以下、本発明に係る好適な実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
まず、本実施形態のバルブユニットを備える水栓装置について説明する。図1に示されるように、水栓装置1は、本体部2と、給水配管に接続される接続管3Aと、給湯配管に接続される接続管3Bとを備えている。本体部2には、カラン4及びシャワー5が接続されている。シャワー5は、ホース5aとシャワーヘッド(不図示)とを有している。本体部2の正面2aには、水温調節ダイヤル6と、水質切替ボタン7と、バルブ操作ダイヤル8とが設けられている。
図2に示されるように、本体部2には、水温調節装置9と、バルブユニット10と、水質切替装置11と、浄水器12とが内蔵されている。水温調節装置9は、接続管3A,3Bに連結されている。水温調節装置9は、水温調節ダイヤル6の回動操作に伴って作動し、接続管3Aから流入した水の流路と、接続管3Bから流入した湯の流路との開口比率を変更する。これにより、湯水の混合比率が調節され、水温が調節される。
バルブユニット10は、水温調節装置9において水温が調節された水を受け入れ、浄水器12側に送り出し、浄水器12側から戻ってきた水を再度受け入れ、カラン4又はシャワー5に流出させる。バルブユニット10は、バルブ操作ダイヤル8の回動操作に伴って作動し、水の流量を調節すると共に、水の流出先をカラン4又はシャワー5に切り替える。
水質切替装置11は、水質切替ボタン7の押し込み操作によって作動し、バルブユニット10から浄水器12側に流出した水を浄水器12に通してバルブユニット10に戻すか、浄水器12に通さずにバルブユニット10に戻すかを切り替える。
浄水器12としては、不純物を濾過又は吸着して取り除く濾過部又は吸着部を有するもの(以下、濾過・吸着型浄水器という。)、溶解性の重金属を捕捉する重金属捕捉部を有するもの(以下、重金属捕捉型浄水器という。)、薬剤を水中に放出して水質を改善する薬剤添加部を有するもの(以下、薬剤添加型浄水器という。)、ミネラルを添加して(硬度を高めて)水質を改善するミネラル添加部を有するもの(以下、ミネラル添加型浄水器という。)等が挙げられる。浄水器12は、濾過・吸着型浄水器、重金属捕捉型浄水器、薬剤添加型浄水器、ミネラル添加型浄水器のいずれであってもよく、これらのうち2種以上の組み合わせであってもよい。塩素除去を効率的に実現できる点、浄水器12のコスト上昇を抑えられる点で、薬剤添加型浄水器が特に好ましい。
濾過・吸着型浄水器の濾過部としては、不織布積層体、糸巻体、活性炭成形体、活性炭充填体、ゼオライト充填体、砂・砂利充填体、精密濾過膜、限外濾過膜、セラミック膜、逆浸透膜等を含むものが挙げられる。圧力損失が低く、異物を濾過する速度が高い点で、不織布積層体又は糸巻体が特に好ましい。濾過・吸着型浄水器の吸着部としては活性炭成形体、活性炭充填体、ゼオライト充填体、キレート樹脂、キレート繊維、シリカゲル、さんご石等を含むものが挙げられる。有機物を効果的に除去し、臭いを効果的に除去できる点で、活性炭成形体又は活性炭充填体が特に好ましい。
重金属捕捉型浄水器の重金属捕捉部としては、ゼオライト充填体、イオン交換樹脂、イオン交換繊維、ケイ酸チタン、リン酸カルシウム、キレート樹脂、キレート繊維等を含むものが挙げられる。安価である点で、ゼオライト充填体が特に好ましい。重金属捕捉部の製造工程において取り扱い易い点で、イオン交換樹脂又はイオン交換繊維が特に好ましい。なお、水の硬度が高いと、ゼオライト充填体、イオン交換樹脂又はイオン交換繊維を用いることができない場合がある。このような場合であっても、キレート樹脂又はキレート繊維を用いることができる。
薬剤添加型浄水器の薬剤添加部としては、亜硫酸カルシウム、アスコルビン酸等を含むものが挙げられる。水に溶解した状態での安定性が高く、遊離残留塩素に対して安定した除去効果を維持できる点で、亜硫酸カルシウムが特に好ましい。ミネラル添加型浄水器のミネラル添加部としては、硫酸カルシウム、さんご石、麦飯石等が挙げられる。ミネラルの添加量を調節し易い点で、硫酸カルシウムが特に好ましい。
続いて、バルブユニット10について詳細に説明する。図3及び図4に示されるように、バルブユニット10は円柱状の外形を呈し、水栓装置1の本体部2に形成されたバルブ収容孔2cに収容される。バルブ収容孔2cに収容されたバルブユニット10の中心軸線CL1は、本体部2の正面2aに直交する。以下の説明において、「先端」、「基端」、「左右」は、本体部2の正面2a側を基端側、背面側を先端側とした場合の方向を意味する。
