JP2014077547A - 密封装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】摺動トルクを低く抑えつつ、流体圧力が低い状態においても封止機能を発揮させることのできる密封装置を提供する。
【解決手段】樹脂製の外周リング200と、ゴム状弾性体製の内周リング300と、を備えると共に、外周リング200の外周面側には、幅方向の中央に設けられ、周方向に伸びる凹部220と、凹部220を介して低圧側に設けられ、軸孔の内周面に対して摺動する第1凸部230と、凹部220を介して高圧側に、周方向に間隔を空けて複数設けられ、軸孔の内周面に対して摺動する第2凸部240と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、軸とハウジングの軸孔との間の環状隙間を封止する密封装置に関する。
自動車用のAutomatic Transmission(AT)やContinuously Variable Transmission(CVT)においては、油圧を保持させるために、相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止するシールリングが設けられている。図10及び図11を参照して、従来例に係るシールリングについて説明する。図10は従来例に係るシールリングにおける油圧を保持していない状態を示す模式的断面図である。図11は従来例に係るシールリングにおける油圧を保持している状態を示す模式的断面図である。従来例に係るシールリング600の場合、軸400の外周に設けられた環状溝410に装着され、軸400が挿通されるハウジング500の軸孔の内周面と環状溝410の側壁面のそれぞれに摺動自在に接触することで、軸400とハウジング500の軸孔との間の環状隙間を封止するように構成される。
上記のような用途で用いられるシールリング600においては、摺動トルクを十分に低くすることが要求される。そのため、シールリング600の外周面の周長はハウジング500の軸孔の内周面の周長よりも短く構成されており、締め代を持たないように構成されている。したがって、自動車のエンジンがかかり油圧が高くなっている状態においては、シールリング600が油圧により拡径し、軸孔の内周面と環状溝410の側壁面に密着して十分に油圧を保持する機能を発揮する(図11参照)。これに対して、エンジンの停止により油圧がかからない状態においてはシールリング600が軸孔の内周面や環状溝410の側壁面から離れた状態となるように構成されている(図10参照)。
しかしながら、上記のように構成されたシールリング600の場合、油圧がかからない状態では封止機能を発揮しない。そのため、ATやCVTのように油圧ポンプによって圧送される油により変速制御が行われる構成においては、油圧ポンプが停止した無負荷状態(例えば、アイドリングストップ時)では、シールリング600がシールしていた油がシールされずにオイルパンに戻って、シールリング600の近傍の油がなくなってしまう。従って、この状態からエンジンを始動(再始動)させると、シールリング600の近傍には油がなく潤滑のない状態で作動が開始されるので、応答性や作動性が悪いという問題がある。
特許第4665046号公報 特開2011−144847号公報 特開2010−265937号公報
本発明の目的は、摺動トルクを低く抑えつつ、流体圧力が低い状態においても封止機能を発揮させることのできる密封装置を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明の密封装置は、
軸の外周に設けられた環状溝に装着され、相対的に回転する前記軸とハウジングとの間の環状隙間を封止して、流体圧力が変化するように構成されたシール対象領域の流体圧力を保持する密封装置において、
前記環状溝における低圧側の側壁面に密着し、かつ前記ハウジングにおける前記軸が挿通される軸孔の内周面に対して摺動する樹脂製の外周リングと、
該外周リングにおける内周面と前記環状溝の溝底面にそれぞれ密着して、前記外周リングを外周面側に向かって押圧するゴム状弾性体製の内周リングと、
を備えると共に、
前記外周リングの外周面側には、
幅方向の中央に設けられ、周方向に伸びる凹部と、
該凹部を介して低圧側に設けられ、前記軸孔の内周面に対して摺動する第1凸部と、
前記凹部を介して高圧側に、周方向に間隔を空けて複数設けられ、前記軸孔の内周面に対して摺動する第2凸部と、
を有することを特徴とする。
