JP2014081093A - マイクロ波減圧揺動乾燥機及び乾燥食品等の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のマイクロ波減圧揺動乾燥機1は、投入口3と排出口5を兼ねた窓部6を備えた揺動ドラム7と、揺動ドラム7を出し入れする開口部9を備えた乾燥室本体11と、上記開口部9を閉塞して乾燥室本体11内に遮蔽空間を形成する開閉扉13と、乾燥室本体11内に収容される被乾燥物Aに向けてマイクロ波を照射して乾燥を実行するマイクロ波照射装置15と、乾燥室本体11内を減圧雰囲気にする減圧装置17と、揺動ドラム7を揺動させる揺動駆動手段19と、乾燥室本体11内の温度に基づいてマイクロ波照射装置15のマイクロ波出力を制御する制御装置21と、を具備することによって構成されている。
【選択図】 図1
Description
また、茶葉を主原料とした乾燥食品等を製造する場合には、上記荒茶製造ラインで製造した所定の含水率になるまで乾燥された荒茶や上記粗揉ないし揉捻工程後の予備乾燥された茶葉等を原料として使用している。
そして、上記蒸熱工程では100℃の蒸気を1〜2分、生茶葉に当てて高温で蒸した後冷却し、粗揉工程では100℃近くの熱風を茶葉に当て、ヘラ状の撚り手で押し付けながら約45分、熱風乾燥している。
そして、このような装置には、加熱調理する野菜等を収容する蒸し室と、該蒸し室内を減圧雰囲気にするための減圧装置と、上記蒸し室内に低温蒸気を供給する低温蒸気供給装置と、が基本的に備えられている。
この減圧乾燥装置では、ホタテ貝柱等を収容するチャンバー内を6.7〜20.0kPaの減圧状態に保つことによって水分の蒸発温度を下げ、ホタテ貝柱の風味等を損なわない40℃程度の低い温度でマイクロ波を照射してホタテ貝柱等を乾燥させている。
また、上述したような低温蒸気供給装置を使用すれば生茶葉の風味等を残した蒸熱は可能になるが、飲用や種々の乾燥食品等にブレンドして使用される乾燥茶葉を製造するためには、更に蒸熱した茶葉を混合しながら乾燥させる必要がある。
そして、当該乾燥工程で100℃近くの高温で茶葉を乾燥させた場合には、上記蒸熱工程で保つことができた生茶葉の風味等が大きく損われてしまう。
また、減圧雰囲気下でマイクロ波を照射して乾燥させるから、被乾燥物の素材の持つ風味や有効成分等を壊すことのない低温での被乾燥物の乾燥が可能になる。
更に、揺動ドラムを使用した被乾燥物を揺動させながら乾燥が行われるから、茶葉のように水分を多く含み、塊になり易い被乾燥物に対しても、当該茶葉の塊をほぐしながらの乾燥が可能になり、乾燥状態が均一になる。
また、揺動ドラムの採用によって、窓部を上に向けるだけで揺動ドラム内への被乾燥物の投入が可能になる。また、窓部を上に向けた状態では、窓部を蓋で閉塞しなくても乾燥中の被乾燥物の落下は原則として生じないし、乾燥終了後は、窓部を下に向けるだけで、揺動ドラム内から被乾燥物を取り出すことが可能になり、被乾燥物の投入、乾燥、排出時の蓋の開閉操作が不要になる。
また、揺動ドラムを揺動させる揺動駆動手段を乾燥室本体の外部に設置し、該揺動駆動手段から伝達される動力を、連結部を介して駆動部に伝え、更に駆動軸に取り付けられる駆動スプロケットと該駆動スプロケットに噛合する従動チェーンとによって揺動ドラムに伝達するようにしているから、揺動ドラムへの動力の断接を連結部のみの操作によって行うことが可能になる。
したがって、乾燥作業終了のその都度、行う必要がある洗浄作業の対象から揺動駆動手段を除外することが可能になり、洗浄作業を容易にして揺動駆動手段の寿命を伸ばしてメンテナンス性を向上させることが可能になる。また、乾燥室本体内の空間を広く利用することができるようになって、揺動ドラムを幾分大型にしたり、乾燥室本体自体の大きさを小さくすることが可能になる。
そして、上記連結軸の奥部側の端部に上記揺動駆動手段の出力端に位置する揺動アームを取り付けた場合には、揺動駆動手段によって生起された動力が連結状態の連結部を介して揺動ドラムの揺動運動に変換されて効率良く伝達されるようになる。
また、循環式給排水装置の採用によって、水封式真空ポンプを駆動するための水の消費量を減らして、効率の良い減圧装置の運転が可能になる。
また、上述した本発明のマイクロ波減圧揺動乾燥機を使用することで被乾燥物の素材の持つ風味や有効成分等を壊すことなく、短時間で効率良く多くの乾燥食品等を製造することが可能になる。
本発明で使用する低温蒸気は、100℃以下であるが、具体的には20℃〜100℃が好ましく、より好ましくは30℃〜90℃であり、とりわけ好ましいのは、40℃〜70℃である。
