JP2014083147A - 眼科システム及びその制御方法、画像処理装置、並びに、プログラム - Google Patents

眼科システム及びその制御方法、画像処理装置、並びに、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像処理の負荷の軽減を図りつつ、被検眼の好適な診断を行える仕組みを提供する。
【解決手段】被検眼の眼底を撮像して、RGBで表現されるカラー眼底画像を取得する撮像ステップ(S101)と、カラー眼底画像における一部の領域の輝度に基づく濃度差が所定値以下である場合(S104/Yes)に、カラー眼底画像のRGB成分のうちの少なくともR成分を低減させる画像処理を行って、被検眼の眼底における血管を強調した血管強調画像(Digital Red-Free画像)を生成する生成ステップ(S105)とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、被検眼の眼底を撮像してカラー眼底画像を取得する眼科システム及びその制御方法、カラー眼底画像を画像処理する画像処理装置、並びに、眼科システムの各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムに関するものである。
近年、高齢化の進展に伴って、眼の眼圧の上昇等の要因により視神経線維が減少し、視野に欠損が生じた状態となる緑内障患者が増加している。この緑内障は、最終的には失明の原因となり得るため、早期の発見・治療が望まれている。しかしながら、初期の緑内障は、自覚症状がない場合がほとんどである。そこで、現在では、被検眼の眼底検査において、視神経乳頭部の凹みの度合いや、網膜神経線維層欠損(RNFLD:Retinal Nerve Fiber Layer Defect)の有無の診断等により、緑内障の検査を行っている。
RNFLDの観察には、高感度の白黒フィルムを使用し、無赤色光を用いて被検眼の眼底撮影を行う方法が適している。しかしながら、この方法は、特殊なフィルターや機材が必要なため、健康診断等の多くの臨床の場では、最も普及している単純なカラー撮影により、カラー眼底画像のみを撮影する場合が多い。
ここで、カラー眼底画像に対してデジタル画像処理を行うことにより、緑内障の診断をし易くする技術が、特許文献1に開示されている。このとき、特許文献1に開示されている技術は、撮像されたカラー眼底画像の状態の如何にかかわらず、カラー眼底画像に対してデジタル画像処理を行うものである。
特開2008−284005号公報
ここで、カラー眼底画像の画質によっては、画像処理をしなくても診断画像として使える場合があり、特許文献1のようにカラー眼底画像の状態の如何にかかわらず画像処理を行うと、無駄な画像処理が発生してしまう可能性がある。このような場合には、画像処理の負荷の軽減を図ることが好ましい。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、画像処理の負荷の軽減を図りつつ、被検眼の好適な診断を行える仕組みを提供することを目的とする。
本発明の眼科システムは、被検眼の眼底を撮像して、RGBで表現されるカラー眼底画像を取得する撮像手段と、前記カラー眼底画像における一部の領域の輝度に基づく濃度差が所定値以下である場合に、前記カラー眼底画像のRGB成分のうちの少なくともR成分を低減させる画像処理を行って、画像処理済み画像を生成する生成手段とを有する。
また、本発明は、上述した眼科システムの制御方法、並びに、上述した眼科システムの各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムを含む。さらに、本発明は、上述した生成手段を有する画像処理装置を含む。
本発明によれば、被検眼の眼底のカラー眼底画像における一部の領域の輝度に基づく濃度差が所定値以下である場合に、前記カラー眼底画像のRGB成分のうちの少なくともR成分を低減させる画像処理を行うことができる。これにより、診断画像として使えるカラー眼底画像に対しては画像処理を省略することができるため、画像処理の負荷の軽減を図りつつ、被検眼の好適な診断を行うことが可能となる。
本発明の実施形態に係る眼科システムの概略構成の一例を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る眼科システムにおいて、血管強調画像(Digital Red-Free画像)の生成可否判断を行うフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る眼科システムにおいて、神経線維層強調画像(Digital Cobalt画像)の生成可否判断を行うフローチャートである。 本発明の第1の実施形態を示し、図2のステップS102で抽出された乳頭部周辺領域のカラー眼底画像の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図2のステップS106で抽出された乳頭部周辺領域のDigital Red-Free画像の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図2のステップS102で作成された輝度ヒストグラム、及び、その標準偏差(即ち、カラー眼底画像における濃度差)の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図2のステップS106で作成された輝度ヒストグラム、及び、その標準偏差(即ち、Digital Red-Free画像における濃度差)の一例を示す図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。
(眼科システムの概略構成)
図1は、本発明の実施形態に係る眼科システムの概略構成の一例を示す模式図である。
図1に示す眼科システムは、カラー眼底画像撮影装置100と、制御装置200と、操作入力装置300とを有して構成されている。
カラー眼底画像撮影装置100は、例えば無散瞳眼底カメラである。
このカラー眼底画像撮影装置100について、以下に説明する。
