JP2014083095A - 眼科撮影装置、眼科撮影装置の制御方法、プログラム - Google Patents

眼科撮影装置、眼科撮影装置の制御方法、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】前眼部撮影可能な眼科撮影装置において、前眼部撮影時に、画質に影響を与えるような外光を確認できるようにする。
【解決手段】被検眼Eの眼底部Erを撮影する状態と被検眼Eの前眼部を撮影する状態とに切り替え可能な眼底カメラ1aであって、眼底カメラ1aが前眼部を撮影する状態に切り替えられている場合に、外光の状態を検出する撮像素子9aと、撮像素子9aが検出した外光の状態の状態に応じて、外光が前眼部の撮影に影響を与えるか否かを判定する制御部10(判定手段)とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、眼科撮影装置、眼科撮影装置の制御方法、プログラムに関する。詳しくは、本発明は、眼科医院などにおいて被験者の被検眼の撮影に用いられる眼科撮影装置と、この眼科撮影装置の制御方法と、この眼科撮影装置を制御するためにコンピュータに実行させるプログラムに関する。
従来、眼底診断や糖尿病健診等に、眼底カメラなどの眼科撮影装置が使用されている。眼底カメラは、眼底部を可視光や赤外線で照明して位置調整及びフォーカシングを行い、撮影光により眼底部撮影を行うことができる。眼底カメラは、基本的に撮影光(光源としてはキセノンフラッシュやハロゲンランプ、白色LEDなどが使われる)だけで撮影するように設計されており、撮影画像の色味、ホワイトバランス、光量は、撮影光に合わせて調整されている。
健診用途には、散瞳剤を使わずに撮影可能な無散瞳眼底カメラが主に使用される。無散瞳眼底カメラは、赤外線を照明光として用いることで、被検者の縮瞳を避けている。無散瞳眼カメラを用いた眼底部撮影では、被検眼が縮瞳するのでケラレが生じやすくなるが、瞳孔を通して撮影光を入射し、眼底の反射光を再び瞳孔を通して撮影光学系に導くという光学構成上、撮影画像に外光が影響することは少ない。
一方、前眼部撮影では、眼底カメラと被検眼との間隔があくため、外光下で前眼部撮影を行うと、撮影画像は前眼部以外の部分および肌に反射した光(外光)の影響を受けることがある。
ここで、屈折測定用光源の光束の位置の認識精度を向上させるため、屈折測定用光源の点灯時の映像と消灯時の映像との差分を算出することで、外乱光が除去された眼底からのスポット像の映像を取得する眼屈折測定用の検眼装置が、特許文献1に開示されている。
特開平10−337276号公報
ところで、赤外線と可視光の両方に感度を有するデジタル一眼レフカメラを用いて被検眼の前眼部を撮影する場合、外光の影響によって赤紫色の強い前眼部の画像になる可能性がある。特に、撮影光学系に赤外カットフィルタを設けていない装置構成では、この可能性が高くなる。
以上より、本発明の目的は、前眼部を撮影する場合に、画質に影響を与えるような外光を確認できるようにすることである。
本発明の眼科撮影装置は、
被検眼の眼底部を撮影する状態と前記被検眼の前眼部を撮影する状態とに切り替え可能な眼科撮影装置であって、
外光の状態を検出する外光検出手段と、
前記前眼部を撮影する状態に切り替えられている場合に、前記外光検出手段により検出された外光の状態に応じて、前記外光が前記前眼部の撮影に影響を与えるか否かを判定する判定手段と、
を有することを特徴とする。
また、本発明の眼科装置の制御方法は、
被検眼の眼底部を撮影する状態と前記被検眼の前眼部を撮影する状態とに切り替え可能な眼科撮影装置の制御方法であって、
外光の状態を検出するステップと、
前記前眼部を撮影する状態に切り替えられている場合において、検出された外光の状態に応じて、前記外光が前記前眼部の撮影に影響を与えるか否かを判定するステップと、
を有することを特徴とする。
また、本発明のプログラムは、
被検眼の眼底部を撮影する状態と被検眼の前眼部を撮影する状態とに切り替え可能な眼科撮影装置のコンピュータに、
外光の状態を検出するステップと、
前記前眼部を撮影する状態に切り替えられている場合において、検出された外光の状態に応じて、前記外光が前記前眼部の撮影に影響を与えるか否かを判定するステップと、
を実行させるプログラムであることを特徴とする。
本発明によれば、前眼部を撮影する場合に、外光の状態を検出し、検出した外光の状態が前眼部の撮影に影響を与えるか否かを判定することによって、外光の影響があるか否かを検出することができる。このため、前眼部を撮影する場合に、画質に影響を与えるような外光を確認することができる。
図1は、第1の実施形態にかかる眼科撮影装置(眼底カメラ)の構成を示すブロック図である。 図2は、第1の実施形態にかかる眼科撮影装置(眼底カメラ)により撮影される眼底部画像を模式的に示す図である。 図3は、第1の実施形態にかかる眼科撮影装置(眼底カメラ)により撮影される前眼部画像を模式的に示す図である。 図4は、第1の実施形態にかかる眼科撮影装置(眼底カメラ)の動作を示すフローチャートである。 図5は、第1の実施形態にかかる眼科撮影装置(眼底カメラ)の動作を示すフローチャートである。 図6は、第2の実施形態にかかる眼科撮影装置(眼底カメラ)の構成を示すブロック図である。 図7は、第3の実施形態にかかる眼科撮影装置(眼底カメラ)の動作を示すフローチャートである。 図8は、第4の実施形態にかかる眼科撮影装置(眼底カメラ)の動作を示すフローチャートである。 図9は、第4の実施形態にかかる眼科撮影装置(眼底カメラ)の動作を示すフローチャートである。 図10は、第5の実施形態にかかる眼科撮影装置(眼底カメラ)の動作を示すフローチャートである。 図11は、第5の実施形態にかかる眼科撮影装置(眼底カメラ)の動作を示すフローチャートである。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。前眼部撮影時において外光の影響を低減するための形態としては、(1)外光の影響がある旨の警告と撮影の禁止、(2)前眼部画像に色補正を施す構成、(3)撮影光量の増加と感度の低減、が適用される。
