JP2014084055A - ブレーキシステムの故障診断装置及びブレーキシステムの故障診断方法 - Google Patents

ブレーキシステムの故障診断装置及びブレーキシステムの故障診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】いかなる状況でもブレーキシステムの故障診断ができるブレーキシステムの故障診断装置及びブレーキシステムの故障診断方法を提供する。
【解決手段】本発明の一態様は、ブレーキシステムの故障診断装置において、ブレーキブースタ12の負圧室内の圧力を検出する負圧センサ16および電動バキュームポンプ18の駆動電流値を検出するシャント抵抗器28の少なくとも一方の検出結果と、電動バキュームポンプ18の吐出口18b側の配管内の圧力を検出する圧力検出手段26の検出結果とに基づいて電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定するECU24を有する。
【選択図】図2

Description

この発明は、ブレーキブースタの負圧室に負圧を供給する電動バキュームポンプを有するブレーキシステムの故障診断装置及びブレーキシステムの故障診断方法に関する。
一般に、車両におけるブレーキシステムのブレーキブースタの負圧室は、エンジンの吸気系内の負圧の供給を受けている。そして、ブレーキブースタの負圧室において十分な負圧を得るために、エンジンの吸気系からブレーキブースタの負圧室に負圧を供給するための主負圧通路に対して、並列に電動バキュームポンプを配置し、この電動バキュームポンプからブレーキブースタの負圧室に負圧を供給することが行われている。
このようなブレーキシステムに関して特許文献1には、真空ポンプの吐出側とエンジンの吸気系とを接続する吐出通路を設け、この吐出通路に逆止弁を配置するとともに、この逆止弁と真空ポンプの吐出側との間を外気に解放する解放通路を設け、この解放通路に逆止弁を配置する技術が開示されている。
特開平8−192737号公報
ブレーキシステムにおいては、上記のように、電動バキュームポンプからブレーキブースタの負圧室に負圧を供給することが行われているが、電動バキュームポンプが正常に駆動していないとブレーキブースタの負圧室内を所望の負圧にすることができず、ブレーキブースタによりブレーキペダルの踏力に対してアシスト力を十分に発生させることができないおそれがある。そのため、電動バキュームポンプの機能の正常性を判定することが必要になるが、特許文献1の技術ではブレーキシステムの故障診断については何ら開示されていない。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、いかなる状況でもブレーキシステムの故障診断ができるブレーキシステムの故障診断装置及びブレーキシステムの故障診断方法を提供すること、を課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、ブレーキブースタの負圧室とエンジンの吸気系とに接続する第1通路と、前記第1通路から分岐する第2通路と、前記第2通路上に設けられる電動バキュームポンプと、前記第1通路を介して前記吸気系側から前記負圧室側へ流体が流入すること、および、前記第2通路を介して前記吸気系側から前記負圧室側へ流体が流入すること、の少なくともいずれか一方を防ぐ第1逆止弁と、前記第1通路を介して前記吸気系側から前記負圧室側へ流体が流入することを防ぎ、かつ、前記第1通路を介して前記吸気系側および前記電動バキュームポンプの吐出口側から前記電動バキュームポンプの吸入口側へ流体が流入することを防ぐ第2逆止弁と、を備えるブレーキシステムの故障診断装置において、前記負圧室内の圧力を検出するブースタ内圧力検出手段および前記電動バキュームポンプの駆動電流値を検出する電流値検出手段の少なくとも一方の検出結果と、前記電動バキュームポンプの吐出口側の配管内の圧力を検出する配管内圧力検出手段の検出結果とに基づいて前記電動バキュームポンプの機能の正常性を判定する判定手段を有すること、を特徴とする。
この態様によれば、電動バキュームポンプの吐出口側の配管内の圧力とブレーキブースタの負圧室内の圧力との相関性、および電動バキュームポンプの吐出口側の配管内の圧力と電動バキュームポンプの駆動電流値との相関性の少なくとも一方を利用して、電動バキュームポンプの機能の正常性を判定できる。すなわち、電動バキュームポンプの吐出口側の配管内の圧力の違いにより電動バキュームポンプの駆動電流値やブレーキブースタの負圧室内の圧力が変化する特性を利用して、電動バキュームポンプの機能の正常性を判定できる。これにより、いかなる状況でもブレーキシステムの故障診断ができる。
上記の態様においては、前記ブレーキシステムは、前記電動バキュームポンプの吐出口の接続先を、前記第1通路に連通して大気と遮断される吸気系側通路または前記第1通路と遮断され大気に連通する大気側通路のいずれかに切り替える切替手段を備え、前記配管内圧力検出手段は、前記電動バキュームポンプと前記切替手段との間における配管内の圧力を検出すること、が好ましい。
