JP2014082252A - 液処理装置、液処理方法および記憶媒体 - Google Patents

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Teruomi Minami
輝 臣 南
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田 祐 希 吉
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田 哲 哉 小
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Abstract

【課題】硫酸と過酸化水素水の混合液を用いて被処理体を処理する液処理装置において、被処理体に供給された混合液が飛散することを抑制すること。
【解決手段】液処理装置100は、被処理体Wを保持する保持部70と、保持部70で保持されている被処理体Wに硫酸及び過酸化水素水の混合液を供給する薬液供給ユニット10と、を備える。薬液供給ユニット10は、硫酸を案内する硫酸供給路25と、過酸化水素水を案内する過酸化水素水供給路35と、混合液を保持部70で保持されている被処理体Wに供給する混合液供給路45と、過酸化水素水供給路35内で過酸化水素水に駆動力を付与するポンプ32と、過酸化水素水供給路35に設けられ、混合液供給路45に流れ込む前の過酸化水素水を冷却する過酸化水素水冷却部11と、硫酸供給路25に設けられ、混合液供給路45に流れ込む前の硫酸を加熱する硫酸加熱部15と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、硫酸と過酸化水素水の混合液を用いて被処理体を処理する液処理装置、液処理方法および記憶媒体に関する。
従来から、半導体ウエハ、液晶被処理体、ディスク状記憶媒体等の基板からなる被処理体の表面に形成された酸化膜やレジスト膜を除去するために、硫酸と過酸化水素水の混合液を用いて被処理体の表面を処理することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このように硫酸と過酸化水素水を混合した硫酸過酸化水素水(SPM:sulfric acid/hydrogen peroxide mixture)で、硫酸と過酸化水素水とが反応すると、H2SO4+H2O2→H2SO5+H2Oという反応が起こり、カロ酸(H2SO5:ペルオキソー硫酸)が生成される。そして、このカロ酸を用いて、被処理体の表面に形成された酸化膜やレジスト膜が除去されることとなる。
このような硫酸と過酸化水素水を混合した混合液を被処理体に供給すると、当該混合液が被処理体からチャンバー内側の壁まで飛散することがある。このように壁に混合液が飛散すると、壁に混合液が残存してしまい、被処理体を処理する雰囲気に影響が出るおそれもある。
また、処理対象である被処理体の周りにカップを設けた態様では、カップの上端側面やカップの上面等、リンス工程で洗い流すことができない箇所に混合液が付着してしまい、混合液が残ってしまう。このように混合液がカップに残ると、例えば被処理体を回転させて乾燥させる際に、回転によって発生する旋回流によって当該混合液が引き寄せられて被処理体に付着し、パーティクルを形成してしまう。
特許第4863897号
以上のような点に鑑み、本開示は、硫酸と過酸化水素水の混合液を用いて被処理体を処理する液処理装置において、被処理体に供給された混合液が飛散することを抑制することができる液処理装置、液処理方法および記憶媒体を提供する。
本発明の液処理装置は、
被処理体を保持する保持部と、
前記保持部で保持されている前記被処理体に硫酸及び過酸化水素水の混合液を供給する薬液供給ユニットと、
を備え、
前記薬液供給ユニットが、
硫酸を案内する硫酸供給路と、
過酸化水素水を案内する過酸化水素水供給路と、
前記硫酸供給路及び前記過酸化水素水供給路に連結され、前記混合液を前記保持部で保持されている前記被処理体に供給する混合液供給路と、