被検眼Eに相対する光路A上に、対物レンズ1、被検眼瞳孔Epに略共役な穴あきミラー2、2種類の絞り径を有しておりこれらを切替え可能な撮影絞り3、合焦レンズ4、結像レンズ5、赤外光を透過し可視光を反射するダイクロ跳ね上げミラー6、光路Aから挿脱自在な可視透過フィルター7、カラー眼底画像を観察及び撮影するデジタルカメラ31を順次に配置する。
デジタルカメラ31は、着脱可能なマウント36を介してカラー眼底画像撮影装置100本体に取り付けられており、また、信号接点37を介してカラー眼底画像撮影装置100や制御装置200と制御信号の送受信を行っている。デジタルカメラ31は、その内部に、クイックリターンミラー32、CMOSエリアセンサー33、LCDモニター34、処理回路35を備えている。CMOSエリアセンサー33は、可視領域及び赤外領域の光に感度を有しており、動画像及び静止画像を撮像できる。動画像を撮像する時には、CMOSエリアセンサー33に内蔵されている増幅器のゲインを高感度に設定し、処理回路35においてLCDモニター34の解像力に間引きして解像度を下げて、LCDモニター34に動画表示する。また、静止画像を撮像する時には、CMOSエリアセンサー33に内蔵されている増幅器のゲインをノーマルに戻してS/Nを上げ、CMOSエリアセンサー33の全画素での解像力を有する静止画像データを処理回路35で現像処理する。そして、現像処理した静止画像データを、例えば制御装置200内部の記憶媒体に指定したファイル形式で保存する。クイックリターンミラー32は、デジタルカメラ31がカラー眼底画像撮影装置100に装着されている間は、跳ね上げた状態に保持される。また、撮影制御は、マウント36に配置された信号接点37を介して、カラー眼底画像撮影装置100や制御装置200から行われる。
一方、穴あきミラー2の入射方向の照明系光路B上に、穴あきミラー2に向かって眼底観察用光源であるハロゲンランプ16、赤外光を透過する赤外光フィルター15、コンデンサレンズ14、被検眼瞳孔Epに略共役なストロボ光源13、リングスリット12、レンズ11、スプリット像投影光学系10、リレーレンズ9、角膜バッフル8を順次に配置する。
被検眼Eの眼底Erを観察する時には、ハロゲンランプ16から発生された光束は、赤外光フィルター15を透過した赤外光で眼底Erを照明する。被検眼Eの眼底Erを撮影する時には、ハロゲンランプ16を消灯し、ストロボ光源13を発光して眼底Erを照明する。ストロボ光源13の発光量は、デフォルト光量としては例えば制御装置200の制御回路に記憶された光量が初期値として設定されるが、眼底観察以降、信号接点37を経由してデジタルカメラ31によって補正制御される。
スプリット像投影光学系10は、スプリット像を投影するスプリット像投影用光源21、スプリット絞り22、レンズ23と小ミラー棒20、ロータリーソレノイド19を有して構成されている。そして、小ミラー棒20は、眼底観察時には光路B内に配置されるように制御され、眼底撮影時には光路Bから退避するように制御される。スプリット像は被検眼Eの眼底Erに投影され、眼底Erからの反射像は光路Aを通してデジタルカメラ31内のCMOSエリアセンサー33で撮像されて、LCDモニター34に映像として表示される。スプリット像投影用光源21の光量も、ストロボ光量と同様に、デジタルカメラ31によって補正制御される。
合焦レンズ4とスプリット像投影光学系10は、連動機構17によって光路Aと光路Bに沿ってそれぞれ移動自在に稼動する。撮影者は、操作入力装置300に設けられているフォーカスつまみを操作することにより、制御装置200を介して連動機構17を回転させ、合焦レンズ4とスプリット像投影光学系10を被検眼Eの視度に合わせることができる。ピントが合うと、スプリット像は、上下に割れた像から直線上に並ぶ。
また、ダイクロ跳ね上げミラー6で反射する光路C上に、被検眼Eが注視するための複数の可視光を発する点光源からなる固視灯ユニット18を配置する。固視灯ユニット18の点灯する光源の位置を変えることにより、被検眼Eの眼底Erの位置を変えることができる。ダイクロ跳ね上げミラー6は、眼底撮影時に、跳ね上がって光路Aから退避する。固視灯ユニット18の位置は、例えば制御装置200の左右眼検出機能により被検眼Eに対する光学系の位置を検出して左右眼の判別を行うことで、固視灯ユニット18の初期位置を決めている。更に、以下に説明する撮影モードによっても、固視灯ユニット18の初期位置は変わる。なお、固視灯ユニット18の位置は、例えば操作入力装置300に設けられた固視灯位置指示手段を操作者が手動で操作することにより、制御装置200を介して変えることができる。
制御装置200は、図1に示す眼科システムにおける動作を統括的に制御する。
操作入力装置300は、操作者(撮影者等)が操作可能に構成されており、その操作入力信号を制御装置200に入力する。
次に、図1に示す眼科システムにおいて、被検眼Eの眼底Erを撮影する場合について説明する。
まず、撮影者は、被検者をカラー眼底画像撮影装置100(デジタルカメラ31)の正面に着座させる。そして、撮影者は、被検眼Eの眼底Erを赤外光で照明してその眼底画像をLCDモニター34で動画観察しながら、被検眼Eとカラー眼底画像撮影装置100(デジタルカメラ31)との位置合わせを行う。
撮影者は、被検者が瞬きをしないよう注意を促して、操作入力装置300に設けられている撮影スイッチを押すと、デジタルカメラ31は、動画像の読み出しを終え、静止画撮影の準備に入る。
そして、カラー眼底画像撮影装置100内では、小ミラー棒20が光路Bから退避するとともに、ダイクロ跳ね上げミラー6が光路Aから退避し、可視透過フィルター7が光路Aに挿入してから、ストロボ光源13が発光して可視光で眼底Erを照明する。眼底Erからの反射像はCMOSエリアセンサー33に結像され、静止画像の撮影が行われる。処理回路35は、予め設定されたパラメータを使って現像処理を行い、ファイル形式に変換して静止画像ファイルを生成する。そして、処理回路35は、生成した静止画像ファイルを、カラー眼底画像撮影装置100を介して、例えば制御装置200の記録媒体に送信して保存する。
(RGBで表現されるカラー眼底画像の各色成分の特徴)
本発明の実施形態に係る眼科システムでは、カラー眼底画像撮影装置100において、被検眼Eの眼底Erを撮影して、RGBで表現されるカラー眼底画像を撮像する。
