JP2014079537A - フラップ天板付家具 - Google Patents

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Abstract

【課題】天板の跳ね上げ姿勢において、幕板の下端部が脚体との接触により破損したり変形したりすることを抑制可能なフラップ天板付家具を提供する。
【解決手段】脚体1A,1Bと、天板2と、天板2の反使用端側に前後回動可能に懸吊され下端側両側部がリンクステー92を介して前記脚体1A,1Bにそれぞれ連結されてなる幕板6とを具備してなり、幕板6が、両脚体1A,1B間の最小内法寸法s4よりも小さな左右幅寸法s5を有したものであり、跳ね上げ姿勢(F)において、幕板6が前記脚体1A,1B間に前後回動可能に垂れ下がるとともに、リンクステー92が側面視において幕板6と略平行になるように構成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、幕板を備えたフラップ天板付家具に関するものである。
従来、左右対をなす脚体と、これら脚体上に配され使用姿勢から跳ね上げ姿勢までの間でフラップ動作可能な天板と、この天板の反使用端側に前後回動可能に懸吊され下端側両側部がリンクステーを介して前記脚体にそれぞれ連結されてなる幕板とを具備してなるフラップテーブルが知られていた(例えば、特許文献1を参照)。
ところが、従来のものは、幕板の左右幅寸法が、反使用端側の左右の脚の離間距離とほぼ同じか、それよりも大きく設定してあるため、天板を跳ね上げ姿勢にフラップ動作させた際には、幕板の下端部が反使用端側の脚上に載るようにして折り畳まれていた。このように、幕板の下端側が脚上に当接するために、この幕板と脚体とを接続するリンクステーに無理な力がかかっていた。すなわち、脚体に対して回転可能に枢着されたリンクステーは、フラップ動作で天板を跳ね上げ姿勢に位置させ前記幕板の下端側が脚上に当接したところで、その回転範囲が規制され、それ以上後方に回転することができなくなっていた。
このような状態で、このフラップテーブル自体を動かしたり、外部から衝撃が加わったりすると、この脚体に当接する幕板の下端部が破損したり変形したりするおそれがあり、何らかの対策が望まれていた。
特開平11−155641号公報
本発明は、上述した事情に鑑み、天板の跳ね上げ姿勢において、幕板の下端部が脚体との接触により破損したり変形したりすることを抑制可能なフラップ天板付家具を提供することを目的とする。
本発明は、以上のような課題を解決するために、次のような構成を採用したものである。すなわち、本発明に係るフラップ天板付家具は、左右対をなす脚体と、これら脚体上に配され使用姿勢から跳ね上げ姿勢までの間でフラップ動作可能な天板と、この天板の反使用端側に前後回動可能に懸吊され下端側両側部がリンクステーを介して前記脚体にそれぞれ連結されてなる幕板とを具備してなり、前記幕板が、前記両脚体間の最小内法寸法よりも小さな左右幅寸法を有したものであり、前記跳ね上げ姿勢において、前記幕板が前記脚体間に前後回動可能に垂れ下がるとともに、前記リンクステーが側面視において前記幕板と略平行になるように構成されていることを特徴とする。
このようなものであれば、跳ね上げ姿勢において幕板を支持するリンクステーと幕板とが略平行になっており、従来のようにリンクステーによって幕板の位置が拘束されることがないため、フラップ天板付家具全体の動きに伴って幕板が前後方向に揺動することができる。したがって、前記跳ね上げ姿勢において、幕板の下端部が脚体との接触により損傷したり変形したりすることを抑制することができる。
前記幕板の具体的な一態様としては、左右両端部における上縁近傍部分に第1の取付台座を有するとともに、左右両端部における下縁近傍部分に第2の取付台座を有したものであり、前記天板に固定された第1のリンクステーの先端部が前記第1の取付台座に枢着されているとともに、前記脚体に枢着された第2のリンクステーの先端部が前記第2の取付台座に枢着されているものが挙げられる。
前記各脚体の好適な一態様としては、支柱と、この支柱の下端部から使用端側に延設された後脚と、この後脚よりも内側に位置させて前記支柱の下端部から反使用端側に延設された前脚とを備え、前記天板を跳ね上げた状態で前記両脚体の後脚間に同一構造をなす他の家具の左右の前脚を侵入させてスタッキングさせ得るようにしたものであり、前記跳ね上げ姿勢において、前記幕板が前記前脚間に前後回動可能に垂れ下がるように構成されているものが挙げられる。
