JP7179220B2 - 情報提供システム及び情報提供方法 - Google Patents

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Description

本開示は、情報提供システム及び情報提供方法に関する。
従来、駅施設、大型商業施設などの公共の場所に設置され、設置場所及びその周辺に関する各種情報を提供するデジタルサイネージ装置が知られている。デジタルサイネージ装置は、設置場所及び周辺の地図情報、案内情報、広告などを順番に切り替えながら表示することで情報提供を行っている。また近年では、デジタルサイネージ装置がネットワークに接続され、サーバ装置からの制御により動的に表示内容を変更することが可能となっている。
デジタルサイネージ装置を設置する主な目的は、利用者に情報を提供し、利用者を所望の施設に効率的に案内することである。効率的な誘導のためには、施設内での混雑を緩和し、人の流れが滞ることがないようにすることが重要である。
このようなサイネージ装置を含むシステムの例として、特許文献1には、サイネージ装置の設置場所周辺の通行人の流れを検知して、検知された人の流れに応じて、サイネージ装置に表示される情報を変更することで、周辺の施設への誘導を効果的に実現する技術が開示されている。
特開2012-14602号公報(段落0008、0010、0022、第1図)
特許文献1のシステムでは、設置場所の周辺で人の流れを制御することはできるが、設置場所の周辺に過度に多くの人が集まってしまった場合には、人の流れを円滑にすることができないと言う問題があった。
本開示の一つの態様の情報提供システムは、
サイネージ装置と、
前記サイネージ装置が設置されている複数の場所のそれぞれにおける人の属性毎の混雑度を推定する混雑度推定部と、
前記推定された混雑度に基づいて前記複数の場所のそれぞれにおける、1つ以上の前記属性を用いたフィルタリングによって抽出された人の未来の混雑度を予測する混雑度予測部と、
前記複数の場所の少なくともいずれかにおいて、少なくとも1つの時間範囲を報奨付与期間と指定するイベント計画部と、
記報奨付与期間中の前記場所に訪れた人に、報奨を取得させるコンテンツを、当該場所の前記サイネージ装置に表示させる表示制御部と、
前記報奨の取得が可能になることを予告する予告情報を提供するイベント予告部と
を有し、
前記イベント計画部は、
前記フィルタリングで抽出された人の混雑度の予測をもとに混雑する時刻の分布の情報及び前記複数の場所の少なくともいずれかの各々の利用時間の情報を分析し、当該場所を対象とした報奨の付与又は当該報奨の付与の予告の影響を受ける度合いが比較的大きい属性の人を推定して、当該属性の人を対象とする前記報奨付与期間を計画する。
本開示の他の態様の情報提供システムは、
サイネージ装置と、
前記サイネージ装置が設置されている場所における、人の属性毎の混雑度を推定する混雑度推定部と、
前記推定された混雑度に基づいて前記場所における、1つ以上の前記属性を用いたフィルタリングによって抽出された人の未来の混雑度を予測する混雑度予測部と、
前記場所において、少なくとも1つの時間範囲を報奨付与期間と指定するイベント計画部と、
前記報奨付与期間中に前記場所に訪れた人に、報奨を取得させるコンテンツを、当該場所の前記サイネージ装置に表示させる表示制御部と、
前記報奨の取得が可能になることを予告する予告情報を提供するイベント予告部と
を有し、
前記イベント計画部は、
前記フィルタリングで抽出された人の混雑度の予測をもとに混雑する時刻の分布の情報及び前記場所の利用時間の情報を分析し、前記場所を対象とした報奨の付与又は当該報奨の付与の予告の影響を受ける度合いが比較的大きい属性の人を推定して、当該属性の人を対象とする前記報奨付与期間を計画する。
本開示の一つの態様の情報提供方法は、
サイネージ装置が設置されている複数の場所のそれぞれにおける人の属性毎の混雑度を推定する混雑度推定工程と、
前記混雑度推定工程で推定された混雑度に基づいて前記複数の場所のそれぞれにおける、1つ以上の前記属性を用いたフィルタリングによって抽出された人の未来の混雑度を予測する混雑度予測工程と、
前記複数の場所の少なくともいずれかにおいて、少なくとも1つの時間範囲を報奨付与期間と指定するイベント計画工程と、
記報奨付与期間中の前記場所に訪れた人に、報奨を取得させるコンテンツを、当該場所の前記サイネージ装置に表示させる表示工程と、
前記報奨の取得が可能になることを予告する予告情報を提供するイベント予告工程と
を有し、
前記イベント計画工程は、
前記フィルタリングで抽出された人の混雑度の予測をもとに混雑する時刻の分布の情報及び前記複数の場所の少なくともいずれかの各々の利用時間の情報を分析し、当該場所を対象とした報奨の付与又は当該報奨の付与の予告の影響を受ける度合いが比較的大きい属性の人を推定して、当該属性の人を対象とする前記報奨付与期間を計画する。
本開示の他の態様の情報提供方法は、
サイネージ装置が設置されている場所における、人の属性毎の混雑度を推定する混雑度推定工程と、
前記混雑度推定工程で推定された混雑度に基づいて前記場所における、1つ以上の前記属性を用いたフィルタリングによって抽出された人の未来の混雑度を予測する混雑度予測工程と、
前記場所において、少なくとも1つの時間範囲を報奨付与期間と指定するイベント計画工程と、
前記報奨付与期間中に前記場所に訪れた人に、報奨を取得させるコンテンツを、当該場所の前記サイネージ装置に表示させる表示工程と、
前記報奨の取得が可能になることを予告する予告情報を提供するイベント予告工程と
を有し、
前記イベント計画工程は、
前記フィルタリングで抽出された人の混雑度の予測をもとに混雑する時刻の分布の情報及び前記場所の利用時間の情報を分析し、前記場所を対象とした報奨の付与又は当該報奨の付与の予告の影響を受ける度合いが比較的大きい属性の人を推定して、当該属性の人を対象とする前記報奨付与期間を計画する。
本開示の一つの態様の情報提供システムによれば、サイネージ装置が設置されている場所の混雑度が比較的低い時間範囲に、上記の場所を訪れた人に報奨の取得が可能となるようにし、かつ、上記の報奨の取得が可能になることを予告する予告情報を提供するので、混雑度が比較的低い時間範囲に、上記の場所を訪れるよう誘導することができ、結果として、上記の場所の混雑度の時間的平準化を図ることができる。
実施の形態1に係る情報提供システムの構成を示すブロック図である。 図1の情報提供システムの施設内装置の一例を示すブロック図である。 図1の情報提供システムの列車用装置の一例を示すブロック図である。 実施の形態1における混雑度予測の結果の一例を示すグラフである。 図4の予測の結果に基づいて決定される、各時間区間におけるクーポンの割引率の一例を示すグラフである。 (a)~(c)は、実施の形態1において生成されるサイネージ用表示コンテンツの異なる例を示す図である。 実施の形態1において生成される予告用表示コンテンツの例を示す図である。 実施の形態1における混雑度の再予測の結果の一例を示すグラフである。 図8の再予測の結果に基づいて決定される、各時間区間におけるクーポンの割引率の一例を示すグラフである。 実施の形態2に係る情報提供システムのサーバ装置の一例を示すブロック図である。 実施の形態2における混雑度の予測の結果の一例を示すグラフである。 実施の形態3に係る情報提供システムのサーバ装置の一例を示すブロック図である。 実施の形態3に係る情報提供システムの施設内装置の一例を示すブロック図である。 実施の形態3に係る情報提供システムの列車用装置の一例を示すブロック図である。 実施の形態4に係る情報提供システムの施設内装置の一例を示すブロック図である。 実施の形態5に係る情報提供システムの一例を示すブロック図である。 図16の情報提供システムの施設内装置の一例を示すブロック図である。 (a)~(c)は、実施の形態5において生成されるサイネージ用表示コンテンツの異なる例を示す図である。 実施の形態5において生成される予告用表示コンテンツの一例を示す図である。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態の情報提供システム1を示す。図示の情報提供システム1は、複数の施設2の各々における混雑度の平準化を目的とするものである。
図示の情報提供システム1は、複数の施設内装置200と、複数の列車用装置300と、サーバ装置4とを有する。
複数の施設内装置200は、施設2にそれぞれ対応して設けられている。施設2は、例えば鉄道の駅の施設である。
複数の列車用装置300は、それぞれ列車3に対応して設けられている。
サーバ装置4は、施設内装置200及び列車用装置300に対し通信可能に設けられ、施設内装置200及び列車用装置300で取得されたデータを用いた処理、及び施設内装置200へのデータ及び制御情報の送信を行なう。
各施設内装置200は、例えば、図2に示されるように、1つ以上のカメラ201と、1つ以上の入退場管理設備202と、1つ以上のサイネージ装置203と、1つ以上の通信部204とを備える。図には1つのカメラ201、1つの入退場管理設備202、1つのサイネージ装置203、及び1つの通信部204が示されている。
各カメラ201は、可視光又は赤外光を用いた撮像機能を持つ撮像部211を備える。
各カメラ201の撮像部211は、該カメラ201を含む施設内装置200、特にそのサイネージ装置203が設置されている場所、例えば駅の構内の一部の領域内に存在する人を撮影し、撮影された人の画像データを取得する。ここで「存在する人」は、駅の利用者であり、通行している人、待機している人を含む。
1つ以上のカメラ201には、いずれかのサイネージ装置203に付帯して設けられ、又はサイネージ装置203の近くに設置され、サイネージ装置203を見ている人の画像データを取得するカメラが含まれていても良い。
画像データは、連続した動画像データであっても良く、間欠的に、例えば定期的に取得される静止画像データの時系列であっても良い。
カメラ201で取得された画像データは、通信部204を経由してサーバ装置4に送信される。
各入退場管理設備202は、例えば、施設2に設けられた入退場ゲート、例えば改札機を含み、施設2で改札機を通って入場する人の数及び退場する人の数を計測し、計測結果に基づいて人数データを取得して、人数データとして出力する。
1つ以上の入退場管理設備202又は複数の入退場管理設備202の組み合わせは、改札内領域に存在する人の数の合計、その変化の様子を示すデータを取得できるように構成されていても良い。ここで改札内領域とは、乗車券、入場券などを持つことによって入場が可能になる領域であり、改札機からホームまでの領域、及び列車3内の空間を含む。
