JP2014076437A - 膜パターンの形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】枠部に区画された膜形成部がマトリクス状に配置された膜パターンの形成方法において、隣接する膜形成部への液体の混入を抑制して膜パターンの品質を保持する。
【解決手段】基板2を載置するステージと、キャリッジに保持され液体を吐出する吐出ヘッドとを備え、キャリッジとステージとを相対的に走査させながら吐出ヘッドから基板2に液体を吐出させる液滴吐出装置を用いて、枠部としての隔壁4と、隔壁4によって区画される膜形成部としての着色膜5と、を含み、着色膜5が複数配置された膜パターンを備えたカラーフィルター1を形成する膜パターンの形成方法であって、着色膜5の平面視の外形を形成する主たる辺と走査方向との交差角度が鋭角または鈍角となるようにキャリッジを走査させながら描画を行なうことを特徴とする。
【選択図】図6
【解決手段】基板2を載置するステージと、キャリッジに保持され液体を吐出する吐出ヘッドとを備え、キャリッジとステージとを相対的に走査させながら吐出ヘッドから基板2に液体を吐出させる液滴吐出装置を用いて、枠部としての隔壁4と、隔壁4によって区画される膜形成部としての着色膜5と、を含み、着色膜5が複数配置された膜パターンを備えたカラーフィルター1を形成する膜パターンの形成方法であって、着色膜5の平面視の外形を形成する主たる辺と走査方向との交差角度が鋭角または鈍角となるようにキャリッジを走査させながら描画を行なうことを特徴とする。
【選択図】図6
Description
本発明は、膜パターンの形成方法に関する。
液体としての機能液を液滴にして吐出するインクジェット法を用いて塗布し、塗布された機能液を固化して膜パターンを形成する方法が広く採用されている。そして、機能液には染料や顔料を含んで着色する機能を有する液状体や、金属粒子を含んで金属配線を形成する機能を有する液状体等の多種類の液状体が用いられている。
膜パターンの一例としてのカラーフィルターの製造においては、枠部によってマトリクス状に区画された膜形成部(着色部)を着色する機能液が塗布される。このとき、カラーフィルターが透過する光の色調の品質を良くするために、隣接する膜形成部どうしで色の異なる機能液の混色が起こらないようにする必要がある。
インクジェット法を用いて基板に機能液を塗布する液滴吐出装置が特許文献1に開示されている。液滴吐出装置は吐出ヘッド(機能吐出ヘッド)を備え、吐出ヘッドには液滴を吐出する複数のノズルが形成されている。吐出ヘッドには各ノズルと連通するキャビティとキャビティの体積を増減させる振動子が設置されている。そして、振動子がキャビティの体積を増減させることにより、キャビティに充填された液状体が液滴となってノズルから吐出される。
液滴吐出装置はワーク(基板)を載置したステージを移動させるワーク移動機構と、吐出ヘッドを移動させるヘッド移動機構とを備え、ワークと吐出ヘッドとを直交する方向にそれぞれ移動させる。そして、所定の走査方向に走査させた吐出ヘッドが機能液を塗布する場所と対向する場所に位置したときに、吐出ヘッドから液滴を吐出する。これにより、所定の位置に液滴を着弾させてワークに所定の膜パターンを形成していた。
しかしながら、インクジェット法を用いた膜パターンの形成方法により例えばカラーフィルターを形成するとき、吐出ヘッドのノズル形成面が機能液で汚れてそれが固化したり、その他の異物が付着することなどにより、ノズルから吐出する機能液の液滴の着弾位置が所定の適正着弾位置からずれることがある。