前記過酸化水素水供給路内で前記過酸化水素水に駆動力を付与するポンプと、
前記過酸化水素水供給路に設けられ、前記混合液供給路に流れ込む前の前記過酸化水素水を冷却する過酸化水素水冷却部と、
前記硫酸供給路に設けられ、前記混合液供給路に流れ込む前の前記硫酸を加熱する硫酸加熱部と、
を有する。
本発明の液処理装置において、
前記過酸化水素水冷却部は、前記過酸化水素水が25℃以下15℃以上になるように当該過酸化水素水を冷却してもよい。
本発明の液処理装置において、
前記過酸化水素水供給部は、前記過酸化水素水を貯留する過酸化水素水貯留槽を有し、
前記過酸化水素水供給路は、前記過酸化水素水貯留槽で貯留された前記過酸化水素水を循環させるための過酸化水素水循環路を有し、
前記ポンプは、前記過酸化水素水循環路に設けられ、当該過酸化水素水循環路で前記過酸化水素水が循環するように駆動力を付与してもよい。
本発明の液処理装置において、
前記混合液供給路の長さは、50mm以上140mm以下であってもよい。
本発明の液処理装置において、
前記硫酸加熱部は、前記硫酸が80℃以上150℃以下になるように当該硫酸を加熱してもよい。
本発明の液処理装置は、
前記保持部で保持された前記被処理体を囲むように設けられたカップをさらに備えてもよい。
本発明の液処理方法は、
硫酸供給路に硫酸を供給する工程と、
過酸化水素水供給路に過酸化水素水を供給する工程と、
前記過酸化水素水供給路内においてポンプで前記過酸化水素水に駆動力を付与する工程と、
前記過酸化水素水供給路内を流れる前記過酸化水素水を冷却する工程と、
前記硫酸供給路内を流れる前記硫酸を加熱する工程と、
前記硫酸供給路及び前記過酸化水素水供給路に連結された混合液供給路で、前記加熱された硫酸及び前記冷却された過酸化水素水の混合液を生成する工程と、
被処理体に前記混合液を供給する工程と、
を備える。
本発明の液処理方法において、
前記過酸化水素水を冷却する工程で、前記過酸化水素水は25℃以下15℃以上になるように冷却されてもよい。
本発明の液処理方法において、
前記過酸化水素水供給路は、過酸化水素水貯留槽で貯留された前記過酸化水素水を循環させるための過酸化水素水循環路を有し、
前記ポンプは、前記過酸化水素水循環路に設けられ、当該過酸化水素水循環路で前記過酸化水素水が循環するように駆動力を付与してもよい。
本発明の液処理方法において、
前記硫酸を加熱する工程で、前記硫酸は80℃以上150℃以下になるように加熱されてもよい。
本発明の記憶媒体は、
液処理装置に液処理方法を実行させるためのプログラムを格納した記憶媒体であって、
前記液処理方法は、
硫酸供給路に硫酸を供給する工程と、
過酸化水素水供給路に過酸化水素水を供給する工程と、
前記過酸化水素水供給路内においてポンプで前記過酸化水素水に駆動力を付与する工程と、
前記過酸化水素水供給路内を流れる前記過酸化水素水を冷却する工程と、
前記硫酸供給路内を流れる前記硫酸を加熱する工程と、
前記硫酸供給路及び前記過酸化水素水供給路に連結された混合液供給路で、前記加熱された硫酸及び前記冷却された過酸化水素水の混合液を生成する工程と、
被処理体に前記混合液を供給する工程と、
を有する液処理方法である。
本発明によれば、硫酸及び過酸化水素水の混合液を案内する混合液供給路の上流側に位置する過酸化水素水供給路に、混合液供給路に流れ込む前の過酸化水素水を冷却する過酸化水素水冷却部が設けられている。この結果、被処理体に向かって供給された混合液の飛散を抑制することができる。
図1は、本発明の実施の形態による基板処理装置のカップ周辺の構成を示した概略正面図である。 図2は、本発明の実施の形態による基板処理装置の全体構成を示した概略構成図である。 図3は、本発明の実施の形態で用いられる薬液アーム及びリンス液アームの動きを示した上方平面図である。 図4は、本発明の実施の形態における基板処理装置のブロック図である。
実施の形態
《構成》