取得された人数データは、通信部204を経由してサーバ装置4に送信される。
各サイネージ装置203は、表示部231を有し、駅の利用者、特にサイネージ装置203の表示を見ることができる位置に存在する人に対して、サイネージ装置203が設置されている駅、及び他の駅の混雑度状況、サイネージ装置203が設置されている駅及びその周辺の施設の広告などを表示する機能を有する。
各サイネージ装置203の表示部231で表示されるコンテンツは、サーバ装置4から通信部204を経由して送信され、表示のタイミングもサーバ装置4から送信されるスケジュール情報に従って制御される。
1つ以上の通信部204は、カメラ201で取得した画像データと入退場管理設備202で取得した人数データとをサーバ装置4に送信する。
通信部204は、サーバ装置4から送信される表示コンテンツと表示スケジュール情報とをサイネージ装置203に送信する。
各通信部204は、カメラ201又は入退場管理設備202の内部に含まれる形で設けられても良いし、カメラ201及び入退場管理設備202と別に施設2内に設けられていても良い。
各通信部204は、1つ以上のカメラ201及び1つ以上の入退場管理設備202とは別に設置される1つのルータで構成されていても良い。2以上の通信部204が、1つ以上のカメラ201及び1つ以上の入退場管理設備202のそれぞれに付帯して設置される通信モジュールであっても良い。複数の通信部204のうちの一部が上記のルータであり、他のものが上記の通信モジュールであっても良い。
各列車用装置300は、例えば、図3に示されるように、乗客センサ301と通信部302とを備える。
乗客センサ301は、列車内の乗客の数を示すデータを取得するセンサである。
乗客センサ301は、例えば列車内の人の重みを測定する重量センサを含み、測定した重量から列車内の乗客の数を推定するものであっても良い。重量センサは、車両外に設けられたものであっても良く、線路の歪から列車内の人の重みを推定するものであっても良い。
乗客センサ301は、代わりに、列車内の乗客を撮影するカメラを含み、カメラでの撮影で得られる画像データから、列車内の乗客の数を推定するものであっても良い。
乗客センサ301は、上記の形態のうちの2つ以上の組み合わせで、列車内の乗客の数を推定する者であっても良い。
乗客センサ301は、乗客の数を示すデータを、通信部302を経由してサーバ装置4に送信する。
サーバ装置4は、通信部401と、混雑度推定部402と、混雑度記憶部403と、混雑度予測部404と、イベント計画部405と、表示コンテンツ生成部406と、表示スケジュール生成部407と、イベント予告部408とを備える。表示コンテンツ生成部406と、表示スケジュール生成部407とで表示制御部410が構成されている。
通信部401は、複数の施設内装置200から送信されるデータを受信する。
通信部401はまた、複数の列車用装置300から送信されるデータを受信する。
通信部401はさらに、サーバ装置4内で作成された各施設内装置200のサイネージ装置203のためのサイネージ表示コンテンツ及び表示スケジュール情報を当該施設内装置200に送信する。
混雑度推定部402は、通信部401で受信したデータに基づいて、各施設2、即ち各駅における混雑度を推定する。混雑度の推定は、各施設2の全体について行っても良く、各施設2のそれぞれの部分、即ち領域について行っても良い。それぞれに領域について混雑度を推定する場合、例えば各施設2の複数のホームの各々について行っても良く、各ホームの部分毎に混雑度の推定を行っても良い。例えば、各ホームを3つの部分(ブロック)に分割し、部分毎に混雑度の推定を行っても良い。以下では、施設2の全体についての混雑度と各領域についての混雑度が推定されるものとする。
混雑度推定部402は、乗客センサ301で得られたデータに基づいて、列車内の混雑度の推定を行なっても良い。
混雑度推定部402は、改札機とホームとを結ぶ通路内の混雑度の推定を行なっても良い。
各領域の混雑度は、当該領域内に存在する人の数の、当該領域の基準の人数に対する比として定義されても良い。各領域の基準の人数は、領域毎の面積に比例する値に定められても良い。
施設2の各領域の人数の推定方法は、カメラ201での撮影で得られた画像中の人の数からの推定でも良いし、入退場管理設備202で計測された入場した人の数及び退場した人の数からの推定でも良いし、乗客センサ301での推定結果に基づくものでも良い。また、これらの推定結果の組み合わせを用いても良い。
上記の組み合わせは、カメラなどでの撮影が困難な場所、例えば駅の改札機とホームとを結ぶ通路における人数の推定の場合に用いられる。例えば、改札内領域の人数が入退場管理設備202の入場検知及び退場検知により推定でき、各列車内の人数が列車3の乗客センサ301により推定でき、各ホームの人数の合計が施設2に設置されているカメラ201の画像データから推定できる場合に、これらの推定結果を用い、さらに施設2の改札機とホームとを結ぶ通路からの人の移動先は改札外の領域又は施設2のホームであると言う条件を用いることで、改札機とホームとを結ぶ通路に位置する人数を推定することが可能である。
この推定には、それぞれの領域における人の数、及びその増減と、他の領域における人の数との相関関係、例えば経験則、シミュレーション結果に基づく相関関係を利用しても良い。
施設2の全体についての混雑度は、施設2内の全ての領域の人数、列車3内の乗客の数などに基づいて推定することとしても良い。
混雑度記憶部403は、施設2の全体における各時刻の混雑度を示す情報、及び施設2の各領域の各時刻における混雑度を示す情報を蓄積する。混雑度を示す情報は、外的要因と関係付けて記憶されるのが望ましい。ここで言う外的要因は、混雑度に影響を与える要因である。外的要因を示す情報には、例えば曜日を示す情報、祝日かどうかを示す情報、混雑度推定の対象となった日時の天候を示す情報(気温を示す情報、晴れか雨かを示す情報)が含まれる。蓄積された情報を混雑度履歴情報と言う。
混雑度予測部404は、混雑度記憶部403に蓄積された過去の各時刻の混雑度と、現在の混雑度とに基づいて、未来の混雑度の予測を行う。予測に当たっては、予測の対象となる日時についての外的要因をも考慮に入れるのが望ましい。外的要因のうちの天候を示す情報については予測される天候を示す情報を用いることができる。
予測は、例えば、未来の時間区間毎に行われる。ここで言う時間区間は、1日のうちの各時間帯であっても良く、1週間のうちの各曜日であっても良く、1年のうちの各週、もしくは各月であっても良い。各時間帯について予測を行なう場合、当日の営業終了までの予測であっても良く、複数日、例えば1週間先、数週間先、1ヶ月先、若しくは数ヶ月先までの予測であっても良い。日毎の予測を行なう場合、複数日、例えば1週間先、数週間先、1ヶ月先、若しくは数ヶ月先までの予測であっても良い。週毎の予測を行なう場合、数週間先、1ヶ月先、若しくは数ヶ月先までの予測であっても良い。
予測は、例えば施設2の各領域について行われて良く、施設2の全体について行われても良い。
各領域についての予測は、当該領域についての過去の混雑度及び現在の混雑度に基づいて行われても良い。
施設2の全体についての予測は、施設2の全体の過去の混雑度及び現在の混雑度に基づいて行われても良い。
以下では、各領域についての混雑度と施設2の全体についての混雑度とが予測され、各領域について予測された混雑度がサイネージ表示コンテンツ及び予告用表示コンテンツの生成に用いられ、施設2の全体について予測された混雑度がインセンティブイベントの計画に用いられるものとする。
イベント計画部405は、混雑度予測部404で生成された施設2の混雑度の予測の結果に基づいて、インセンティブイベントを計画する。インセンティブイベントは未来の混雑度を時間的に平準化するためのイベントである。ここではインセンティブイベントは各施設2を単位として行われるものとする。各施設についてのインセンティブイベントは、混雑度が低い時間に当該施設2を訪れた人が報奨を取得することが可能になるイベントである。報奨は、例えば当該施設2に設置されているサイネージ装置203から電子的に付与される報奨である。電子的に付与される報奨を、ここでは電子チケットと言う。電子チケットは例えば電子クーポンである。
クーポンは利用可能な期間を限定したものであっても良い。例えば、混雑度が低いと予測された時間範囲に限り利用可能なものであっても良く、発行されてから一定の時間に限り利用可能なものであっても良い。また、クーポンは、取得した施設、又はその周辺の施設でのみ利用可能なものであっても良い。
表示コンテンツ生成部406は、各施設2の各サイネージ装置203で表示されるサイネージ用表示コンテンツを生成する。
イベント計画部405でインセンティブイベントが計画された場合、サイネージ用表示コンテンツは、計画されたインセンティブイベントによる報奨に関する報奨情報を含む。報奨がクーポンである場合の報奨情報をクーポン情報と言う。サイネージ用表示コンテンツはさらに、施設2の各領域の混雑度、混雑度予測、及び周辺の施設の情報を含んでも良い。
報奨情報は、報奨情報以外の情報(他の情報)に重畳されて表示されても良いし、単独で、即ち他の情報とは別の画面で表示されても良い。
表示コンテンツ生成部406で生成されるサイネージ用表示コンテンツは、表示される画像そのものでも良いし、サイネージ装置203に予め保存されている画像群に振られた識別子(ID)と、識別子で指定される画像の全体又は一部を動的に変更するための変数との組み合わせでも良い。表示コンテンツはサイネージ装置203毎に異なっていても良い。
生成されたサイネージ用表示コンテンツは、通信部401を通じて、各施設2の各サイネージ装置203に送信される。
表示コンテンツ生成部406はまた、予告用表示コンテンツを生成する。予告用表示コンテンツは、報奨の付与が予定されている場所(施設2)以外の場所でも閲覧可能である。
予告用表示コンテンツは、イベント計画部405で計画されたインセンティブイベントを予告する情報のほか、インセンティブイベントにより報奨の取得が可能になる施設2の各領域の混雑度、混雑度予測、及び当該施設2の周辺の施設を紹介する情報を含んでも良い。
インセンティブイベントを予告する情報は、例えば、
「XX駅(又はXX施設)で、何時から何時の間に、クーポンが取得できる」
と言う趣旨のものである。
生成された予告用表示コンテンツは、イベント予告部408に送信される。
以下では、報奨が付与される期間を、「報奨付与期間」と言い、報奨が付与される場所を「報奨付与場所」と言う。
表示スケジュール生成部407は、イベント計画部405から、計画されたインセンティブイベントについての情報を受け、生成されたサイネージ用表示コンテンツについて、各施設2の各サイネージ装置203における表示のスケジュールを決定する。
