JP2014084290A - ブタジエン含有組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】分子量分布が狭く、均質なブタジエン重合体を製造することができる、ブタジエンを提供することを目的とする。
【解決手段】ブタジエンと、不飽和環状エーテルとを含有する、ブタジエン含有組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ブタジエン含有組成物に関する。
1,3−ブタジエン(以下、単に「ブタジエン」とも言う。)は合成ゴムやアクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体(ABS)等の樹脂の原料として広く用いられている。ブタジエンを製造する方法としては、ナフサのクラッキングにより得られた分解ガスからブタジエンを抽出する方法や、n−ブテンの酸化的脱水素反応によりブタジエンを製造する方法が挙げられる。ブタジエンの重合体やブタジエンとスチレン等の芳香族ビニル化合物との共重合体は、合成ゴムの原料となる。ブタジエンの重合開始剤には特許文献1及び2に記載のアルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物を用いることができ、一般的には有機リチウム化合物が用いられる。
合成ゴムの製造において、共役ジエン系重合体の分子量は合成ゴムの機械的物性や加工性に影響する。分子量が大きいと耐摩耗性などの機械的物性が向上する。一方、分子量が小さいと加工性が優れる他、タイヤ用のゴムに用いた場合、グリップ性を向上できる。
国際公開第11/040312号パンフレット 特開2002−284814号公報
分子量が大きい重合体においても、小さい重合体においても、分子量分布は合成ゴムの機械的物性、加工性、製品物性の制御性、製品物性のばらつき、耐候性等の物性に大きな影響を及ぼし、分子量分布が狭いほどこれらの特性に優れる傾向にある。分子量分布はモノマーや添加剤の組成、混合や重合の条件により変化し、特に、重合開始剤を原料中に素早く均一に高分散させないと、分子量分布の拡大を生じることがある。重合開始剤を素早く均一に高分散させるには、原料の粘度を低下させたり、重合開始剤を増やしたりする等の方法があるが、十分な改善には至らない。そのため、分子量分布の狭いブタジエン重合体を製造することは困難である。高分子量の重合体の場合、低温で長時間重合するなど、分子量分布の均一化の手法が幾つかあるが、生産性の低下などの欠点がある。さらに、低分子量の重合体を重合する場合は、高温で短時間に重合するため、分子量分布は一層不均一になり、重合条件による改善も困難である。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、分子量分布が狭く、均質なブタジエン重合体を製造することができる、ブタジエン含有組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記問題点について鋭意検討した結果、予め微量の不飽和環状エーテルを添加したブタジエン含有組成物を原料とすることで、分子量分布が狭く、均質なブタジエン重合体を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は次に示すとおりである。
〔1〕
ブタジエンと、不飽和環状エーテルとを含有する、ブタジエン含有組成物。
〔2〕
前記不飽和環状エーテルの濃度xが、0<x≦500molppmである、前項〔1〕に記載のブタジエン含有組成物。
〔3〕
前記不飽和環状エーテルとしてフランを含む、前項〔1〕又は〔2〕に記載のブタジエン含有組成物。
〔4〕
重合禁止剤をさらに含む、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のブタジエン含有組成物。
本発明により、分子量分布が狭く、均質なブタジエン重合体を得ることができる、ブタジエン含有組成物を実現することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
〔ブタジエン含有組成物〕
本実施形態におけるブタジエン含有組成物は、ブタジエンと、不飽和環状エーテルとを含有する。
(ブタジエン)
ブタジエンとしては、特に限定されず、ナフサクラッキング若しくは気相接触酸化反応により製造されたもの、又は市販のものを用いることができる(例えば、特開2010−90082号参照)。
(不飽和環状エーテル)
本実施形態において、不飽和環状エーテルとは、不飽和の環状炭化水素の炭素が酸素で置換された構造を持つエーテルであれば特に限定されないが、具体的には、オキシレン、フラン、ピラン、オキセピン、ジヒドロピラン等が挙げられる。このなかでも、フランを含むことが好ましい。不飽和環状エーテルの中でも、フランは金属化合物との親和性が高く、以下に説明するメカニズムがより有効に働く傾向にある。なお、不飽和環状エーテルは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