バルブユニット10は、第1のケース15と、ケース15の先端側に連結された第2のケース16とを備えている。ケース15,16は円柱状の外径を呈し、ケース15,16の中心軸線は中心軸線CL1に一致している。ケース15,16は、例えば樹脂材料により構成されている。樹脂材料としては、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ガラス入りのABS樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。金属材料によりケース15,16を構成してもよい。
ケース15の基端部の外周面には、回転防止用の凸部15aが形成されている。本体部2の正面2aには凸部15aに対応する凹部2bが形成されており、凸部15aは凹部2bに嵌まり込む。これにより、本体部2に対するケース15の回動が防止される。以下の説明において、「上側」、「下側」とは、凸部15a側を上側とした場合の方向を意味するものとする。
ケース15の外周面のうち、基端側から先端側に向かう方向に沿って並ぶ3箇所には、全周に亘る溝15b,15c,15dがそれぞれ形成されている。溝15b,15c,15dには、Oリング17A,17B,17Cがそれぞれ収容されており、Oリング17A,17B,17Cのそれぞれは、ケース15の外周面とバルブ収容孔2cの内周面との隙間を封止する。ケース15の基端面15eの中央には、円柱状の凸部15fが形成されている。
ケース15の内側には、基端側から先端側に向かう方向に沿って連なる孔18A,18B,18C,18Dが形成されている。孔18A,18B,18C,18Dのそれぞれの中心軸線は中心軸線CL1に一致している。最も基端側の孔18Aは、凸部15fの基端面15gで開口している。基端側から2番目の孔18Bの内径は、最も基端側の孔18Aの内径に比べ大きい。孔18Aと孔18Bの境界は、凸部15f内で基端面15gの近傍に位置している。基端側から3番目の孔18Cの内径は、基端側から2番目の孔18Bの内径に比べ大きい。孔18Bと孔18Cの境界は、Oリング17Aの近傍に位置している。基端側から4番目の孔18Dは、ケース15の先端側に開口している。孔18Dの内径は、基端側から3番目の孔18Cの内径に比べ大きい。孔18Cと孔18Dの境界は、Oリング17Bの近傍に位置している。
ケース15のうち、Oリング17AとOリング17Bの間の部分は、水を流入させる第1の流入部P1を構成し、Oリング17BとOリング17Cの間の部分は、第1の流入部P1に流入した水を流出させる第1の流出部P2を構成する。Oリング17Cより先端側の部分は、第1の流出部P2から流出した水を流入させる第2の流入部P3を構成する。孔18Cは、第1の流入部P1の内部空間S1を構成し、孔18Dは、第1の流出部P2及び第2の流入部P3の内部空間S2を構成する。第1の流入部P1には、円周方向に並ぶ4つの流入口19が形成されている。各流入口19により、第1の流入部P1の内部空間S1が外側に開放されている(図5参照)。第1の流出部P2には、円周方向に並ぶ4つの流出口20が形成されている。各流出口20により、内部空間S2の第1の流出部P2側が外側に開放されている(図11参照)。
ケース16の外周面のうち、基端側から先端側に向かう方向に沿って並ぶ2箇所には、全周に亘る溝16a,16bがそれぞれ形成されている。溝16a,16bには、Oリング17D,17Eがそれぞれ収容されており、Oリング17D,17Eは、ケース16の外周面とバルブ収容孔2cの内周面との隙間を封止する。ケース16のうちOリング17Dより基端側の部分の外径は、Oリング17Dより先端側の部分の外径より大きく、ケース15の先端側の外径と同等である。
ケース16には、基端側から先端側に向かう方向に沿って連なる孔18E,18Fが形成されている。孔18E,18Fのそれぞれの中心軸線は中心軸線CL1に一致している。孔18Eはケース16の基端側に開口し、孔18Fはケース16の先端側に開口している。孔18Eの内径は孔18Fの内径に比べ大きい。孔18Eと孔18Fの境界はOリング17Dの近傍に位置している。
ケース16のうちOリング17Dより基端側の部分は、ケース15のうちOリング17Cより先端側の部分と協働して、第2の流入部P3を構成する。第2の流入部P3は、第1の流出部P2から流出した水を再度流入させる。孔18Eは、ケース15の孔18Dと協働して、第1の流出部P2及び第2の流入部P3の内部空間S2を構成する。ケース16の基端部の上側部分と下側部分のそれぞれには、連結用凸部16cが形成されている。各連結用凸部16cは、ケース16の外周に沿ってケース15側に突出する。各連結用凸部16cには、上下方向に開口する連結孔16eが形成されている。
ケース16の基端部の左側部分と右側部分には、位置決用凸部16g,16hがそれぞれ形成されている(図12参照)。位置決用凸部16g,16hは、ケース16の外周に沿ってケース15側に突出しており、ケース16の外周に沿う方向における位置決用凸部16g,16hの幅は互いに異なっている。
