JP2014088047A - 液体収容容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】分解作業や吸収材の交換等のコストアップを招くことなく、回収した液体を容易に抜き取って再使用することが可能な液体収容容器を提供する。
【解決手段】廃インクを貯留するインク貯留部45を有するインクカートリッジ17は、インク貯留部45を形成する周壁である枠部52に設けられたインク入出口55と、一端53aがインク入出口55に連通され、他端53bがインク貯留部内に配置されて開口されたインク流路53と、インク貯留部45を、連通部58を介して互いに連通した上方の空気室61と下方の貯留室62とに区分けする壁部54と、一端87aが空気室61に連通され、他端87bが空気室61に対して貯留室62よりも離れた位置で外部と連通可能な大気連通路87と、を有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、貯留されている液体を取り出し可能な液体収容容器に関する。
液体を扱う装置として、例えば、液体のインクを用いて印刷を行う印刷装置がある。印刷装置としては、着脱可能なインクカートリッジからインクを記録ヘッドに供給し、この記録ヘッドによって用紙にインク滴を吐出して印刷するものがある。
このような印刷装置に装着されるインクカートリッジとしては、海綿体等の排出インク吸収部材を収納した排出インク回収カートリッジを有し、インク回収路を通して排出インクを排出インク回収カートリッジに回収させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、廃インクを吸収する廃インク吸収材を交換可能としたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開昭59−204569号公報 特開平11−70672号公報
上記のようなインクカートリッジは、印刷用のインクを使い切った使用済みの状態では吸収材がインクを吸収して汚れている。そのため、新たなインクを充填しても、回収した廃液(廃インク)がカートリッジ内に残った状態では再使用できない。
したがって、上記インクカートリッジでは、使用済みとなると、廃棄処分とするか、あるいはカートリッジを分解し吸収材を新たなものに交換して、新たなインクを詰め替えて再生使用する、いわゆるリサイクルを行う必要がある。リサイクルを行う場合、そのまま再使用する場合と比較してコストが嵩み、環境にも影響を与えることになる。
そこで、本発明の目的は、分解作業や吸収材の交換等のコストアップを招くことなく、貯留した液体を容易に抜き取って再使用することが可能な液体収容容器を提供することにある。
前記課題を解決することのできる本発明に係る液体収容容器は、液体を貯留する液体貯留部を有する液体収容容器であって、前記液体貯留部を形成する周壁に設けられた液体入出口と、一端が前記液体入出口に連通され、他端が前記液体貯留部内に配置されて開口された液体流路と、前記液体貯留部を、連通部を介して互いに連通した第1室と第2室とに区分けする壁部と、一端が前記第1室に連通され、他端が前記第1室に対して前記第2室よりも離れた位置で外部と連通可能な大気連通路と、を有することを特徴とする。
この構成の液体収容容器によれば、液体入出口から液体(廃液)を注入することにより、液体流路を介して液体貯留部内へ容易に液体を導き入れて貯留させることができる。そして、この液体貯留部内の液体を取り出す場合には、液体流路の他端が下方側となるように配置させた状態で、液体入出口から吸引する。このようにすると、液体貯留部内の液体が、液体流路の他端から液体流路内へ引き込まれて抜き取られる。
液体貯留部内に液体が導入されると、その液体によって液体貯留部内の空気が大気連通路へ送り出されて外部に放出されるので、液体貯留部の内圧が上昇しにくい。これにより、液体を内圧によって逆流させることなく、液体貯留部内へ円滑に導くことができる。
また、大気連通路の一端が第1室に連通し、大気連通路の外部への開放端である他端が、第1室に対して第2室よりも離れた位置に配置されているので、液体収容容器が様々な姿勢にされても、液体貯留部内の液体が大気連通路を介して外部に流出することを防止できる。
このように、回収した液体を保持する吸収材を用いることなく廃液を貯留させ、液体収容容器を分解しなくても貯留させた廃液を確実に取り出して容易に再使用可能である。
本発明の液体収容容器において、前記第1室は、互いに連通された複数の隔室に区分けされ、前記連通部側の空間と前記大気連通路とが前記隔室を介して連通されていることが好ましい。
この構成の液体収容容器によれば、第1室が、互いに連通された複数の隔室に区分けされ、連通部側の空間と大気連通路とが隔室を介して連通されているので、第2室の液体が第1室に流れ込んでも、隔室によって大気連通路へ流れ込むことを防止することができ、外部への液体の流出をさらに確実に防止することができる。
本発明の液体収容容器において、前記隔室同士を連通させる通気部が千鳥状に配置されていることが好ましい。
この構成の液体収容容器によれば、隔室同士を連通させる通気部が千鳥状に配置されているので、隔室同士の液体の流れを効果的に抑制し、大気連通路への液体の流れ込み防止の効果をより高めることができ、外部への液体の流出をさらに確実に防止することができる。
本発明の液体収容容器において、前記第2室は第1室より広く、前記液体流路は前記一端側から前記他端側へ向かって次第に前記第2室側へ傾斜していることが好ましい。