本発明のマイクロ波減圧揺動乾燥機1は、被乾燥物Aを投入する投入口3と、被乾燥物Aを排出する排出口5とを兼ねた窓部6を備えた揺動ドラム7と、上記揺動ドラム7を出し入れする開口部9を備え、必要な耐圧性を有する乾燥室本体11と、上記開口部9に対して開閉可能な状態で取り付けられ、閉塞時に上記乾燥室本体11内に遮蔽空間を形成する開閉扉13と、上記乾燥室本体11に対して取り付けられ、該乾燥室本体11内に収容される被乾燥物Aに向けてマイクロ波を照射して被乾燥物Aを乾燥させるマイクロ波照射装置15と、上記開口部9を閉塞した状態で上記乾燥室本体11内を減圧雰囲気にする減圧装置17と、上記揺動ドラム7を正転方向Pと逆転方向Qとに交互に揺動させる揺動駆動手段19と、上記乾燥室本体11内の温度が所定の温度になるように上記マイクロ波照射装置15のマイクロ波出力を制御する制御装置21と、を具備することによって基本的に構成されている。
また、本実施の形態では、上記乾燥室本体11に対して吸入弁25を介して乾燥室本体11内に気体を導入する導入管路27が乾燥室本体11の一例として左右の側板の下部の中央に一本ずつ接続されている。
手前側端板35Bも上記奥部側端板35Aと同様の円板状の部材で、その外周部には、幾分奥部側端板35A側に張り出した張出し部107が形成されている。
また、上記幅広に形成された外周面の内方寄りには、後述する駆動スプロケット113と噛合する従動チェーン115が、当該外周面に沿わせてループ状に巻回されて配置されている。
また、接続ロッド36は、一例として金属製の丸棒状の部材によって構成されており、揺動ドラム7の回転軸を中心とする円周上に等間隔で一例として6本配置されている。
また、上記ドラム本体103の周胴部の一部には、上述したように投入口3と排出口5としての機能を兼ね備えた窓部6が形成されている。
尚、上記乾燥室本体11と開閉扉13は、減圧状態での使用に耐えられる必要な耐圧性と密閉性とを備えている。
開閉扉13は、上記開口部9より一回り大きな矩形板状の部材で、該開閉扉13の背面の外周寄りには、開閉扉13を閉塞した時、上記シール面61に当接する一例としてリング状でゴム製のパッキン13aを備えるシール構造63が設けられている。
そして、上記シール構造63の内方における開閉扉13の背面に以下に詳述するマイクロ波漏洩防止機構71が設けられている。
具体的には、図12に示すように開閉扉13の背面から垂直に立ち上げられた長尺な遮蔽板75の上端縁に先端部77が基端部79に対して90°折り曲げられた断面L字形状の第1チョーク67を設け、該遮蔽板75の下端縁に上記第1チョーク67と同形状、同サイズの第2チョーク69を上記第1チョーク67と対向する位置に配置することによってマイクロ波漏洩防止機構71が構成されている。
因みに、このような寸法設定を採用することによって、上記中間経路73中に上記波長λの1/4の長さの迂回路が形成され、該迂回路での反射波と上記接続点Bから中点Oに向かう波との位相差が上記波長λの1/2になって互いに打ち消し合うことになり、乾燥室本体11の外部へのマイクロ波の漏洩が防止されるのである。
また、開閉扉13の一例としてその中央には、乾燥中等において、乾燥室本体11の内部を確認するための点検窓39が設けられている。
上記ロック装置48は、上記開閉扉13の前面の上縁と下縁に一例として2ヶ所ずつ設けられている回転式のロックハンドル48aと、上記乾燥室本体11の前面板に設けられ、上記ロックハンドル48aの先端の係止爪48bに係止される係止フック48cとを備えることによって一例として構成されている。
上記スライド架台125は、金属製の平板材料や形鋼材を使用して矩形枠状に組み立てられた機枠であり、以下述べるスライド機構135によって、軸方向Yにスライド可能な状態で支持されている。
スライド機構135は、上記スライド架台125に対して取り付けられている軸方向Yに離間配置されている二組の第1コロ127と、上記乾燥室本体11の上記開口部9を挟んで左右の側方空間の下部において、支持ブラケット133に支持されて同じく軸方向Yに離間配置されている二組の第2コロ129と、上記第1コロ127と係合するガイド溝を内方に有し、上記第2コロ129と係合するガイド溝を外方に有する、溝形鋼を背中合わせに配置することによって構成されているスライドガイド131と、を備えることによって一例として構成されている。
また、上記スライド架台125の前面中央部には、スライド架台125を乾燥室本体11外へ引き出したり、乾燥室本体11内に収納する場合に手掛かりとして使用する取っ手126が設けられている。
また、上記スライド架台125の前後左右には、上方に衝立状に立ち上げられた軸受を備えたブラケット141が設けられており、これらのブラケット141を利用して図7〜9に示す左右2本の軸部143が軸方向Yに沿って平行に軸支されている。
また、上記軸部143の一方は、上記乾燥室本体11の外部に設けられる揺動駆動手段19から連結部145を介して動力が伝達される駆動軸147になっており、該駆動軸147の一部には、該駆動軸147と一体になって回転する上述した駆動スプロケット113が取り付けられている。
そして、上記駆動スプロケット113を上記従動チェーン115に対して噛合させることで、上記揺動ドラム7が正逆転両方向に回転し得るように構成されている。