一般に、光は波長によって被測定物体への到達深度が異なり、波長が長いほど深部まで到達し、波長が短いほど手前部分で反射する。この観点から、RGBで表現されるカラー眼底画像の各色成分の特徴は、以下の通りとなる。
青色(B)の光は、RGBの中で最も波長が短く、被検眼Eの網膜の表面でほとんど反射されるため、B画像は主に網膜の表面を描写している。
緑色(G)の光は、RGBの中で2番目に波長が長く、被検眼Eの網膜の深部まで到達するため、G画像は主に網膜の深部を描写している。
赤色(R)の光は、RGBの中で最も波長が長く、被検眼Eの網膜より深い脈絡膜まで到達するため、R画像は主に脈絡膜を描写している。
また、本発明の実施形態に係る眼科システムでは、所定の条件を満たす場合に、例えば制御装置200において、カラー眼底画像のRGB成分のうちの少なくともR成分を低減させる画像処理を行って画像処理済み画像を生成する。
ここで、カラー眼底画像からR成分を低減すると、被検眼Eの脈絡膜側の領域の観察を抑制し、被検眼Eの網膜側の領域(例えば網膜側の血管走行や神経線維層)を選択的に観察することができる。
また、本発明の実施形態に係る眼科システムでは、例えば制御装置200において、カラー眼底画像における眼底Erの部位に応じて、カラー眼底画像から抽出する主な成分を選択することが好ましい。例えば、制御装置200は、カラー眼底画像における眼底Erの部位が乳頭部周辺の場合にはカラー眼底画像から主にG成分を抽出する選択を行い、カラー眼底画像における眼底Erの部位が黄斑部周辺の場合にはカラー眼底画像から主にB成分を抽出する選択を行う。
(第1の実施形態:乳頭部を含む領域の血管強調画像の生成)
次に、本発明の第1の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、まず、操作入力装置300を介して被検眼Eの眼底Erを撮影する指示がなされた場合に、当該眼底ErにおけるRGBで表現されるカラー眼底画像を撮影する。その後、カラー眼底画像における一部の領域(本実施形態では、乳頭部を含む領域)の輝度に基づく濃度差が所定値以下である場合に、カラー眼底画像のRGB成分のうちの少なくともR成分を低減させる画像処理を行って、画像処理済み画像として眼底Erにおける特徴部位である血管を強調した画像である血管強調画像(Digital Red-Free画像)を生成する。本実施形態において、血管強調画像(Digital Red-Free画像)を生成する理由としては、血管の曲がり具合いにより視神経乳頭部の凹みの度合いが分かるためであり、これにより、緑内障の診断がし易くなるからである。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る眼科システムにおいて、血管強調画像(Digital Red-Free画像)の生成可否判断を行うフローチャートである。ここで、図2に示す処理を行うのに際しては、予め、操作者(撮影者等)から操作入力装置300を介して、血管強調画像(Digital Red-Free画像)の生成モードが設定されているものとする。
まず、撮影者が、操作入力装置300を介して、被検眼Eの眼底Erを撮影する指示(静止画像撮影指示)をすると、ステップS101において、制御装置200は、カラー眼底画像撮影装置100に対して、被検眼Eの眼底Erを撮影する制御を行う。そして、カラー眼底画像撮影装置100は、制御装置200の制御に基づいて、被検眼Eの眼底Erを撮影して、RGBで表現されるカラー眼底画像を撮像する。このステップS101におけるカラー眼底画像を撮像するカラー眼底画像撮影装置100は、撮像手段を構成する。
続いて、ステップS102において、例えば制御装置200は、まず、ステップS101で得られたカラー眼底画像をカラー眼底画像撮影装置100から取得する。このカラー眼底画像を取得する制御装置200等は、カラー眼底画像取得手段を構成する。
次いで、例えば制御装置200は、取得したカラー眼底画像について、その一部の領域である被検眼Eの眼底Erにおける乳頭部を含む領域(以下、この領域を「乳頭部周辺領域」と称する)を抽出する。
次いで、例えば制御装置200は、抽出した乳頭部周辺領域のカラー眼底画像に対して、輝度成分のヒストグラム(輝度ヒストグラム)を作成する。このステップS102における輝度ヒストグラムを作成する制御装置200等は、第1のヒストグラム作成手段を構成する。
続いて、ステップS103において、例えば制御装置200は、ステップS102で作成した輝度ヒストグラムの標準偏差を算出し、当該算出した標準偏差を、乳頭部周辺領域内のカラー眼底画像における濃度差として取得する。このステップS103における濃度差を取得する制御装置200等は、第1の濃度差取得手段を構成する。ここで、輝度ヒストグラムの標準偏差(即ち、カラー眼底画像における濃度差)は、以下の(1)式より求まる。
Figure 2014083147
(1)式において、相加平均は、輝度データの平均値である。
図6は、本発明の第1の実施形態を示し、図2のステップS102で作成された輝度ヒストグラム、及び、その標準偏差(即ち、カラー眼底画像における濃度差)の一例を示す図である。ここで、図6の輝度ヒストグラムにおいて、横軸は輝度の高さを示し、縦軸は画素数を示す。また、「平均」は輝度ヒストグラムにおける輝度値の平均を示し、「標準偏差」は輝度ヒストグラムにおける輝度値の標準偏差を示し、「中間値」は輝度ヒストグラムにおける輝度値の中間値を示し、「全ピクセル」は輝度ヒストグラムに示された全画素数を示す。
続いて、ステップS104において、例えば制御装置200は、ステップS103で取得した濃度差が所定値(閾値)以下であるか否かを判断する。ここで、ステップS103で取得した濃度差が所定値以下である場合とは、カラー眼底画像の乳頭部周辺領域のコントラストが低く、視神経乳頭部の凹みの度合い等に基づく緑内障の診断がし難い場合である。
ステップS104の判断の結果、ステップS103で取得した濃度差が所定値以下である場合には、ステップS105に進む。