また、前記脚体は、キャスタを備えたものが好ましい。
本発明は、以上のような構成であるから、天板の跳ね上げ姿勢において、幕板の下端部が脚体との接触により破損したり変形したりすることを抑制可能なフラップ天板付家具を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかるフラップ天板付家具の外観図。 同実施形態にかかるフラップ天板付家具(使用姿勢)の左側面図。 同実施形態にかかるフラップ天板付家具(跳ね上げ姿勢)の左側面図。 同実施形態にかかるフラップ天板付家具(跳ね上げ姿勢)の正面図。 図4のX−X線断面図。 同実施形態にかかるフラップ天板付家具の分解斜視図。 同実施形態にかかるフラップ天板付家具の要部を拡大して示す分解斜視図。 図4のY部分を一部省略して示す図。 図4のZ−Z線拡大断面図。 図4のW−W線断面で示す作用説明図。 図4のW−W線断面で示す作用説明図。 同実施形態にかかるフラップ天板付家具の中央側断面で示す作用説明図。 同実施形態にかかるフラップ天板付家具の中央側断面で示す作用説明図。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
この実施形態は、図1〜図13に示すように、本発明をいわゆるフラップテーブルと称されるフラップ天板付家具Tに適用した場合のものである。
このフラップ天板付家具Tは、図1〜図13に示すように、左右対をなす脚体1A,1Bと、これら脚体1A,1B上に配される天板2と、この天板2を前記各脚体1A,1Bに使用姿勢(U)から跳ね上げ姿勢(F)までの間でフラップ動作し得るように支持させる左右対をなす天板支持機構3A,3Bと、これら両天板支持機構3A,3B同士を結合させる連結ビーム4と、前記天板2の使用端x側の下方に配設された棚5と、前記天板2の反使用端y側の下方に配設された幕板6を具備してなる。そして、前記左右の天板支持機構3A,3Bと、これら天板支持機構3A,3B同士を結合させる連結ビーム4とを主体としてプラットフォーム化の中核となるメカユニット7が構成されている。以下、前記各構成要素について詳述する。
<脚体>
前記左の脚体1Aは、図1〜図9に示すように、支柱11と、この支柱11の下端部11aから使用端x側に延設された後脚12と、この後脚12よりも内側に位置させて前記支柱11の下端部11aから反使用端y側に延設された前脚13と、これら後脚12及び前脚13の先端に設けたキャスタ14とを備えてなる。
前記支柱11は、図1〜図9に示すように、例えばスチール製の角柱パイプ素材を所要長さに切断して作られるもので、その内部に下方からボルト111を装着可能な竪ネジ孔112を有する脚取付用ブロック113と、左右方向からボルト114を装着可能な横ネジ孔115及び位置決め孔116を有する軸プレート取付用ブロック117とが溶接等により固設されている。この支柱11の上端には、合成樹脂製のキャップ118が帽着されている。なお、前記横ネジ孔115及び位置決め孔116は、この支柱11の起立面である内側面119にそれぞれ開口させてある。
前記後脚12は、図1〜図6に示すように、基端側に前記支柱11の下端に嵌合する嵌合部121を有したもので、その嵌合部121を貫通して前記支柱11の竪ネジ孔112に下側から螺合させたボルト111により該支柱11に取着されている。この後脚12の外側面122と前記支柱11の外側面110とは略面一に連続させてあり、前記前脚13は、これら支柱11及び後脚12よりも内側に偏位させて設けてある。
前記前脚13は、図1〜図6に示すように、基端側外側面131を前記後脚12の基端側内側面123に一体化させたもので、この前脚13と前記後脚12とは、例えばアルミニューム合金を材料にして一体に作られたダイキャスト製のものである。すなわち、この前脚13は前記後脚12の嵌合部121を介して前記支柱11の下端部11aに取り付けられている。前記後脚12及び前記前脚13の各中間部分は下方に開放された中空体状をなしており、内部に図示しない補強用のリブを備えている。
前記右の脚体1Bは、図1、図4〜図6及び図10〜図13に示すように、以上説明した左の脚体1Aと左右対称形状をなすものであり、同一又は対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
