JP2010208637A - 車両の負圧システム - Google Patents

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Abstract

【課題】精度良く負圧センサの故障を正確に検知し、適切な負圧ポンプの作動により負荷を駆動する負圧システムを提供する。
【解決手段】負圧を駆動力として作動する負荷と、負荷とエンジンのスロットル弁よりも下流の吸気管とを接続する第1の配管と、負圧ポンプと、負荷と負圧ポンプとを負圧ポンプ側を順方向とする第2の一方向弁を介して接続する第2の配管と、負荷側の負圧を検出する負圧センサと、負圧センサの検出値に基づいて、負圧ポンプを駆動するポンプ制御手段と、エンジンの運転状態を検出する運転状態センサと、負圧センサが正常であると判断する負圧センサ正常判断手段とを備え、負圧センサ正常判断手段は、イグニッションをオン後、エンジンが始動する前にブレーキペダルを踏み込んだ際の負圧センサ検出値の第1の変動量が第1の閾値を超えるか否かを判定して、第1の変動量が第1の閾値を超える場合は、負圧センサが正常であると判断する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の負圧システムに関する。特に、負圧ブースタなど負圧を駆動力とする負荷の負圧を検出する負圧センサの故障判定に関する。
ブレーキ操作の際に要する人力をアシストして軽減するためのブレーキ装置を備えた車両が増えている。こうしたブレーキ装置としては、エンジンのスロットル弁よりも下流側の吸気管側に発生する負圧を利用するタイプのものが一般的である。しかしながら、スロットル弁を全開した場合などでは、スロットル弁の下流側でも吸空管通路の圧力が大気圧に近くなり、負圧が不足する。かかる状態でブレーキ操作をすると、負圧が不足して、アシスト力が軽減することから、ブレーキ操作の負担が増加する。
一方、電気自動車やディーゼルエンジン車両の負圧系のない車両では、負圧を空気式制動倍力装置により発生させて、この負荷を用いてブレーキ操作の際に要する人力をアシストしている。空気式制動倍力装置を用いたバキュームポンプモータ制御装置に関する先行技術としては、以下の特許文献1がある。
特許文献1では、負圧を貯えるバキュームタンクの圧力が基準圧以下になるとオンする圧力スイッチを設けて、圧力スイッチがオンすると、バキュームポンプが駆動されるともにコンデンサが放電され、圧力スイッチがオフすると、バキュームポンプが停止するとともに、コンデンサが充電されるようにし、負圧配管の接続部分の緩みや、配管のピンホールによる負圧の漏れがあると、バキュームタンク内の負圧が低下して、圧力スイッチがオン・オフすることによりバキュームポンプが駆動される回数をカウント、あるいはコンデンサの充電電圧をモニタすることにより、駆動回数が所定回数を越えたり、コンデンサの充電電圧が基準値を越えたりした場合に、エア漏れを検知することが記載されている。
特開平1−178070号公報
しかしながら、エンジンの負圧を用いたブレーキのアシストでは、エンジンの吸気管内の圧力が上昇して、大気圧に近くなると、フレーキ装置のアシストが不十分であり、運転者にブレーキ操作に負担をかけるという問題があった、
一方、特許文献1では、バキュームポンプの駆動・停止に基づくバキュームポンプの駆動回数のカウントやコンデンサの充電電圧を監視しているが、ブレーキ操作による負圧の減少とエア漏れによる負圧の減少とが区別されていないことから、例えば、頻繁にブレーキ操作を行った場合には、バキュームポンプの駆動・停止が頻繁に行われて、バキュームポンプの駆動回数が所定回数を越えてしまい、エア漏れでないにもかかわらずエア漏れであると誤判断をしてしまうという問題点があった。
特許文献1では、エンジンを装備しない電気自動車などであることから、バキュームポンプのみによりブレーキ操作をアシストするために、バキュームポンプの負担が大きく、バキュームポンプの消費電力等が大きくなるという問題がある。
エンジンの吸気管に発生する負圧及びバキュームポンプの負圧の双方により、ブレーキ操作をアシストする場合に、特許文献1のように、負圧ポンプの負圧に応じてON/OFFする圧力スイッチでは、負荷の負圧に応じて、適正にアシストするためにバキュームポンプを駆動することができない。更に、負圧ブースタの負荷の負圧を検出するセンサの出力値に基づいて、バキュームポンプの駆動を制御する場合には、センサが固着した場合に、バキュームポンプを正常に駆動制御できなくなるという問題点がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、エンジンの負圧及び負圧ポンプの負圧を用いて、エンジンの負圧の不足を負圧ポンプにより補うとともに、負圧センサをチェックする圧力センサを設けることなく、精度良く負圧センサの故障を正確に検知し、適切な負圧ポンプの作動により負荷を駆動する負圧システムを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明によれば、車両の負圧システムであって、負圧を駆動力として作動する負荷と、前記負荷とエンジンのスロットル弁よりも下流の吸気管とを前記吸気管側を順方向とする第1の一方向弁を介して接続する第1の配管と、負圧ポンプと、前記負荷と前記負圧ポンプとを前記負圧ポンプ側を順方向とする第2の一方向弁を介して接続する第2の配管と、前記負荷側の負圧を検出する負圧センサと、前記負圧センサの検出値に基づいて、前記負圧ポンプを駆動するポンプ制御手段と、前記エンジンの運転状態を検出する運転状態センサと、前記負圧センサが正常であると判断する負圧センサ正常判断手段とを備え、前記負圧センサ正常判断手段は、イグニッションをオン後、前記エンジンが始動する前にブレーキペダルを踏み込んだ際の前記負圧センサ検出値の第1の変動量が第1の閾値を超えるか否かを判定して、前記第1の変動量が前記第1の閾値を超える場合は、前記負圧センサが正常であると判断するものであることを特徴とする車両の負圧システムが提供される。
請求項2記載の発明によれば、車両の負圧システムであって、負圧を駆動力として作動する負荷と、前記負荷とエンジンのスロットル弁よりも下流の吸気管とを前記吸気管側を順方向とする第1の一方向弁を介して接続する第1の配管と、負圧ポンプと、前記負荷と前記負圧ポンプとを、前記負圧ポンプ側を順方向とする第2の一方向弁を介して接続する第2の配管と、前記負荷側の負圧を検出する負圧センサと、前記負圧ポンプを前記負圧センサの故障判断用に作動する故障検知用ポンプ制御手段と、前記負圧センサの検出値に基づいて、前記負圧ポンプを駆動するポンプ通常制御手段と、前記エンジンの運転状態を検出する運転状態センサと、前記負圧センサが正常であると判断する負圧センサ正常判断手段とを備え、前記負圧センサ正常判断手段は、イグニッションをオン後、前記エンジンが始動する前にブレーキペダルを踏み込んだ際の負圧センサ検出値の第1の変動量が第1の閾値を超えるか否かを判定して、前記第1の変動量が前記第1の閾値を超える場合は、前記負圧センサが正常であると判断するものであることを特徴とする車両の負圧システムが提供される。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明において、前記負圧センサが故障であると判断する負圧センサ故障判断手段と、前記負圧センサの故障の判断を保留する故障判断保留手段とを更に備え、前記負圧センサ故障判断手段は、前記運転状態センサで検出した運転状態に基づき、前記エンジンの始動による前記吸気管の前記負圧に基づく前記負圧センサの検出値の最小値が第2の閾値よりも大きいか否かを判定し、前記最小値が前記第2の閾値よりも大きい場合は、前記負圧センサが故障であると判断するものであり、前記故障判断保留手段は、前記エンジンの始動による前記吸気管の負圧に基づく前記負圧センサの検出値の第2の変動量が第3の閾値を越えず、且つ前記最小値が前記第2の閾値よりも小さいときは、前記負圧センサの故障の判断を保留するものであることを特徴とする負圧システムが提供される。