ステップS105に進むと、例えば制御装置200は、ステップS101で撮影されたカラー眼底画像に対してデジタル画像処理を行って、Digital Red-Free画像を生成する。このDigital Red-Free画像は、一例として、カラー眼底画像のRGB成分から、RB成分を除く画像処理を行うことで得られる画像である。即ち、このDigital Red-Free画像は、カラー眼底画像のRGB成分のバランスをデジタル的に変化させる画像処理を行うことで得られる画像である。例えば、Digital Red-Free画像は、疑似的にグリーンフィルタを使用して撮影された画像と同程度の画像となる。このステップS105におけるDigital Red-Free画像を生成する制御装置200等は、生成手段を構成する。また、このステップS105における画像処理を行う制御装置200等は、画像処理装置を構成する。なお、上述した画像処理は、カラー眼底画像のRGB成分から、RB成分を除くとともに、G成分の輝度値を所定のLUT(ルックアップテーブル)に基づいて変換してなされることが好ましい。これにより、画像のコントラストを変更できるため、画像における血管領域がより強調された画像を取得することができる。また、所定のLUT以外にも、ガンマ値等のように、値を変更可能なパラメータを用いることにより、入力値に対して出力値を変更できるものであれば、どのような手法でもよい。
続いて、ステップS106において、例えば制御装置200は、まず、ステップS105で生成されたDigital Red-Free画像について、その一部の領域である被検眼Eの眼底Erにおける乳頭部周辺領域を抽出する。即ち、ここでは、Digital Red-Free画像における一部の領域であってステップS102で抽出されたカラー眼底画像における一部の領域に対応する領域である乳頭部周辺領域を抽出する。
ここで、図4は、本発明の第1の実施形態を示し、ステップS102で抽出された乳頭部周辺領域のカラー眼底画像の一例を示す図であり、図5は、ステップS106で抽出された乳頭部周辺領域のDigital Red-Free画像の一例を示す図である。図5は、図4に比べて、画像における血管領域が強調された画像である。
次いで、例えば制御装置200は、抽出した乳頭部周辺領域のDigital Red-Free画像に対して、輝度成分のヒストグラム(輝度ヒストグラム)を作成する。このステップS106における輝度ヒストグラムを作成する制御装置200等は、第2のヒストグラム作成手段を構成する。
続いて、ステップS107において、例えば制御装置200は、ステップS106で作成した輝度ヒストグラムの標準偏差を算出し、当該算出した標準偏差を、乳頭部周辺領域内のDigital Red-Free画像における濃度差として取得する。このステップS107における濃度差を取得する制御装置200等は、第2の濃度差取得手段を構成する。ここで、輝度ヒストグラムの標準偏差(即ち、Digital Red-Free画像における濃度差)は、上述した(1)式より求まる。
図7は、本発明の第1の実施形態を示し、図2のステップS106で作成された輝度ヒストグラム、及び、その標準偏差(即ち、Digital Red-Free画像における濃度差)の一例を示す図である。ここで、図7の輝度ヒストグラムにおいて、横軸は輝度の高さを示し、縦軸は画素数を示す。また、「平均」は輝度ヒストグラムにおける輝度値の平均を示し、「標準偏差」は輝度ヒストグラムにおける輝度値の標準偏差を示し、「中間値」は輝度ヒストグラムにおける輝度値の中間値を示し、「全ピクセル」は輝度ヒストグラムに示された全画素数を示す。
続いて、ステップS108において、例えば制御装置200は、ステップS103で取得したカラー眼底画像における濃度差と、ステップS107で取得したDigital Red-Free画像における濃度差とを比較して、濃度差が改善されたか否かを判断する。
具体的に、ステップS108では、ステップS103で取得したカラー眼底画像における濃度差(標準偏差)に対して、ステップS107で取得したDigital Red-Free画像における濃度差(標準偏差)が大きくなった場合に、濃度差が改善されたと判断する。例えば、図6に示すカラー眼底画像における濃度差を表す標準偏差は32.56であり、図7に示すDigital Red-Free画像における濃度差を表す標準偏差は36.64であるため、この場合、濃度差が改善されたと判断される。即ち、この場合のように、濃度差(標準偏差)が大きくなると、乳頭部周辺領域のコントラストが改善されたと考えることができる。
ステップS108の判断の結果、濃度差が改善された場合(即ち、ステップS107で取得したDigital Red-Free画像における濃度差がステップS103で取得したカラー眼底画像における濃度差よりも大きい場合)には、ステップS109に進む。即ち、この場合は、Digital Red-Free画像の方が、カラー眼底画像よりも、乳頭部周辺領域のコントラストが良好であると考えられる場合である。
ステップS109に進むと、例えば制御装置200は、ステップS101で撮影されたカラー眼底画像に加えて、ステップS105で生成したDigital Red-Free画像を、例えば内部の記憶媒体に保存する。その後、例えば制御装置200は、操作入力装置300を介した表示指示等に基づき、Digital Red-Free画像とカラー眼底画像との両画像を並べて表示したり、選択表示したりする制御を行う。
なお、本実施形態においては、ステップS109の処理は、少なくともDigital Red-Free画像を保存するものであればよい。
一方、ステップS108の判断の結果、濃度差が改善していない場合(即ち、ステップS107で取得したDigital Red-Free画像における濃度差がステップS103で取得したカラー眼底画像における濃度差よりも大きくない場合)には、ステップS110に進む。即ち、この場合は、カラー眼底画像の方が、Digital Red-Free画像よりも、乳頭部周辺領域のコントラストが良好であると考えられる場合である。
ステップS110に進むと、例えば制御装置200は、ステップS101で撮影されたカラー眼底画像のみを、例えば内部の記憶媒体に保存する。その後、例えば制御装置200は、操作入力装置300を介した表示指示等に基づき、カラー眼底画像を表示する制御を行う。
