JP2014085869A - 車両用後方監視装置 - Google Patents
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【解決手段】自車両Mが駐停車状態であり、自車両Mの後側方を走行する他車両Oが存在すると衝突までの時間的余裕度TTCを算出する(S10-S14)。そして、自車両MのドアMdが開放状態、或いはドアハンドルが開操作されたと判別すると、衝突までの時間的余裕度TTCに基づいて、進入禁止範囲Aの後方端部Aeを算出し、レーザの作動を制御して、他車両Oの接近する側の自車両Mの後側方の路面に進入禁止範囲Aを描写する(S16-S22)。また、スピーカを制御して、他車両Oの存在や情報を自車両Mの乗員に提供する(S22)。そして、後側方に他車両Oの存在が無くなると本ルーチンをリターンする(S24)。
【選択図】図3
Description
しかしながら、他車両が自車両を追い越す直前や他車両が自車両の追い越し中に、自車両の運転者或いは同乗者等の自車両の乗員が降車のために自車両のドアを開くと、たとえ他車両の運転者が自車両と車間を有するように他車両を走行させて追い越しを行っても、自車両のドアと他車両とが衝突する虞がある。
しかしながら、自車両の後方に他車両が接近し、且つ後部座席ドアのドアハンドルを開放操作すると後部座席ドアのドアロックを作動させると、例えば、他車両の運転者が自車両の乗員の降車行動に気付き、他車両の運転者が自車両と他車両との車間を十分にとって他車両を走行させ、自車両の乗員が後部座席ドアを開けても安全な場合であっても、ドアロックが作動するので自車両の乗員の降車が制限され乗員に煩わしさを与えることとなり好ましいことではない。
また、請求項4の車両用後方監視装置では、請求項1から3のいずれか1項において、前記各々のドアをロックするドアロック手段と、を備え、前記制御手段は、前記他車両検出手段にて検出された前記他車両が前記進入禁止範囲内に進入し、且つ前記開操作検出手段にて前記他車両が接近する側の前記ドアの開操作が検出されると、前記ドアロック手段にて前記他車両の接近する側の前記ドアをロックすることを特徴とする。
このように、進入禁止範囲を他車両が接近する側の自車両の後側方の路面に表示することで、自車両の後側方を走行する他車両の運転者に自車両との衝突の可能性があることを認識させ、進入禁止範囲外の走行を促すことが可能となる。
また、請求項2の発明によれば、自車両と他車両との相対速度と自車両の乗員が降車を完了するために必要な期間である所定期間とに基づき算出される自車両から進入禁止範囲の後方端部までの距離に応じて表示手段の作動を制御している。
また、請求項3の発明によれば、他車両検出手段にて自車両の後側方より他車両の接近が検出されると、自車両の乗員に他車両の存在を報知するようにしているので、乗員が他車両の接近を確実に認識することができるので、乗員が自車両のドアを開放することによる他車両との衝突を回避することができる。
図1は、本発明に係る車両用後方監視装置の概略構成図である。また、図2は、道路上に自車両を駐停車した場合の一例を模式的に示す図である。なお、図2中の白抜き五角形が自車両Mを、黒塗り五角形が自車両Mの後側方から接近する他車両Oを示し、自車両M及び他車両Oの鋭角部がそれぞれの車両の前方を示す。また、図2中のハッチングの領域は、自車両Mと他車両Oとの衝突が回避不可となる予め任意に設定される所定の領域の進入禁止範囲Aを示し、更に一点鎖線部は、自車両Mと他車両Oとの相対車速Vと、自車両Mの乗員が降車を完了するまでに必要な時間であり予め設定される所定時間TTCとから算出される自車両Mから進入禁止範囲Aの後方端部Aeまでの距離である描画距離Xに基づいて、可変する進入禁止範囲Aの後方端部Aeの移動範囲を示す。なお、図2に示すように、進入禁止範囲Aの自車両Mの側面から幅方向外側への範囲は、自車両MのドアMdを全開とした状態において、自車両Mの後方視でドアMdを包含する範囲に任意に設定される。また、自車両Mから進入禁止範囲Aの後方端部Aeまでの最低の距離は、他車両Oが低車速で走行中であっても、他車両Oが自車両MのドアMdとの衝突を回避することのできる距離に設定される。そして、描画距離Xは、自車両Mと他車両Oとの相対速度が大きくなるにつれ、自車両Mから進入禁止範囲Aの後方端部Aeまでの距離が長くなるように設定される。そして、本図2は、自車両Mが道路上に駐車或いは停車状態であり、他車両Oが黒矢印方向に向かって走行中であることを示している。以下、車両用後方監視装置の構成を説明する。