不飽和環状エーテルの濃度は、極めて微量であっても効果を有する。環状エーテルの濃度の下限値は、特に限定されないが、具体的には、後述する測定方法における検出下限(1molppm)を超えることが好ましい。このような極めて微量の不飽和環状エーテルであっても、不飽和環状エーテルが連鎖反応に関与するメカニズムが働くため、分子量分布が狭く、均質なブタジエン重合体を得ることができるブタジエンとなると考えられる。分子量分布が均一な重合体が得られるメカニズムについては、明確ではないが、不飽和環状エーテルが重合触媒のアルカリ金属、あるいはアルカリ土類金属に配位し、ブタジエン等の有機化合物との親和性が向上することによって分散性を向上させるとともに、失活の防止に効果があり、重合の開始点を増やすと共に、重合開始時と終了時を均一にする効果もあるものと発明者は推測している。
ブタジエン含有組成物に含まれる不飽和環状エーテルの濃度xは、0<x≦500molppmであることが好ましく、1molppm≦x≦180molppmであることがより好ましく、2molppm≦x≦105molppmであることがさらに好ましい。不飽和環状エーテルの濃度が500molppm以下であることにより、不飽和環状エーテル自体が重合して不純物を生成することが抑制される。
(不飽和環状エーテルの添加量の測定方法)
不飽和環状エーテルを添加したブタジエンの一部を耐圧ボンベにサンプリングし重量を測定する。添加した不飽和環状エーテルの濃度が低い場合は、0℃以上、10℃以下に冷却しながら圧力を抜き、ブタジエンガスのみを抜き出すことで不飽和環状エーテルを濃縮する。耐圧ボンベに残った液体サンプルを、マイクロシリンジを用いて少量抜き出し、ガスクロマトグラフィー(島津製作所社製;GC−2010plus)で分析することにより、添加された不飽和環状エーテルの定量分析を行うことができる。この測定方法の検出限界は通常1wtppm程度である。
(重合禁止剤)
ブタジエン含有組成物は、重合禁止剤をさらに含むことが好ましい。重合禁止剤を含むことにより、保存安定性がより良好となる傾向にある。このような重合禁止剤としては、特に限定されないが、具体的には、4−tert−ブチルカテコール(TBC)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシル(TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシル、トリフェニルフェルダジル、p−メトキシフェノール、ヒドロキノン、ブチルヒドロオキシトルエン(BHT)、1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル、1,3,5−トリフェニルフェルダジル、2,6−ジ−tert−ブチル−α−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−オキソ−2,5−シクロヘキサジエン−1−イリデン−p−トリルオキシ)、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリドン−1−オキシル、N−(3−N−オキシアニリノ−1,3−ジメチルブチリデン)−アニリンオキシド、2−(2−シアノプロピル)−フェルダジル、ジフェニルピクリルヒドラジン、ジフェニルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、ジメチルヒドロキシルアミン、メチルエチルヒドロキシルアミン、ジプロピルヒドロキシルアミン、ジブチルヒドロキシルアミン、ジペンチルヒドロキシルアミン、ジチオベンゾイルジスルフィド、p,p’−ジトリルトリスルフィド、p,p’−ジトリルテトラスルフィド、ジベンジルテトラスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、酸素、硫黄、アントラセン、1,2−ベンズアントラセン、テトラセン、クロラニル、p−ベンゾキノン、2,6−ジクロルベンゾキノン、2,5−ジクロルベンゾキノン、フルフリデンマロノニトリル、トリニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、ニトロソベンゼン2−メチル−2−ニトロソプロパン、塩化第二鉄、臭化第二鉄等が挙げられる。このなかでも、好ましくはTBC、TEMPO、ヒドロキノン、ジエチルヒドロキシルアミンが挙げられる。これら重合禁止剤は1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
重合禁止剤の含有量は、特に制限されないが、1〜400molppmが好ましく、5〜200molppmがより好ましく、10〜100molppmがさらに好ましい。上記範囲であることにより、保存安定性がより良好となる傾向にある。
〔ブタジエン含有組成物の製造方法〕
(不飽和環状エーテルの添加工程)
