JP2014086828A - 路線遅延管理システム、路線遅延管理方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 路線に遅延が生じた場合、各路線に混乱が生じないように、乗客をいずれかの路線に案内して路線全体の最適化を計る。
【解決手段】路線遅延管理システム10は、路線に遅延が生じた場合、ユーザ端末M1〜M3等に設定されているアラーム時刻の再設定を遅延時間に応じて行う。また、アラーム時刻の再設定対象となるユーザに対して、遅延の生じた路線の混雑度から、そのまま遅延の生じた路線にユーザを案内するか、又は代替路線を案内するかを判断する。さらに、代替路線を案内する場合には、代替できる路線が複数有るかも判断し、複数ある場合は、その時点における各代替路線の混雑度に基づき、各代替路線へユーザを振り分けて、各ユーザが個別に乗り換え等を判断する場合に比べて、路線全体の最適化を図る。
【選択図】図1
【解決手段】路線遅延管理システム10は、路線に遅延が生じた場合、ユーザ端末M1〜M3等に設定されているアラーム時刻の再設定を遅延時間に応じて行う。また、アラーム時刻の再設定対象となるユーザに対して、遅延の生じた路線の混雑度から、そのまま遅延の生じた路線にユーザを案内するか、又は代替路線を案内するかを判断する。さらに、代替路線を案内する場合には、代替できる路線が複数有るかも判断し、複数ある場合は、その時点における各代替路線の混雑度に基づき、各代替路線へユーザを振り分けて、各ユーザが個別に乗り換え等を判断する場合に比べて、路線全体の最適化を図る。
【選択図】図1
Description
本発明は、ユーザの乗車予定の路線に遅延が生じた場合、ユーザ端末に設定していたアラーム時刻の再設定を行うものであり、特に、各路線が全体として最適となるように、遅延の生じた路線の代替路線を案内する路線遅延管理システム、路線遅延管理方法、及びコンピュータプログラムに関する。
従来、携帯端末(スマートフォン、携帯電話機等)に具備されたアラーム機能を、目覚まし時計として利用するユーザが存在する。また、このようなユーザが公共の交通機関(列車等の路線)を利用して通勤、通学等を行っている場合において、交通機関に遅延が生じたとき、通常の時刻より早く起床する必要があることから、交通機関の遅延発生に伴い、携帯端末に設定されたアラーム時刻を早い時刻に再設定できるようにしたものが、下記の特許文献1〜3で開示されている。
なお、特許文献1には、上述した交通機関の遅延に伴うアラーム時刻の再設定に関する内容の他に、ユーザが予め登録すべき各種情報の中に振替交通機関に関する情報を含ませておき、ユーザが通常利用する交通機関に遅延が生じた場合、登録されている振替交通機関の情報を提示することが開示されている。また、下記の特許文献4には、交通機関の遅延等に対して発行される振替乗車票を、ユーザが携帯端末を介して利用できることが開示されている。
列車等の路線の運行に遅延が生じた場合、各ユーザは通常、遅延が生じている路線の運行が回復するのを待つか、又は代替路線を探すかのいずれかを選択することになるが、このような選択は、ユーザの都合に委ねられる。そのため、個々のユーザは自身に都合のよい方を選択することになるが、その結果、ある一つの代替路線にユーザが集中し、その影響により、代替路線にも遅延等が発生することがある。そのため、最初に発生した遅延に続いて代替路線に二次的な障害が生じ、交通機関全体に混乱をもたらすおそれが生じるという問題がある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、列車等の路線に遅延が生じた場合、遅延が生じた路線等の混雑度に基づき、振替先の代替路線をユーザに案内すべきか否かを判断することで、特定の路線にユーザが集中することを防ぎ、遅延発生時における路線全体の最適化を達成できるようにした路線遅延管理システム、路線遅延管理方法、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る路線遅延管理システムは、ユーザの乗車路線及びユーザ端末に設定されたアラーム時刻を記憶する記憶手段を備え、路線に遅延が生じた場合、アラーム時刻の再設定情報をユーザ端末へ送信する路線遅延管理システムにおいて、路線に遅延が生じた場合、遅延発生路線、遅延発生時間、及び遅延時間に基づいて、前記記憶手段が記憶する中からアラーム時刻の再設定対象となるユーザの数を特定するユーザ特定手段と、前記ユーザ特定手段が特定したユーザの数を、遅延が生じた路線の混雑度に係る閾値と比較する比較手段と、前記比較手段が比較した結果、ユーザの数が閾値を上回る場合、遅延が生じた路線の代替路線を検索する検索手段と、前記検索手段が代替路線を検索した場合、検索した代替路線を示す情報を、アラーム時刻の再設定対象となるユーザに応じたユーザ端末へ送信する処理を行う送信処理手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る路線遅延管理システムは、遅延発生路線の遅延発生時間に応じた混雑度を特定する混雑度特定手段と、前記混雑度特定手段が特定した混雑度に基づき、閾値を特定する閾値特定手段とを備え、前記比較手段は、前記閾値特定手段が特定した閾値に基づき比較を行うことを特徴とする。
さらに、本発明に係る路線遅延管理システムは、前記混雑度特定手段が、前記検索手段が複数の代替路線を検索した場合、前記複数の代替路線における前記遅延発生時間に応じた混雑度を特定するようにしてあり、前記混雑度特定手段が特定した混雑度に基づき、前記複数の代替路線への振り分け割合を特定する割合特定手段と、前記割合特定手段が特定した割合に基づき、アラーム時刻の再設定対象となるユーザを前記複数の代替路線のそれぞれへ振り分ける振分手段とを備え、前記送信処理手段は、前記振分手段が代替路線へ振り分けたユーザに係るユーザ端末ごとに、前記ユーザが振り分けられた代替路線を示す情報の送信処理を行うことを特徴とする。
さらにまた、本発明に係る路線遅延管理システムは、時間に対応付けて路線の過去の混雑度を格納した混雑度テーブルを備え、前記混雑度特定手段は、前記混雑度テーブルから混雑度を特定することを特徴とする。
また、本発明に係る路線遅延管理システムは、前記混雑度特定手段が、遅延に係る列車に設けられた重量センサの検知結果、又は遅延に係る列車内に設けられたカメラの撮影画像に基づき得られた混雑度を、外部から受信して特定するようにしてあることを特徴とする。
さらに、本発明に係る路線遅延管理システムは、前記混雑度特定手段が、駅の改札通過人数の検知結果、又は駅に設けられたカメラの撮像画像に基づき得られた混雑度を、外部から受信して特定するようにしてあることを特徴とする。
さらにまた、本発明に係る路線遅延管理システムは、前記閾値特定手段が、前記混雑度特定手段が特定した混雑度、遅延に係る路線の単位時間当たりの列車の本数、及び前記列車の規定乗車人数に基づき閾値を算出して特定するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る路線遅延管理システムは、前記送信処理手段が、代替路線を示す情報の送信先のユーザ端末へ、遅延発生路線に応じた振替乗車票を示す情報の送信処理を行うことを特徴とする。
また、本発明に係る路線遅延管理システムは、前記送信処理手段が、代替路線を示す情報の送信先のユーザ端末へ、遅延発生路線に応じた振替乗車票を示す情報の送信処理を行うことを特徴とする。