(第1の実施形態:外光が前眼部の撮影に影響を与える場合には、警告や前眼部の撮影を禁止する)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は眼科撮影装置として用いられる第1の実施形態としての眼底カメラ1aの構成図である。第1の実施形態の眼底カメラ1aは、無散瞳眼底カメラである。第1の実施形態の眼底カメラ1aは、被検眼Eの前方に配置されて使用される。第1の実施形態の眼底カメラ1aの本体内には、観察光源2から被検眼Eに対向して配置される対物レンズ3に至る観察照明光学系が設けられる。この観察照明光学系には、観察光源2と、ダイクロイックミラー4と、リレーレンズ5と、孔あきミラー6とが順次に配列されている。観察光源2は、たとえば赤外LEDからなり、赤外線を照射する。また、ダイクロイックミラー4の入射方向には、撮影照明光学系としての撮影光源7が配置されている。撮影光源7は、被検眼Eに向けて光を照射することにより、被検眼Eの明るさを調整する。撮影光源7は、たとえばキセノン管が適用される。
孔あきミラー6の後方には、撮影光学系を構成する要素として、フォーカスレンズ8が配置されている。フォーカスレンズ8は、光軸方向に移動することによってフォーカスを調整する。
眼底カメラ1aの本体であってフォーカスレンズ8の光軸の延長上には、デジタル一眼レフカメラ9が着脱可能に取り付けられている。デジタル一眼レフカメラ9には、撮像素子9a(撮像手段)と、制御部9b(制御手段)と液晶ディスプレイ9c(表示手段)とが設けられる。撮像手段としての撮像素子9aは、結像した光学像を電気信号に変換し、画像(前眼部画像および眼底部画像)を生成する。制御部9bは、デジタル一眼レフカメラ9の制御を行う。撮像素子9aと制御部9bとは接続されており、撮像素子9aの出力(生成された画像)は制御部9bに送信される。表示部としての液晶ディスプレイ9cは、デジタル一眼レフカメラ9の背面に設けられる。制御部9bと液晶ディスプレイ9cとは接続されており、制御部9bの出力は液晶ディスプレイ9cに送信される。デジタル一眼レフカメラ9は、近赤外の帯域の感度を持たせるために、撮像素子9aの前面に配置される赤外カット特性を有する光学部材が除去されている。なお、撮像素子9aと制御部10は、外光の状態を検出する外光検出手段として機能することがある(後述)。また、液晶ディスプレイ9cは、所定の警告を発する警告手段として機能することがある(後述)。
眼底カメラ1aの本体の内部には、制御部10が設けられる。制御部10は、眼底カメラ1aの全体的な制御を行う。さらに、制御部10は、後述する所定の処理を実行する。制御部10は、たとえば、所定の演算を行う演算回路と所定のデータを記憶できる記憶回路(メモリ)を有するワンチップマイコン(コンピュータ)などにより構成される。制御部10は、駆動回路11,12を介して、観察光源2、撮影光源7にそれぞれ接続されている。制御部10は、デジタル一眼レフカメラ9内の制御部9bと、眼底カメラ1aの本体に設けられるレリーズスイッチ19とにも接続されている。
また、制御部10は、駆動回路13を介してアクチュエーター14に接続される。そして、制御部10は、駆動回路13を制御し、駆動回路13は、制御部10の制御によってアクチュエーター14を駆動する。アクチュエーター14は、駆動されると、赤外カットフィルタ15を撮影光路内に挿脱する。この赤外カットフィルタ15は、一般的なデジタル一眼レフカメラから除去された赤外カット特性を有する光学部材と同じ光学的な特性を有する。観察時は、赤外カットフィルタ15が撮影光路外に退避することで、デジタル一眼レフカメラ9による眼底像観察が可能となる。また、撮影時には、赤外カットフィルタ15が撮影光路内に挿入されることで、デジタル一眼レフカメラ9および赤外カットフィルタ15により一般のデジタル一眼レフカメラと同等の分光特性を得ることができる。
さらに、制御部10は、駆動回路16を介してアクチュエーター17に接続されている。アクチュエーター17は、駆動されると、眼底部撮影・前眼部撮影切り替えレンズ18を、撮影光路内に挿脱する。
眼底カメラ1aは、対物レンズ3と、フォーカスレンズ8と、眼底部撮影・前眼部撮影切り替えレンズ18とを含む撮影光学系を有する。そして、眼底部撮影・前眼部撮影切り替えレンズ18が、撮影光学系の撮影光路内に入っていない状態では、撮影光学系の撮影光路は眼底部撮影用光学系となる。そして、眼底カメラ1aは、眼底部撮影用光学系としての撮影光路を用いることにより、被検眼Eの眼底Erの像を撮影可能となる。この状態を、「眼底部撮影状態」と称する。図2は、眼底部撮影用光学系としての撮影光路を用いて撮影した眼底部画像を模式的に示す図である。図2中のBは網膜血管を示し、Hは視神経乳頭を示す。眼底部撮影・前眼部撮影切り替えレンズ18が撮影光路内に入っている状態では、撮影光学系の撮影光路は、前眼部撮影用光学系となる。そして眼底カメラ1aは、前眼部撮影用光学系としての撮影光路を用いることにより、被検眼Eの虹彩や強膜(白目部分)、まぶた部等の前眼部撮影が可能となる。この状態を、「前眼部撮影状態」と称する。図3は、前眼部撮影用光学系を用いて撮影した前眼部画像を模式的に示す図である。図3中のElはまぶたを示し、Mは瞳孔を示し、Iは虹彩を示し、Sは強膜を示す。
このように、眼底カメラ1aは、前眼部撮影用光学系と眼底部撮影用光学系としての撮影光学系(撮影光路)を有する。そして、眼底カメラ1aは、眼底部撮影・前眼部撮影切り替えレンズ18を駆動することによって、眼底部撮影状態と前眼部撮影状態とを切替え可能である。
19はレリーズスイッチであり、20は前眼部撮影・眼底部撮影切替え用スイッチである。レリーズスイッチ19と前眼部撮影・眼底部撮影切替え用スイッチ20は、制御部10に接続されている。そして、制御部10は、レリーズスイッチ19と前眼部撮影・眼底部撮影切替え用スイッチ20が操作されたことを検出できる。
眼底カメラ1aの本体の外部には、コンピュータ21が設けられる。コンピュータ21は、USBやシリアルポートを介して、デジタル一眼レフカメラ9の制御部9b、眼底カメラ1aの本体の制御部10に接続されている。コンピュータ21は、撮影した眼底画像の現像処理、データベースやネットワークへの転送処理、被検者のIDなどの情報入力、を担当する。
