫化リチウムの精製
上記(1)で得られた500mLのスラリ反応溶液(NMP−硫化リチウムスラリ)中のNMPをデカンテーションした後、脱水したNMP100mLを加え、105℃で約1時間撹拌した。その温度のままNMPをデカンテーションした。さらにNMP100mLを加え、105℃で約1時間撹拌し、その温度のままNMPをデカンテーションし、同様の操作を合計4回繰り返した。デカンテーション終了後、窒素気流下230℃(NMPの沸点以上の温度)で硫化リチウムを常圧下で3時間乾燥した。得られた硫化リチウム中の不純物含有量を測定した。
尚、亜硫酸リチウム(LiSO)、硫酸リチウム(LiSO)並びにチオ硫酸リチウム(Li)の各硫黄酸化物、及びN−メチルアミノ酪酸リチウム(LMAB)の含有量を、イオンクロマトグラフ法により定量した。その結果、硫黄酸化物の総含有量は0.13質量%であり、N−メチルアミノ酪酸リチウム(LMAB)は0.07質量%であった。
このようにして精製したLiSを、以下の実施例で使用した。
[メカニカルミリング法による固体電解質の製造]
実施例1
製造例1で製造した硫化リチウムを用いて、国際公開公報WO07/066539の実施例1に準拠した方法で電解質(硫化物系ガラス)を製造した。
具体的には、製造例1で製造した硫化リチウム0.418g(0.00887mol)、五酸化二リン(アルドリッチ社製)0.420g(0.00296mol)、臭化リチウム(アルドリッチ社製)0.173g(0.00199mol)をアルゴン雰囲気のグローブボックス中でよく混合した。そして、この混合した粉末と直径10mmのジルコニア製ボール10ケと遊星型ボールミル(フリッチュ社製:型番P−7)アルミナ製ポットに投入し完全密閉した。ポット内はアルゴン雰囲気とした。
はじめの数分間は、遊星型ボールミルの回転を低速回転(100rpm)にして硫化リチウムと五硫化二リンを十分混合した。その後、徐々に遊星型ボールミルの回転数を上げ370rpmまで回転数を上げた。遊星型ボールミルの回転数を370rpmで20時間メカニカルミリングを行った。組成はLi3.3PS1.52.5Br0.34であった。
このガラスの示差熱熱重量測定をおこなったところ、結晶化に伴う発熱ピークは220℃付近にあった。発熱ピークより高温の240℃で熱処理を行い結晶化させた。熱処理後に、イオン伝導度(σ)及びHS発生量を測定した。結果を表1に示す。
イオン伝導度(σ)は以下の方法で測定した。
粉体試料を断面10mmφ(断面積S=0.785cm)、高さ(L)0.1〜0.3cmの形状に成形した。その試料片の上下から電極端子を取った。交流インピーダンス法により測定し(周波数範囲:5MHz〜0.5Hz、振幅:10mV)、Cole−Coleプロットを得た。高周波側領域に観測される円弧の右端付近で、−Z’’(Ω)が最小となる点での実数部Z’(Ω)を電解質のバルク抵抗R(Ω)とし、以下式に従い、イオン伝導度σ(S/cm)を計算した。
R=ρ(L/S)
σ=1/ρ
尚、リードの距離を約60cmとして測定した。
硫化水素発生量は以下の方法で測定した。
測定試料は、露点−80℃の環境の窒素グローボックス内にて乳鉢でよく粉砕したものを用いた。測定試料を0.1g、100mlのシュレンク瓶内に封入した。次に、シュレンク瓶内に、加湿した空気(ウェットエア)を500ml/分で流通させた。尚、ウェットエアの温度は25℃程度、湿度は80〜90%であった。また、空気の供給量は流量計で制御した。
流通開始1分後〜1分45秒後の間にシュレンク瓶から排出されたガスを捕集して測定用の第一サンプルガスとした。
三菱化学アナリテック製TS−100を用いて、紫外蛍光法により硫黄分を定量して、サンプルガスの硫化水素濃度を算出した。尚、サンプルガスをアジレント6890(硫黄選択検出器(SIEVERS355)付)を用いてガスクロマトグラフにて定性分析したところ、硫黄分はその99%以上硫化水素ガスになっていた。
流通開始5分後〜5分45秒後、流通開始10分後〜10分45秒後、流通開始20分後〜20分45秒後、流通開始60分後〜60分45秒後にシュレンク瓶から排出されたガスについても、第一サンプルガスと同様に測定した。
硫化水素濃度と測定時間から硫化水素濃度平均値(ppm)を求めた。
実施例2
原料として、硫化リチウム0.366g(0.00776mol)、五硫化二リン(アルドリッチ社製)0.345g(0.00155mol)、五酸化二リン(和光純薬製)0.147g(0.00106mol)臭化リチウム(アルドリッチ社製)0.151g(0.00174mol)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。組成はLi3.3PSOBr0.34であった。