そして、上記駆動軸147と連結軸155は、軸方向Yに沿う同軸上に配置されており、上記スライド架台125に搭載されて軸方向Yにスライドする上記揺動ドラム7の動きに応じて、上記連結凸部149と連結チャック157の連結と連結解除とが自動的に実行されるように構成されている。
揺動駆動手段19は、上記連結部145を介して上記駆動軸147に接続される上述した揺動アーム158と、該揺動アーム158の自由端側の第1接続点158aに対して、一端が回転自在に接続され、長手方向に作用長を変えられる連結ロッド159と、該連結ロッド159の他端が自由端寄りに設けられる第2接続点159aにおいて回転自在に接続され、該第2接続点159aの基端寄りの偏心した位置に回転中心162aを有する回転プレート162と、該回転プレート162の回転中心162aに出力軸が取り付けられるモータ163とを備えることによって一例として構成されている。
連結ロッド159は、先端側に配置される第1ロッド160と基端側に配置される第2ロッド161を、長手方向に伸縮できるように連結することによって構成されている。
したがって、上記連結ロッド159は、上記長穴160aの長さの範囲でその作用長を可変できるように構成されている。
また、上記回転プレート162は、一例として矩形平板状の部材によって構成されており、上記連結ロッド159と接続される第2接続点159aには、連結ロッド159の揺動運動を円滑にするベアリング164が設けられており、上記回転中心162aには、モータ163の出力軸に外嵌する取付け穴部165が貫通状態で設けられている。
尚、上記マイクロ波照射装置15としては、マイクロ波の最大可変出力が一例として3000w程度のものが2基設けられている。
また、上記乾燥室本体11の一例として左右の側面板の下部中央には、図1及び図4に示すように一例として左右に1本ずつ、計2本の導入管路27が内方に向けて水平に延びており、各導入管路27の乾燥室本体11の外部に位置する先端部に空気の吸入と吸入の停止を切り替える上述した吸入弁25が配設されている。
この他、乾燥終了後、上記揺動ドラム7内の被乾燥物Aを外部に排出する場合には、乾燥室本体11の外部に引き出した揺動ドラム7の下方の位置に図1中、仮想線で示すような受皿49等を設置して、下方に向けた上記窓部6を排出口5として、当該窓部6から排出される乾燥後の被乾燥物Aを受け取るようにする。
第2の実施の形態のマイクロ波減圧揺動乾燥機1Bは、前記第1の実施の形態のマイクロ波減圧揺動乾燥機1Aの構成に加えて、乾燥室本体11に100℃以下の低温蒸気を供給して加熱する蒸気供給装置201を備えた点と、上記減圧装置17Bとして水封式真空ポンプ305を利用した減圧装置301を採用した点で前記第1の実施の形態と相違している。
したがって、ここでは前記第1の実施の形態と相違する蒸気供給装置201の構成と減圧装置301の構成を中心に説明する。
低温蒸気生成部202は、上記ボイラー設備203から供給された蒸気の温度を制御して上述した所定の温度の低温蒸気にする真空減圧弁205と、蒸気調整経路213を高真空にして蒸気供給経路207中の不凝縮ガスやドレンを吸引するエゼクター211と、エゼクター211用の駆動水を貯えるタンク217と、該タンク217内の駆動水を加圧するラインポンプ219と、蒸気調整経路213中のドレンを排除して安定した蒸気の供給を可能にするスチームトラップ221を備えることによって基本的に構成されている。
蒸気供給経路207は、蒸気調整経路213との接続点を経て更にジャケット81に向けて延びている。そして、上述した過熱防止弁227の下流には蒸気供給経路207内を流れる低温蒸気の温度を計測する温度センサ229が配置されており、該温度センサ229の下流には低温蒸気の圧力を検知する圧力センサ231が配置されている。更に、該圧力センサ231の下流には二方弁225が配置されており、上記ジャケット81との接続部近傍にも圧力センサ231が配置されている。
蒸気循環経路209の上流側には二方弁225と逆止弁239が配置されており、分岐241で蒸気供給経路207側と蒸気調整経路213側の2経路に分かれている。このうち蒸気供給経路207側に延びている経路は、上述した温度センサ229が配置されている接続点に合流しており、その経路途中にスチームトラップ221とバイパス弁245が配置されている。一方、蒸気調整経路213側に延びている経路は、蒸気調整経路213に配置されているスチームトラップ221の下流位置の接続点に合流している。
水封式真空ポンプ305は、水蒸気や水滴を含んだ気体の排気等に利用されるポンプで、シリンダに対して偏心して取り付けられる羽根車の回転を利用してシリンダの内壁に封水リングを形成し、該封水リングと羽根車の羽根によって囲まれた空間の容積変化を利用してポンプ作用を行うようにしたものである。
一方、下部タンク315内には、水中ポンプ323が配置されており、上述した水封式真空ポンプ305から排出され、排水経路311を通って下部タンク315内に貯った水を汲み上げて上部タンク313に供給できるように構成されている。