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明において、前記負荷の作動状態を検出する作動センサと、前記作動センサにより検出された前記負荷の作動状態に基づき、前記負荷の一定時間以上の作動により前記負圧センサの検出値の第2の変動量が第4の閾値を越えるか否かを判定し、前記第2の変動量が前記第4の閾値を越えない場合は、前記負圧センサの故障であると判断する保留後センサ故障判断手段とを更に具備したことを特徴とする車両の負圧システムが提供される。
請求項5記載の発明によれば、請求項2記載の発明において、前記故障検知用ポンプ制御手段は、前記エンジンが始動する前に前記負圧センサが正常であると判断された場合、前記負圧ポンプを故障検知用に作動させないことを特徴とする請求項2記載の車両の負圧システムが提供される。
請求項1又は2記載の発明によると、エンジンが始動する前に負圧センサの正常判断を行うことができるため、判断を早く行うことができ、これにより、以下の効果が有る。
エンジン始動後では、エンジン始動判定のためにエンジン回転数を加味したり、負圧センサ判定にインマニ圧等を使用することから、負圧センサのほかにエンジン回転数センサ、インマニ圧センサの故障の可能性も加味する必要があるが、請求項1又は2記載の発明は、ブレーキペダル操作による負圧消費に絞った判定を行うことができる。
また、ブレーキペダル操作による負圧消費に絞った判定を行うことができるため、エンジン始動後のインマニ圧などを加味する必要がなく、正確に判定を行うことができる。エンジンが始動する前に負圧センサが正常であると判断された以後の制御負荷を低減することができる。
本発明の実施形態による負圧システムを含む車両の構成図である。 図1中のブレーキECUの機能ブロック図である。 ポンプ制御手段の制御方法を示すフローチャートである。 リーク検知方法のフローチャートである。 リーク検知を示すタイムチャートである。 マスタパワーセンサの固着判定方法を示す概略フローチャートである。 マスタパワーセンサの固着判定方法を示す詳細フローチャートである。 マスタパワーセンサの固着判定方法を示す詳細フローチャートである。 エンジン始動前のマスタパワーセンサ正常を示すタイムチャートである。 エンジン始動後のマスタパワーセンサ正常を示すタイムチャートである。 エンジン始動後のマスタパワーセンサ固着を示すタイムチャートである。 判断保留を示すタイムチャートである。 判断保留後のマスタパワーセンサ正常を示すタイムチャートである。 判断保留後のマスタパワーセンサ固着を示すタイムチャートである。 ブレーキスイッチの故障を示すタイムチャートである。
図1は、本発明の実施形態による車両の負圧システムの構成図である。図1に示すように、車両は、エアクリーナ2と、吸気管4と、スロットル弁6と、インテークマニホールド(インマニ)8と、燃焼室10と、DBW12と、インマニ圧センサ14と、エンジン回転数センサ15とスロットル開度センサ16等を含むエンジン1、第1の配管18、第1のチェックバルブ20、第2の配管23、第3の配管22、第2のチェックバルブ24、フィルタ26、電動負圧ポンプ28、リレー30、ヒューズ32、マスタシリンダ34、マスタパワー36、マスタパワーセンサ(M/P圧センサ)38、ブレーキペダル40、ブレーキスイッチ42、アクセルペダル43、アクセルペダル開度センサ44、イグニッションスイッチ45、ブレーキECU46、メータECU48、エンジンECU49、CAN50、メータ52及び表示装置54を有する。
エンジン1は、例えば、直列4気筒タイプのガソリンエンジンであり、大気から各気筒内に空気を導入する吸気管4を有する。吸気管4の入口には、エンジン1の気筒内に吸入する空気を濾過するエアクリーナ2が設けられている。エアクリーナ2の下流側には大気からエンジン1へ吸入される空気の量を計測する図示しないエアフローメータが設けられ、その下流側には、スロットル弁6が設けられている。
スロットル弁6は、電子スロットルとして、エンジンECU49により制御されるDBW12に駆動されて所望の開度に調整され、燃焼室10に供給される空気量を調節する。吸気管4はエンジン1の気筒分だけの枝路を有するインマニ8を介して燃焼室10に接続されている。インマニ圧センサ14はインマニ8の絶対圧(以下、インマニ圧)を検出する。エンジン回転数センサ15は、エンジン1のクランク軸の回転数NEを検出する。スロットル開度センサ16は、スロットル弁6の開度(スロットル開度TH)を検出する。センサ14,15,16などは、エンジン1の運転状態を検出する運転状態検出センサである。
第1の配管18は、インマニ8とマスタパワー36とを第1のチェックバルブ20及び第3の配管22を介して接続する配管である。第1のチェックバルブ20は、第1の配管18と第3の配管22との間に設けられるマスタパワー36からインマニ8への一方向弁である。
即ち、マスタパワー36からインマニ8へ第1のチェックバルブ20を通して空気が流入するが、インマニ8からマスタパワー36への空気の流入は第1のチェックバルブ20により阻止される。この結果、マスタパワー36の絶対圧(以下、圧力と略す)がインマニ8の圧力よりも高い場合は、インマニ8側の負圧によりマスタパワー36の圧力が下がるが、マスタパワー36の圧力がインマニ8の圧力よりも小さい場合は、第1のチェックバルブ20により、マスタパワー36の圧力は変化しない。尚、本明細書では、圧力の大小は、絶対圧の大小を意味する。また、負圧とは、大気圧よりも低いことを意味し、負圧が減少(増加)するとは、大気圧との差が減少(増加)、即ち、絶対圧が高く(低く)なることを意味する。
第3の配管22は、マスタパワー36の定圧室と第1のチェックバルブ20及び第2のチェックバルブ24とを接続する配管である。第2の配管23は電動負圧ポンプ28とマスタパワー36を第2のチェックバルブ24及び第3の配管22を介して接続する配管である。第2のチェックバルブ24は、第2の配管23と第3の配管22との間に設けられるマスタパワー36から電動負圧ポンプ28への一方向弁である。
即ち、マスタパワー36から電動負圧ポンプ28へ第2のチェックバルブ24を通して空気が排出されるが、電動負圧ポンプ28からマスタパワー36への空気の流入は第2のチェックバルブ24により阻止される。この結果、マスタパワー36の圧力が電動負圧ポンプ28側の圧力よりも高い場合は、電動負圧ポンプ28の負圧によりマスタパワー36の圧力が下がるが、マスタパワー36の圧力が電動負圧ポンプ28側の圧力よりも小さい場合は、第2のチェックバルブ24により、マスタパワー36の圧力は変化しない。
フィルタ26は、マスタシリンダ34側から流入する空気に含まれる塵などを除去する。電動負圧ポンプ28は、ブレーキECU46によるリレー30のオン/オフの制御により、電動機の駆動/駆動停止が制御されて、電動機が駆動されると、電動負圧ポンプ28は作動して、第2の配管23の空気を外部に排出する。電動機が駆動停止すると、電動負圧ポンプ28は第2の配管23の空気の外部への排出を停止し、不作動状態となる。
