JP5794259B2 - 引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法 - Google Patents

引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法 Download PDF

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Description

本発明は引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法に関する。
特許文献1には、発明者らにより、鋳型を要しない画期的な連続鋳造方法として、自由鋳造方法が提案されている。特許文献1に示したように、溶融金属(溶湯)の表面(すなわち湯面)にスタータを浸漬させた後、当該スタータを引き上げると、溶湯の表面膜や表面張力によりスタータに追従して溶湯も導出される。ここで、湯面近傍に設置された形状規定部材を介して、溶湯を導出し、冷却することにより、所望の断面形状を有する鋳物を連続鋳造することができる。
通常の連続鋳造方法では、鋳型によって断面形状とともに長手方向の形状も規定される。とりわけ、連続鋳造方法では、鋳型内を凝固した金属(すなわち鋳物)が通り抜ける必要があるため、鋳造された鋳物は長手方向に直線状に延びた形状となる。
これに対し、自由鋳造方法における形状規定部材は、鋳物の断面形状のみを規定し、長手方向の形状は規定しない。そして、形状規定部材は、湯面に平行な方向(すなわち水平方向)に移動可能であるから、長手方向の形状が様々な鋳物が得られる。例えば、特許文献1には、長手方向に直線状でなく、ジグザグ状あるいは螺旋状に形成された中空鋳物(すなわちパイプ)が開示されている。
特開2012−61518号公報
発明者は以下の課題を見出した。
特許文献1に記載の自由鋳造方法では、スタータに追従して湯面から引き上げられた凝固前の溶湯(保持溶湯)に形状規定部材を接触させて外力を印加することにより、鋳物の断面形状を規定している。そのため、保持溶湯には局所的な負荷が加わってしまう。したがって、特許文献1に記載の自由鋳造方法では、局所的な負荷によって保持溶湯が千切れてしまうのを防ぐため、スタータの引き上げ速度を遅くしなければならない、という問題があった。
本発明は、上記を鑑みなされたものであって、接触式の形状規定部材を用いずに保持溶湯に外力を印加することにより、保持溶湯に加わる局所的な負荷を低減してスタータの引き上げ速度を向上させることが可能な引上式連続鋳造装置及び引上式連続鋳造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る引上式連続鋳造装置は、保持炉に保持された溶湯の湯面から溶湯を導出するための導出部を引上げながら溶湯を凝固させ形状を整える引上式連続鋳造装置において、前記導出部によって湯面から導出された凝固前の溶湯である保持溶湯に非接触で力を付与する手段を設けるものである。それにより、形状規定部材を用いずに保持溶湯に外力を印加することができるため、保持溶湯に加わる局所的な負荷を低減してスタータの引き上げ速度を向上させることができる。
前記保持溶湯に電磁力を作用させるようにすることが好ましい。
前記保持溶湯に印加される前記電磁力を当該保持溶湯の引上げ方向に対し垂直の方向に作用させるようにすることが好ましい。
前記保持溶湯に印加される前記電磁力を当該保持溶湯の引上げ方向と同じ方向に作用させるようにすることが好ましい。
前記保持溶湯に前記電磁力を作用させることで、鋳造する鋳物の断面形状を規定する電磁力付与部を備え、前記電磁力付与部は、前記保持溶湯に電流を流す電流出力部と、前記保持溶湯に対して磁界を付与する磁界付与部と、を有することが好ましい。
前記磁界付与部は、前記保持溶湯の引上げ方向に対して垂直な方向の前記磁界を生成し、当該保持溶湯に対して付与することが好ましい。
前記磁界付与部のN極及びS極は、前記保持溶湯を挟んで対向するように配置されていることが好ましい。
前記磁界付与部は、永久磁石であることが好ましい。
前記磁界付与部は、電磁石であることが好ましい。
前記電流出力部は、前記導出部から前記保持溶湯を介して前記保持炉に保持された前記溶湯に向けて、又は、前記保持炉に保持された前記溶湯から前記保持溶湯を介して前記導出部に向けて、電流を流すことが好ましい。
前記保持溶湯に前記電磁力を作用させることで、鋳造する鋳物の断面形状を規定する電磁力付与部を備え、前記電磁力付与部は、前記保持溶湯の引上げ方向に対して垂直な第1方向及びその逆方向の磁界を、引上げられる前記保持溶湯に対して交互に付与することが好ましい。
前記電磁力付与部は、前記保持溶湯を挟んで対向配置され、前記保持溶湯の引上げ方向に回動する一対のロータと、前記一対のロータの外周面を囲むように設けられた一対の磁石と、を少なくとも備え、前記一対の磁石は、それぞれ前記一対のロータの円周方向に沿って交互に極性の異なる磁極を有することが好ましい。