この態様によれば、電動バキュームポンプの吐出口の接続先を大気側通路に切り替えて、大気開放された電動バキュームポンプと切替手段との間における配管内の圧力の検出結果を利用することにより、吸気系の負圧の変動と切り離して電動バキュームポンプの機能の正常性を判定できる。そのため、吸気系の負圧の変動が大きい状況であっても、正確にブレーキシステムの故障診断ができる。また、電動バキュームポンプの吐出口の接続先を吸気系側通路にする場合と大気側通路にする場合の両系統において、ブレーキシステムの故障診断ができる。
上記課題を解決するためになされた本発明の他の態様は、ブレーキブースタの負圧室とエンジンの吸気系とに接続する第1通路と、前記第1通路から分岐する第2通路と、前記第2通路上に設けられる電動バキュームポンプと、前記第1通路を介して前記吸気系側から前記負圧室側へ流体が流入すること、および、前記第2通路を介して前記吸気系側から前記負圧室側へ流体が流入すること、の少なくともいずれか一方を防ぐ第1逆止弁と、前記第1通路を介して前記吸気系側から前記負圧室側へ流体が流入することを防ぎ、かつ、前記第1通路を介して前記吸気系側および前記電動バキュームポンプの吐出口側から前記電動バキュームポンプの吸入口側へ流体が流入することを防ぐ第2逆止弁と、を備えるブレーキシステムの故障診断方法において、前記負圧室内の圧力および前記電動バキュームポンプの駆動電流値の少なくとも一方の検出結果と、前記電動バキュームポンプの吐出口側の配管内の圧力の検出結果とに基づいて前記電動バキュームポンプの機能の正常性を判定すること、を特徴とする。
この態様によれば、電動バキュームポンプの吐出口側の配管内の圧力とブレーキブースタの負圧室内の圧力との相関性、および電動バキュームポンプの吐出口側の配管内の圧力と電動バキュームポンプの駆動電流値との相関性の少なくとも一方を利用して、電動バキュームポンプの機能の正常性を判定できる。すなわち、電動バキュームポンプの吐出口側の配管内の圧力の違いにより電動バキュームポンプの駆動電流値やブレーキブースタの負圧室内の圧力が変化する特性を利用して、電動バキュームポンプの機能の正常性を判定できる。これにより、いかなる状況でもブレーキシステムの故障診断ができる。
上記の態様においては、前記ブレーキシステムは、前記電動バキュームポンプの吐出口の接続先を、前記第1通路に連通して大気と遮断される吸気系側通路または前記第1通路と遮断され大気に連通する大気側通路のいずれかに切り替える切替手段を備え、前記電動バキュームポンプの吐出口側の配管内の圧力の検出結果は、前記電動バキュームポンプと前記切替手段との間における配管内の圧力の検出結果であること、が好ましい。
この態様によれば、電動バキュームポンプの吐出口の接続先を大気側通路に切り替えて、大気開放された電動バキュームポンプと切替手段との間における配管内の圧力の検出結果を利用することにより、吸気系の負圧の変動と切り離して電動バキュームポンプの機能の正常性を判定できる。そのため、吸気系の負圧の変動が大きい状況であっても、正確にブレーキシステムの故障診断ができる。また、電動バキュームポンプの吐出口の接続先を吸気系側通路にする場合と大気側通路にする場合の両系統において、ブレーキシステムの故障診断ができる。
本発明に係るブレーキシステムの故障診断装置及びブレーキシステムの故障診断方法によれば、いかなる状況であってもブレーキシステムの故障診断ができる。
実施例1のブレーキシステム及びその故障診断装置の概略構成図である。 実施例1のブレーキシステム及びその故障診断装置の制御系を示すブロック図である。 実施例1のブレーキシステムの故障診断方法の一例を示すフローチャート図である。 エンジン負圧とポンプ電流値のマップ図の一例を示す図である。 エンジン負圧の検出結果が約−40kPaの場合のポンプ電流値に基づく判定図である。 エンジン負圧と到達負圧のマップ図の一例を示す図である。 エンジン負圧の検出結果が約−40kPaの場合の到達負圧に基づく判定図である。 実施例1のブレーキシステムの故障診断方法の他の例を示すフローチャート図である。 実施例1のブレーキシステムの故障診断方法の他の例を示すフローチャート図である。 実施例2のブレーキシステム及びその故障診断装置の概略構成図である。 実施例2のブレーキシステムの故障診断方法の一例を示すフローチャート図である。 エンジン負圧とポンプ電流値のマップ図の一例を示す図である。 エンジン負圧と到達負圧のマップ図の一例を示す図である。 実施例2のブレーキシステムの故障診断方法の他の例を示すフローチャート図である。 実施例2のブレーキシステムの故障診断方法の他の例を示すフローチャート図である。 変形例のブレーキシステム及びその故障診断装置の概略構成図である。 変形例のブレーキシステム及びその故障診断装置の概略構成図である。 変形例のブレーキシステム及びその故障診断装置の概略構成図である。