リレー30は、例えば、電磁石であり、ブレーキECU46によるコイル30aへの通電の制御により、接極子30bが電動負圧ポンプ28とバッテリBにそれぞれ接続された接点にオン/オフする。ヒューズ32は、バッテリBと電動負圧ポンプ28間に設けられ、電動負圧ポンプ28の電動機に過電流が流れることを阻止する。
マスタシリンダ34は、ブレーキペダル40の踏み込み量に応じた油圧に変える装置である。ブレーキペダル40の踏み込みをアシストするために、マスタパワー36がマスタシリンダ34とブレーキペダル40の間に設けられている。マスタパワー36は、運転者がブレーキペダル40を踏み込む力に、エンジン1の運転状態により発生するインマニ8の負圧と電動負圧ポンプ28による負圧を加えて制動力を強化し、ブレーキ操作時の踏力を軽減する装置である。
マスタパワー36は、第3の配管22に接続される定圧室、ブレーキペダル40の操作に応じて開閉される弁を通して、大気又は定圧室に連通する変圧室、定圧室と変圧室の間に設けられたダイヤフラム、ダイヤフラムに連結されたピストンなどから構成される。ブレーキペダル40が踏み込まれると、大気が変圧室に流入し、定圧室と変圧室の間の圧力差により変圧室から定圧室側にダイヤフラムが変形してピストンが押されることにより、マスタシリンダ34に油圧を発生する。
駆動輪Wには、ディスクブレーキ54が装備されている。ディスクブレーキ54には、図示しないブレーキアクチュエータを介してマスタシリンダ34に接続され、マスタシリンダ34で発生した油圧がブレーキアクチュエータを通して、ディスクブレーキ54に伝達されて、制動力が発生する。
マスタパワー圧センサ38は、マスタパワー36の定圧室の圧力(M/P圧)を検知する。ブレーキスイッチ42は、ブレーキペダル40が踏み込まれているか、解放されているかを検出し、ブレーキペダル40が踏み込み/解放を示す信号BKSWを出力する。アクセルペダル開度センサ44は、アクセルペダル43の踏み込み量を示すアクセルペダル開度APを出力する。イグニッションスイッチ45がオン/オフ操作されたとき、イグニッションスイッチ45のオン/オフ信号がブレーキECU46に入力される。
ブレーキECU46は、CPUやメモリ等を有する電子コントロールユニットであり、CPU上をプログラムが動作することにより実現される、図2に示す、ポンプ制御手段100、リーク判定手段102及びセンサ固着判定手段104を含む。ポンプ制御手段100は、固着検知用負圧電動ポンプ制御手段110、ポンプ作動禁止手段112、ポンプ通常作動制御手段114及び警報通知手段116を有する。
固着検知用負圧電動ポンプ制御手段110は、以下の機能を有する。
(1) イグニッションスイッチ45がオンされてから、エンジン1が始動されるまでに、センサ固着判定手段104がマスタパワー圧センサ38が固着していないと判断した場合は、固着検知用に電動負圧ポンプ28を作動しない。この場合、エンジン1が始動されてから、所定時間A秒、例えば、1秒後に、電動負圧ポンプ28の後述する通常制御に移行する。A秒後に通常制御に移行するのは、電動負圧ポンプ28の作動音がエンジン1の音で目立たなくなること、エンジン1が始動されると、スロットル開度THが全閉でエンジン1が始動されることから、インマニ8の負圧が増大して、M/P圧の負圧が増大することから、その間は、電動負圧ポンプ28を作動する必要がないこと、イグニッションスイッチ45オンのみを繰り返されて電動負圧ポンプ28が作動すると、電力の持ち出しがかさみバッテリBが消費したり、M/P圧が電動負圧ポンプ28の限界吸引圧に到達する可能性も増えてM/P圧が固着判定保留負圧にもなりやすいことによる。エンジン1が始動されたか否かは、例えば、エンジン回転数NEが所定値を越えたことにより判断する。
(2) センサ固着判定手段104がマスタパワー圧センサ38が固着しているか否かを判断するために、エンジン1始動後所定時間A秒、例えば、1秒経過してから、所定時間B秒、例えば、5秒間(ポンプ作動許可時間)、固着検知用に電動負圧ポンプ28を作動し、マスタパワー36を減圧する。エンジン1始動後所定時間A秒後に電動負圧ポンプ28を作動するのは、上記と同様の理由による。ポンプ作動許可時間内にセンサ固着判定手段104がマスタパワー圧センサ38が固着していないと判断した場合は、電動負圧ポンプ28の固着検知用作動終了(電動負圧ポンプ初期作動終了許可)であると判断して、通常制御に移行する。
ポンプ作動禁止手段112は、以下の機能を有する。
(1) ポンプ作動許可時間が経過したとき、センサ固着判定手段104がマスタパワー圧センサ38が固着していると判断したとき、ポンプ作動許可時間経過後は、電動負圧ポンプ28を不作動にする
(2) リーク判定手段102によりマスタパワー36の負圧がリークしていると判断された場合、電動負圧ポンプ28を不作動にする。
(3) ポンプ作動許可時間が経過したとき、センサ固着判定手段104がマスタパワー圧センサ38が固着しているとも、固着していないとも判断できない固着判断保留の場合は、ポンプ作動許可時間経過後は電動負圧ポンプ28を不作動にする。
マスタパワー36の負圧がリークしているとき、マスタパワー圧センサ38が固着しているとき、あるいは、固着の恐れがあるとき、電動負圧ポンプ28を通常制御の下で作動すると、頻繁又は常時、電動負圧ポンプ28が駆動されることになり消費電力が増大したり電動負圧ポンプ28が劣化することから、これらを抑制するためである。
ポンプ通常作動制御手段114は、ポンプ作動禁止手段112により電動負圧ポンプ28の作動が禁止されていない場合は、マスタパワー圧センサ38により検出されたM/P圧が閾値制御圧を超えているか否かを判定して、閾値制御圧を超えている場合は、リレー30をオンして、電動負圧ポンプ28を作動させる(以下、通常制御を行う)。
警報通知手段116は、マスタパワー36の負圧がリークしている場合、マスタパワー圧センサ38が固着している場合、マスタパワー圧センサ38の固着判定が保留されている場合、CAN50を通して、メータECU48に通知する。
リーク判定手段102は、マスタパワー36の負圧がリークしているか否かを判定するものであり、条件判定手段120及びリーク判断手段122を有する。
条件判定手段120は、マスタパワー36のM/P圧が変化するべきでない所定の場合であるか否かを、例えば、一定周期、10msecサイクルで、判定する。M/P圧が変化するべきでない場合とは、(ア)インマニ8がマスタパワー36に負圧を引かないこと、且つ、(イ)電動負圧ポンプ28がマスタパワー36に負圧を引かないこと、且つ、(ウ)ブレーキペダル40が操作されていないことである。
検知条件(ア),(イ)は、インマニ8や電動負圧ポンプ28がマスタパワー36に負圧を引いていると、マスタパワー36のM/P圧が小さくなることから、かかる場合に、マスタパワー36の負圧のリークを判定することは妥当でないからである。検知条件(ウ)は、ブレーキペダル40が踏まれていると、マスタパワー36の負圧がブレーキ操作のアシストに消費され、M/P圧が増加し、負圧のリークと区別できないからである。
検知条件(ア)は、インマニ圧がM/P圧よりも所定圧α、例えば、α=60mmHg、大きいことを条件としても良いし、スロットル開度センサ16により検知されるスロットル弁6のスロットル開度THが一定以上であることを条件としても良いし、アクセルペダル開度センサ44に検知されるアクセルペダル43のアクセルペダル開度APが一定値以上であることを用いても良い。スロットル開度が一定以上であると、スロットル弁6から吸気管4の下流側に空気が流入することにより、インマニ8のインマニ圧が大気圧に近いものとなるからである。また、スロットル弁6はアクセルペダル開度APに応じて開閉されることから、アクセルペダル開度APが一定値以上であれば、スロットル開度THも一定値以上となるからである。