この構成の液体収容容器によれば、液体流路が一端側から他端側へ向かって次第に第2室側へ傾斜しているので、液体入出口へ送り込まれた液体を、傾斜に沿って液体流路内を円滑に流して液体貯留部内へ導き、第1室より広い第2室内に貯留させることができる。したがって、導入した液体を第2室内のみに留めやすくなる。
本発明の液体収容容器において、前記壁部に前記液体流路が形成されていることが好ましい。
この構成の液体収容容器によれば、液体貯留部を第1室と第2室とに区分けする壁部に液体流路を形成することにより、構造を簡略化することができる。
本発明の液体収容容器において、前記第2室には、内圧の上昇によって弾性変形して前記第2室の容積を増加させる弾性変形部が設けられていることが好ましい。
この構成の液体収容容器によれば、例えば、第1室が下方に位置するなどして第1室内に液体が充満した状態で、温度変化や気圧変化により、第2室の内圧が上昇しても、弾性変形部が変形して第2室の容積を増加させる。そのため、液体貯留部の内圧の上昇を抑えることができ、内圧上昇によって第1室側に溜まった液体が大気連通路に押し出されて外部に流出するような不具合を防止することができる。
本発明の液体収容容器において、前記液体流路を形成する形成部は、前記他端の前記第2室側が前記第1室側より短く形成されていることが好ましい。
この構成の液体収容容器によれば、液体収容容器から収容されている液体を抜き取る際に、負圧になっている第2室へ第1室の空気が移動し易いから、第2室の負圧が緩和され易く抜き取り作業を向上させることができる。
本発明の液体収容容器において、前記連通部によって連通されている隔室は、前記連通部を形成する壁の角部を結ぶ断面積が63平方mm以上であることが好ましい。
この構成の液体収容容器によれば、第1室へ移動する気泡を破裂させることができるので、気泡に含まれる液体が第1室へ流入することを防ぐことができる。
本発明の液体収容容器において、前記第1室の前記隔室は、前記連通部によって連通されている隔室が他の隔室より大きいことが好ましい。
この構成の液体収容容器によれば、気泡を消泡させる隔室のみ大きくし他の隔室を小さくすることにより複数の隔室を設けられる。
本発明の液体収容容器において、前記大気連通路が、前記第1室及び前記第2室を囲む、あるいは前記液体収容容器の外周にそって設けられていることは、大気連通路を長くとれるので大気連通路を通って液体収容容器の外へ液体が漏れることが少なくなるので好ましい。
本発明に係る液体収容容器であるインクカートリッジが装着されるインクジェットプリンターの外観斜視図である。 図1のインクジェットプリンターからプリンターケースを取り外した状態の斜視図である。 図2のインクカートリッジの斜視図である。 図2のインクカートリッジの右側から見た分解斜視図である。 図2のインクカートリッジの左側から見た分解斜視図である。 図2のインクカートリッジの内部構造を示す断面図である。 図5におけるA−A断面図及びB−B断面図である。 液体の抜き取り作業時の姿勢を示すインクカートリッジの断面図である。 インクカートリッジの第2の実施形態の例を示す分解斜視図である。 図9のインクカートリッジをフィルム側から見た蓋体の平面図である。 図10におけるC−C断面図である。 図9のインクカートリッジの姿勢を示すインクカートリッジの断面図である。 図12の姿勢におけるインクカートリッジの縦断面図である。 インクカートリッジの第3の実施形態の例を示すインクカートリッジの内部構造を示す断面図である。 図14の液体の抜き取り作業時の姿勢を示すインクカートリッジの断面図である。 図14における空気室の空気が貯留室へ移動する様子を説明するための空気移動説明図である。 廃インクがインク貯留部内に送り込まれているときの消泡説明図である。
以下、本発明に係る液体収容容器の実施形態の例を、図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明に係る液体収容容器であるインクカートリッジが装着されるインクジェットプリンターの外観斜視図、図2はインクジェットプリンターからプリンターケースを取り外した状態の斜視図、図3はインクカートリッジの斜視図、図4はインクカートリッジの右側から見た分解斜視図、図5はインクカートリッジの左側から見た分解斜視図、図6はインクカートリッジの内部構造を示す断面図、図7は図5におけるA−A断面図及びB−B断面図、図8は液体の抜き取り作業時の姿勢を示すインクカートリッジの断面図である。
まず、本実施形態のインクカートリッジが装着されるインクジェットプリンターについて説明する。
図1に示すように、インクジェットプリンター1は、複数種のカラーインクを使用してロール紙の繰り出された一部にカラー印刷するものであり、プリンター本体を覆うプリンターケース2の前面には、ロール紙カバー5及びインクカートリッジカバー7が開閉自在に設けられている。更に、プリンターケース2の前面には、電源スイッチ3と共にフィードスイッチやインジケーター等も配置されている。
図2に示すように、ロール紙カバー5を開くと、印刷される媒体であるロール紙(媒体)11を収容した用紙収容部13が開放されるようになっており、ロール紙11の交換が可能になる。
また、インクカートリッジカバー7を開くと、カートリッジ装着部15が開放状態になり、カートリッジ装着部15へのインクカートリッジ(液体収容容器)17の着脱が可能になる。
この場合、インクカートリッジカバー7を開く動作に連動して、カートリッジ装着部15の前方にインクカートリッジ17が所定距離だけ引き出される構成になっている。
