JP2010017749A - 溶解炉、連続鋳造装置、および連続鋳造装置における鋳造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上部より導電性の被溶解材料13を添加しつつ、前記被溶解材料13を加熱して溶湯を形成する溶解炉10において、前記被溶解材料13を誘導加熱して溶湯を形成する誘導加熱コイル18を設ける。さらに、前記誘導加熱コイル18の下部側であって前記誘導加熱コイル18が巻回されていない溶解炉の外周領域から、前記溶湯14に対して水平方向の直流磁場を印加する磁性体21(磁極21N、21S)を設ける。
【選択図】図1
Description
上記構成からなる本発明の溶解炉では、被溶解材料を誘導加熱して溶湯を形成する誘導加熱コイルを設けると共に、前記誘導加熱コイルの下部側であって該誘導加熱コイルが巻回されていない外周領域から、溶湯に対して水平方向の直流磁場を印加する直流磁場発生源を設ける。
これにより、溶解炉内において、固液界面を掘り下げる溶湯の流れが直流磁場により制限され、固液界面が水平面状となり、大粒径の結晶組織が成長しやすくなる。これは、固液界面が凹面状から水平面状となることにより側面からの初晶がなくなり、大粒径の結晶が成長しやすくなるためである。すなわち、小粒径の結晶から大粒径の結晶となるためには、ある程度の結晶成長距離が必要であり、固液界面を水平面状にして結晶成長距離を確保することにより、一方向性の大粒径の結晶成長が可能となる。
上記構成からなる本発明の溶解炉では、溶解炉の外周の対向する位置にその両端(磁極)が位置する磁性体を設ける。そして、この磁性体を励磁する励磁用コイルに流す電流を直流電源制御部により制御することにより、磁極間の磁束密度の強さを調整する。
これにより、溶解炉内において、固液界面を掘り下げる溶湯の流れが直流磁場により制限され、固液界面が水平面状となり、大粒径の結晶組織が成長しやすくなるという効果に加えて、被溶解材料の溶湯の性質等に応じて、磁極間の磁束密度の強さを好適に調整することができる。
上記構成からなる本発明の溶解炉では、溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で、異なる磁極が隣接して位置するように、異なる磁極の組を複数、設ける。
これにより、溶解炉内周壁周辺部において溶湯流の速度ベクトルと直交する方向に直流磁場を発生させることができる。この結果、溶解炉内において、固液界面を掘り下げる溶湯の流れが直流磁場により制限され、固液界面が水平面状となり、大粒径の結晶組織が成長しやすくなる。
上記構成からなる本発明の溶解炉では、直流磁場発生源は、溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で、異なる磁極が隣接して位置するように、永久磁石の異なる磁極の組を複数、設ける。
これにより、直流磁場発生源として、電磁石のように励磁コイル及び励磁コイルに流す電流を制御する直流電源制御部が不要となり、装置構成が簡単化されるとともに、コストの低減が図れる。
上記構成からなる本発明の溶解炉では、溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で磁性体を設ける。そして、この磁性体を励磁する励磁用コイルに流す電流を直流電源制御部により制御することにより、磁極間の磁束密度の強さを調整する。
これにより、溶解炉内周壁周辺部において溶湯流の速度ベクトルと直交する方向に直流磁場を発生させることができる。この結果、溶解炉内において、固液界面を掘り下げる溶湯の流れが直流磁場により制限され、固液界面が水平面状となり、大粒径の結晶組織が成長しやすくなるという効果に加えて、直流電源制御部により励磁用コイルに流す電流を被溶解材料の溶湯の性質等に応じて制御することにより、磁極間の磁束密度の強さを好適に調整することができる。
また、溶解炉内周壁周辺部のみに直流磁場を発生させるようにしたので、溶解炉中心部の領域まで直流磁場を発生させる場合に比して少ない励磁電流で必要な磁束密度を発生させることができる。
上記構成からなる本発明の溶解炉では、溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で磁性体設ける。さらに、前記磁性体の磁極部分に、前記磁性体が励磁された際に生じる磁極と同一の磁極を有する永久磁石を設ける。そして、前記磁性体を励磁する励磁用コイルに対し、前記磁性体が励磁された際に前記磁性体の磁極部分において、隣接する磁極が異なる磁極となるように直流電源制御部前記励磁用コイルに流す電流を制御し、かつ励磁用コイルに流す電流を直流電源制御部により制御することにより、磁極間の磁束密度の強さを調整する。