前記左の脚体1Aの後脚12及び前記右の脚体1Bの後脚12は、図4及び図5に示すように、後方に向って漸次その間隔が大きくなるように傾斜させてあるとともに、前記左の脚体1Aの前脚13及び前記右の脚体1Bの前脚13は、前方に向って漸次その間隔が小さくなるように傾斜させてある。
上記の構成であるため、前記天板2を跳ね上げた状態で前記両脚体1A,1Bの後脚12,12間に同一構造をなす他の家具Qの左右の前脚13,13を侵入させることによって、当該フラップ天板付家具Tの使用端x側に、同一構造をなす他のフラップ天板付家具Qをスタッキングさせることができるようになっている。
<天板>
前記天板2は、図1〜図6及び図8〜図13に示すように、左右方向に細長い長方形状をなすものであり、例えば通常の木製天板と同様な構成をなしている。この天板2の下面21における左右両端部に天板受け取付用の埋設ナット22が設けられている。そして、左右方向中央に天板たわみ防止部材8が取り付けられているとともに、前記天板2の下面21における反使用端y側に前記幕板6の支持部材である固定タイプのリンクステー91が取り付けられている。
前記天板たわみ防止部材8は、図4、図6、図12及び図13に示すように、天板2の中央部が下方にたわむのを防止するためのもので、外縁に前記使用姿勢(U)において前記連結ビーム4に当接する当接面82と、この当接面82に連続し前記跳ね上げ姿勢(F)から使用姿勢(U)に至る動作領域において前記連結ビーム4の外周面41に常時近接する対向面84とを有する当接板81を備えたものである。すなわち、この天板たわみ防止部材8は、同一形状をなす2枚の当接板81間に取付部83を設けたものであって、合成樹脂等により一体に成形されており、前記取付部83に貫挿したボルト85を天板2の下面21に設けた埋設ナット23に螺着させることによって前記天板2に止着されている。
前記固定タイプのリンクステー91は、図1〜図6及び図8〜図13に示すように、基端部911をボルト912を用いて天板2の下面21に取り付けられたもので、その先端部913を後述する幕板6の取付台座63に枢着してある。
<天板支持機構>
前記左の天板支持機構3Aは、図1〜図11に示すように、前記天板2の下面21に略直交する2枚の平行な仮想隣接平面P1,P2間に、前記脚体1Aに取り付けられる軸プレート31と、この軸プレート31に軸支持され上面で前記天板2を受ける天板受け32と、この天板受け32を前記使用姿勢(U)及び前記跳ね上げ姿勢(F)に選択的にロックするためのロック爪33とを配してなるものである。すなわち、この天板支持機構3A,3Bは、前記脚体1A,1Bに取り付けられ上半にヘッド部36を有した軸プレート31と、この軸プレート31のヘッド部36に軸支持された天板受け32と、この天板受け32内に配設された天板ロック用のロック爪33とを備えたものである。
前記軸プレート31は、図1及び図4〜図11に示すように、前記取付面351を有した取付部35と、この取付部35から上方に延出し前記天板受け32を主軸37を介して軸支持するヘッド部36とを備えたものである。前記取付部35は、外側に取付面351を有したもので、その取付面351を前記一方の仮想隣接平面P1に合致させている。すなわち、外側に位置する一方の仮想隣接平面P1に略合致させた前記軸プレート31の取付面351を、前記脚体1Aの起立面である内側面119に側方から当接させて、当該軸プレート31を前記脚体1Aに取り付けるようにしてある。
前記取付部35は、図1及び図4〜図11に示すように、前記支柱11の横ネジ孔115に対応する複数の第1のボルト挿通孔352と、前記連結ビーム4の軸心に対応する第2のボルト挿通孔355とを備えている。第1のボルト挿通孔352は、内側からボルト114を挿通して当該軸プレート31と脚体1Aとを結合するためのもので、内方端にボルト114の頭部114aを収容する座ぐり孔354を備えている。第2のボルト挿通孔355は、外側からボルト356を挿通して当該軸プレート31と前記連結ビーム4の一端とを結合するためのもので、外方端にボルト356の頭部356aを収容する座ぐり孔357を備えている。なお、この取付部35の取付面351には、前記支柱11の位置決め孔116に嵌合する位置決めピン38が突設されている。
