JP2014079780A - 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法 - Google Patents

引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014079780A
JP2014079780A JP2012229062A JP2012229062A JP2014079780A JP 2014079780 A JP2014079780 A JP 2014079780A JP 2012229062 A JP2012229062 A JP 2012229062A JP 2012229062 A JP2012229062 A JP 2012229062A JP 2014079780 A JP2014079780 A JP 2014079780A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
casting
molten metal
type continuous
impact
continuous casting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012229062A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5926161B2 (ja
Inventor
Yuichi Furukawa
雄一 古川
Tsukasa Kato
司 加藤
Keiichi Morita
啓一 森田
Tetsuya Nakajima
徹也 中島
Jun Yaokawa
盾 八百川
Yasushi Iwata
靖 岩田
Yoshio Sugiyama
義雄 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2012229062A priority Critical patent/JP5926161B2/ja
Priority to US14/416,163 priority patent/US20150202681A1/en
Priority to GB1500540.8A priority patent/GB2521542A/en
Priority to CN201380038036.2A priority patent/CN104487189A/zh
Priority to PCT/IB2013/002343 priority patent/WO2014060836A1/en
Publication of JP2014079780A publication Critical patent/JP2014079780A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5926161B2 publication Critical patent/JP5926161B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/14Plants for continuous casting
    • B22D11/141Plants for continuous casting for vertical casting
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/01Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths without moulds, e.g. on molten surfaces
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/04Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into open-ended moulds
    • B22D11/041Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into open-ended moulds for vertical casting
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/12Accessories for subsequent treating or working cast stock in situ
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/12Accessories for subsequent treating or working cast stock in situ
    • B22D11/124Accessories for subsequent treating or working cast stock in situ for cooling
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/14Plants for continuous casting
    • B22D11/145Plants for continuous casting for upward casting