更に、これらを複数、組み合わせても良い。例えば、インマニ圧がM/P圧よりも所定圧α大きく、且つアクセルペダル開度APが一定値以上であることを条件としても良い。インマニ8の圧力は場所により偏りがあることから、インマニ圧センサ14により検出されるインマニ圧のみによっては、また、アクセルペダル開度APやスロット開度THのみによっては、エンジン1の状態によりインマニ圧に差が生じることがあることから、マスタパワー36に負圧を引かないとはいえないことも考えられるからである。
検知条件(イ)は、ポンプ制御手段100が電動負圧ポンプ28を作動していない状態、即ち、ポンプ作動制御指令がOFFとなっていることを条件とする。
検知条件(ウ)は、ブレーキスイッチ42がOFFされていることにより検知する。尚、マスタシリンダ34とブレーキディスク48を接続する配管内に油圧が発生していないことを油圧センサにより検知することにより、ブレーキペダル40が踏み込まれていないと判断しても良い。
リーク判断手段122は、条件判定手段120が検知条件(ア),(イ),(ウ)が満たされていると判断し、M/P圧が継続的に増加した場合に、マスタパワー36の負圧がリークしているものと判断する。条件判定手段120が検知条件(ア),(イ),(ウ)が成立しないと判断した場合は、検知条件(ア),(イ),(ウ)が成立するまで、リークの判断を保留する。
M/P圧が継続的に増加したとの判断は、条件判定手段120が検知条件(ア),(イ),(ウ)が満たされていると判断した最初の時点でリーク検知タイマをセット後、タイマが経過するまでの一定時間内、例えば、2秒以内に、一定周期で、今回のM/P圧が前回のM/P圧よりも所定圧β以上、例えば、β=60mmHg以上大きいか否かをチェックし、所定圧βよりも大きいとき、リーク確定カウンタをインクリメントして、カウンタ値が一定の値、例えば、15となったときとする。
前回のM/P圧は、例えば、リーク確定カウンタがインクリメントされたとき、即ち、検知条件(ア),(イ),(ウ)が満たされ、且つ、そのときのM/P圧がそのときの前回のM/P圧よりも所定圧以上大きい場合に、そのときのM/P圧に更新される。検知条件(ア),(イ),(ウ)が満たされても、そのときのM/P圧が前回のM/P圧よりも所定圧以上大きくない場合には、前回のM/P圧は更新しない。マスタパワー36の負圧のリークによるマスタパワー36の圧力の上昇(負圧の漏れ)の状況は、マスタパワー36の圧力と漏れ先の圧力関係で細切れにしか発現しないからである。
マスタパワー36の負圧がリークしていると判断した場合は、ポンプ制御手段100にその旨を通知する。尚、検知条件(ア),(イ),(ウ)のいずれか一つの条件が満たされない場合、又はリーク検知タイマがタイムアウトした場合は、リーク検知タイマ及びリーク確定カウンタをリセットする、即ち、マスタパワー36の負圧のリークの検知を最初の状態から始める。
センサ固着判定手段104は、エンジン始動前センサ正常判断手段130、エンジン始動後センサ正常判断手段132、センサ固着判断手段134、固着判定禁止手段136及び保留後センサ固着判断手段138を有する。
エンジン始動前センサ正常判断手段130は、イグニッションスイッチ45のON後に、エンジン1が始動前(例えば、エンジン回転数NEが所定以下である場合)に、マスタパワー圧センサ38により検知されたM/P圧の変動量(その間のM/P圧の最大値と最小値の差)が閾値(第1の閾値)CmmHgよりも大きいか否かを判断し、M/P圧の変動量が閾値CmmHgよりも大きい場合は、エンジン1の始動前にマスタパワー圧センサ38が正常であると検知された旨をポンプ制御手段100に通知する。このような場合は、エンジン1の始動前にブレーキペダル40が踏み込まれて、マスタパワー36の負圧が消費されて、M/P圧の増加により変動したものである。
エンジン始動後センサ正常判断手段132は、イグニッションスイッチ45のON後に、エンジン1始動後のポンプ作動許可時間内に、マスタパワー圧センサ38により検知されたM/P圧の変動量(その間のM/P圧の最大値と最小値の差)が閾値(第1の閾値)CmmHgよりも大きいか否かを判断し、M/P圧の変動量が閾値CmmHgよりも大きい場合は、マスタパワー圧センサ38が正常であるとポンプ制御手段100にその旨を通知する。
エンジン1始動時は、スロットル弁6が全閉されていることによりインマニ8に負圧が発生して、マスタパワー36に負圧を引くこと、または、電動負圧ポンプ28が作動して、マスタパワー36に負圧を引くことにより、M/P圧が減少して変動する。尚、閾値CmmHgを変更して、電動負圧ポンプ28を作動せずに、エンジン1始動時の負圧のみにより、M/P圧の変動量が閾値よりも大きいことを検知しても良い。更に、エンジン1が負圧を発生していないとき、電動負圧ポンプ28を作動して、M/P圧の変動量が閾値よりも大きいことを検知しても良い。
センサ固着判断手段134は、イグニッションスイッチ45のON後に、エンジン1始動後電動負圧ポンプ28が作動してからポンプ作動許可時間B秒経過後に、マスタパワー圧センサ38により検知されたイグニッションスイッチ45がオンされてからそれまでのM/P圧の最小値が閾値DmmHgよりも大きいか否かを判断し、最小値が閾値DmmHgよりも大きい場合は、マスタパワー36に負圧が発生しているにもかかわらず、マスタパワー圧センサ38の検出値が大きいことから、マスタパワー圧センサ38の固着であると判断して、ポンプ制御手段100にその旨を通知する。
固着判定禁止手段136は、イグニッションスイッチ45のON後に、エンジン1始動後電動負圧ポンプ28が作動してからポンプ作動許可時間B秒内に、イグニッションスイッチ45がONされてからそれまでのM/P圧の変動量がCmmHgよりも小さく、且つそれまでのM/P圧の最小値が閾値(第2の閾値)DmmHgよりも小さい場合は、イグニッションONにおけるM/P圧の初期圧が小さい、例えば、電動負圧ポンプ28の吸引限界圧よりも低い場合には、マスタパワー圧センサ38が正常であっても、変動が小さくなることがあるので、マスタパワー圧センサ38が固着しているとも、正常であるとも判断ができないことから、判断することを禁止(判断保留)して、ポンプ制御手段100にその旨を通知する。
尚、マスタパワー36の負圧がリークしていても、マスタパワー圧センサ38が固着していると、負圧のリークが検知できないが、マスタパワー圧センサ38の固着が検知されて、電動負圧ポンプ28を作動させないので、マスタパワー36の負圧がリークしていても、電動負圧ポンプ28は作動しない。
保留後センサ固着判断手段138は、固着判定禁止手段136により判断が保留された場合は、ブレーキペダル40が踏まれていなか状態からブレーキペダル40が一定時間E秒間継続して踏まれたとき、その間のM/P圧の変動量が閾値(第3の閾値)CmmHgよりも小さい場合、マスタパワー圧センサ38が固着しているとポンプ制御手段100にその旨を通知する。ブレーキペダル40が踏まれると、マスタパワー36の負圧がブレーキのアシストに消費されて、負圧が減少して、M/P圧が減少するはずだからである。
メータECU48は、負圧がリークしていること、マスタパワー圧センサ38が固着していること、マスタパワー圧センサ38の固着判定が保留されていることがCAN50を通して、ブレーキECU46より通知された場合は、該当の警告ランプを点灯して表示装置52にその旨を表示する。