ケース15の先端部の上側部分と下側部分のそれぞれには、連結用凸部15hが形成されている。各連結用凸部15hは、ケース15の外周に沿ってケース16側に突出する。各連結用凸部15hの外面には、外側に突出する連結爪部15kが形成されている。連結用凸部15hは、連結用凸部16cの内側に重なり、連結爪部15kは連結孔16eに入り込む。これにより、ケース15とケース16が連結される。
ケース15の先端部の左側部分には、一対の位置決用凸部15n,15nがそれぞれ形成されている。位置決用凸部15n,15nは、ケース15の外周に沿ってケース16側に突出し、周方向で位置決用凸部16gを挟む。ケース15の先端部の右側部分には、一対の位置決用凸部15p,15pがそれぞれ形成されている。位置決用凸部15p,15pは、ケース15の外周に沿ってケース16側に突出し、周方向で位置決用凸部16hを挟む。上述したように、位置決用凸部16g,16hの幅が互いに異なっているため、ケース16を誤った向きでケース15に取り付けてしまう誤組立が防止される。
ケース15とケース16を連結すると、連結用凸部16c、位置決用凸部16g,16hの間の4箇所に流入口22が形成される(図12参照)。各流入口22により、内部空間S2の第2の流入部P3側が外側に開放される。
ケース16のうちOリング17Dより先端側の部分は、第2の流出部P4を構成している。第2の流出部P4は、第2の流入部P3に流入した水をカラン4又はシャワー5に流出させる。第2の流出部P4には、孔18Fを上下に区画する区画壁21が形成されている。区画壁21の基端は、孔18Eの底面に揃っている。区画壁21の上側の空間は第2の流出部P4の上側内部空間S3を構成し、区画壁21の下側の空間は第2の流出部P4の下側内部空間S4を構成している。区画壁21の先端部には、下側内部空間S4の先端側を閉塞する閉塞壁21aが設けられている。
第2の流出部P4の下部のうちOリング17Eより基端側の部分には、円周方向に並ぶ2つの流出口23が形成されている。流出口23により、下側内部空間S4が外側に開放されている(図8参照)。流出口23は、カラン4につながる。上側内部空間S3は、第2の流出部P4の先端側に開放されており、上側内部空間S3の先端側の開口部は、シャワー5につながる流出口24を構成している。流出口23と流出口24の間はOリング17Eにより仕切られる。なお、流出口23がシャワー5につながり、流出口24がカラン4につながっていてもよい。流出口23,24は、カラン、シャワー以外の流出先につながっていてもよい。
ケース15内には、中心軸線CL1を中心に回動する回動軸(操作部)30が設けられている。回動軸30は、例えば樹脂材料により構成されている。樹脂材料としては、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ガラス入りのABS樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。金属材料により回動軸30を構成してもよい。回動軸30の先端部30bは、第1の流出部P2及び第2の流入部P3の内部空間S2内に位置し、回動軸30の基端部30aは、ケース15の孔18Aを貫通して外部に露出している。回動軸30の基端部30aには、バルブ操作ダイヤル8が装着される。バルブ操作ダイヤル8には、先端側に開口する挿入孔8aが形成され、基端部30aは挿入孔8aに挿入される。基端部30aの断面形状及び挿入孔8aの断面形状は互いに嵌合する六角形となっている。このため、バルブ操作ダイヤル8及び回動軸30は共に回動する。なお、基端部30aの断面形状及び挿入孔8aの断面形状は、例えば三角形、四角形等、六角形以外の多角形であってもよい。
回動軸30の外周面のうち、基端側から先端側に向かう方向に沿って並ぶ2箇所には、全周に亘る溝30c,30dが形成されている。溝30c,30dは、ケース15の孔18B内に位置している。溝30c,30dには、Oリング17F,17Gがそれぞれ収容されている。Oリング17F,17Gは、回動軸30の外周面と孔18Bの内周面との隙間を封止している。これにより、孔18A,18Bを通って基端側に水が漏出することが防止されている。
回動軸30の先端部30bには、円形のフランジ部31が形成されている。フランジ部31は、ケース15のOリング17Cの近傍、すなわち第1の流出部P2と第2の流入部P3の境界の近傍に位置している。フランジ部31の外周には、全周に亘る溝31aが形成され、溝31a内にOリング17Hが収容されている。Oリング17Hは、フランジ部31の外周面と孔18Dの内周面との隙間を封止している。これにより、内部空間S2は、第1の流出部P2側と第2の流入部P3側とに仕切られている。内部空間S2における第1の流出部P2側には、流量調節バルブV1が収容されている。内部空間S2における第2の流入部P3側には、切替バルブV2が収容されている。以下、流量調節バルブV1及び切替バルブV2の各部材の説明における「上下」は、流量調節バルブV1及び切替バルブV2が閉じられた状態での上下を意味するものとする。