本発明に係る路線遅延管理方法は、ユーザの乗車路線及びユーザ端末に設定されたアラーム時刻を記憶する記憶手段を備える路線遅延管理システムが、路線に遅延が生じた場合、アラーム時刻の再設定情報をユーザ端末へ送信する路線遅延管理方法において、路線に遅延が生じた場合、遅延発生路線、遅延発生時間、及び遅延時間に基づいて、前記記憶手段が記憶する中からアラーム時刻の再設定対象となるユーザの数を特定するステップと、特定したユーザの数を、遅延が生じた路線の混雑度に係る閾値と比較するステップと、比較した結果、ユーザの数が閾値を上回る場合、遅延が生じた路線の代替路線を検索するステップと、代替路線を検索した場合、検索した代替路線を示す情報を、アラーム時刻の再設定対象となるユーザに応じたユーザ端末へ送信する処理を行うステップとを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、通信手段と、ユーザの乗車路線及びユーザ端末に設定されたアラーム時刻を記憶する記憶手段とを備えたサーバコンピュータに、路線に遅延が生じた場合、アラーム時刻の再設定情報をユーザ端末へ送信する処理を行わせるためのコンピュータプログラムにおいて、前記サーバコンピュータを、路線に遅延が生じた場合、遅延発生路線、遅延発生時間、及び遅延時間に基づいて、前記記憶手段が記憶する中からアラーム時刻の再設定対象となるユーザの数の特定処理を行う手段と、特定したユーザの数を、遅延が生じた路線の混雑度に係る閾値と比較する処理を行う手段と、比較した結果、ユーザの数が閾値を上回る場合、遅延が生じた路線の代替路線を検索する処理を行う手段と、代替路線を検索した場合、検索した代替路線を示す情報を、アラーム時刻の再設定対象となるユーザに応じたユーザ端末へ送信する処理を前記通信手段を用いて行う手段として機能させることを特徴とする。
本発明にあっては、路線に遅延が生じた場合に行われるアラーム時刻の再設定の対象となるユーザの数と、遅延が生じた路線の混雑度に係る閾値と比較して、ユーザの数が閾値を上回る場合に代替路線を検索することから、ユーザの都合ではなく、遅延が生じた路線の混雑度に応じて、代替路線が探されるようになる。その結果、遅延が生じた場合でも、路線の全体的な混雑度に基づき、ユーザの振り分けが行われ、振替先の路線にも二次的な遅延等が生じることを防止できるようになる。
本発明にあっては、遅延が生じた路線の遅延発生時間に応じた混雑度を取得して、その混雑度に基づき閾値を特定することから、比較に用いる閾値は、遅延が生じたときにおける状況に基づいて変動するようになり、それに伴い、遅延が生じたときの現状の混雑度を反映して代替路線を検索するか否かの判断を行えるようになる。
本発明にあっては、複数の代替路線が検索された場合、遅延発生時間における各代替路線の混雑度に基づき特定した割合でユーザを、それぞれの代替路線へ振り分けるので、全ての路線の混雑度が考慮されて、ユーザは代替路線へ振り分けられることになり、結果として、複数の代替路線が検索された場合も、路線の全体的な混雑度に基づき、ユーザの代替路線への振り分けが行われ、代替路線に二次的な遅延等が生じることを防止でき、遅延発生時における路線全体の最適化を達成できるようになる。
本発明にあっては、路線の過去の混雑度を格納した混雑度テーブルから混雑度を取得するので、過去の状況に基づいて、混雑度に係る閾値を適正に特定することができ、このような閾値を用いて遅延が生じたときにおける混雑度を適正に反映できるようになる。
本発明にあっては、遅延に係る列車に設けられた重量センサの検知結果、又は遅延に係る列車に設けられたカメラの撮影画像に基づき特定された混雑度を、外部から取得するので、現状の列車における乗車率に応じた混雑度によってリアルタイム的に閾値を特定することができ、より現状の混雑度に基づいた比較処理を行える。なお、このように遅延に係る列車に設けられた重量センサの検知結果、又は遅延に係る列車に設けられたカメラの撮影画像に基づき特定された混雑度は、現在の遅延に係る列車の混雑度を最も良く反映するので、列車が遅延しながらも運行されている場合に用いることが好適となる。
本発明にあっては、駅の改札通過人数の検知結果、又は駅に設けられたカメラの撮像画像に基づき特定された混雑度を、外部から取得するので、駅に集まったユーザの数に基づいた混雑度によりリアルタイム的に閾値を特定できるようになり、現状の混雑度を反映した比較処理を行える。なお、このように駅の改札通過人数の検知結果、又は駅に設けられたカメラの撮像画像に基づき特定された混雑度は、現在の列車の乗客による混雑度に左右されずに、駅構内の人数で混雑度を表すことになるから、列車運行が停止中である場合に用いることが好適となる。
本発明にあっては、混雑度取得手段が取得した混雑度、遅延に係る路線の単位時間当たりの列車の本数、及び前記列車の規定乗車人数を用いた算出により閾値を特定するので、遅延が生じたときの混雑度、列車の実際の運行状況、及び列車の運搬乗客数に基づき適切な閾値を求めることができ、それにより、代替路線を検索するか否かも、より客観的に判断できるようになる。具体的な算出の仕方としては、混雑度取得手段が取得した混雑度をR%、遅延に係る路線の単位時間(例えば、30分)当たりの列車の本数をP本、列車(1本の列車)の規定乗車人数をQ人とした場合、P×Q×(100−R)/100という式を用いて閾値を求めることができる。また、路線に乗車するユーザの全員が本発明を用いるわけでもなく、さらには、単位時間の数値の取り方(例えば、30分にするか、1時間にするか等)も様々であることから、これらのことを考慮すると、上述した式の一定の割合(例えば、3割程度)を閾値として用いるようにしてもよい。なお、列車の規定乗車人数は、列車の設計仕様に基づく数値により定まる。
本発明にあっては、遅延発生の路線を代替する振替乗車票に応じた情報も、代替路線を利用するユーザに係るユーザ端末へ送信されるので、代替路線を利用するユーザは振替乗車票を取得するために、本来利用する駅へ立ち寄ることが不要となり、代替路線の駅へ直接向かうことができ、遅延が発生したときに、振替乗車票の取得がユーザの更なる負担となることを回避できる。
本発明にあっては、路線に遅延が生じた場合に行われるアラーム時刻の再設定の対象となるユーザの数と、遅延が生じた路線の混雑度に係る閾値と比較して、ユーザの数が閾値を上回る場合に代替路線を検索するので、ユーザの都合ではなく、遅延が生じた路線の混雑度に応じて、代替路線を探すことになり、それにより、遅延が生じた場合、路線の全体的な混雑度に基づき、遅延が生じた路線又は代替路線のいずれかにユーザを案内して、他の路線にも二次的な遅延等が生じることを防止でき、路線全体の最適化を図れる。
本発明にあっては、遅延が生じた路線の遅延発生時間に応じた混雑度を取得して、その混雑度に基づき閾値を特定することから、比較に用いる閾値は、遅延が生じたときにおける状況に基づいて変動し、遅延が生じたときにおける現状の混雑度を反映して、代替路線を検索するか否かの判断をタイムリーに行える。
本発明にあっては、複数の代替路線が検索された場合、遅延発生時間における各代替路線の混雑度に基づき特定した割合でユーザを、それぞれの代替路線へ振り分けるので、全ての路線の混雑度が反映されてユーザを代替路線へ振り分けることができ、複数の代替路線が検索された場合でも、遅延発生時における路線全体が最適となるようにユーザを誘導できる。
本発明にあっては、路線の過去の混雑度を格納した混雑度テーブルから混雑度を取得するので、過去の状況に基づいて現状の混雑度に係る閾値を適宜変化させることができ、遅延が生じた時間帯における過去の実情に応じて、遅延が生じた路線又は代替路線のいずれかへユーザを適切に振り分けることができる。
本発明にあっては、遅延に係る列車に設けられた重量センサの検知結果、又は遅延に係る列車内に設けられたカメラの撮影画像に基づき特定された混雑度を外部から取得するので、現状の列車における混雑度によってリアルタイム的に閾値を特定でき、より現状の列車の混雑度に基づいた比較処理を行える。