Abstract

【課題】鋳物の表面に非連続的な形状を形成することが可能な引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様に係る引上式連続鋳造装置は、溶湯M1を保持する溶湯保持炉101と、溶湯保持炉101に保持された溶湯M1の湯面から溶湯M1を導出するスタータSTと、湯面近傍に設置され、スタータSTによって導出される保持溶湯M2が通過することにより、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材102と、形状規定部材102を通過した保持溶湯M2を冷却する冷却ガスノズル106と、スタータST又は鋳物M3に衝撃を与える衝撃付与部107と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法に関する。
特許文献1には、発明者らにより、鋳型を要しない画期的な連続鋳造方法として、自由鋳造方法が提案されている。特許文献1に示したように、溶融金属(溶湯)の表面(すなわち湯面)にスタータを浸漬させた後、当該スタータを引き上げると、溶湯の表面膜や表面張力によりスタータに追従して溶湯も導出される。ここで、湯面近傍に設置された形状規定部材を介して、溶湯を導出し、冷却することにより、所望の断面形状を有する鋳物を連続鋳造することができる。
通常の連続鋳造方法では、鋳型によって断面形状とともに長手方向の形状も規定される。とりわけ、連続鋳造方法では、鋳型内を凝固した金属(すなわち鋳物)が通り抜ける必要があるため、鋳造された鋳物は長手方向に直線状に延びた形状となる。
これに対し、自由鋳造方法における形状規定部材は、鋳物の断面形状のみを規定し、長手方向の形状は規定しない。そして、形状規定部材は、湯面に平行な方向(すなわち水平方向)に移動可能であるから、長手方向の形状が様々な鋳物が得られる。例えば、特許文献1には、長手方向に直線状でなく、ジグザグ状あるいは螺旋状に形成された中空鋳物(すなわちパイプ)が開示されている。
特開2012−61518号公報
発明者は以下の課題を見出した。
特許文献1に記載の自由鋳造方法は、形状規定部材により連続的な形状を有する鋳物を形成することができるが、非連続的な形状の鋳物を形成することが困難である、という問題を有していた。なお、形状規定部材を瞬間的に変動させたとしても、凝固前の保持溶湯に非連続的な形状を付与することは困難である。
本発明は、上記を鑑みなされたものであって、連続鋳造する鋳物の表面に非連続的な形状を形成することが可能な引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る引上式連続鋳造装置は、
溶湯を保持する保持炉と、
前記保持炉に保持された前記溶湯の湯面から前記溶湯を導出する導出部材と、
前記湯面近傍に設置され、前記導出部材によって導出される前記溶湯が通過することにより、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材と、
前記形状規定部材を通過した前記溶湯を冷却する冷却部と、
前記導出部材又は前記鋳物に衝撃を与える衝撃付与部と、を備えているものである。このような構成により、鋳造する鋳物の表面に非連続的な形状を形成することができる。
前記衝撃付与部は、金属棒で前記導出部材又は前記鋳物を衝打することで当該導出部材又は当該鋳物に衝撃を与えることが好ましい。
また、前記衝撃付与部は前記導出部材の移動経路に沿って移動することが好ましい。それにより、鋳造の進行中、いつでも導出部材又は鋳物に衝撃を与えることが可能となる。
他方、衝撃付与部材は振動子であることが好ましい。それにより、鋳造する鋳物の表面に非連続的な形状を形成することができるとともに、保持溶湯の表面張力を向上させて、所望の形状の鋳物をより高精度に形成することができる。
また、前記衝撃付与部は前記導出部材に接触して固定されていることが好ましい。それにより、鋳造の進行中、いつでも導出部材に衝撃を与えることが可能となる。
本発明の一態様に係る引上式連続鋳造方法は、
導出部材により前記溶湯を導出して、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材を通過させるステップと、
前記形状規定部材を通過した前記溶湯を冷却するステップと、
衝撃付与部により前記導出部材又は鋳物に衝撃を与えるステップと、を備えているものである。このような構成により、鋳造する鋳物の表面に非連続的な形状を形成することができる。
前記衝撃付与部により金属棒で前記導出部材又は前記鋳物を衝打することで前記導出部材又は前記鋳物に衝撃を与えることが好ましい。