吐出ヘッドを走査方向に走査させながらワークに向けて液滴を吐出させて描画を行なう過程で、適正着弾位置からずれた液滴が吐出ヘッドの走査軌道上の枠部に着弾してしまうと、その液体が枠部を伝って隣接する着色部に混入し、カラーフィルターの着色部の色合いが不均一になったり、望まない色との混色が生じてカラーフィルターの表示品質を劣化させる虞があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る膜パターンの形成方法は、基板を載置する載置部と、液体を吐出する吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドを保持するキャリッジと、を備え、前記キャリッジと前記載置部とを所定の走査方向に相対的に走査させながら前記吐出ヘッドから前記基板に前記液体を吐出させる液滴吐出装置を用いて膜形成部が複数配置された膜パターンを前記基板に形成する膜パターンの形成方法であって、前記膜形成部の平面視の外形を形成する主たる辺との交差角度が鋭角または鈍角となるように前記キャリッジを走査させながら描画を行なうことを特徴とする。
本適用例において、膜形成部の「主たる辺」とは、膜パターンを平面視したときに、膜形成部の外形を形成する辺のうち、比較的長い辺のことを指す。例えば、膜形成部の平面視した形状が方形であった場合には、対向する二対の二辺のうちの少なくとも長い方の二辺のことを指し、基板に対して吐出ヘッドを一方向および該一方向と交差する交差方向に走査させる場合は、対向する二対の二辺ともに「主たる辺」と呼ぶことができる。また、ここでいう「辺」は、直線的な線分のことであるとともに、曲線状のものも含む。
本適用例によれば、基板に膜パターンを形成するときに、膜形成部の主たる辺に対して直角または直角に近似な角度で交差しない走査方向に吐出ヘッドを走査させながら吐出ヘッドから液体を吐出させて描画を行なう。これにより、主たる辺に対して直角に交差する走査方向にて吐出ヘッドを走査させながら描画を行なう場合に比して、隣接する膜形成部の間の領域上を吐出ヘッドが通過する長さ(通過時間)を長くすることができ、吐出ヘッドの走査方向に沿う方向において、隣接する膜形成部どうしの間隙の長さを長くすることができる。
したがって、隣接する膜形成部の一方に吐出すべき液体の液滴が膜形成部の間に形成されている枠部に着弾してしまった場合に、その液体が他方の膜形成部に流れ込むのを抑えることができるので、例えば、隣接する膜形成部に異なる色の液体を吐出させて膜パターンを形成するときの混色不良の発生を抑えることができる。
本適用例によれば、基板に膜パターンを形成するときに、膜形成部の主たる辺に対して直角または直角に近似な角度で交差しない走査方向に吐出ヘッドを走査させながら吐出ヘッドから液体を吐出させて描画を行なう。これにより、主たる辺に対して直角に交差する走査方向にて吐出ヘッドを走査させながら描画を行なう場合に比して、隣接する膜形成部の間の領域上を吐出ヘッドが通過する長さ(通過時間)を長くすることができ、吐出ヘッドの走査方向に沿う方向において、隣接する膜形成部どうしの間隙の長さを長くすることができる。
したがって、隣接する膜形成部の一方に吐出すべき液体の液滴が膜形成部の間に形成されている枠部に着弾してしまった場合に、その液体が他方の膜形成部に流れ込むのを抑えることができるので、例えば、隣接する膜形成部に異なる色の液体を吐出させて膜パターンを形成するときの混色不良の発生を抑えることができる。
[適用例2]上記適用例に記載の膜パターンの形成方法において、前記主たる辺と前記走査方向との交差角度が45°またはそれに近似な角度であることが好ましい。
本適用例によれば、吐出ヘッドの走査方向において隣接する膜形成部の間の長さをより長く確保することができるので、例えば混色不良などの描画不良の抑制効果を顕著に奏するパターニング方法を提供することができる。
[適用例3]上記適用例に記載の膜パターンの形成方法において、前記載置部に対して前記基板を載置する角度により前記主たる辺と前記走査方向との交差角度を調整することを特徴とする。
本適用例によれば、膜形成部の平面視の形状ごとに、主たる辺と吐出ヘッドとの走査方向の交差する角度を調整すればよいので、本発明の効果を奏するパターン形成方法の汎用性を高くすることができる。