以下、本発明におけるブレーキシステムの故障診断装置及びブレーキシステムの故障診断方法を具体化した一実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。ここで、図1は、本実施例のブレーキシステム及びその故障診断装置の概略構成図である。また、図2は、本実施例のブレーキシステム及びその故障診断装置の制御系を示すブロック図である。なお、以下の説明において、「負圧」とは大気圧よりも低い圧力のことをいう。また、「負圧が高い」とは大気圧との差が大きいことをいい、「負圧が低い」とは大気圧との差が小さいことをいう。
〔実施例1〕
<ブレーキシステム及びその故障診断装置の構成および作用>
本実施例のブレーキシステム1及びその故障診断装置は、図1や図2に示すように、ブレーキペダル10と、ブレーキブースタ12と、マスターシリンダ14と、負圧センサ16と、電動バキュームポンプ18(図中「電動VP」と表記)と、第1逆止弁20と、第2逆止弁22と、ECU24と、圧力検出手段26、シャント抵抗器28などを有する。
ブレーキブースタ12は、図1に示すように、ブレーキペダル10とマスターシリンダ14との間に設けられている。このブレーキブースタ12は、ブレーキペダル10の踏力に対して所定の倍力比でアシスト力を発生させる。
ブレーキブースタ12は、その内部がダイアフラム(不図示)にて区画されており、マスターシリンダ14側に区画される負圧室(不図示)と、大気を導入可能な変圧室(不図示)とが設けられている。そして、ブレーキブースタ12の負圧室は、第1通路L1を介してエンジンの吸気管32に接続する。すなわち、第1通路L1は、ブレーキブースタ12の負圧室と吸気管32とに接続する。これにより、ブレーキブースタ12の負圧室には、エンジンの駆動時にスロットルバルブ34の開度に応じて吸気管32内にて発生する負圧が、第1通路L1を介して供給される。ここで、吸気管32は、本発明における「吸気系」の一例である。
マスターシリンダ14は、ブレーキブースタ12の動作によりブレーキ本体(不図示)の油圧を高めて、ブレーキ本体において制動力を発生させる。負圧センサ16は、ブレーキシステム1の故障診断装置の構成の一つを兼ねており、ブレーキブースタ12の負圧室内の負圧を検出する。なお、負圧センサ16は、本発明における「ブースタ内圧力検出手段」の一例である。
電動バキュームポンプ18は、図1に示すように、第2通路L2上に設けられ、吸入口18aが第2通路L2と第1通路L1とを介してブレーキブースタ12の負圧室に接続し、吐出口18bが第2通路L2を介して第1通路L1に接続している。ここで、第2通路L2は、第1通路L1上における第1逆止弁20と第2逆止弁22との間の位置から第1通路L1と分岐し、電動バキュームポンプ18を介して第1通路L1に接続する通路である。
また、電動バキュームポンプ18は、図2に示すように、モータやリレーを介してECU24に接続している。このようにして、電動バキュームポンプ18の駆動は、ECU24によって制御される。具体的には、電動バキュームポンプ18は、ECU24からの駆動開始信号に基づいて駆動を開始して、吸入口18aから第2通路L2と第1通路L1とを介してブレーキブースタ12の負圧室内に負圧を供給する。また、電動バキュームポンプ18は、ECU24からの駆動停止信号に基づいて駆動を停止して、吸入口18aから第2通路L2と第1通路L1とを介してブレーキブースタ12の負圧室内に負圧を供給することを停止する。
第1逆止弁20は、第1通路L1において、第2通路L2との分岐部分とブレーキブースタ12との間の位置に設けられている。また、第2逆止弁22は、第1通路L1において、第1逆止弁20よりも吸気管32側の位置であって第2通路L2との分岐部分と吸気管32との間の位置に設けられている。この第1逆止弁20と第2逆止弁22は、ともに、吸気管32側の負圧がブレーキブースタ12の負圧室側の負圧より高い場合のみ開弁状態になるように構成されており、ブレーキブースタ12の負圧室側から吸気管32側への流体の流れのみを許容する。具体的には、第1逆止弁20は、第1通路L1を介して吸気管32側からブレーキブースタ12の負圧室側へ気体が流入することを防ぎ、かつ、第2通路L2を介して吸気管32側からブレーキブースタ12の負圧室側へ気体が流入することを防ぐ。また、第2逆止弁22は、第1通路L1を介して吸気管32側からブレーキブースタ12の負圧室側へ気体が流入することを防ぎ、かつ、第1通路L1を介して吸気管32側及び電動バキュームポンプ18の吐出口18b側から電動バキュームポンプの吸入口18a側へ気体が流入することを防ぐ。このようにして、本実施例のブレーキシステム1は、第1逆止弁20と第2逆止弁22により、ブレーキブースタ12の負圧室内に負圧を封じ込めることができる。
ECU24は、ブレーキシステム1の故障診断装置の構成の一つを兼ねており、例えばマイクロコンピュータによって構成されており、制御プログラムを格納するROM、演算結果等を格納する読書き可能なRAM、タイマ、カウンタ、入力インタフェース、及び出力インタフェースを備えている。このECU24には、図2に示すように、負圧センサ16や電動バキュームポンプ18や圧力検出手段26やシャント抵抗器28などが接続されている。なお、ECU24は、本発明における「判定手段」を兼ねている。