本発明にあっては、駅の改札通過人数の検知結果、又は駅に設けられたカメラの撮像画像に基づき特定された混雑度を外部から取得するので、駅に集まったユーザの数に応じた混雑度によりリアルタイム的に閾値を特定でき、列車の乗車状況に左右されることなく、現状の駅における混雑度を反映して比較処理を行える。
本発明にあっては、混雑度取得手段が取得した混雑度、遅延に係る路線の単位時間当たりの列車の本数、及び前記列車の規定乗車人数を用いた算出結果から閾値を特定するので、遅延が生じたときの混雑度、列車の実際の運行状況、及び列車の運搬乗客数に基づき適切な閾値を求めることができ、代替機関を検索するか否かも、より客観的に判断できる。
本発明にあっては、振替乗車票に応じた情報も、代替路線を利用するユーザに係るユーザ端末へ送信されるので、遅延が発生したときに、振替乗車票の取得がユーザの更なる負担となることを回避できる。
図1は、本発明の実施形態に係る路線管理システム1の全体的な概要を示している。路線管理システム1は、ある範囲の地域に設けられた鉄道の路線A、B、C・・・の運行情報を管理するものであり、路線の運行状況等に関する各種情報を配信可能に管理する路線情報管理サーバSを、ネットワークNWで路線遅延管理システム10と通信可能に接続した構成にしている。路線遅延管理システム10は、路線に遅延が発生した際、ユーザ端末M1、M2、M3・・・にアラーム時刻の再設定に係る情報を提供すると共に、遅延発生時における各路線の混雑度を反映して一つの路線に乗客が集中しないように、乗客(ユーザ)を適宜各路線へ振り分ける情報(代替路線等に関する案内情報)の提供を行って、混雑の集中を防いで路線全体の最適化を図るものである。
路線情報管理サーバSは、路線の各駅、及び運行状況を管理する運行管理センター等と通信可能に接続されており、各駅及び運行管理センター等から送られてくる情報により、路線が時刻表通りに運行されているか、いずれの路線に遅延が生じているか、運行が停止中であるか等の情報を管理しており、遅延が生じている場合は、遅延時間等も管理している。路線情報管理サーバSは、これらの管理している情報をネットワークNWを介して配信しており、特に、管理対象の路線に遅延が生じた場合は、その遅延に係る情報(遅延が発生している路線名、遅延発生時間、遅延に関係する駅名(上り下りの駅名)、遅延時間、遅延により列車は停止中であるのか、又は遅延しながらも列車は運行中であるか等)を路線遅延管理システム10へ送信する仕様になっている。
一方、路線遅延管理システム10は、ユーザ端末M1、M2、M3等に相当する携帯端末(スマートフォン、携帯電話機等)のアラーム機能を目覚まし時計替わりに利用しているユーザへ、遅延が生じた場合のアラーム時刻の再設定に係る情報(再設定情報)を送信するサービスを提供するものであり、このサービスに加えて、代替路線の案内、及び代替路線を案内するときは振替乗車票を示す情報等も送信することが特徴になっている。なお、ユーザ端末M1、M2、M3等は、路線遅延管理システム10から送信されてくる各種情報を受信して、その受信した情報に基づき設定されていたアラーム時刻の再設定、代替路線等の案内の表示、振替乗車票の表示等に関する処理を自動的に行える仕様になっているものとする。以下、上述したようなサービスを提供する路線遅延管理システム10について詳説する。
図2は、路線遅延管理システム10を構成するサーバ装置11の主要部分を示している。本実施形態の路線遅延管理システム10はサーバ装置11により構成されており、このサーバ装置11には一般的なサーバコンピュータを適用している。サーバ装置11は、全体的な制御及び各種処理等を行って各種機能(クロック機能等も具備)を実現するMPU11aに、各種デバイス等を内部接続線11hで接続したものである。各種デバイス等としては、通信モジュール11b、RAM11c、ROM11d、入力インタフェース11e、出力インタフェース11f、大容量記憶システム(HDDシステム)11g等がある。
通信モジュール11bは、ネットワークNWとの接続モジュールに相当する通信デバイス(通信手段に相当)であり、所要の通信規格に応じたものである(例えばLANモジュール)。通信モジュール11bは、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワークと接続されており、図1に示す路線情報管理サーバS及びユーザ端末M1、M2、M3・・・等との通信を可能にしている。
RAM11cは、MPU11aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものであり、ROM11dは、MPU11aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶するものである。入力インタフェース11eは、サーバ装置11のオペレータからの操作指示等を受け付けるキーボード11i、マウス等が接続されるものであり、オペレータから受け付けた操作指示等をMPU11aへ伝える。出力インタフェース11fは、ディスプレイ11j(表示出力装置)が接続されるものであり、MPU11aの処理に伴う内容をディスプレイ11jへ出力し、オペレータが現在の処理内容等を確認できるようにしている。
大容量記憶システム11g(記憶手段に相当)は、路線遅延管理システム10が上述したサービスを提供するに当たり必要なデータ(情報)等を含む各種データベース(DB)及びプログラム等を記憶するものであり、具体的には、サーバプログラムP1、遅延対応プログラムP2、ユーザデータベース12、アラーム設定人数データベース13、混雑度データベース14、閾値データベース15、路線データベース16等を記憶している。
サーバプログラムP1は、サーバコンピュータ用のオペレーションシステムに応じた各種処理を規定したものであり、この規定内容に基づいた処理をMPU11aが行うことで、サーバ装置11はサーバコンピュータとしての基本的な機能を果たす。遅延対応プログラムP2の説明は後述し、先に、ユーザデータベース12等の各種データベースについての説明を行う。
図3は、ユーザデータベース12の中身の一部を示している。ユーザデータベース13は、路線遅延管理システム10が提供するサービスに登録しているユーザ及びユーザ端末に関する情報を格納したものであり、これらの情報の主なものはユーザがサービスに登録する際、路線遅延管理システム10が提供する登録メニューに従ってユーザ端末M1、M2、M3等から送られてくるものであり、各情報はユーザごとに対応付けて格納されている。
ユーザデータベース12に登録されている情報の項目としては、「ユーザID」、「ユーザ名」、「端末ID」、「通信アドレス」、「乗車経路」、「アラーム設定時刻」、「アラーム設定曜日」等がある。「ユーザID」とは、ユーザの登録が完了すると路線遅延管理システム10によって、登録されたユーザを識別するため、ユーザ個々に発行されるものであり、ユーザデータベース12において、ユーザごとに各情報を格納する際の目安にもなっている。「ユーザ名」はユーザの氏名であり、登録時にユーザ端末M1から送られてくるものである。
「端末ID」はユーザの使用するユーザ端末を識別するための情報であり、「端末ID」にはユーザ端末のMACアドレス等を用いることができる。「通信アドレス」は、路線遅延管理システム10からのサービスをユーザ端末が通信を介して受ける上で必要となる通信アドレスである。また、「乗車経路」とはユーザが乗車する路線と、乗車駅、降車駅等を示す情報であり、複数の路線を使用するユーザの場合は、複数の路線、乗車駅、乗換駅、降車駅等を示す情報が格納される(例えば、「ユーザID」がU000002、U000003等のユーザの項目を参照)。