エンジンECU49は、エンジン1始動時は、DBW12を制御して、スロットル弁16を全閉にして、エンジン1を始動する。また、車両の走行時には、エンジン回転数NE及びアクセルペダル開度APより、目標エンジン出力トルクを算出し、目標出力トルクに応じて目標スロットル開度を決定し、スロットル開度センサ16により検出されたスロットル開度THが目標スロットル開度となるようスロットル弁6をDBW12を通して制御する。スロットル弁6の直ぐ下流に設けられる図示しない吸入空気圧センサからの吸入空気圧及び算出された空燃比に基づいて、目標燃料噴射量及び点火時期を算出して、目標燃料噴射量及び点火時期に応じて、燃料噴射弁を制御する。
CAN(Controller Area Network)50は、ブレーキECU46及びエンジンECU49などが通信を行うための通信バスである。表示装置52は、警告ランプ等を有し、各種警報などを表示する表示装置である。
図3はポンプ制御手段100の電動負圧ポンプ28の制御方法の一例を示すフローチャートである。ステップS2でイグニッションスイッチ45がONされたか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS4に進む。否定判定ならば、終了する。ステップS4でセンサ固着判定手段104は、マスタパワー圧センサ38が固着したか否かを判定する。
ステップS6でリーク判定手段102は、マスタパワー36の負圧がリークしているか否かを判定する。否定判定ならば、ステップS8に進む。肯定判定ならば、ステップS28に進む。ステップS8でリーク判定手段102によりマスタパワー36の負圧がリークしていると判定されたか否かを判別する。否定判定ならば、ステップS10に進む。肯定判定ならば、ステップS28に進む。
ステップS10でセンサ固着判定手段104によるマスタパワー圧センサ38の出力固定検知が終了したか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS12に進む。否定判定ならば、ステップS20に進む。ステップS12でセンサ固着判定手段104によりマスタパワー圧センサ38が固着していると判断されたか否かを判別する。否定判定ならば、ステップS14に進む。肯定判定ならば、ステップS28に進む。
ステップS14でエンジン1始動前であるか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS16に進む。否定判定ならば、ステップS18に進む。ステップS16でエンジン1始動前のマスタパワー圧センサ38が正常であると判定されたので、エンジン1始動後A秒、例えば、1秒経過したか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS18に進む。否定判定ならば、終了する。ステップS18で電動負圧ポンプ28の通常制御に移行する。
ステップS20でエンジン1始動後A秒経過したか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS22に進む。否定判定ならば、ステップ24に進む。ステップS22で固着判定用に電動負圧ポンプ28を作動させる。電動負圧ポンプ28の作動により、マスタパワー36に負圧が供給される。
ステップS24で固着判定用に電動負圧ポンプ28作動後B秒以上経過したか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS26に進む。否定判定ならば、終了する。ステップS26で固着判定用の電動負圧ポンプ28の作動時間が経過したが、マスタパワー36の固着判断が保留されているので、電動負圧ポンプ28を不作動とする。ステップS28でマスタパワー36の負圧がリーク、またはマスタパワー圧センサ38が固着しているので、電動負圧ポンプ28を不作動とする。
このように、マスタパワー36の負圧がリークしている場合やマスタパワー圧センサ38が固着故障であるとは、電動負圧ポンプ28を不作動とするので、消費電力の増加や電動負圧ポンプ28が劣化することを抑制できる。
図4及び図5はリーク判定手段102によるマスタパワー36の負圧リーク判定方法の一例を示すフローチャート及びタイムチャートである。図4に示すフローチャートは一定周期で実行される。ステップS2で信号BKSWがONであるか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS76に進む。否定判定ならば、ステップS52に進む。例えば、時刻t1〜t2では信号BKSWがONしており、マスタパワー36の負圧がリークでない場合でもM/P圧が増加するので、リーク判定を行わない。
ステップS52でポンプ作動指令がONされ電動負圧ポンプ28が作動しているか否かを判別する。肯定判定ならば、ステップS76に進む。否定判定ならば、ステップS54に進む。時刻t0以前や時刻t3〜t4では、ポンプ作動指令がONされ電動負圧ポンプ28が作動しており、M/P圧が減少していることから、マスタパワー36の負圧のリークを検知することは妥当でないからである。
ステップS54でアクセル開度APが一定値以上(アクセルペダルON)であるか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS56に進む。否定判定ならば、ステップS76に進む。アクセル開度APが全開であれば、インマニ圧が大気圧に近い値であり、インマニ8がマスタパワー36に負圧を引くことが少ないと考えられるからである。
ステップS56でインマニ圧センサ14より検出されたインマニ圧がマスタパワー圧センサ38より検出されたM/P圧よりも所定圧α(α>0)mmHg高いか否かを判定する。肯定判定ならばステップS58に進む。否定判定ならば、ステップS76に進む。
例えば、時刻t4では、アクセルペダルAPがON、信号BKSWがOFF、ポンプ作動指令がOFF、インマニ圧がM/P圧よりも所定圧α高いことから、ステップS58に進む。
ステップS58でリーク検知タイマセット済みであるか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS64に進む。否定判定ならば、ステップS60に進む。ステップS60でリーク検知タイマをセットする。例えば、ステップS50〜S56の検知条件を満たす最初の時刻t4でリーク検知タイマがセットされる。ステップS62で検知開始時M/P圧に現在のM/P圧を設定して、今回の処理を終了する。
ステップS64で現在のM/P圧が検知開始時M/P圧(前回のM/P圧)に比べて所定圧β大きいか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS70に進む。否定判定ならば、ステップS66に進む。ステップS66でリーク検知タイマが経過したか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS68に進む。否定判定ならば、今回の処理を終了する。
ステップS68でリーク検知タイマが経過するまでにリークであると判断できなかったのでリーク検知タイマをリセットする。ステップS70でリーク確定カウンタを1インクリメントする。ステップS72でリーク確定カウンタが規定値以上であるか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS74に進む。否定判定ならば、ステップS78に進み、現在のM/P圧を次回の処理において前回のM/P圧とするべく、検知開始時M/P圧に現在のM/P圧を設定する。
ステップS74で、リーク検知タイマがタイムアウトするまでに、検知条件(ア)〜(ウ)が成立し、M/P圧が継続的に増加(今回のM/P圧が前回のM/P圧よりも所定圧β増加している回数が規定値に到達)したことから漏れ検知を確定する。例えば、時刻t4でリーク検知が確定される。