制御部10は、レリーズスイッチ19が押されたことを検出すると、デジタル一眼レフカメラ9の制御部9bにレリーズ信号を送信する。デジタル一眼レフカメラ9の制御部9bは、レリーズ信号を受信すると、撮影動作を実行する。
デジタル一眼レフカメラ9は、ライブビュー機能を搭載している。ライブビュー機能は、クイックリターンミラーを退避させることによりシャッターを開状態とし、撮像素子9a上に結像する像(撮像素子9aが生成する画像)を順次読み出しながら、背面に設けられる液晶ディスプレイ9cにその画像を連続的に表示する機能である。第1の実施形態においては、観察時は、デジタル一眼レフカメラ9のライブビュー機能が使用される。
次に第1の実施形態の眼底カメラ1aの動作について、図4と図5のフローチャートを用いて説明する。図4と図5は、眼底カメラ1aの動作を示すフローチャートである。この処理は、コンピュータプログラム(コンピュータソフトウェア)として、たとえば制御部10に設けられるメモリなど、コンピュータ読み取りが可能な記憶媒体に格納される。また、以下に示す動作の所定のステップにおいては、制御部10は、眼底カメラ1aを制御するほか、外光の状態が前眼部の撮影に影響をあたえる状態であるか否かを判定する判定手段として機能する。なお、外光とは、被検眼Eの眼底部および前眼部以外の部分から眼底カメラ1aの対物レンズ3に入射する光をいうものとする。
まず、眼底カメラ1aの電源が投入されると、ステップS101において、制御部10は、眼底カメラ1aの内部状態の初期化を実行する。また、制御部10は、赤外線を用いた被検眼の観察の準備のために、観察光源2を点灯するなどする。
次に、ステップS102においては、制御部10は、デジタル一眼レフカメラ9の制御部9bに対して通信を実行し、デジタル一眼レフカメラ9にライブビュー動作を開始させる。すなわち、デジタル一眼レフカメラ9の制御部9bは、制御部10から通信を受けると、クイックリターンミラー(図略)を退避させ、かつデジタル一眼レフカメラ9内のシャッター(図略)を開状態にする。そして、制御部9bは、撮像素子9a上に結像される像(生成される画像)を順次読み出しながら、液晶ディスプレイ9cに画像を連続的に表示させる。このようにして、ステップS102において、デジタル一眼レフカメラ9は、ライブビュー動作をスタートさせる。そして、ステップS103に進む。
ステップS103においては、制御部10は、眼底カメラ1aの本体のスイッチ操作が行われるのを待つ。そして、制御部10は、スイッチ操作が行われるまでこのステップS103を繰り返す。スイッチ操作が行われると、ステップS104に進む。
ステップS104においては、制御部10は、操作されたスイッチを識別する。そしてステップS105に進む。
ステップS105においては、制御部10は、操作されたスイッチが前眼部撮影・眼底部撮影切替え用スイッチ20であるか否かを判断する。前眼部撮影・眼底部撮影切替え用スイッチ20であった場合は、図5のステップS201に進む。ステップS201以下の動作については図5を参照して後述する。
操作されたスイッチが前眼部撮影・眼底部撮影切替え用スイッチ20でなかった場合は、ステップS106に進む。ステップS106においては、制御部10は、操作されたスイッチがレリーズスイッチ19であるか否かを判断する。レリーズスイッチ19の操作ではないと判断された場合にはステップS107に進む。ステップS107においては、制御部10は、スイッチ操作に応じて眼底カメラ1aの本体の内部処理を行う。そして、ステップS103に戻る。
ステップS106において、レリーズスイッチ19が操作されたと判断された場合には、ステップS108に進む。ステップS108において、制御部10は、制御部10内のメモリに記憶されている撮影光学系の撮影光路の現在の状態が、前眼部撮影状態か眼底部撮影状態かを判定する。前眼部撮影状態である場合にはステップS109に進み、眼底部撮影状態の場合は、ステップS111に進む。
ステップS109においては、制御部10は、制御部10のメモリに記憶されている状態が、外光検出状態か否かを判定する。外光検出状態とは、外光の状態が前眼部の撮影に影響を与える状態をいう。本実施形態では、前眼部の撮影に影響を与える外光の状態として、外光の光量が閾値以上である状態をいう(詳細は後述)。外光検出状態であると判定された場合には、ステップS110に進む。ステップS110においては、制御部10は、デジタル一眼レフカメラ9を、撮影禁止状態に設定する。そして、ステップS103に戻る。そして再び、制御部10は、ステップS013〜S109の処理を実行する。
ステップS109において外光検出状態でないと判定された場合には、ステップS111に進む。なお、いったんステップS110に進んで撮影禁止状態に設定された後に再びステップS109に進み、そこで外光検出状態でないと判定された場合には、制御部10は、撮影禁止状態を解除する。そのうえでステップS111に進む。
ステップS111においては、制御部10は駆動回路13を制御し、駆動回路13は制御部10による制御によってアクチュエーター14を駆動する。そして、アクチュエーター14は、赤外カットフィルタ15を撮影光路内に挿入する。そして、ステップS112に進む。
ステップS112においては、制御部10は、レリーズ信号を、デジタル一眼レフカメラ9の制御部9bに送信する。そして、ステップS113に進む。
ステップS113においては、デジタル一眼レフカメラ9の制御部9bは、デジタル一眼レフカメラ9の撮影動作におけるシャッターの開タイミングと、撮影光源7の発光タイミングを合わせるために、所定時間の経過を待つ。そして、所定時間経過すると、ステップS114に進む。
ステップS114においては、デジタル一眼レフカメラ9の制御部9bは、撮影光源7を発光させて被検眼Eに光を照射し、撮影を行う。そしてステップS115に進む。
ステップS115おいては、制御部10は、再び駆動回路13およびアクチュエーター14を介して赤外カットフィルタ15を撮影光路より退避させる。そして、ステップS116に進む。
ステップS116においては、制御部10は、撮影光源7の再充電を行う。そして、ステップS103に戻る。