前記軸プレート31のヘッド部36は、図7〜図11に示すように、前記使用姿勢(U)に達した天板2を前記天板受け32を介して上端面391により受け止めるヘッド部本体39と、このヘッド部本体39の一側に設けられ前記ロック爪33が選択的に係わり合う第1、第2の係止部301,302を有した爪受け30とを備えている。すなわち、前記軸プレート31のヘッド部36は、前記使用姿勢(U)に達した天板2を上端面391により受け止めるヘッド部本体39と、このヘッド部本体39の一側に設けられ前記ロック爪33と係わり合って前記天板2を使用姿勢(U)にロックする第1の係止部301及び前記ロック爪33と係わり合って前記天板2を跳ね上げ姿勢(F)にロックする第2の係止部302を有する爪受け30とを備えたものであり、前記爪受け30の前記ロック爪33に対面する側の端縁303を、前記ヘッド部本体39の端縁392よりも奥に控えた位置に配している。
前記爪受け30は、図7〜図11に示すように、前記ヘッド部本体39と一体に成形されたもので、前記ヘッド部本体39の外側に配されている。すなわち、前記軸プレート31は、アルミダイキャスト製のもので、前記ヘッド部本体39及び前記爪受け30からなるヘッド部36と、前記取付部35とは、一体に成形されている。
前記天板受け32は、図1〜図4及び図6〜図11に示すように、前記天板2の下面21に取り付けられる上板321と、この上板321の両側縁から延出され前記ヘッド部36の両側に位置する対をなす側板322,323とを備えたものである。
前記上板321は、図7〜図11に示すように、天板2の下面21に密着する平板状のもので、前記埋設ナット22に螺着されるボルト328により天板2に取り付けられている。
前記側板322,323は、図1〜図4及び図6〜図11に示すように、この上板321の両側縁から延出され前記ヘッド部36の両側に位置するもので、一方の側板322の外側面324は、前記外側に位置する一方の仮想隣接平面P1の内側に近接させてある。前記天板受け32の両側板322,323間の内法寸法s1は、前記ヘッド部36の厚み寸法s2にフラップ動作を許容するためのクリアランス寸法s3を加算した値に設定されている。また、前記支柱11の上端部分11bと前記軸プレート31のヘッド部本体39との間に、前記爪受け30及び前記天板受け32の一方の側板322を収容可能な隙間が形成されている。前記両側板322,323には、前記主軸37が貫通する主軸用貫通孔325と、ロック爪33を支持する駆動軸333が貫通するロック爪用貫通孔326とが設けられている。
前記ロック爪33は、図7、図8、図10及び図11に示すように、例えば、先端側に屈曲部331を備えた鎌状のもので、基端部332に前記駆動軸333が一体回転可能に貫装されている。駆動軸333の外方端334は、一方の側板332から外側方に突出しており、その外方端334にロック解除用の操作レバー330が装着されている。このロック爪33は、図示しないねじりコイルスプリング等により軸プレート31の爪受け30方向に回動付勢されており、使用姿勢(U)においては、このロック爪33の屈曲部331が前記爪受け30の第1の係止部301に係わり合い、跳ね上げ姿勢(F)においては、前記屈曲部331の先端が前記爪受け30の第2の係止部302に係わり合うようになっている。
この天板支持機構3Aは、前記ロック爪33及び前記ヘッド部36を隠ぺいするようにして前記天板受け32に設けられたカバー34を備えている。
カバー34は、図1〜図4、図6、図7、図10及び図11に示すように、フラップ動作時に前記軸プレート31との干渉を避けるための可動部341を備えている。なお、図8及び図9では、内部の機構を示すためカバー34の図示を省略している。具体的には、このカバー34は、前記天板受け32における両側板322,323の外縁間に設けられフラップ動作時にいずれの部材とも干渉することのないカバー本体343と、このカバー本体343にヒンジ342を介して蝶着された可動部341とを備えたものである。
前記カバー本体343は、図3、図7、図10及び図11に示すように、前記両側板322,323の先端縁間に蓋着される帯板状のもので、両側縁に前記両側板322,323の内側面に当接する取付片344を備えている。取付片344は、側板322,323に添接する側の面に突起345を備えており、その突起345を部材の一時的な弾性変形を利用して前記側板322,323に設けた取付孔327に係わり合わせることができるようになっている。