前記一対の磁石は、永久磁石であることが好ましい。
前記電磁力付与部は、前記一対のロータの回転数、磁界の強さ、及び、磁界の向きの少なくとも何れかを変化させることにより、鋳造する鋳物の断面形状を変化させることが好ましい。
前記電磁力付与部は、前記保持溶湯を挟んで前記保持溶湯の引上げ方向に沿って対向配置された複数対の電磁石を備え、前記複数対の電磁石は、それぞれ隣接する電磁石の対とは異なる向きの交番磁界を生成して前記保持溶湯に対して付与することが好ましい。
前記電磁力付与部は、前記複数対の電磁石をそれぞれ構成する複数対のコイルに流れる電流の向きを周期的に切り替えることにより、前記交番磁界を生成することが好ましい。
前記電磁力付与部は、前記複数対の電磁石をそれぞれ構成する複数対のコイルに流れる電流の大きさを変化させることにより、鋳造する鋳物の断面形状を変化させることが好ましい。
前記湯面の近傍に設置され、前記保持溶湯に外力を印加することにより、鋳造する鋳物断面形状を規定する形状規定部材をさらに備えることが好ましい。
本発明の一態様に係る引上式連続鋳造方法は、保持炉に保持された溶湯の湯面から溶湯を導出するための導出部を引上げながら溶湯を凝固させ形状を整える引上式連続鋳造方法において、前記導出部によって湯面から導出された凝固前の溶湯である保持溶湯に電磁力を作用させることで、鋳造する鋳物の断面形状を規定するようにしたものである。それにより、形状規定部材を用いずに保持溶湯に外力を印加することができるため、保持溶湯に加わる局所的な負荷を低減してスタータの引き上げ速度を向上させることができる。
前記保持溶湯に電流を流し、かつ、前記保持溶湯に対して磁界を付与することにより、前記保持溶湯に前記電磁力を印加することが好ましい。
前記保持溶湯の引上げ方向に対して垂直な方向の磁界を当該保持溶湯に対して付与することが好ましい。
磁石のN極及びS極を前記保持溶湯を挟んで対向配置することにより前記磁界を発生させることが好ましい。
前記磁界を生成する磁石は、永久磁石であることが好ましい。
前記磁界を生成する磁石は、電磁石であることが好ましい。
前記導出部から前記保持溶湯を介して前記保持炉に保持された前記溶湯に向けて、又は、前記保持炉に保持された前記溶湯から前記保持溶湯を介して前記導出部に向けて、電流を流すことが好ましい。
前記保持溶湯の引上げ方向に対して垂直な第1方向及びその逆方向の磁界を、引上げられる前記保持溶湯に対して交互に付与することが好ましい。
前記保持溶湯を挟んで対向配置され、前記保持溶湯の引上げ方向に回動する一対のロータと、前記一対のロータの外周面を囲むように設けられた一対の磁石と、を少なくとも設け、前記一対の磁石は、それぞれ前記一対のロータの円周方向に沿って交互に極性の異なる磁極を有することが好ましい。
前記一対の磁石は、永久磁石であることが好ましい。
前記一対のロータの回転数、磁界の強さ、及び、磁界の向きの少なくとも何れかを変化させることにより、鋳造する鋳物の断面形状を変化させることが好ましい。
前記保持溶湯を挟んで前記保持溶湯の引上げ方向に沿って対向配置された複数対の電磁石を設け、前記複数対の電磁石は、それぞれ隣接する電磁石の対とは異なる向きの交番磁界を生成して前記保持溶湯に対して付与することが好ましい。
前記複数対の電磁石をそれぞれ構成する複数対のコイルに流れる電流の向きを周期的に切り替えることにより、前記交番磁界を生成することが好ましい。
前記複数対の電磁石をそれぞれ構成する複数対のコイルに流れる電流の大きさを変化させることにより、鋳造する鋳物の断面形状を変化させることが好ましい。
前記保持溶湯に外力を印加することにより鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材を、前記保持炉に保持された前記溶湯の湯面近傍にさらに設置することが好ましい。
本発明により、接触式の形状規定部材を用いずに保持溶湯に外力を印加することができるため、保持溶湯に加わる局所的な負荷を低減してスタータの引き上げ速度を向上させることができる。
実施の形態1に係る自由鋳造装置の構成例を示す断面図である。 実施の形態1に係る自由鋳造装置の一部を示す斜視図である。 実施の形態1に係る自由鋳造装置の一部を示す拡大断面図である。 実施の形態1に係る自由鋳造装置の変形例を示す断面図である。 図4に示す自由鋳造装置に設けられた形状規定部材108の平面図である。 実施の形態2に係る自由鋳造装置の構成例を示す断面図である。 実施の形態2に係る自由鋳造装置の動作を説明するための図である。 実施の形態2に係る自由鋳造装置の動作を説明するための図である。 実施の形態2に係る自由鋳造装置の第1変形例の一部を示す拡大断面図である。 実施の形態2に係る自由鋳造装置の第1変形例の一部を示す拡大断面図である。 実施の形態2に係る自由鋳造装置の第2変形例を示す断面図である。 関連技術の課題を説明するための図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