[適用例4]上記適用例に記載の膜パターンの形成方法において、前記膜形成部の外形が平行四辺形またはそれに近似な形状であることを特徴とする。
本適用例は、載置部に対する基板の載置方向が決まっていて、吐出ヘッドの走査方向に合わせて基板を載置する角度を調整できない場合、例えば、方形の基板の外形が吐出ヘッドの走査方向に対して平行または直角となるように載置するような場合に、膜形成部の形状を、方形でなく平行四辺形に近似な形状とするものである。
方形の基板を用いて、膜パターンとして例えばカラーフィルターを形成する場合、所定の色の膜形成部の外形は、通常、基板の外形と平行または直角な辺を有する方形であることが多く、膜形成部の外形の各辺は、基板の外形と平行または直角に配置される。
これに対して、本適用例によれば、膜形成部の外形が平行四辺形に近似な形状であるので、膜形成部の外形の主たる辺は、互いに平行で長さの等しい二組の対辺であり、二組の対角の大きさも互いに等しいことから、吐出ヘッドの走査方向と直角に交差しない角度にしてバランスよく配置することができる。
したがって、隣接する膜形成部の主たる辺の間の領域の上を吐出ヘッドが通過する長さ(通過時間)を長くすることができ、この結果、隣接する膜形成部に異なる色の液体を吐出させて膜パターンを形成するときの混色不良の発生を抑えることができる。
方形の基板を用いて、膜パターンとして例えばカラーフィルターを形成する場合、所定の色の膜形成部の外形は、通常、基板の外形と平行または直角な辺を有する方形であることが多く、膜形成部の外形の各辺は、基板の外形と平行または直角に配置される。
これに対して、本適用例によれば、膜形成部の外形が平行四辺形に近似な形状であるので、膜形成部の外形の主たる辺は、互いに平行で長さの等しい二組の対辺であり、二組の対角の大きさも互いに等しいことから、吐出ヘッドの走査方向と直角に交差しない角度にしてバランスよく配置することができる。
したがって、隣接する膜形成部の主たる辺の間の領域の上を吐出ヘッドが通過する長さ(通過時間)を長くすることができ、この結果、隣接する膜形成部に異なる色の液体を吐出させて膜パターンを形成するときの混色不良の発生を抑えることができる。
[適用例5]上記適用例に記載の膜パターンの形成方法において、前記膜形成部の形状が菱形またはそれに近似な形状であることを特徴とする。
本適用例によれば、膜形成部の外形の主たる辺が、互いに平行で長さの等しい二組の対辺であり、二組の対角の大きさも互いに等しい平行四辺形の特性に加えて、線対称な形状であることから、吐出ヘッドの走査方向と直角に交差しない角度にしてバランスよく配置することができる。
したがって、隣接する膜形成部の間の領域の上を吐出ヘッドが通過する長さ(通過時間)を長くして、隣接する膜形成部に異なる色の液体を吐出させて膜パターンを形成するときの混色不良の発生をより顕著に抑えることができる。
したがって、隣接する膜形成部の間の領域の上を吐出ヘッドが通過する長さ(通過時間)を長くして、隣接する膜形成部に異なる色の液体を吐出させて膜パターンを形成するときの混色不良の発生をより顕著に抑えることができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。尚、各図面における各部材は、各図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせて図示している。
(第1の実施形態)
本実施形態において膜パターンを形成する液滴吐出装置の例と、この液滴吐出装置を用いて液滴を吐出して形成する膜パターンを備えたカラーフィルター、および、カラーフィルターを形成する方法の例とについて図面に沿って説明する。
本実施形態において膜パターンを形成する液滴吐出装置の例と、この液滴吐出装置を用いて液滴を吐出して形成する膜パターンを備えたカラーフィルター、および、カラーフィルターを形成する方法の例とについて図面に沿って説明する。
(カラーフィルター)