流量調節バルブV1は、ケース15の孔18D内に固定された固定流調部材32と、フランジ部31と共に回動する回動流調部材33とを有している。固定流調部材32及び回動流調部材33は、例えばセラミック材料により構成されている。固定流調部材32及び回動流調部材33は、中心軸線CL1に直交する板状部材である。固定流調部材32は、内部空間S2内における最も基端側に配置され、回動流調部材33は、固定流調部材32とフランジ部31の間に配置されている。固定流調部材32及び回動流調部材33の中央部には、回動軸30が挿通されている。
図4及び図6に示されるように、固定流調部材32は円形の外形を呈している。固定流調部材32の中心軸線は中心軸線CL1に一致している。固定流調部材32の外周面の下側部分、左側部分、右側部分には、中心軸線CL1に平行な溝32a,32b,32cがそれぞれ形成されている。溝32a,32b,32cの幅は不均一となっている。孔18Dの内面の下側部分、左側部分、右側部分には、溝32a,32b,32cにそれぞれ嵌まり込む凸部34A,34B,34Cが形成されている。凸部34A,34B,34Cが溝32a,32b,32cにそれぞれ嵌まり込むことにより、固定流調部材32の回動が防止されている。溝32a,32b,32cの幅が不均一となっていることから、固定流調部材32を誤った向きでケース15に取り付けてしまう誤組み立てが防止される。
固定流調部材32の中央には、回動軸30が挿通される挿通孔35が形成されている。挿通孔35の内径は、回動軸30の外径より大きい。固定流調部材32の先端側には、挿通孔35の一部を塞ぐ閉塞壁36が形成されている。閉塞壁36は、回動軸30の上側に設けられ、中心軸線CL1を中心とする扇形状を呈している。閉塞壁36に塞がれていない部分において、挿通孔35の先端部35bの内径は、基端部35aの内径に比べ大きい。挿通孔35の基端部35aと先端部35bの間の中間部35cの内径は、基端側から先端側へ向かうに従い徐々に大きくなっている。挿通孔35のうち、閉塞壁36によって閉塞されていない部分は、第1の流入部P1から第1の流出部P2に水を通す開口部R1となる。
内部空間S2の基端面(孔18C,18Dの境界面)には、孔18Cの周縁に沿って溝D1が形成され、溝D1内にパッキン37が収容されている。パッキン37は、固定流調部材32の基端面と内部空間S2の基端面の隙間を封止すると共に、固定流調部材32を回動流調部材33に向かって押圧する。これにより、固定流調部材32と回動流調部材33の隙間も封止される。
図4及び図9〜図11に示されるように、回動流調部材33は円形の外径を呈している。回動流調部材33の中心軸線は中心軸線CL1に一致している。回動流調部材33の中央には、回動軸30を挿通するための挿通孔33aが形成されている。回動軸30の外周面のうち、回動流調部材33の挿通孔33a内に位置する部分には全周に亘る溝30eが形成され、溝30e内にOリング17Jが収容されている。Oリング17Jにより、回動軸30の外周面と挿通孔33aの内周面との隙間が封止されている。
回動流調部材33の先端面33bには、外縁の円周に沿う隆起部33cが形成されている。隆起部33cの左側部分及び右側部分には、切欠部33d,33eが形成されている。切欠部33d,33eの幅は互いに異なっている。フランジ部31の基端面31bの中央には、円形の凸部31cが形成されている。凸部31cは、隆起部33cに囲まれた凹部に嵌まり込む。これにより、フランジ部31の中心軸線と回動流調部材33の中心軸線とが揃えられる。
凸部31cの左側及び右側には、隆起部33cの切欠部33d,33eに嵌まり込む凸部31d,31eが形成されている。切欠部33d,33eに凸部31d,31eが嵌まり込むことにより、回動流調部材33がフランジ部31と共に回動する。切欠部33d,33eの幅は互いに異なっていることから、回動流調部材33を誤った向きでフランジ部31に取り付けてしまう誤組み立てが防止される。
回動流調部材33の上部のうち、固定流調部材32の閉塞壁36に対応する部分には、切欠部33fが形成されている。回動流調部材33は、固定流調部材32の開口部R1を塞ぐ。これにより、第1の流入部P1から第1の流出部P2に向かう水の流路が閉塞される。フランジ部31と共に回動流調部材33が回動すると、開口部R1と切欠部33fとが重なって開口H1が形成される(図13及び図15参照)。回動流調部材33の回動角度を調節することにより、開口H1の面積が調節される。すなわち、第1の流入部から第1の流出部に向かう流路の開口面積が調節される。