これにより、溶解炉内周壁周辺部において溶湯流の速度ベクトルと直交する方向に直流磁場を発生させることができる。この結果、溶解炉内において、固液界面を掘り下げる溶湯の流れが直流磁場により制限され、固液界面が水平面状となり、大粒径の結晶組織が成長しやすくなるという効果に加えて、直流電源制御部により励磁用コイルに流す電流を被溶解材料の溶湯の性質等に応じて制御することにより、磁極間の磁束密度の強さを好適に調整することができる。
また、溶解炉内周壁周辺部のみに直流磁場を発生させるようにしたので、溶解炉中心部の領域まで直流磁場を発生させる場合に比して少ない励磁電流で必要な磁束密度を発生させることができる。
さらに、電磁石を構成する磁性体の磁極部分に、該磁性体が励磁された際に生じる磁極と同一の磁極を有する永久磁石を設けることにより、電磁石のみで構成する場合に比して必要な磁束密度を発生させるのに励磁コイルに流す電流をより低減することができる。
上記構成からなる本発明の溶解炉では、誘導加熱コイルにより生成される磁場を磁気遮蔽板により遮蔽する。
これにより、誘導加熱コイルにより生成される磁場が直流磁場に与える影響を少なくすることができる。
上記構成からなる本発明の鋳造装置では、溶解炉の底板を下降させることにより、溶解炉内で溶解した金属を凝固させながら下方に引き抜き金属鋳塊を得る鋳造装置において、前記溶解炉に、被溶解材料を誘導加熱して溶湯を形成する誘導加熱コイルを設けると共に、前記誘導加熱コイルの下部側であって該誘導加熱コイルが巻回されていない外周領域から、溶湯に対して水平方向の直流磁場を印加する直流磁場発生源を設ける。
これにより、連続鋳造装置の溶解炉内において、固液界面を掘り下げる溶湯の流れが直流磁場により制限され、固液界面が水平面状となり、大粒径の結晶組織が成長しやすくなる。これは、固液界面が凹面状から水平面状となることにより側面からの初晶がなくなり、大粒径の結晶が成長しやすくなるためである。すなわち、小粒径の結晶から大粒径の結晶となるためには、ある程度の結晶成長距離が必要であり、固液界面を水平面状にして結晶成長距離を確保することにより、一方向性の大粒径の結晶成長が可能となる。
上記構成からなる本発明の鋳造装置では、溶解炉の外周の対向する位置にその両端(磁極)が位置する磁性体を設ける。そして、この磁性体を励磁する励磁用コイルに流す電流を直流電源制御部により制御することにより、磁極間の磁束密度の強さを調整する。
これにより、溶解炉内において、固液界面を掘り下げる溶湯の流れが直流磁場により制限され、固液界面が水平面状となり、大粒径の結晶組織が成長しやすくなるという効果に加えて、被溶解材料の溶湯の性質等に応じて、磁極間の磁束密度の強さを好適に調整することができる。
上記構成からなる本発明の鋳造装置では、溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で、異なる磁極が隣接して位置するように、異なる磁極の組を複数、設ける。
これにより、溶解炉内周壁周辺部において溶湯流の速度ベクトルと直交する方向に直流磁場を発生させることができる。この結果、溶解炉内において、固液界面を掘り下げる溶湯の流れが直流磁場により制限され、固液界面が水平面状となり、大粒径の結晶組織が成長しやすくなる。
上記構成からなる本発明の鋳造装置では、直流磁場発生源は、溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で、異なる磁極が隣接して位置するように、永久磁石の異なる磁極の組を複数、設ける。
これにより、直流磁場発生源として、電磁石のように励磁コイル及び励磁コイルに流す電流を制御する直流電源制御部が不要となり、装置構成が簡単化されるとともに、コストの低減が図れる。
上記構成からなる本発明の鋳造装置では、溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で磁性体を設ける。そして、この磁性体を励磁する励磁用コイルに流す電流を直流電源制御部により制御することにより、磁極間の磁束密度の強さを調整する。
これにより、溶解炉内周壁周辺部において溶湯流の速度ベクトルと直交する方向に直流磁場を発生させることができる。この結果、溶解炉内において、固液界面を掘り下げる溶湯の流れが直流磁場により制限され、固液界面が水平面状となり、大粒径の結晶組織が成長しやすくなるという効果に加えて、直流電源制御部により励磁用コイルに流す電流を被溶解材料の溶湯の性質等に応じて制御することにより、磁極間の磁束密度の強さを好適に調整することができる。