なお、本例では、カラー眼底画像のみを保存するようにしているが、操作者による予めの設定等により、ステップS105で生成したDigital Red-Free画像を併せて保存するようにしてもよい。この場合、その後、例えば制御装置200は、操作入力装置300を介した表示指示等に基づき、Digital Red-Free画像とカラー眼底画像との両画像を並べて表示したり、選択表示したりする制御を行う。
また、ステップS104の判断の結果、ステップS103で取得した濃度差が所定値以下でない場合も、ステップS110に進む。ここで、ステップS103で取得した濃度差が所定値以下でない場合とは、カラー眼底画像の乳頭部周辺領域のコントラストが高く、視神経乳頭部の凹みの度合い等に基づく緑内障の診断がし易い場合である。即ち、この場合は、ステップS101で撮影されたカラー眼底画像が診断画像として使えるため、ステップS105で行われる画像処理を省略することができる。
ステップS110に進むと、例えば制御装置200は、ステップS101で撮影されたカラー眼底画像を、例えば内部の記憶媒体に保存する。その後、例えば制御装置200は、操作入力装置300を介した表示指示等に基づき、カラー眼底画像を表示する制御を行う。この際、例えば制御装置200は、Digital Red-Free画像が生成されなかった旨の表示も併せて行う。
以上により、図2のフローチャートにおける処理が終了する。
第1の実施形態に係る眼科システムによれば、カラー眼底画像における乳頭部周辺領域内の濃度差が所定値以下である場合に、Digital Red-Free画像を生成するようにしたので、無条件でDigital Red-Free画像を生成する場合と比べて、画像処理の負荷の軽減を図ることができる。また、操作者(撮影者)が撮影指示を行うだけで、被検眼Eの眼底Erにおける乳頭部周辺領域のコントラストが高い画像を取得することができる。これにより、視神経乳頭部の凹みの度合い等に基づく緑内障の診断がし易くなる。
即ち、第1の実施形態に係る眼科システムによれば、画像処理の負荷の軽減を図りつつ、被検眼Eの好適な診断を行うことが可能となる。
また、第1の実施形態に係る眼科システムでは、乳頭部周辺のカラー眼底画像から主にG成分を抽出する画像処理を行ってDigital Red-Free画像を生成しているため、被検眼Eの網膜の深部を選択的に観察することができる。このため、乳頭部における網膜側の血管走行を精度良く診断することができる。
ここで、血管は、R成分の光を反射するため、R成分を有するがG成分をほとんど有さない。このとき、カラー眼底画像における網膜側の血管領域は、R成分を有し且つG成分をほとんど有さないが、カラー眼底画像における脈絡膜側の血管領域(主に毛細血管領域)は、網膜側で反射したG成分を含むため、R成分だけでなくG成分も有する。また、カラー眼底画像における血管領域以外の主な領域も、R成分だけでなくG成分を有する。
このことから、カラー眼底画像からG成分を抽出する(R成分を低減すると相対的にG成分が強調されて抽出される)と、脈絡膜側の血管領域(主に毛細血管領域)の観察を抑制し、網膜側の血管領域を選択的に観察することができる。
(第2の実施形態:黄斑部を含む領域の神経線維層強調画像の生成)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態では、まず、操作入力装置300を介して被検眼Eの眼底Erを撮影する指示がなされた場合に、当該眼底ErにおけるRGBで表現されるカラー眼底画像を撮影する。その後、カラー眼底画像における一部の領域(本実施形態では、黄斑部を含む領域)の輝度に基づく濃度差が所定値以下である場合に、カラー眼底画像のRGB成分のうちの少なくともR成分を低減させる画像処理を行って、画像処理済み画像として眼底Erにおける特徴部位である神経線維層を強調した画像である神経線維層強調画像(Digital Cobalt画像)を生成する。本実施形態において、神経線維層強調画像(Digital Cobalt画像)を生成する理由としては、RNFLDの有無が分かるためであり、これにより、緑内障の診断がし易くなるからである。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る眼科システムにおいて、神経線維層強調画像(Digital Cobalt画像)の生成可否判断を行うフローチャートである。ここで、図3に示す処理を行うのに際しては、予め、操作者(撮影者等)から操作入力装置300を介して、神経線維層強調画像(Digital Cobalt画像)の生成モードが設定されているものとする。
まず、撮影者が、操作入力装置300を介して、被検眼Eの眼底Erを撮影する指示(静止画像撮影指示)をすると、ステップS201において、制御装置200は、カラー眼底画像撮影装置100に対して、被検眼Eの眼底Erを撮影する制御を行う。そして、カラー眼底画像撮影装置100は、制御装置200の制御に基づいて、被検眼Eの眼底Erを撮影して、RGBで表現されるカラー眼底画像を撮像する。このステップS201におけるカラー眼底画像を撮像するカラー眼底画像撮影装置100は、撮像手段を構成する。
続いて、ステップS202において、例えば制御装置200は、まず、ステップS201で得られたカラー眼底画像をカラー眼底画像撮影装置100から取得する。このカラー眼底画像を取得する制御装置200等は、カラー眼底画像取得手段を構成する。
次いで、例えば制御装置200は、取得したカラー眼底画像について、その一部の領域である被検眼Eの眼底Erにおける黄斑部を含む領域(以下、この領域を「黄斑部周辺領域」と称する)を抽出する。
次いで、例えば制御装置200は、抽出した黄斑部周辺領域のカラー眼底画像に対して、輝度成分のヒストグラム(輝度ヒストグラム)を作成する。このステップS202における輝度ヒストグラムを作成する制御装置200等は、第1のヒストグラム作成手段を構成する。