前記可動部341は、図1〜図4、図7、図10及び図11に示すように、前記カバー本体343と略同一幅を有する板状のもので、一端が前記ヒンジ342を介して前記カバー本体343に回動自在に支持されており、図11に示す跳ね上げ姿勢(F)において前記カバー本体343では隠しきれない余剰領域R1を隠ぺいするとともに、図10に示す使用姿勢(U)で前記余剰領域R1から退避するように構成されている。
前記右の天板支持機構3Bは、図1、図4〜図6、図12及び図13に示すように、以上説明した左の天板支持機構3Aと左右対称形状をなすものであり、同一又は対応する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
<連結ビーム>
連結ビーム4は、図1、図4〜図9、図12及び図13に示すように、横断面円形をなすパイプ素材を所定長さに切断してなるビーム本体42と、このビーム本体42内の両端近傍部に剛結された固定ナット板43とを備えたもので、前記固定ナット板43の中心に前記ボルト356が螺着されるネジ孔44が形成されている。そして、この連結ビーム4により前記左右の天板支持機構3A,3B同士を結合させることにより、前記メカユニット7が構成されている。
<メカユニット>
メカユニット7は、図1〜図13に示すように、左右に対をなす天板支持機構3A,3Bと、これら天板支持機構3A,3Bの軸プレート31,31同士を連結する前記連結ビーム4と、前記天板支持機構3A,3Bの駆動軸333,333同士を連結する操作連動ビーム71とを備えたものである。
前記軸プレート31と前記連結ビーム4との結合は、連結ビーム4の端面を軸プレート31の内側面に当接させ、軸プレート31の外側面側から第2のボルト挿通孔355に挿入したボルト356を前記連結ビーム4のネジ孔44に螺合させ緊締することにより行われる。前記ボルト356をネジ孔44に締着した状態では、前記ボルト356の頭部356aが前記軸プレート31の座ぐり孔357に埋没するようになっている。
また、これら両天板支持機構3A,3Bにおける軸プレート31,31の外側に形成された取付面351,351を左右に対をなす脚体1A,1Bの内側に形成された起立面にそれぞれ取り付けている。すなわち、前記脚体1A,1Bと前記軸プレート31との結合は、脚体1A,1Bの支柱11に設けられた起立面である内側面119に軸プレート31の取付部35に形成された取付面351を添接させ、前記取付部35に設けられた第1のボルト挿通孔352に挿入したボルト114を前記支柱11のネジ孔44に螺合させ緊締することにより行われる。なお、脚体1A,1Bの支柱11の起立面である内側面119に軸プレート31の取付面351を添接させる際に、前記軸プレート31に設けられた位置決めピン38が前記支柱11に設けられた位置決め孔116に嵌合し、軸プレート31と支柱11との位置決めがなされるようになっている。これによって、そのメカユニット7の外側に前記脚体1A,1Bがそれぞれ配されることになる。
<棚>
前記棚5は、図1〜図4、図6及び図8〜図13に示すように、左右対をなす側フレーム51,52と、これら側フレーム51,52間に架設される横架材53とを備えたものである。前記側フレーム51,52はそれぞれ、基端部511,521を前記連結ビーム4に回動可能に支持させるとともに、先端部512,522を自由端タイプのリンクステー93を介して前記天板2の使用端x側、具体的には、天板受け32の内側の側板323に支持させたもので、その内側面に前記横架材53の端部を保持する保持孔513,523を備えている。側フレーム51,52の基端部511,521はそれぞれ、使用姿勢(U)において下方に開放された形態をなし、上側から前記連結ビーム4に対して着脱し得る形態をなしている。具体的には、前記棚5の側フレーム51,52の基端部511,521はそれぞれ、前記連結ビーム4に対して径方向から部材の一時的な弾性変形を利用して着脱し得る側面視C字形をなすものである。
<幕板>
前記幕板6は、図1〜図6及び図8〜図13に示すように、中空板状をなす幕板本体61と、この幕板本体61の開口端に蓋着されたエンドカバー62と、前記幕板本体61にボルト69,60を介して取着されリンクステー91,92が取り付けられる取付台座63,64とを備えたものである。具体的には、前記幕板6は、左右両端部における上縁近傍部分65に第1の取付台座63を有するとともに、左右両端部における下縁近傍部分66に第2の取付台座64を有したものであり、前記天板2に固定された第1のリンクステー91の先端部913が前記第1の取付台座63に枢着されているとともに、前記脚体1A,1Bに枢着された第2のリンクステー92の先端部923が前記第2の取付台座64に枢着されている。