実施例3
原料として、硫化リチウム0.351g(0.00745mol)、五硫化二リン(アルドリッチ社製)0.442g(0.00198mol)、五酸化二リン(和光純薬製)0.071g(0.00050mol)臭化リチウム(アルドリッチ社製)0.145g(0.00167mol)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。組成はLi3.3PS3.50.5Br0.34であった。
実施例4
原料として、硫化リチウム0.338g(0.00718mol)、五硫化二リン(アルドリッチ社製)0.319g(0.00144mol)、五酸化二リン(和光純薬製)0.136g(0.00096mol)ヨウ化リチウム(アルドリッチ社製)0.215g(0.00161mol)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。組成はLi3.3PSOI0.34であった。
実施例5
原料として、硫化リチウム0.397g(0.00843mol)、五硫化二リン(アルドリッチ社製)0.375g(0.00169mol)、五酸化二リン(和光純薬製)0.159g(0.00112mol)塩化リチウム(アルドリッチ社製)0.078g(0.00189mol)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。組成はLi3.3PSOCl0.34であった。
実施例6
原料として、硫化リチウム0.431g(0.00914mol)、五硫化二リン(アルドリッチ社製)0.280g(0.00126mol)、五酸化二リン(和光純薬製)0.146g(0.00103mol)、三臭化リン(東京化成)0.158g(0.00057mol)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。組成はLi3.6PSOBr0.34であった。
実施例7
原料として、硫化リチウム0.340g(0.00722mol)、五硫化二リン(アルドリッチ社製)0.514g(0.00231mol)、五酸化二リン(和光純薬製)0.0137g(0.0000963mol)臭化リチウム(アルドリッチ社製)0.140g(0.00162mol)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。組成はLi3.3PS3.90.1Br0.34であった。
実施例8
原料として、硫化リチウム0.378g(0.00803mol)、五硫化二リン(アルドリッチ社製)0.474g(0.00213mol)、オキシ三臭化リン(Aldrich)0.160g(0.000545mol)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。組成はLi3.3PS3.880.12Br0.34であった。
比較例1
原料として、硫化リチウム0.431g(0.00915mol)、五硫化二リン0.407(0.813mol)、五酸化二リン0.173g(0.00122mol)を用いた以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。組成はLiPSOであった。
[スラリー法による固体電解質の製造]
実施例9
撹拌機として、アシザワ・ファインテック社製スターミルミニツェア(0.15L)(ビーズミル)を用い、0.5mmφジルコニアボール444gを仕込んだ。温度保持槽として、撹拌機付の1.5Lガラス製反応器を使用した。
尚、上記計量、添加、密閉作業は全てグローブボックス内、窒素雰囲気下で実施し、使用する器具類は全て乾燥機で事前に水分除去したものを用いた。また、脱水トルエン中の水分量はカールフィッシャー法による水分測定で8.4ppmであった。
製造例1の硫化リチウム36.6g(0.776mol)、五硫化二リン(アルドリッチ製)34.5g(0.155mol)五酸化二リン(和光純薬)14.7g(0.106mol)、LiBr(アルドリッチ社)15.1g(0.174mol)に、脱水トルエン(和光純薬工業株式会社)1248ml(水分量8.4ppm)を加えた混合物を、温度保持槽及びミルに充填した。
ポンプにより内容物を480mL/分の流量で温度保持槽とミルの間を循環させ、温度保持槽を80℃になるまで昇温した。