本実施形態において、ブタジエンに対して不飽和環状エーテルを添加する方法やタイミングは特に限定されない。ナフサクラッキング又は気相接触酸化反応により製造されたブタジエンに対し、不飽和環状エーテルを直接添加しても構わないし、市販のブタジエンに不飽和環状エーテルを直接しても構わない。不飽和環状エーテルを添加した後、しばらく保存しておく場合は、重合禁止剤を添加することが好ましい。この場合、ブタジエン含有組成物を重合に供する際、重合禁止剤を除去する工程が必要となるが、蒸留や水洗などの方法によって重合禁止剤のみを選択的に除去することが可能である。なお、ブタジエン含有組成物に対して重合禁止剤を添加する方法やタイミングも特に限定されない。
(重合禁止剤除去工程)
本実施形態において、重合禁止剤を除去する方法やタイミングは特に限定されない。用いた重合禁止剤に応じた適切な重合禁止剤除去方法を実施すればよい。重合禁止剤にTBCを用い、不飽和環状エーテルにフランを用いたブタジエン含有組成物の場合は、TBCのモル濃度の2.5倍から6倍程度のモル濃度のNaOH水溶液とブタジエンを同量混合し、15℃以上35℃以下に保温されたタンクで10時間以上28時間以内保持した後、この混合液を45℃以上60℃以下に加熱してブタジエンとフランを気化させて回収することで重合禁止剤のみを選択的に除去することが可能である。
(重合工程)
重合方法は特に限定されず、従来公知の方法を利用することができる。重合工程では、ブタジエン含有組成物以外にも、スチレン等のブタジエンと共重合可能な化合物を用いることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
〔実施例1〕
(不飽和環状エーテルの添加工程)
ブタジエン(東京化成工業株式会社製;1,3−ブタジエン)に重合禁止剤としてTBCを50molppm加え、20℃に保温した耐圧容器に50L入れた。さらに、不飽和環状エーテルとしてフランを100molppmになるように加え、6時間保持し、ブタジエン含有組成物を製造した。
(重合禁止剤除去工程)
ブタジエン含有組成物を、NaOHの濃度が200molppmの水溶液50Lの入った耐圧容器に50L加え、25℃で24時間保持した。その後、容器を加熱して溶液を54℃にしてブタジエン含有組成物を気化させて重合禁止剤を除去し、ブタジエン含有組成物を再び冷却・圧縮して一時保管タンクに保管した。
(不飽和環状エーテルの添加量の測定)
ブタジエン含有組成物の一時保管タンクより、シリンジに約50gのブタジエン含有組成物を抜き出し、正確な重量を測定したところ50.010gであった。この抜き出したブタジエン含有組成物をテフロン(登録商標)製の圧力容器に全量入れた。この容器を3℃に冷却しながら圧力を抜いてブタジエンを蒸発させ、重量を10.00gにしてフランを5倍に濃縮した。この液を用いてガスクロマトグラフィー(島津製作所社製;GC−2010plus)によってブタジエン中のフラン濃度を測定した。その結果、フランの濃度は、100.0molppmであった。測定条件を以下に示す。
[測定条件]
カラム :Agilent Technologies社製の「HP−AL/S」(商品名)[内径0.32mm、長さ25m]
サンプリングラインの温度:250℃に保持
サンプル液量:1μL
キャリアガス:He
カラム流量 :2.30mL/分
カラムの昇温プログラム:分析開始から10分間は35℃に保持、その後20℃/分で200℃まで昇温した後、200℃で20分保持した。
(重合工程)
内部の直径12cm、高さ40cmの円筒形で、ジャケットと攪拌機のついたSUS304製の反応器を、底部を入り口、頂部を出口として直列で2基連結して、1基目を重合反応器、2基目を変成反応器として用いた。
ブタジエン含有組成物を5.0g/min、スチレンを2.5g/min、n−ヘキサンを40g/minの条件で混合し、1基目の重合反応器に入れる直前にn−ブチルリチウムを0.02mmol/minで混合し、スタティックミキサーで混合した後に1基目の重合反応器底部から反応器内に連続供給した。さらに、極性物質として2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパンを6.2mg/minと、重合開始剤としてn−ブチルリチウムを0.10mmol/minとを1基目の重合反応器底部から反応器内に供給し、反応器出口の内温が90℃になるように調整して、重合反応を継続した。
2基目の変成反応器出口の内温が87℃になるように調整し、1基目の変成反応器の頂部から取り出した重合体溶液を2基目の変成反応器の底部から反応器内に添加した。また、変性剤として1,4−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ピペラジンを0.012mmol/minの速度で2基目の変成反応器の底部から反応器内に添加し、変性(カップリング)反応を実施した。
2基目の変成反応器の頂部から取り出した重合体溶液に酸化防止剤(ジブチルヒドロキシトルエン:BHT)を重合体100gあたり0.2gとなるように、0.02g/min(n−ヘキサン溶液)で連続添加し、変性を終了させた。その後、溶媒を除去し、変性スチレン−ブタジエン共重合体を得た。