このような構成のブレーキシステム1は、第1通路L1を介して吸気管32内の負圧をブレーキブースタ12の負圧室内に供給することにより、ブレーキブースタ12の負圧室内の負圧を調整することができる。また、ブレーキシステム1は、併せて、電動バキュームポンプ18を駆動させて第2通路L2と第1通路L1とを介して負圧をブレーキブースタ12の負圧室内に供給することにより、ブレーキブースタ12の負圧室内の負圧を調整することもできる。
また、圧力検出手段26は、例えば、圧力センサであり、電動バキュームポンプ18の吐出口18b側にある配管としての吸気管32内の圧力を検出する。この圧力検出手段26は、ブレーキシステム1の故障診断装置の構成の一つである。なお、圧力検出手段26は、本発明における「配管内圧力検出手段」の一例である。また、圧力検出手段26の代わりに吸気管32内の圧力を推定する圧力推定手段(不図示)を使用してもよい。
ここで、本実施例のブレーキシステム1は、その故障診断装置の構成の一つとして、図2に示すように、モータとリレーとの間に、電動バキュームポンプ18の駆動電流値を検出するための抵抗器であるシャント抵抗器28を有する。そして、シャント抵抗器28による検出結果の情報は、ECU24に送られる。なお、シャント抵抗器28は、本発明における「電流値検出手段」の一例である。
<ブレーキシステムの故障診断方法>
次に、以上のような構成のブレーキシステム1の故障診断方法について説明する。本実施例のブレーキシステム1の故障診断方法では、ECU24は、吸気管32内の負圧(以下、「エンジン負圧」ともいう)の検出結果と、電動バキュームポンプ18の駆動電流値(以下、「ポンプ電流値」ともいう)の検出結果との相関性、および、エンジン負圧の検出結果と、ブレーキブースタ12の負圧室内の到達負圧(以下、単に「到達負圧」ともいう)の検出結果との相関性から、電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定する。すなわち、ECU24は、エンジン負圧の違いによりポンプ電流値や到達負圧が変化する特性を利用して、電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定する。
なお、エンジン負圧は圧力検出手段26または上記の圧力推定手段(不図示)により検出され、ポンプ電流値はシャント抵抗器28により検出され、到達負圧は負圧センサ16により検出される。
そこで、本実施例のブレーキシステム1の故障診断方法について、具体的な実施例を説明する。まず、エンジン負圧の検出結果とポンプ電流値の検出結果との相関性、および、エンジン負圧の検出結果と到達負圧の検出結果との相関性、の両方に基づき電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定する場合について説明する。このとき、ECU24は、図3に示す制御ルーチンを所定時間毎に周期的に実行する。なお、以下に説明するブレーキシステム1の故障診断方法は、車両のイグニッションスイッチがオンにされるなどしてシステムの検出条件が成立した状態のもと行われるものとする。
そこで、図3に示すルーチンの処理が開始されると、まず、ECU24は、電動バキュームポンプ18を駆動させて(ONとして)(ステップS1)、圧力検出手段26によりエンジン負圧を検出する(ステップS2)。次に、ECU24は、エンジン負圧の検出結果に基づき、電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定するための判定値を決定する(ステップS3)。具体的には、エンジン負圧の検出結果に基づき、ポンプ電流値の所定の下限値および所定の上限値と、到達負圧の判定値とを決定する。ここでは、例えば、後述する図4や図6に示すマップ図を使用する。次に、ECU24は、ポンプ電流値が所定の下限値以上であるか否かを判定する(ステップS4)。そして、ポンプ電流値が所定の下限値以上である場合には、ECU24は、ポンプ電流値が所定の上限値以下であるか否かを判定する(ステップS5)。
そして、ステップS5にてポンプ電流値が所定の上限値以下である場合には、ECU24は、ブレーキペダル10が新たに踏み込まれたか否か(ブレーキがONとされたか否か)を判定する(ステップS6)。そして、ブレーキペダル10が新たに踏み込まれた場合には、ECU24は、そのままルーチン処理を終了する。
一方、ステップ6にてブレーキペダル10が新たに踏み込まれなかった場合には、ECU24は、電動バキュームポンプ18を駆動させてから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS7)。ここで、所定時間とは、ブレーキブースタ12の負圧室内の負圧が目標とする負圧値に到達するまでに要する時間である。
そして、電動バキュームポンプ18を駆動させてから所定時間が経過した場合には、ECU24は、到達負圧が判定値以下であるか否かを判定する(ステップS8)。すなわち、ECU24は、到達負圧が所定の負圧値(図6における判定値)と等しいか、あるいは所定の負圧値(図6における判定値)よりも高いか否かを判定する。