また、上部タンク313内の底部から上述した給水経路309が延びており、該給水経路309の他端が上述した水封式真空ポンプ305に接続されている。更に、上記乾燥室本体11と水封式真空ポンプ305を接続している排出経路235の途中には、外部から空気を取り込んで経路内の圧力を調整するニードル弁247が配置されている。
更に、本実施の形態にあっては、マイクロ波減圧揺動乾燥機1Bの用途が拡大して生茶葉A0を蒸熱茶葉A1に加工し、更に乾燥茶葉A2に加工するまでの製茶工程を単一のマイク波減圧揺動乾燥機1Bを使用して実行することが可能になる。また、水封式真空ポンプ305を使用した減圧装置301の採用により、乾燥室本体11内のドレンや水分を含んだ不要のガスが外部に排出される。
第3の実施の形態のマイクロ波減圧揺動乾燥機1Cは、前記第2の実施の形態のマイクロ波減圧揺動乾燥機1Bと概略において同様の構成を有しており、蒸気供給装置501の構成のみが前記第2の実施の形態の蒸気供給装置201と相違している。
したがって、ここでは前記第2の実施の形態と相違する蒸気供給装置501の構成を中心に説明する。
即ち、本実施の形態では、図17に示すようにボイラー設備503と、冷却機505と、蒸気供給経路507とを備えた構成の蒸気供給装置501が採用されている。
冷却機505としては、冷却ファン519と冷却管路521とを備えた送風式の冷却装置が一例として適用でき、該冷却機505の下流には、温度センサ523を経由して給水タンク525から延びる給水経路527との合流点に設けられているミストノズル529に至るように構成されている。尚、上記冷却ファン519による風量は、上記温度センサ523で検知した蒸気温の高低に基づいて適宜、増減し得るように制御されている。
また、本実施の形態にあっても、前記第2の実施の形態と同様、製茶工程にマイクロ波減圧揺動乾燥機1Cを利用でき、乾燥室本体11内のドレンや水分を含んだ不要のガスを外部に排出することが可能になる。
本発明の乾燥食品等の製造方法は、乾燥室本体11の外部に揺動ドラム7を引き出し、窓部6を上にして被乾燥物Aを投入する投入工程S1と、揺動ドラム7を乾燥室本体11内に収容して連結部145を連結状態にし、乾燥室本体11を密閉状態にする乾燥準備工程S2と、乾燥室本体11内の雰囲気を減圧状態にし、所定時間、マイクロ波を被乾燥物Aに照射して揺動させながら乾燥させる揺動乾燥工程S3と、乾燥終了後、乾燥室本体11の外部に揺動ドラム7を引き出し、該窓部6を排出口5として被乾燥物Aを排出する排出工程S4と、を基本的に備えることによって構成されている。
以下、前述した図1〜図15に示す第1の実施の形態に係るマイクロ波減圧揺動乾燥機1Aを使用して被乾燥物Aを乾燥させる場合を例にとって、図18にしたがって、(A)投入時と、(B)乾燥準備時と、(C)揺動乾燥時と、(D)排出時とに分けて、当該マイクロ波減圧揺動乾燥機1Aの作動態様と合わせて上記各工程の内容を説明する。
また、上記説明の後、上記マイクロ波減圧揺動乾燥機1Aを使用して抽出用の乾燥茶葉を製造する場合の製造の流れを(E)として図19にしたがって説明する。
投入工程S1は、乾燥室本体11の外部に揺動ドラム7を引き出し、該揺動ドラム7を周方向に回転させて窓部6を上にし、該窓部6を投入口3として被乾燥物Aを投入する工程である。
本工程では、開閉扉13の取っ手47を持って開閉扉13を開き、乾燥室本体11の開口部9を拡開状態にする。次に、スライド架台125aの前面に設けられている取っ手126に手を掛けてスライド架台125を手前に引き出し、揺動ドラム7の引出し端を決める第1ストッパ137に第1凸部131aが当接するまで移動させる。
尚、揺動ドラム7を引き出した図18(a)に示す状態では、連結部145の連結状態は解除されているため、駆動軸147は自由に回転できる状態になっている。したがって、揺動ドラム7は駆動軸147側から大きな抵抗を受けることなく、手動でも周方向に容易に回転できる状態になっている。
乾燥準備工程S2は、被乾燥物Aを投入した揺動ドラム7を窓部6を上にした状態のまま、乾燥室本体11内に収容して連結部145を連結状態にし、開閉扉13を閉塞して乾燥室本体11を密閉状態にする工程である。
本工程では、スライド架台125の前面に設けられている取っ手126を持ってスライド架台125を奥部に向けて押し込み、揺動ドラム7の収容端を決める第2ストッパ139に第2凸部131bが当接するまで移動させる。
次に、開閉扉13の取っ手27を持って開閉扉13を閉め、更にロックハンドル48aを所定の方向に回してすべてのロック装置48をロック状態にする。
尚、この状態では、前述したシール構造63によって乾燥室本体11内の気密性が保たれ、前述したマイクロ波漏洩防止機構71の作用でマイクロ波の漏洩が高周波回路的に防止されている。
揺動乾燥工程S3は、減圧装置17を駆動して乾燥室本体11内の雰囲気を所定の減圧状態にすると共に、揺動駆動手段19を駆動して揺動ドラム7を揺動させた状態で所定時間、マイクロ波を被乾燥物Aに照射して所定の含水率になるまで揺動しながら乾燥させる工程である。