続いて、ステップS203において、例えば制御装置200は、ステップS202で作成した輝度ヒストグラムの標準偏差を算出し、当該算出した標準偏差を、黄斑部周辺領域内のカラー眼底画像における濃度差として取得する。このステップS203における濃度差を取得する制御装置200等は、第1の濃度差取得手段を構成する。ここで、輝度ヒストグラムの標準偏差(即ち、カラー眼底画像における濃度差)は、上述した(1)式より求まる。
続いて、ステップS204において、例えば制御装置200は、ステップS203で取得した濃度差が所定値(閾値)以下であるか否かを判断する。ここで、ステップS203で取得した濃度差が所定値以下である場合とは、カラー眼底画像の黄斑部周辺領域のコントラストが低く、RNFLDの有無等に基づく緑内障の診断がし難い場合である。
ステップS204の判断の結果、ステップS203で取得した濃度差が所定値以下である場合には、ステップS205に進む。
ステップS205に進むと、例えば制御装置200は、ステップS201で撮影されたカラー眼底画像に対してデジタル画像処理を行って、Digital Cobalt画像を生成する。このDigital Cobalt画像は、一例として、カラー眼底画像のRGB成分から、R成分を除く画像処理を行うことで得られる画像である。即ち、このDigital Cobalt画像は、カラー眼底画像のRGB成分のバランスをデジタル的に変化させる画像処理を行うことで得られる画像である。例えば、Digital Cobalt画像は、疑似的にブルーフィルタを使用して撮影された画像と同程度の画像となる。このステップS205におけるDigital Cobalt画像を生成する制御装置200等は、生成手段を構成する。また、このステップS205における画像処理を行う制御装置200等は、画像処理装置を構成する。なお、上述した画像処理は、カラー眼底画像のRGB成分から、R成分を除くとともに、GB成分を所定の割合で配合することが好ましい。ここで、所定の配合は、例えば、G成分とB成分の比を1対2とするように、R成分やG成分よりも波長の短いB成分の割合を多くするように決定される。これにより、眼底の表面をより選択的に観察することができる。また、配合した結果を、第1の実施形態と同様に、所定のLUT等に基づいて変換することが好ましい。
続いて、ステップS206において、例えば制御装置200は、まず、ステップS205で生成されたDigital Cobalt画像について、その一部の領域である被検眼Eの眼底Erにおける黄斑部周辺領域を抽出する。即ち、ここでは、Digital Cobalt画像における一部の領域であってステップS202で抽出されたカラー眼底画像における一部の領域に対応する領域である黄斑部周辺領域を抽出する。
次いで、例えば制御装置200は、抽出した黄斑部周辺領域のDigital Cobalt画像に対して、輝度成分のヒストグラム(輝度ヒストグラム)を作成する。このステップS206における輝度ヒストグラムを作成する制御装置200等は、第2のヒストグラム作成手段を構成する。
続いて、ステップS207において、例えば制御装置200は、ステップS206で作成した輝度ヒストグラムの標準偏差を算出し、当該算出した標準偏差を、黄斑部周辺領域内のDigital Cobalt画像における濃度差として取得する。このステップS207における濃度差を取得する制御装置200等は、第2の濃度差取得手段を構成する。ここで、輝度ヒストグラムの標準偏差(即ち、Digital Cobalt画像における濃度差)は、上述した(1)式より求まる。
続いて、ステップS208において、例えば制御装置200は、ステップS203で取得したカラー眼底画像における濃度差と、ステップS207で取得したDigital Cobalt画像における濃度差とを比較して、濃度差が改善されたか否かを判断する。
具体的に、ステップS208では、ステップS203で取得したカラー眼底画像における濃度差(標準偏差)に対して、ステップS207で取得したDigital Cobalt画像における濃度差(標準偏差)が大きくなった場合に、濃度差が改善されたと判断する。即ち、この場合のように、濃度差(標準偏差)が大きくなると、黄斑部周辺領域のコントラストが改善されたと考えることができる。
ステップS208の判断の結果、濃度差が改善された場合(即ち、ステップS207で取得したDigital Cobalt画像における濃度差がステップS203で取得したカラー眼底画像における濃度差よりも大きい場合)には、ステップS209に進む。即ち、この場合は、Digital Cobalt画像の方が、カラー眼底画像よりも、黄斑部周辺領域のコントラストが良好であると考えられる場合である。
ステップS209に進むと、例えば制御装置200は、ステップS201で撮影されたカラー眼底画像に加えて、ステップS205で生成したDigital Cobalt画像を、例えば内部の記憶媒体に保存する。その後、例えば制御装置200は、操作入力装置300を介した表示指示等に基づき、Digital Cobalt画像とカラー眼底画像との両画像を並べて表示したり、選択表示したりする制御を行う。
なお、本実施形態においては、ステップS209の処理は、少なくともDigital Cobalt画像を保存するものであればよい。
一方、ステップS208の判断の結果、濃度差が改善していない場合(即ち、ステップS207で取得したDigital Cobalt画像における濃度差がステップS203で取得したカラー眼底画像における濃度差よりも大きくない場合)には、ステップS210に進む。即ち、この場合は、カラー眼底画像の方が、Digital Cobalt画像よりも、黄斑部周辺領域のコントラストが良好であると考えられる場合である。
ステップS210に進むと、例えば制御装置200は、ステップS201で撮影されたカラー眼底画像のみを、例えば内部の記憶媒体に保存する。その後、例えば制御装置200は、操作入力装置300を介した表示指示等に基づき、カラー眼底画像を表示する制御を行う。
なお、本例では、カラー眼底画像のみを保存するようにしているが、操作者による予めの設定等により、ステップS205で生成したDigital Cobalt画像を併せて保存するようにしてもよい。この場合、その後、例えば制御装置200は、操作入力装置300を介した表示指示等に基づき、Digital Cobalt画像とカラー眼底画像との両画像を並べて表示したり、選択表示したりする制御を行う。