このように、回動軸30の中心軸線CL1に交差するように設けられた板状体である回動流調部材33を採用し、回動軸30の回動に伴う回動流調部材33の回動により流量を調節することで、流量調節バルブの構造を簡素化できる。また、固定流調部材32及び回動流調部材33が板状体であると、これらの部材をセラミック材料で構成し易い。固定流調部材32及び回動流調部材33をセラミック材料で構成する場合、金属材料で構成するのに比べ表面の平滑化を図り易い。そこで、本実施形態では、固定流調部材32及び回動流調部材33をセラミック材料で構成し、固定流調部材32と回動流調部材33の表面の平滑化を図っている。これにより、固定流調部材32と回動流調部材33との間にゴム製のパッキン等を配置することなく、流量調節バルブV1を構成している。この構成では、固定流調部材32と回動流調部材33の間でパッキン等の摩耗が生じないため、流量調節バルブV1の耐久性を向上させることができる。また、固定流調部材32と回動流調部材33の間の摩擦抵抗が低減されるため、より軽い力でバルブユニット10を操作できる。
なお、固定流調部材32及び回動流調部材33のいずれか一方をセラミック材料で構成し、他方を炭化ケイ素で構成してもよい。この場合、固定流調部材32と回動流調部材33の間の摩擦抵抗を更に低減させることができる。
図4に示されるように、切替バルブV2は、ケース16の孔18E内に固定された固定切替部材40と、フランジ部31と共に回動する回動切替部材41とを有している。固定切替部材40及び回動切替部材41は、例えばセラミック材料により構成されている。固定切替部材40及び回動切替部材41は、回動軸30の中心軸線CL1に直交する板状部材である。固定切替部材40は、内部空間S2内における最も先端側に配置され、回動切替部材41は、固定切替部材40とフランジ部31の間に配置されている。
図4及び図7に示されるように、固定切替部材40は円形の外形を呈している。固定切替部材40の中心軸線は中心軸線CL1に一致している。固定切替部材40の外周面の上側部分、下側部分、左側部分、右側部分には、凸部40a,40b,40c,40dがそれぞれ形成されている。固定切替部材40の外周に沿う方向における凸部40a,40b,40c,40dの幅は不均一となっている。
内部空間S2の基端部をなす孔18Eの内面の上側部分、下側部分、左側部分、右側部分には、凸部40a,40b,40c,40dが嵌まり込む溝42A,42B,42C,42Dがそれぞれ形成されている。溝42A,42B,42C,42Dのそれぞれは、中心軸線CL1に平行に形成されている。凸部40a,40b,40c,40dが溝42A,42B,42C,42Dにそれぞれ嵌まり込むことにより、固定切替部材40の回動が防止されている。凸部40a,40b,40c,40dの幅が不均一となっていることから、固定切替部材40を誤った向きでケース16に取り付けてしまう誤組み立てが防止される。
固定切替部材40には、中心軸線CL1を中心とする円形の開口部43と、開口部43の一部を塞ぐ閉塞壁44とが形成されている。閉塞壁44は固定切替部材40の右側部分に形成され、中心軸線CL1を中心とする扇形状を呈している。開口部43は、仕切壁45により、上側開口部46と下側開口部47とに区画されている。上側開口部46は、第2の流出部P4の上側内部空間S3につながっている。下側開口部47は、第2の流出部P4の下側内部空間S4につながっている。
上側開口部46の先端部46bの開口面積は、基端部46aの開口面積に比べ小さい。基端部46aと先端部46bの間の中間部46cの開口面積は、基端側から先端側に向かうに従い徐々に小さくなっている。下側開口部47の先端部47bの開口面積は、基端部47aの開口面積に比べ小さい。基端部47aと先端部47bの間の中間部47cの開口面積は、基端側から先端側に向かうに従い徐々に小さくなっている。
内部空間S2の先端面(孔18Eと孔18Fの境界面)には、孔18Fの周縁及び区画壁21に沿って溝D2が形成され、溝D2内にパッキン48が収容されている。パッキン48は、固定切替部材40の先端面と内部空間S2の先端面の隙間を封止すると共に、固定切替部材40を回動切替部材41に向かって押圧する。これにより、固定切替部材40と回動切替部材41の隙間も封止される。
図4、図9、図10及び図12に示されるように、回動切替部材41は円形の外径を呈している。回動切替部材41の中心軸線は中心軸線CL1に一致している。回動切替部材41の基端面の上側部分、下側部分、左側部分には、凹部41a,41b,41cが形成されている。回動切替部材41の外周に沿う方向における凹部41a,41b,41cの幅は不均一となっている。フランジ部31の先端面31fには、凹部41a,41b,41cにそれぞれ嵌まり込む凸部31g,31h,31kが形成されている。凹部41a,41b,41cに凸部31g,31h,31kがそれぞれ嵌まり込むことにより、回動切替部材41がフランジ部31と共に回動する。凹部41a,41b,41cの幅が不均一となっていることから、回動切替部材41を誤った向きでフランジ部31に取り付けてしまう誤組み立てが防止される。