さらに、「アラーム設定時刻」とは、ユーザがアラーム音を鳴らすことを希望する時刻であり、「アラーム設定曜日」とは、ユーザがアラーム音を鳴らすことを希望する曜日である。このようなユーザデータベース13の中身は、登録ユーザの増減、又は、格納される情報はサーバ装置11のMPU11aの制御により適宜更新されると共に、登録ユーザが各項目に登録されている情報(例えば、「アラーム設定時刻」に登録されている時刻)の変更を路線遅延管理システム10へ通知してきた場合も適宜、サーバ装置11のMPU11aの制御により格納されている情報は更新される。
図4(a)は、アラーム設定人数データベース13の概要を示しており、アラーム設定人数データベース13は、路線遅延管理システム10における管理対象となる路線別のアラーム設定人数テーブル13a、13b、13c・・・等を格納したものになっている。
図4(b)は、アラーム設定人数データベース13に格納されている中で、路線A用のアラーム設定人数テーブル13aの中身を示したものである。路線A用のアラーム設定人数テーブル13aは、図3で示したユーザデータベース12から、「乗車経路」の項目に路線Aを設定しているユーザを抽出して、「アラーム設定時刻」の項目で設定されている時間別にユーザ数を整理したものになっている。このような路線A用のアラーム設定人数テーブル13aは、ユーザデータベース12があれば導けるものであるが、本実施形態では遅延発生時における路線遅延管理システム10の処理迅速化を図るために、予め路線ごとのアラーム設定人数を上述した各テーブル13a等として準備している。なお、路線A以外の他の路線B等用のアラーム設定人数テーブル13b等も、上述した路線A用のアラーム設定人数テーブル13aと同等の中身になっている。
図5(a)は、混雑度データベース14の概要を示しており、混雑度データベース14は、路線遅延管理システム10における管理対象となる路線別の混雑度テーブル14a、14b、14c・・・等を格納したものになっている。
図5(b)は、混雑度データベース14に格納されている中で、路線A用の混雑度テーブル14aの中身を示したものである。路線A用の混雑度テーブル14aは、過去の路線Aにおける時間別の混雑度を統計的に集計したものであり、月曜日から金曜日までの混雑度と、土曜日・日曜日・祝日における混雑度を、駅間ごとの時間別に、それぞれパーセントで表示した数値を格納したものになっている。なお、混雑度テーブル14aにおける混雑度は、各路線における該当する時間帯で運行される列車の乗車率と基本的同義であり、列車の規定乗車人数と一致する人数で混雑度も100%となる。しかし、ラッシュ時には列車規定の人数を越える乗車率(例えば、乗車率200%)になることもあるが、そのような100%を越える乗車率になる場合でも、混雑度については一律100%と示されるようにしている。
このような混雑度テーブル14aは、路線遅延管理システム10の外部で作成されたものを、路線遅延管理システム10が取得して大容量記憶システム11gに保存するようになっている。なお、混雑度テーブル14a等も外部において更新されたものが作成されると、路線遅延管理システム10が更新されたものを外部から取得して、今まで記憶していたものと置き換えるようにしている。なお、路線A以外の他の路線B等用の混雑度テーブル14b等も、上述した路線A用の混雑度テーブル14aと同等の中身になっている。
図6(a)は、閾値データベース15の概要を示しており、閾値データベース15は、路線遅延管理システム10における管理対象となる路線別の閾値テーブル15a、15b、15c・・・等を格納したものになっている。
図6(b)は、閾値データベース15に格納されている中で、路線A用の閾値テーブル15aの中身を示したものである。路線A用の閾値テーブル15aは、路線Aの運搬人数に基づき、混雑度に対する閾値として人数を格納したものになっている。なお、路線A以外の他の路線B等用の閾値テーブル15b等も、上述した路線A用の混雑度テーブル15aと基本的に同等のものであり、各閾値も路線ごとの運搬人数に応じた値を設定した内容になっている。
大容量記憶システム11gに記憶される路線データベース16は、管理対象となる路線A、B、C・・・についての経路に関する情報が含まれており、具体的には、各路線の時刻表等の一般的な情報に加えて、ある一つの路線に対して代替路線となりえる路線を示すデータベースも含むものになっている。この路線を示すデータベースでは、例えば、路線Aの駅x1〜駅z1の間では、路線Bの駅x10〜駅z10間、又は路線Cの駅x20〜駅z20間が代替路線になり得ることを示す情報(代替路線情報)が格納されているものとする。
次に、図2の大容量記憶システム11gに記憶される遅延対応プログラムP2について説明する。遅延対応プログラムP2は、サーバコンピュータであるサーバ装置11が、アラームの再設定、代替路線の案内、及び振替乗車票等に関するサービスを提供できるようにするためのコンピュータプログラムであり、サーバ装置11が、このようなサービスに関する各種機能を発揮するように、MPU11aが各種手段(ユーザ特定手段、比較手段、検索手段、送信処理手段、混雑度特定手段、閾値特定手段、割合特定手段、振分手段等)として行うべき各種処理を規定したものになっている。
まず、遅延対応プログラムP2は、通信モジュール2bで随時、路線情報管理サーバSからの遅延に係る情報(遅延が発生している路線、遅延発生時間、遅延に関係する駅、遅延時間、遅延により列車は停止中であるのか、又は遅延しながらも列車は運行中であるのか等)を受信したか否かをMPU11aが検知することを規定している。遅延に係る情報を受信した場合、MPU11aが遅延が発生したと判断し、その遅延に係る情報に含まれる内容に基づき、アラーム設定人数データベース13の中から、遅延に基づきアラームの再設定の対象となるユーザ数を特定することを遅延対応プログラムP2は規定する。
具体的には、路線情報管理サーバSからの遅延に係る情報として『「路線A(遅延発生路線)」、「駅x〜駅y間(遅延に関係する駅)」、「9月4日火曜日(遅延発生日・曜日)」、「午前6時(遅延発生時間)」、「20分遅延(遅延時間)」、「遅延しながら運航中」』という内容が届いたとすると、MPU11aは遅延が発生したと判断し、アラーム設定人数データベース13(図4(a)参照)の中から、受信した遅延に係る情報に含まれる遅延発生路線を示す情報に基づき、路線A用のアラーム設定人数テーブル13a(図4(b)参照)を抽出し、受信した遅延に係る情報に含まれる遅延発生時間及び遅延時間に基づき、6時から6時20分までに対応付けられた200人(80+120)のユーザ数をアラーム時刻の再設定対象として特定することになる(MPU11aはユーザ特定手段として機能)。
また、別の例として『「路線A」、「駅x〜駅y間」、「9月5日水曜日」、「午前6時」、「40分遅延発生」、「遅延しながら運航中」』という内容の遅延に係る情報が届いたすると、MPU11aは遅延が発生したと判断し、上記の場合と同様に、受信した遅延に係る情報の中身に基づき、路線A用のアラーム設定人数テーブル13aより、6時から6時40分までに対応付けられた800人(80+120+280+320)のユーザ数をアラーム時刻の再設定対象として特定することになる。
それから、MPU11aは、図5(a)に示す混雑度データベース14の中から路線A用の混雑度テーブル14a(図5(b)参照)を抽出し、その抽出した混雑度テーブル14aから、遅延対象となる駅間における遅延発生時間に応じた混雑度を特定することを遅延対応プログラムP2は規定する(MPU11aは混雑度特定手段として機能)。
具体的には、上述した前者の例の『「路線A」、「駅x〜駅y間」、「9月4日火曜日」、「午前6時」、「20分遅延発生」、「遅延しながら運航中」』という内容の遅延に係る情報が届いたとすると、MPU11aは、図5(b)の混雑度テーブル14aより、駅x〜駅y間における6時から20分間に応じた混雑度として、6:01〜6:10に対応する30%という混雑度、及び6:11〜6:20に対応する40%という混雑度を抽出し、両者の平均値として35%という混雑度を特定することになる。