次に、図5を参照して、ステップS105において前眼部撮影・眼底部撮影切替え用スイッチ20が操作されたと判定された場合の動作について説明する。
図4のステップS105において前眼部撮影・眼底部撮影切替え用スイッチ20が操作されたと判断された場合は、図5のステップS201に進む。
ステップS201においては、制御部10は、制御部10内のメモリに記憶されている撮影光学系の撮影光路の現在の状態が、眼底部撮影状態であるか否かを判定する。現在の状態が眼底部撮影状態でない場合(前眼部撮影状態の場合)には、ステップS202に進む。
ステップS202においては、制御部10は、駆動回路16およびアクチュエーター17を介して、眼底部撮影・前眼部撮影切り替えレンズ18を撮影光路内から退出させ、眼底カメラ1aの状態を、眼底部撮影状態に切替える。そしてステップS203に進む。
ステップS203においては、制御部10は、撮影光学系の撮影光路の現在の状態が眼底部撮影状態であることを制御部10内のメモリに記憶する。そして、図4のステップS103に戻る。
ステップS201において眼底部撮影状態であると判定された場合には、ステップS204に進む。ステップS204においては、制御部10は、駆動回路16およびアクチュエーター17を介して、眼底部撮影・前眼部撮影切り替えレンズ18を撮影光路内に挿入し、眼底カメラ1aの状態を前眼部撮影状態に切替える。そしてステップS205に進む。
ステップS205においては、制御部10は、撮影光学系の撮影光路の現在の状態が前眼部撮影状態であることを、制御部10内のメモリに記憶する。そして、ステップS206に進む。
ステップS206においては、制御部10は、駆動回路11を介して観察光源2を消灯する。そして、ステップS207に進む。
ステップS207においては、制御部10は、デジタル一眼レフカメラ9内の制御部9bに対して指令を出し、撮像素子9aが生成(撮影)した観察光源2の消灯時のライブビュー画像を取得する。このステップで取得されるライブビュー画像は、前眼部画像である。そして、ステップS208に進む。
ステップS208においては、制御部10は駆動回路11を介して観察光源2を点灯する。そしてステップS209に進む。
ステップS209においては、制御部10は、ステップS207で取得したライブビュー画像(前眼部画像)の明るさから、観察光消灯時の外光の明るさを計算する。観察光源2は消灯しているので、このときのライブビュー画像(前眼部画像)は、外光によって照明された状態で撮影された画像である。このため、制御部10は、ライブビュー画像(前眼部画像)取得時の撮影感度、蓄積時間、光学系の絞り値などから、外光の状態としての外光の光量を計算することが可能である。このように、ステップS207とステップS209において、撮像素子9aと制御部10は、外光の状態としての外光の光量を検出する。また、第1の実施形態においては、撮像素子9aが、画像を取得する撮像手段と外光の状態を検出する外光検出手段を兼用する。そして、ステップS210に進む。
ステップS210においては、制御部10(判定手段)は、ステップS209で計算した外光の光量が所定の閾値以上であるか否か(撮影に影響を与える状態であるか否か)を判定する。この所定の閾値は、外光の状態が前眼部の撮影に影響を与える状態であるか否かの判断基準である。外光の光量がこの所定の閾値未満である場合には、外光の状態は前眼部の撮影に影響を与えない状態である。一方、外光の光量がこの所定の閾値以上である場合には、外光の状態は前眼部の撮影に影響を与える状態である。この所定の閾値は、眼底カメラ1aやデジタル一眼レフカメラ9の光学特性などに応じて適宜設定される。そして、この所定の閾値は、制御部10のメモリなどにあらかじめ格納されている。外光の光量が所定の閾値以上である(外光の状態が前眼部の撮影に影響を与える状態である)と判定された場合には、ステップS211に進む。
ステップS211においては、制御部10は、前眼部の撮影に影響を与える光量の外光が検出された状態であること、すなわち、外光の状態が前眼部の撮影に影響を与える状態であることを、制御部10内のメモリに記憶する。この状態を「外光検出状態」と称する。そして、ステップS212に進む。
ステップS212においては、制御部10は、デジタル一眼レフカメラ9の制御部9bを介して液晶ディスプレイ9c(警告手段)に、文字や記号などによって警告を表示させる。警告には、外光の状態が前眼部の撮影に影響を与える状態であることを使用者に知らせるもののほか、外光の影響を低減するための具体的な指示を使用者に提示するものがある。具体的な指示としては、たとえば、制御部10は、液晶ディスプレイ9cに、「撮影に影響がある外光が検出されましたので確認してください」「本装置以外の照明を消してください」などのメッセージを表示させる。
このほか、制御部10が、ブザーやスピーカー(いずれも図略)などによって、警告音や前記のような警告メッセージを発する。
ステップS210において、外光の光量が少なく外光の状態が撮影に影響を与える状態ではないと判定された場合には、ステップS213に進む。ステップS213においては、制御部10は、外光の状態が前眼部の撮影に影響を与えない状態(以下、外光非検出状態と称する)であることを、制御部10内のメモリに記憶する。
以上説明した動作により、外光の影響を受けやすい前眼部撮影において、外光の光量が所定の閾値より大きい場合には、制御部10は、警告を発するととともに、デジタル一眼レフカメラ9をレリーズ禁止状態(撮影を禁止する状態)に移行させる。これにより、前眼部撮影時において、外光の影響によって撮影画像(前眼部画像)が意図しない色味や明るさになることを避けることができる。
なお、眼底部撮影の場合には、光学構成上、外光の影響を受けにくいため、外光を検出しても撮影禁止にはしない。
第1の実施形態の観察光源2として、赤外LEDが使用される例を説明したが、観察光源2の種類は赤外LEDに限定されない。たとえば、観察光源2として、ハロゲンランプのように可視および赤外波長を出力する光源に可視光カットフィルタが組み合わされた構成が適用されてもよい。