<実施の形態1>
まず、図1を参照して、実施の形態1に係る自由鋳造装置(引上式連続鋳造装置)について説明する。図1は、実施の形態1に係る自由鋳造装置の構成例を示す断面図である。図1に示すように、実施の形態1に係る自由鋳造装置は、溶湯保持炉(保持炉)101、磁界付与部102、支持ロッド103、アクチュエータ104、冷却ノズル105、導出部106、及び、電流出力部107を備えている。なお、磁界付与部102及び電流出力部107によって電磁力付与部110が構成されている。
溶湯保持炉101は、例えばアルミニウムやその合金などの溶湯M1を収容し、所定の温度に保持する。図1の例では、鋳造中に溶湯保持炉101へ溶湯を補充しないため、鋳造の進行とともに溶湯M1の表面(つまり湯面)は低下する。他方、鋳造中に溶湯保持炉101へ溶湯を随時補充し、湯面を一定に保持するような構成としてもよい。なお、当然のことながら、溶湯M1はアルミニウム以外の他の金属や合金であってもよい。
導出部106は、溶湯M1に浸漬されるスタータ(導出部材)STと、スタータSTを例えば鉛直方向に駆動する引上機PLと、を有する。
図1に示すように、溶湯M1は、浸漬されたスタータSTと結合した後、その表面膜や表面張力により外形を維持したままスタータSTに追従して引き上げられ、後述する磁界付与部102の横を通過する。ここで、溶湯M1の表面膜や表面張力によってスタータST(又は、スタータSTによって導出された溶湯M1が凝固して形成された鋳物M3)に追従して湯面から引き上げられた溶湯を保持溶湯M2と呼ぶ。また、鋳物M3と保持溶湯M2との界面が凝固界面である。
スタータSTは、例えばセラミックスやステンレスなどからなる。なお、スタータSTの表面は塩結晶等の保護被膜(不図示)で覆われていてもよい。それにより、スタータSTと溶湯M1との溶融結合が抑制されるため、スタータSTと鋳物M3との剥離性を向上させることができる。その結果、スタータSTの再利用が可能となる。さらに、スタータSTの表面は凹凸形状を有していてもよい。それにより、スタータSTの表面に保護被膜を付着(析出)させやすくなるため、スタータSTと鋳物M3との剥離性をさらに向上させることができる。同時に、溶湯導出時のスタータSTと溶湯M1との引上げ方向の結合力を向上させることができる。
磁界付与部102は、保持溶湯M2に対して磁界を付与する。例えば、磁界付与部102は、保持溶湯M2の引上げ方向(鉛直方向)に対して垂直な方向(水平方向)の磁界を生成し、保持溶湯M2に対して付与する。
より具体的には、磁界付与部102は、永久磁石や電磁石などの磁石を有し、湯面近傍に配置されている。本実施の形態では、磁界付与部102が一対の円柱形状の永久磁石を有し、一方の永久磁石のN極と、他方の永久磁石のS極と、が保持溶湯M2を挟んで対向配置されている場合を例に説明する。それにより、保持溶湯M2には、保持溶湯M2の引上げ方向に対して垂直な方向の磁界が付与される。
電流出力部107は、例えば、導出部106と溶湯保持炉101との間に電気的に接続され、保持溶湯M2に電流を流す。より具体的には、電流出力部107は、導出部106から鋳物M3、保持溶湯M2、溶湯M1を介して溶湯保持炉101に向けて、又は、溶湯保持炉101から溶湯M1、保持溶湯M2、鋳物M3を介して導出部106に向けて、電流を流す。
ここで、磁界付与部102を用いて保持溶湯M2に磁界を付与し、かつ、電流出力部107を用いて保持溶湯M2に電流を流すことにより、保持溶湯M2には電磁力が印加される。換言すると、磁界付与部102及び電流出力部107からなる電磁力付与部110は、保持溶湯M2に磁界を付与しかつ電流を流すことにより、当該保持溶湯M2に電磁力を印加する。以下、図2を参照して、詳細に説明する。
図2は、本実施の形態に係る自由鋳造装置の一部を示す斜視図である。図2の例では、磁界付与部102を構成する一対の永久磁石が、図中に示すXYZ直交座標系のX軸方向に沿って、保持溶湯M2を挟んで対向配置されている。より具体的には、磁界付与部102を構成する一対の永久磁石のうちの一方の永久磁石(紙面の手前側の永久磁石)のN極と、他方の永久磁石(紙面の奥側の永久磁石)のS極と、が保持溶湯M2を挟んで対向配置されている。それにより、保持溶湯M2には、X軸の正方向の磁界が付与される。
また、図2の例では、電流出力部107から出力された電流が、導出部106から鋳物M3、保持溶湯M2、溶湯M1を介して溶湯保持炉101に向けて流れている。即ち、保持溶湯M2には、Z軸の負方向に電流が流れている。
このとき、保持溶湯M2には、フレミングの左手の法則により、Y軸の正方向に電磁力が印加される。それにより、保持溶湯M2は、例えばY軸の正方向に向けて変形する。より具体的には、保持溶湯M2の水平方向の断面(以下、横断面と称す)の形状がY軸の正方向に向けて変形する。