以下、本発明に係る基板処理装置(特許請求の範囲の「液処理装置」に相当する。)の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、図1乃至図4は本発明の実施の形態を説明するための図である。
図1に示すように、本実施の形態の基板処理装置100は、被処理体である半導体ウエハW(以下「ウエハW」という。)を保持する保持部70と、保持部70が設けられた保持プレート72と、保持プレート72の中心から下方に延びた駆動軸73と、駆動軸73を回転させる回転部75と、保持部70で保持されたウエハWを囲むカップ71と、ウエハWに向かって供給された混合液及びリンス液を排出するための排出部79と、を備えている。なお、混合液は、硫酸と過酸化水素水を混合した硫酸過酸化水素水(SPM)であり、硫酸と過酸化水素水とが反応するとカロ酸(H2SO5:ペルオキソー硫酸)が生成されることとなる。また、リンス液は例えば純水(DIW)である。
上述した回転部75が駆動軸73を回転させることで、保持プレート72とともに保持部70が回転し、その結果、保持部70で保持されたウエハWが回転されることとなる。
図3に示すように、本実施の形態では、均等な間隔で設けられた3つの保持部70が設けられており、当該保持部70でウエハWが保持されることとなる。なお、この図3は、本実施の形態で用いられる薬液アーム47及びリンス液アーム57の動きを示した上方平面図である。
図1及び図3に示すように、薬液供給ユニット10は、水平方向に延びて、揺動軸49を中心に水平方向に揺動可能な薬液アーム47と、薬液アーム47の先端から下方に向かって突出した薬液供給ノズル46と、を有している。リンス液供給ユニット50は、水平方向に延びて、揺動軸59を中心に水平方向に揺動可能なリンス液アーム57と、リンス液アーム57の先端から下方に向かって突出したリンス液供給ノズル56と、を有している。なお、薬液供給ノズル46は保持部70で保持されたウエハWの略中心の上方に位置づけることができ、リンス液供給ノズル56は保持部70で保持されたウエハWの略中心の上方に位置づけることができる。なお、薬液アーム47の先端とは混合液の流れる方向における下流端部のことを意味し、リンス液アーム57の先端とはリンス液の流れる方向における下流端部のことを意味する。
図2に示すように、上述した薬液供給ユニット10は、硫酸を供給する硫酸供給部20と、硫酸供給部20から供給された硫酸を案内する硫酸供給路25と、過酸化水素水を供給する過酸化水素水供給部30と、過酸化水素水供給部30から供給された過酸化水素水を案内する過酸化水素水供給路35と、硫酸供給路25の先端及び過酸化水素水供給路35の先端に連結され、硫酸及び過酸化水素水の混合液を案内する混合液供給路45と、を備えている。なお、硫酸供給路25の先端とは硫酸の流れる方向における下流端部のことを意味し、過酸化水素水供給路35の先端とは過酸化水素水の流れる方向における下流端部のことを意味する。
混合液供給路45は、薬液アーム47内に設けられており、混合液供給路45を経た混合液が薬液供給ノズル46から供給されることとなる(図1参照)。
なお、本実施の形態では、混合液供給路45を流れる混合液の流量は約1.2L/minであり、硫酸供給路25から混合液供給路45に供給される硫酸の量と、過酸化水素水供給路35から混合液供給路45に供給される過酸化水素水の量との比率は、概ね6:1になっている。ちなみに、本実施の形態で用いられる混合液供給路45の内径は約4.00mmとなっている。本実施の形態で用いられる硫酸の濃度は約98wt%であり、過酸化水素水の濃度は約35wt%である。
また、図2に示すように、上述したリンス液供給ユニット50は、純水(DIW)等のリンス液を供給するリンス液供給部51と、リンス液供給部51から供給されたリンス液を案内するリンス液供給路55と、を備えている。このリンス液供給路55は、リンス液アーム57内まで延びており、リンス液供給路55を経たリンス液がリンス液ノズル56から供給されることとなる(図1参照)。