このような構成によれば、外光の影響のない状態で前眼部を撮影することができる。
(第2の実施形態:専用のセンサーにより外光の状態を検出する)
次に、本発明の第2の実施形態について、図6を参照して説明する。
第1の実施形態が、デジタル一眼レフカメラ9の撮像素子9a(撮像手段)が外光検出手段を兼用する構成であるのに対し、第2の実施形態は、外光の状態の検出を専用のセンサーを外光検出手段として用いる形態である。以下、図6を参照して第2の実施形態について説明する。図6は、第2の実施形態の眼科撮影装置の眼底カメラ1bの構成を示すブロック図である。なお、第1の実施形態と同じ構成については図1と同じ番号を付し、説明を省略する。
図6に示すように、第2の実施形態にかかる眼底カメラ1bには、外光の状態を検出する外光検出手段としての外光センサー22が、眼底カメラ1bの本体の撮影光学系の対物レンズ3の近傍に、被検者(被検眼E)側に向けて設置される。そして、外光検出手段としての外光センサー22が、対物レンズ3の近傍において、被検者の被検眼Eの近傍の外光を検出する。被検眼Eの前眼部の撮影では、被検眼Eおよびその周辺を撮影することになるが、外光の影響が問題となるのは、被検眼Eの撮影する部分である。このため、被検眼Eおよびその周辺部に外光の影響がないか否かを検出できればよい。したがって、外光センサー22が前記のように配置されると、被検眼Eおよびその周辺部に対する外光の影響を検出できるようになる。なお、外光センサー22には、公知の各種受光センサー(光量センサー)が適用できる。
このように、外光検出手段としての専用の外光センサー22が設けられる構成によれば、第1の実施形態のように検出時に観察光源2を消灯する必要がなくなる。このため、いつでも外光の状態の検出が行えるとともに、撮影者の観察行為を妨げないという効果がある。さらに、外光検出手段としての外光センサー22が対物レンズ3の近傍に設けられる構成によれば、被験者の被検眼Eの近傍の外光の状態を検出できる。したがって、外光の状態の検出の精度の向上を図ることができる。
なお、第2の実施形態の眼底カメラ1bの動作は、図5のステップS207において、外光センサー22を用いて外光の状態を検出する。それ以外は、第1の実施形態と同じ動作が適用できる。したがって、説明は省略する。
(第3の実施形態:前眼部の画像のRGB比から、外光が前眼部の撮影に影響を与えるか否かを判定する)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
前記の第1の実施形態は、外光の状態を、観察光消灯時に撮像素子9aに入射する光量によって判定する構成である。観察光源2が赤外LEDのような単波長光源の場合には、観察光源2で照明した物体の反射光による撮像素子9aが出力する画像のRGB比は、光量や物体の反射率に関係なく、撮像素子9aのRGB画素の照明光波長の感度で決まるために一定となる。これに対して、太陽光や蛍光灯のような光源は、様々な波長成分を含むため、外光が影響する場合、撮像素子9aが出力する画像のRGB比は、赤外観察光のみの場合の画像のRGB比とは異なる。第3の実施形態は、撮像素子9aが検出する外光の状態として、撮像素子9aが出力する画像のRGB比を用いる実施形態である。
第3の実施形態に係る眼科撮影装置としての眼底カメラ1aの構成は、図1に示す構成と同様である。このため、説明を省略する。以下、図7を参照して、第3の実施形態の眼科撮影装置としての眼底カメラ1aの動作について説明する。図7は、第3の実施形態における眼底カメラ1aの動作を示すフローチャートである。このフローチャートは、図5に示す第1の実施形態の動作に対応する。したがって、図5に示す第1の実施形態と同じ処理については、説明を省略する。
ステップS201〜ステップS205は、第1の実施形態のステップS201〜ステップS205と同じである。
ステップS301においては、制御部10は、画像を取得する。第1の実施形態においては、制御部10は、前眼部画像を取得する動作(ステップS207)の前後において、観察光源2の消灯(ステップS206)と点灯(ステップS208)を実行している。これに対して、第3の実施形態では、観察光源2を点灯した状態のままで前眼部画像を取得する。そして、ステップS302に進む。
ステップS302においては、制御部10は、取得した前眼部画像に含まれる各色の画素(R画素、G画素、B画素)について、出力値(輝度値)の平均を算出する。そして、制御部10は、各色の出力値の平均から、取得した前眼部画像のRGB比を算出する。このRGB比が、撮像素子9aが検出した外光の状態として用いられる。そして、ステップS303に進む。
ステップS303においては、制御部10は、算出したRGB比と赤外観察時の前眼部画像のRGB比とを比較する。前記のとおり、赤外観察時の前眼部画像(撮像素子9aの出力)のRGB比は、撮像素子9aのRGB画素の照明光波長の感度で決まる。そこで、あらかじめ制御部10に、赤外観察時の前眼部画像のRGB比を記憶させておく。そして、制御部10は、記憶している赤外観察時の前眼部画像のRGB比を読み出して比較に用いる。そして、一致する場合は、制御部10は、現在の外光の状態が外光非検出状態であると判定する。この場合には、ステップS213に進む。ステップS213においては、制御部10は、メモリに、外光非検出状態であることを記憶する。
ステップS303において、算出したRGB比と赤外観察時の前眼部画像のRGB比とが一致しない場合には、制御部10は、現在の外光の状態が外光検出状態であると判定する。この場合には、ステップS211に進む。ステップS211においては、制御部10は、外光検出状態であることを制御部10内のメモリに記憶する。そして、ステップS212に進む。
ステップS212においては、制御部10は、液晶ディスプレイ9c(警告手段)に、警告表示を実行させる。
このように、第3の実施形態においては、制御部10は、外光の所定の状態として赤外観察時における前眼部画像(撮像素子9aの出力)のRGB比を用いる。また、制御部10は、外光検出手段が検出した外光の状態として観察光源2の使用時における前眼部画像(撮像素子9aの出力)のRGB比を用いる。そして、制御部10(判定手段)は、観察光源2の使用時における撮像素子9aの出力のRGB比が、赤外観察時における前眼部画像のRGB比(所定の状態)と異なる場合には、外光検出状態であると判定する。そして制御部10は、撮影を禁止する。