本工程では、開閉弁57を開いて真空ポンプ55を駆動し、乾燥室本体11内の雰囲気を当該乾燥物Aの乾燥に適した減圧状態にする。また、同時にマイクロ波照射装置15を作動させて、当該被乾燥物Aの乾燥に適した所定のマイクロ波出力に調節し、当該マイクロ波を被乾燥物Aに向けて照射する。
また、揺動駆動手段19のモータ163が駆動され、該モータ163の出力軸の回転は、回転プレート162と、連結ロッド159と、揺動アーム158とに伝達されて駆動軸147の所定の揺動角度の揺動運動に変換される。
また、上記駆動軸147の揺動運動は、駆動スプロケット113と従動チェーン115とを介して揺動ドラム7に伝達され、揺動ドラム7は正転方向Pと逆転方向Qとに交互に向きを変えて揺動するようになる。
排出工程S4は、乾燥終了後、減圧装置17、揺動駆動手段19及びマイクロ波照射装置15の駆動を停止し、開閉扉13を開けて乾燥室本体11の外部に揺動ドラム7を引き出し、該揺動ドラム7を周方向に回転させて窓部6を下にし、該窓部6を排出口5として下方の受皿49上に被乾燥物Aを排出する工程である。
本工程では、真空ポンプ55及びマイクロ波照射装置15の駆動を停止し、吸入弁25を開いて乾燥室本体11内の圧力を大気圧に戻す。また、モータ163の駆動を停止して揺動ドラム7の揺動を停止させる。
更に、スライド架台125の前面に設けられている取っ手126に手を掛けてスライド架台125を手前に引き出すと、上記連結部145の連結状態は自動的に解除され、揺動ドラム7の引出し端を決める第1ストッパ137が第1凸部131aに当接する位置まで揺動ドラム7は引き出されて移動を停止する。
そして、揺動ドラム7を周方向に回して窓部6を下にした状態にし、該窓部6から揺動ドラム7内の乾燥された被乾燥物Aを下方に設置した受皿49上に排出する。
本実施の形態の乾燥食品等の製造方向を利用して抽出用の乾燥茶葉A3を製造する場合には、例えば図19に示す製造ラインLDの流れにしたがって製造する。
まず、蒸熱工程S0において、収穫した生茶葉A0を100℃以下の低温蒸気で所定時間加熱して蒸熱茶葉A1を得る。尚、ここで使用する蒸機ないし蒸気を利用した乾燥機41としては、上記のような低温蒸しが可能な構造を有していることが条件となる。
尚、ここで行う低温蒸しの条件として、低温蒸気の温度を40℃〜70℃程度、蒸し時間を10分〜30分程度にした条件を一例として採用することが可能である。
この場合、図19(a)に示すように同じ乾燥温度(例えば35℃〜45℃)で目標含水率(例えば4%〜5%)になるまで一挙に乾燥させて乾燥茶葉A2を得ることも可能であるし、図19(b)に示すように、途中で乾燥温度等を変えて段階的に目標含水率に近付けて行くように当該揺動乾燥工程S3を更に複数の工程に分けて乾燥を実施することも可能である。
また、図19(a)(b)に併せて示すように乾燥前の蒸熱茶葉A1または乾燥途中の乾燥茶葉A2に対して乾燥した、または未乾燥の果実や野菜等からなるフレーバーFを所定量(例えば茶葉の重量の5%〜10%)添加することが可能であり、更に製造された乾燥茶葉A2は、ドリンク剤等に入れる原料茶として使用したり、後述するような二次的な加工を行うことで製造される乾燥食品等Dの原料として使用することが可能である。
第5の実施の形態の乾燥食品等の製造方法は、前述した第4の実施の形態で本発明のマイクロ波減圧揺動乾燥機1を使用して行う本工程の前工程として実施した蒸熱工程S0を、マイクロ波減圧揺動乾燥機1を使用して行う本工程内に組み込んだ実施の形態である。
したがって、本実施の形態では、図16及び図17に示すように蒸気供給装置201ないし501を備えたマイクロ波減圧揺動乾燥機1Bないし1Cが使用される
したがって、ここでは前記第4の実施の形態と相違する蒸熱工程S0を中心にして(A)の蒸熱時の中で説明し、該蒸熱工程S0を本工程に組み込んだ場合の抽出用の乾燥茶葉を製造する場合の製造の流れを(B)として図20にしたがって説明する。
蒸熱工程S0は、密閉状態の乾燥室本体11内に収容された揺動ドラム7内に投入された生茶葉A0に対して、100℃以下の低温蒸気を所定時間浴びせて蒸熱茶葉A1を得る工程である。
蒸熱工程S0では、前述した蒸気供給装置201ないし501と減圧装置301とを一例として使用して、乾燥室本体11内を所定の減圧雰囲気にした状態で上記設定温度の低温蒸気を乾燥室本体11内に供給して蒸熱を行う。
具体的には、低温蒸気の温度を40℃〜70℃程度に設定し、10分〜30分程度、生茶葉A0を低温蒸しして、蒸熱茶葉A1に加工する。
本実施の形態の乾燥食品等の製造方法を利用して抽出用の乾燥茶葉A3を製造する場合には、例えば図20に示す製造ラインLDの流れにしたがって製造する。
まず、収穫した生茶葉A0を前述した第2の実施の形態のマイクロ波減圧揺動乾燥機1Bないし第3の実施の形態のマイクロ波減圧揺動乾燥機1Cに直接供給して、投入工程S1、乾燥準備工程S2、蒸熱工程S0、揺動乾燥工程S3、排出工程S4を順次実行して所定の目標含水率になるまで乾燥させて乾燥茶葉A2を得る。