そして、ステップ8にて到達負圧が判定値以下である場合には、ECU24は、電動バキュームポンプ18の機能は正常であると判定する(ステップS9)。すなわち、到達負圧が所定の負圧値と等しいか、あるいは所定の負圧値よりも高い場合には、ECU24は、電動バキュームポンプ18の機能は正常であると判定する。
一方、ステップS4にてポンプ電流値が所定の下限値未満である場合や、ステップS5にてポンプ電流値が所定の上限値よりも大きい場合や、ステップS8にて到達負圧が判定値よりも大きい場合(到達負圧が所定の負圧値よりも低い場合)には、ECU24は、電動バキュームポンプ18の機能は異常であると判定する(ステップS10)。
以上のような本実施例のブレーキシステム1の故障診断方法において、具体例を用いて説明する。ここでは、例えば図4に示すようなエンジン負圧(図中の横軸)とポンプ電流値(図中の縦軸)とのマップ図を使用する。さらに、例えば図6に示すようなエンジン負圧(図中の横軸)と到達負圧(図中の縦軸)とのマップ図を使用する。
すると、例えば、エンジン負圧が約−40kPaの場合には、図4よりポンプ電流値の正常範囲は下限値が約4.3Aであって上限値が約5.0Aの範囲内であり、図6より到達負圧の判定値は約−90.5kPaである。そこで、エンジン負圧の検出結果が約−40kPaの場合に、図5に示すようにポンプ電流値の検出結果が図4に示す正常範囲内(約4.3A以上であって約5.0A以下の範囲内)にあり、かつ、図7に示すように到達負圧の検出結果が図6に示す判定値(約−90.5kPa)と等しいか、または図6に示す判定値よりも負圧が高い場合(図6の判定値のライン上の値、または図6の判定値のラインよりも下側の位置の値である場合)には、ECU24は、電動バキュームポンプ18の機能は正常であると判定する。なお、図5の縦軸はエンジン負圧を示し、図7の縦軸はエンジン負圧および到達負圧を示している。
一方、ポンプ電流値の検出結果が図4に示す正常範囲外である場合や、到達負圧の検出結果が図6に示す判定値よりも負圧が低い場合(図6の判定値のラインよりも上側の位置の値である場合)には、ECU24は、電動バキュームポンプ18の機能は異常であると判定する。
なお、その他、本実施例のブレーキシステム1の故障診断方法は、図8に示すように、エンジン負圧の検出結果とポンプ電流値の検出結果との相関性のみから電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定することもできる。このとき、ECU24は、図8に示す制御ルーチンを所定時間毎に周期的に実行する。
そこで、図8に示すルーチンの処理が開始されると、ECU24は、まず、電動バキュームポンプ18を駆動させて(ONとして)(ステップS11)、エンジン負圧を検出する(ステップS12)。次に、ECU24は、エンジン負圧の検出結果に基づき、電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定するための判定値を決定する(ステップS13)。具体的には、エンジン負圧の検出結果に基づき、ポンプ電流値の所定の下限値および所定の上限値を決定する。次に、ポンプ電流値が所定の下限値以上であり(ステップS14:YES)、ポンプ電流値が所定の上限値以下である場合(ステップS15:YES)には、ECU24は、電動バキュームポンプ18の機能は正常であると判定する(ステップS16)。一方、ポンプ電流値が所定の下限値未満である場合(ステップS14:NO)、あるいは、ポンプ電流値が所定の上限値よりも大きい場合(ステップS15:NO)には、ECU24は、電動バキュームポンプ18の機能は異常であると判定する(ステップS17)。
また、その他、本実施例のブレーキシステム1の故障診断方法は、図9に示すように、エンジン負圧の検出結果と到達負圧の検出結果との相関性のみから電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定することもできる。このとき、ECU24は、図9に示す制御ルーチンを所定時間毎に周期的に実行する。
そこで、図9に示すルーチンの処理が開始されると、ECU24は、まず、電動バキュームポンプ18を駆動させて(ONとして)(ステップS21)、エンジン負圧を検出する(ステップS22)。次に、ECU24は、エンジン負圧の検出結果に基づき、到達負圧の判定値を決定する(ステップS23)。次に、ブレーキペダル10が新たに踏み込まれず(ブレーキがONとされず)(ステップS24:NO)、電動バキュームポンプ18を駆動させてから所定時間が経過した場合(ステップS25:YES)に、到達負圧が判定値以下である場合(ステップS26:YES)には、ECU24は、電動バキュームポンプ18の機能は正常であると判定する(ステップS27)。すなわち、到達負圧が所定の負圧値と等しいか、あるいは所定の負圧値よりも高い場合には、ECU24は、電動バキュームポンプ18の機能は正常であると判定する。一方、到達負圧が判定値よりも大きい場合(到達負圧が所定の負圧値よりも低い場合)(ステップS26:NO)には、ECU24は、電動バキュームポンプ18の機能は異常であると判定する(ステップS28)。