つまり、電磁力付与部110は、保持溶湯M2に電磁力を印加することにより、鋳造する鋳物M3の外部形状(より具体的には、鋳造する鋳物M3の横断面の外径)を規定している。
ここで、電磁力付与部110は、保持溶湯M2に付与する磁界の強さや向きを変えたり、保持溶湯M2に流す電流の大きさや向きを変えたりして、保持溶湯M2に付与する電磁力の強さや向きを調整することにより、保持溶湯M2に自由に形状を付与することができる。それにより、電磁力付与部110は、鋳物M3の断面形状を自由に規定することが可能となる。例えば、電磁力付与部110は、図2に示すような横断面の形状が円形状の鋳物M3を鋳造することも可能となる。
なお、図1及び図2の例では、磁界付与部102として一対の永久磁石が設けられた場合を例に説明しているが、これに限られない。磁界付与部102として、一対の電磁石が設けられてもよい。また、磁界付与部102として、複数対の永久磁石又は電磁石が設けられてもよい。この場合、例えば、複数対の永久磁石又は電磁石は、保持溶湯M2の側面を囲むように設けられる。
支持ロッド103は、磁界付与部102を支持する。なお、支持ロッド103は、アクチュエータ104に連結されている。
アクチュエータ104は、支持ロッド103を介して、磁界付与部102を上下方向(鉛直方向)及び水平方向に移動させる機能を有する。それにより、鋳造の進行による湯面の低下とともに、磁界付与部102を下方向に移動させることができる。また、磁界付与部102を水平方向に移動させることができるため、鋳物M3の長手方向の形状を自由に変化させることができる。
冷却ノズル(冷却部)105は、スタータSTや鋳物M3に冷却ガス(空気、窒素、アルゴンなど)を吹き付け、冷却するためのものである。スタータSTに連結された引上機PLにより鋳物M3を引き上げつつ、冷却ガスによりスタータSTや鋳物M3を冷却することにより、凝固界面近傍の保持溶湯M2が順次凝固し、連続的に鋳物M3が形成されていく。
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる自由鋳造方法について説明する。
まず、スタータSTを降下させ、スタータSTを溶湯M1に浸漬させる。
次に、所定の速度でスタータSTの引き上げを開始する。ここで、スタータSTが湯面から離間しても、溶湯M1は、表面膜や表面張力によってスタータSTに追従して湯面から引き上げられ(導出され)保持溶湯M2を形成する。図1に示すように、保持溶湯M2は、磁界付与部102近傍に形成される。それにより、保持溶湯M2に形状が付与される。
次に、スタータST及び鋳物M3は、冷却ノズル105から吹き出される冷却ガスにより冷却される。それにより、保持溶湯M2が上側から下側に向かって順に凝固し、鋳物M3が成長していく。このようにして、鋳物M3を連続鋳造することができる。
このように、本実施の形態に係る自由鋳造装置は、保持溶湯M2に電磁力を印加することにより、鋳造する鋳物M3の断面形状を規定している。それにより、本実施の形態にかかる自由鋳造装置は、形状規定部材を用いずに保持溶湯に外力を印加することができるため、保持溶湯に加わる局所的な負荷を低減してスタータSTの引上げ速度を向上させることができる。
(関連技術との差異)
以下、図3及び図12を参照して、本実施の形態に係る自由鋳造装置と関連技術と差異について詳細に説明する。図3は、本実施の形態に係る自由鋳造装置の一部を示す拡大断面図である。なお、図3は、図2に示す自由鋳造装置をX軸方向に見た図である。図12は、関連技術の課題を説明するための図である。
まず、図12に示す関連技術は、保持溶湯M2に形状規定部材108を接触させて外力を印加することのみにより、保持溶湯M2に形状を付与している。それにより、保持溶湯M2に局所的な負荷が加わってしまうため、保持溶湯M2は千切れやすくなってしまう。より具体的には、例えば、形状規定部材108と接触する保持溶湯領域Aには局所的な負荷が加わるため、保持溶湯M2は保持溶湯領域Aから裂けて千切れてしまう可能性がある。また、引張り方向が鉛直方向に対して傾いている保持溶湯領域Bには、その下にある保持溶湯M2全体の重力と、保持溶湯領域Aに加えられた水平方向の力と、を合成した力が引張り力として加わるため、保持溶湯M2は保持溶湯領域Bから裂けて千切れてしまう可能性がある。
それに対し、本実施の形態に係る自由鋳造装置は、従来の接触式の形状規定部材を用いずに保持溶湯M2に電磁力を印加することにより、保持溶湯M2に物体を接触させることなく形状を付与している。それにより、保持溶湯M2に局所的な負荷が加わりにくいため、保持溶湯M2は千切れにくい。したがって、スタータSTの引上げ速度を向上させることができる。