プリンターケース2内の用紙収容部13の上方には、インクジェットヘッド21を搭載したキャリッジ23が設けられている。キャリッジ23は、ロール紙11の幅方向に沿って延在するガイド部材25によって用紙幅方向に移動自在に支持されると共に、ロール紙11の幅方向に延在する無端ベルト26aと無端ベルト26aを駆動するキャリッジモーター26bとによって、プラテン28の上方をロール紙11の幅方向に往復移動可能になっている。インクジェットヘッド21は、ロール紙11の繰り出された一部に対してインクを吐出して印刷処理を行う。
図示のように、ロール紙11を介してカートリッジ装着部15の反対側は、往復移動するキャリッジ23の待機位置(ホームポジション)となっている。そして、この待機位置の下方には、キャリッジ23の下面に露出するインクジェットヘッド21の各インクノズル内のインクを吸引するインク吸引機構29が設けられている。
インクカートリッジ17は、カートリッジケース18内に複数個の図示略のカラーインクパックを収容したものである。インクカートリッジ17内の各インクパックは、可撓性材料からなり内部にインクを貯留した状態で密封されるもので、インクカートリッジ17をカートリッジ装着部15に装着した際に、カートリッジ装着部15側に設けられた図示略のインク供給針がインクパックの後述するインク供給口43に差込接続される。カートリッジ装着部15のインク供給針には、プリンターケース2内に固定されたインク流路31が接続され、このインク流路31には、各色に分けられた可撓性のインク供給チューブ33の一端が接続されている。
インク供給チューブ33の他端は、キャリッジ23上に設けられた各色のインクポンプ部34に接続されている。各インクポンプ部34は、インクジェットヘッド21の上方に設けられており、インクジェットヘッド21に接続された自己封止ユニット36にそれぞれ接続されている。
キャリッジ23には、インクジェットヘッド21の他に、インクポンプ部34及び自己封止ユニット36が一体的に搭載された構成になっている。
これにより、インクカートリッジ17内の各インクパックのインクは、カートリッジ装着部15のインク供給針から、インク流路31、インク供給チューブ33、各色のインクポンプ部34及び各色の自己封止ユニット36を経て、インクジェットヘッド21の各インクノズルにそれぞれ供給される。
インクポンプ部34は、キャリッジ23の移動によりインクカートリッジ17からインクを引き込むものであり、キャリッジ23の移動によりインクポンプ部34を動作させる規制板37が、キャリッジ23の待機位置への移動方向前方に配置されている。
そして、このインクポンプ部34では、キャリッジ23の待機位置への移動により、揺動アーム35が規制板37に当接すると、この揺動アーム35が揺動し、内部のポンプが駆動する。これにより、インクカートリッジ17からインクを引き込むことができる。
なお、インクジェットヘッド21のクリーニング時にインク吸引機構29によってインクジェットヘッド21から吸引したインクは、廃インクとしてインクカートリッジ17に戻される。
次に、上記インクジェットプリンター1のカートリッジ装着部15に装着される本実施形態に係るインクカートリッジ17について説明する。
図3から図5に示すように、インクカートリッジ17は、箱型形状に形成されたカートリッジケース18を有する。カートリッジケース18は、ケース本体41と蓋体42とから構成されている。本体ケース41には、その内部にインクパックが設けられており、それぞれのインクパックのインク供給口43が、本体ケース41の一側面である装着面44に配列されている。
インクカートリッジ17には、蓋体42側に、廃インク(廃液)を貯留しておくインク貯留部(液体貯留部)45が形成されている。このインク貯留部45は、蓋体42と、この蓋体42に貼り付けられるフィルム46とから形成されている。
蓋体42は、平板状に形成された平板部51を有しており、この平板部51には、その縁部に沿って枠部(周壁)52が立設されている。そして、この枠部52を覆うように、高剛性のフィルム46が貼り付けられ、これにより、蓋体42にインク貯留部45が形成される。
図6に示すように、インク貯留部45には、上下方向の中央よりも上方側に、左右方向へ延在するインク流路(液体流路)53が形成されている。なお、図6に示すインクカートリッジ17の姿勢は、インクカートリッジ17がカートリッジ装着部15に装着された状態であり、この姿勢で廃インクがインク貯留部45に導入されてくる。
インク流路53は、平板部51、平板部51に立設された一対の壁部54及びフィルム46によって形成されている。そして、このインク流路53は、その一端53aが、装着面44で開口され、他端53bが、装着面44との対向側における枠部52近傍で開口されている。そして、装着面44で開口されたインク流路53の一端53aは、装着面44に形成されたインク入出口(液体入出口)55に連通されている。なお、このインク入出口55には、インク排出針(図示省略)が挿入されることにより開口するバルブ56が設けられている。また、インク流路53の他端53b位置には、枠部52に、外側へ凹む凹部57が形成されており、インク流路53の他端53bは、凹部57内に配置されて開口されている。
上記のインク流路53が形成されたインク貯留部45は、インク流路53を境として、上方側が空気室(第1室)61と下方側が貯留室(第2室)62とに区分けされており、インク流路53と凹部57の底部との隙間が、空気室61と貯留室62との連通部58とされている。インク流路53はインク貯留部45における上下方向の中央よりも上方側に形成されているため、空気室61より貯留室62の方が広くなっている。