ミル本体は、液温が70℃に保持できるよう外部循環により温水を通水し、周速12m/sの条件で運転した。2時間ごとにスラリーを採取し、150℃にて乾燥し白黄色の粉体スラリー(クリーム状)を得た。
得られたスラリーをろ過・風乾後、160℃で2時間チューブヒーターにより乾燥し、固体電解質を粉体として得た。このときの回収率は95%であり、反応器内に付着物はみられなかった。
実施例1と同様にして組成を求めた。組成はLi3.3PSOBr0.34であった。実施例1と同様に熱処理を行った後の結果を表1に示す。
実施例10
製造例1の硫化リチウム32.9g(0.717mol)、P(アルドリッチ社)53.1g(0.239mol)、LiBr(アルドリッチ社)14.0g(0.159mol)に、脱水トルエン(和光純薬工業株式会社)1248ml(水分量8.4ppm)を加えた混合物に、さらに、純水0.86g(0.0477mol)を加えて混合し、温度保持槽及びミルに充填した以外は実施例9と同様に実施した。結果を表1に示す。組成はLi3.3PS3.90.1Br0.34であった。
Figure 2014093263
表1から分かるように、実施例では、HS発生量は比較例と同程度であり、かつ比較例よりも高いイオン伝導度を有する電解質が得られた。
本発明の固体電解質は、リチウム二次電池等に好適に利用できる。

Claims (20)

  1. リチウム(Li)元素、リン(P)元素、硫黄(S)元素、酸素(O)元素、及びハロゲン元素を含み、硫黄元素/酸素元素のモル比が0.2〜100である固体電解質。
  2. 前記ハロゲン元素が、臭素又は塩素である請求項1記載の固体電解質。
  3. ガラスである請求項1又は2記載の固体電解質。
  4. ガラスセラミックスである請求項1又は2記載の固体電解質。
  5. 下記原料(1)〜(3)を反応させて製造する請求項1記載の固体電解質の製造方法。
    原料(1):LiS及びLiOから選択される1以上
    原料(2):P及びPから選択される1以上
    原料(3):下記式(A)で表される化合物
    −X …(A)
    (式中、Mは、Li,B,Al,Si,P,S,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Pb又はBiである。Xはハロゲン元素である。wは1〜2の整数、xは1〜10の整数である。)
  6. Xが、臭素又は塩素である請求項5記載の固体電解質の製造方法。
  7. 前記原料(1)がLiSである請求項5又は6記載の固体電解質の製造方法。
  8. 前記原料(2)がP及びPである請求項5〜7のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
  9. さらに水を原料として、反応させる請求項5〜8のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
  10. 前記原料(3)が臭化物である請求項5〜9のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
  11. 前記原料(1)〜(3)を、炭化水素系溶媒中で反応させる請求項5〜10のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
  12. 前記原料(1)〜(3)を、炭化水素系溶媒中で粉砕しつつ反応させるステップと、
    前記原料を、炭化水素系溶媒中で撹拌するステップと、
    を交互に行う請求項5〜11のいずれか記載の固体電解質の製造方法。
  13. 請求項5〜12のいずれか記載の製造方法で得られる固体電解質。
  14. 請求項1〜4及び13のいずれか記載の固体電解質と、電極材を含む合材。
  15. 請求項1〜4及び13のいずれか記載の固体電解質と、電極材から製造された合材。
  16. 請求項1〜4及び13のいずれか記載の固体電解質を含む電極。
  17. 請求項1〜4及び13のいずれか記載の固体電解質から製造された電極。
  18. 請求項1〜4及び13のいずれか記載の固体電解質を含む電解質層。
  19. 請求項1〜4及び13のいずれか記載の固体電解質から製造された電解質層。
  20. 請求項16又は17記載の電極又は請求項18又は19記載の電解質層を、電解質層、正極及び負極の1以上に含むリチウムイオン電池。
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