なお、図3に示すように、電磁力は、保持溶湯M2の電流経路に直交する方向に発生する。したがって、図3に示すように、保持溶湯M2の長手方向の形状が湾曲しているような場合でも、電磁力が引張り方向の力として働くことはない。また、電磁力は、保持溶湯M2に局所的に付与されるのではなく広範囲に付与される。これらの理由により、保持溶湯M2は電磁力が印加されても千切れにくいということができる。
(実施の形態1に係る自由鋳造装置の変形例)
続いて、図4及び図5を参照して、本実施の形態に係る自由鋳造装置の変形例について説明する。図4は、図1に示す自由鋳造装置の変形例を示す断面図である。図4に示す自由鋳造装置は、図1に示す自由鋳造装置と比較して、外部形状規定部材108aをさらに備える。図4に示す自由鋳造装置のその他の構成については、図1に示す自由鋳造装置の場合と同様であるため、その説明を省略する。
外部形状規定部材108aは、例えばセラミックスやステンレスなどからなり、湯面近傍に配置されている。図4の例では、外部形状規定部材108aが湯面に接触するように配置されている。しかしながら、外部形状規定部材108aは、それらの下側(湯面側)の主面が湯面に接触しないように設置されてもよい。具体的には、外部形状規定部材108aの下側の主面と湯面との間に所定の(例えば0.5mm程度の)ギャップを設けてもよい。
外部形状規定部材108aは、電磁力付与部110と同様に、鋳造する鋳物M3の外部形状(より具体的には、鋳造する鋳物M3の横断面の外径)を規定する。
図5は、外部形状規定部材108aの平面図である。ここで、図4の外部形状規定部材108aの断面図は、図5のI−I断面図に相当する。図5に示すように、外部形状規定部材108aは、例えば矩形状の平面形状を有し、中央部に円形状の開口部を有している。この開口部が、溶湯が通過する溶湯通過部108bとなる。このように、外部形状規定部材108a及び溶湯通過部108bによって形状規定部材108が構成されている。
図4に戻り、外部形状規定部材108aは、支持ロッド109を介して、アクチュエータに連結されている。アクチュエータ104は、支持ロッド109を介して、外部形状規定部材108aを上下方向(鉛直方向)及び水平方向に移動させる機能を有する。それにより、鋳造の進行による湯面の低下とともに、外部形状規定部材108aを下方向に移動させることができる。また、磁界付与部102を水平方向に移動させることができるため、鋳物M3の長手方向の形状を自由に変化させることができる。
このように、図4に示す自由鋳造装置は、電磁力付与部110に加えて、形状規定部材108を備えることにより、精度良く鋳物M3の断面形状を規定することができる。例えば、図4に示す自由鋳造装置は、まず、形状規定部材108を用いて保持溶湯M2に概略形状を付与し、その後、電磁力付与部110を用いて保持溶湯M2に最終形状を付与することで、精度良く鋳物M3の断面形状を規定することができる。それにより、図4に示す自由鋳造装置は、精度良く鋳物M3を鋳造することができる。
なお、図4の例では、電磁力付与部110及び形状規定部材108の両方を用いて保持溶湯M2に形状が付与されているため、形状規定部材108によって保持溶湯M2に与えられる局所的な負荷は軽減(分散)されている。したがって、図4に示す自由鋳造装置は、依然としてスタータSTの引上げ速度を向上させることができる。
<実施の形態2>
図6は、実施の形態2にかかる自由鋳造装置の構成例を示す断面図である。図6に示す自由鋳造装置は、図1に示す自由鋳造装置と比較して、電磁力付与部110(磁界付与部102及び電流出力部107)に代えて電磁力付与部201を備える。図6に示す自由鋳造装置のその他の構成については、図1に示す自由鋳造装置の場合と同様であるため、その説明を省略する。
電磁力付与部201は、保持溶湯M2の引上げ方向に対して垂直な第1方向及びその逆方向の磁界を、引上げられる保持溶湯M2に対して交互に付与する。以下、具体的に説明する。
図6の例では、電磁力付与部201は、一対のロータと、一対のロータの外周面を囲むように設けられた一対の磁石(例えば、永久磁石)と、を有する。一対のロータは、保持溶湯M2を挟んで対向配置され、保持溶湯M2の引上げ方向に回動する。また、一対の磁石は、それぞれ一対のロータの円周方向に沿って交互に極性の異なる磁極を有する。なお、一対のロータが回動しても、一対の磁石の向かい合う面の磁極は常に逆となる。例えば、一方がN極の場合には他方がS極となり、一方がS極の場合には他方がN極となる。