最初に、カラーフィルター1について図1を用いて説明する。図1は、カラーフィルターの一実施形態を示す模式平面図である。また、図2(a)は、図1のカラーフィルターのD部を拡大して示す模式平面図、(b)は、図1のA−A’線に沿う模式断面図である。
カラーフィルター1は、液晶テレビ等の表示装置に用いられ、画像信号に応じた輝度分布をもつ白色光をカラーフィルター1に通過させることにより、カラー画像を形成する。図1に示すように、カラーフィルター1は基材としての基板2を備えている。この基板2は光透過性があり、張力に対して破れ難い強度があればよく、ガラス板、プラスチック板、プラスチックシート等を用いることができる。本実施形態においては、例えば、ガラス板を採用している。基板2の上面には膜パターンとしての着色素子3が縦横並んで配列して形成されている。そして、着色素子3は赤、青、緑色の着色素子3により構成され、各色の着色素子3が列毎に配列して配置されている。図1(a)において、上から赤色素子列3a、青色素子列3b、緑色素子列3cの順に着色素子3が配列して配置されている。そして、赤色素子列3a、青色素子列3b、緑色素子列3cが、図中の上から下へ、この順番を繰り返してストライプ状に配置されている。
最初に、カラーフィルター1について図1を用いて説明する。図1は、カラーフィルターの一実施形態を示す模式平面図である。また、図2(a)は、図1のカラーフィルターのD部を拡大して示す模式平面図、(b)は、図1のA−A’線に沿う模式断面図である。
カラーフィルター1は、液晶テレビ等の表示装置に用いられ、画像信号に応じた輝度分布をもつ白色光をカラーフィルター1に通過させることにより、カラー画像を形成する。図1に示すように、カラーフィルター1は基材としての基板2を備えている。この基板2は光透過性があり、張力に対して破れ難い強度があればよく、ガラス板、プラスチック板、プラスチックシート等を用いることができる。本実施形態においては、例えば、ガラス板を採用している。基板2の上面には膜パターンとしての着色素子3が縦横並んで配列して形成されている。そして、着色素子3は赤、青、緑色の着色素子3により構成され、各色の着色素子3が列毎に配列して配置されている。図1(a)において、上から赤色素子列3a、青色素子列3b、緑色素子列3cの順に着色素子3が配列して配置されている。そして、赤色素子列3a、青色素子列3b、緑色素子列3cが、図中の上から下へ、この順番を繰り返してストライプ状に配置されている。
着色素子3は格子状に形成された枠部としての隔壁(バンク)4を備えている。隔壁4は、図2(b)に示すように、基板2上にスパッタリングや蒸着などの方法により形成された金属膜4aと、その金属膜上に樹脂材料により形成された壁部4bとにより構成され、金属膜4aにより隔壁4を光が透過しないようになっている。なお、隔壁4を、着色された樹脂材料によって形成した壁部4bにより形成する構成としてもよい。
隔壁4によって略矩形に区画された場所には、赤色着色膜5a、青色着色膜5b、緑色着色膜5c等の膜形成部としての着色膜5が形成されている。赤色素子列3aの着色素子3には赤色着色膜5aが形成され、青色素子列3b、緑色素子列3cにはそれぞれ青色着色膜5b、緑色着色膜5cが形成されている。これにより、カラーフィルター1には、膜形成部として赤色着色膜5a、青色着色膜5b、緑色着色膜5cが、所定方向、および該所定方向と交差する交差方向に複数並んで形成されている。各着色膜5a〜5cは、各着色膜5a〜5cの形成材料となる機能性液体を液滴吐出法により光透過部に吐出して着弾させ、それを定着させることにより形成される。
隔壁4によって略矩形に区画された場所には、赤色着色膜5a、青色着色膜5b、緑色着色膜5c等の膜形成部としての着色膜5が形成されている。赤色素子列3aの着色素子3には赤色着色膜5aが形成され、青色素子列3b、緑色素子列3cにはそれぞれ青色着色膜5b、緑色着色膜5cが形成されている。これにより、カラーフィルター1には、膜形成部として赤色着色膜5a、青色着色膜5b、緑色着色膜5cが、所定方向、および該所定方向と交差する交差方向に複数並んで形成されている。各着色膜5a〜5cは、各着色膜5a〜5cの形成材料となる機能性液体を液滴吐出法により光透過部に吐出して着弾させ、それを定着させることにより形成される。