以上説明したように、第3の実施形態は、観察光源2を消灯しなくとも外光の状態を検出できるとともに、外光検出専用センサーが不要であるという効果がある。
(第4の実施形態:外光が前眼部の撮影に影響を与える場合には前眼部の画像の色を補正する)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。前記の第1〜第3の実施形態は、前眼部の観察時における外光の状態が前眼部の撮影に影響を与える状態である場合に、警告を発するとともに撮影を禁止する実施形態である。これに対して、以下に説明する第4の実施形態は、外光の状態として撮影に対する外光の影響の度合いを検出し、前眼部画像の撮影時に、前眼部画像に色補正を実行する実施形態である。
第4の実施形態に係る眼科撮影装置の構成は、図1に示す第1の実施形態の眼科撮影装置の構成と同様であるため、説明を省略する。図8と図9を参照して、第4の実施形態の動作について説明する。図8と図9は、第4の実施形態にかかる眼底カメラ1aの動作を示すフローチャートである。これらのフローチャートは、第1の実施形態の図4と図5とそれぞれ対応している。
ステップS101〜ステップS108は、第1の実施形態のステップS101〜S108と同じである(図4参照)。したがって、説明は省略する。
ステップS108において、前眼撮影状態と判定された場合は、ステップS401に進む。第4の実施形態では、外光の状態が前眼部に影響を与える状態である場合には、制御部10は、後述する図9のステップS501において、外光の光量が大きいために色補正ができない状態(外光補正不可状態)であるか否かに分類する。ステップS401において外光補正不可状態であると判定された場合には、ステップS110に進む。
ステップS110においては、制御部10は、デジタル一眼レフカメラ9を撮影禁止に設定する。そして、ステップS103に戻る。
ステップS111〜ステップS115は、第1実施形態のステップS111〜ステップS115と同じである(図4参照)。
ステップS115においては、制御部10がレリーズ信号をデジタル一眼レフカメラ9の制御部9bに送信して撮影が行われ、赤外カットフィルタ15の退避が行われる。そして、ステップS402に進む。ステップS402においては、制御部10は、外光検出状態かどうかを、制御部10内のメモリを参照することで判定する。外光検出状態でない場合は、ステップS116に進む。ステップS116は、第1の実施形態のステップS116と同じである。
ステップS402で外光検出状態と判定された場合には、ステップS403に進む。外光補正不可状態である場合には、ステップS401に進んで撮影禁止になっている。このため、外光補正可能な状態のときのみ、このステップS403に到達する。
ステップS403においては、制御部10は、外光の影響をキャンセルするためのR,G,Bごとのゲインを演算する。制御部10は、これらのゲインを、撮影光量(外光の光量)と、外光が影響しないときの目標とするRGB比と、図9のステップS209で演算される外光の光量と、ステップS503で演算される外光のRGB比(外光の状態)とから算出する。そして、制御部10は、算出したゲインを画像に適用することで、前眼部画像に対して外光補正処理を行う。
次に、図9を参照して、ステップS105において、操作されたスイッチが前眼部撮影・眼底部撮影切替え用スイッチ20であると判定された場合の動作について説明する。
ステップS201〜ステップS211は、第1実施形態のステップS201〜ステップS211と同じである(図5参照)。
ステップS211においては、制御部10は、現在の外光の状態が外光検出状態であることを、制御部10内のメモリに記憶する。そしてステップS501に進む。ステップS501においては、制御部10(判定手段)は、外光の光量が色補正可能な範囲かどうかの判定を行う。色補正量は限界があるため、外光の光量が非常に大きい場合は補正が困難である。そのため、制御部10は、ステップS210とは異なるスレショルド値(閾値)を設定し、外光光量がこのスレショルド値以上である場合は、外光補正は不可と判定する。そしてこの場合には、ステップS503に進む。なお、このスレショルド値は、あらかじめ制御部10内のメモリなどに記憶されている。ステップS503においては、制御部10は、外光補正不可状態であることを制御部10内のメモリに記憶する。そして、ステップS212に進む。
ステップS212においては、制御部10は、デジタル一眼レフカメラ9の制御部9bを介して、液晶ディスプレイ9c(警告手段)に、外光光量が大きく、前眼部撮影ができない状態であること表示する警告表示を実行させる。
一方、ステップS501で外光の光量が補正可能な範囲と判定された場合は、ステップS502に進む。ステップS502においては、制御部10は、ステップS207で取得した観察光源2の消灯時の前眼部画像から、外光の状態として外光のRGB比を算出し、メモリに記憶する。このステップで算出した外光のRGB比(外光の状態)は、ステップS403において、前眼部画像の撮影時の外光補正処理で使用される。
以上、画像の色補正として、画像のR、G、Bのバランスを変える例を示したが、色補正方法はこれに限定されるものではない。公知の光源の色温度補正技術やホワイトバランス補正技術を用いても良い。
前記のとおり、赤外線と可視光の両方に感度を有するデジタル一眼レフカメラを用い、撮影光学系に赤外カットフィルタが設けられない構成であると、外光によって被検眼が赤紫色に写ることがある。本発明の第4の実施形態によれば、外光がある場合であっても、撮影された画像を色補正することで、前記問題を解消できる。
以上説明したように、第4の実施形態は、補正可能な範囲で前眼部画像を色補正することで外光の影響を緩和する形態である。色補正によって前眼部撮影時の外光の影響を除去できるために、前眼部撮影の自由度を上げることができるという効果がある。