図7は、図6に示す自由鋳造装置の動作を説明するための図である。図7の例では、電磁力付与部201は、保持溶湯M2の引上げに連動してロータを回動させることにより、保持溶湯M2に対して鉛直上向きの電磁力を印加する。より具体的には、まず、電磁力付与部201は、保持溶湯M2の引上げに連動してロータを回動させることにより、保持溶湯M2の引上げ方向に対して垂直な第1方向及びその逆方向の磁界を交互に生成する。つまり、電磁力付与部201は、保持溶湯M2の引上げ方向に対して垂直な方向の交番磁界を生成する。そして、電磁力付与部201は、保持溶湯M2の引上げ方向に対して垂直な方向の交番磁界を、引上げられる保持溶湯M2に対して付与する。より詳細には、電磁力付与部201は、生成した第1方向及びその逆方向の磁界を、ロータの回動によって保持溶湯M2の引上げ方向に移動させながら、引上げ中の保持溶湯M2に対して交互に付与する。保持溶湯M2に磁界が付与されると、そのたびに、保持溶湯M2には、渦電流が発生して電磁力付与部201に引き寄せられる向きの電磁石が形成される。ここで、ロータは保持溶湯M2の引上げ方向に回動しているため、それに追従して保持溶湯M2は鉛直上向きに引き寄せられる。このようにして、保持溶湯M2には、鉛直上向きの電磁力が印加される。
図8は、同じく、図6に示す自由鋳造装置の動作を説明するための図である。図8に示すように、電磁力付与部201は、ロータの回転数、磁界の強さ、磁界の向き等を変えて、保持溶湯M2に付与する電磁力の強さや向きを調整することにより、保持溶湯M2に自由に形状を付与することができる。それにより、電磁力付与部201は、鋳物M3の断面形状を自由に規定することが可能となる。
このように、本実施の形態にかかる自由鋳造装置は、実施の形態1の場合と同等の効果を奏することができる。さらに、本実施の形態にかかる自由鋳造装置は、保持溶湯M2に対して鉛直上向きの電磁力を印加することにより、引上げ中の保持溶湯M2の重力をキャンセルすることができるため、保持溶湯M2の千切れにくくすることができる。
(実施の形態2に係る自由鋳造装置の第1変形例)
図9及び図10は、図6に示す自由鋳造装置の第1変形例を示す拡大断面図である。図9及び図10に示す自由鋳造装置は、図6に示す自由鋳造装置と比較して、電磁力付与部201に代えて電磁力付与部202を備える。図9及び図10に示す自由鋳造装置のその他の構成については、図6に示す自由鋳造装置の場合と同様であるため、その説明を省略する。
図9の例では、電磁力付与部202は、保持溶湯M2を挟んで保持溶湯M2の引上げ方向に沿って対向配置された複数対の電磁石を備える。複数対の電磁石は、それぞれ隣接する電磁石の対とは異なる向きの交番磁界を生成し、引上げ中の保持溶湯M2に対して付与する。例えば、ある対の電磁石が第1方向の磁界を生成しているときには、それに隣接する電磁石の対は第1方向とは逆向きの磁界を生成し、ある対の電磁石が第1方向とは逆向きの磁界を生成しているときには、それに隣接する電磁石の対は第1方向の磁界を生成する。なお、電磁力付与部202は、複数対の電磁石をそれぞれ構成する複数値のコイルに流れる電流の向きを周期的に切り替えることにより、複数対の電磁石に対応する複数の交番磁界を生成している。
このような構成により、電磁力付与部202は、電磁力付与部201の場合と同様に、保持溶湯M2の引上げ方向に対して垂直な第1方向及びその逆方向の磁界を、保持溶湯M2の引上げ方向に移動させながら交互に当該保持溶湯M2に対して付与することができる。それにより、電磁力付与部202は、電磁力付与部201の場合と同様に、保持溶湯M2に対して鉛直上向きの電磁力を印加することが可能となる。
なお、図10に示すように、電磁力付与部202は、複数対の電磁石をそれぞれ構成する複数対のコイルに流れる電流の大きさ等を変えて、保持溶湯M2に付与する電磁力の強さや向きを調整することにより、保持溶湯M2に自由に形状を付与することができる。電磁力付与部202は、鋳物M3の断面形状を自由に規定することが可能となる。
(実施の形態2に係る自由鋳造装置の第2変形例)
図11は、図6に示す自由鋳造装置の第2変形例を示す断面図である。図11に示す自由鋳造装置は、図6に示す自由鋳造装置と比較して、外部形状規定部材108aをさらに備える。図11に示す自由鋳造装置のその他の構成については、図6に示す自由鋳造装置の場合と同様であるため、その説明を省略する。
図11に示す自由鋳造装置は、電磁力付与部201に加えて、形状規定部材108を備えることにより、精度良く鋳物M3の断面形状を規定することができる。例えば、図11に示す自由鋳造装置は、まず、形状規定部材108を用いて保持溶湯M2に概略形状を付与し、その後、電磁力付与部201を用いて保持溶湯M2に最終形状を付与することで、精度良く鋳物M3の断面形状を規定することができる。それにより、図11に示す自由鋳造装置は、精度良く鋳物M3を鋳造することができる。
なお、図11の例では、電磁力付与部201及び形状規定部材108の両方を用いて保持溶湯M2に形状が付与されているため、形状規定部材108によって保持溶湯M2に与えられる局所的な負荷は軽減されている。したがって、図11に示す自由鋳造装置は、依然としてスタータSTの引上げ速度を向上させることができる。
以上のように、上記実施の形態1,2に係る自由鋳造装置は、保持溶湯M2に電磁力を印加することにより、鋳造する鋳物M3の断面形状を規定している。それにより、上記実施の形態1,2にかかる自由鋳造装置は、形状規定部材を用いずに保持溶湯に外力を印加することができるため、保持溶湯に加わる局所的な負荷を低減してスタータSTの引上げ速度を向上させることができる。