なお、本発明において、「高圧側」とは、密封装置の両側に差圧が生じた際に高圧となる側を意味し、「低圧側」とは、密封装置の両側に差圧が生じた際に低圧となる側を意味する。
本発明の密封装置によれば、外周リングは内周リングによって外周面側に向かって押圧される。そのため、流体圧力が作用してない(差圧が生じていない)、または流体圧力が殆ど作用していない(差圧が殆ど生じていない)状態においても、外周リングはハウジングの軸孔の内周面に接した状態となり、封止機能が発揮される。従って、シール対象領域の流体圧力が高まりだした直後から流体圧力を保持させることができる。また、外周リングの外周面側には凹部が形成されており、かつ第2凸部は周方向に間隔を空けて設けられていることから、凹部内には高圧側から流体が導入される。そのため、流体圧力が高まっても、凹部が設けられた領域においては流体圧力が内周面側に向かって作用する。従って、流体圧力の増加に伴う、外周リングによる外周面側への圧力の増加を抑制でき、摺動トルクを低く抑えることができる。更に、凹部の両側に設けられた第1凸部と第2凸部が、軸孔の内周面に対して摺動するため、外周リングの姿勢を安定させることができる。
前記外周リングの周方向の1箇所には合口部が設けられており、
該合口部は、外周面側及び両側壁面側のいずれから見ても階段状に切断されることにより、切断部を介して一方の側の外周側には第1嵌合凸部及び第1嵌合凹部が設けられ、他方の側の外周側には第1嵌合凸部が嵌る第2嵌合凹部と第1嵌合凹部に嵌る第2嵌合凸部が設けられており、
切断部における内周側の端面から第1嵌合凸部の先端までの長さは、切断部における内周側の端面から第1嵌合凹部の後端までの長さよりも長く、切断部における内周側の端面から第2嵌合凸部の先端までの長さは、切断部における内周側の端面から第2嵌合凹部の後端までの長さよりも長いとよい。
これにより、熱膨張により外周リングの周長が長くなって、第1嵌合凸部の先端が第2嵌合凹部の後端に突き当たり、第2嵌合凸部の先端が第1嵌合凹部の後端に突き当たった状態となっても、切断部における内周側の端面同士の間には隙間が形成された状態が維持される。従って、切断部における内周側の端面同士の挟み込みによって、内周リングが破損してしまうことを抑制できる。
以上説明したように、本発明によれば、摺動トルクを低く抑えつつ、流体圧力が低い状
態においても封止機能を発揮させることができる。
図1は本発明の実施例1に係る密封装置の一部破断断面図である。 図2は本発明の実施例1に係る外周リングの側面図である。 図3は本発明の実施例1に係る外周リングの一部破断斜視図である。 図4は本発明の実施例1に係る密封装置における無負荷状態を示す模式的断面図である。 図5は本発明の実施例1に係る密封装置における無負荷状態を示す模式的断面図である。 図6は本発明の実施例1に係る密封装置における高圧状態を示す模式的断面図である。 図7は本発明の実施例1に係る密封装置における高圧状態を示す模式的断面図である。 図8は本発明の実施例2に係る外周リングの一部を示す斜視図である。 図9は本発明の実施例2に係る外周リングの側面図の一部である。 図10は従来例に係るシールリングにおける油圧を保持していない状態を示す模式的断面図である。 図11は従来例に係るシールリングにおける油圧を保持している状態を示す模式的断面図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、本実施例に係る密封装置は、自動車用のATやCVTなどの変速機において、油圧を保持させるために、相対的に回転する軸とハウジングとの間の環状隙間を封止する用途に用いられるものである。また、以下の説明において、「高圧側」とは、密封装置の両側に差圧が生じた際に高圧となる側を意味し、「低圧側」とは、密封装置の両側に差圧が生じた際に低圧となる側を意味する。
(実施例1)
図1〜図7を参照して、本発明の実施例1に係る密封装置について説明する。
<密封装置の構成>
特に、図1、図4〜図7を参照して、本発明の実施例1に係る密封装置の構成について説明する。本実施例に係る密封装置100は、軸400の外周に設けられた環状溝410に装着され、相対的に回転する軸400とハウジング500(ハウジング500における軸400が挿通される軸孔の内周面)との間の環状隙間を封止する。これにより、密封装置100は、流体圧力(本実施例では油圧)が変化するように構成されたシール対象領域の流体圧力を保持する。ここで、本実施例においては、図4〜図7中の右側の領域の流体圧力が変化するように構成されている。そして、密封装置100は図中右側のシール対象領域の流体圧力を保持する役割を担っている。なお、自動車のエンジンが停止した状態においては、シール対象領域の流体圧力は低く、無負荷の状態となっており、エンジンをかけるとシール対象領域の流体圧力は高くなる。