また、上述した後者の例の『「路線A」、「駅x〜駅y間」、「9月5日水曜日」、「午前6時」、「40分遅延発生」、「遅延しながら運航中」』という内容の遅延に係る情報が届いたとすると、MPU11aは、図5(b)の混雑度テーブル13aより、駅x〜駅y間における6時から40分間に応じた混雑度として、6:01〜6:10に対応する30%という混雑度、6:11〜6:20に対応する40%という混雑度、6:21〜6:30に対応する50%という混雑度、及びを6:31〜6:40に対応する60%という混雑度を抽出し、これらの平均値として45%という混雑度を特定することになる。
さらに、図6(a)に示す閾値データベース15の中から路線A用の閾値テーブル15a(図6(b)参照)を抽出し、その抽出した閾値テーブル15aから、特定した混雑度に係る閾値を特定する処理をMPU11aが行うことを、遅延対応プログラムP2は規定する(MPU11aは閾値特定手段として機能)。たとえば、上述した前者の例の遅延に係る情報が届いたとした場合において、35%という混雑度を特定したとき、その特定した混雑度に基づき、対応する「1000」という閾値を閾値テーブル15aからMPU11aは特定することになる。また、上述した後者の例の遅延に係る情報が届いたとした場合において、45%という混雑度を特定したとき、その特定した混雑度に基づき、対応する「500」という閾値をMPU11aは閾値テーブル15aから特定することになる。
さらにまた、図4(a)のアラーム設定人数データベース13(図4(b)のアラーム設定人数テーブル13a)から特定したアラーム時刻の再設定対象となるユーザ数を、図6(a)に示す閾値データベース15(図6(b)の閾値テーブル15a)から特定した閾値と比較する処理をMPU11aが行うことを、遅延対応プログラムP2は規定する(MPU11aは比較手段として機能)。
そして、比較の結果、ユーザ数が閾値未満の場合、MPU11aは、代替路線を検索しない。一方、ユーザ数が閾値以上となる場合、遅延が生じた路線の代替路線を大容量記憶システム11gに記憶される路線データベース16からMPU11aが検索することを、遅延対応プログラムP2は規定する(MPU11aは検索手段として機能)。
具体的には、上述した前者の例の遅延に係る情報が届いたとした場合、特定したユーザ数の200人を、「1000」という閾値と比較することになり、このときは、ユーザ数が閾値以下となるので、代替路線は検索されない。すなわち、遅延が生じた路線は、遅延が生じているものの、現時点では乗車率に余裕があることから、仮にアラーム設定対象となるユーザの200人が、遅延が生じた路線に集中して乗車したとしても対応し得るので、あえて代替路線を案内しないようにしている。このようにすることで、他の路線に無用な混乱を与えることを防止して、路線全体としての最適化を計っている。
代替路線が検索されない場合、アラーム時刻の再設定に係る再設定情報をMPU11aが作成して、該当ユーザのユーザ端末へ送信することを遅延対応プログラムP2は規定している。
ここで、具体例として、上述した前者の例の遅延に係る情報が届いたとした場合では、図3のユーザデータベース13において、再設定対象となるユーザ(ユーザID)に対応するアラーム設定時刻の項目に係るアラーム時刻を一律、遅延時間の20分早くすることを指示する情報(アラーム時刻の再設定情報)をMPU11aが作成し、これらのユーザIDに応じた通信アドレスを用いて各ユーザ端末M1、M2、M3等へ送信することになる。なお、このような再設定情報を受信したユーザ端末M1、M2、M3等は、現在設定されているアラーム時刻を一時的に、再設定情報に従って20分早める処理を行うことになり、それにより、アラーム再設定対象となるユーザのユーザ端末(200台)は、上述した再設定情報の受信に伴って、一斉にアラーム音が鳴ることになる(再設定範囲で最も遅い6時20分にアラーム時刻を設定しているユーザ端末の場合、アラーム再設定情報の受信よりアラーム時刻が6時に再設定されるため)。
一方の具体例として、上述した後者の例の遅延に係る情報が届いたとした場合、特定したユーザ数の800人を、「500」という閾値と比較することになり、このときは、ユーザ数が閾値を上回るので、代替路線は検索される。すなわち、遅延が生じた路線は、現時点では乗車率(混雑度)は平均として45%程度であるが、仮にアラーム設定対象となるユーザの800人が、遅延が生じた路線に集中して乗車したとすると、乗車率が100%を越え、更なる混乱が生じるので、これを防止するために、代替路線を検索して案内することなる。
なお、検索の結果、代替路線が見つからない場合、代替路線が見つからないので、徒歩又はタクシー等を利用するか、若しくは時間を後ろにずらして遅延が生じている路線を利用する旨を示す案内情報を作成し、それから上述したアラーム時刻の再設定情報を作成して、案内情報及び再設定情報を、アラーム再設定対象となるユーザのユーザ端末(800台)へ送信する処理をMPU11aが行うことを、遅延対応プログラムP2は規定する。
なお、このような案内情報及び再設定情報を受信したユーザ端末M1、M2、M3等は、先ず、再設定情報については上述した場合と同等の処理を行うことになり、現在設定されているアラーム時刻を一時的に、再設定情報に従って40分早める処理を行い、それによりアラーム再設定対象となるユーザのユーザ端末(800台)は、一斉にアラーム音が鳴ることになる(再設定範囲で最も遅い6時40分にアラーム時刻を設定しているユーザ端末の場合、アラーム時刻は6時に再設定されるため)。そして、案内情報の受信に伴い、ユーザ端末M1等は、代替路線が見つからないので、徒歩又はタクシー等を利用するか、若しくは時間を後ろにずらして遅延が生じている路線を利用する旨が、ユーザ端末M1等のディスプレイに自動的に表示されることになる。
また、検索の結果、代替路線が見つかった場合、次に、見つかった代替路線が単数か複数かをMPU11aは判別することになり、単数のときは、遅延発生路線に応じた振替乗車票を示す情報、代替路線を案内する情報(検索した代替路線を示す情報。案内情報)、及びアラーム時刻の再設定情報をMPU11aが作成し、それらの情報をアラーム再設定対象となるユーザのユーザ端末(800台)へ送信する処理をMPU11aが行うことを、遅延対応プログラムP2は規定する(MPU11aは送信処理手段として機能)。
このような振替乗車票を示す情報、案内情報、及び再設定情報を受信したユーザ端末M1、M2、M3等は、再設定情報については上述した場合と同等の処理を行うことになり、また、案内情報を受信したユーザ端末M1等は、その案内情報に基づき代替路線となる路線名を案内する内容をディスプレイに自動的に表示することになる。さらに、振替乗車票を示す情報については、ユーザ操作に基づきディスプレイに表示できるように、一旦、ユーザ端末M1のメモリに保存することになる。
さらに、検索の結果、複数の代替路線が見つかった場合、次に、それぞれの代替路線にユーザを振り分ける割合をMPU11aが特定することを、遅延対応プログラムP2は規定する。振り分ける割合は、その時間帯(遅延発生時間)における代替先の路線の混雑度に基づき行うことになる。
すなわち、上述した後者の例の遅延に係る情報が届いたとした場合で、路線Aに遅延が生じたのが午前6時であり、路線Aの代替路線として路線B、Cが見つかったとき、MPU11aが、路線Bの6:01〜6:10等の時間帯の混雑度を図5(a)の路線B用の混雑度テーブル14bから特定し、路線Cの6:01〜6:10等の時間帯の混雑度を図5(a)の路線C用の混雑度テーブル14cから特定することを、遅延対応プログラムP2は規定する。そして、特定した混雑度に割合に応じて、再設定対象となるユーザ数を夫々に代替路線(路線B、C)へMPU11aが振り分ける処理を行うことを、遅延対応プログラムP2は規定する。