以上のように、本実施例によれば、吸気管32内の圧力とブレーキブースタ12の負圧室内の圧力との相関性、および吸気管32内の圧力と電動バキュームポンプ18の駆動電流値との相関性の少なくとも一方を利用して、電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定する。すなわち、ECU24は、エンジン負圧の違いによりポンプ電流値や到達負圧が変化する特性を利用して、電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定する。そのため、エンジンの稼働状況によってエンジン負圧が変動しても、電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定できる。したがって、いかなる状況であってもブレーキシステム1の故障診断ができる。
〔実施例2〕
また、実施例2として、図10に示すようなブレーキシステム2及びその故障診断装置も考えられる。ブレーキシステム2は、ブレーキシステム1と異なる点として、第2通路L2にて電動バキュームポンプ18の吐出口18bの位置に切替弁30を有する。切替弁30は、電動バキュームポンプ18の吐出口18bの接続先を、吸気系側通路LAまたは大気側通路LBのいずれかに切り替える切替手段である。ここで、吸気系側通路LAは第1通路L1に連通して大気と遮断される通路であり、大気側通路LBは第1通路L1と遮断され大気に連通する通路である。また、切替弁30の駆動は、ECU24によって制御される。
なお、切替弁30は、非通電(非駆動)時に電動バキュームポンプ18の吐出口18bの接続先を吸気系側通路LAとし、通電(駆動)時に電動バキュームポンプ18の吐出口18bの接続先を大気側通路LBに切り替えるように構成されている。また、切替弁30の具体例としては、電磁式の三方弁などが考えられる。
また、ブレーキシステム2は、ブレーキシステム1と異なる点として、圧力検出手段26が、第2通路L2にて電動バキュームポンプ18の吐出口18bと切替弁30との間における配管内の圧力(以下、「吐出口負圧」ともいう)を検出する。
本実施例のブレーキシステム2の故障診断方法は、図11に示すように、まず、切替弁30を大気開放に切り替える(ステップS31)。すなわち、切替弁30により、電動バキュームポンプ18の吐出口18bの接続先を、吸気系側通路LAから大気側通路LBに切り替える。そして、このように電動バキュームポンプ18の吐出口18bの接続先を大気側通路LBとした状態で、ステップS32〜S41の処理を行う。なお、ステップS32〜S41の処理の内容は、上記の図3のステップS1〜S10の処理の内容と同様であるが、ECU24は、吐出口負圧の検出結果とポンプ電流値の検出結果との相関性、および、吐出口負圧の検出結果と到達負圧の検出結果との相関性から、電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定する。
以上のような本実施例のブレーキシステム2の故障診断方法において、具体例を用いて説明する。ここでは、例えば図12に示すような吐出口負圧(図中の横軸)とポンプ電流値(図中の縦軸)とのマップ図を使用する。さらに、例えば図13に示すような吐出口負圧(図中の横軸)と到達負圧(図中の縦軸)とのマップ図を使用する。
すると、例えば、吐出口負圧が0kPaの場合には、図12よりポンプ電流値の正常範囲は下限値が約5.75Aであって上限値が約6.75Aの範囲内であり、図13より到達負圧の判定値は約−83kPaである。そこで、電動バキュームポンプ18の吐出口18bの接続先を大気側通路LBとして吐出口負圧が0kPaの場合に、ポンプ電流値の検出結果が図12に示す正常範囲内(約5.75A以上であって約6.75A以下の範囲内)にあり、かつ、到達負圧の検出結果が図13に示す判定値(約−83kPa)と等しいか、または図13に示す判定値よりも負圧が高い場合(図13の判定値上の値、または図13の判定値よりも下側の位置の値である場合)には、ECU24は、電動バキュームポンプ18の機能は正常であると判定する。
一方、ポンプ電流値の検出結果が図12に示す正常範囲外である場合や、到達負圧の検出結果が図13に示す判定値よりも負圧が低い場合(図13の判定値よりも上側の位置の値である場合)には、ECU24は、電動バキュームポンプ18の機能は異常であると判定する。
このように、図11に示すブレーキシステム2の故障診断方法は、電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定する際に、エンジンの稼働状況に関わらず、電動バキュームポンプ18の吐出口18bの接続先を大気側通路LBに切り替えて実施する。これにより、エンジン負圧の変動の影響を受けない安定した条件のもとで、電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定することができる。