(液滴吐出装置)
次に、基板2に液滴を吐出して着色膜5を形成する液滴吐出装置6について図3に従って説明する。液滴吐出装置に関しては様々な種類の装置があるが、インクジェット法を用いた装置が好ましい。インクジェット法は微小な液滴の吐出が可能であるため、微細加工に適している。
次に、基板2に液滴を吐出して着色膜5を形成する液滴吐出装置6について図3に従って説明する。液滴吐出装置に関しては様々な種類の装置があるが、インクジェット法を用いた装置が好ましい。インクジェット法は微小な液滴の吐出が可能であるため、微細加工に適している。
図3(a)は、カラーフィルター1の製造に係る液滴吐出装置6の構成を示す概略斜視図である。液滴吐出装置6により液滴が吐出される。
図3(a)に示すように、液滴吐出装置6には直方体形状に形成された基台7を備えている。本実施形態では、この基台7の長手方向をY方向とし水平面上でY方向と直交する方向をX方向とする。そして、鉛直方向をZ方向とする。液滴を吐出するときに吐出ヘッド22と被吐出物とが相対移動する方向を主走査方向とする。そして、主走査方向と直交する方向を副走査方向とする。副走査方向は改行するときに吐出ヘッド22と被吐出物とが相対移動する方向である。本実施形態ではY方向を主走査方向とし、X方向を副走査方向とする。
図3(a)に示すように、液滴吐出装置6には直方体形状に形成された基台7を備えている。本実施形態では、この基台7の長手方向をY方向とし水平面上でY方向と直交する方向をX方向とする。そして、鉛直方向をZ方向とする。液滴を吐出するときに吐出ヘッド22と被吐出物とが相対移動する方向を主走査方向とする。そして、主走査方向と直交する方向を副走査方向とする。副走査方向は改行するときに吐出ヘッド22と被吐出物とが相対移動する方向である。本実施形態ではY方向を主走査方向とし、X方向を副走査方向とする。
基台7の上面7aには、Y方向に延在する一対の案内レール8がY方向全幅にわたり凸設されている。その基台7の上側には、一対の案内レール8に対応する図示しない直動機構を備えたステージ9が取付けられている。そのステージ9の直動機構にはリニアモーターやネジ式直動機構等の機構を用いることができる。本実施形態では、例えば、リニアモーターを採用している。そして、ステージ9はY方向に沿って所定の速度で往動または復動するようになっている。往動と復動を繰り返すことを走査移動と称す。さらに、基台7の上面7aには案内レール8と平行に主走査位置検出装置10が配置され、主走査位置検出装置10によりステージ9の位置が検出される。
そのステージ9の上面には載置面11が形成され、その載置面11には図示しない吸引式の基板チャック機構が設けられている。載置面11上には基板2が設置され、基板2は基板チャック機構により載置面11に固定されている。具体的には後述するが、基板2は、膜形成部としての各着色膜5の平面視で矩形の外形の主たる辺(本実施形態では四辺全辺)に対して、吐出ヘッド22による描画方向(走査方向)が直角またはそれに近い角度で交差しないように角度を調整してステージ9の載置面11に固定される。
基台7のX方向両側には一対の支持台12が立設され、その一対の支持台12にはX方向に延びる案内部材13が架設されている。その案内部材13の上側には吐出する機能液26を供給可能に収容する収容タンク14が設置されている。収容タンク14には染料または顔料を含む機能液26が収納されている。