図5(a)の路線B用の混雑度テーブル14bが、6:01〜6:10の時間帯の混雑度を60%にしていたとすると共に、図5(a)の路線C用の混雑度テーブル14cが、6:01〜6:10の時間帯の混雑度を40%にしていたとする、路線Bの余裕は40%、路線Cの余裕は60%となるから、MPU11aは2:3という振り分けの割合を特定し(MPU11aは割合特定手段として機能)、その割合に基づき再設定対象のユーザ数(800人)を割り当てることになる(MPU11aは振分手段として機能)。具体的に、この場合では、路線Bへ800人中の320人が振り分けられ、路線Cへ800人中の480人が振り分けられることになる。
このような振り分けにより、遅延が生じた路線Aに再設定対象の800人のユーザが乗車することを回避して、路線Aに更なる混乱が生じることを未然に防ぐと共に、代替先の路線B、Cに対しても、それぞれの通常の混雑度を考慮して再設定対象の800人を適宜振り分けるので、代替先の路線B、Cにも混雑に伴う混乱が生じることを防止し、路線A〜Cの全体的な最適化を図ることができる。
なお、800人の中のいずれのユーザを路線B又は路線Cへ振り分けるかは、図3に示すユーザデータベース12の乗車経路の欄を参照して決定することになる。たとえば、路線Aから路線Bへ乗り換えるユーザを路線Bへ振り分けるようにすると共に、路線Aから路線Cへ乗り換えるユーザは路線Cへ振り分けるようにしており、さらには、各ユーザの降車駅を参照して路線B又は路線Cのいずれが時間がかからないかも考慮して、振り分けのユーザを特定することになる。
また、このように振り分けを特定した後は、単数の代替路線が見つかった場合と同様に、遅延発生路線に応じた振替乗車票を示す情報、代替路線を案内する情報(案内情報)、及びアラーム時刻の再設定情報をMPU11aが作成し、それらの情報をアラーム時刻の再設定対象となるユーザのユーザ端末(800台)へ、路線B、Cの振り分けに応じてMPU11aが送信することになる。すなわち、路線Bへ振り分けられたユーザのユーザ端末には、路線Bを案内する旨の案内情報が送信されることになり、路線Cへ振り分けられたユーザのユーザ端末には、路線Cを案内する旨の案内情報が送信されることになる。
図7、8は、上述した遅延対応プログラムP2による処理手順を整理した路線遅延管理方法による一連の処理内容を示す第1、第2フローチャートである。以下、この第1、第2フローチャートに従って、路線遅延管理システム10(サーバ装置11)による路線遅延管理方法の処理手順を整理して説明する。
まず、サーバ装置11は、路線情報管理サーバSからの遅延に係る情報により、管理対象となる路線の中に遅延が発生しているか否かを判断する(S1)。遅延が発生していないと判断した場合(S1:NO)、最初の段階へ戻り、一方、遅延が発生したと判断した場合(S1:YES)、サーバ装置11は、遅延に係る情報の中身に基づき、図4(a)のアラーム設定人数データベース13の中の所定の路線用のアラーム設定人数テーブルを用いて、アラーム時刻の再設定を行う対象となるユーザの数を特定する(S2)。
また、サーバ装置11は、遅延発生時間に基づき、図5(a)の混雑度データベース14の中の所定の路線用の混雑度テーブルを用いて混雑度を特定する(S3)。さらに、サーバ装置11は、特定した混雑度に基づき、図6(a)の閾値データベース15の中の所定の路線用の閾値テーブルを用いて閾値を特定する(S4)。それから、サーバ装置11は、S2の段階で特定したユーザの数が、S4の段階で特定した閾値以上であるか否かを判断する(S5)。
ユーザの数が閾値以上でない場合、すなわち閾値未満である場合(S5:NO)、遅延が生じた路線は乗車率に余裕があると考えられるから、代替路線の案内に係る処理を行うことなく、路線情報管理サーバSからの遅延に係る情報に含まれる遅延時間に基づき、サーバ装置11は、アラーム時刻の再設定処理を行って、その再設定の時刻を示す再設定情報を作成する(S6)。そして、サーバ装置11は、作成した再設定情報を、S2の段階で再設定対象として特定された数に応じた各ユーザのユーザ端末へ、図3のユーザデータベース13に格納された通信アドレスに基づき送信する処理を行う(S7)。このような再設定情報を受信したユーザ端末は、遅延発生に応じて通常より早くユーザを起こすために、遅延時間分、早く設定された時刻にアラーム音を鳴らすと共に、ユーザの利用する路線に遅延が生じていることを、遅延時間と共に表示することになる。
また、S5の段階で、ユーザの数が閾値以上である場合(S5:YES)、サーバ装置11は、遅延が生じた路線の代替路線の有無を大容量記憶システム11gに記憶された路線データベース16から検索する(S8)。
それから、図8の第2フローチャートに示すように、検索により代替路線が無かった場合(S10:NO)、サーバ装置11は、遅延した路線の代替路線が無いので、徒歩又はタクシー等を考慮するか、若しくは時間を後ろにずらして、現在遅延が生じている路線を利用する旨を示す案内情報を作成し(S19)、遅延時間に応じた再設定情報を作成し(S20)、これらの情報を、再設定対象の各ユーザのユーザ端末へ送信する処理を行う(S21)。これらの情報を受信したユーザ端末は、遅延時間分、早く設定された時刻にアラーム音を鳴らすと共に、受信した案内情報に応じた内容等を表示することになる。
また、図8の第2フローチャートのS10の段階で、検索により代替路線が見つかった場合(S10:YES)、サーバ装置は、見つかった代替路線が複数か否かを判断する(S11)。見つかった代替路線が複数でない場合、すなわち単数の場合(S11:NO)、サーバ装置11は、遅延した路線に応じた振替乗車票を示す情報(振替乗車票情報)を作成し(S15)、見つかった代替路線を利用すべき旨を示す案内情報を作成し(S16)、さらにはアラーム時刻の再設定情報を作成し(S17)、これら3つの情報を、再設定対象の各ユーザのユーザ端末へ送信する処理を行う(S18)。これらの情報を受信したユーザ端末は、上述した場合と同様に、遅延時間分、早く設定された時刻にアラーム音を鳴らすと共に、受信した案内情報に応じた内容等を表示し、ユーザに代替路線を案内する。
一方、S11の段階で複数の代替路線が見つかった場合(S11:YES)、サーバ装置11は、見つかった代替路線用の混雑度テーブル(図5(b)参照)を用いて、遅延が生じた時間帯における各路線の混雑度を特定する(S12)。そして、サーバ装置11は、特定した路線度に基づき、ユーザを振り分ける割合を特定し(S13)、その特定した割合に基づき、各ユーザの降車駅、及び代替路線による乗車時間が短い方となること等を考慮して、S2の段階で特定したユーザを振り分ける(S14)。この後は、代替経路が単数の場合と同様に、サーバ装置11は、振替乗車票情報を作成し(S15)、振り分けたユーザごとに応じた代替路線を利用すべき旨を示す案内情報を作成し(S16)、さらにはアラーム時刻の再設定情報を作成し(S17)、これら3つの情報を、再設定対象の各ユーザのユーザ端末へ送信する処理を行う(S18)。これらの情報を受信したユーザ端末は、遅延時間分、早く設定された時刻にアラーム音を鳴らすと共に、受信した案内情報に応じた内容等を表示し、ユーザに振り分けに応じた代替路線を案内する。