ステップS76で検知条件(ア)〜(ウ)の少なくとも一つが成立しなかったので、リーク検知タイマをリセットする。ステップS78で検知開始時M/P圧にM/P圧を設定して今回の処理を終了する。尚、リーク確定カウンタが規定値を越えない場合には、M/P圧が検知開始時M/P圧に設定され、次回の処理において、前回のM/P圧として処理される。
図6はセンサ固着判断手段134のセンサ固着判定方法の一例を示す概略フローチャートである。図7及び図8はその詳細フローチャートである。図9〜図15はタイムチャートであり、aはマスタパワー圧センサ38に検出されるM/P圧、bはインマニ圧、cは大気圧である。
ステップS100,S150でマスタパワー圧センサ38の出力固定検知が終了(F_E=1)したか否かを判定する。肯定判定ならば、終了する。否定判定ならば、ステップS102,S152に進む。ステップS102,S152でポンプ初期作動終了フラグ(F_B)が1であるか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS106,S155に進む。ここで肯定判定されるのは、エンジン1始動後(A+B)秒経過し、マスタパワー圧センサ38の固着判定が保留されているときであり、この場合は、ブレーキペダル40がまれたことによるM/P圧の変動を検知することにより固着判定を行う。
(a) エンジン1始動前のマスタパワー圧センサ38の正常判断
図9はエンジン1始動前のマスタパワー圧センサ38の正常判断を示すタイムチャートである。時刻t0でイグニッションスイッチ45がONされたものとする。ステップS104,154でエンジン1始動後(A+B)秒経過(T10MSACR>#TMEVPSFS0)したか否かを判定する。T10MSACRはエンジン1の始動時に起動されるタイマである。肯定判定ならば、ステップS112,S174に進む。否定判定ならば、ステップS106,S155に進む。ここでは、ステップS106,S155に進む。
ステップS106,S155〜S162でイグニッションスイッチ45がONされてからM/P圧の変動量がCmmHg以上であったか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS108に進む。否定判定ならば、ステップS120に進む。
ステップS155で現在のM/P圧BPMPAがイグニッションスイッチ45がONされてから前回までのM/P圧の最小値BPMPAFMINより小さいか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS156に進む。否定判定ならば、ステップS158に進む。ステップS156で現在のM/P圧BPMPAをBPMPAFMINに代入する。
ステップS158で現在のM/P圧BPMPAがイグニッションスイッチ45がONされてから前回までのM/P圧の最大値BPMPAFMAXより大きいか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS160に進む。否定判定ならば、ステップS162に進む。ステップS160で現在のM/P圧BPMPAをBPMPAFMAXに代入する。
ステップS162で、BPMPAFMAXとBPMPAFMINとの差が所定圧#BPMPAOK(CmmHg)よりも大きい、即ち、イグニッションスイッチ45がONされてから、現在までのマスタパワー圧センサ38の検出値の変動量が所定値CmmHgよりも大きいか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS164に進む。否定判定ならば、ステップS190に進む。
ステップS164でエンジン1始動前、例えば、エンジン回転数NEが規定値#EVPSOK01NE以下であるか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS166に進む。否定判定ならば、ステップS168に進む。ステップS166でエンジン1始動前マスタパワー圧センサ38が正常であることを示すF_Cに1を代入する。
図9に示すように、イグニッションスイッチ45がONされた時点でのM/P圧がP0、エンジン1始動前の時刻t1〜t2において、ブレーキペダル40が踏み込まれて、信号BKSWがONしたとすると、マスタパワー36の負圧がブレーキ操作に消費され、負圧が減少して、M/P圧aが増加して、変動量がCmmHgを越えたものとする。
この場合は、エンジン1始動前にマスタパワー圧センサ38が正常であると判断される。そして、エンジン1始動時刻t3からA秒後の時刻t4で電動負圧ポンプ28の通常制御に入る。尚、インマニ8の負圧によりM/P圧が閾値制御圧よりも小さくなっている場合は、図9に示すように、電動負圧ポンプ28を停止のままとする。
ステップS108,S168でポンプ作動終了フラグ(F_B)に1を代入する。ステップS110,S170〜S172でマスタパワー圧センサ38固着なしと判定する。ステップS170でマスタパワー圧センサ38固着なしを示すF_Dに1を代入する。ステップS172でマスタパワー圧センサ38の出力固定検知終了を示すF_Eに1を代入する。
(b) エンジン1始動後のマスタパワー圧センサ38の正常判断
図10はエンジン1始動後のマスタパワー圧センサ38の正常判断を示すタイムチャートである。時刻t0でイグニッションスイッチ45がONされたものとする。ステップS104,154でエンジン1始動後(A+B)秒経過(T10MSACR>#TMEVPSFS0)したか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS112,S174に進む。否定判定ならば、ステップS106,S155に進む。ここでは、ステップS106,S155に進む。
ステップS106,S155〜S162でイグニッションスイッチ45がONされてからM/P圧の変動量がCmmHg以上であったか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS108,S164に進む。否定判定ならば、ステップS120,S190に進む。
図10に示すように、イグニッションスイッチ45がONされた時点でのM/P圧がP0、エンジン1が時刻t3でスロットル弁6全閉で始動され、インマニ8に負圧が発生したこと、エンジン1始動時刻t3からA秒後の時刻t4で電動負圧ポンプ28が作動して、電動負圧ポンプ28に負圧が発生したことから、マスタパワー36が減圧され、エンジン1始動(A+B)秒経過した時刻t12よりも前の時刻t11でM/Pの変動量がCmmHgを越えたものとする。時刻t11までは、ステップS120,S190に進む。
ステップS120,S190でポンプ初期作動終了フラグ(F_B)が1であるか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS122,S192に進む。否定判定ならば、今回の処理を終了する。ここでは、エンジン1始動後(A+B)秒経過していないので、ポンプ初期作動終了フラグ(F_B)が0であり、今回の処理を終了する。時刻t12でステップS108,S164に進む。
ステップS164でエンジン1始動前、例えば、エンジン回転数NEが規定値#EVPSOK01NE以下であるか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS166に進む。否定判定ならば、ステップS168に進む。ここでは、エンジン1始動後であるので、ステップS168に進む。