そして、本実施例に係る密封装置100は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの樹脂製の外周リング200と、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)、水素化ニトリルゴム(HNBR)などのゴム状弾性体製の内周リング300とから構成され
る。内周リング300は、断面形状が円形のいわゆるOリングである。ただし、内周リング300については、Oリングに限らず、角リングなどのその他のシールリングを採用することもできる。
また、外周リング200と内周リング300が組み合わされた状態においては、外周リング200の外周面の周長は、ハウジング500における軸孔の内周面の周長よりも長くなるように構成されている。なお、外周リング200単体については、その外周面の周長はハウジング500の軸孔の内周面の周長よりも短く構成されており、締め代を持たないように構成されている。従って、仮に内周リング300を装着しない状態で、かつ外力が作用しない状態にすると、外周リング200の外周面はハウジング500の軸孔の内周面には接しない。
<外周リング>
特に、図1〜図3を参照して、本発明の実施例1に係る外周リング200について、より詳細に説明する。外周リング200には、周方向の1箇所に合口部210が設けられている。また、外周リング200の外周面側には、幅方向の中央に設けられ、周方向に伸びる凹部220が形成されている。更に、外周リング200の外周面側には、凹部220を介して低圧側(L)に設けられる第1凸部230と、凹部220を介して高圧側(H)に設けられる第2凸部240とが形成されている。
なお、本実施例に係る外周リング200は、断面が矩形の環状部材に対して、上記の合口部210,凹部220,第1凸部230及び第2凸部240が形成された構成である。ただし、これは形状についての説明に過ぎず、必ずしも、断面が矩形の環状部材を素材として、これらの各部を形成する加工を施すことを意味するものではない。勿論、断面が矩形の環状部材を成形した後に、各部を切削加工により得ることもできる。しかしながら、例えば、予め合口部210を有したものを成形した後に、凹部220,第1凸部230及び第2凸部240を切削加工により得てもよい。このように、製法は特に限定されるものではない。
合口部210は、外周面側及び両側壁面側のいずれから見ても階段状に切断された、いわゆる特殊ステップカットを採用している。これにより、外周リング200においては、切断部を介して一方の側の外周側には第1嵌合凸部211a及び第1嵌合凹部212aが設けられ、他方の側の外周側には第1嵌合凸部211aが嵌る第2嵌合凹部212bと第1嵌合凹部212aに嵌る第2嵌合凸部211bが設けられている。特殊ステップカットに関しては公知技術であるので、その詳細な説明は省略するが、熱膨張収縮により外周リング200の周長が変化しても安定したシール性能を維持する特性を有する。なお、ここでは合口部210の一例として、特殊ステップカットの場合を示したが、合口部210については、これに限らず、ストレートカットやバイアスカットなども採用し得る。なお、外周リング200の材料として、低弾性の材料(PTFEなど)を採用した場合には、合口部210を設けずに、エンドレスとしてもよい。
凹部220及び第1凸部230は、合口部210付近を除く全周に亘って形成されている。ここで、凹部220の底面は、外周リング200の内周面と同心的な面で構成されている。そして、合口部210付近の凹部220が設けられていない部位と、第1凸部230の外周面は同一面となっている。これらによって、外周リング200の外周面側における環状の連続的なシール面を形成する。なお、合口部210を設けない構成を採用する場合には、第1凸部230を環状の凸部とすることで、第1凸部230のみで、環状の連続的なシール面を形成させることが可能となる。
凹部220の深さについては、浅い方が、第1凸部230及び第2凸部240の剛性が