なお、その他、本実施例のブレーキシステム2の故障診断方法は、図14に示すように、吐出口負圧の検出結果とポンプ電流値の検出結果との相関性のみから電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定することもできる。このとき、ECU24は、図14に示す制御ルーチンを所定時間毎に周期的に実行する。
そこで、図14に示すルーチンの処理が開始されると、ECU24は、まず、切替弁30を大気開放に切り替える(ステップS51)。すなわち、切替弁30により、電動バキュームポンプ18の吐出口18bの接続先を、吸気系側通路LAから大気側通路LBに切り替える。そして、このように電動バキュームポンプ18の吐出口18bの接続先を大気側通路LBとした状態で、ステップS52〜S58の処理を行う。なお、ステップS52〜S58の処理の内容は、上記の図8のステップS11〜S17の処理の内容と同様であるが、ECU24は、吐出口負圧の検出結果とポンプ電流値の検出結果との相関性から、電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定する。
また、その他、本実施例のブレーキシステム2の故障診断方法は、図15に示すように、吐出口負圧の検出結果と到達負圧の検出結果との相関性のみから電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定することもできる。このとき、ECU24は、図15に示す制御ルーチンを所定時間毎に周期的に実行する。
そこで、図15に示すルーチンの処理が開始されると、ECU24は、まず、切替弁30を大気開放に切り替える(ステップS61)。すなわち、切替弁30により、電動バキュームポンプ18の吐出口18bの接続先を、吸気系側通路LAから大気側通路LBに切り替える。そして、このように電動バキュームポンプ18の吐出口18bの接続先を大気側通路LBとした状態で、ステップS62〜S69の処理を行う。なお、ステップS62〜S69の処理の内容は、上記の図9のステップS21〜S28の処理の内容と同様であるが、ECU24は、吐出口負圧の検出結果と到達負圧の検出結果との相関性から、電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定する。
なお、ブレーキシステム2の故障診断方法において、切替弁30を大気開放に切り替えることなく、すなわち、切替弁30により電動バキュームポンプ18の吐出口18bの接続先を吸気系側通路LAにした状態で、電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定してもよい。
以上のように、本実施例によれば、電動バキュームポンプ18の吐出口18bと切替弁30との間における配管内の圧力と電動バキュームポンプ18の駆動電流値との相関性、および電動バキュームポンプ18の吐出口18bと切替弁30との間における配管内の圧力とブレーキブースタ12の負圧室内の圧力との相関性の少なくとも一方を利用して、電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定する。すなわち、ECU24は、吐出口負圧の違いによりポンプ電流値や到達負圧が変化する特性を利用して、電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定する。
そして、本実施例によれば、切替弁30により電動バキュームポンプ18の吐出口18bの接続先を大気側通路LBに切り替えることにより、吐出口負圧が大気圧になるとともにエンジン負圧の影響を受けなくなるので、エンジン負圧の変動と切り離して電動バキュームポンプ18の機能の正常性を判定できる。そのため、エンジン負圧の変動が大きい状況であっても正確にブレーキシステム2の故障診断ができる。
また、本実施例によれば、電動バキュームポンプ18の吐出口18bの接続先を吸気系側通路LAとする場合と大気側通路LBとする場合の両系統において、ブレーキシステム2の故障診断ができる。
〔変形例〕
変形例として、図16に示すような構成のブレーキシステム3としてもよい。ブレーキシステム3は、上記のブレーキシステム1と異なる点として、第2通路L2上における電動バキュームポンプ18の吐出口18b側の位置に第3逆止弁36を設けている。この変形例において、第3逆止弁36は、第2通路L2を介して吸気管32側からブレーキブースタ12の負圧室側へ気体が流入することを防ぐ。
また、変形例として、図17に示すような構成のブレーキシステム4としてもよい。ブレーキシステム4は、上記のブレーキシステム2と異なる点として、第1逆止弁20を第2通路L2上における電動バキュームポンプ18の吐出口18b側の位置に設けている。この変形例において、第1逆止弁20は、第2通路L2を介して吸気管32側からブレーキブースタ12の負圧室側へ気体が流入することを防ぐ。