シフト装置12は、自車両Mのセンターコンソール付近に設けられるシフトレバーと、ステアリングの背部に設けられるパドルとを含んで構成されている。そして、シフト装置12は、運転者がシフトレバーを操作して、任意のシフト位置とすることで、自車両Mの駐車(P)、後退走行(R)、前進走行(D)等の自車両Mの運転状態を設定するものである。そして、シフト装置12は、シフトレバーにて選択されているシフト位置情報をコントローラ30に供給する。なお、シフト装置12は、シフト位置情報を常時供給可能なようにイグニッションスイッチ13のON/OFFによらず、常に電力が供給されている。
ドアスイッチ14は、自車両MのそれぞれのドアMdの開閉を検出するものである。そして、ドアスイッチ14は、自車両MのそれぞれのドアMdの開閉情報をコントローラ30に供給する。なお、ドアスイッチ14は、自車両MのドアMdの開閉情報を常時供給可能なようにイグニッションスイッチ13のON/OFFによらず、常に電力が供給されている。
コントローラ30は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)及び中央演算処理装置等を含んで構成されている。そして、図1にはコントローラ30の記憶装置及び中央演算処理装置での処理機能部分として、車両情報取得部(車両状態検出手段、開操作検出手段)31と、後側方監視部(他車両検出手段)32と、判定部(相対速度算出手段、表示範囲算出手段)33と、情報提供部(制御手段)34とをブロック化した状態で示している。なお、コントローラ30は、イグニッションスイッチ13のON及びOFFによらず、常に電力が供給されている。
判定部33は、車両情報取得部31での判別結果と、後側方監視部32での監視結果とに基づいて、自車両Mが駐停車状態であり、自車両Mの後側方に接近する他車両Oがある場合に、他車両Oの位置情報、及び自車両Mと他車両Oとの相対速度Vを算出するものである。そして、更に判定部33は、自車両Mと他車両Oとの相対速度Vと予め記憶されている自車両Mの乗員が降車を完了するまでに必要な時間である所定時間TTCとに基づき、自車両Mから進入禁止範囲Aの後方端部Aeまでの距離である描画距離Xを算出するものである。また、判定部33は、車両情報取得部31にて判別される自車両MのそれぞれのドアMdの開放の有無の判別結果に基づいて、他車両Oが接近する側のドアMdが開放されているか、否かを判別する。そして、判定部33は、他車両Oの位置情報、描画距離Xを情報提供部34に供給する。
コントローラ30の入力側には、車速センサ11と、シフト装置12と、イグニッションスイッチ13と、ドアスイッチ14と、ドアハンドルスイッチ15と、後方監視カメラ16とが接続されている。一方、コントローラ30の出力側には、レーザ21とスピーカ22とが接続されている。そして、コントローラ30は、車速センサ11、シフト装置12、イグニッションスイッチ13、ドアスイッチ14、ドアハンドルスイッチ15、及び後方監視カメラ16からの出力情報に基づき、自車両Mの駐停車時において、自車両Mの後側方より他車両Oが接近するような場合に、自車両Mと他車両Oとの相対速度Vと予め記憶されている自車両Mの乗員が降車を完了するまでに必要な時間である所定時間TTCとで決定される進入禁止範囲Aをレーザ21の可視光線によって他車両Oが接近する側の自車両Mの後側方の路面に描画し、スピーカ22によって自車両Mの乗員に他車両Oの位置等の情報を提供する降車支援制御を行うものである。
図3は、本発明に係るコントローラ30での降車支援制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。なお、本ルーチンは、車両の走行或いは駐停車に関わらず常に実行される。
なお、自車両から進入禁止範囲Aの後方端部Aeまで距離、描画距離Xは、式(1)に示す通り自車両Mと他車両Oとの相対速度Vが大きくなるにつれ、自車両Mと進入禁止範囲Aの後方端部Aeまでの距離が長くなるように算出される。
ステップS16では、ドアMdが開放状態であるか、否かを判別する。詳しくは、ドアスイッチ14の開閉情報を基に車両情報取得部31にてドアMdの開閉を判別し、当該判別結果に基づいて、判定部33にて、他車両Oが接近する側の自車両MのドアMdが開放状態にあるか、否かを判別する。判別結果が真(Yes)で他車両Oが接近する側の自車両MのドアMdが開放状態にあれば、ステップS20に進む。また、判別結果が偽(No)で他車両Oが接近する側の自車両MのドアMdが開放状態になければ、そして、ステップS18に進む。
ステップS22では、他車両Oの情報を提供する。詳しくは、情報提供部34にて、スピーカ22を制御して、自車両Mに接近する他車両Oの存在や車速等の情報を自車両Mの乗員に提供する。そして、ステップS24に進む。