また、ステップS204の判断の結果、ステップS203で取得した濃度差が所定値以下でない場合も、ステップS210に進む。ここで、ステップS203で取得した濃度差が所定値以下でない場合とは、カラー眼底画像の黄斑部周辺領域のコントラストが高く、RNFLDの有無等に基づく緑内障の診断がし易い場合である。即ち、この場合は、ステップS201で撮影されたカラー眼底画像が診断画像として使えるため、ステップS205で行われる画像処理を省略することができる。
ステップS210に進むと、例えば制御装置200は、ステップS201で撮影されたカラー眼底画像を、例えば内部の記憶媒体に保存する。その後、例えば制御装置200は、操作入力装置300を介した表示指示等に基づき、カラー眼底画像を表示する制御を行う。この際、例えば制御装置200は、Digital Cobalt画像が生成されなかった旨の表示も併せて行う。
以上により、図3のフローチャートにおける処理が終了する。
第2の実施形態に係る眼科システムによれば、カラー眼底画像における黄斑部周辺領域内の濃度差が所定値以下である場合に、Digital Cobalt画像を生成するようにしたので、無条件でDigital Cobalt画像を生成する場合と比べて、画像処理の負荷の軽減を図ることができる。また、操作者(撮影者)が撮影指示を行うだけで、被検眼Eの眼底Erにおける黄斑部周辺領域のコントラストが高い画像を取得することができる。これにより、黄斑部周辺領域におけるRNFLDの有無等に基づく緑内障の診断がし易くなる。
即ち、第2の実施形態に係る眼科システムによれば、画像処理の負荷の軽減を図りつつ、被検眼Eの好適な診断を行うことが可能となる。
また、第2の実施形態に係る眼科システムでは、黄斑部周辺のカラー眼底画像から主にB成分を抽出する画像処理を行ってDigital Cobalt画像を生成しているため、主に被検眼Eの網膜の表面を選択的に観察することができる。このため、黄斑部における神経線維層を精度良く診断することができる。
(第3の実施形態:乳頭部周辺領域の血管強調画像と黄斑部周辺領域の神経線維層強調画像の両画像の生成)
上述した第1の実施形態では、カラー眼底画像における乳頭部周辺領域内の濃度差が所定値以下である場合に、被検眼Eの眼底Erにおける血管強調画像(Digital Red-Free画像)を生成する形態であった。また、上述した第2の実施形態では、カラー眼底画像における黄斑部周辺領域内の濃度差が所定値以下である場合に、被検眼Eの眼底Erにおける神経線維層強調画像(Digital Cobalt画像)を生成する形態であった。
しかしながら、本発明の実施形態においては、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態に限られない。
例えば、本発明の第3の実施形態として、第1の実施形態における血管強調画像(Digital Red-Free画像)、及び、第2の実施形態における神経線維層強調画像(Digital Cobalt画像)の両画像を生成する形態であってもよい。この形態を採る場合には、例えば、処理の開始の際に、予め、操作者(撮影者等)から操作入力装置300を介して、血管強調画像(Digital Red-Free画像)及び神経線維層強調画像(Digital Cobalt画像)の生成モードが設定されるものとする。具体的に、本実施形態では、カラー眼底画像における乳頭部周辺領域内の濃度差が所定値以下である場合に被検眼Eの眼底Erにおける血管強調画像(Digital Red-Free画像)を生成し、また、カラー眼底画像における黄斑部周辺領域内の濃度差が所定値以下である場合に被検眼Eの眼底Erにおける神経線維層強調画像(Digital Cobalt画像)を生成する態様を採る。その後、例えば制御装置200は、操作入力装置300を介した表示指示等に基づき、Digital Red-Free画像、Digital Cobalt画像、カラー眼底画像を並べて表示したり、選択表示したりする制御を行う。
(その他の実施形態)
本発明に係る処理を開始する前に、上述した第1〜第3の実施形態に係る生成モードを予め操作者(撮影者等)に選択可能に表示し、選択された生成モードを実行するようにしてもよい。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。
即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
このプログラム及び当該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明に含まれる。
なお、前述した本発明の実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、または、その主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 対物レンズ、2 穴あきミラー、3 撮影絞り、4 合焦レンズ、5 結像レンズ、6 ダイクロ跳ね上げミラー、7 可視透過フィルター、8 角膜バッフル、9 リレーレンズ、10 スプリット像投影光学系、11 レンズ、12 リングスリット、13 ストロボ光源、14 コンデンサレンズ、15 赤外光フィルター、16 ハロゲンランプ、17 連動機構、18 固視灯ユニット、19 ロータリーソレノイド、20 小ミラー棒、21 スプリット像投影用光源、22 スプリット絞り、23 レンズ、31 デジタルカメラ、32 クイックリターンミラー、33 CMOSエリアセンサー、34 LCDモニター、35 処理回路、36 マウント、37 信号接点、100 カラー眼底画像撮影装置、200 制御装置、300 操作入力装置、A〜C 光路、E 被検眼、Ep 被検眼瞳孔、Er 眼底

Claims (16)

  1. 被検眼の眼底を撮像して、RGBで表現されるカラー眼底画像を取得する撮像手段と、
    前記カラー眼底画像における一部の領域の輝度に基づく濃度差が所定値以下である場合に、前記カラー眼底画像のRGB成分のうちの少なくともR成分を低減させる画像処理を行って、画像処理済み画像を生成する生成手段と
    を有することを特徴とする眼科システム。