以上に説明したように、路線に遅延が生じて、ユーザ端末にアラームの再設定を行う場合に本発明を適用することで、各種データベースに基づき、各路線が全体として最適となるようにユーザがいずれかの路線へ適宜案内されることから、ユーザが各自の判断で代替路線を探す場合に比べて、遅延が生じた路線又は代替路線等に大幅な混雑が生じることを防止でき、二次的な混乱等が生じることを回避できる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形例が存在する。例えば、上述した実施形態の路線遅延管理システム10は、一台のサーバ装置11で構成するように説明したが、各処理ごとに応じて複数のサーバコンピュータを用いて路線遅延管理システム10を構成することや、さらには、各データベース12、13等を記憶するデータベースサーバを一台又は複数台用いるようにして路線遅延管理システム10を構成することも勿論可能であり、このように複数のサーバを用いる場合は、各所に配置した各サーバをネットワークで通信可能に接続して路線遅延管理システム10を構成する。
また、サーバ装置11が作成した情報(アラーム時刻の再設定情報等)を各ユーザ端末M1、M2、M3等へ送信する際には、ユーザIDに基づき送信対象のユーザ端末を特定して送信することも可能である。この場合、ユーザ端末は、図3に示すユーザデータベース12に格納されるユーザIDを保存すると共に、所定の時間間隔(たとえば、5分ごと)でサーバ装置11へアクセスするようにし、ユーザ端末からのアクセスを受けたサーバ装置11は情報を送信すべきタイミングになると、そのアクセスで使われるユーザIDに基づき送信対象となるユーザ端末を特定し、所要の情報を送信する処理を行うことになる。
さらに、図7の第1フローチャートのS3の段階、及び図8の第2フローチャートのS12の段階における混雑度の特定について、上述した実施形態では、図5(a)に示す混雑度データベース14に含まれる各路線用の混雑度テーブル14a等(図5(b)参照)に格納された値の平均値を用いるようにしたが、処理の効率化等を図る場合は、平均値ではなく、遅延発生時間における混雑度をそのまま用いるようにしてもよい。例えば、午前6時5分に遅延が発生した場合、混雑度テーブル14a等において「6:01〜6:10」に対応して格納された混雑度をそのまま用いることになる。
さらにまた、混雑度の特定については、上述した混雑度データベース14に含まれる混雑度テーブル14a等を用いるのではなく、路線の列車の車両に設けられた重量センサの検知結果、列車の車両内に設置されたカメラの撮影画像(映像)、駅の改札通過人数の検知結果、駅構内に設置されたカメラの撮影画像等を用いて、路線に遅延が生じた時間帯に応じたリアルタイム的な混雑度を特定するようにしてもよい。
これらを適用するには、重量センサ、車両設置のカメラ、駅の改札装置、及び駅構内設置のカメラが、通信ネットワークを通じて路線情報管理サーバSと接続され、重量センサの検知結果、車両設置のカメラ映像、改札装置の通過人数、及び駅構内のカメラ映像が路線情報管理サーバSへ送られるように構成するものとする。
重量センサを用いる場合、路線情報管理サーバSは、重量センサの検知結果に応じた混雑度(乗車率)を示すテーブルを予め準備しておく必要があり、このテーブルを参照して、送られてきた検知結果より混雑度を特定する。また、車両設置のカメラを用いる場合、路線情報管理サーバSは、送られてきた映像(撮影画像)に対して、周知の画像認識技術を用いて乗車人数を検出し、その検出した人数に対して車両の規定乗車人数に対する混雑度を算出して特定することになる。さらに、改札装置を用いる場合、路線情報管理サーバSは、改札通過人数に対する混雑度を示すテーブルを予め準備しておく必要があり、このテーブルを参照して、送られてきた通過人数より混雑度を特定する。さらにまた、駅構内のカメラを用いる場合は、画像認識技術を用いて人数を検出する点では車両設置のカメラを用いる場合と同等であるが、検出した人数から、駅構内人数に対する混雑度を示すテーブルを参照して混雑度を特定する処理が必要となる。
これらの4つの手法のいずれかを用いて、路線情報管理サーバSは混雑度を特定すると、その特定した混雑度を路線遅延管理システム10へ送信することになり、路線遅延管理システム10では、混雑度を受信することで、上述した混雑度テーブル14a等を用いなくても、路線に遅延が生じた時間帯に応じたリアルタイム的な混雑度を把握でき、より、現状に応じた混雑度を特定し、それにより、処理精度を向上させることができる。
なお、混雑度を特定する対象となる列車が運行している場合(遅延しながらも運行している場合も含む)は、重量センサ又は車両設置のカメラを用いると、直接的に車両内の状況に基づき混雑度を特定するので、特定する混雑度の精度を上げることができるため好適となる。さらには、重量センサ及び車両設置のカメラ混雑度の両方を用いて、それぞれから得られた値の平均を混雑度として特定することも可能であり、このようにすることで一段と混雑度の精度を向上できる。
また、人身事故等で運行が一時的に停止されているような状態で、混雑度を特定する必要が生じた場合、車両内の混雑度は変化が生じないことから、このような場合は、駅の改札装置、又は駅構内設置のカメラを用いて混雑度を特定することが好適となる。なお、このような場合でも、駅の改札装置及び駅構内設置のカメラの両方を用いて、それぞれから得られた値の平均を混雑度として特定して、精度を高めるようにしてもよい。
さらには、重量センサ又は車両設置のカメラの少なくとも一方と、駅の改札装置又は駅構内設置のカメラの少なくとも一方とを用いて、列車が運行している場合(遅延しながらも運行している場合も含む)は、前者から得られた値に重み付けを付加した値と、後者から得られた値との平均値を求めて、その平均値を混雑度として特定し、また、運行が一時的に停止している場合は、前者から得られた値と、後者から得られた値に重み付けを付加した値との平均値を求めて、その平均値を混雑度として特定してもよい。このようにすることで、より実情に応じた混雑度を特定できるようになる。
加えて、図7の第1フローチャートのS3の段階と、及び図8の第2フローチャートのS12の段階とにおいて、混雑度を特定する手法を相違させるようにしてもよい。たとえば、S3の段階で特定する混雑度は、遅延が生じた路線に対するものなので、ユーザが集中すると更なる混乱が生じるおそれがあるので、正確な混雑度を特定することが要求されることから、変形例として説明した重量センサ、車両設置のカメラ、駅の改札装置、駅構内設置のカメラのいずれかを用いた手法、又はこれらの複数を用いて平均値を求める手法(重み付けを付加して平均値を求める手法も含む)を適用し、一方、S8の段階では、通常運行の路線に対する混雑度を特定するので、実施形態で説明した混雑度テーブルによる手法を用いるようにしてもよい。このようにすることで、混雑度に対する要求精度に応じて手法を変えることになり、処理全体の効率化を図りながら、精度が要求される混雑度に対しては所要の精度で混雑度を特定できるようなる。
また、図7の第1フローチャートのS4の段階における閾値の特定は、図6(a)に示す閾値データベース15に含まれる各路線用の閾値テーブル15a等(図6(b)参照)を用いるようにしたが、演算により閾値を算出して特定することも可能である。閾値の算出に用いる変数としては、混雑度(R%で示す)、遅延に係る路線の単位時間(例えば、30分又は1時間等)当たりの列車の本数(P本で示す。時刻表より求める)、及び列車(1台又は複数台の車両から構成される1本の列車)の規定乗車人数(Q人)があり、P×Q×(100−R)/100というこれらの変数を用いた式により、閾値を算出する。なお、混雑度(R%)としては、実施形態で説明した混雑度テーブルを用いる手法、及び変形例で説明した4つの手法のいずれか(複数の手法を組み合わせた場合も含む)で求めたものを使う。
このように、単位時間当たりの列車本数(P本)と列車の規定乗車人数(Q人)を乗じた内容を式の一部に用いることで、遅延が生じた時間の時点におけるポイント的な混雑度の影響を緩和して、もう少し時間的に幅広い範囲に応じた観点で閾値を特定することができ、より実情にあった閾値を得ることができる。