各サイネージ装置203に関して決定されたスケジュールを示す情報は、通信部401及び通信部204を介して、当該サイネージ装置203に送信される。
イベント予告部408は、表示コンテンツ生成部406で生成された予告用表示コンテンツを、利用者が自分の情報処理端末で閲覧できるようにする機能を持つ。情報処理端末は、携帯型端末であっても良く、据置型端末であっても良い。予告用表示コンテンツは、イベント計画部405で計画されたイベントによる報奨が入手できる時間範囲(報奨付与期間)の前に、また報奨が入手できる場所(報奨付与場所)以外の場所でも閲覧可能となる。
イベント予告部408で生成する予告情報は、例えば、情報処理端末で閲覧可能なインターネット上のWebページであっても良い。あるいは情報処理端末で閲覧可能なメール、メッセージであっても良い。
利用者は、予告用表示コンテンツを閲覧することで、どの時間にどの施設2を訪れるとインセンティブイベントによる報奨を入手できるかを事前に知ることができる。その結果、利用者は、報奨が入手できる時間範囲(報奨付与期間)に、報奨が入手できる施設2(報奨付与場所)を訪れるよう誘導される。利用者が、報奨付与期間以外の時間に報奨付与場所を訪れるつもりでいた場合には、当該利用者は、訪れる時間を変更して報奨付与期間に訪れるよう誘導される。その結果、施設2における混雑度の平準化が図られることになる。特に混雑度の高い時間帯に訪れるつもりであった利用者が、訪れる時間を変更した場合には、平準化への寄与が一層大きくなる。
予告情報は、無差別に配信されても良く、報奨付与場所を訪れる可能性がある人の情報処理端末にのみ提供されても良い。報奨付与場所を訪れる可能性があるか否かは、過去に同じ場所を訪れたことがあるか否か、年齢、性別、嗜好などが分かっていれば、そのような情報に基づいて判断しても良い。
以下では、一つの施設2についての混雑度の予測、予測結果に基づくインセンティブイベントの計画、インセンティブイベントによる報奨の取得を可能にするためのサイネージ装置203の動作、及びインセンティブイベントの予告情報の提供の動作の例をより具体的に説明する。
以下では、表示コンテンツ生成部406は、サイネージ装置203で表示される画像を生成するものとする。
以下では、ある日の10時から17時の間の時間を平準化対象範囲とした場合を例に説明する。ここで「ある日」としては、平日を想定している。平日のうち、10時から17時の間は、通勤ラッシュの時間帯を含まず、従って、混雑度の制御が比較的容易である。
図4は、混雑度予測部404による予測で得られた、各時刻の混雑度予測値の例を示す。図示の例は、午前10時が現在時刻(予測を行なった時刻)であり、当日の17時までの混雑度が予測されている。それぞれの時刻の混雑度を結ぶ曲線Fを混雑度予測値曲線と呼ぶ。
なお、ここでは、平日の通勤ラッシュの時間帯を除いた、10時から17時の間の時間を平準化対象範囲とした場合を例に説明するが、平準化対象範囲が通勤ラッシュの時間帯を含んでも良く、休日の一部が平準化対象範囲と設定されても良い。
イベント計画部405は、混雑度予測部404で生成された図4の混雑度予測値曲線Fに基づいて、平準化対象範囲Ta内の、混雑ピークの時間区間を選択するとともに、1つ以上の、低混雑度の時間区間を選択し、報奨付与期間と指定する。
混雑ピークの時間区間は、混雑度が比較的高い時間区間である。低混雑度の時間区間は、混雑度の比較的低い時間区間である。混雑ピークの時間区間としては、例えば平準化対象範囲Ta内で混雑度が最大又は極大となる時間区間を選択することが考えられる。
ここでは、時間区間が一定の間隔で区切られた時間区間である場合を想定している。代わりに、混雑ピーク(混雑度が最大又は極大となる時刻)を中心とする一定の時間幅を上記の時間区間としても良い。
低混雑度の時間区間の選択方法は、例えば、混雑度の低い順に、予め定められた数の時間区間を選択すると言う方法でも良いし、混雑度の極小値を含む時間区間を選択すると言う方法でも良いし、各時間区間の混雑指標βが閾値を下回った場合に、当該時間区間を低混雑度の時間区間として選択するという方法でも良い。
混雑指標βは、例えば、各時間区間の人数の時間平均値(時間区間の全体に亘る平均値)の基準人数に対する比で定義されても良い。ここでいう基準人数としては、混雑ピークの時間区間の人数の時間平均値(時間区間の全体に亘る平均値)を用いても良い。
ここでいう時間区間は、一定の間隔で区切られた時間区間である場合を想定している。代わりに、混雑度が極小値を取る時刻を中心とする一定の時間幅を上記の時間区間としても良い。混雑度の極小値を便宜上閑散ピークと言う。
以下では、図4から、混雑ピークの時間区間として12時30分を中心とした30分の時間区間Tbが選択されたものとする。なお、平準化対象範囲の最後の部分(17:00に近い部分)で、混雑度が上昇しているが、平準化対象範囲の最初の部分及び最後の部分は混雑ピークの時間区間とはしないものとする。また、低混雑度の時間区間として、1つの閑散ピークが現れる11時を中心とする30分の時間区間Tc、及び別の閑散ピークが現れる13時30分を中心とする30分の時間区間Tdが選択されたものとする。
このときイベント計画部405は、利用者に低混雑度の時間区間Tc又はTdに施設2を訪れるよう誘導するインセンティブイベントの計画を生成する。
インセンティブイベントは、低混雑度の時間区間Tc又はTdに施設2を訪れた人に報奨を与えるものである。報奨は例えば電子クーポンである。
クーポンは割引率を指定するクーポンであっても良く、割引額を指定するクーポンであっても良い。以下では割引率を指定するクーポンであるものとする。
各時間区間に施設を訪れることで取得が可能になるクーポンの割引率は一定でも良いし、当該時間区間における混雑度の予測値に応じて異なる値となるようにしても良い。
各時間区間に施設を訪れることで取得が可能になるクーポンの割引率αを、上記の混雑指標βに基づいて定めても良い。この場合、上記の混雑指標βの減少に応じて割引率αが段階的に大きくなるようにしても良い。
図5は、混雑指標βと、上記の混雑指標βに応じて定められるクーポンの割引率αの一例を示す。
図5の例では、時間区間が30分間隔で区切られた区間である。
また、混雑指標βが0.75以上である時間区間の割引率αは0%(割引なし)であり、混雑指標βが0.5以上で0.75未満である時間区間の割引率αは10%であり、混雑指標βが0.5未満である時間区間の割引率αは20%である。
ある時間区間の割引率は、当該時間区間内に取得可能となるクーポンの割引率を意味する。なお、割引率が実際に適用されるのは、当該時間区間が報奨付与期間と指定されていることを前提とする。
11時を中心とする時間区間Tcでは、該時間区間の混雑指標βが0.5以上でかつ0.75未満であるので、割引率が10%と定められる。
13時30分を中心とする時間区間Tdでは、該時間区間内の混雑指標βが0.5未満であるので、割引率が20%と定められる。
インセンティブイベントの計画は、平準化対象範囲Taの開始時刻の前に一度のみ作成し、その後更新しないこととしても良いし、時間の経過とともに、新たに取得された情報に基づいて1回以上更新を行なっても良い。更新は、平準化対象範囲Taの開始後に行っても良い。平準化対象範囲Taの開始後に更新されたインセンティブイベントによる処理は、更新後の時間にのみ適用される。
表示コンテンツ生成部406は、イベント計画部405のインセンティブイベントの計画に応じて、サイネージ用表示コンテンツを生成する。サイネージ用表示コンテンツは、サイネージ装置203に表示されるものである。
サイネージ用表示コンテンツは、クーポン情報を含む。
図6(a)~(c)は、表示コンテンツ生成部406で生成されるサイネージ用表示コンテンツの異なる例を示す。いずれの場合も、現在の時刻が10:45である場合を想定しており、現在の時刻Ga(10:45)が左上隅に表示されている。
図6(a)の例は、現在の時刻を示す情報Gaと、現在の混雑状況を示す情報Gbaとにクーポン情報Gcを重畳したものである。図6(a)の例では、現在の混雑状況を示す情報Gbaが、2つのホームの各々について、その両端付近及び中央付近における混雑度を示す情報を含む。
図6(b)の例は、現在の時刻を示す情報Gaと、未来の混雑度予測を示す情報Gbbとに、クーポン情報Gcを重畳したものである。図6(b)の例では、未来の混雑度予測を示す情報Gbbが、サイネージ装置が設置されている駅(D駅)と、その近隣の駅(B駅、C駅、E駅、及びF駅)における、現在の時刻(10:45)の混雑度、並びに未来の時刻(11:00及び11:15)における混雑度の予測値を示す情報を含む。
図6(c)の例は、現在の時刻を示す情報Gaと、周辺の施設の広告情報Gbcとにクーポン情報Gcを重畳したものである。図6(c)の例では、周辺の施設の広告情報Gbcが、施設Mの店舗Q(Shop Q)の広告情報、及び施設Nの店舗R(Shop R)の広告情報を含む。広告情報中の符号PXの部分は、写真又は絵が表示される領域である。
図6(a)~(c)はいずれも、クーポン情報Gcを他の情報(クーポン情報以外の情報)を重畳した例を示しているが、他の情報(クーポン情報以外の情報)は、図6(a)~(c)に示されるもの以外のものであっても良い。
クーポン情報Gcは、他の情報Ga及びGba、Gbb又はGbcに重畳せず、別の画面の情報として表示されても良い。
クーポン情報Gcは、利用者がクーポン情報Gcを表示しているサイネージ装置203に接近することでクーポンの取得を可能にするものである。
クーポンの取得は例えば、利用者が所持している携帯端末で行われる。携帯端末の例としては、スマートフォン、タブレット端末、及びウェラブル端末が挙げられる。クーポンの取得に用いられる携帯端末は、予告用コンテンツの閲覧に用いられる情報処理端末と同じものであっても良く、異なるものであっても良い。
クーポン情報Gcは、それ自体、クーポンの内容を表す情報であっても良い。クーポンの内容を表す情報は、クーポンの利用期間を示す情報、利用可能な店舗を示す情報、及び割引率を示す情報、その他の利用条件を示す情報を含んでいても良い。
クーポン情報Gcがクーポンの内容を示す情報である場合、クーポン情報は、人が見て認識可能な文字を含む画像であっても良く、一次元又は二次元のバーコードを含むものであっても良い。クーポンの取得は、クーポン情報Gcを利用者の携帯端末のカメラで撮影することで行われても良い。
バーコードは、利用者の携帯端末で読み取られ、クーポンの内容を示す画像に変換されるものであっても良く、利用者の携帯端末で読み取られた後、そのまま店舗のレジなどの機械で読み取られてクーポンの内容を示す画像に変換されるものであっても良い。