また、過酸化水素水供給路35には、混合液供給路45に流れ込む前の過酸化水素水を冷却する過酸化水素水冷却部11が設けられている。この過酸化水素水冷却部11としては、例えばクールニクスサーキュレータ(「クールニクス」は登録商標)のようなサーキュレータが用いられる。他方、硫酸供給路25には、混合液供給路45に流れ込む前の硫酸を加熱する硫酸加熱部15が設けられている。
本実施の形態の過酸化水素水冷却部11は、過酸化水素水を25℃以下15℃以上にするように冷却する。図2に示すように、過酸化水素水冷却部11の下流側には過酸化水素水の温度を測定するための温度センサ34が設けられている。また、硫酸加熱部15は硫酸を80℃以上150℃以下にするように加熱する。硫酸加熱部15の下流側には硫酸の温度を測定するための温度センサ24が設けられている。なお、硫酸の温度を約140℃とした場合には、反応熱により混合液の温度は約180℃となっている。ところで、本実施の形態においては、過酸化水素水を15℃〜25℃のいずれの温度に冷却した場合においても、硫酸加熱部15による硫酸の加熱温度を調整すること等で、混合液の温度や約180℃にすることができる。
図2に示すように、過酸化水素水供給部30は、過酸化水素水を貯留する過酸化水素水貯留槽31を有している。また、過酸化水素水供給路35は、過酸化水素水貯留槽31で貯留された過酸化水素水が循環するように案内する過酸化水素水循環路35aを有している。
また、過酸化水素水循環路35aには、当該過酸化水素水循環路35aで過酸化水素水を循環させるポンプ32が設けられている。また、硫酸供給路25には、当該硫酸供給路25内を流れる硫酸に駆動力を付与するポンプ22が設けられている。また、リンス液供給路55には、当該リンス液供給路55内を流れるリンス液に駆動力を付与するポンプ52が設けられている。
なお、過酸化水素水供給路35は、過酸化水素水循環路35aから混合液供給路45に向かって延びた過酸化水素水分岐路35bを有している。なお、過酸化水素水循環路35aには複数の過酸化水素水分岐路35bが設けられており、各過酸化水素水分岐路35bが異なる混合液供給路45に過酸化水素水を供給するようになっている。また、各過酸化水素水分岐路35bには、過酸化水素水分岐路35bを開閉する開閉バルブ36が設けられており、開閉バルブ36を開状態とすることで過酸化水素水循環路35aを循環している過酸化水素が過酸化水素水分岐路35bを流れ、他方、開閉バルブ36を閉状態とすることで過酸化水素水循環路35aを循環している過酸化水素が過酸化水素水分岐路35bに流れ込むことを停止させることができる。
なお、硫酸供給路25、過酸化水素水供給路35、混合液供給路45及びリンス液供給路55の各々には、フィルタを適宜設けることができ、不純物を除去することができるようになっている。図2で示した態様では、硫酸供給路25であって硫酸加熱部15の下流側にフィルタ23が設けられ、過酸化水素水供給路35であって過酸化水素水冷却部11の下流側にフィルタ38が設けられている。また、リンス液供給路55のポンプの下流側にフィルタ53が設けられている。
また、図2に示すように、基板処理装置100は、その全体の動作を統括制御するコントローラ90を有している。コントローラ90は、図4に示すように、回転部75、過酸化水素水冷却部11、硫酸加熱部15、開閉バルブ36、ポンプ22,32,52、温度センサ24,34、ウエハWを基板処理装置100に搬送するウエハ搬送ロボット80等の機能部品に通信接続されており、機能部品から情報を取得し、機能部品に動作指令を送って機能部品の動作を制御する。コントローラ90は、ハードウエアとして例えば汎用コンピュータと、ソフトウエアとして当該コンピュータを動作させるためのプログラム(装置制御プログラム及び処理レシピ等)とにより実現することができる。ソフトウエアは、コンピュータに固定的に設けられたハードディスクドライブ等の記憶媒体に格納されるか、あるいはCD−ROM、DVD、フラッシュメモリ等の着脱可能にコンピュータにセットされる記憶媒体に格納される。このような記憶媒体が図2において参照符号95で示されている。コントローラ90はプロセッサ91を有しているが、このプロセッサ91は、必要に応じて図示しないユーザーインターフェースからの指示等に基づいて所定の処理レシピを記憶媒体95から呼び出して実行させる。そして、このことによってコントローラ90の制御の下で、基板処理装置100の各機能部品が動作して所定の処理が行われる。