また、揺動乾燥工程S3では、前記第4の実施の形態と同様、図20(a)に示すように同じ乾燥温度(例えば35℃〜45℃)で目標含水率(例えば4%〜5%)になるまで一挙に乾燥させて乾燥茶葉A2を得ることも可能であるし、図20(b)に示すように途中で乾燥温度等を変えて段階的に目標含水率に近付けて行くように当該揺動乾燥工程S3を更に複数の工程に分けて乾燥を実施することも可能である。
また、図20(a)(b)に併せて示すように生茶葉A0と同時に、あるいは乾燥途中の段階でフレーバーFを添加することが可能であり、更に製造された乾燥茶葉A2は、ドリンク剤等に入れる原料茶として使用したり、後述するような二次的な加工を行うことで製造される乾燥食品等Dの原料として使用することが可能である。
第6の実施の形態の乾燥食品等の製造方法は、前述した第4の実施の形態の排出工程S4の後工程として、乾燥された被乾燥物Aに二次加工を施して乾燥食品等Dを得る二次加工工程を備えた実施の形態である。
そして、本実施の形態では上記二次加工工程として計量工程S51とプレス工程S52によって構成される計量・プレス工程S5と、上記プレス工程S52で成形されたシート状中間乾燥品T1を更に乾燥させる二次乾燥工程S6と、該二次乾燥工程S6を経て製造されたシート状乾燥品T2を使用して種々の形状の茶葉乾燥食品D0、D1、D2、D3、D4を得るための切断工程S7と、包装工程S8と、膨化発泡工程S9とを備えた構成が採用されている。
また、二次乾燥工程S6は、上記計量・プレス工程S5で加工されたシート状中間乾燥品T1をマイクロ波減圧乾燥器461に投入して目標含水率(例えば23%程度)以下になるまで乾燥させてシート状乾燥品T2を得る工程である。
具体的には、円板状のカッタ刃493を上記カット幅の間隔で複数枚配設し、上記シート状乾燥品T2を投入ホッパ495に投入して図21に示すような角棒状の茶葉乾燥食品D0を得る。次いで、得られた角棒状の茶葉乾燥食品D0を再び切断機491の投入ホッパ495に横向きで投入すれば、図21に示すようにキューブ状の茶葉乾燥食品D1が多数得られる。
このうち包装工程S8は、切断工程S7でキューブ状に切断された茶葉乾燥食品D1をツイスト包装で1個ずつ包装し個別包装品としての茶葉乾燥食品D2を作り、または横ピロー包装で4〜6個ずつ包装して小分け包装品としての茶葉乾燥食品D3を作り、更にこれらをまとめて複数量カートンに詰めて本包装する工程である。
尚、このようにして製造された茶葉乾燥食品D2、D3は、従来には存在しなかった形状及び包装形態を有しており、用途の拡大によって緑茶の需要の拡大にも大きく貢献する。
そして、このような膨化発泡工程S9を採用した場合には、「フワフワ」「サクサク」の食感を呈し、より一層おいしく食べられる。勿論、湯や水を入れてその抽出液を飲むこともできるし、残った固形分を食べることができる。また、抽出しないでそのまま食べてもおいしく食べることが可能であり、粗砕ないし粉末状に二次加工すれば粉末茶、打錠用原料、食品添加物またはドリンク茶の抽出原料等として使用することも可能である。
また、上述した二次加工工程を実行することで従来には存在しなかった乾燥食品等を効率良く製造できるようになる。
例えば、揺動駆動手段19の構造としては、前記第1の実施の形態で述べた構造に限らず、他の構造の揺動リンク機構を採用したり、カム機構やラック・ピニオン機構を利用した他の構造を採用することが可能である。また、被乾燥物Aの種類や量に応じて揺動ドラム7の揺動角度や揺動速度等を可変し得る構成を付加することも可能である。
更に、前記揺動ドラム7のドラム本体103の周胴部に形成した窓部6の大きさや形状は、被乾燥物Aの種類や量に応じて適宜調整することが可能であり、揺動ドラム7の揺動角度が大きい場合や大量の被乾燥物Aを処理する場合には、上記窓部6を閉塞する蓋部等を設けることも可能である。
3 投入口
5 排出口
6 窓部
7 揺動ドラム
9 開口部
11 乾燥室本体
13 開閉扉
13a パッキン
15 マイクロ波照射装置
17 減圧装置
19 揺動駆動手段
21 制御装置
25 吸入弁
27 導入管路
35 端板
36 接続ロッド
39 点検窓
41 (蒸気を利用した)乾燥機
45 ヒンジ部
47 取っ手
48 ロック装置
48a ロックハンドル
48b 係止爪
48c 係止フック
49 受皿
55 真空ポンプ
57 開閉弁
59 連絡管路
61 シール面
63 シール構造
67 第1チョーク
69 第2チョーク
71 マイクロ波漏洩防止機構
73 中間経路
75 遮蔽板
77 先端部
79 基端部
101 支持部材
103 ドラム本体
105 支承ローラ
107 張出し部
109 ガイド溝
111 ガイド溝
113 駆動スプロケット
115 従動チェーン
125 スライド架台
126 取っ手
127 第1コロ
129 第2コロ
131 スライドガイド
131a 第1凸部
131b 第2凸部
133 支持ブラケット
135 スライド機構
137 第1ストッパ