クーポン情報Gcは、クーポンの取得に必要な情報であっても良い。例えば、クーポン情報Gcとしてクーポン入手用WebページのURL(Uniform Resource Locator)を表す二次元バーコードを表示し、利用者が携帯端末のカメラでバーコードを撮影することでURLを取得し、そのURLにアクセスすることでクーポンを入手するという方法でも良い。
また、Bluetooth(登録商標)、Near Field Communicationなどの近距離無線通信により、クーポンを入手させ、又はクーポン入手用のWebページのURLを伝送しても良い。この場合には、近距離無線通信により情報が伝送されることを、クーポン情報Gcとして表示部231による表示で利用者に知らせることとしても良い。
クーポン情報Gcを表示しない時間においては、クーポン情報Gcの表示領域に、クーポン情報Gcの代わりに、次にクーポンの取得が可能になる期間(クーポン付与期間)を示す情報を表示することとしても良い。
表示コンテンツ生成部406はまた、イベント計画部405によるインセンティブイベントの計画に応じて、予告用表示コンテンツを生成する。
図7は、表示コンテンツ生成部406が生成する、予告用表示コンテンツの一例を示す。図示の予告用表示コンテンツはWebページとして閲覧できるものである。
図7の例は、D駅に関するものであり、D駅及びその周辺の施設に関する情報と、D駅で取得可能になるクーポンに関する情報を表示する。
図7の例で、符号E1aで示す部分は、この予告用表示コンテンツがD駅に関するものであることを示し、符号E1bで示す部分は、現在の混雑状況を示し、符号E1cで示す部分は、未来の混雑度予測を示し、符号E1dで示す部分は、周辺の施設、具体的には店舗の広告情報を示す。周辺の施設の広告情報E1d中の符号PXの部分は、写真又は絵が表示される領域である。
符号E1eで示す部分は、クーポンに関する情報を示す。
クーポンに関する情報E1eは、現在クーポンを発行中であることを示す情報と、次のクーポンの発行予定を示す情報とを含む。
次のクーポンの発行予定を示す情報は、発行される時間範囲(クーポン付与期間)を示す情報を含む。図示の例では、「次回クーポン配布予告 13:15~13:45」との文字情報により、発行される時間範囲が13:15から13:45までであることが表示されている。
このような予告用表示コンテンツは、閲覧した利用者に、クーポンが入手可能な時間範囲にD駅を訪れるよう誘導する効果を持つ。従って、混雑度が低い時間帯における利用者を増やす効果がある。また、クーポンが入手可能な時間(報奨付与期間)以外の時間にD駅を訪れるつもりでいた利用者に、訪れる時間を変えさせる場合には、混雑度の平準化に寄与する。混雑度が比較的高い時間にD駅を訪れるつもりでいた利用者が、訪れる時間を変えた場合には、混雑度のピークを緩和する効果もあり、従って混雑度の平準化への寄与がより大きくなる。
次に、インセンティブイベントの計画の更新について説明する。
上記のように、インセンティブイベントの計画を、一旦作成した後、その後新たに取得された情報に基づいて更新することとしても良い。例えば、混雑度予測が変化した場合に、変化後の予測に基づいて更新を行なっても良い。また、外的要因が変化した場合に更新を行なっても良い。更新は、平準化対象範囲内で複数回行なわれても良い。
図8は、図4で示される混雑度予測がなされた後、時間の経過とともに得られた新たな情報に基づいて更新された混雑度予測の例を示す。
即ち、図4は予測を行なった時刻(現在時刻)が10:00であるが、図8では予測を行なった時刻(現在時刻)が11:45である場合を想定している。
図8で、破線Faは10:00での混雑度予測値曲線を示し、従って図4に示される混雑度予測値曲線Fと同じである。図8で実線Fbは、11:45での混雑度予測値曲線を示す。
イベント計画部405は、図8の混雑度予測値曲線Fbに基づいて、混雑ピークの時間区間を選択するとともに、1つ以上の、低混雑度の時間区間を選択する。時間区間の選択方法は、図4で説明したのと同じ方法であっても良い。
図4の混雑度予測値曲線F(或いは図8の混雑度予測値曲線Fa)と図8の混雑度予測値曲線Fbとを比較することで、13時30分頃の低混雑度の時間区間Tdにおける混雑度が若干大きくなり、16時頃に新たに低混雑度の時間区間Teが現れたことが分かる。
以下では、図8から、12時30分を中心とした30分の時間区間Tbが混雑ピークの時間区間として選択され、1つの閑散ピークが現れる13時30分を中心とする30分の時間区間Td、及び別の閑散ピークが現れる16時を中心とする30分の時間区間Teが、低混雑度の時間区間として、選択されたものとする。
このときイベント計画部405は、インセンティブイベントの計画を更新する。インセンティブイベントは、例えば図4及び図5で説明したのと同様クーポンの発行を含む。
図9は、図5で説明した、混雑指標βと、クーポンの割引率αの例を示す図であるが、図8に示される混雑度予測値曲線Fbに基づいて作成されたものである。但し、混雑指標βの計算に用いられる基準人数としては、最初の予測(10:00の予測)で得られた混雑度予測値曲線Faから得られた混雑ピークの時間区間の人数の平均値を用いている。即ち、再予測に基づく混雑指標βは、最初の予測に基づく混雑指標βと同じ値を基準として算出している。
図9の例で、時間区間は30分間隔で区切られた区間であり、混雑指標βと割引率αの関係は、図5で説明したのと同じである。
16時を中心とする時間区間Teでは、上記の値βが0.5以上でかつ0.75未満であるので、割引率が10%と定められる。
また、13時30分を中心とする時間区間Tdでは、上記の値βが0.5以上でかつ0.75未満であるので、割引率を10%と定められる。即ち、時間区間Tdについては割引率が20%から10%に変更される。
なお、更新後の混雑度の予測値に基づいて割引率が0%(クーポンの発行が不要)との判断がなされたとしても、クーポンの発行を予告した後にそれを取り消す変更は行わないのが望ましい。一旦、クーポンの発行が予告された後にそれを取り消すのは、クーポンに対する信頼感が損なわれるためである。
なおまた、上記の例では、予告においてはクーポンが発行されることが示される一方、割引率は示されない場合を想定している。予告において割引率をも示す(予告用表示コンテンツが割引率を含む)場合には、更新後の予測値に基づいて割引率を小さくすべきことが示されたとしても、割引率を小さくする変更は行われない。一旦クーポンの予告において割引率が示された後にその割引率を小さくするのは、クーポンに対する信頼感が損なわれるためである。
また、混雑の再予測において、新しい低混雑度の時間区間(例えば、16時を中心とする時間区間)が現れた場合、イベント計画部405は、当該低混雑度の時間区間(16時頃)を直ちに、報奨付与期間と指定せず、当該低混雑度の時間区間の開始時間の一定時間、例えば1時間前までに複数回、低混雑度の時間区間として判断された場合に限って、当該時間区間を報奨対象区間に指定して、予告情報を発することとしても良い。
上記の例では報奨が電子クーポンである。報奨はクーポン以外のものでも良い。例えば電子的に付与されるポイントであっても良い。
また、上記の例では、報奨は電子的に付与されるものであるとした。しかし、報奨は紙の形式で付与されるものであっても良い。例えば、サイネージ装置203にプリンタを付帯させておき、該プリンタで、紙クーポンを印刷できる構成としても良い。
上記の例では、クーポンは利用可能な期間が限定されたものであっても良く、また、利用可能な施設が限定されたものであっても良いとした。しかし、クーポンは、利用可能な時間を限定しないものであっても良く、利用可能な場所を限定しないものであっても良い。報奨がクーポン以外のものである場合も、紙の形式のものである場合も同様である。
上記の例では、サーバ装置4の混雑度推定部402が、サーバ装置4と通信している全ての駅及び全ての列車の情報を集めて、集めた情報に基づいて、各駅の全体及び各領域の人数を推定する。代わりに、各駅の入退場管理設備202が、他の駅及び列車から情報を受けて、当駅の全体及び各領域の人数を推定することとしても良い。この場合、他の駅からの情報としては、当駅の近隣の駅から情報を受け、列車からの情報としては、当駅の近くを走行している列車からの情報を受けることとしても良い。ここで当駅の近隣の駅は、当駅を中心とする、予め定められた範囲内の全ての、又は主要な駅であっても良い。当駅の近くを走行している列車は、当駅を中心とする、予め定められた範囲内を走行している列車であっても良い。
上記した情報提供システム1において、カメラ201及び乗客センサ301は、サイネージ装置203が設置されている場所における人の数を推定するためのデータを取得するデータ取得部として用いられ、入退場管理設備202は、サイネージ装置203が設置されている場所へ出入りする人の数を表すデータを取得するデータ取得部の一例として用いられている。しかし、データ取得部は上記以外の形態のものであっても良い。
上記の情報提供システム1は、カメラ201、入退場管理設備202、及び乗客センサ301を備えるが、情報提供システムは必ずしもこれらの全てを備えていなくても良い。また、情報提供システムは、上記の例以外のデータ取得部を備えていても良い。
上記の例では、各施設2について、即ち各施設2を単位として、インセンティブイベントが計画される。しかし、施設2の各領域についてインセンティブイベントが計画されても良い。この場合、施設2内の複数の領域のうちの選択された領域についてのみインセンティブイベントが計画されても良い。その場合、施設2内の選択された領域の混雑度を予測し、予測の結果に基づいて、当該領域についてのインセンティブイベントを計画しても良い。
各領域についてインセンティブイベントが計画される場合、報奨は、当該領域内のサイネージ装置から取得可能とされても良い。
いずれにしても、インセンティブイベントは、サイネージ装置が設置されている場所で報奨の取得が可能となるイベントであれば良い。ここでいう「場所」は、本実施の形態における施設2の全体であってもよくその一部の領域であっても良い。
以上のように本実施の形態によれば、混雑度が低いと予想される時間範囲に、サイネージ装置が設置されている場所(施設2又はその一部を成す領域)を訪れることでインセンティブイベントによる報奨の取得が可能となり、また、インセンティブイベントが予告されるので、混雑度が低いと予想される時間範囲に上記の場所を訪れるよう利用者を誘導することができ、結果として、上記の場所の混雑度を時間的に平準化することができる。
実施の形態2.