《作用・効果》
次に、上述した構成からなる本実施の形態による作用・効果について説明する。
以下に、ウエハWに施される処理工程について説明する。ちなみに、以下の処理工程は、コントローラ90が機能部品の動作を制御することで行われる。
まず、ウエハ搬送ロボット80によってウエハWが搬送され、保持部70上でウエハWが保持される。
次に、回転部75により駆動軸73が回転駆動されることによって保持部70が回転され、この結果、保持部70で保持されたウエハWが回転される(図1参照)。なお、以下に示す工程は、ウエハWが回転されている間に行われる。
次に、薬液アーム47が揺動軸49を中心に回転し薬液供給ノズル46がウエハWの略中心の上方に位置づけられる(図3参照)。その後、薬液供給ノズル46から硫酸及び過酸化水素水の混合液が供給される。このことによって、ウエハWの表面に形成された酸化膜やレジスト膜が除去される。
なお、ウエハWに供給される混合液は、以下の工程を経てウエハWの表面に供給される。
まず、ポンプ22の駆動力を受けて硫酸供給部20から硫酸供給路25に硫酸が供給される(硫酸供給工程)(図2参照)。このとき、過酸化水素水供給部30から過酸化水素水供給路35の過酸化水素水分岐路35bに過酸化水素水が供給される(過酸化水素水供給工程)。なお、過酸化水素水分岐路35bに過酸化水素水が供給される際には、当該過酸化水素水分岐路35bに対応するバルブ36が開けられることとなる。
過酸化水素水が過酸化水素水供給路35の過酸化水素水分岐路35bを流れているときに、過酸化水素水冷却部11によって、混合液供給路45に流れ込む前の過酸化水素水が冷却される(過酸化水素水冷却工程)。他方、硫酸供給路25を硫酸が流れているときに、硫酸加熱部15によって、混合液供給路45に流れ込む前の硫酸が加熱される(硫酸加熱工程)。
次に、硫酸供給路25の先端及び過酸化水素水分岐路35bの先端に連結された混合液供給路45で、硫酸及び過酸化水素水の混合液が生成される(混合液生成工程)。
そして、保持部70で保持されて回転部75により回転しているウエハWに、上述のようにして生成された混合液(具体的にはカロ酸)が供給される(混合液供給工程)。
混合液によるウエハWの処理が終了すると、バルブを停めて薬液供給ノズル46からの混合液の供給が停止され、薬液アーム47が揺動軸49を中心に回転して薬液供給ノズル46がウエハWの上方位置から退避する(図3参照)。次に、リンス液アーム57が揺動軸59を中心に回転してリンス液供給ノズル56がウエハWの略中心の上方に位置づけられて、リンス液供給ノズル56から純水(DIW)等のリンス液が供給される。このことによって、ウエハWの表面がリンス液で洗浄される。
リンス液によるウエハWの処理が終了すると、リンス液供給ノズル56からのリンス液の供給が停止され、リンス液アーム57が揺動軸59を中心に回転してリンス液供給ノズル56がウエハWの上方位置から退避する。
この後、所定の時間の間、保持部70で保持されたウエハWが回転して、ウエハWが乾燥される(図1参照)。なお、この際、図示しない窒素供給ノズル等の不活性ガス供給ノズルから窒素等の不活性ガスが供給されて、ウエハWを乾燥させてもよい。
所定の時間が経過してウエハWの乾燥が終了すると、回転部75による駆動軸73の回転が停止され、ウエハWの回転が停止される。その後、ウエハ搬送ロボット80(図4参照)によってウエハWが搬出され、一枚のウエハWの洗浄処理が終了する。