139 第2ストッパ
141 ブラケット
143 軸部
145 連結部
147 駆動軸
148 カラー
149 連結凸部
151 取付けベース
153 取付け板
155 連結軸
157 連結チャック
158 揺動アーム
158a 第1接続点
158b 長穴
159 連結ロッド
159a 第2接続点
160 第1ロッド
160a 長穴
161 第2ロッド
161a 係合ピン
162 回転プレート
162a 回転中心
163 モータ
164 ベアリング
165 取付け穴部
167 圧力センサ
169 温度センサ
201 蒸気供給装置
202 低温蒸気生成部
203 ボイラー設備
205 真空減圧弁
207 蒸気供給経路
209 蒸気循環経路
211 エゼクター
213 蒸気調整経路
215 ボイラー
217 タンク
219 ラインポンプ
221 スチームトラップ
223 レベルセンサ
225 二方弁
227 過熱防止弁
229 温度センサ
231 圧力センサ
233 圧力ゲージ
235 排出経路
237 減圧弁
239 逆止弁
241 分岐
245 バイパス弁
247 ニードル弁
301 減圧装置
303 支持架台
305 水封式真空ポンプ
307 循環式給排水装置
309 給水経路
311 排水経路
313 上部タンク
315 下部タンク
317 給水ノズル
319 ボールタップ
321 温度センサ
323 水中ポンプ
325 循環経路
327 三方弁
415 計量器
417 プレス装置
461 マイクロ波減圧乾燥機
481 密閉容器(膨化発泡装置)
491 切断機
493 カッタ刃
495 投入ホッパ
501 蒸気供給装置
503 ボイラー設備
505 冷却機
507 蒸気供給経路
509 ボイラー
511 圧力ゲージ
513 減圧弁
515 バイパス弁
517 二方弁
519 冷却ファン
521 冷却管路
523 温度センサ
525 給水タンク
527 給水経路
529 ミストノズル
531 ボールタップ
533 ノズル
535 二方弁
537 圧力センサ
LD 製造ライン
A 被乾燥物
A0 生茶葉
A1 蒸熱茶葉
A2 乾燥茶葉
A3 (抽出用の)乾燥茶葉
F フレーバー
D 乾燥食品等
D0 (角棒状の)茶葉乾燥食品
D1 (キューブ状の)茶葉乾燥食品
D2 (ツイスト包装された)茶葉乾燥食品
D3 (横ピロー包装された)茶葉乾燥食品
S4 (膨化発泡された)茶葉乾燥食品
T1 シート状中間乾燥品
T2 シート状乾燥品
G ギャップ
O 中点
B 接続点
C 接点
L1 距離
L2 距離
Y 軸方向
P 正転方向
Q 逆転方向
S0 蒸熱工程
S1 投入工程
S2 乾燥準備工程
S3 揺動乾燥工程
S4 排出工程
S5 計量・プレス工程
S51 計量工程
S52 プレス工程
S6 二次乾燥工程
S7 切断工程
S8 包装工程
S9 膨化発泡工程
Claims (13)
- 被乾燥物を投入する投入口と被乾燥物を排出する排出口とを兼ねた窓部を備えた揺動ドラムと、
上記揺動ドラムを出し入れする開口部を備え、必要な耐圧性を有する乾燥室本体と、
上記開口部に対して開閉可能な状態で取り付けられ、閉塞時に上記乾燥室本体内に遮蔽空間を形成する開閉扉と、
上記乾燥室本体に対して取り付けられ、該乾燥室本体内に収容される被乾燥物に向けてマイクロ波を照射して被乾燥物を乾燥させるマイクロ波照射装置と、
上記開口部を閉塞した状態で上記乾燥室本体内を減圧雰囲気にする減圧装置と、
上記揺動ドラムを正転方向と逆転方向とに交互に揺動させる揺動駆動手段と、
上記乾燥室本体内の温度が所定温度になるように上記マイクロ波照射装置のマイクロ波出力を制御する制御装置と、を具備していることを特徴とするマイクロ波減圧揺動乾燥機。 - 上記開閉扉が閉塞状態にある時、上記開口部外方の上記乾燥室本体と上記開閉扉の対向面に位置して上記乾燥室本体内を気密状態にするシール部材を備えたシール構造と、
上記開口部と上記シール構造との中間経路上に設けられ、上記開口側に位置する第1チョークと、上記シール構造側に位置する第2チョークと、が向い合わせになるように周方向に所定ピッチで連続的に配置されたダブルチョーク一体構造のマイクロ波漏洩防止機構と、を具備していることを特徴とする請求項1記載のマイクロ波減圧揺動乾燥機。 - 上記揺動ドラムは、乾燥室本体内に収容した時に奥部側に位置する奥部側端板と、乾燥室本体内に収容した時に手前側に位置する手前側端板と、上記奥部側端板と上記手前側端板を軸方向に離間配置して接続する、円周上に配置された複数本の接続ロッドとを備えることによって構成される支持部材と、
上記複数本の接続ロッドによって囲まれた上記奥部側端板と上記手前側端板との間の内方空間に配置され、周胴部の一部に上記窓部を備えた通水構造を有する円筒形状のドラム本体とを具備することによって構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のマイクロ波減圧揺動乾燥機。 - 上記揺動ドラムは、軸方向にスライド可能なスライド架台によって周方向に揺動自在に支承されており、