高くなる。一方、これら第1凸部230及び第2凸部240は摺動により摩耗するため、凹部220の深さは経時的に浅くなっていく。そのため、凹部220の深さが浅くなり過ぎると流体を導入することができなくなってしまう。そこで、上記剛性と経時的な摩耗が進んでも流体の導入を維持することの両者を考慮して、初期の凹部220の深さを設定するのが望ましい。例えば、外周リング200の肉厚が1.7mmの場合、凹部220の深さを0.1mm以上0.3mm以下程度に設定するとよい。
第1凸部230の幅については、狭いほどトルクを低減することができるものの、幅を狭くし過ぎると、シール性及び耐久性が低下してしまう。そこで、使用環境等に応じて、シール性及び耐久性を維持できる程度に、当該幅を可及的に狭くするのが望ましい。なお、例えば、外周リング200の横幅の全長が1.9mmの場合、第1凸部230の幅は、0.3mm以上0.7mm以下程度に設定するとよい。
第2凸部240は、凹部220を介して高圧側(H)に、周方向に間隔を空けて複数設けられている。このような構成を採用したことにより、隣り合う第2凸部240の間には隙間が形成されるので、高圧側(H)から凹部220内にシール対象流体を導くことができる。
<密封装置の使用時のメカニズム>
特に、図4〜図7を参照して、本実施例に係る密封装置100の使用時のメカニズムについて説明する。図4及び図5は、エンジンが停止して、密封装置100を介して左右の領域の差圧がなく(または、差圧が殆どなく)、無負荷の状態を示している。なお、図4中の外周リング200は図2中のAA断面に相当し、図5中の外周リング200は図2中のBB断面に相当する。図6及び図7は、エンジンがかかり、密封装置100を介して、左側の領域に比べて右側の領域の流体圧力の方が高くなった状態を示している。なお、図6中の外周リング200は図2中のAA断面に相当し、図7中の外周リング200は図2中のBB断面に相当する。
密封装置100が環状溝410に装着された状態においては、ゴム状弾性体製の内周リング300は、外周リング200における内周面と環状溝410の溝底面にそれぞれ密着し、その弾性反発力によって、外周リング200を外周面側に向かって押圧する機能を発揮する。
ここで、無負荷状態においては、図4及び図5に示すように、左右の領域の差圧がないため、外周リング200及び内周リング300はいずれも環状溝410における図中左側の側壁面から離れた状態となり得る。しかしながら、上記の通り、外周リング200は内周リング300によって、外周面側に向かって押圧される。従って、外周リング200の外周面(第1凸部230及び第2凸部240の外周面と、合口部210付近の凹部220が形成されていない部分の外周面)は、ハウジング500の軸孔の内周面に接した状態を維持する。
そして、エンジンがかかり、差圧が生じた状態においては、図6及び図7に示すように、高圧側(H)からの流体圧力によって、外周リング200は、環状溝410における低圧側(L)の側壁面に密着した状態となる。なお、外周リング200は、ハウジング500における軸孔の内周面に対して接した(摺動した)状態を維持していることは言うまでもない。また、内周リング300についても、環状溝410における低圧側(L)の側壁面に密着した状態となる。
<本実施例に係る密封装置の優れた点>
本実施例に係る密封装置100によれば、外周リング200は内周リング300によっ
て外周面側に向かって押圧される。そのため、流体圧力が作用してない(差圧が生じていない)、または流体圧力が殆ど作用していない(差圧が殆ど生じていない)状態においても、外周リング200はハウジング500の軸孔の内周面に接した状態となり、封止機能が発揮される。従って、シール対象領域の流体圧力が高まりだした直後から流体圧力を保持させることができる。つまり、アイドリングストップ機能を有するエンジンにおいては、エンジン停止状態から、ブレーキペダルが解除されたり、アクセルが踏み込まれたりすることでエンジンが始動することによって、シール対象領域側の油圧が高まりだした直後から油圧を保持させることができる。また、外周リング200が内周リング300により外周面側に向かって押圧されることによって、ある程度封止機能が発揮される。そのため、エンジンが停止することでポンプなどによる作用が停止した後も、しばらくの間差圧が生じた状態を維持させることが可能となる。従って、アイドリングストップ機能を有するエンジンにおいて、エンジンの停止状態がそれほど長くない場合には、差圧が生じた状態を維持できる。そのため、エンジンを再始動させた際に、その直後から好適に流体圧力を保持させることができる。