ステップS108,S168でポンプ作動終了フラグ(F_B)に1を代入する。ステップS110でマスタパワー圧センサ38固着なしと判定する。詳細には、ステップS170でマスタパワー圧センサ38固着なしを示すF_Dに1を代入する。ステップS171でマスタパワー圧センサ38の出力固定検知終了を示すF_Eに1を代入する。
図10の場合は、エンジン1始動後にマスタパワー圧センサ38が正常であると判断される。そして、時刻t11で電動負圧ポンプ28の通常制御に入る。例えば、M/P圧が制御閾値よりも小さい場合は、電動負圧ポンプ28の作動が一時的に停止される。
(c) マスタパワー圧センサ38の固着判定
図11はマスタパワー36の固着判断を示すタイムチャートである。時刻t0でイグニッションスイッチ45がONされたものとする。ステップS104,154でエンジン1始動後(A+B)秒経過(T10MSACR>#TMEVPSFS0)したか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS112,S174に進む。否定判定ならば、ステップS106,S155に進む。ここでは、エンジン1始動前及びエンジン1始動後(A+B)秒経過するまでに、M/P圧の変動量がCmmHgを越えることがなかったことから、時刻t12でステップS112,S174に進む。
ステップS112,S174でポンプ作動終了フラグ(F_B)に1を代入する。ステップS114,S176で最小M/P圧(BPMPAMIN)が所定圧D(#BPMAPOKD)mmHgより大きいか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS114,S178に進む。否定判定ならば今回の処理を終了する。ここでは、図11に示すように、時刻t41でM/P圧の最小値が所定圧DmmHgよりも大きいので、ステップS116,S178に進む。
ステップS116,S178〜S180でマスタパワー圧センサ38固着ありと判定する。ステップS178でマスタパワー圧センサ38が固着であることを示すF_Fに1を代入する。ステップS180でマスタパワー圧センサ38の出力固定検知終了を示すF_Eに1を代入する。また、時刻t12でマスタパワー圧センサ38が固着していると判定されたので、電動負圧ポンプ28を不作動とする。
(d) マスタパワー圧センサ38の固着判断保留
図12はマスタパワー36の固着判断の保留を示すタイムチャートである。時刻t0でイグニッションスイッチ45がONされたものとする。ここでは、イグニッションスイッチ45がONされた時刻t0のM/P圧の初期圧P1が図9〜図11の初期圧P0よりも十分小さいものとする。
ステップS104,154でエンジン1始動後(A+B)秒経過(T10MSACR>#TMEVPSFS0)したか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS112,S174に進む。否定判定ならば、ステップS106,S155に進む。ここでは、初期圧P1が小さく、エンジン1始動前及びエンジン1始動後(A+B)秒経過するまでに、M/P圧の変動量がCmmHgを越えなかったことから、時刻t12でステップS112,S174に進む。
ステップS112,S174でポンプ作動終了フラグ(F_B)に1を代入する。ステップS114,S176で最小M/P圧(BPMPAMIN)が所定圧D(#BPMAPOKD)mmHgより大きいか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS116,S178に進む。否定判定ならば終了する。
ここでは、図12に示すように、M/P圧の最小値が所定圧DmmHgよりも小さいので、今回の処理を終了する。即ち、マスタパワー圧センサ38が固着しているかの判断を保留(禁止)する。尚、マスタパワー圧センサ38が低い検出値で固着している場合にも、マスタパワー圧センサ38が固着しているかの判断が保留される。また、時刻t12でマスタパワー圧センサ38の固着判定が保留され、マスタパワー圧センサ38が固着していることも考えられるので、電動負圧ポンプ28を不作動とする。
(e) マスタパワー圧センサ38の固着判断保留後の正常判定
図13はマスタパワー36の固着判断保留後の正常判定を示すタイムチャートである。固着判定保留後では、エンジン1始動後[A+B]秒経過し、電動負圧ポンプ28の初期作動終了フラグF_B=1であることから、ステップS106,S155に進む。時刻t40でブレーキペダル40が踏み込まれてスイッチ信号BKSWがONとなり、少なくとも一定時間E秒経過する時刻t41までは、ブレーキペダル40が踏み込まれていたとする。
ブレーキペダル40がOFFされてマスタパワー36に負圧が発生している状態からブレーキペダル40が踏み込まれると、マスタパワー36の負圧が消費されることから、マスタパワー36のM/P圧は増加する。ここでは、マスタパワー圧センサ38が固着していないので、時刻t40からE秒以内にマスタパワー圧センサ38により検知されるM/P圧の変動量がCmmHgよりも大きくなる。
ステップS106,S155〜S162で、M/P圧がCmmHg以上変動したか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS108,S164に進む。否定判定ならば、ステップS120,S190に進む。M/P圧の変動量がCmmHg以上変動するまでは、ステップS120,S190に進み、ステップS128,S198でタイマに初期値E秒がセットされるが、タイマがタイムアウトするまでに、M/P圧の変動量がCmmHg以上変動するので、ステップS108,S168に進む。
ステップS108,S168でポンプ作動終了フラグ(F_B)に1を代入する。ステップS110,S168〜S172で、マスタパワー圧センサ38固着なし及びマスタパワー圧センサ38の出力固定検知終了判断をする。
(f) マスタパワー圧センサ38の固着判断保留後の固着判断
図14はマスタパワー36の固着判断保留後の固着判断を示すタイムチャートである。固着判定保留後では、エンジン1始動後[A+B]秒経過し、電動負圧ポンプ28の初期作動終了フラグF_B=1であることから、ステップS106,S155に進む。時刻t40でブレーキペダル40が踏み込まれてスイッチ信号BKSWがONとなり、少なくとも一定時間E秒経過する時刻t41までは、ブレーキペダル40が踏み込まれていたとする。
ブレーキペダル40がOFFされてマスタパワー36に負圧が発生している状態からブレーキペダル40が踏み込まれると、マスタパワー36の負圧が消費されることから、マスタパワー36のM/P圧は増加する。しかし、ここでは、マスタパワー圧センサ38が固着していることから、時刻t40からE秒経過後もマスタパワー圧センサ38により検知されるM/P圧の変動量がCmmHgよりも大きくはならない。
ステップS106,ステップS155〜S162で、M/P圧がCmmHg以上変動したか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS108,S168に進む。否定判定ならば、ステップS120,S190に進む。ここでは、M/P圧の変動量がCmmHgよりも小さいので、ステップS120,S190に進む。
ステップS120,S190でポンプ作動終了フラグ(F_B)が1であるか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS122,S192に進む。否定判定ならば、今回の固着判定を終了する。ここでは、ステップS122,S192に進む。