また、前記衝撃付与部を前記導出部材の移動経路に沿って移動させることが好ましい。それにより、鋳造の進行中、いつでも導出部材又は鋳物に衝撃を与えることが可能となる。
他方、前記衝撃付与部は振動子であることが好ましい。それにより、鋳造する鋳物の表面に非連続的な形状を形成することができるとともに、保持溶湯の表面張力を向上させて、所望の形状の鋳物をより高精度に形成することができる。
また、前記衝撃付与部を前記導出部材に接触して固定させることが好ましい。それにより、鋳造の進行中、いつでも導出部材に衝撃を与えることが可能となる。
本発明により、鋳物の表面に非連続的な形状を形成することが可能な引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法を提供することができる。
実施の形態1に係る自由鋳造装置の断面図である。 内部形状規定部材102a及び外部形状規定部材102bの平面図である。 実施の形態1に係る自由鋳造装置による鋳物の形成過程を示す模式図である。 実施の形態1に係る自由鋳造装置による鋳物の形成過程を示す模式図である。 実施の形態1に係る自由鋳造装置による鋳物の形成過程を示す模式図である。 実施の形態1に係る自由鋳造装置により形成された鋳物の一例を示す図である。 実施の形態2に係る自由鋳造装置の断面図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
(実施の形態1)
まず、図1を参照して、実施の形態1に係る自由鋳造装置(引上式連続鋳造装置)について説明する。図1は、実施の形態1に係る自由鋳造装置の断面図である。図1に示すように、実施の形態1に係る自由鋳造装置は、溶湯保持炉101、内部形状規定部材102a、外部形状規定部材102b、支持ロッド103、104、アクチュエータ105、冷却ガスノズル106、及び、衝撃付与部107を備えている。
溶湯保持炉101は、例えばアルミニウムやその合金などの溶湯M1を収容し、所定の温度に保持する。図1の例では、鋳造中に溶湯保持炉101へ溶湯を補充しないため、鋳造の進行とともに溶湯M1の表面(つまり湯面)は低下する。他方、鋳造中に溶湯保持炉101へ溶湯を随時補充し、湯面を一定に保持するような構成としてもよい。なお、当然のことながら、溶湯M1は他のアルミニウム以外の金属や合金であってもよい。
内部形状規定部材102a及び外部形状規定部材102bは、例えばセラミックスやステンレスなどからなり、湯面近傍に配置されている。図1の例では、内部形状規定部材102a及び外部形状規定部材102bが湯面に接触するように配置されている。しかしながら、内部形状規定部材102a及び外部形状規定部材102bは、それらの下側(湯面側)の主面が湯面に接触しないように設置されてもよい。具体的には、内部形状規定部材102a及び外部形状規定部材102bの下側の主面と湯面との間に所定の(例えば0.5mm程度の)ギャップを設けてもよい。
内部形状規定部材102aは、鋳造する鋳物M3の内部形状を規定し、外部形状規定部材102bは、鋳造する鋳物M3の外部形状を規定する。図1に示した鋳物M3は、水平方向の断面(以下、横断面と称す)の形状が管状の中空鋳物(つまりパイプ)である。すなわち、より具体的には、内部形状規定部材102aは、鋳物M3の横断面の内径を規定し、外部形状規定部材102bは、鋳物M3の横断面の外径を規定する。
図2は、内部形状規定部材102a及び外部形状規定部材102bの平面図である。ここで、図1の内部形状規定部材102a及び外部形状規定部材102bの断面図は、図2のI−I断面図に相当する。図2に示すように、外部形状規定部材102bは、例えば矩形状の平面形状を有し、中央部に円形状の開口部を有している。内部形状規定部材102aは、円形状の平面形状を有し、外部形状規定部材102bの開口部の中央部に配置されている。内部形状規定部材102aと外部形状規定部材102bとの間の間隙が、溶湯が通過する溶湯通過部102cとなる。このように、内部形状規定部材102a、外部形状規定部材102b、溶湯通過部102cから形状規定部材102が構成されている。
図1に示すように、溶湯M1は、その表面膜や表面張力によりスタータ(導出部材)ST又は鋳物M3に追従して引き上げられ、溶湯通過部102cを通過する。ここで、溶湯の表面膜や表面張力によって、スタータST又は鋳物M3に追従して湯面から引き上げられた溶湯を保持溶湯M2と呼ぶ。また、鋳物M3と保持溶湯M2との界面が凝固界面である。