(第5の実施形態:外光が前眼部の撮影に影響を与える場合には、前眼部の撮影光量の増加や感度の低減を行う)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。前記の第4の実施形態は、画像の色補正によって外光の影響を除去する実施形態である。これに対して、第5の実施形態は、撮影光量を上げ、撮影時の感度を下げることによって撮影画像の明るさを変えないまま、外光の影響を除去する実施形態である。
第5の実施形態に係る眼科撮影装置の構成は、第1の実施形態(図1参照)の構成と同様であるため、説明を省略する。以下、図10と図11を参照して、第5の実施形態の動作について説明する。図10と図11は、第5の実施形態の眼底カメラ1aの動作を示すフローチャートである。これらのフローチャートは、それぞれ、第4の実施形態の図8と図9に示すフローチャートに対応している。なお、第1〜第4の実施形態と同じ動作については、説明を省略する。
ステップS101〜ステップS101は、それぞれ、第1実施形態のステップS101〜ステップS108と同じである(図4参照)。
ステップS108において、眼底カメラ1aが前眼部撮影状態にあると判定された場合には、ステップS401に進む。ステップS401においては、制御部10(判定手段)は、外光の状態が補正可能な範囲であるか否かを判定する。外光の状態が補正可能な範囲ではないと判定された場合には、ステップS110に進む。
ステップS110においては、制御部10は、眼底カメラ1aを撮影禁止状態に設定する。そして、ステップS103に戻る。
一方、ステップS401において、外光の状態が補正可能な範囲であると判定された場合には、ステップS601に進む。
ステップS601においては、ステップS209(図9のステップS209参照)で算出した外光の光量を用いて、撮影に外光が影響しないようになる撮影光量を演算する。そしてステップS602に進む。ステップS602においては、制御部10は、同様に撮影に外光が影響しないようになる撮影感度値を演算し、その感度値をデジタル一眼レフカメラ9の撮影感度値に設定する。そして、ステップS111に進む。
ステップS111〜ステップS116は、第1の実施形態のステップS111〜ステップS116と同じである(図4参照)。
なお、前眼部の撮影に影響しないような外光の光量としては、たとえば撮影光源7による露光量に対し、外光による露光量が1/8になるところを目標とする。たとえば初期状態のISO感度が1600であるとすると、撮影時のISO感度は、たとえば次のとおりとなる。
ステップS209において、外光による露光量が撮影光源7による露光量の約1/2であると算出された場合には、ステップS601において、制御部10は、撮影光源7の光量を4倍に設定する。さらにステップS602において、制御部10は、撮影時のISO感度を2段低い(1/4の値である)ISO400に設定する。すなわち、制御部10は、外光検出手段としての撮像手段が検出した外光の光量(露光量)に対して所定の比率で撮影光源7の光量を増加させる。さらに、制御部10は、前眼部の撮影時における感度を、撮影光源7の光量の増加量の逆数に応じて低くする。これにより、前眼部の撮影時における外光による露光量は、撮影光源7による露光量の約1/8となる。
ステップS105において、前眼部撮影・眼底部撮影切替え用スイッチ20が操作されたと判定された場合には、図11のステップS201に進む。第5の実施形態では色補正が行われないため、ステップS201以下の動作は、第4の実施形態のステップS201以下の動作からステップS502の動作が削除された動作となる(図9参照)。それ以外は、第4の実施形態と同じである。したがって、説明は省略する。
以上、説明したように本発明の実施形態によれば、前眼部撮影時において、外光の影響を除去すること、外光の影響のない状態で前眼部を撮影することができる。
なお、第1〜第5の実施形態が組み合わされた構成であってもよい。
たとえば、眼底カメラは、外光の状態として、外光の光量と画像のRGB比の両方を用いる。そして、外光の光量が所定の閾値以上であり、かつ、画像のRGB比が赤外観察光のみの場合の画像のRGB比と異なる場合には、外光の状態が前眼部の撮影に影響を与える状態であると判定する。
さらに、眼底カメラは、観察光源を消灯して外光の光量を検出した後に、観察光源を点灯して前眼部の画像を取得し、その画像のRGB比を検出する構成であってもよい。そして、眼底カメラは、外光の光量が所定の閾値以上であり、かつ、画像のRGB比が赤外観察光のみの場合の画像のRGB比と異なる場合には、外光の状態が前眼部の撮影に影響を与える状態であると判定する。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、前記実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体例を示したに過ぎない。本発明の技術的範囲は、前記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
たとえば、前記実施形態においては、眼科装置として眼底カメラを示したが、眼科装置は眼底カメラに限定されない。たとえば、本発明が適用される眼科装置としては、OCT検査装置(光干渉断層計)や、SLO(走査型レーザー検眼鏡)や、眼圧計や、眼屈折力計などの眼科検査で使用される各種検査装置や測定装置が挙げられる。
(その他の実施形態)
上述した実施形態の目的は、次のような方法によっても達成される。すなわち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、本発明には次のような場合も含まれる。すなわち、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
さらに、次のような場合も本発明に含まれる。すなわち、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
本発明は、眼科撮影装置に有効な技術である。そして、本発明によれば、前眼部撮影時において、外光の影響を除去することが可能である。