本実施の形態では、過酸化水素水供給路35に、混合液供給路45に流れ込む前の過酸化水素水を冷却する過酸化水素水冷却部11が設けられている。このため、上述したウエハWに混合液を供給する工程において、ウエハWに供給された混合液が飛散することを抑制することができる。
この点について、説明する。
ウエハWの表面に形成された酸化膜やレジスト膜を除去するために、硫酸と過酸化水素水の混合液がウエハWの表面に供給される。このように硫酸と過酸化水素水が混合すると硫酸過酸化水素水(SPM)が生成され、硫酸と過酸化水素水とが反応して、カロ酸が生成される。そして、このカロ酸で、ウエハWの表面に形成された酸化膜やレジスト膜が除去されることとなる。
このような硫酸と過酸化水素水を混合した混合液をウエハWに供給すると、当該混合液がウエハWから飛散することがある。このように混合液が飛散する原因は定かではないが、一つの理由としては、硫酸と過酸化水素水の混合液が反応熱で高温(約180℃)になるために、過酸化水素水等に含まれる水分が沸騰すること等が考えられる。
そして、壁や床に残存した混合液によって、ウエハWを処理する雰囲気に影響が出るおそれもある。
また、本実施の形態のようにウエハWの周りにカップ71を設けた態様では、カップ71の上端側面71aやカップ71の上面71b等(図1参照)、ウエハWのリンス工程で洗い流すことができない箇所に混合液が飛散してしまい、混合液が残ってしまう。このように混合液がカップ71に残ると、例えばウエハWを回転させて乾燥させる際に回転によって生じる旋回流によって、ウエハW側に当該混合液が引き寄せられてウエハWにパーティクルを形成してしまう。また、ウエハW上に水滴があるときに、当該水滴が混合液に含まれるS元素を吸収してしまい、やはり、パーティクルを形成してしまう。
このように混合液が飛散することを防止するために、本願の発明者らが鋭意研究を行った結果、原因について詳細は解明されていないものの、混合液供給路45に流れ込む前の過酸化水素水を冷却することで、ウエハWに供給された混合液の飛散を抑制できることが分かった。
また、本願の発明者らの研究によって、過酸化水素水冷却部11によって過酸化水素水を25℃以下に冷却することで、混合液が飛散するという問題をより確実に解決することができることも判明した。なお、過酸化水素を冷却しすぎると混合液による酸化膜やレジスト膜の除去性能が下がってしまうため、過酸化水素水は15℃未満にしない方がよいことも分かった。
ちなみに、25℃であれば室温程度であることから特段冷却しなくてもよいと考えられるかもしれないが、本実施の形態のようにポンプ32が設けられている場合には、当該ポンプ32からの熱によって、過酸化水素水が加熱されてしまい25℃よりも高い温度、例えば30℃程になっている。また、このようなポンプ32がなくても、過酸化水素水供給路35の近くに、例えば硫酸の配管、電装品等の熱を発生している物がある場合には、過酸化水素水が加熱されてしまう。
また、本実施の形態では混合液供給路45の長さが50mm以上140mm以下となっており、好ましくは80mm以上110mm以下となり、より好ましくは90mm以上100mmとなっている。
上述したように、混合液が飛散する原因の一つとしては、硫酸と過酸化水素水の混合液が反応熱で高温になり、過酸化水素水等に含まれる水分が沸騰するためであると考えられる。このため、薬液供給ノズル46から混合液が吐出される前に硫酸と過酸化水素水とが完全に混ざり合い、沸点が約100℃と低い「水」が単独で存在していないことが好ましい。この点、混合液供給路45の長さが短い場合には、薬液供給ノズル46から混合液が吐出された時点で硫酸と過酸化水素水とが完全に混ざり合っておらず「水」が単独で存在し、ウエハWに供給された混合液が飛散しやすくなる。
この点、本願の発明者らによって、混合液供給路45の長さが50mm以上であれば、硫酸と過酸化水素水の混合液の反応が概ね終了していることが確認された。このため、混合液供給路45の長さが50mm以上であることが好ましい。なお、硫酸と過酸化水素水とが完全に混ざり合った状態で薬液供給ノズル46から吐出されることを望むのであれば混合液供給路45の長さは80mm以上であることが好ましく、90mm以上であることがさらに好ましい。