支持ロッド103は、内部形状規定部材102aを支持し、支持ロッド104は、外部形状規定部材102bを支持する。支持ロッド103、104により、内部形状規定部材102aと外部形状規定部材102bとの位置関係を維持することができる。ここで、支持ロッド103をパイプ構造とし、これに冷却ガスを流し、さらに内部形状規定部材102aに吹出孔を設ければ、内側からも鋳物M3を冷却することができる。
アクチュエータ105には、支持ロッド103、104がともに連結されている。アクチュエータ105によって、支持ロッド103、104は、内部形状規定部材102a及び外部形状規定部材102bの位置関係を維持したまま、上下方向(鉛直方向)及び水平方向に移動可能である。このような構成により、鋳造の進行による湯面の低下とともに、内部形状規定部材102a及び外部形状規定部材102bを下方向に移動させることができる。また、内部形状規定部材102a及び外部形状規定部材102bを水平方向に移動させることができるため、鋳物M3の長手方向の形状を自由に変化させることができる。
冷却ガスノズル(冷却部)106は、スタータSTや鋳物M3に冷却ガス(空気、窒素、アルゴンなど)を吹き付け、冷却するためのものである。スタータSTに連結された引上機(不図示)により鋳物M3を引き上げつつ、冷却ガスによりスタータSTや鋳物M3を冷却することにより、凝固界面近傍の保持溶湯M2が順次凝固し、連続的に鋳物M3が形成されていく。
衝撃付与部107は、スタータST又は鋳物M3に衝撃を与える部である。衝撃付与部107は、例えば、金属棒、エアハンマー、電気ハンマー等でスタータST又は鋳物M3を衝打することでスタータST又は鋳物M3に衝撃を与える。衝撃付与部107によってスタータST又は鋳物M3に与えられた衝撃は、鋳物M3を伝搬する。それにより、鋳物M3と保持溶湯M2との間には、凝固界面を境にして瞬間的にわずかな相対変位が生じる。この瞬間的な相対変位が生じた凝固界面付近の保持溶湯M2が凝固することにより、表面に非連続的な形状を有する鋳物M3が形成される。より具体的には、瞬間的な相対変位が生じた凝固界面付近の保持溶湯M2が凝固することにより、表面に所定幅(例えば、0.1mm程度の幅)の線形状を有する鋳物M3が形成される。鋳物M3の表面に(外周を囲むように)形成されたこの非連続的な形状(線形状)は、例えば、鋳物M3の基準位置を特定するための罫書き線として用いられる。
なお、衝撃付与部107は、スタータSTの移動経路に沿って移動可能である。例えば、衝撃付与部107は、引上機(不図示)の引き上げ動作によるスタータSTの上昇に伴って、上方向に移動可能である。それにより、衝撃付与部107は、鋳造の進行中、いつでもスタータST又は鋳物M3に衝撃を与えることが可能となる。
また、衝撃付与部107がスタータST又は鋳物M3に与える衝撃の強さは、鋳物M3の表面に目視可能な罫書き線を形成できる程度であればよく、少なくとも鋳物M3の全体形状に影響を与えないようにする必要がある。衝撃を与える方向は、引上げ方向に対して垂直方向(水平方向)が最も効果的であるが、引上げ方向と平行、あるいは、引上げ方向に対して斜めであっても良い。
次に、図1、図3A、図3B及び図3Cを参照して、実施の形態1に係る自由鋳造方法について説明する。図3A、図3B及び図3Cは、図1に示す自由鋳造装置による鋳物M3の形成過程を時系列に示す模式図である。
まず、スタータSTを降下させ、内部形状規定部材102aと外部形状規定部材102bとの間の溶湯通過部102cを通して、スタータSTの先端部を溶湯M1に浸漬させる。
次に、所定の速度でスタータSTの引き上げを開始する。ここで、スタータSTが湯面から離間しても、溶湯M1は、スタータSTに追従して湯面から引き上げられ(導出され)保持溶湯M2を形成する(図3A参照)。図1に示すように、保持溶湯M2は、内部形状規定部材102aと外部形状規定部材102bとの間の溶湯通過部102cに形成される。つまり、内部形状規定部材102aと外部形状規定部材102bとにより、保持溶湯M2に形状が付与される。
次に、スタータST(及び鋳物M3)は、冷却ガスノズル106から吹き出される冷却ガスにより冷却されているため、保持溶湯M2が上側から下側に向かって順に凝固し、鋳物M3が成長していく。このようにして、鋳物M3を連続鋳造することができる。
ここで、鋳造の進行中、衝撃付与部107によりスタータST又は鋳物M3に衝撃が与えられると、鋳物M3と保持溶湯M2との間には凝固界面を境にして瞬間的にわずかな相対変位が生じる(図3B参照)。
そして、瞬間的な相対変位が生じた凝固界面付近の保持溶湯M2が凝固することにより、表面に非連続的な形状を有する鋳物M3が形成される。例えば、鋳物M3の表面には非連続的な形状として罫書き線K1が形成される(図3C参照)。