ステップS122,S192でブレーキペダル40を踏み込んでいる(F_G=1)であるか否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS126,S196に進む。否定判定ならば、ステップS124,S194に進む。時刻t40以前は、ブレーキペダル40がOFFであることから、ステップS124,S194に進む。
ステップS124,S194でブレーキペダル40の実績ありを示すF_Hに1を代入する。ステップS128,S198でタイマセット(TBRKONに#TMBRKON(E秒)を代入する)して、今回の固着判定を終了する。
時刻t40でブレーキペダル40が踏まれるので、ステップS126,S196に進む。ステップS126,S196でブレーキペダル40のOFFの実績が有る(F_H=1である)か否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS130,S200に進む。否定判定ならば、ステップS128,S198に進む。
ここでは、ブレーキペダル40のOFFの実績が有るので、ステップS130,S200に進む。ステップS130,S200でタイマが経過した(TBRKON=0)か否かを判定する。肯定判定ならば、ステップS132,S202に進む。否定判定ならば、今回の固着判定を終了する。マスタパワー圧センサ38が固着していることから、時刻t41でタイマが経過して、ステップS132,S202に進む。
ステップS132,S202でマスタパワー圧センサ38固着あり判定(F_F=1)をする。ステップS204でM/P圧センサ出力固定検知終了(F_E=1)を設定する。
(g) ブレーキスイッチ42の故障
図15はブレーキスイッチ42の故障を示すタイムチャートである。時刻t40でブレーキペダル40が踏まれても、ブレーキスイッチ42が故障しているため、信号BKSWは変化しない。従って、図15に示すように、ブレーキペダル40が踏み込まれることにより、M/P圧がCmmHg以上変化すると、マスタパワー圧センサ38は正常であると判断される。
以上説明したように、インマニ8がマスタパワー36に負圧を引かない、且つ電動負圧ポンプ28が作動していない、且つブレーキペダル40が踏み込まれていない場合において、マスタパワー36の負圧のリークの判断を行うので、リークを正確に判定することができる。マスタパワー36の負圧がリークしている場合には、電動負圧ポンプ28を不作動とするので、リークによる電動負圧ポンプ28の頻繁な作動を回避し、的確に電動負圧ポンプ28を作動することができ、消費エネルギーの増加を抑制することが抑制できる。また、電動負圧ポンプ28の劣化の低減を図ることができる。
また、エンジン1の始動時の負圧を用いて、マスタパワー36が固着しているか、正常であるか否かを判別し、マスタパワー圧センサ38が固着している場合は、電動負圧ポンプ28を不作動とするので、電動負圧ポンプ28の無駄な作動を回避し、的確に電動負圧ポンプ28を作動することができ、消費エネルギーが増加することを抑制できる。また、電動負圧ポンプ28の劣化の低減を図ることができる。更に、固着検知用に電動負圧ポンプ28を作動させるので、マスタパワー圧センサ38の固着を的確且つ早期に判断できる。
1 エンジン
4 吸気管
8 インマニ
6 スロットル弁
14 インマニ圧センサ
15 エンジン回転数センサ
16 スロットル開度センサ
18 第1の配管
20 第1のチェックバルブ
23 第2の配管
24 第2のチェックバルブ
28 電動負圧ポンプ
36 マスタパワー
38 マスタパワーセンサ
40 ブレーキペダル
42 ブレーキスイッチ
43 アクセルペダル
44 アクセルペダル開度センサ
100 ポンプ制御手段
102 リーク判定手段
104 センサ固着判定手段

Claims (5)

  1. 車両の負圧システムであって、
    負圧を駆動力として作動する負荷と、
    前記負荷とエンジンのスロットル弁よりも下流の吸気管とを前記吸気管側を順方向とする第1の一方向弁を介して接続する第1の配管と、
    負圧ポンプと、
    前記負荷と前記負圧ポンプとを前記負圧ポンプ側を順方向とする第2の一方向弁を介して接続する第2の配管と、
    前記負荷側の負圧を検出する負圧センサと、
    前記負圧センサの検出値に基づいて、前記負圧ポンプを駆動するポンプ制御手段と、
    前記エンジンの運転状態を検出する運転状態センサと、
    前記負圧センサが正常であると判断する負圧センサ正常判断手段と、
    を備え、
    前記負圧センサ正常判断手段は、
    イグニッションをオン後、前記エンジンが始動する前にブレーキペダルを踏み込んだ際の前記負圧センサ検出値の第1の変動量が第1の閾値を超えるか否かを判定して、前記第1の変動量が前記第1の閾値を超える場合は、前記負圧センサが正常であると判断するものであることを特徴とする車両の負圧システム。
  2. 車両の負圧システムであって、
    負圧を駆動力として作動する負荷と、
    前記負荷とエンジンのスロットル弁よりも下流の吸気管とを前記吸気管側を順方向とする第1の一方向弁を介して接続する第1の配管と、
    負圧ポンプと、
    前記負荷と前記負圧ポンプとを、前記負圧ポンプ側を順方向とする第2の一方向弁を介して接続する第2の配管と、
    前記負荷側の負圧を検出する負圧センサと、
    前記負圧ポンプを前記負圧センサの故障判断用に作動する故障検知用ポンプ制御手段と、
    前記負圧センサの検出値に基づいて、前記負圧ポンプを駆動するポンプ通常制御手段と、
    前記エンジンの運転状態を検出する運転状態センサと、
    前記負圧センサが正常であると判断する負圧センサ正常判断手段と、
    を備え、
    前記負圧センサ正常判断手段は、
    イグニッションをオン後、前記エンジンが始動する前にブレーキペダルを踏み込んだ際の負圧センサ検出値の第1の変動量が第1の閾値を超えるか否かを判定して、前記第1の変動量が前記第1の閾値を超える場合は、前記負圧センサが正常であると判断するものであることを特徴とする車両の負圧システム。
  3. 前記負圧センサが故障であると判断する負圧センサ故障判断手段と、
    前記負圧センサの故障の判断を保留する故障判断保留手段と、
    を更に備え、
    前記負圧センサ故障判断手段は、
    前記運転状態センサで検出した運転状態に基づき、前記エンジンの始動による前記吸気管の前記負圧に基づく前記負圧センサの検出値の最小値が第2の閾値よりも大きいか否かを判定し、前記最小値が前記第2の閾値よりも大きい場合は、前記負圧センサが故障であると判断するものであり、
    前記故障判断保留手段は、
    前記エンジンの始動による前記吸気管の負圧に基づく前記負圧センサの検出値の第2の変動量が第3の閾値を越えず、且つ前記最小値が前記第2の閾値よりも小さいときは、前記負圧センサの故障の判断を保留するものであることを特徴とする請求項1又は2に記記載の負圧システム。
  4. 前記負荷の作動状態を検出する作動センサと、前記作動センサにより検出された前記負荷の作動状態に基づき、前記負荷の一定時間以上の作動により前記負圧センサの検出値の第2の変動量が第4の閾値を越えるか否かを判定し、前記第2の変動量が前記第4の閾値を越えない場合は、前記負圧センサの故障であると判断する保留後センサ故障判断手段とを更に具備したことを特徴とする請求項3記載の車両の負圧システム。
  5. 前記故障検知用ポンプ制御手段は、
    前記エンジンが始動する前に前記負圧センサが正常であると判断された場合、前記負圧ポンプを故障検知用に作動させないことを特徴とする請求項2記載の車両の負圧システム。
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