案内部材13の下側にはX方向に延びる案内レール15がX方向全幅にわたって設置されている。案内レール15に沿って移動可能に取り付けられるキャリッジ16は略直方体形状に形成されている。そのキャリッジ16は直動機構を備え、その直動機構は、例えば、ステージ9が備える直動機構と同様の機構を用いることができる。そして、キャリッジ16が案内レール15に沿って走査移動する。案内部材13とキャリッジ16との間には副走査位置検出装置17が配置され、キャリッジ16の位置が計測される。キャリッジ16の下側にはヘッドユニット18が設置され、このヘッドユニット18のステージ9側には図示しない吐出ヘッド22が凸設されている。
図3(b)は、吐出ヘッド22の配置を示す模式平面図である。図3(b)に示すように、1つのヘッドユニット18には、3個の吐出部としての吐出ヘッド22がY方向において等間隔に配列して配置されている。3個の吐出ヘッド22には赤色、青色、緑色の機能液26が供給されている。そして、この各色の機能液26を吐出する吐出ヘッド22はそれぞれX方向に千鳥状に配列して配置されている。
そして、吐出ヘッド22の表面にはノズルプレート23が配置され、ノズルプレート23にはノズル24が複数形成されている。ノズル24の数や配列は吐出するパターンと基板2の大きさに合わせて設定すればよい。本実施形態においては、例えば、1個のノズルプレート23にはノズル24の配列が1列形成され、各列には15個のノズル24が配置されている。
図3(c)は、吐出ヘッド22の構造を説明するための要部模式断面図である。図3(c)に示すように、吐出ヘッド22は、ノズルプレート23を備え、ノズルプレート23には、ノズル24が形成されている。ノズルプレート23の図中上側であって、ノズル24と対向する位置には、ノズル24と連通する圧力室としてのキャビティ25が形成されている。そして、吐出ヘッド22のキャビティ25には、収容タンク14に貯留されている液状体としての機能液26が図示しない流路を介して供給される。
キャビティ25の上側には、上下方向(Z方向)に振動して、キャビティ25内の容積を拡大縮小する振動板27と、上下方向に伸縮して振動板27を振動させる駆動素子としての圧電素子28が配設されている。そして、吐出ヘッド22が圧電素子28を制御駆動するための素子駆動信号を受けると、圧電素子28が伸縮する。これにより、振動板27がキャビティ25内の容積を拡大縮小してキャビティ25を加圧する。その結果、吐出ヘッド22のノズル24から、縮小した容積分の機能液26が液滴29として吐出される。
図4は、液滴吐出装置6の電気制御ブロック図である。図4に示すように、液滴吐出装置6は液滴吐出装置6の動作を制御する制御部としての制御装置41を備えている。そして、制御装置41はプロセッサーとして各種の演算処理を行うCPU(中央演算処理装置)42と、各種情報を記憶する記憶部としてのメモリー43とを備えている。
主走査駆動装置44、主走査位置検出装置10、副走査駆動装置45、副走査位置検出装置17は、入出力インターフェイス46及びデータバス47を介してCPU42に接続されている。さらに、吐出ヘッド22を駆動するヘッド駆動回路48、入力装置49、表示装置50も入出力インターフェイス46及びデータバス47を介してCPU42に接続されている。
主走査駆動装置44はステージ9の移動を制御する装置であり、副走査駆動装置45はキャリッジ16の移動を制御する装置である。主走査位置検出装置10がステージ9の位置を検出し、主走査駆動装置44がステージ9を駆動することにより、ステージ9を所望の位置に移動及び停止することが可能になっている。同じく、副走査位置検出装置17がキャリッジ16の位置を検出し、副走査駆動装置45がキャリッジ16を駆動することにより、キャリッジ16を所望の位置に移動及び停止することが可能となっている。
入力装置49は液滴29を吐出する各種加工条件を入力する装置であり、例えば、基板2に液滴29を吐出する座標を図示しない外部装置から受信して入力する装置である。表示装置50は加工条件や作業状況を表示する装置であり、操作者は表示装置50に表示される情報を基に入力装置49を用いて操作を行う。