また、溶解炉内周壁周辺部のみに直流磁場を発生させるようにしたので、溶解炉中心部の領域まで直流磁場を発生させる場合に比して少ない励磁電流で必要な磁束密度を発生させることができる。
上記構成からなる本発明の鋳造装置では、溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で磁性体設ける。さらに、前記磁性体の磁極部分に、前記磁性体が励磁された際に生じる磁極と同一の磁極を有する永久磁石を設ける。そして、前記磁性体を励磁する励磁用コイルに対し、前記磁性体が励磁された際に前記磁性体の磁極部分において、隣接する磁極が異なる磁極となるように直流電源制御部前記励磁用コイルに流す電流を制御し、かつ励磁用コイルに流す電流を直流電源制御部により制御することにより、磁極間の磁束密度の強さを調整する。
これにより、溶解炉内周壁周辺部において溶湯流の速度ベクトルと直交する方向に直流磁場を発生させることができる。この結果、溶解炉内において、固液界面を掘り下げる溶湯の流れが直流磁場により制限され、固液界面が水平面状となり、大粒径の結晶組織が成長しやすくなるという効果に加えて、直流電源制御部により励磁用コイルに流す電流を被溶解材料の溶湯の性質等に応じて制御することにより、磁極間の磁束密度の強さを好適に調整することができる。
また、溶解炉内周壁周辺部のみに直流磁場を発生させるようにしたので、溶解炉中心部の領域まで直流磁場を発生させる場合に比して少ない励磁電流で必要な磁束密度を発生させることができる。
さらに、電磁石を構成する磁性体の磁極部分に、該磁性体が励磁された際に生じる磁極と同一の磁極を有する永久磁石を設けることにより、電磁石のみで構成する場合に比して必要な磁束密度を発生させるのに励磁コイルに流す電流をより低減することができる。
上記構成からなる本発明の鋳造装置では、溶解炉において、誘導加熱コイルにより生成される磁場を磁気遮蔽板により遮蔽する。
これにより、溶解炉において、誘導加熱コイルにより生成される磁場が直流磁場に与える影響を少なくすることができる。
上記構成からなる本発明の鋳造装置では、コールドクルーシブル誘導溶解連続鋳造装置に本発明の溶解炉を使用するようにしたので、コールドクルーシブル誘導溶解連続鋳造装置の溶解炉内において、固液界面を掘り下げる溶湯の流れが直流磁場により制限され、固液界面が水平面状となり、大粒径の結晶組織が成長しやすくなる。
上記手順を含む鋳造方法では、溶解炉内で溶解した金属を凝固させながら下方に引き抜き金属鋳塊を得る鋳造装置の溶解炉において、被溶解材料を誘導加熱コイルにより加熱して溶湯を形成すると共に、前記誘導加熱コイルの下部側の外周領域から、溶湯に対して水平方向の直流磁場を印加する。
これにより、溶解炉内において、固液界面を掘り下げる溶湯の流れが直流磁場により制限され、固液界面が水平面状となり、大粒径の結晶組織が成長しやすくなる。これは、固液界面が凹面状から水平面状となることにより側面からの初晶がなくなり、大粒径の結晶が成長しやすくなるためである。すなわち、小粒径の結晶から大粒径の結晶となるためには、ある程度の結晶成長距離が必要であり、固液界面を水平面状にして結晶成長距離を確保することにより、一方向性の大粒径の結晶成長が可能となる。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る溶解炉の構成を示す図である。図1に示す溶解炉10は、図10に示す従来技術の溶解炉10Aに対して、誘導加熱コイル18の下側に、磁気遮蔽板24と磁性体21とを追加したものである。この磁性体21は、溶解炉の外周の対向する位置に、その両端の磁極21N(N極)、21S(S極)が位置する。なお、磁気遮蔽板24は金属板であり、誘導加熱コイル18により生成される磁場を遮蔽し、磁性体21により生成される直流磁場に影響を与えないようにするものである。
以下、図4を参照して、溶湯内を流れる金属液体に働く電磁力ベクトルFについて説明する。溶湯流の流速をベクトルV[m/S]、溶湯流と直交している磁束密度をベクトルBとすると、溶湯流は導電性流体だから磁場中では、
「電磁力ベクトルFo=ベクトルJo×ベクトルB」、
を受ける。厳密には、ベクトルJoの値は流体方程式と電磁場方程式を連成させて解かねばならないが、一次近似として下記の式の導出のようにおける。
よって、下記のような式の導出が可能となる。
以下に説明する第2〜第4実施形態に係る溶解炉は、上記直流磁場発生源が、溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で、異なる磁極が隣接して位置するように、異なる磁極の組を複数、備えるように構成されていることが特徴である。