図4は、図1に示す自由鋳造装置により形成された鋳物M3の一例を示す図である。図4の例では、滑らかに湾曲した円筒状の鋳物M3の上方に罫書き線K1が形成され、下方に罫書き線K2が形成されている。このように、円筒状等の角のない鋳物M3の場合、当該鋳物M3の表面に複数の罫書き線K1,K2を付与することにより、当該鋳物M3の3方向(x,y,z方向)の基準位置を特定することが可能となる。
このように、本実施の形態にかかる自由鋳造装置は、スタータST又は鋳物M3に衝撃を与える衝撃付与部107を備える。それにより、本実施の形態にかかる自由鋳造装置は、連続鋳造する鋳物M3の表面に非連続的な形状(線形状)を形成することができる。鋳物M3の表面に形成されたこの非連続的な形状は、例えば、鋳物M3の基準位置を特定するための罫書き線として用いられる。それにより、鋳造後の別工程で鋳物M3に罫書き線を付与する場合と比較して作業時間を短縮することができる。
なお、本実施の形態にかかる自由鋳造装置は、形状規定部材102に衝撃を与える代わりに、スタータST又は鋳物M3に衝撃を与えている。それにより、形状規定部材102の瞬間的な変動により発生し得る、鋳物M3の寸法異常や鋳物M3への異物(酸化物等)の混入を回避することができる。また、本実施の形態にかかる自由鋳造装置は、引上機によりスタータST又は鋳物M3に衝撃を与える代わりに、衝撃付与部107によりスタータST又は鋳物M3に衝撃を与えている。それにより、鋳物M3と保持溶湯M2との間に、より微小な相対変位を生じさせることができるため、鋳物M3の全体形状に影響を与えないようにすることができる。
(実施の形態2)
次に、図5を参照して、実施の形態2に係る自由鋳造装置について説明する。図5は、実施の形態2に係る自由鋳造装置の断面図である。図5に示す自由鋳造装置は、図1に示す自由鋳造装置と比較して、衝撃付与部として振動子107aを備える。図5に示す自由鋳造装置のその他の構成については、図1に示す自由鋳造装置と同様であるため、その説明を省略する。
振動子107aは、一定周期で細かく振動することにより、一定周期で細かくスタータSTに衝撃を与える。それにより、鋳物M3の表面には、非連続的な形状が一定間隔で細かく形成される。即ち、鋳物M3の表面には、微小な凸凹形状が形成される。それにより、鋳造する鋳物M3の意匠性及び放熱性を向上させることができる。
なお、振動子107aは、スタータSTの移動経路に沿って移動可能である。例えば、振動子107aは、引上機(不図示)の引き上げ動作によるスタータSTの上昇に伴って、上方向に移動可能である。あるいは、振動子107aは、スタータSTに接触して固定されていてもよい。それにより、振動子107aは、鋳造の進行中、いつでもスタータSTに衝撃(振動)を与えることが可能となる。
このように、本実施の形態にかかる自由鋳造装置は、スタータSTに一定周期で細かく衝撃を与える振動子107aを衝撃付与部として備える。それにより、本実施の形態にかかる自由鋳造装置は、連続鋳造する鋳物M3の表面に非連続的な形状を一定間隔で細かく形成することができる。それにより、本実施の形態にかかる自由鋳造装置は、鋳造する鋳物M3の意匠性及び放熱性を向上させることができる。
さらに、本実施の形態にかかる自由鋳造装置は、振動子107aを用いてスタータSTに一定周期で衝撃を与えて保持溶湯M2を振動させることにより、保持溶湯M2の表面張力を高めることができる。それにより、本実施の形態にかかる自由鋳造装置は、(鋳物M3の横断面の形状となる)凝固界面付近の保持溶湯M2の横断面の形状と、形状規定部材102付近の保持溶湯M2の横断面の形状と、の差分を小さくすることができるため、所望の形状の鋳物M3をより高精度に形成することができる。
さらに、本実施の形態にかかる自由鋳造装置は、振動子107aを用いてスタータSTに一定周期で衝撃を与えて保持溶湯M2を振動させることにより、鋳造する鋳物M3の結晶組織を微細化したり、保持溶湯M2の表面酸化膜の破壊を促進したり、スタータSTと溶湯M1との結合力を向上させたり、することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
101 溶湯保持炉
102 形状規定部材
102a 内部形状規定部材
102b 外部形状規定部材
102c 溶湯通過部
103、104 支持ロッド
105 アクチュエータ
106 冷却ガスノズル
107 衝撃付与部
107a 振動子
M1 溶湯
M2 保持溶湯
M3 鋳物
ST スタータ