また、上記インク流路53は、装着面44側の一端53aから凹部57側の他端53bへ向かって次第に下方へ傾斜している。つまり、インク流路53は、一端53aから他端53bへ向かって貯留室62側に傾斜している。
空気室61側には、連通部58側と反対側の区域に、複数の隔壁71a〜71hを平板部51に立設させることにより区画された複数の隔室72a〜72hが形成されている。
隔壁71a,71c,71eは、図7(a)に示すように、フィルム46側に形成した溝部とフィルム46とからなる通気孔81を有し、隔壁71b,71dは、図7(b)に示すように、平板部51側に形成した通気孔82を有している。尚、複数の隔壁71a〜71gは、連通部58における貯留室62から空気室61への廃インクの流れ方向と略平行に立設されている。
通気孔81は、空気室61における上方側に配置されており、通気孔82は、空気室61における下方側に配置されている。これにより、隔室72aは連通部58側の空間に対して上方側で連通され、隔室72bは隔室72aに対して下方側で連通され、隔室72cは隔室72bに対して上方側で連通され、隔室72dは隔室72cに対して下方側で連通され、隔室72eは隔室72dに対して上方で連通されている。また、通気孔81,82は、インクカートリッジ17の厚さ方向においても異なった位置に形成されている。
また、隔室72eにおける平板部51には孔部83aが形成され、隔室72fにおける平板部51には一対の孔部83b,83cが形成され、隔室72gにおける平板部51には一対の孔部83d,83eが形成され、隔室72hにおける平板部51には一つの孔部83fが形成されている。
平板部51には、図5に示すように、インク貯留部45と反対の面に、複数の溝部84が形成されている。また、平板部51におけるインク貯留部45と反対の面には、溝部84を覆うように、高剛性の透明フィルム85が貼り付けられている。これにより、平板部51におけるインク貯留部45と反対の面には、溝部84と透明フィルム85とからなる複数の通気路86a,86b,86cが形成されている。
通気路86aは、隔室72eの孔部83aと隔室72fの孔部83bとに連通され、通気路86bは、隔室72fの孔部83cと隔室72gの孔部83dとに連通され、通気路86cは、隔室72gの孔部83eと隔室72hの孔部83fとに連通されている。
また、インク貯留部45の周囲には、その上部側、装着面44と反対側及び底部側を通る大気連通路87が形成されている。この大気連通路87は、その一端87a側が、空気室61の隔室72hに連通され、他端87b側が、底部側における装着面44側に形成された大気開放室88に連通されている。装着面44には、底部近傍位置に、大気開放室88に繋がる大気開放孔89が形成されており、この大気開放孔89によって大気連通路87が大気開放されている。これにより、空気室61と大気とを連通する大気連通路87は、その大気開放側の他端87bが、空気室61に対して貯留室62よりも離れた位置に配置されている。
また、装着面44と反対側における大気連通路87の途中には、上方側が開口された液溜め空間90が形成されている。
インク貯留部45を構成する貯留室62には、連通部58における貯留室62から空気室61への廃インクの流れを阻害する方向であり略水平かつ互いに平行に配置されたリブ91が平板部51に立設するように形成されており、各リブ91によって平面部51とフィルム46との間隔が確保されている。
なお、蓋体42の平板部51には、その外縁に、ケース本体41側に形成された係合部(図示省略)と係合可能な複数の係合片92が形成されている。これにより、蓋体42をケース本体41に組み付けることにより、係合片92が係合部と係合し、ケース本体41に対して蓋体42が取り付けられる。
上記構成のインクカートリッジ17では、インクジェットプリンター1のカートリッジ装着部15に装着することにより、カートリッジ装着部15側に設けられたインク供給針がインク供給口43に差込接続され、各色のインクがインクジェットプリンター1側へ供給可能とされる。
また、インクカートリッジ17をカートリッジ装着部15に装着すると、カートリッジ装着部15側に設けられたインク排出針がインク入出口55に挿入される。これにより、インクジェットヘッド21のクリーニングによって排出される廃インクが、インク排出針を介してインク入出口55に送り込まれる。そして、このインク入出口55に送り込まれる廃インクは、インク流路53を通り、このインク流路53の他端53bからインク貯留部45内に送り込まれ、貯留室62に貯留される。
インク流路53は、インク入出口55側の一端53aから凹部57内で開口する他端53b側へ向かって下方側の貯留室62側に傾斜しているので、インク入出口55へ送り込まれた廃インクは、傾斜に沿ってインク流路53内を円滑に流れ、インク貯留部45内へ導かれ、貯留室62内に貯留される。
上記のように廃インクが送り込まれると、インク貯留部45内の空気は、送り込まれる廃インクによって各通気孔81,82及び通気路86a〜86cによって連通部58側から順に連通された隔室72a〜72hを介して大気連通路87へ送り出され、さらに、この大気連通路87によって大気開放室88へ導かれ、大気開放孔89から外部に放出される。したがって、インク貯留部45は、廃インクが導入されても内圧が上昇することがない。これにより、インク排出針を介して送り込まれる廃インクは、内圧によって逆流することもなく、インク貯留部45へ円滑に導かれる。