上記実施の形態では、断面形状が円形状の鋳物を鋳造する場合を例に説明したが、これに限られない。断面形状が角柱形状等の他の形状の鋳物を鋳造する場合にも、本発明を適用可能である。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上記した構成例は組み合わせて用いられても良い。
101 溶湯保持炉
102 磁界付与部
103 支持ロッド
104 アクチュエータ
105 冷却ノズル
106 導出部
107 電流出力部
108 形状規定部材
108a 外部形状規定部材
108b 溶湯通過部
109 支持ロッド
110 電磁力付与部
201 電磁力付与部
202 電磁力付与部
M1 溶湯
M2 保持溶湯
M3 鋳物
ST スタータ
PL 引上機

Claims (26)

  1. 保持炉に保持された溶湯の湯面から溶湯を導出するための導出部を引上げながら溶湯を凝固させ形状を整える引上式連続鋳造装置において、
    前記導出部によって湯面から導出された凝固前の溶湯である保持溶湯に対し電磁力を作用させることにより、鋳造する鋳物の断面形状を規定する第1電磁力付与部を備え、
    前記第1電磁力付与部は、
    前記保持溶湯に電流を流す電流出力部と、
    前記保持溶湯に対して磁界を付与する磁界付与部と、を有し、
    前記電磁力を前記保持溶湯の引上げ方向に対し垂直の方向に作用させるようにした、
    引上式連続鋳造装置。
  2. 前記磁界付与部は、前記保持溶湯の引上げ方向に対して垂直な方向の前記磁界を生成し、当該保持溶湯に対して付与する、請求項に記載の引上式連続鋳造装置。
  3. 前記磁界付与部のN極及びS極は、前記保持溶湯を挟んで対向するように配置されている、請求項1又は2に記載の引上式連続鋳造装置。
  4. 前記磁界付与部は、永久磁石である、請求項1〜3の何れか一項に記載の引上式連続鋳造装置。
  5. 前記磁界付与部は、電磁石である、請求項1〜3の何れか一項に記載の引上式連続鋳造装置。
  6. 前記電流出力部は、
    前記導出部から前記保持溶湯を介して前記保持炉に保持された前記溶湯に向けて、又は、前記保持炉に保持された前記溶湯から前記保持溶湯を介して前記導出部に向けて、電流を流す、請求項1〜5の何れか一項に記載の引上式連続鋳造装置。
  7. 保持炉に保持された溶湯の湯面から溶湯を導出するための導出部を引上げながら溶湯を凝固させ形状を整える引上式連続鋳造装置において、
    前記導出部によって湯面から導出された凝固前の溶湯である保持溶湯に対し電磁力を作用させることにより、鋳造する鋳物の断面形状を規定する第2電磁力付与部を備え、
    前記第2電磁力付与部は、
    前記保持溶湯を挟んで対向配置され、前記保持溶湯の引上げ方向に回動する一対のロータと、
    前記一対のロータの外周面を囲むように設けられた一対の磁石と、を少なくとも備え、
    前記一対の磁石は、それぞれ前記一対のロータの円周方向に沿って交互に極性の異なる磁極を有し、
    前記第2電磁力付与部は、前記保持溶湯の引上げに連動して前記一対のロータを回動させることにより、前記保持溶湯の引上げ方向に対して垂直な第1方向及びその逆方向の磁界を、前記保持溶湯の引上げ方向に移動させながら交互に前記保持溶湯に対して付与し、それにより、前記保持溶湯に印加される前記電磁力を当該保持溶湯の引上げ方向と同じ方向に作用させるようにした、
    引上式連続鋳造装置。
  8. 前記一対の磁石は、永久磁石である、請求項に記載の引上式連続鋳造装置。
  9. 前記第2電磁力付与部は、前記一対のロータの回転数、磁界の強さ、及び、磁界の向きの少なくとも何れかを変化させることにより、鋳造する鋳物の断面形状を変化させる、請求項7又は8に記載の引上式連続鋳造装置。
  10. 保持炉に保持された溶湯の湯面から溶湯を導出するための導出部を引上げながら溶湯を凝固させ形状を整える引上式連続鋳造装置において、
    前記導出部によって湯面から導出された凝固前の溶湯である保持溶湯に対し電磁力を作用させることにより、鋳造する鋳物の断面形状を規定する第2電磁力付与部を備え、
    前記第2電磁力付与部は、
    前記保持溶湯を挟んで前記保持溶湯の引上げ方向に沿って対向配置された複数対の電磁石を備え、
    前記複数対の電磁石は、それぞれ隣接する電磁石の対とは異なる向きの交番磁界を生成して前記保持溶湯に対して付与し、
    前記第2電磁力付与部は、前記保持溶湯の引上げ方向に対して垂直な第1方向及びその逆方向の磁界を、前記保持溶湯の引上げ方向に移動させながら交互に前記保持溶湯に対して付与することにより、前記保持溶湯に印加される前記電磁力を当該保持溶湯の引上げ方向と同じ方向に作用させるようにした、