他方、混合液供給路45の長さが長くなりすぎると、生成されたカロ酸が失活してしまい、ウエハWの表面に形成された酸化膜やレジスト膜を除去するという、本来の目的を達成することができなくなる。このため、混合液供給路45の長さは140mm以下であることが好ましい。カロ酸の失活の程度を抑えたい場合には、混合液供給路45の長さが110mm以下であることが好ましく、100mm以下であることがさらに好ましい。
また、本実施の形態では、硫酸供給路25に硫酸加熱部15が設けられ、混合液供給路45に流れ込む前の硫酸を加熱することができる。このため、本実施の形態のように過酸化水素水を冷却した態様であっても、硫酸と過酸化水素水との反応を確実に起こさせ、カロ酸を生成することができる。ちなみに、硫酸加熱部15は硫酸を80℃以上150℃以下で加熱することが好ましい。硫酸の温度が80℃未満ではカロ酸の生成が十分に行われずレジスト等の剥離が不十分となるためであり、他方、硫酸の温度が150℃を超えるとポンプ22の耐熱温度を超えてしまうためである。
実施例
次に、本件発明者らが行った実験の結果について説明する。以下の表1において、二重丸「◎」は3回行った実験でカップ71の上端側面71aやカップ71の上面71bへの混合液の飛散が1回も見られなかったことを意味し、丸「○」は3回行った実験で少なくとも1回はカップ71の上端側面71aに混合液が飛散する場合があったことを意味し、三角「△」は3回行った実験の全てでカップ71の上端側面に混合液が飛散してまったことを意味し、バツ「×」はカップ71の上面71bを超えて混合液が飛散してまったことを意味する。
Figure 2014082252
このように、過酸化水素水の温度を25℃とすることで混合液の飛散を防止することができることが理解できる。また、混合液供給路45の長さとしては42mmよりも96.5mmの方が好ましいことが分かる。これは96.5mmの長さがあると、過酸化水素水と硫酸とが十分に混ざり合った上でウエハWに供給されることから、混合液の飛散を防止することができると推測される。なお、過酸化水素水の温度が25℃を超えると、混合液供給路45の長さをどのようなものにしても、混合液の飛散を防止することができなかった。
最後になったが、上述した各実施の形態の記載及び図面の開示は、特許請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態の記載又は図面の開示によって特許請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。
10 薬液供給ユニット
11 過酸化水素水冷却部
15 硫酸加熱部
20 硫酸供給部
22 ポンプ
25 硫酸供給路
30 過酸化水素水供給部
32 ポンプ
35 過酸化水素水供給路
35a 過酸化水素水循環路
35b 過酸化水素水分岐路
36 開閉バルブ
45 混合液供給路
50 リンス液供給ユニット
52 ポンプ
70 保持部
71 カップ
71a カップの上端側面
71b カップの上面
75 回転部
90 コントローラ
91 プロセッサ
95 記憶媒体
100 液処理装置

Claims (11)

  1. 被処理体を保持する保持部と、
    前記保持部で保持されている前記被処理体に硫酸及び過酸化水素水の混合液を供給する薬液供給ユニットと、
    を備え、
    前記薬液供給ユニットは、
    硫酸を案内する硫酸供給路と、
    過酸化水素水を案内する過酸化水素水供給路と、
    前記硫酸供給路及び前記過酸化水素水供給路に連結され、前記混合液を前記保持部で保持されている前記被処理体に供給する混合液供給路と、
    前記過酸化水素水供給路内で前記過酸化水素水に駆動力を付与するポンプと、
    前記過酸化水素水供給路に設けられ、前記混合液供給路に流れ込む前の前記過酸化水素水を冷却する過酸化水素水冷却部と、