インクパック内のインクが消費された使用済みのインクカートリッジ17は、インクジェットプリンター1のカートリッジ装着部15から取り外される。これにより、カートリッジ装着部15側のインク供給針がインクパックのインク供給口43から引き抜かれるとともに、カートリッジ装着部15側のインク排出針がインク入出口55から引き抜かれる。
このインクカートリッジ17の貯留室62には廃インクが貯留された状態であり、仮に、貯留室62から連通部58を介して空気室61へ廃インクが流れ易い方向(図6に於いて下方向)にインクカートリッジ17が振られたとしても、リブ91が廃インクの流れを阻害するので空気室61へ流れる廃インクの量を少なくすることができる。その際、空気室61の複数の隔壁71a〜71gが、連通部58における貯留室62から空気室61への廃インクの流れと略平行に立設されていることから、空気室61へ流れた廃インクは、隔室72a〜72hへ移動しない。
次に、上記のインクカートリッジ17から廃インクを抜き取り、再使用可能とする場合について説明する。
図8に示すように、このカートリッジ装着部15から取り外したインクカートリッジ17を、インク流路53の他端53bが下方側となるように配置させる。これにより、インク流路53が上下方向に配置され、インク貯留部45内の廃インクがインク流路53の他端53b側に貯留した状態となる。
この状態で、インクカートリッジ17のインク入出口55に、図示略の吸引用インク針を差し込んで吸引する。これにより、インクカートリッジ17のインク貯留部45内の廃インクが、インク流路53の他端53bからインク流路53内へ引き込まれ、吸引用インク針を介して抜き取られる。その際、インクカートリッジ17内は負圧になるが、廃インクが送り込まれる場合とは反対に大気連通路87等を介して大気が流入することから負圧は大きくならず吸引の障害になることはない。
そして、インク貯留部45内の廃インク残量が少なくなり、廃インクの液面が下方側に配置された枠部52の内面に近付いたとしても、インク流路53の他端53bが凹部57内に配置されて開口されているので、残量の少なくなった廃インクが凹部57内で確実にインク流路53を介して吸い出される。
このようにインク貯留部45から廃インクを抜き取った後は、インクパックにインクを充填することにより、インクカートリッジ17が再使用可能となる。
また、このインクカートリッジ17では、インク貯留部45内の廃インクの抜き取り時の図8に示す姿勢としても、さらには、上下逆さまの姿勢としたり、装着面44を下方にした姿勢としても、大気連通路87が貯留室62を回りこむように形成され、大気連通路87の外部への開放端である他端87bが空気室61に対して貯留室62よりも離れた位置に配置されているので、インク貯留部45内の廃インクが大気連通路87を介して外部へ流れ出ることが防止される。
また、空気室61には、空気室61と貯留室62とを連通する連通部58から離れた位置で、隣接するもの同士が互いに連通する隔室72a〜72hが設けられているので、貯留室62の廃インクの大気連通路87への流れ込みが防止される。

しかも、空気室61の連通部58側の空間と隔室72aとを区画する隔壁71a、隔室72b〜72eを区画する隔壁71b〜71eに形成された通気孔81,82が、インクカートリッジ17の上下方向及び厚さ方向に千鳥状に配置されているので、隔室72a〜72eにおける廃インクの流れが、あらゆる方向において効果的に抑制される。
これにより、貯留室62内の廃インクの大気連通路87への流れ込み防止効果がより高められ、外部への廃インクの流出がさらに確実に防止される。
また、仮に大気連通路87へ廃インクが入り込んだとしても、その廃インクは大気連通路87の途中に形成された液溜め空間90や大気開放室88に溜まることとなり、大気開放孔89から外部に流出することが防止される。
以上説明した実施形態の液体収容容器であるインクカートリッジ17によれば、インク入出口55から廃インクを注入することにより、インク流路53を介してインク貯留部45内へ容易に廃インクを導き入れて貯留させることができる。インク貯留部45内に廃インクが導入されると、インク貯留部45内の空気が送り込まれる廃インクによって、連通部58側から順に連通された隔室72a〜72hを介して大気連通路87へ送り出され、さらに、この大気連通路87によって大気開放室88へ導かれ、大気開放孔89から外部に放出されるので、インク貯留部45が、廃インクが導入されても内圧が上昇することがない。これにより、廃インクを、内圧によって逆流させることなく、インク貯留部45内へ円滑に導くことができる。また、このインク貯留部45内の廃インクを取り出す場合には、インク流路53の他端53bが下方側となるように配置させた状態で、インク入出口55から吸引する。このように、インクカートリッジ17は、廃インクを保持する吸収材を用いることなく廃インクを貯留し、インクカートリッジ17を分解することなく貯留させた廃インクを取り出して容易に再使用可能とすることができる。
また、大気連通路87の外部への開放端である他端87bが、空気室61に対して貯留室62よりも離れた位置に配置されているので、カートリッジ装着部15からインクカートリッジ17を取り外した状態において、インクカートリッジ17が様々な姿勢にされてもインク貯留部45内の廃インクの大気連通路87を介した外部への流出を確実に防止することができる。
また、空気室61には、空気室61と貯留室62とを連通する連通部58から離れた位置で、隣接するもの同士が互いに連通する隔室72a〜72hが設けられているので、貯留室62の廃インクが大気連通路87まで流れ込むことを防止することができ、外部への廃インクの流出をさらに確実に防止することができる。