よって、所定の領域で形成される進入禁止範囲Aの幅方向の表示範囲、即ち進入禁止範囲Aの自車両Mの幅方向外側への表示範囲を自車両MのドアMdの全開位置を含むように設定しているので、自車両Mが駐停車し乗員が降車する場合にドアMdを全開としても、他車両Oは進入禁止範囲A外を走行しており、更に自車両の乗員の降車を妨げることがないため、乗員に煩わしさを与えることなく、自車両Mと他車両Oとの衝突を回避することができる。
また、自車両Mと他車両Oとの相対速度Vが大きくなるにつれ、自車両Mから進入禁止範囲Aの後方端部Aeまでの距離である描画距離Xが長くなるように進入禁止範囲Aを設定し、他車両Oが接近する側の自車両Mの後側方の路面に可視光線で描画している。
したがって、このように自車両Mと他車両Oとの相対速度Vが大きく、他車両Oが自車両Mに衝突するまでの期間が短いような場合に、進入禁止範囲Aの後方端部Aeと自車両Mとの距離が長くなるように進入禁止範囲Aを描画することで、他車両Oが高速で走行しているような場合であっても、他車両Oの運転者に早期に進入禁止範囲Aを認識させ、他車両Oに進入禁止範囲A外の走行を促すことで、自車両Mと他車両Oとの衝突を回避することができる。
以上で本発明の実施形態の説明を終えるが、本発明の形態は上記実施形態に限定されるものではない。
また、後方監視カメラ16にて自車両Mの後方の他車両Oを監視するようにしているが、もちろんこれに限定されるものではなく、レーダ等で他車両Oを監視するようにしてもよい。
11 車速センサ(車両状態検出手段)
12 シフト装置(車両状態検出手段)
13 イグニッションスイッチ(車両状態検出手段)
15 ドアハンドルスイッチ(開操作検出手段)
16 後方監視カメラ(他車両検出手段)
21 レーザ(表示手段)
22 スピーカ(報知手段)
30 コントローラ
31 車両情報取得部(車両状態検出手段、開操作検出手段)
32 後側方監視部(他車両検出手段)
33 判定部(期間算出手段)
34 情報提供部(制御手段)
Claims (4)
- 自車両の車両状態を検出する車両状態検出手段と、
前記自車両の各々のドアの開操作を検出する開操作検出手段と、
前記自車両の後側方の他車両を検出する他車両検出手段と、
前記自車両の後側方の路面に所定の領域で形成される進入禁止範囲を表示する表示手段と、
前記車両状態検出手段と前記開操作検出手段と前記他車両検出手段との検出結果に基づいて前記表示手段の作動を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記車両状態検出手段にて前記自車両の駐停車状態が検出され、前記他車両検出手段にて前記自車両の後側方より前記他車両の接近が検出され、更に前記開操作検出手段にて前記他車両が接近する側の前記ドアの開操作が検出されると、前記表示手段にて前記他車両が接近する側の前記自車両の後側方の前記路面に前記進入禁止範囲を表示することを特徴とする車両用後方監視装置。 - 前記他車両検出手段の検出結果に基づき、前記自車両と前記他車両との相対速度を算出する相対速度算出手段と、
前記相対速度算出手段にて算出される前記相対速度と、前記自車両の乗員が降車を完了するために必要な期間である所定時間とに基づき、前記自車両から前記進入禁止範囲の後方端部までの距離を算出する表示範囲算出手段と、を備え、
前記表示手段は、前記進入禁止範囲の前記後方端部の表示位置を前記自車両に対して変更可能であって、
前記制御手段は、前記表示範囲算出手段にて算出される前記自車両から前記進入禁止範囲の前記後方端部までの前記距離に応じて、前記表示手段の作動を制御することを特徴とする、請求項1に記載の車両用後方監視装置。 - 前記自車両の乗員に前記他車両の存在を報知する報知手段を備え、
前記制御手段は、前記他車両検出手段にて前記自車両の後側方より前記他車両の接近が検出されると前記報知手段を作動させることを特徴とする、請求項1或いは2に記載の車両用後方監視装置。 - 前記各々のドアをロックするドアロック手段と、を備え、
前記制御手段は、前記他車両検出手段にて検出された前記他車両が前記進入禁止範囲内に進入し、且つ前記開操作検出手段にて前記他車両が接近する側の前記ドアの開操作が検出されると、前記ドアロック手段にて前記他車両の接近する側の前記ドアをロックすることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用後方監視装置。
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