なお、上述した数式については、対象となる路線を利用する全ユーザの中で、本発明を利用するユーザの割合や、単位時間当たりの列車本数の単位時間の取り方(30分あたりにするか、又は1時間あたりにするか)等を考慮して、上記数式に一定の割合を乗じるようにしてもよい。例えば、一定の割合として3割を用いる場合は、0.3×P×Q×(100−R)/100という数式により閾値を求めるようにしてもよい。
また、上述した説明では、列車の路線を対象に説明したが、本発明は、時刻表に基づき運行される公共交通機関であれば適用可能であり、例えば、路線バス等にも適用可能である。さらに、上述した各データベース及びテーブルに格納される数値は、あくまで一例であり、本発明を適用する路線の状況に応じて、適切な数値を格納するものとする。
本発明は、ユーザの乗車予定の路線に遅延が生じたことに伴って、ユーザ端末に設定していたアラーム時刻の再設定を行う場合に、各路線が全体として最適となるように、遅延の生じた路線の代替路線の案内を行うことに対して好適に利用可能である。
1 路線管理システム
10 路線遅延管理システム
11 サーバ装置
12 ユーザデータベース
13 アラーム設定人数データベース
14 混雑度データベース
15 閾値データベース
16 路線データベース
M1〜M3 ユーザ端末
P1 サーバプログラム
P2 遅延対応プログラム
S 路線情報管理サーバ
NW ネットワーク
10 路線遅延管理システム
11 サーバ装置
12 ユーザデータベース
13 アラーム設定人数データベース
14 混雑度データベース
15 閾値データベース
16 路線データベース
M1〜M3 ユーザ端末
P1 サーバプログラム
P2 遅延対応プログラム
S 路線情報管理サーバ
NW ネットワーク
Claims (10)
- ユーザの乗車路線及びユーザ端末に設定されたアラーム時刻を記憶する記憶手段を備え、路線に遅延が生じた場合、アラーム時刻の再設定情報をユーザ端末へ送信する路線遅延管理システムにおいて、
路線に遅延が生じた場合、遅延発生路線、遅延発生時間、及び遅延時間に基づいて、前記記憶手段が記憶する中からアラーム時刻の再設定対象となるユーザの数を特定するユーザ特定手段と、
前記ユーザ特定手段が特定したユーザの数を、遅延が生じた路線の混雑度に係る閾値と比較する比較手段と、
前記比較手段が比較した結果、ユーザの数が閾値を上回る場合、遅延が生じた路線の代替路線を検索する検索手段と、
前記検索手段が代替路線を検索した場合、検索した代替路線を示す情報を、アラーム時刻の再設定対象となるユーザに応じたユーザ端末へ送信する処理を行う送信処理手段と
を備えることを特徴とする路線遅延管理システム。 - 遅延発生路線の遅延発生時間に応じた混雑度を特定する混雑度特定手段と、
前記混雑度特定手段が特定した混雑度に基づき、閾値を特定する閾値特定手段と
を備え、
前記比較手段は、前記閾値特定手段が特定した閾値に基づき比較を行う請求項1に記載の路線遅延管理システム。 - 前記混雑度特定手段は、前記検索手段が複数の代替路線を検索した場合、前記複数の代替路線における前記遅延発生時間に応じた混雑度を特定するようにしてあり、
前記混雑度特定手段が特定した混雑度に基づき、前記複数の代替路線への振り分け割合を特定する割合特定手段と、
前記割合特定手段が特定した割合に基づき、アラーム時刻の再設定対象となるユーザを前記複数の代替路線のそれぞれへ振り分ける振分手段と
を備え、
前記送信処理手段は、前記振分手段が代替路線へ振り分けたユーザに係るユーザ端末ごとに、前記ユーザが振り分けられた代替路線を示す情報の送信処理を行う請求項2に記載の路線遅延管理システム。 - 時間に対応付けて路線の過去の混雑度を格納した混雑度テーブルを備え、
前記混雑度特定手段は、前記混雑度テーブルから混雑度を特定する請求項2又は請求項3に記載の路線遅延管理システム。 - 前記混雑度特定手段は、遅延に係る列車に設けられた重量センサの検知結果、又は遅延に係る列車に設けられたカメラの撮影画像に基づき得られた混雑度を、外部から受信して特定するようにしてある請求項2又は請求項3に記載の路線遅延管理システム。
- 前記混雑度特定手段は、駅の改札通過人数の検知結果、又は駅に設けられたカメラの撮像画像に基づき得られた混雑度を、外部から受信して特定するようにしてある請求項2又は請求項3に記載の路線遅延管理システム。
- 前記閾値特定手段は、前記混雑度特定手段が特定した混雑度、遅延に係る路線の単位時間当たりの列車の本数、及び前記列車の規定乗車人数に基づき閾値を算出して特定するようにしてある請求項2乃至請求項6のいずれか1項に記載の路線遅延管理システム。
- 前記送信処理手段は、代替路線を示す情報の送信先のユーザ端末へ、遅延発生路線に応じた振替乗車票を示す情報の送信処理を行う請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の路線遅延管理システム。
- ユーザの乗車路線及びユーザ端末に設定されたアラーム時刻を記憶する記憶手段を備える路線遅延管理システムが、路線に遅延が生じた場合、アラーム時刻の再設定情報をユーザ端末へ送信する路線遅延管理方法において、
路線に遅延が生じた場合、遅延発生路線、遅延発生時間、及び遅延時間に基づいて、前記記憶手段が記憶する中からアラーム時刻の再設定対象となるユーザの数を特定するステップと、
特定したユーザの数を、遅延が生じた路線の混雑度に係る閾値と比較するステップと、
比較した結果、ユーザの数が閾値を上回る場合、遅延が生じた路線の代替路線を検索するステップと、
代替路線を検索した場合、検索した代替路線を示す情報を、アラーム時刻の再設定対象となるユーザに応じたユーザ端末へ送信する処理を行うステップと
を備えることを特徴とする路線遅延管理方法。 - 通信手段と、ユーザの乗車路線及びユーザ端末に設定されたアラーム時刻を記憶する記憶手段とを備えたサーバコンピュータに、路線に遅延が生じた場合、アラーム時刻の再設定情報をユーザ端末へ送信する処理を行わせるためのコンピュータプログラムにおいて、
前記サーバコンピュータを、
路線に遅延が生じた場合、遅延発生路線、遅延発生時間、及び遅延時間に基づいて、前記記憶手段が記憶する中からアラーム時刻の再設定対象となるユーザの数の特定処理を行う手段と、
特定したユーザの数を、遅延が生じた路線の混雑度に係る閾値と比較する処理を行う手段と、
比較した結果、ユーザの数が閾値を上回る場合、遅延が生じた路線の代替路線を検索する処理を行う手段と、
代替路線を検索した場合、検索した代替路線を示す情報を、アラーム時刻の再設定対象となるユーザに応じたユーザ端末へ送信する処理を前記通信手段を用いて行う手段として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012233465A JP2014086828A (ja) | 2012-10-23 | 2012-10-23 | 路線遅延管理システム、路線遅延管理方法、及びコンピュータプログラム |
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JP2012233465A JP2014086828A (ja) | 2012-10-23 | 2012-10-23 | 路線遅延管理システム、路線遅延管理方法、及びコンピュータプログラム |
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ID=50789531
Family Applications (1)
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