さらに、この変性スチレン−ブタジエン共重合体溶液にS−RAEオイル(JX日鉱石日石エネルギー(株)製、NC−140)を重合体100質量部あたり37.5質量部添加した後に、ドラムドライヤーで溶媒を除去して実施例1の油展変性スチレン−ブタジエン共重合体を得た。
(分子量測定)
ポリスチレン系ゲルを充填剤としたカラムを3本連結したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、クロマトグラムを測定し、標準ポリスチレンを使用した検量線により、実施例1の油展変性スチレン−ブタジエン共重合体の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を求めた。さらに、この重量平均分子量と数平均分子量の比から分子量分布(Mw/Mn)を求めた。測定条件を以下に示す。
[測定条件]
溶離剤 :テトラヒドロフラン
溶離剤の流量 :1.0mL/min
カラム :ガードカラム(東ソー製TSKguradcolumn HHR−H)と3本のカラム(東ソー製TSKgel G6000HHR、TSKgel G5 000HHR、TSKgel G4000HHR)とを連結したもの
オーブンの温度:40℃
検出器 :東ソー製 HLC8020のRI検出器
サンプル :実施例1の油展変性スチレン−ブタジエン共重合体10mgをテトラヒドロフラン20mLに溶かした溶液を200μL使用
分子量測定の結果、実施例1の油展変性スチレン−ブタジエン共重合体の重量平均分子量Mwは223,000、数平均分子量Mnは112,000であり、Mw/Mnは1.99であった。
〔実施例2〕
フランの添加量を5molppmとした以外は、実施例1と同じ条件で不飽和環状エーテルの添加工程を行って、実施例2のブタジエン含有組成物を得た。また、実施例1と同じ条件で重合工程を行い、実施例2の油展変性スチレン−ブタジエン共重合体を得た。実施例2の油展変性スチレン−ブタジエン共重合体の重量平均分子量Mwは191,000、数平均分子量Mnは93,000であり、Mw/Mnは2.05であった。
〔実施例3〕
フランの添加量を450molppmとした以外は、実施例1と同じ条件で不飽和環状エーテルの添加工程を行って、実施例3のブタジエン含有組成物を得た。また、実施例1と同じ条件で重合工程を行い、実施例3の油展変性スチレン−ブタジエン共重合体を得た。実施例3の油展変性スチレン−ブタジエン共重合体の重量平均分子量Mwは230,000、数平均分子量Mnは119,000であり、Mw/Mnは1.93であった。
〔実施例4〕
フランの添加量を1,000molppmとした以外は、実施例1と同じ条件で不飽和環状エーテルの添加工程を行って、実施例4のブタジエン含有組成物を得た。また、実施例1と同じ条件で重合工程を行い、実施例4の油展変性スチレン−ブタジエン共重合体を得た。実施例4の油展変性スチレン−ブタジエン共重合体の分子量を測定したところ、重量平均分子量Mwは324,000、数平均分子量Mnは102,000であり、Mw/Mnは3.18であった。
〔比較例1〕
不飽和環状エーテルを添加していないブタジエンを用いて、実施例1と同じ条件で重合工程を行い、比較例1の油展変性スチレン−ブタジエン共重合体を得た。なお、原料ブタジエンを分析した結果、原料ブタジエン中のフランは検出されなかった。また、比較例1の油展変性スチレン−ブタジエン共重合体の重量平均分子量Mwは160,000、数平均分子量Mnは40,000であり、Mw/Mnは4.00であった。
〔比較例2〕
不飽和環状エーテルを添加していないブタジエンを用いて、1基目の重合反応器に入れるのと同時に液体のフランを6.8mg/minで混合した以外は実施例1と同じ条件で重合工程を行い、比較例2の油展変性スチレン−ブタジエン共重合体を得た。比較例2の油展変性スチレン−ブタジエン共重合体の重量平均分子量Mwは160,000、数平均分子量Mnは38,000であり、Mw/Mnは4.21であった。実施例1と比較例2の比較より、重合工程中に不飽和環状エーテルをブタジエンに添加しても分子量分布の狭い重合体は得られないことが分かった。
Figure 2014084290
本発明のブタジエン含有組成物は、合成ゴムや樹脂の原料として好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. ブタジエンと、不飽和環状エーテルとを含有する、ブタジエン含有組成物。
  2. 前記不飽和環状エーテルの濃度xが、0<x≦500molppmである、請求項1に記載のブタジエン含有組成物。
  3. 前記不飽和環状エーテルとしてフランを含む、請求項1又は2に記載のブタジエン含有組成物。
  4. 重合禁止剤をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のブタジエン含有組成物。
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