また、外周リング200の外周面側には凹部220が形成されており、かつ第2凸部240は周方向に間隔を空けて設けられていることから、凹部220内には高圧側(H)から流体が導入される(図7参照)。そのため、流体圧力が高まっても、凹部220が設けられた領域においては流体圧力が内周面側に向かって作用する。また、本実施例においては、凹部220の底面は、外周リング200の内周面と同心的な面で構成されている。そのため、凹部220が設けられている領域においては、内周面側から流体圧力が作用する向きと、外周面側から流体圧力が作用する向きは真逆となる。更に、内周面側と外周面側の双方から圧力を受けている領域において、内径よりも外径の方が、径が大きなことは言うまでもない。従って、流体圧力が作用する面積も外周面側の方が広くなる。なお、図6及び図7における矢印は、流体圧力が外周リング200に対して作用する様子を示している。以上のことから、本実施例に係る密封装置100においては、流体圧力の増加に伴う、外周リング200による外周面側への圧力の増加を抑制でき、摺動トルクを低く抑えることができる。
また、本実施例においては、内周リング300は外周リング200の内周面と環状溝410の溝底面に密着しており、これらの密着部位にて封止機能を発揮している。従って、図6及び図7に示すように、内周リング300よりも低圧側(L)の領域においては、外周リング200の内周面に対して流体圧力の作用を抑制できる。これにより、外周リング200に対して、流体圧力が作用する領域について、内周面側よりも外周面側の方をより広くすることができる。従って、高圧側(H)の流体圧力が増加しても、外周リング200による外周面側への圧力の増加を効果的に抑制できる。
更に、本実施例においては、凹部220は、合口部210付近を除く全周に亘って形成されている。このように、本実施例においては、外周リング200の外周面の広範囲に亘って凹部220を設けたことにより、外周リング200とハウジング500の軸孔の内周面との摺動面積を可及的に狭くすることができ、摺動トルクを極めて軽減することができる。なお、外周リング200とハウジング500の軸孔の内周面との摺動面積は、外周リング200と環状溝410の低圧側(L)の側壁面との密着面積よりも十分狭くなっている。これに伴い、外周リング200が環状溝410における低圧側(L)の側壁面に対して摺動してしまうことを抑制できる。従って、本実施例に係る外周リング200は外周面側が摺動するため、環状溝の側壁面との間で摺動するシールリングの場合に比べて、密封対象流体による潤滑膜(ここでは油膜)が形成され易くなり、より一層、摺動トルクを低減させることができる。
このように、摺動トルクの低減を実現できることにより、摺動による発熱を抑制するこ
とができ、高速高圧の環境条件下でも本実施例に係る密封装置100を好適に用いることが可能となる。
更に、本実施例に係る外周リング200においては、凹部220の両側に設けられた第1凸部230と第2凸部240が、軸孔の内周面に対して摺動するため、外周リング200の姿勢を安定させることができる。すなわち、仮に第2凸部240を設けない構成を採用した場合、外周リング200は環状溝410内で、図4〜7中、反時計回り方向に傾き易くなってしまう。しかしながら、本実施例に係る外周リング200の場合には、軸方向の両側で、それぞれ第1凸部230と第2凸部240が軸孔の内周面に対して摺動するので、外周リング200が傾いてしまうことを抑制できる(図4及び図6参照)。
(実施例2)
図8及び図9には、本発明の実施例2が示されている。本実施例においては、上記実施例1に示す構成において、合口部についての変形例を示す。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
本実施例に係る外周リング200における合口部250も、上記実施例1の場合と同様に、外周面側及び両側壁面側のいずれから見ても階段状に切断された、いわゆる特殊ステップカットを採用している。これにより、外周リング200においては、切断部を介して一方の側の外周側には第1嵌合凸部251a及び第1嵌合凹部252aが設けられ、他方の側の外周側には第1嵌合凸部251aが嵌る第2嵌合凹部252bと第1嵌合凹部252aに嵌る第2嵌合凸部251bが設けられている。
なお、図8においては、合口部250において、切断部を介して一方の側の端部を斜視図にて示している。また、図9においては、合口部250付近を側面から見た図を示している。