1a:眼底カメラ、2:観察光源、7:撮影光源、9:デジタル一眼レフカメラ、9a:撮像素子、9b:制御手段、9c:液晶ディスプレイ、10:制御部、15:赤外カットフィルタ、16:駆動回路、17:アクチュエーター、18:眼底部撮影・前眼部撮影切り替えレンズ、19:レリーズスイッチ、20:眼底部撮影・前眼部撮影切替え用スイッチ、21:コンピュータ、22:外光センサー

Claims (17)

  1. 被検眼の眼底部を撮影する状態と前記被検眼の前眼部を撮影する状態とに切り替え可能な眼科撮影装置であって、
    外光の状態を検出する外光検出手段と、
    前記前眼部を撮影する状態に切り替えられている場合に、前記外光検出手段により検出された外光の状態に応じて、前記外光が前記前眼部の撮影に影響を与えるか否かを判定する判定手段と、
    を有することを特徴とする眼科撮影装置。
  2. 前記判定手段は、前記外光検出手段により検出された外光の状態が所定の状態と異なる場合に、前記外光が前記前眼部の撮影に影響を与えると判定することを特徴とする請求項1に記載の眼科撮影装置。
  3. 前記外光検出手段は、前記外光の光量を前記外光の状態として検出し、
    前記判定手段は、前記外光検出手段により検出された外光の光量が閾値以上である場合に、前記外光が前記前眼部の撮影に影響を与えると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の眼科撮影装置。
  4. 前記外光検出手段は、赤外観察時における画像のRGB比を前記外光の状態として検出し、
    前記判定手段は、前記外光検出手段により検出された前記RGB比が赤外観察光のみの場合の画像のRGB比と異なる場合に、前記外光が前記前眼部の撮影に影響を与えると判定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の眼科撮影装置。
  5. 前記被検眼を照明する観察光源をさらに有し、
    前記外光検出手段は、前記観察光源が消灯されている場合に、前記外光の状態を検出することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の眼科撮影装置。
  6. 前記外光検出手段により検出された外光が前記前眼部の撮影に影響を与えると判定された場合に、前記前眼部の撮影を禁止する制御手段をさらに有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の眼科撮影装置。
  7. 前記外光検出手段により検出された外光が前記前眼部の撮影に影響を与えると判定された場合に、前記外光検出手段が検出した外光の状態と撮影した画像の状態とから撮影された前眼部画像の色の補正を行う制御手段をさらに有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の眼科撮影装置。
  8. 前記外光検出手段により検出された外光が前記前眼部の撮影に影響を与えると判定された場合に、前記外光検出手段により検出された外光の光量に対して所定の比率で撮影光源の光量を増加させるとともに、前記前眼部を撮像する撮像手段の感度を前記撮影光源の光量の増加量の逆数に応じて低くする補正を行う制御手段をさらに有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の眼科撮影装置。
  9. 前記制御手段は、前記補正を行っても前記外光検出手段により検出された外光が前記前眼部の撮影に影響を与えると判定した場合には、前記前眼部の撮影を禁止することを特徴とする請求項7または8に記載の眼科撮影装置。
  10. 前記制御手段が前記前眼部の撮影を禁止した後、前記判定手段は前記外光検出手段により検出された外光が前記前眼部の撮影に影響を与えるか否かを判定し、影響を与えないと判定した場合には、前記制御手段は撮影の禁止を解除することを特徴とする請求項6または9に記載の眼科撮影装置。
  11. 前記外光検出手段は、対物レンズの近傍に配置されることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の眼科撮影装置。
  12. 前記外光検出手段が、前記前眼部を撮影する撮像手段からの出力に基づいて、前記外光を検出することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の眼科撮影装置。
  13. 前記外光検出手段により検出された外光が前記前眼部の撮影に影響を与えると判定された場合に、警告を発する警告手段をさらに有することを特徴とすることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の眼科撮影装置。
  14. 被検眼の眼底部を撮影する状態と前記被検眼の前眼部を撮影する状態とに切り替え可能な眼科撮影装置の制御方法であって、
    外光の状態を検出するステップと、
    前記前眼部を撮影する状態に切り替えられている場合において、検出された外光の状態に応じて、前記外光が前記前眼部の撮影に影響を与えるか否かを判定するステップと、
    を有することを特徴とする眼科撮影装置の制御方法。
  15. 前記外光が前記前眼部の撮影に影響を与えるか否かを判定するステップにおいては、検出された外光の状態が所定の状態と異なる場合に、前記外光が前記前眼部の撮影に影響を与えると判定することを特徴とする請求項14に記載の眼科撮影装置の制御方法。
  16. 前記外光の状態を検出するステップにおいては、前記外光の光量を前記外光の状態として検出し、
    前記外光が前記前眼部の撮影に影響を与えるか否かを判定するステップにおいては、検出された外光の光量が閾値以上である場合に、前記外光が前記前眼部の撮影に影響を与えると判定することを特徴とする請求項14または15に記載の眼科撮影装置の制御方法。
  17. 被検眼の眼底部を撮影する状態と前記被検眼の前眼部を撮影する状態とに切り替え可能な眼科撮影装置のコンピュータに、請求項14から16のいずれか1項に記載の眼科撮影装置の制御方法を実行させることを特徴とするプログラム。
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