実施の形態2の情報提供システムの全体的構成は、実施の形態1の情報提供システムと同じである。図10は、実施の形態2に係る情報提供システム1のサーバ装置4bを示す。図示のサーバ装置4bは、図1に示されるサーバ装置4と概して同じである。但し、属性推定部409が付加されており、混雑度推定部402及び混雑度予測部404の代わりに混雑度推定部402b及び混雑度予測部404bが設けられている。
実施の形態2の情報提供システム1の施設内装置200及び列車用装置300は、実施の形態1で説明したものと概して同じであるが、以下のような違いがある。
まず、施設内装置の入退場管理設備202は、人数データとして、人の属性毎の人数を表すデータを出力する。ここでいう人の属性は、定期券利用者か否かに関するものであっても良い。
また、列車用装置300の乗客センサ301は、乗客数データとして、人の属性毎の人数を表すデータを出力する。ここでいう人の属性は、年齢又は性別に関するものでであっても良い。例えば、カメラでの撮影で得られた画像中の各人の顔、髪型、衣服、体形、姿勢などから年齢及び性別を特定し、特定した属性毎の乗客数を求めることとしても良い。属性の判別は、全ての乗客について行わなくても、撮影で得られた画像中の乗客の一部についてのみ行い、各属性の乗客が占める割合を求め、別途求めた乗客の総数と、上記の割合とから各属性の乗客の数を求めることとしても良い。
サーバ装置4の属性推定部409は、施設内装置200のカメラ201から送信された画像データに基づいて、撮影された人の属性を推定する。画像データに基づく属性の推定では、画像中の各人の顔、髪型、衣服、体形、姿勢などから年齢及び性別を判定することとしても良い。
混雑度推定部402bは、属性推定部409での推定結果、カメラ201からの画像データ、入退場管理設備202からの属性毎の人数、及び乗客センサ301からの属性毎の人数に基づいて、施設2の全体及び各領域における混雑度を推定する。
混雑度記憶部403は、混雑度推定部402bでの推定結果に基づき、各施設2の全体及び各領域の、各時刻における、属性毎の混雑度を記憶する。
混雑度予測部404bは、混雑度記憶部403で蓄積された属性毎の混雑度と、現在の時刻の各領域における、属性毎の混雑度とに基づいて、未来の時刻の混雑度の予測を行う。この場合、1つ以上の属性で定義された条件を満たす人の混雑度を予測することとしても良い。1つ以上の属性で定義された条件を満たす人を抽出することを、1つ以上の属性を用いてフィルタリングすると言う。上記の属性の例としては、「女性」であること、「男性であること」、「定期券利用であること」、「定期券利用者でないこと」がある。
2つの属性の組み合わせでフィルタリングされた人の例としては、「女性でかつ定期券利用者でない人」、及び「男性でかつ定期券利用者でない人」がある。
イベント計画部405は、混雑度予測部404bで生成された、1つ以上の属性を用いてフィルタリングされた人についての混雑度の予測結果に基づいて、インセンティブイベントを計画する。
例えば、1つ以上の属性を用いたフィルタリングで抽出された人の混雑度を分析し、分析結果に基づいて、どのような属性の人が、インセンティブイベントの影響を受けやすいかを推定する。影響を受けやすいとは、影響を受ける度合いが比較的大きいことを意味する。この推定には、別途得られる情報をも用いても良い。ここでいう「別途得られる情報」には、経験則、アンケート調査の結果などが含まれる。
イベント計画部405は、インセンティブイベントの影響を受ける度合いが比較的大きいと推定された属性の人を対象とするインセンティブイベントを計画する。インセンティブイベントの影響を受ける度合いが大きい属性の人は、インセンティブイベントによる混雑度の平準化に寄与する度合いが大きい属性の人であると言える。また、インセンティブイベントが予告され、予告によって平準化が図れることを考えると、「インセンティブイベントの影響を受ける度合いが大きい」とは、「予告の影響を受ける度合いが大きい」と言い換えることができる。
図11は、互いに異なるフィルタリングで抽出された人の混雑度の予測の結果の一例を示す。図11で、実線の曲線は、定期券利用者でない人の混雑度の予測値を示し、破線は、男性で定期券利用者でない人の混雑度の予測値Cmを示し、実線で示される予測値と破線で示される予測値の差Cfが、女性でかつ定期券利用者でない人の混雑度の予測値を示す。
ここで、混雑度記憶部403内の蓄積データから、男性でかつ定期券利用者でない人は混雑ピークの時刻の分布が狭く、施設の利用時間が変化し難い傾向があるのに対し、女性でかつ定期券利用者でない人は混雑ピークの時刻の分布が大きく、施設の利用時間が、インセンティブイベントの影響を受けやすいと推定できるとする。
以上の知見及び考慮に基づいて、イベント計画部405は、女性をターゲットとしたインセンティブイベントを計画しても良い。そうすることで、混雑度が低い時間への誘導効果が一層大きくなると考えられるためである。
ある属性の人をターゲットとするインセンティブイベントにおける報奨付与期間は、上記のある属性を用いたフィルタリングで抽出された人の混雑度度の予測結果に基づいて定められる。例えば、女性をターゲットとする場合、報奨付与期間は、図11に示される、「女性でかつ定期券利用者でない人」の混雑度の予測値に基づいて定められても良い。代わりに、女性の混雑度の予測値を報奨付与期間の決定に用いても良い。
ある属性の人をターゲットとしたインセンティブイベントの報奨は、上記のある属性の人にとって有益な報奨である。女性をターゲットとしたインセンティブイベントの報奨の例は、女性が利用する可能性が高い店、例えばレディースファッションの店で利用することができるクーポンである。
イベント計画部405は、「女性」をターゲットとしたインセンティブイベントの代わりに、「女性でかつ定期券利用者でない人」をターゲットとしたインセンティブイベントを計画しても良い。
要するに、フィルタリングで用いられた属性のうちの1つ以上を有する人をターゲットとしてインセンティブイベントを計画すれば良い。
また、イベント予告情報でも、どのような人をターゲットとしたクーポンであるかを示すこととしても良い。
なお、上記の例では、1つ以上の属性を用いたフィルタリングで抽出された人の混雑度の予測結果に基づいて報奨付与期間を定めるとともに、上記の1つ以上の属性のうちの1つ以上を有する人にとって有益な報奨を付与することとしている。そして、1つ以上の属性を用いたフィルタリングで抽出された人の混雑度の予測結果に基づいて、どのような属性の人がインセンティブイベントの影響を受けやすいかを推定し、推定結果に基づいて報奨の内容を定めている。
どのような属性の人がインセンティブイベントの影響を受けやすいかの推定には、上記の混雑度の予測結果を用いなくても良い。例えば、どのような属性の人がインセンティブイベントの影響を受けやすいかが別途分かっている場合があるためである。
報奨付与期間の決定にも、1つ以上の属性を用いたフィルタリングで抽出された人の混雑度以外の混雑度の予測結果を用いても良い。例えば、全ての人の(全ての属性の人)の混雑度の予測結果に基づいて報奨付与期間を決定しても良い。
上記の例では、列車用装置300の乗客センサ301が属性毎の人数データを出力する。乗客センサ301がカメラを含むものである場合、撮影で得られた画像データを、サーバ装置4bに送信し、サーバ装置4bの属性推定部409が、画像データから属性を判定し、混雑度推定部402bが、属性推定部409での推定結果に基づいて、属性毎の混雑度を推定することとしても良い。乗客センサ301から送信された画像データに対する属性推定部409の処理は、施設内装置のカメラ201からの画像データに対する処理と同様である。
以上のように本実施の形態によれば、属性推定部をさらに備え、1つ以上の属性を用いたフィルタリングで抽出された人の混雑度を予測し、フィルタリングで用いられた属性のうちの1つ以上を有する人をターゲットとして、或いは、インセンティブイベントの影響を受ける度合いが比較的大きい属性の人をターゲットとして、或いはインセンティブイベントを計画することで、施設の混雑度をより効果的に平準化することができる。
実施の形態3.