一般的に、特殊ステップカットの場合、切断部における内周側の端面(一方の端部の端面)から第1嵌合凸部の先端までの長さ(図中L1に相当)と、当該端面から第1嵌合凹部の後端までの長さ(図中L2に相当)と、切断部における内周側の端面(他方の端部の端面)から第2嵌合凸部の先端までの長さ(図中L1に相当)と、当該端面から第2嵌合凹部の後端までの長さ(図中L2に相当)はいずれも等しくなるように設定されている。従って、熱膨張により外周リングの周長が長くなっていくと、ある時点で、第1嵌合凸部の先端と第2嵌合凹部の後端、第2嵌合凸部の先端と第1嵌合凹部の後端、及び内周側の端面同士は同時に突き当たる。つまり、切断部を介して両側の端面同士の間には隙間がなくなった状態となる。
従って、外周リングの熱膨張収縮に伴って、合口部においては、切断部を介して両側の端面同士の隙間が大きくなったり小さくなったりする。そのため、外周リングの内側にゴム状弾性体製の内周リングが備えられる構成においては、上記のような隙間に内周リングの外周側の一部が入り込んだ状態で、当該隙間が小さくなると、当該一部が挟み込まれて破損してしまう虞がある。
そこで、本実施例に係る外周リング200の合口部250においては、切断部における内周側の端面(一方の端部の端面)から第1嵌合凸部251aの先端までの長さL1は、切断部における内周側の端面(一方の端部の端面)から第1嵌合凹部252aの後端までの長さL2よりも長く、切断部における内周側の端面(他方の端部の端面)から第2嵌合凸部251bの先端までの長さL1は、切断部における内周側の端面(他方の端部の端面)から第2嵌合凹部252bの後端までの長さL2よりも長くなるように設定している。
なお、切断部における内周側の端面(一方の端部の端面)から第1嵌合凸部251aの先端までの長さと、切断部における内周側の端面(他方の端部の端面)から第2嵌合凸部251bの先端までの長さはいずれも同じL1である。また、切断部における内周側の端面(一方の端部の端面)から第1嵌合凹部252aの後端までの長さと、切断部における内周側の端面(他方の端部の端面)から第2嵌合凹部252bの後端までの長さはいずれも同じL2である。
なお、内周リング300や外周リング200の外周面に設けられた凹部220については、上記実施例1で説明した通りであるので、その説明は省略する。
以上のように、本実施例に係る密封装置においても、上記実施例1と同様の効果を得ることができる。また、本実施例に係る密封装置の場合には、熱膨張により外周リング200の周長が長くなって、第1嵌合凸部251aの先端が第2嵌合凹部252bの後端に突き当たり、第2嵌合凸部251bの先端が第1嵌合凹部252aの後端に突き当たった状態となっても、切断部における内周側の端面同士の間には隙間Sが形成された状態が維持される(図9参照)。従って、切断部における内周側の端面同士の挟み込みによって、内周リング300が破損してしまうことを抑制できる。なお、使用環境や内周リング300の剛性等に応じて、内周リング300に破損が生じないような隙間Sを設定し、当該隙間Sに応じて、L1とL2の差を設定すればよい。
100 密封装置
200 外周リング
210,250 合口部
211a,251a 第1嵌合凸部
211b,251b 第2嵌合凸部
212a,252a 第1嵌合凹部
212b,252b 第2嵌合凹部
220 凹部
230 第1凸部
240 第2凸部
300 内周リング
400 軸
410 環状溝
500 ハウジング
600 シールリング

Claims (1)

  1. 軸の外周に設けられた環状溝に装着され、相対的に回転する前記軸とハウジングとの間の環状隙間を封止して、流体圧力が変化するように構成されたシール対象領域の流体圧力を保持する密封装置において、
    前記環状溝における低圧側の側壁面に密着し、かつ前記ハウジングにおける前記軸が挿通される軸孔の内周面に対して摺動する樹脂製の外周リングと、
    該外周リングにおける内周面と前記環状溝の溝底面にそれぞれ密着して、前記外周リングを外周面側に向かって押圧するゴム状弾性体製の内周リングと、
    を備えると共に、
    前記外周リングの外周面側には、
    幅方向の中央に設けられ、周方向に伸びる凹部と、
    該凹部を介して低圧側に設けられ、前記軸孔の内周面に対して摺動する第1凸部と、
    前記凹部を介して高圧側に、周方向に間隔を空けて複数設けられ、前記軸孔の内周面に対して摺動する第2凸部と、
    を有することを特徴とする密封装置。
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