本発明の第2実施形態に係る溶解炉について説明する。本発明の第2実施形態に係る溶解炉が第1実施形態に係る溶解炉と構成上、異なるのは、上記直流磁場発生源が、溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で、異なる磁極が隣接して位置するように、異なる磁極の組を複数、備えるように構成されており、しかも前記各磁極は永久磁石の磁極であるように構成した点であり、他の構成は第1実施形態と同一であるので、重複する説明は省略する。
上記構成において、磁極32N,33NはN極に、磁極32S,33SはS極となっているために、磁極32Nと磁極32S、33S間、磁極33Nと磁極32S、33S間に直流磁場が発生する。
また、本実施形態では、直流磁場発生源として、電磁石のように励磁コイル及び励磁コイルに流す電流を制御する直流電源制御部が不要となり、装置構成が簡単化されるとともに、コストの低減が図れる。
次に本発明の第3実施形態に係る溶解炉について説明する。本発明の第2実施形態に係る溶解炉が第1実施形態に係る溶解炉と構成上、異なるのは、上記直流磁場発生源が、溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で、異なる磁極が隣接して位置するように、異なる磁極の組を複数、備えるように構成されており、しかも前記各磁極は電磁石の磁極であるように構成した点であり、他の構成は第1実施形態と同一であるので、重複する説明は省略する。
また、溶解炉内周壁周辺部のみに直流磁場を発生させるようにしたので、溶解炉中心部の領域まで直流磁場を発生させる場合に比して少ない励磁電流で必要な磁束密度を発生させることができる。
次に本発明の第4実施形態に係る溶解炉について説明する。本発明の第4実施形態に係る溶解炉が第3実施形態に係る溶解炉と構成上、異なるのは、直流磁場発生源において、前記溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で設けられた磁性体が励磁された際に前記磁性体の磁極部分において、隣接する磁極が異なる磁極となるようにし、かつ前記磁性体の磁極部分に、前記磁性体が励磁された際に生じる磁極と同一の磁極を有する永久磁石を設けた点であり、その他の構成は第3実施形態に係る溶解炉と同一であるので、重複する説明を省略する。
溶解炉10の外周を包囲する中空円環状の磁心(磁性体)50の内周面に溶解炉10の外周方向に所定の角度間隔で、異なる磁極52N,52S,53N,53Sが隣接して位置するように、の異なる磁極の組が複数(本実施形態では、例えば、2組)、設けられている。
また、磁極52N,52S,53N,53Sの先端部には、これらの磁心50が励磁コイル54A,54B,54C,54Dに流れる励磁電流により励磁された際に発生する磁極の極性と同極性の永久磁石520N,520S,530N,530Sが形成されている。
さらに、電磁石を構成する磁性体の磁極部分に、該磁性体が励磁された際に生じる磁極と同一の磁極を有する永久磁石を設けることにより、電磁石のみで構成する場合に比して必要な磁束密度を発生させるのに励磁コイルに流す電流をより低減することができる。
Claims (16)
- 上部より導電性の被溶解材料を添加しつつ、前記被溶解材料を加熱して溶湯を形成する溶解炉であって、
前記溶解炉の外周に巻回されると共に、前記被溶解材料を誘導加熱して溶湯を形成する誘導加熱コイルと、
前記誘導加熱コイルの下部側であって前記誘導加熱コイルが巻回されていない溶解炉の外周領域から、前記溶湯に対して水平方向の直流磁場を印加する直流磁場発生源と、
を備えることを特徴とする溶解炉。 - 前記直流磁場発生源は、
前記溶解炉の外周の対向する位置にその両端が位置するように設けられた磁性体と、
前記磁性体を励磁する励磁用コイルと、
前記励磁用コイルに流す電流を可変に制御する直流電源制御部と、
で構成されることを特徴とする請求項1に記載の溶解炉。 - 前記直流磁場発生源は、前記溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で、異なる磁極が隣接して位置するように、異なる磁極の組を複数、有することを特徴とする請求項1に記載の溶解炉。
- 前記各磁極は永久磁石の磁極であることを特徴とする請求項3に記載の溶解炉。
- 前記直流磁場発生源は、
前記溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で設けられた磁性体と、