実施の形態3の情報提供システムの全体的構成は、実施の形態2の情報提供システムと同じである。図12は、実施の形態3における情報提供システムで用いられるサーバ装置4cを示し、図13は、実施の形態3における情報提供システムで用いられる施設内装置200cを示す。図14は、実施の形態3における情報提供システムで用いられる列車用装置300cを示す。
実施の形態3における情報提供システムは、実施の形態2の情報提供システムと同様に人の属性を考慮してインセンティブイベントを計画する。但し、実施の形態2の情報提供システムと比較して以下のように異なる。
まず、実施の形態2のサーバ装置4bの代わりに、図12に示されるサーバ装置4cを備える。また、実施の形態2の施設内装置200の代わりに、図13に示される施設内装置200cを備える。さらに、実施の形態2の列車用装置300の代わりに、図14に示される列車用装置300cを備える。
図12に示されるように、サーバ装置4cは、図10に示される混雑度推定部402b及び属性推定部409を備えていない。
図13に示される施設内装置200cは、属性推定部205及び混雑度推定部206を付加的に備える。
カメラ201は、施設2の利用者の画像データを取得する。
まず、入退場管理設備202は、実施の形態2で述べたように、人数データとして、人の属性毎の人数を表すデータを出力する。ここでいう人の属性は、定期券利用者か否かであっても良い。
属性推定部205は、カメラ201で取得した画像データに基づいて、撮影された人の属性を推定する。属性推定部205における属性の推定は、実施の形態2の属性推定部409に関して説明したのと同様に行い得る。
混雑度推定部206は、カメラ201で取得した画像データ及び属性推定部205での推定結果に基づいて、さらに入退場管理設備202bからの属性毎の人数データに基づいて、属性毎の混雑度を推定する。
推定された属性毎の混雑度の推定結果は、通信部204を経由してサーバ装置4cに送信される。
図14に示されるように列車用装置300cは、属性推定部303及び混雑度推定部304を付加的に備える。
乗客センサ301はカメラで構成され、列車内の乗客の画像データを取得する。
属性推定部303は、乗客センサ301で取得した画像データに基づいて、撮影された人の属性を推定する。属性推定部303における属性の推定は、実施の形態2の属性推定部409に関して説明したのと同様に行い得る。
混雑度推定部304は、乗客センサ301で取得した画像データ及び属性推定部303での推定結果に基づいて属性毎の混雑度を推定する。
推定された属性毎の混雑度の推定結果は、通信部302を経由してサーバ装置4cに送信される。
サーバ装置4cでは、施設内装置200c及び列車用装置300cから送信された属性毎の混雑度が混雑度記憶部403に記憶される。
混雑度予測部404bは、混雑度記憶部403に記憶されている混雑度と、施設内装置200c及び列車用装置300cから送信された現在の混雑度とに基づいて、1つ以上の属性を用いたフィルタリングにより抽出された人についての混雑度を予測する。
上記以外の点では、実施の形態3の情報提供システムは、実施の形態2の情報提供システムと同じである。
実施の形態2の情報提供システムでは、施設内装置200及び列車用装置300がサーバ装置に画像データを送信しているのに対し、実施の形態3の情報提供システムでは、施設内装置200c及び列車用装置300cがサーバ装置4cに画像データを送信せず、代わりに属性情報及び混雑度を送信する。
以上のように本実施の形態でも実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
さらに、施設内装置及び列車用装置とサーバ装置との間で画像データの送信が行われないので、個人情報保護の観点から、画像データを送信することが適切でない場合に、本実施の形態の構成を適用することができる。
実施の形態4.
図15は、実施の形態4における情報提供システムの施設内装置200dを示す。
実施の形態4における情報提供システムのサーバ装置及び列車用装置は、実施の形態1で説明したのと同じである。
図15に示される施設内装置200dは、図2のサイネージ装置203の代わりにサイネージ装置203dを備える。
図15に示される施設内装置200dは、図2の施設内装置200と概して同じである。但し、図2のサイネージ装置203の代わりにサイネージ装置203dを備えている。サイネージ装置203dは、図2のサイネージ装置203と概して同じであるが、表示部231に加え、近接判定部232を備える。
表示部231は、実施の形態1の表示部231と同様のものである。
近接判定部232は、サイネージ装置203が表示部231を使用してサーバ装置4のイベント計画部405が計画したインセンティブイベント、例えばクーポンを利用者に提供する際に、利用者の携帯端末がサイネージ装置203、特にその表示部231に近接しているかどうかを判定し、利用者の携帯端末がサイネージ装置203、特にその表示部231に近接していることを条件として、クーポンの付与を可能にする機能を持つ。
上記の機能により、サイネージ装置203から離れた場所でクーポンが不正に取得されるのを防ぐことが可能となり、結果として、混雑度の平準化をより確実に図ることができる。
利用者の携帯端末がサイネージ装置203、特にその表示部231に近接しているとは、該携帯端末とサイネージ装置203、特にその表示部231との距離が予め定められた閾値以下であることを意味する。
ここで、閾値は、携帯端末を所持している利用者がサイネージ装置203の表示部231に表示された表示コンテンツを目視することができる距離に基づいて定められても良い。例えば、上記の閾値は、上記の目視することができる距離について個人差を考慮し、さらに若干の余裕分を加えた値に定めることとしても良い。この場合、サイネージ装置203の表示部231の画面の大きさを考慮に入れても良い。一例として、上記の閾値を10mとしても良い。
位置の差としては、サイネージ装置203のGPS(Global Positioning System)センサで取得した位置情報で示される位置と利用者の携帯端末のGPSセンサで取得した位置情報で示される位置との差を用いても良い。この場合、閾値を定めるに当たっては、利用するGPSの位置精度を考慮に入れても良い。
代わりに、サイネージ装置203にBluetooth(登録商標)、Near Field Communicationなどの近距離無線通信機能を搭載し、利用者の携帯端末とサイネージ装置203が近距離無線によって通信可能であることを以て、上記の携帯端末がサイネージ装置203、特にその表示部231に近接していると判断しても良い。この場合、サイネージ装置203に搭載される近距離無線通信機能は、通信が可能である範囲(通信距離)が、上記の閾値に相当するものであるのが望ましい。
以上のように本実施の形態によれば、サイネージ装置が近接判定部を備えることで、利用者がサイネージ装置から離れた場所でクーポンが不正に取得されることを防ぐことが可能となり、結果として、混雑度の平準化をより確実に図ることができる。
実施の形態5.
図16は、実施の形態5の情報提供システム1eを示す。
図16の情報提供システム1eは、大型の商業施設2eにおける混雑度の平準化を目的とするものである。大型の商業施設2eは、例えばスーパーマーケット、ショッピングセンターなどがある。
図示の例では、施設2eは、複数のフロアを持ち、かつ各フロアが2以上のエリア20を持つ場合を想定している。
図16に示される情報提供システム1eは、複数のエリア内装置200eと、サーバ装置4eとを有する。
複数のエリア内装置200eは、施設2e内の複数のエリア20にそれぞれ対応して設けられている。
サーバ装置4eは、エリア内装置200eに対し通信可能に設けられ、エリア内装置200eで取得されたデータを用いた処理、及びエリア内装置200eへのデータ及び制御情報の送信を行なう。
サーバ装置4eは施設2eの敷地内に設置されていても良いし、異なった場所に設置されても良い。
エリア内装置200eの各々は、図2の施設内装置200と同様に構成されている。即ち、各エリア内装置200eは、例えば、図17に示されるように、1つ以上のカメラ201と、1つ以上の入退場管理設備202eと、1つ以上のサイネージ装置203と、1つ以上の通信部204とを有する。図には1つのカメラ201、1つの入退場管理設備202e、1つのサイネージ装置203、及び1つの通信部204が示されている。
各カメラ201は、可視光又は赤外光を用いた撮像機能を持つ撮像部211を備える。
各カメラ201の撮像部211は、該カメラ201を含むエリア内装置200e、特にそのサイネージ装置203が設置されている場所、例えば、エリア20内に存在する人を撮影し、撮影された人の画像データを取得する。ここで、「存在する人」は、施設2eの利用者であり、買い物をしている人を含む。
1つ以上のカメラ201には、いずれかのサイネージ装置203に付帯して設けられ、又はサイネージ装置203の近くに設置され、サイネージ装置203の表示を見ている人の画像データを取得するカメラが含まれていても良い。
画像データは、連続した動画像データであっても良く、間欠的に、例えば定期的に取得される静止画像データの時系列であっても良い。
カメラ201で取得された画像データは、通信部204を経由してサーバ装置4eに送信される。
各エリア20の各入退場管理設備202eは、当該エリア20への入場ゲート又は入場口に設置されているカメラ(可視光カメラ又は赤外光カメラ)を含み、これらを用いて入場する人の数及び退場する人の数を計測し、計測結果に基づいてエリア内に存在する人の数を示すデータ、及びエリア内に存在する人の数の変化の様子を示すデータを取得し、人数データとして出力する。
人数データは、通信部204を経由してサーバ装置4eに送信される。
各サイネージ装置203は、表示部231を有し、エリア20の利用者、特にサイネージ装置203の表示を見ることができる位置に存在する人に対して施設2e内の各エリアの混雑度状況、施設2e及びその周辺の施設の広告などを表示する機能を有する。
各サイネージ装置203の表示部231で表示されるコンテンツは、サーバ装置4eから通信部204を経由して送信され、表示のタイミングも、サーバ装置4eから送信されるスケジュール情報に従って制御される。
1つ以上の通信部204は、カメラ201で取得した画像データと入退場管理設備202eで取得した人数データとをサーバ装置4eに送信する。
通信部204は、サーバ装置4eから送信される表示コンテンツと表示スケジュール情報とをサイネージ装置203に送信する。
各通信部204は、カメラ201又は入退場管理設備202eの内部に含まれる形で設けられていても良いし、カメラ201及び入退場管理設備202eと別にエリア20内に設けられていても良い。
各通信部204は、1つ以上のカメラ201及び1つ以上の入退場管理設備202eとは別に設置される1つのルータで構成されていても良い。2以上の通信部204が、1つ以上のカメラ201及び1つ以上の入退場管理設備202eのそれぞれに付帯して設置される通信モジュールであっても良い。複数の通信部204のうちの一部が上記のルータであり、他のものが上記の通信モジュールであっても良い。