回動切替部材41のうち、固定切替部材40の閉塞壁44に対応する部分には、切欠部41dが形成されている。回動切替部材41は、固定切替部材40の開口部43を塞ぐ。これにより、第2の流出部P4の流出口23,24と第2の流入部P3との間が遮断される。フランジ部31と共に回動切替部材41が回動すると、上側開口部46又は下側開口部47と切欠部41dとが重なり、上側開口部46又は下側開口部47の一部が開放される(図14及び図16参照)。これにより、流出口23,24のうち第2の流入部P3につながる流出口が切り替えられ、第2の流出部P4からの水の流出先が切り替えられる。第2の流入部P3から流出口23,24に向かう流路を切替バルブV2が開口させる面積は、第1の流入部P1から第1の流出部P2に向かう流路を流量調節バルブV1が開口させる面積に比べ大きい。
このように、回動軸30の中心軸線CL1に交差するように設けられた板状体である回動切替部材41を採用し、回動軸30の回動に伴う回動切替部材41の回動により水の流出先を切り替えることで、切替バルブの構造を簡素化できる。また、本実施形態では、固定切替部材40及び回動切替部材41をセラミック材料で構成し、固定切替部材40と回動切替部材41の表面の平滑化を図っている。これにより、固定切替部材40と回動切替部材41の間にゴム製のパッキン等を配置することなく、切替バルブV2を構成している。この構成では、固定切替部材40と回動切替部材41の間でパッキン等の摩耗が生じないため、切替バルブV2の耐久性を向上させることができる。また、固定切替部材40と回動切替部材41の間の摩擦抵抗が低減されるため、より軽い力でバルブユニット10を操作できる。
なお、固定切替部材40及び回動切替部材41のいずれか一方をセラミック材料で構成し、他方を炭化ケイ素で構成してもよい。この場合、固定切替部材40と回動切替部材41の間の摩擦抵抗を更に低減させることができる。
続いて、バルブユニット10の動作について説明する。バルブユニット10では、バルブ操作ダイヤル8を回して回動軸30を回動させる簡単な操作により、流量調節バルブV1及び切替バルブV2を作動させることができる。基端側から見て反時計回りに回動軸30が回動すると、図13及び図14に示されるように、回動流調部材33の切欠部33fが左方向に移動すると共に、回動切替部材41の切欠部41dが上方に移動する。切欠部33fと固定流調部材32の開口部R1とが重なって開口H1が形成される。切欠部41dと固定切替部材40の上側開口部46とが重なって開口H2が形成される。
すると、流入口19を通って第1の流入部P1内に流入した水が、開口H1を通って第1の流出部P2内に流入し、流出口20から浄水器12に向かって流出する。浄水器12に向かって流出し、浄水器12側から戻った水は、流入口22を通って第2の流入部P3内に流入する。第2の流入部P3内に流入した水は、開口H2を通って第2の流出部P4の上側内部空間S3に流入し、流出口24から流出する。流出口24から流出した水はシャワー5を通って吐出される。
開口H1の面積は、回動軸30の回動角度に応じて変わる。このため、回動軸30の回動角度を調節することにより、第1の流入部P1から第1の流出部P2に向かう流路の開口面積を調節し、バルブユニット10を通過する水の流量を調節できる。
基端側から見て時計回りに回動軸30が回動すると、図15及び図16に示されるように、回動流調部材33の切欠部33fが右方向に移動すると共に、回動切替部材41の切欠部41dが下方に移動する。切欠部33fと固定流調部材32の開口部R1とが重なって開口H1が形成される。切欠部41dと固定切替部材40の下側開口部47とが重なって開口H3が形成される。
すると、流入口19を通って第1の流入部P1内に流入した水が、開口H1を通って第1の流出部P2内に流入し、流出口20から浄水器12に向かって流出する。浄水器12に向かって流出し、浄水器12側から戻った水は、流入口22を通って第2の流入部P3内に流入する。第2の流入部P3内に流入した水は、開口H3を通って第2の流出部P4の下側内部空間S4に流入し、流出口23から流出する。流出口23から流出した水は、カラン4を通って吐出される。
開口H1の面積は、回動軸30の回動角度に応じて変わる。このため、回動軸30の回動角度を調節することにより、第1の流入部P1から第1の流出部P2に向かう流路の開口面積を調節し、バルブユニット10を通過する水の流量を調節できる。