Claims (10)

  1. 溶湯を保持する保持炉と、
    前記保持炉に保持された前記溶湯の湯面から前記溶湯を導出する導出部材と、
    前記湯面近傍に設置され、前記導出部材によって導出される前記溶湯が通過することにより、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材と、
    前記形状規定部材を通過した前記溶湯を冷却する冷却部と、
    前記導出部材又は前記鋳物に衝撃を与える衝撃付与部と、を備えている、引上式連続鋳造装置。
  2. 前記衝撃付与部は、金属棒で前記導出部材又は前記鋳物を衝打することで当該導出部材又は当該鋳物に衝撃を与える、請求項1に記載の引上式連続鋳造装置。
  3. 前記衝撃付与部は前記導出部材の移動経路に沿って移動する、請求項1又は2に記載の引上式連続鋳造装置。
  4. 前記衝撃付与部は振動子である、請求項1に記載の引上式連続鋳造装置。
  5. 前記衝撃付与部は前記導出部材に接触して固定されている、請求項4に記載の引上式連続鋳造装置。
  6. 導出部材により前記溶湯を導出して、鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材を通過させるステップと、
    前記形状規定部材を通過した前記溶湯を冷却するステップと、
    衝撃付与部により前記導出部材又は前記鋳物に衝撃を与えるステップと、を備えている、引上式連続鋳造方法。
  7. 前記衝撃付与部により金属棒で前記導出部材又は前記鋳物を衝打することで前記導出部材又は前記鋳物に衝撃を与える、請求項6に記載の引上式連続鋳造方法。
  8. 前記衝撃付与部を前記導出部材の移動経路に沿って移動させる、請求項6又は7に記載の引上式連続鋳造方法。
  9. 前記衝撃付与部は振動子である、請求項6に記載の引上式連続鋳造方法。
  10. 前記衝撃付与部を前記導出部材に接触して固定させる、請求項9に記載の引上式連続鋳造方法。
JP2012229062A 2012-10-16 2012-10-16 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法 Active JP5926161B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012229062A JP5926161B2 (ja) 2012-10-16 2012-10-16 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法
US14/416,163 US20150202681A1 (en) 2012-10-16 2013-10-11 Up-drawing continuous casting apparatus and up-drawing continuous casting method
GB1500540.8A GB2521542A (en) 2012-10-16 2013-10-11 Up-drawing continuous casting apparatus and up-drawing continuous casting method
CN201380038036.2A CN104487189A (zh) 2012-10-16 2013-10-11 上引式连续铸造装置和上引式连续铸造方法
PCT/IB2013/002343 WO2014060836A1 (en) 2012-10-16 2013-10-11 Up-drawing continuous casting apparatus and up-drawing continuous casting method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012229062A JP5926161B2 (ja) 2012-10-16 2012-10-16 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014079780A true JP2014079780A (ja) 2014-05-08
JP5926161B2 JP5926161B2 (ja) 2016-05-25