サーバ装置4eは、図1のサーバ装置4と同様に構成されており、同様の動作を行う。サーバ装置4eは、通信部401と、混雑度推定部402eと、混雑度記憶部403と、混雑度予測部404と、イベント計画部405と、表示コンテンツ生成部406と、表示スケジュール生成部407と、イベント予告部408とを備える。表示コンテンツ生成部406と、表示スケジュール生成部407とで表示制御部410が構成されている。
通信部401は、複数のエリア内装置200eから送信されるデータを受信する。
通信部401はまた、サーバ装置4e内で作成された各エリア内装置200eのサイネージ装置203のためのサイネージ表示コンテンツ及び表示スケジュール情報を当該エリア内装置200eに送信する。
混雑度推定部402eは、通信部401で受信したデータに基づいて、施設2e内における混雑度を推定する。混雑度の推定は、施設2eの全体について行っても良く、施設2e内のそれぞれのエリア20について行っても良い。以下では、施設2eの全体についての混雑度と各エリアについての混雑度が推定されるものとする。
各エリアの人数の推定方法は、カメラ201での撮影で得られた画像中の人の数からの推定でも良いし、入退場管理設備202eで計測された入場した人の数及び退場した人の数からの推定でも良い。また、これらの推定結果の組み合わせを用いても良い。
施設2eの全体についての混雑度は、施設2e内の全てのエリア20の人数の合計から求めても良い。
混雑度記憶部403は、施設2eの全体における各時刻の混雑度を示す情報、及び各エリア20の各時刻における混雑度を示す情報を蓄積する。混雑度を示す情報は、外的要因と関係付けて記憶されるのが望ましい。ここでいう外的要因は、混雑度に影響を与える要因である。外的要因を示す情報には、例えば曜日を示す情報、祝日かどうかを示す情報、混雑度推定の対象となった日時の天候を示す情報(気温を示す情報、晴れか雨かを示す情報)が含まれる。蓄積された情報を混雑度履歴情報と言う。
混雑度予測部404eは、混雑度記憶部403に蓄積された過去の各時刻の混雑度と、現在の混雑度とに基づいて、未来の混雑度の予測を行う。予測に当たっては、予測の対象となる日時についての外的要因をも考慮に入れるのが望ましい。外的要因のうちの天候を示す情報については予測される天候を示す情報を用いることができる。
予測は、例えば、未来の時間区間毎に行われる。ここでいう時間区間は、1日のうちの各時間帯であっても良く、1週間のうちの各曜日であっても良く、1年のうちの各週、もしくは各月であっても良い。各時間帯について予測を行なう場合、当日の営業終了までの予測であっても良く、複数日、例えば1週間先、数週間先、1ヶ月先、若しくは数ヶ月先までの予測であっても良い。日毎の予測を行なう場合、複数日、例えば1週間先、数週間先、1ヶ月先、若しくは数ヶ月先までの予測であっても良い。週毎の予測を行なう場合、数週間先、1ヶ月先、若しくは数ヶ月先までの予測であっても良い。
予測は、例えば施設2eの各エリア20について行われて良く、施設2eの全体について行われても良い。
各エリア20についての予測は、当該エリア20についての過去の混雑度及び現在の混雑度に基づいて行われて良い。
施設2eの全体についての予測は、施設2eの全体の過去の混雑度及び現在の混雑度に基づいて行われても良い。
以下では、各エリア20についての混雑度と施設2eの全体についての混雑度とが予測され、各エリア20について予測された混雑度がサイネージ表示コンテンツ及び予告用表示コンテンツの生成に用いられ、施設2eの全体について予測された混雑度がインセンティブイベントの計画に用いられるものとする。
イベント計画部405は、混雑度予測部404で生成された施設2eの混雑度の予測の結果に基づいて、インセンティブイベントを計画する。インセンティブイベントは未来の混雑度を時間的に平準化するためのイベントである。ここではインセンティブイベントは各施設2eを単位として行われるものとする。各施設2eについてのインセンティブイベントは、混雑度が低い時間に当該施設2eを訪れた人が報奨を取得することが可能になるイベントである。報奨は、例えば電子的に付与される報奨であり、例えば、電子クーポンである。
クーポンは利用可能な期間を限定したものであっても良い。例えば、混雑度が低いと予測された時間範囲に限り利用可能なものであっても良く、発行されてから一定の時間に限り利用可能なものであっても良い。また、クーポンは、取得した場所、又はその周辺の施設でのみ利用可能なものであっても良い。
表示コンテンツ生成部406は、各エリア20の各サイネージ装置203で表示されるサイネージ用表示コンテンツを生成する。
イベント計画部405でインセンティブイベントが計画された場合、サイネージ用表示コンテンツは、計画されたインセンティブイベントによる報奨に関する報奨情報を含む。報奨がクーポンである場合の報奨情報をクーポン情報と言う。サイネージ用表示コンテンツはさらに、施設2eの各エリア20の混雑度、混雑度予測、及び周辺の施設の情報を含んでも良い。
報奨情報は、報奨情報以外の情報(他の情報)に重畳されて表示されても良いし、単独で、即ち他の情報とは別の画面で表示されても良い。
表示コンテンツ生成部406で生成される表示コンテンツは、表示される画像そのものでも良いし、サイネージ装置203に予め保存されている画像群に振られた識別子(ID)と、識別子で指定された画像の全体又は一部を動的に変更するための変数との組み合わせでも良い。表示コンテンツはサイネージ装置203毎に異なっていても良い。
生成されたサイネージ用表示コンテンツは、通信部401を通じて、各エリア20の各サイネージ装置203に送信される。
表示コンテンツ生成部406はまた、予告用表示コンテンツを生成する。予告用表示コンテンツは、報奨の付与が予定されている場所(施設2e)以外の場所でも閲覧可能である。
予告用表示コンテンツは、イベント計画部405で計画されたインセンティブイベントを予告する情報のほか、インセンティブイベントにより報奨の取得が可能になる施設2eの各エリア20の混雑度、混雑度予測、及び当該施設2eの周辺の施設を紹介する情報を含んでも良い。
インセンティブイベントを予告する情報は、予定されている報奨付与期間及び報奨付与場所を示す情報である。
インセンティブイベントを予告する情報は、例えば、
「YY施設で、何時から何時の間に、クーポンが取得できる」
という趣旨のものである。
生成された予告用表示コンテンツは、イベント予告部408に送信される。
表示スケジュール生成部407は、イベント計画部405から、計画されたインセンティブイベントについての情報を受け、生成されたサイネージ用表示コンテンツについて、各エリア20の各サイネージ装置203における表示のスケジュールを決定する。
各サイネージ装置203に関して決定されたスケジュールを示す情報は、通信部401及び通信部204を介して、当該サイネージ装置203に送信される。
イベント予告部408は、表示コンテンツ生成部406で生成された予告用表示コンテンツを、利用者が自分の情報処理端末で閲覧できるようにする機能を持つ。情報処理端末は、携帯型端末であっても良く、据置型端末であっても良い。予告用表示コンテンツは、イベント計画部405で計画されたイベントによる報奨が入手できる時間範囲(報奨付与期間)の前に、また報奨が入手できる場所(報奨付与場所)以外の場所でも閲覧可能となる。
イベント予告部408で生成する予告情報は、例えば、情報処理端末で閲覧可能なインターネット上のWebページであっても良い。あるいは情報処理端末で閲覧可能なメール、メッセージであっても良い。
利用者は、予告用表示コンテンツを閲覧することで、どの時間にどの施設2eを訪れるとインセンティブイベントによる報奨を入手できるかを事前に知ることができる。その結果、利用者は、報奨が入手できる時間範囲(報奨付与期間)に報奨が入手できる施設2e(報奨付与場所)を訪れるよう誘導される。利用者が、報奨付与期間以外の時間に報奨付与場所を訪れるつもりでいた場合には、当該利用者は、訪れる時間を変更して報奨付与期間に訪れるよう誘導される。その結果、施設2eにおける混雑度の平準化が図られることになる。特に混雑度の高い時間帯に訪れるつもりであった利用者が、訪れる時間を変更した場合には、平準化への寄与が一層大きくなる。
図18(a)~(c)は、表示コンテンツ生成部406で生成される、サイネージ用表示コンテンツの異なる例を示す。いずれの場合も、現在の時刻が10:45である場合を想定しており、現在の時刻Ga(10:45)が左上隅に表示されている。
図18(a)の例は、現在の時刻を示す情報Gaと、現在の混雑状況を示す情報Gbdとにクーポン情報Gcを重畳したものである。図18(a)の例では、現在の混雑状況を示す情報Gbdが、4つのエリアの各々における混雑度を示す情報を含む。
図18(b)の例は、現在の時刻を示す情報Gaと、未来の混雑度予測を示す情報Gbeとに、クーポン情報Gcを重畳したものである。図18(b)の例では、未来の混雑度予測を示す情報Gbeが、サイネージ装置が設置されているフロア(3F)と、他のフロア(1F、2F、4F、5F)における、現在の時刻(10:45)の混雑度、並びに未来の時刻(11:00及び11:15)における混雑度の予測値を示す情報を含む。
図18(c)の例は、現在の時刻を示す情報Gaと、周辺の施設の広告情報Gbfとにクーポン情報Gcを重畳したものである。図18(c)の例では、施設2eの周辺の施設の広告情報Gbfが、店舗Q(Shop Q)の広告情報、及び店舗R(Shop R)の広告情報を含む。広告情報中の符号PXの部分は、写真又は絵が表示される領域である。
図18(a)~(c)はいずれも、クーポン情報Gcを他の情報(クーポン情報以外の情報)を重畳した例を示しているが、他の情報(クーポン情報以外の情報)は、図18(a)~(c)に示されるもの以外のものであっても良い。
クーポン情報Gcは、他の情報Ga及びGbd、Gbe又はGbfに重畳せず、別の画面の情報として表示されても良い。
クーポン情報の内容及びクーポンの取得の方法は、実施の形態1で説明したのと同様であっても良い。
表示コンテンツ生成部406はまた、イベント計画部405によるインセンティブイベントの計画に応じて、予告用表示コンテンツを生成する。
図19は、表示コンテンツ生成部406が生成する、予告用表示コンテンツの例を示す。図示の予告用表示コンテンツは、実施の形態1で述べたのと同様に、Webページとして閲覧できるものである。
図19の例は、商業施設(Mall AAA)に関するものであり、Mall AAA及びその周辺の施設に関する情報と、Mall AAAで取得可能になるクーポンに関する情報を表示する。
図19の例で、符号E2aで示す部分は、この予告用表示コンテンツがMall AAAに関するものであることを示し、符号E2bで示す部分は、現在の混雑状況を示し、符号E2cで示す部分は、未来の混雑度予測を示し、符号E2dで示す部分は、周辺の施設、具体的には店舗の広告情報を示す。周辺の施設の広告情報E2d中の符号PXの部分は、写真又は絵が表示される領域である。
符号E2eで示す部分は、クーポンに関する情報を示す。
クーポンに関する情報は、現在クーポンを発行中であることを示す情報と、次のクーポンの発行予定を示す情報とを含む。
次のクーポンの発行予定を示す情報は、発行される時間範囲(クーポン付与期間)を示す情報を含む。図示の例では、「次回クーポン配布予告 13:15~13:45」という文字情報により、発行される時間範囲が13:15から13:45までであることが表示されている。