前記磁性体を励磁する励磁用コイルと、
前記磁性体が励磁された際に前記磁性体の磁極部分において、隣接する磁極が異なる磁極となるように前記励磁用コイルに流す電流を制御する直流電源制御部と、
で構成されることを特徴とする請求項1に記載の溶解炉。 - 前記直流磁場発生源は、
前記溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で設けられた磁性体と、
前記磁性体を励磁する励磁用コイルと、
前記磁性体が励磁された際に前記磁性体の磁極部分において、隣接する磁極が異なる磁極となるように前記励磁用コイルに流す電流を制御する直流電源制御部とを有し、
前記磁性体の磁極部分に、前記磁性体が励磁された際に生じる磁極と同一の磁極を有する永久磁石を設けたことを特徴とする請求項1に記載の溶解炉。 - 前記誘導加熱コイルの下部側に、
前記誘導加熱コイルにより生成される磁場を遮蔽する磁気遮蔽板を
備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の溶解炉。 - 上部より導電性の被溶解材料を添加しつつ、前記被溶解材料を加熱して溶湯を形成する溶解炉を備えると共に、前記溶解炉の底板が昇降可能に構成され、前記底板を下降させることにより前記溶解炉内で溶解した金属を凝固させながら下方に引き抜き、金属鋳塊を得る連続鋳造装置であって、
前記溶解炉は、
前記溶解炉の外周に巻回されると共に、前記被溶解材料を誘導加熱して溶湯を形成する誘導加熱コイルと、
前記誘導加熱コイルの下部側であって前記誘導加熱コイルが巻回されていない溶解炉の外周領域から、前記溶湯に対して水平方向の直流磁場を印加する直流磁場発生源と、
を備えることを特徴とする連続鋳造装置。 - 前記直流磁場発生源は、
前記溶解炉の外周の対向する位置にその両端が位置するように設けられた磁性体と、
前記磁性体を励磁する励磁用コイルと、
前記励磁用コイルに流す電流を可変に制御する直流電源制御部と、
で構成されることを特徴とする請求項8に記載の連続鋳造装置。 - 前記直流磁場発生源は、前記溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で、異なる磁極が隣接して位置するように、異なる磁極の組を複数、有することを特徴とする請求項8に記載の連続鋳造装置。
- 前記各磁極は永久磁石の磁極であることを特徴とする請求項10に記載の連続鋳造装置。
- 前記直流磁場発生源は、
前記溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で設けられた磁性体と、
前記磁性体を励磁する励磁用コイルと、
前記磁性体が励磁された際に前記磁性体の磁極部分において、隣接する磁極が異なる磁極となるように前記励磁用コイルに流す電流を制御する直流電源制御部と、
で構成されることを特徴とする請求項8に記載の連続鋳造装置。 - 前記直流磁場発生源は、
前記溶解炉の外周方向に所定の角度間隔で設けられた磁性体と、
前記磁性体を励磁する励磁用コイルと、
前記磁性体が励磁された際に前記磁性体の磁極部分において、隣接する磁極が異なる磁極となるように前記励磁用コイルに流す電流を制御する直流電源制御部とを有し、
前記磁性体の磁極部分に、前記磁性体が励磁された際に生じる磁極と同一の磁極を有する永久磁石を設けたことを特徴とする請求項8に記載の連続鋳造装置。 - 前記誘導加熱コイルの下部側に、
前記誘導加熱コイルにより生成される磁場を遮蔽する磁気遮蔽板を
備えることを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載の連続鋳造装置。 - 前記鋳造装置がコールドクルーシブル誘導溶解連続鋳造装置であること
を特徴とする請求項8乃至14のいずれかに記載の連続鋳造装置。 - 上部より導電性の被溶解材料を添加しつつ、前記被溶解材料を加熱して溶湯を形成する溶解炉を備えると共に、前記溶解炉の底板が昇降可能に構成され、前記底板を下降させることにより前記溶解炉内で溶解した金属を凝固させながら下方に引き抜き、金属鋳塊を得る連続鋳造装置における鋳造方法であって、
前記溶解炉において、
前記溶解炉の外周に巻回された誘導加熱コイルにより前記被溶解材料を誘導加熱して溶湯を形成する手順と、
前記誘導加熱コイルの下部側であって前記誘導加熱コイルが巻回されていない溶解炉の外周領域から、前記溶湯に対して水平方向の直流磁場を印加する手順と、
が行われることを特徴とする鋳造方法。
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