上記スライド架台には、上記奥部側端板と上記手前側端板の外周面に転接する複数の支承ローラと、
上記乾燥室本体の外部に設けられる揺動駆動手段から連結部を介して動力が伝達される駆動軸と、
上記駆動軸の一部に取り付けられて駆動軸と一体になって揺動する駆動スプロケットとが備えられていて、
上記駆動スプロケットを上記奥部側端板と上記手前側端板の一方の外周面に沿わせてループ状に配置されている従動チェーンに対して噛合させることで、上記揺動ドラムが正逆転両方向に交互に揺動し得るように構成されていることを特徴とする請求項3記載のマイクロ波減圧揺動乾燥機。 - 上記スライド架体と上記乾燥室本体との間には、上記スライド架台に対して軸方向の離間した位置に取り付けられている複数組の第1コロと、
上記乾燥室本体の開口部を挟んだ左右の側方空間において軸方向の離間した位置に取り付けられている複数組の第2コロと、
上記第1コロと係合するガイド溝と、上記第2コロと係合するガイド溝とを有する、軸方向にスライド可能なスライドガイドとを備えるスライド機構が配置されていることを特徴とする請求項4記載のマイクロ波減圧揺動乾燥機。 - 上記連結部は、上記駆動軸の奥部側の先端部に取り付けられる連結凸部と、
上記乾燥室本体の上記駆動軸の延長線上の奥部側の壁面を貫通して配置される連結軸と、
上記連結軸の手前側の端部に取り付けられ、上記連結凸部を挿入するだけで連結される連結チャックとを備え、
上記連結軸の奥部側の端部には、上記揺動駆動手段の出力端に位置する揺動アームが取り付けられるように構成されていることを特徴とする請求項4または5記載のマイクロ波減圧揺動乾燥機。 - 上記揺動駆動手段は、上記連結部を介して上記駆動軸に接続される揺動アームと、
上記揺動アームの自由端側の第1接続点に対して、一端が回転自在に接続され、長手方向に作用長を変えられる連結ロッドと、
上記連結ロッドの他端が自由端寄りに設けられる第2接続点において回転自在に接続され、上記第2接続点の基端寄りの偏心した位置に回転中心を有する回転プレートと、
上記回転プレートの回転中心に出力軸が取り付けられるモータと、を備えていることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のマイクロ波減圧揺動乾燥機。 - 上記乾燥室本体に対して接続され、該乾燥室本体内に収容される被乾燥物に向けて100℃以下の低温蒸気を所定時間供給して被乾燥物を蒸気加熱する蒸気供給装置が備えられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のマイクロ波減圧揺動乾燥機。
- 上記減圧装置は、上記乾燥室本体内を減圧雰囲気にする水封式真空ポンプと、
上記水封式真空ポンプを駆動するための水を給排水する循環式給排水装置と、を備えることによって構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のマイクロ波減圧揺動乾燥機。 - 乾燥室本体の外部に揺動ドラムを引き出し、該揺動ドラムを周方向に回転させて窓部を上にし、該窓部を投入口として被乾燥物を投入する投入工程と、
被乾燥物を投入した揺動ドラムを、窓部を上にした状態のまま、乾燥室本体内に収容して連結部を連結状態にし、開閉扉を閉塞して乾燥室本体を密閉状態にする乾燥準備工程と、
減圧装置を駆動して乾燥室本体内の雰囲気を所定の減圧状態にすると共に、揺動駆動手段を駆動して揺動ドラムを揺動させた状態で所定時間、マイクロ波を被乾燥物に照射して所定の含水率になるまで揺動しながら乾燥させる揺動乾燥工程と、
乾燥終了後、減圧装置、揺動駆動手段及びマイクロ波照射装置の駆動を停止し、開閉扉を開けて乾燥室本体の外部に揺動ドラムを引き出し、該揺動ドラムを周方向に回転させて窓部を下にし、該窓部を排出口として下方の受皿上に被乾燥物を排出する排出工程とを備え、
上記各工程の実行に当たっては、請求項1〜9のいずれかに記載のマイクロ波減圧揺動乾燥機を使用するようにしたことを特徴とする乾燥食品等の製造方法。 - 上記投入工程で揺動ドラム内に投入する被乾燥物は、100℃以下の低温蒸気を所定時間、生茶葉に浴びせた蒸熱後の茶葉であることを特徴とする請求項10記載の乾燥食品等の製造方法。
- 上記投入工程で揺動ドラム内に投入する被乾燥物は生茶葉であり、
上記乾燥準備工程と揺動乾燥工程との間に、揺動ドラム内の生茶葉に対して100℃以下の低温蒸気を所定時間、浴びせて蒸熱させる蒸熱工程が設けられていることを特徴とする請求項10記載の乾燥食品等の製造方法。 - 上記排出工程の後、乾燥された被乾燥物に二次加工を施して乾燥食品等を得る二次加工工程が備えられており、
上記排出工程を経て排出された被乾燥物は、茶葉を主原料とした抽出用または食用の茶葉乾燥食品の原料として使用されることを特徴とする請求項11または12記載の乾燥食品等の製造方法。
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