    引上式連続鋳造装置。
  11. 前記第2電磁力付与部は、
    前記複数対の電磁石をそれぞれ構成する複数対のコイルに流れる電流の向きを周期的に切り替えることにより、前記交番磁界を生成する、請求項10に記載の引上式連続鋳造装置。
  12. 前記第2電磁力付与部は、前記複数対の電磁石をそれぞれ構成する複数対のコイルに流れる電流の大きさを変化させることにより、鋳造する鋳物の断面形状を変化させる、請求項10又は11に記載の引上式連続鋳造装置。
  13. 前記湯面の近傍に設置され、前記保持溶湯が通過することにより鋳造する鋳物断面形状を規定する形状規定部材をさらに備えた、請求項1〜12の何れか一項に記載の引上式連続鋳造装置。
  14. 保持炉に保持された溶湯の湯面から溶湯を導出するための導出部を引上げながら溶湯を凝固させ形状を整える引上式連続鋳造方法において、
    前記導出部によって湯面から導出された凝固前の溶湯である保持溶湯に電流を流し、かつ、前記保持溶湯に対して磁界を付与することにより、前記保持溶湯に電磁力を印加し、それにより、鋳造する鋳物の断面形状を規定するようにした引上式連続鋳造方法。
  15. 前記保持溶湯の引上げ方向に対して垂直な方向の磁界を当該保持溶湯に対して付与する、請求項14に記載の引上式連続鋳造方法。
  16. 磁石のN極及びS極を前記保持溶湯を挟んで対向配置することにより前記磁界を発生させる、請求項14又は15に記載の引上式連続鋳造方法。
  17. 前記磁界を生成する磁石は、永久磁石である、請求項14〜16の何れか一項に記載の引上式連続鋳造方法。
  18. 前記磁界を生成する磁石は、電磁石である、請求項14〜16の何れか一項に記載の引上式連続鋳造方法。
  19. 前記導出部から前記保持溶湯を介して前記保持炉に保持された前記溶湯に向けて、又は、前記保持炉に保持された前記溶湯から前記保持溶湯を介して前記導出部に向けて、電流を流す、請求項14〜18の何れか一項に記載の引上式連続鋳造方法。
  20. 保持炉に保持された溶湯の湯面から溶湯を導出するための導出部を引上げながら溶湯を凝固させ形状を整える引上式連続鋳造方法において、
    前記導出部によって湯面から導出された凝固前の溶湯である保持溶湯を挟んで対向配置され、前記保持溶湯の引上げ方向に回動する一対のロータと、
    前記一対のロータの外周面を囲むように設けられた一対の磁石と、を少なくとも設け、
    前記一対の磁石は、それぞれ前記一対のロータの円周方向に沿って交互に極性の異なる磁極を有し、
    前記保持溶湯の引上げに連動して前記一対のロータを回動させることにより、前記保持溶湯の引上げ方向に対して垂直な第1方向及びその逆方向の磁界を、前記保持溶湯の引上げ方向に移動させながら交互に前記保持溶湯に対して付与し、それにより、前記保持溶湯に印加される電磁力を当該保持溶湯の引上げ方向と同じ方向に作用させることで、
    鋳造する鋳物の断面形状を規定するようにした
    引上式連続鋳造方法。
  21. 前記一対の磁石は、永久磁石である、請求項20に記載の引上式連続鋳造方法。
  22. 前記一対のロータの回転数、磁界の強さ、及び、磁界の向きの少なくとも何れかを変化させることにより、鋳造する鋳物の断面形状を変化させる、請求項20又は21に記載の引上式連続鋳造方法。
  23. 保持炉に保持された溶湯の湯面から溶湯を導出するための導出部を引上げながら溶湯を凝固させ形状を整える引上式連続鋳造方法において、
    前記導出部によって湯面から導出された凝固前の溶湯である保持溶湯を挟んで前記保持溶湯の引上げ方向に沿って対向配置された複数対の電磁石を設け、
    前記複数対の電磁石は、それぞれ隣接する電磁石の対とは異なる向きの交番磁界を生成して前記保持溶湯に対して付与し、
    前記保持溶湯の引上げ方向に対して垂直な第1方向及びその逆方向の磁界を、前記保持溶湯の引上げ方向に移動させながら交互に前記保持溶湯に対して付与し、それにより、前記保持溶湯に印加される電磁力を当該保持溶湯の引上げ方向と同じ方向に作用させることで、鋳造する鋳物の断面形状を規定するようにした
    引上式連続鋳造方法。
  24. 前記複数対の電磁石をそれぞれ構成する複数対のコイルに流れる電流の向きを周期的に切り替えることにより、前記交番磁界を生成する、請求項23に記載の引上式連続鋳造方法。
  25. 前記複数対の電磁石をそれぞれ構成する複数対のコイルに流れる電流の大きさを変化させることにより、鋳造する鋳物の断面形状を変化させる、請求項23又は24に記載の引上式連続鋳造方法。
  26. 前記保持溶湯が通過することにより鋳造する鋳物の断面形状を規定する形状規定部材を、前記保持炉に保持された前記溶湯の湯面近傍にさらに設置する、請求項14〜25の何れか一項に記載の引上式連続鋳造方法。
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