すなわち、この幕板6は、上縁近傍部分65を固定タイプの第1のリンクステー91を介して前記天板2の反使用端y側に支持させるとともに、下縁近傍部分66を自由端タイプのリンクステー92を介して前記脚体1A,1B、具体的には、支柱11の内側面119に支持させたものである。前記幕板6は、前記天板2の反使用端y側に前後回動可能に懸吊され下端側両側部が第2のリンクステー92を介して前記脚体1A,1Bにそれぞれ連結されてなるものである。この幕板6は、前記両脚体1A,1B間の最小内法寸法s4、本実施形態においては、左右の前脚13,13間の最小離間距離よりも小さな左右幅寸法s5を有したものであり、前記跳ね上げ姿勢(F)において、前記幕板6が前記脚体1A,1B間に前後回動可能に垂れ下がるとともに、前記第2のリンクステー92が側面視において前記幕板6と略平行になるように構成されている。本実施形態の幕板6は、前記跳ね上げ姿勢(F)において、前記前脚13,13間に前後回動可能に垂れ下がるように構成されているものである。そして、この幕板6は、左右の両前脚13,13間、より具体的には、両前脚13,13における前記幕板6の下端部に隣接する部分間の最小内法寸法s4に収まる左右幅寸法s5に設定されているとともに、天板2が起立した跳ね上げ姿勢(F)において幕板6が第2のリンクステー92に拘束されることなく、すなわち、第2のリンクステー92の基端部921が脚体1A,1Bに対して前後両方向に回転動作可能な状態で、幕板6が前後方向に揺動可能となるように構成されている。
以上に述べたように、本実施形態にかかるフラップ天板付家具Tは、左右対をなす脚体1A,1Bと、これら脚体1A,1B上に配され使用姿勢(U)から跳ね上げ姿勢(F)までの間でフラップ動作可能な天板2と、この天板2の反使用端y側に前後回動可能に懸吊され下端側両側部が第2のリンクステー92を介して前記脚体1A,1Bにそれぞれ連結されてなる幕板6とを具備してなり、前記幕板6が、前記両脚体1A,1B間の最小内法寸法s4よりも小さな左右幅寸法s5を有したものであり、前記跳ね上げ姿勢(F)において、前記幕板6が前記脚体1A,1B間に前後回動可能に垂れ下がるとともに、前記第2のリンクステー92が側面視において前記幕板6と略平行になるように構成されている。そのため、跳ね上げ姿勢(F)において幕板6を支持する第2のリンクステー92と幕板6とが略平行になっており、従来のようにリンクステーによって幕板の位置が拘束されることがないため、このフラップ天板付家具T自体を動かしたり、外部から衝撃が加わったりしたときであっても、第2のリンクステー92に負荷がかかることなく、フラップ天板付家具T全体の動きに伴って幕板6が前後方向に揺動し得る。したがって、前記跳ね上げ姿勢(F)において、幕板6の下端部が脚体1A,1Bとの接触により損傷したり変形したりすることを抑制することができる。また、そもそも、幕板6が左右の脚体1A,1B間に入り込んだ状態となっているため、このフラップ天板付家具Tを動かした際に幕板6を他のものに衝突させてしまったり、他から幕板6に衝撃が加わったりすることも少ないため、幕板6の破損や変形を少なくすることができる。
本実施形態の幕板6は、左右両端部における上縁近傍部分65に第1の取付台座63を有するとともに、左右両端部における下縁近傍部分66に第2の取付台座64を有したものであり、前記天板2に固定された第1のリンクステー91の先端部913が前記第1の取付台座63に枢着されているとともに、前記脚体1A,1Bに枢着された第2のリンクステー92の先端部923が前記第2の取付台座64に枢着されているので、比較的簡単な構成で幕板6を前後方向に揺動可能に吊り下げることができる。換言すれば、幕板6の上下に、それぞれ前後方向に回転動作可能な第1のリンクステー91及び第2のリンクステー92が取り付けられているため、重力によって略垂直方向に垂れ下がった幕板6と、この幕板6の下端部に取り付けられ先端部923側が重力によって略垂直方向に垂れ下がっている第2のリンクステー92とを略平行にすることができる。