また、空気室61の連通部58側の空間と隔室72aとを区画する隔壁71a、隔室72b〜72eを区画する隔壁71b〜71eに形成された通気孔81,82が、インクカートリッジ17の上下方向及び厚さ方向に千鳥状に配置されているので、隔室72a〜72eにおける廃インクの流れを効果的に抑制することができ、貯留室62内の廃インクの大気連通路87への流れ込みの防止効果をより高めることができ、外部への廃インクの流出をさらに確実に防止することができる。
また、インク流路53は、インク入出口55側の一端53aから凹部57内で開口する他端53b側へ向かって下方側の貯留室62側に傾斜しているので、インク入出口55へ送り込まれた廃インクを、傾斜に沿ってインク流路53内を円滑に流してインク貯留部45内へ導き、空気室61より広く形成された貯留室62内に貯留させることができる。
また、隔室72e〜72hを連通させる通気路86a〜86cが、透明フィルム85を介して目視可能であるため、空気室61からの廃インクの流出の有無を容易に確認することができる。もし通気路86a〜86cに廃インクが付着していることが確認された場合は、大気連通路87まで廃インクが流れ込んでいることが予想されるため、インクカートリッジ17を再使用することはせず、分解して洗浄処理などを行ってリサイクルすると良い。
次に、インクカートリッジの第2の実施形態の例について説明する。
図9はインクカートリッジの他の実施形態を示す分解斜視図、図10はフィルム側から見たインク貯留部を備えた蓋体の平面図、図11は図10におけるC−C断面図、図12はインクカートリッジの姿勢を示すインクカートリッジの断面図、図13は図12の姿勢でのインクカートリッジの縦断面図である。
図9から図11に示すように、このインクカートリッジ17Bには、フィルム46に、ダンパー(弾性変形部)101が設けられている。このダンパー101は、貯留室62側に配置されたもので、高剛性のフィルム46に形成された取付孔102に、外縁にリング状のシール部材103が装着された可撓性を有するダンパーフィルム104を取り付けた構造を有している。ダンパーフィルム104は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルムとポリプロピレン(PP)のフィルムとの間にシート状のゴムを挟んだ多層構造の弾性体フィルムである。
そして、このようなダンパー101を備えたインクカートリッジ17Bでは、例えば図12に示すように、空気室61が下方となり、空気室61内が廃インクで充満した状態で、温度変化や気圧変化によりインク貯留部45の内圧が上昇すると、図13に示すように、ダンパー101のダンパーフィルム104が外方へ弾性変形して膨らみ、インク貯留部45の容積を増加させることで内圧の上昇を吸収する。これにより、インク貯留部45の内圧の上昇を抑えることができ、内圧上昇によって空気室61側に溜まった廃インクが大気連通路87に押し出されて流れ込むことを防止することができる。
次に、インクカートリッジの第3の実施形態の例について説明する。図や説明については、上述の実施の形態と同じもしくは同一の機能を有する部品等には同符号を付し説明を省略する。
図14は第1実施形態の図6に相当するもので、インクカートリッジ17Cの内部構造を示す断面図である。図15は、第1実施形態の図8に相当するもので、液体の抜き取り作業時の姿勢及びその状態を示すインクカートリッジ17Cの断面図である。
第1実施形態と異なる大きな点は、貯留室(第2室)62の割合を大きくし、空気室(第1室)61の割合を小さくしたことである。それにより、インク流路53の他端53bが位置する凹部57aは、図14に示すように枠部52の上の隅側に形成されている。
また、インク流路53を形成する平板部51に立設された一対の壁部54a、54bは、インク流路53の他端53bにおいて、空気室61側の壁部54aの端部は凹部57a内に配置され、貯留室62側の壁部54bの端部は壁部54aの端部より寸法Lだけ短く形成され、凹部57aの凹み部分の上側に位置している。
上記のインクカートリッジ17Cから廃インクを抜き取り、再使用可能とする場合について説明する。
図15に示すように、このカートリッジ装着部15から取り外したインクカートリッジ17Cを、インク流路53の他端53bが下方側となるように配置させると、インク流路53が上下方向に配置され、インク貯留部45内の廃インクがインク流路53の他端53b側に貯留した状態となる。インクカートリッジ17Cには、大気開放孔89の箇所にバルブ(弁)77を設けており、インクカートリッジ17Cが単体においては大気開放孔89から、廃インクが漏れないように構成されている。本実施形態のバルブ77は、インク入出口55に設けられたバルブ56と同一構成としているが、他の構成の弁構造であってもよい。
カートリッジ17Cにおいては、カートリッジ装着部15に装着した時や、廃インク抜き取り時に適宜そのバルブを開かせるようにして、インク貯留部45への廃インクの導入またはインク貯留部45からの廃インクの抜き取りを円滑に行わせている。
バルブ77を開放した後、実施形態1と同様に、この状態で、インクカートリッジ17Cのインク入出口55に、図示略の吸引用インク針を差し込んで吸引する。これにより、インクカートリッジ17Cのインク貯留部45内の廃インクが、インク流路53の他端53bからインク流路53内へ引き込まれ、吸引用インク針を介して抜き取られる。その際、インクカートリッジ17内は負圧になるが、空気室61から空気が流入することから負圧は大きくならず吸引の障害にならない。