このように、回動軸30の回動方向を変えることにより、第2の流出部P4の流出口23,24のうち第2の流入部P3につながる流出口が切り替えられ、水の流出先がシャワー5とカラン4のいずれかに切り替えられる。また、回動軸30の回動角度を調節することにより、水の流量が調節される。
なお、切替バルブV2による開口H2,H3の面積も、回動軸30の回動角度に応じて変わるが、上述したように、第2の流入部P3から流出口23,24に向かう流路を切替バルブV2が開口させる面積は、第1の流入部P1から第1の流出部P2に向かう流路を流量調節バルブV1が開口させる面積に比べ大きい。すなわち、開口H2,H3の面積は、開口H1の面積より大きい。これにより、バルブユニット10を通過する水の流量に対する切替バルブV2の影響がなくなり、確実に流量調節バルブV1で流量が調節される。浄水器12に対し上流側に位置する流量調節バルブV1で流量を調節することにより、浄水器12に余分な水が流入することを防止できる。
以上に説明したように、バルブユニット10では、第1の流入部P1に水が流入し、第1の流出部P2から流出する。流量調節バルブV1により、第1の流入部P1から第1の流出部P2に向かう水の流量が調節される。第1の流出部P2から流出した水は第2の流入部P3に流入し、第2の流出部P4から流出する。切替バルブV2により、第2の流出部P4からの水の流出先が切り替えられる。ここで、浄水器12を内蔵する水栓装置1では、水を吐出させていないときに浄水器12を水道配管から遮断する必要があるため、浄水器12は流量調節バルブV1に対し下流側に配置される必要がある。また、浄水器12を通った水を複数の流出先に流出させるためには、浄水器12は切替バルブV2に対し上流側に配置される必要がある。この配置を実現するために、第1の流出部P2及び第2の流入部P3が、流量調節バルブV1と切替バルブV2の間に設けられている。これにより、流量調節バルブV1及び切替バルブV2を一つのバルブユニット10に設けつつ、流量調節バルブV1と切替バルブV2の間に浄水器12を配置することが可能となっている。流量調節バルブV1及び切替バルブV2を一つのバルブユニット10に設けることで、流量調節バルブV1及び切替バルブV2を一本の回動軸30に連動させることが可能となっている。流量調節バルブV1及び切替バルブV2を一本の回動軸30に連動させることにより、水の流量の調節と水の流出先の切り替えとを一本の回動軸30で行うことができる。従って、浄水器12を備える水栓装置1の操作を簡素化できる。
続いて、バルブユニット10の変形例について説明する。図17に示されるバルブユニット10Aは、切替バルブV2の構造を変更し、回動軸30の中心軸線CL1を囲むように設けられた筒状の回動切替部材51を有する切替バルブV3としたものである。
バルブユニット10Aは、ケース52を備え、ケース52は中心軸線CL1を囲む筒状部52aを有している。筒状部52aは、中心軸線CL1に沿って隣接する第2の流入部P5及び第2の流出部P6を構成している。第2の流入部P5には、周方向に沿って並ぶ複数の流入口53が設けられている。第2の流出部P6の下側部分には、中心軸線CL1に平行な方向に沿って並ぶ2箇所に流出口54,55が形成されている。流出口54はカラン4につながっている。流出口55はシャワー5につながっている。なお、流出口54がシャワー5につながり、流出口55がカラン4につながっていてもよい。流出口54,55は、カラン、シャワー以外の流出先につながっていてもよい。
切替バルブV3は、第2の流出部P6内に収容されている。回動軸30の一部は、第2の流出部P6内に位置している。切替バルブV3は、第2の流出部P6内で固定された固定切替部材50と、回動軸30と共に回動する回動切替部材51とを有している。固定切替部材50及び回動切替部材51は、例えば金属材料により構成されている。固定切替部材50及び回動切替部材51は、中心軸線CL1を囲む筒状部材である。固定切替部材50の外径は、第2の流出部P6の内径と同等である。固定切替部材50の下側部分には、筒状部52aの流出口54,55に対応する開口部56,57が形成されている。
回動切替部材51は、固定切替部材50内に挿入されている。回動切替部材51の外径は、固定切替部材50の内径と同等である。回動切替部材51の一端部は、第2の流入部P5側に開放されている。回動切替部材51の他端部側において、回動軸30にはフランジ部58が形成されており、回動切替部材51の他端部はフランジ部58によって閉塞されている。第2の流入部P5側から見て、回動切替部材51の右側部分には開口部59が形成され(図18参照)、左側部分には開口部60が形成されている(図19参照)。中心軸線CL1に平行な方向において、開口部59の位置は開口部56の位置に対応し、開口部60の位置は開口部57の位置に対応している。