    前記硫酸供給路に設けられ、前記混合液供給路に流れ込む前の前記硫酸を加熱する硫酸加熱部と、
    を有することを特徴とする液処理装置。
  2. 前記過酸化水素水冷却部は、前記過酸化水素水が25℃以下15℃以上になるように当該過酸化水素水を冷却することを特徴とする請求項1に記載の液処理装置。
  3. 前記過酸化水素水供給部は、前記過酸化水素水を貯留する過酸化水素水貯留槽を有し、
    前記過酸化水素水供給路は、前記過酸化水素水貯留槽で貯留された前記過酸化水素水を循環させるための過酸化水素水循環路を有し、
    前記ポンプは、前記過酸化水素水循環路に設けられ、当該過酸化水素水循環路で前記過酸化水素水が循環するように駆動力を付与することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の液処理装置。
  4. 前記混合液供給路の長さは、50mm以上140mm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の液処理装置。
  5. 前記硫酸加熱部は、前記硫酸が80℃以上150℃以下になるように当該硫酸を加熱することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液処理装置。
  6. 前記保持部で保持された前記被処理体を囲むように設けられたカップをさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液処理装置。
  7. 硫酸供給路に硫酸を供給する工程と、
    過酸化水素水供給路に過酸化水素水を供給する工程と、
    前記過酸化水素水供給路内においてポンプで前記過酸化水素水に駆動力を付与する工程と、
    前記過酸化水素水供給路内を流れる前記過酸化水素水を冷却する工程と、
    前記硫酸供給路内を流れる前記硫酸を加熱する工程と、
    前記硫酸供給路及び前記過酸化水素水供給路に連結された混合液供給路で、前記加熱された硫酸及び前記冷却された過酸化水素水の混合液を生成する工程と、
    被処理体に前記混合液を供給する工程と、
    を備えたことを特徴とする液処理方法。
  8. 前記過酸化水素水を冷却する工程において、前記過酸化水素水は25℃以下15℃以上になるように冷却されることを特徴とする請求項7に記載の液処理方法。
  9. 前記過酸化水素水供給路は、過酸化水素水貯留槽で貯留された前記過酸化水素水を循環させるための過酸化水素水循環路を有し、
    前記ポンプは、前記過酸化水素水循環路に設けられ、当該過酸化水素水循環路で前記過酸化水素水が循環するように駆動力を付与することを特徴とする請求項7又は8のいずれかに記載の液処理方法。
  10. 前記硫酸を加熱する工程において、前記硫酸は80℃以上150℃以下になるように加熱されることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の液処理方法。
  11. 液処理装置に液処理方法を実行させるためのプログラムを格納した記憶媒体において、
    前記液処理方法は、
    硫酸供給路に硫酸を供給する工程と、
    過酸化水素水供給路に過酸化水素水を供給する工程と、
    前記過酸化水素水供給路内においてポンプで前記過酸化水素水に駆動力を付与する工程と、
    前記過酸化水素水供給路内を流れる前記過酸化水素水を冷却する工程と、
    前記硫酸供給路内を流れる前記硫酸を加熱する工程と、
    前記硫酸供給路及び前記過酸化水素水供給路に連結された混合液供給路で、前記加熱された硫酸及び前記冷却された過酸化水素水の混合液を生成する工程と、
    被処理体に前記混合液を供給する工程と、
    を有する液処理方法であることを特徴とする記憶媒体。
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