この実施形態の場合、第1の実施形態と大きく異なる点は、貯留室62側の壁部54bの端部が壁部54aの端部より寸法Lだけ短く形成されている構成によるものである。図16の空気室の空気が貯留室へ移動する様子を説明するための空気移動説明図を用いて詳述すると、インク流路53から矢印A方向に吸引されると貯留室62側の廃インクが矢印B方向に移動されて吸収される。
負圧になった貯留室62へ空気室61の空気が連通部58aを通過して気泡bとして矢印C方向のように移動する。この際、寸法Lの段差により、図16のように、空気室61から連通部58aを通過した気泡bがインク流路53側に移動する量が少なくなり、貯留室62内の廃インクが空気へと置換が可能となり、吸引効率を大きく向上させることができる。
本実施形態では、貯留室62側の壁部54bの端部を凹部57aの凹み部分より外れた上側に位置している構成としたが、壁部54bの端部を凹部57aの凹み部分内に位置させてもよい。このポイントは、インク流路53を構成する部分が、貯留室62側の方が空気室61側より短く形成されていれば構わない。
次に、上述の全ての実施形態に共通して設けられている連通部58a側に設けられた空気室61について図17の廃インクがインク貯留部内に送り込まれているときの消泡説明図を用いて説明する。図17は、インク排出針がインク入出口55に挿入され、廃インクが、インク流路53を通りインク貯留部45内に送り込まれているときの様子を模式化して説明する消泡説明図である。
インク流路53に送り込まれた廃インクには、廃インクだけではなく気泡となった空気も含まれている。そのため、インク流路53を廃インクと一緒に流れていった気泡の一部は、連通部58aから空気室61へ移動するが、空気室61のエリアが他の部分より広いため、空気室61へ移動された気泡は、まとまって大きな気泡r1となり、気泡がr2、r3へと成長し、さらに大きな気泡r4になると気泡の外周面の表面張力が弱まり破裂する。これにより廃インクと空気の気泡が、大気開放孔89へとつながる隔室73aに侵入しなく、隔室73aには空気のみが流入する。
尚、空気室61の大きさは、気泡r1がr2、r3へと成長し、その後自然に破裂される気泡r4の大きさ、すなわち、図17において、連通部58aを中心軸として空気室61を形成する一方の壁61aの角部61cと他方の壁61bの角部61dとを含む扇状の空間部が必要である。
本実施の形態では、空気室61を扇状では無く、製作し易い角柱状の空気室61に形成している。実験の結果、発生する気泡の外周の大きさに関係する角部61cと角部61dを結ぶ断面積が63平方ミリメートル以上の場合には全ての気泡は破裂するが、それより少ないと気泡は破裂せず空気室61は気泡で満たされることがある。本実施形態においては、角部61cと角部61dを結ぶ断面積を70平方ミリメートル以上に形成して気泡を消泡させている。
他の隔室72a〜72h、73a等は空気室61より小さく形成すれば、多くの隔室を形成できるので、廃インクが大気連通路87へ流入することを防ぎ易い。
また、大気連通路87が、空気室61及びインク貯留部45を囲む、隔室をも含むインクカートリッジ17、17B、17Cの外周にそって設けられていることは、大気連通路87を長くとれるので大気連通路を通って液体収容容器の外へ液体が漏れることが少なくなるので好ましい。
なお、上記の第1又は第2の実施形態においても、第3の実施形態のように大気開放孔89の箇所に弁77を設けておき、インクカートリッジ17をカートリッジ装着部15に装着した時や、廃インク抜き取り時に適宜その弁を開かせるようにして、インク貯留部45への廃インクの導入またはインク貯留部45からの廃インクの抜き取りを円滑に行わせるようにしても良い。
なお、本発明に係る液体収容容器は、上記実施形態で例示したインクジェットプリンターに使用されるインクカートリッジをはじめとして、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタの製造に用いられる色材吐出ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材吐出ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物吐出ヘッド等の液体を吐出する液体吐出ヘッドを用いた液体吐出装置や、精密ピペットとしての試料吐出装置等に使用される液体収容容器にも適用できる。
また、液体の概念にはジェル状のもの、粘性の高いもの、固形物を溶媒に混合させたものも含み、さらにインクの概念には水性インクも油性インクも含む。
17…インクカートリッジ(液体収容容器)、45…インク貯留部(液体貯留部)、52…枠部(周壁)、53…インク流路(液体流路)、53a…一端、53b…他端、54…壁部、55…インク入出口(液体入出口)、58…連通部、61…空気室(第1室)、62…貯留室(第2室)、71a〜71h…隔壁、72a〜72h…隔室、81,82…通気孔(通気部)、87…大気連通路、87a…一端、87b…他端、101…ダンパー(弾性変形部)。
前記課題を解決することのできる本発明に係る液体収容容器は、液体を貯留する液体貯留部を有する液体収容容器であって、前記液体貯留部を形成する周壁に設けられた液体入出口と、前記液体貯留部の一部に形成され、凹部が形成されている周壁と、前記液体収容容器の外部と連通する大気解放孔と、一端が前記液体入出口に連通され、他端が前記液体貯留部内に延びて配置されている液体流路と、一端が前記液体貯留部に連通され、他端が前記大気解放孔と連通された大気連通路と、を有し、前記液体流路は、一対の壁部により形成され、当該液体流路は、前記周壁の前記凹部の内部まで延びて配置されていることを特徴とする。