Family

ID=49956238

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012229062A Active JP5926161B2 (ja) 2012-10-16 2012-10-16 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20150202681A1 (ja)
JP (1) JP5926161B2 (ja)
CN (1) CN104487189A (ja)
GB (1) GB2521542A (ja)
WO (1) WO2014060836A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015093308A (ja) * 2013-11-13 2015-05-18 トヨタ自動車株式会社 引上式鋳造装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01104450A (ja) * 1987-10-14 1989-04-21 Kawasaki Steel Corp 金属の超音波印加連続鋳造方法
JP2010149150A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Sumitomo Metal Ind Ltd 鋼の連続鋳造方法
JP2011131279A (ja) * 2011-04-05 2011-07-07 Showa Denko Kk アルミニウム合金の連続鋳造棒、連続鋳造棒の鋳造方法、連続鋳造装置
JP2012061518A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Toyota Central R&D Labs Inc 自由鋳造方法、自由鋳造装置および鋳物

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3410333A (en) * 1966-08-10 1968-11-12 Amsted Ind Inc Method of continuous casting
US4736789A (en) * 1978-07-28 1988-04-12 Kennecott Corporation Apparatus and method for continuous casting of metallic strands at exceptionally high speeds using an oscillating mold assembly
JPH02205232A (ja) * 1989-02-01 1990-08-15 Natl Res Inst For Metals 引上げ連続鋳造法とその装置
CN2046047U (zh) * 1989-03-21 1989-10-18 新泰市铜材研究所 上引连续铸造结晶器
IT1288989B1 (it) * 1996-09-25 1998-09-25 Danieli Off Mecc Procedimento per l'ottenimento di vibrazioni delle pareti del cristallizzatore di una lingottiera mediante attuatori e
CN1184032C (zh) * 1999-05-24 2005-01-12 上海上大众鑫科技发展有限公司 无芯模上引式电磁连续铸管方法
CN201120460Y (zh) * 2007-10-31 2008-09-24 台湾精微材料股份有限公司 双引式连续铸造装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01104450A (ja) * 1987-10-14 1989-04-21 Kawasaki Steel Corp 金属の超音波印加連続鋳造方法
JP2010149150A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Sumitomo Metal Ind Ltd 鋼の連続鋳造方法
JP2012061518A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Toyota Central R&D Labs Inc 自由鋳造方法、自由鋳造装置および鋳物
JP2011131279A (ja) * 2011-04-05 2011-07-07 Showa Denko Kk アルミニウム合金の連続鋳造棒、連続鋳造棒の鋳造方法、連続鋳造装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20150202681A1 (en) 2015-07-23
GB201500540D0 (en) 2015-02-25
GB2521542A (en) 2015-06-24
WO2014060836A1 (en) 2014-04-24
CN104487189A (zh) 2015-04-01
JP5926161B2 (ja) 2016-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2015167987A (ja) 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法
JP5926161B2 (ja) 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法
JP6036710B2 (ja) 引上式連続鋳造方法及び引上式連続鋳造装置
JP6123644B2 (ja) 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法
JP5700057B2 (ja) 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法
JP2015096269A (ja) 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法
JP6003839B2 (ja) 引上式連続鋳造方法及び引上式連続鋳造装置
WO2015015697A1 (ja) 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法
JP2015167989A (ja) 引上式連続鋳造方法
JP6003840B2 (ja) 引上式連続鋳造方法
JPWO2014167600A1 (ja) 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法
JP5794259B2 (ja) 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法
JP5967030B2 (ja) 引上式連続鋳造方法、及び引上式連続鋳造装置
JP6156222B2 (ja) 引上式連続鋳造方法及び引上式連続鋳造装置
WO2014045116A2 (en) Up-drawing continuous casting apparatus and up-drawing continuous casting method
JP6701615B2 (ja) 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法
JP5994747B2 (ja) 引上式連続鋳造方法及び引上式連続鋳造装置
JP5849926B2 (ja) 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法
JP5892078B2 (ja) 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法
JP6020712B2 (ja) 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法
JP2015226915A (ja) 引上式連続鋳造装置
JP2014205149A (ja) 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法
JP2014100736A (ja) 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150309

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160405

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160421

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5926161

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250