また、左右の各脚体1A,1Bが、支柱11と、この支柱11の下端部11aから使用端x側に延設された後脚12と、この後脚12よりも内側に位置させて前記支柱11の下端部11aから反使用端y側に延設された前脚13とを備え、前記天板2を跳ね上げた状態で前記両脚体1A,1Bの後脚12,12間に同一構造をなす他の家具Qの左右の前脚13,13を侵入させてスタッキングさせ得るようにしたものであり、前記跳ね上げ姿勢(F)において、前記幕板6が前記前脚13,13間に前後回動可能に垂れ下がるように構成されている。そのため、他のフラップ天板付家具Qを一方のフラップ天板付家具Pに水平スタッキングさせるべく動かす際、一方のフラップ天板付家具Pの幕板6に他方のフラップ天板付家具Qの前脚13,13がぶつかってしまった場合でも、一方のフラップ天板付家具Pの幕板6が前後方向に揺動するので、この幕板6が破損したり変形したりすることを抑制することができる。
特に、本実施形態の脚体1A,1Bは、キャスタ14を備えたものであるので、フラップ天板付家具Tを動かす際に、使用者の予想以上に動いてしまうことがある。そのため、本実施形態のように幕板6を上述のように構成したものであれば、幕板6が他のフラップ天板付家具Qの脚体1A,1Bやその他の家具の脚等にぶつかってしまった場合に、幕板6が前後方向に揺動するため、当該フラップ天板付家具Tの幕板6の破損や変形を防止することができる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限られない。
本発明の脚体は、上述した実施形態のものには限られない。例えば、上述した実施形態のような側面視逆Y字状をなす脚体の他に、支柱とこの支柱の下端部から使用端側及び反使用端側にそれぞれ延設された前脚及び後脚とを備えた側面視逆T字状をなす脚体や、支柱とこの支柱の下端部から反使用端側に延設された脚ベースとを備えた側面視L字状をなす脚体の他、種々変更可能である。また、同一構造をなす他の家具をスタッキング可能なものだけでなく、スタッキングができない構造を有する脚体であってもよい。
また、本発明のフラップ天板付家具は、移動可能なものには限られず、上述したキャスタを備えないものであってもよい。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
1A,1B…脚体
2…天板
x…使用端
y…反使用端
(U)…使用姿勢
(F)…跳ね上げ姿勢
11…支柱
11a…下端部
12…後脚
13…前脚
14…キャスタ
6…幕板
63…第1の取付台座
64…第2の取付台座
65…上縁近傍部分
66…下縁近傍部分
91,92…リンクステー
913…先端部
923…先端部
s4…最小内法寸法
s5…左右幅寸法
Q…他の家具

Claims (4)

  1. 左右対をなす脚体と、これら脚体上に配され使用姿勢から跳ね上げ姿勢までの間でフラップ動作可能な天板と、この天板の反使用端側に前後回動可能に懸吊され下端側両側部がリンクステーを介して前記脚体にそれぞれ連結されてなる幕板とを具備してなり、
    前記幕板が、前記両脚体間の最小内法寸法よりも小さな左右幅寸法を有したものであり、前記跳ね上げ姿勢において、前記幕板が前記脚体間に前後回動可能に垂れ下がるとともに、前記リンクステーが側面視において前記幕板と略平行になるように構成されていることを特徴とするフラップ天板付家具。
  2. 前記幕板が、左右両端部における上縁近傍部分に第1の取付台座を有するとともに、左右両端部における下縁近傍部分に第2の取付台座を有したものであり、前記天板に固定された第1のリンクステーの先端部が前記第1の取付台座に枢着されているとともに、前記脚体に枢着された第2のリンクステーの先端部が前記第2の取付台座に枢着されている請求項1記載のフラップ天板付家具。
  3. 前記各脚体が、支柱と、この支柱の下端部から使用端側に延設された後脚と、この後脚よりも内側に位置させて前記支柱の下端部から反使用端側に延設された前脚とを備え、前記天板を跳ね上げた状態で前記両脚体の後脚間に同一構造をなす他の家具の左右の前脚を侵入させてスタッキングさせ得るようにしたものであり、前記跳ね上げ姿勢において、前記幕板が前記前脚間に前後回動可能に垂れ下がるように構成されている請求項1または2記載のフラップ天板付家具。
  4. 前記脚体が、キャスタを備えたものである請求項1、2または3記載のフラップ天板付家具。
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