この構成の液体収容容器によれば、液体入出口から液体(廃液)を注入することにより、液体流路を介して液体貯留部内へ容易に液体を導き入れて貯留させることができる。そして、この液体貯留部内の液体を取り出す場合には、液体流路の他端が下方側となるように配置させた状態で、液体入出口から吸引する。このようにすると、液体貯留部内の液体が、液体流路の他端から液体流路内へ引き込まれて抜き取られる。
液体貯留部内に液体が導入されると、その液体によって液体貯留部内の空気が大気連通路へ送り出されて外部に放出されるので、液体貯留部の内圧が上昇しにくい。これにより、液体を内圧によって逆流させることなく、液体貯留部内へ円滑に導くことができる。
のように、回収した液体を保持する吸収材を用いることなく廃液を貯留させ、液体収容容器を分解しなくても貯留させた廃液を確実に取り出して容易に再使用可能である。
本発明の液体収容容器において、前記液体流路は、前記液体貯留部を第1室と第2室とに区分けしており、前記壁部は、前記第1室と前記液体流路の一部を形成する第1壁部と、前記第2室と前記液体流路の一部を形成する第2壁部を有し、前記第2壁部の長さは前記第1壁部の長さより短く形成されていることが好ましい。
この構成の液体収容容器によれば、液体収容容器から収容されている液体を抜き取る際に、負圧になっている第2室へ第1室の空気が移動し易いから、第2室の負圧が緩和され易く抜き取り作業を向上させることができる。
本発明の液体収容容器において、前記第1室は、空気室で、前記第2室は、液体貯留室であることが好ましい。
本発明の液体収容容器において、前記第1室は、前記第2室より上に配置されていることが好ましい。
この構成の液体収容容器によれば、第1室が第2室より上に配置されているので、導入した液体を第2室内のみに留めやすくなる。
本発明の液体収容容器において、前記第1室と前記第2室は、連通部を介して互いに連通していることが好ましい。
本発明の液体収容容器において、前記液体貯留部に貯留された前記液体が抜き取られる場合、前記液体収容容器は、前記凹部が底になるように配置されることが好ましい。
この構成の液体収容容器によれば、液体流路の他端が下方側となるように配置させた状態で、液体入出口から吸引することにより、液体貯留部内の液体を抜き取ることができる。

Claims (11)

  1. 液体を貯留する液体貯留部を有する液体収容容器であって、
    前記液体貯留部に前記液体を収容するため若しくは前記液体貯留部に収容されている前記液体を排出するための液体入出口と、
    一端が前記液体入出口に連通され、他端が前記液体貯留部内に延びて配置されて開口されている液体流路と、
    前記液体貯留部を、連通部を介して互いに連通した第1室と第2室とに区分けする壁部と、
    一端が前記第1室に連通され、他端が前記第1室に対して前記第2室よりも離れた位置で外部と連通可能な大気連通路と、を有することを特徴とする液体収容容器。
  2. 請求項1に記載の液体収容容器であって、
    前記第1室は、互いに連通された複数の隔室に区分けされ、前記連通部側の空間と前記大気連通路とが前記隔室を介して連通されていることを特徴とする液体収容容器。
  3. 請求項2に記載の液体収容容器であって、
    前記隔室同士を連通させる通気部が千鳥状に配置されていることを特徴とする液体収容容器。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載の液体収容容器であって、
    前記第2室は第1室より広く、前記液体流路は前記一端側から前記他端側へ向かって次第に前記第2室側へ傾斜していることを特徴とする液体収容容器。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載の液体収容容器であって、
    前記壁部に前記液体流路が形成されていることを特徴とする液体収容容器。
  6. 請求項1から5の何れか一項に記載の液体収容容器であって、
    前記第2室には、内圧の上昇によって弾性変形して前記第2室の容積を増加させる弾性変形部が設けられていることを特徴とする液体収容容器。
  7. 請求項1から4の何れか一項に記載の液体収容容器であって、
    前記液体流路を形成する形成部は、前記他端の前記第2室側が前記第1室側より短く形成されていることを特徴とする液体収容容器。
  8. 請求項2から7の何れか一項に記載の液体収容容器であって、
    前記連通部によって連通されている隔室は、前記連通部を形成する壁の角部を結ぶ断面積が63平方mm以上であることを特徴とする液体収容容器。
  9. 請求項2から7の何れか一項に記載の液体収容容器であって、
    前記第1室の前記隔室は、前記連通部によって連通されている隔室が他の隔室より大きいことを特徴とする液体収容容器。
  10. 請求項1に記載の液体収容容器であって、
    前記大気連通路は、前記第1室及び前記第2室を囲むように設けられていることを特徴とする液体収容容器。
  11. 請求項1に記載の液体収容容器であって、
    前記大気連通路は、前記液体収容容器の外周にそって設けられていることを特徴とする液体収容容器。
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