このような予告用表示コンテンツは、閲覧した利用者に、クーポンが入手可能な時間範囲に施設2eを訪れるよう誘導する効果を持つ。従って、低混雑度の時間帯における利用者を増やす効果がある。また、クーポンが入手可能な時間(報奨付与期間)以外の時間に施設2eを訪れるつもりでいた利用者に、訪れる時間を変えさせる場合には、混雑度の平準化に寄与する。混雑度が比較的高い時間に施設2eを訪れるつもりでいた利用者が、訪れる時間を変えた場合には、混雑度のピークを緩和する効果もあり、従って混雑度の平準化への寄与がより大きくなる。
インセンティブイベントの計画の更新も、実施の形態1で説明したのと同様に行い得る。
上記の例では、各施設2eについて、即ち各施設2eを単位として、インセンティブイベントが計画される。しかし、施設2eの各エリア20についてインセンティブイベントが計画されても良い。この場合、施設2e内の複数のエリア20のうちの選択されたエリアについてのみインセンティブイベントが計画されても良い。その場合、施設2e内の選択されたエリアの混雑度を予測し、予測の結果に基づいて、当該エリアについてのインセンティブイベントを計画しても良い。
各エリアについてインセンティブイベントが計画される場合、報奨は、当該エリア内のサイネージ装置から取得可能とされても良い。
いずれにしても、インセンティブイベントは、サイネージ装置が設置されている場所で報奨の取得が可能となるイベントであれば良い。ここでいう場所は、本実施の形態における施設2eの全体であってもよくその一部のエリア20であっても良い。
以上のように、本実施の形態によれば、実施の形態1と同様、混雑度が低いと予想される時間範囲に、サイネージ装置が設置されている場所(施設2e又はその一部を成すエリア20)を訪れることでインセンティブイベントによる報奨の取得が可能となり、また、インセンティブイベントが予告されるので、混雑度が低いと予想される時間範囲に上記の場所を訪れるよう利用者を誘導することができ、結果として、上記の場所の混雑度を時間的に平準化することができる。
上記した実施の形態1~5には種々の変形が可能である。例えば、実施の形態1について説明した変形は、他の実施の形態にも適用可能である。
実施の形態1~5のサーバ装置は情報処理装置によって構成される。また、実施の形態1~5の施設内装置、列車用装置、及びエリア内装置も少なくとも部分的に情報処理装置によって構成し得る。特に実施の形態3の施設内装置200cの属性推定部205及び混雑度推定部206、並びに列車用装置300cの属性推定部303及び混雑度推定部304の少なくとも一部は、情報処理装置によって構成し得る。また、実施の形態4の施設内装置200の近接判定部232の少なくとも一部は、情報処理装置によって構成し得る。情報処理装置は、プログラムされたコンピュータで構成されていても良い。
コンピュータは、プロセッサ及びメモリを有する。メモリには、所望の機能を実現するためのプログラムが記憶されている。プロセッサは、メモリに記憶されているプログラムを実行することにより、所望の機能を実現する。プログラムは、ネットワークを通じて提供されても良く、また、記録媒体、例えば非一時的な記録媒体に記録されて提供されても良い。即ち、プログラムは、例えば、プログラムプロダクトとして提供されても良い。
1,1e 情報提供システム、 2,2e 施設、 3 列車、 4,4b,4c,4e サーバ装置、 20 エリア、 200,200d 施設内装置、 200e エリア内装置、 201 カメラ、 202,202e 入退場管理設備、 203 サイネージ装置、 204 通信部、 205 属性推定部、 206 混雑度推定部、 211 撮像部、 231 表示部、 232 近接判定部、 300,300c 列車用装置、 301 乗客センサ、 302 通信部、 303 属性推定部、 304 混雑度推定部、 401 通信部、 402,402b,402e 混雑度推定部、 403 混雑度記憶部、 404,404b 混雑度予測部、 405 イベント計画部、 406 表示コンテンツ生成部、 407 表示スケジュール生成部、 408 イベント予告部、 409 属性推定部、 410 表示制御部。

Claims (14)

  1. サイネージ装置と、
    前記サイネージ装置が設置されている複数の場所のそれぞれにおける人の属性毎の混雑度を推定する混雑度推定部と、
    前記推定された混雑度に基づいて前記複数の場所のそれぞれにおける、1つ以上の前記属性を用いたフィルタリングによって抽出された人の未来の混雑度を予測する混雑度予測部と、
    前記複数の場所の少なくともいずれかにおいて、少なくとも1つの時間範囲を報奨付与期間と指定するイベント計画部と、
    記報奨付与期間中の前記場所に訪れた人に、報奨を取得させるコンテンツを、当該場所の前記サイネージ装置に表示させる表示制御部と、
    前記報奨の取得が可能になることを予告する予告情報を提供するイベント予告部と
    を有し、
    前記イベント計画部は、
    前記フィルタリングで抽出された人の混雑度の予測をもとに混雑する時刻の分布の情報及び前記複数の場所の少なくともいずれかの各々の利用時間の情報を分析し、当該場所を対象とした報奨の付与又は当該報奨の付与の予告の影響を受ける度合いが比較的大きい属性の人を推定して、当該属性の人を対象とする前記報奨付与期間を計画する、
    情報提供システム。
  2. 駅又は列車の少なくともいずれかに設置され、前記複数の場所のそれぞれにおける人の数を推定するためのデータ、又は前記複数の場所のそれぞれに存在若しくは出入りする人の数を表すデータを取得するデータ取得部をさらに有し、
    前記混雑度推定部は、前記データ取得部で取得されたデータに基づいて、前記混雑度を推定する
    請求項1に記載の情報提供システム。
  3. サイネージ装置と、
    前記サイネージ装置が設置されている場所における、人の属性毎の混雑度を推定する混雑度推定部と、
    前記推定された混雑度に基づいて前記場所における、1つ以上の前記属性を用いたフィルタリングによって抽出された人の未来の混雑度を予測する混雑度予測部と、
    前記場所において、少なくとも1つの時間範囲を報奨付与期間と指定するイベント計画部と、
    前記報奨付与期間中に前記場所に訪れた人に、報奨を取得させるコンテンツを、当該場所の前記サイネージ装置に表示させる表示制御部と、
    前記報奨の取得が可能になることを予告する予告情報を提供するイベント予告部と
    を有し、
    前記イベント計画部は、
    前記フィルタリングで抽出された人の混雑度の予測をもとに混雑する時刻の分布の情報及び前記場所の利用時間の情報を分析し、前記場所を対象とした報奨の付与又は当該報奨の付与の予告の影響を受ける度合いが比較的大きい属性の人を推定して、当該属性の人を対象とする前記報奨付与期間を計画する、
    情報提供システム。
  4. 駅又は列車の少なくともいずれかに設置され、前記場所における人の数を推定するためのデータ、又は前記場所に存在若しくは出入りする人の数を表すデータを取得するデータ取得部をさらに有し、
    前記混雑度推定部は、前記データ取得部で取得されたデータに基づいて、前記混雑度を推定する
    請求項3に記載の情報提供システム
  5. 前記イベント計画部は、予測された混雑度のピークの時刻の分布が大きい属性の人ほど、前記報奨の付与又は当該報奨の付与の予告の影響が大きいと推定する
    請求項1から4のいずれか1項に記載の情報提供システム。
  6. 前記報奨の取得は、携帯端末を用いて、前記サイネージ装置に表示される情報を読取り、又は前記サイネージ装置から送信される信号を受信することにより行われる
    請求項1から5のいずれか1項に記載の情報提供システム。
  7. 前記データ取得部が、列車に設置され、前記場所における人を撮影するカメラを含む
    請求項2又は4に記載の情報提供システム。
  8. 前記データ取得部が、駅に設置され、前記場所に出入りする人の数を数える入退場管理設備を含む
    請求項2、4又は7に記載の情報提供システム。
  9. 前記報奨は、前記場所又はその周辺の施設で利用可能な報奨である
    請求項1から8のいずれか1項に記載の情報提供システム。
  10. 前記コンテンツは、前記場所における混雑度、及び混雑度予測、並びに前記場所の周辺の施設の少なくともいずれかの情報を含む、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の情報提供システム。
  11. 前記場所に訪れた人が所持する携帯端末と前記サイネージ装置との距離が、予め定められた閾値以下であるときに、前記携帯端末による前記報奨の取得を可能にする近接判定部をさらに有する
    請求項1から10のいずれか1項に記載の情報提供システム。
  12. 前記サイネージ装置との間で通信を行なう情報処理装置をさらに有し、
    前記混雑度推定部、前記混雑度予測部、前記イベント計画部、前記表示制御部、及び前記イベント予告部は前記情報処理装置により形成されている、
    請求項1から11のいずれか1項に記載の情報提供システム。
  13. サイネージ装置が設置されている複数の場所のそれぞれにおける人の属性毎の混雑度を推定する混雑度推定工程と、
    前記混雑度推定工程で推定された混雑度に基づいて前記複数の場所のそれぞれにおける、1つ以上の前記属性を用いたフィルタリングによって抽出された人の未来の混雑度を予測する混雑度予測工程と、
    前記複数の場所の少なくともいずれかにおいて、少なくとも1つの時間範囲を報奨付与期間と指定するイベント計画工程と、
    記報奨付与期間中の前記場所に訪れた人に、報奨を取得させるコンテンツを、当該場所の前記サイネージ装置に表示させる表示工程と、
    前記報奨の取得が可能になることを予告する予告情報を提供するイベント予告工程と
    を有し、
    前記イベント計画工程は、
    前記フィルタリングで抽出された人の混雑度の予測をもとに混雑する時刻の分布の情報及び前記複数の場所の少なくともいずれかの各々の利用時間の情報を分析し、当該場所を対象とした報奨の付与又は当該報奨の付与の予告の影響を受ける度合いが比較的大きい属性の人を推定して、当該属性の人を対象とする前記報奨付与期間を計画する、
    情報提供方法。
  14. サイネージ装置が設置されている場所における、人の属性毎の混雑度を推定する混雑度推定工程と、
    前記混雑度推定工程で推定された混雑度に基づいて前記場所における、1つ以上の前記属性を用いたフィルタリングによって抽出された人の未来の混雑度を予測する混雑度予測工程と、
    前記場所において、少なくとも1つの時間範囲を報奨付与期間と指定するイベント計画工程と、
    前記報奨付与期間中に前記場所に訪れた人に、報奨を取得させるコンテンツを、当該場所の前記サイネージ装置に表示させる表示工程と、
    前記報奨の取得が可能になることを予告する予告情報を提供するイベント予告工程と
    を有し、
    前記イベント計画工程は、
    前記フィルタリングで抽出された人の混雑度の予測をもとに混雑する時刻の分布の情報及び前記場所の利用時間の情報を分析し、前記場所を対象とした報奨の付与又は当該報奨の付与の予告の影響を受ける度合いが比較的大きい属性の人を推定して、当該属性の人を対象とする前記報奨付与期間を計画する、
    情報提供方法。
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