  2. 前記カラー眼底画像における前記一部の領域について、輝度成分のヒストグラムを作成する第1のヒストグラム作成手段と、
    前記第1のヒストグラム作成手段で作成されたヒストグラムの標準偏差を、前記カラー眼底画像における前記一部の領域の前記濃度差として取得する第1の濃度差取得手段と
    を更に有し、
    前記生成手段は、前記第1の濃度差取得手段で取得された濃度差が前記所定値以下である場合に、前記画像処理済み画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の眼科システム。
  3. 前記画像処理済み画像における一部の領域であって前記カラー眼底画像における前記一部の領域に対応する領域について、輝度成分のヒストグラムを作成する第2のヒストグラム作成手段と、
    前記第2のヒストグラム作成手段で作成されたヒストグラムの標準偏差を、前記画像処理済み画像における前記一部の領域の濃度差として取得する第2の濃度差取得手段と、
    前記第2の濃度差取得手段で取得された濃度差が前記第1の濃度差取得手段で取得された濃度差よりも大きい場合に、少なくとも前記画像処理済み画像を保存する保存手段と
    を更に有することを特徴とする請求項2に記載の眼科システム。
  4. 前記画像処理済み画像における一部の領域であって前記カラー眼底画像における前記一部の領域に対応する領域について、輝度成分のヒストグラムを作成する第2のヒストグラム作成手段と、
    前記第2のヒストグラム作成手段で作成されたヒストグラムの標準偏差を、前記画像処理済み画像における前記一部の領域の濃度差として取得する第2の濃度差取得手段と、
    前記第2の濃度差取得手段で取得された濃度差が前記第1の濃度差取得手段で取得された濃度差よりも大きくない場合に、前記カラー眼底画像を保存する保存手段と
    を更に有することを特徴とする請求項2に記載の眼科システム。
  5. 前記カラー眼底画像における前記眼底の部位に応じて、前記カラー眼底画像から抽出する主な成分を選択する選択手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の眼科システム。
  6. 前記カラー眼底画像における前記一部の領域とは、前記被検眼の眼底における乳頭部を含む領域であり、
    前記生成手段は、前記画像処理済み画像として前記被検眼の眼底における血管を強調した血管強調画像を生成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の眼科システム。
  7. 前記生成手段は、前記カラー眼底画像のRGB成分のうちのG成分に基づいて前記画像処理を行って、前記血管強調画像を生成することを特徴とする請求項6に記載の眼科システム。
  8. 前記カラー眼底画像における前記一部の領域とは、前記被検眼の眼底における黄斑部を含む領域であり、
    前記生成手段は、前記画像処理済み画像として前記被検眼の眼底における神経線維層を強調した神経線維層強調画像を生成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の眼科システム。
  9. 前記生成手段は、前記カラー眼底画像のRGB成分のうちのB成分に基づいて前記画像処理を行って、前記神経線維層強調画像を生成することを特徴とする請求項8に記載の眼科システム。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の眼科システムの各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
  11. RGBで表現される被検眼のカラー眼底画像を取得する取得手段と、
    前記カラー眼底画像における一部の領域の輝度に基づく濃度差が所定値以下である場合に、前記カラー眼底画像のRGB成分のうちの少なくともR成分を低減させる画像処理を行って、画像処理済み画像を生成する生成手段と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  12. 前記カラー眼底画像における前記一部の領域とは、前記被検眼の眼底における乳頭部を含む領域であり、
    前記生成手段は、前記画像処理済み画像として前記被検眼の眼底における血管を強調した血管強調画像を生成することを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 前記生成手段は、前記カラー眼底画像のRGB成分のうちのG成分に基づいて前記画像処理を行って、前記血管強調画像を生成することを特徴とする請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 前記カラー眼底画像における前記一部の領域とは、前記被検眼の眼底における黄斑部を含む領域であり、
    前記生成手段は、前記画像処理済み画像として前記被検眼の眼底における神経線維層を強調した神経線維層強調画像を生成することを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  15. 前記生成手段は、前記カラー眼底画像のRGB成分のうちのB成分に基づいて前記画像処理を行って、前記神経線維層強調画像を生成することを特徴とする請求項14に記載の画像処理装置。
  16. 被検眼の眼底を撮像して、RGBで表現されるカラー眼底画像を取得する撮像ステップと、
    前記カラー眼底画像における一部の領域の輝度に基づく濃度差が所定値以下である場合に、前記カラー眼底画像のRGB成分のうちの少なくともR成分を低減させる画像処理を行って、画像処理済み画像を生成する生成ステップと
    を有することを特徴とする眼科システムの制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020147245A1 (zh) * 2019-01-18 2020-07-23 平安科技(深圳)有限公司 基于眼底彩照图像的图像优化方法及相关设备

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