開口部56,57は、回動切替部材51によって閉塞される。第2の流入部P5側から見て回動切替部材51が反時計回りに回動すると、開口部60が下方に移動して開口部57に重なる。これにより、開口部57が開放され、開口部57に対応する流出口55が第2の流入部P5につながる。開口部59は上方に移動するため、開口部56は閉塞された状態に保たれる。このため、水は流出口55から流出する。流出口55から流出した水は、シャワー5を通って吐出される。
第2の流入部P5側から見て回動切替部材51が時計回りに回動すると、開口部59が下方に移動して開口部56に重なる。これにより、開口部56が開放され、開口部56に対応する流出口54が第2の流入部P5につながる。開口部60は上方に移動するため、開口部57は閉塞された状態に保たれる。このため、水は流出口54から流出する。流出口54から流出した水は、カラン4を通って吐出される。
このように、バルブユニット10Aにおいても、回動軸30の回動方向を変えることにより、第2の流出部P6の流出口54,55のうち第2の流入部P5につながる流出口が切り替えられ、水の流出先がシャワー5とカラン4のいずれかに切り替えられる。
回動軸30の中心軸線CL1を囲むように設けられた筒状体である回動切替部材51を採用し、回動軸30の回動に伴う回動切替部材51の回動により水の流出先を切り替えることで、切替バルブの構造を簡素化できる。また、筒状の固定切替部材50及び回動切替部材51の製造に汎用のパイプ素材を用い、低コスト化を図ることができる。
図20に示されるバルブユニット10Bは、流量調節バルブV1の構造を変更し、回動軸30の中心軸線CL1を囲むように設けられた筒状の回動流調部材62を有する流量調節バルブV4としたものである。
バルブユニット10Bは、ケース63を備え、ケース63は、中心軸線CL1を囲む筒状部63aを有している。筒状部63aは、中心軸線CL1に沿って隣接する第1の流入部P7及び第1の流出部P8を構成している。第1の流入部P7には、周方向に沿って並ぶ複数の流入口64が設けられている。第1の流出部P8の上側部分及び下側部分のそれぞれには、流出口65が形成されている。
流量調節バルブV4は、第1の流出部P8内に収容されており、第1の流出部P8内で固定された固定流調部材61と、回動軸30と共に回動する回動流調部材62とを有している。固定流調部材61及び回動流調部材62は、例えば金属材料により構成されている。固定流調部材61及び回動流調部材62は、中心軸線CL1を囲む筒状部材である。
固定流調部材61の外径は、第1の流出部P8の内径と同等である。固定流調部材61の上側部分及び下側部分のそれぞれには、ケース63の流出口65に対応する開口部66が形成されている。回動流調部材62は、固定流調部材61内に挿入されている。回動流調部材62の外径は、固定流調部材61の内径と同等である。回動流調部材62の一端部は、第1の流入部P7側に開放されている。回動流調部材62の他端部側において、回動軸30にはフランジ部67が形成されており、回動流調部材62の他端部はフランジ部67によって閉塞されている。回動流調部材62の右側部分及び左側部分のそれぞれには、開口部68が形成されている(図21参照)。中心軸線CL1に平行な方向において、開口部68の位置は開口部66の位置に対応している。
開口部66は、回動流調部材62によって閉塞される。回動軸30と共に回動流調部材62が回動すると、開口部68と開口部66とが重なり、第1の流入部P7から第1の流出部P8に向かう流路が開口する。回動軸30の回動角度を調節することにより、流路の開口面積が調節される。
このように、バルブユニット10Bにおいても、回動軸30の回動角度によって流量が調節される。回動軸30の中心軸線CL1を囲むように設けられた筒状体である回動流調部材62を採用し、回動軸30の回動に伴う回動流調部材62の回動により流量を調節することで、流量調節バルブの構造を簡素化できる。また、筒状の固定流調部材61及び回動流調部材62の製造に汎用のパイプ素材を用い、低コスト化を図ることができる。
なお、図22に示されるように、流量調節バルブV4を第1の流入部P7内に設け、開口部66を流入口64に対応させてもよい。この場合、回動流調部材62の一端部はフランジ部67によって閉塞され、回動流調部材62の他端部は第1の流出部P8側に開放される。
流量調節バルブV1と切替バルブV2の両方を、それぞれ流量調節バルブV4と切替バルブV3に変更してもよい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。上述した実施形態では、切替バルブによって切替可能な流出先は、カランとシャワーの2つであったが、切替バルブによって切替可能な流出先を3つ以上にしてもよい。また、第1の流入部、第1の流出部、第2の流入部、第2の流出部の配置を適宜変更してもよい。例えば、最も基端側に第2の流出部を配置し、最も先端側に第1の流入部を配置してもよい。