以上のような変形例のブレーキシステム3,4は、第1逆止弁20または第3逆止弁36を第2通路L2上における電動バキュームポンプ18の吐出口18b側の位置に設けているので、電動バキュームポンプ18の駆動の停止後も、電動バキュームポンプ18内および第2通路L2の配管内が負圧で保持される。そのため、電動バキュームポンプ18の駆動の再開時に、電動バキュームポンプ18の駆動のアシスト効果(駆動トルクの低減の効果)を得ることができる。また、変形例のブレーキシステム3,4においても、上記のブレーキシステム1,2と同様の故障診断方法を行うことができ、上記のブレーキシステム1,2と同様の効果を得ることができる。
さらに、変形例として、図18に示すような構成のブレーキシステム5としてもよい。ブレーキシステム5は、上記のブレーキシステム2と異なる点として、第1逆止弁20を第2通路L2上における電動バキュームポンプ18の吸入口18a側の位置に設けている。この変形例において、第1逆止弁20は、第2通路L2を介して吸気管32側からブレーキブースタ12の負圧室側へ気体が流入することを防ぐ。また、変形例のブレーキシステム5においても、上記のブレーキシステム2と同様の故障診断方法を行うことができ、上記のブレーキシステム2と同様の効果を得ることができる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。
1〜5 ブレーキシステム
10 ブレーキペダル
12 ブレーキブースタ
14 マスターシリンダ
16 負圧センサ
18 電動バキュームポンプ(電動VP)
18a 吸入口
18b 吐出口
20 第1逆止弁
22 第2逆止弁
24 ECU
26 圧力検出手段
28 シャント抵抗器
30 切替弁
32 吸気管
34 スロットルバルブ
36 第3逆止弁
L1 第1通路
L2 第2通路
LA 吸気系側通路
LB 大気側通路

Claims (4)

  1. ブレーキブースタの負圧室とエンジンの吸気系とに接続する第1通路と、前記第1通路から分岐する第2通路と、前記第2通路上に設けられる電動バキュームポンプと、前記第1通路を介して前記吸気系側から前記負圧室側へ流体が流入すること、および、前記第2通路を介して前記吸気系側から前記負圧室側へ流体が流入すること、の少なくともいずれか一方を防ぐ第1逆止弁と、前記第1通路を介して前記吸気系側から前記負圧室側へ流体が流入することを防ぎ、かつ、前記第1通路を介して前記吸気系側および前記電動バキュームポンプの吐出口側から前記電動バキュームポンプの吸入口側へ流体が流入することを防ぐ第2逆止弁と、を備えるブレーキシステムの故障診断装置において、
    前記負圧室内の圧力を検出するブースタ内圧力検出手段および前記電動バキュームポンプの駆動電流値を検出する電流値検出手段の少なくとも一方の検出結果と、前記電動バキュームポンプの吐出口側の配管内の圧力を検出する配管内圧力検出手段の検出結果とに基づいて前記電動バキュームポンプの機能の正常性を判定する判定手段を有すること、
    を特徴とするブレーキシステムの故障診断装置。
  2. 請求項1のブレーキシステムの故障診断装置において、
    前記ブレーキシステムは、前記電動バキュームポンプの吐出口の接続先を、前記第1通路に連通して大気と遮断される吸気系側通路または前記第1通路と遮断され大気に連通する大気側通路のいずれかに切り替える切替手段を備え、
    前記配管内圧力検出手段は、前記電動バキュームポンプと前記切替手段との間における配管内の圧力を検出すること、
    を特徴とするブレーキシステムの故障診断装置。
  3. ブレーキブースタの負圧室とエンジンの吸気系とに接続する第1通路と、前記第1通路から分岐する第2通路と、前記第2通路上に設けられる電動バキュームポンプと、前記第1通路を介して前記吸気系側から前記負圧室側へ流体が流入すること、および、前記第2通路を介して前記吸気系側から前記負圧室側へ流体が流入すること、の少なくともいずれか一方を防ぐ第1逆止弁と、前記第1通路を介して前記吸気系側から前記負圧室側へ流体が流入することを防ぎ、かつ、前記第1通路を介して前記吸気系側および前記電動バキュームポンプの吐出口側から前記電動バキュームポンプの吸入口側へ流体が流入することを防ぐ第2逆止弁と、を備えるブレーキシステムの故障診断方法において、
    前記負圧室内の圧力および前記電動バキュームポンプの駆動電流値の少なくとも一方の検出結果と、前記電動バキュームポンプの吐出口側の配管内の圧力の検出結果とに基づいて前記電動バキュームポンプの機能の正常性を判定すること、
    を特徴とするブレーキシステムの故障診断方法。
  4. 請求項3のブレーキシステムの故障診断方法において、
    前記ブレーキシステムは、前記電動バキュームポンプの吐出口の接続先を、前記第1通路に連通して大気と遮断される吸気系側通路または前記第1通路と遮断され大気に連通する大気側通路のいずれかに切り替える切替手段を備え、
    前記電動バキュームポンプの吐出口側の配管内の圧力の検出結果は、前記電動バキュームポンプと前記切替手段との間における配管内の圧力の検出結果であること、
    を特徴とするブレーキシステムの故障診断方法。
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