メモリー43は、RAM、ROM等といった半導体メモリーや、ハードディスク、DVD−ROMといった外部記憶装置を含む概念である。機能的には液滴吐出装置6における動作の制御手順が記述されたプログラムソフト51を記憶する記憶領域が設定される。さらに、基板2上に吐出する吐出位置の座標データである吐出位置データ52を記憶するための記憶領域も設定される。
他にも、吐出ヘッド22を駆動するときの駆動波形と吐出量の関係を示すデータである駆動電圧データ53や吐出ヘッド22を駆動する駆動波形データ54等の吐出条件を複数記憶するための記憶領域が設定される。さらに、吐出する各場所における駆動電圧のデータである吐出計画データ55を記憶するための記憶領域が設定される。さらに、CPU42のためのワークエリアやテンポラリーファイル等として機能する記憶領域やその他各種類の記憶領域が設定される。
CPU42は、メモリー43内に記憶されたプログラムソフト51に従って基板2上の所定の位置に液滴29を吐出するための制御を行うものである。具体的な機能実現部として、吐出ヘッド22から液滴29を吐出して描画するための制御を行う描画制御部56を有する。描画制御部56を詳しく分割すれば、描画制御部56はステージ9を主走査方向へ所定の速度で走査移動させるための制御を行う主走査制御部57を有する。他にも、描画制御部56は吐出ヘッド22を副走査方向へ所定の副走査量で移動させるための制御を行う副走査制御部58を有する。さらに、描画制御部56は吐出ヘッド22内に複数あるノズルのうち、どのノズルに対応する吐出ヘッド22を作動させて液滴29を吐出するかを制御する吐出制御部59等といった各種の演算部や制御部を有する。
他にも、塗布領域に吐出する機能液26の量と吐出特性からノズル24から吐出する液滴29の吐出量と吐出回数を設定する吐出条件設定部61を有する。他にも液滴29を吐出する各場所における圧電素子28の駆動波形を設定する吐出計画設定部62を有する。
(カラーフィルターの製造工程)
次に、上述した液滴吐出装置6を使って、吐出ヘッド22から基板2に吐出してカラーフィルターを製造する工程について図面に沿って説明する。図5は、液滴吐出装置6を用いてカラーフィルターを製造する製造工程を示すフローチャートである。また、図6は、カラーフィルターの製造工程において、膜形成部としての各色の着色膜5の外形形状と吐出ヘッド22による描画方向(走査方向)との関係を説明するものであり、カラーフィルターの一部(図2(a)と同じ部分)を拡大して示す模式平面図である。
次に、上述した液滴吐出装置6を使って、吐出ヘッド22から基板2に吐出してカラーフィルターを製造する工程について図面に沿って説明する。図5は、液滴吐出装置6を用いてカラーフィルターを製造する製造工程を示すフローチャートである。また、図6は、カラーフィルターの製造工程において、膜形成部としての各色の着色膜5の外形形状と吐出ヘッド22による描画方向(走査方向)との関係を説明するものであり、カラーフィルターの一部(図2(a)と同じ部分)を拡大して示す模式平面図である。
まず、図5のステップS1において、オペレーターは、基板2をステージ9の載置面11上に載置する。基板2には予め隔壁4が形成されている。隔壁4は、スパッタリングや蒸着などにより金属膜4aを、フォトリソグラフィーなどの法を用いて壁部4bを、それぞれ形成することにより製造することができる。尚、隔壁4を液滴吐出装置6を用いて形成することもできる。
液滴吐出装置6は吸引式の基板チャック機構を駆動させることにより基板2を載置面11に固定する。上述したように、基板2は、図6に示すように、膜形成部としての各着色膜5の平面視で矩形の外形の主たる辺に対して、吐出ヘッド22による描画方向(主走査方向Y)が直角またはそれに近い角度で交差しないように角度を調整してステージ9の載置面11(図3(a)を参照)に固定する。具体的には、平面視で矩形状の各着色膜5の主たる辺(図中では長辺を用いて説明する)に対して、図中二点鎖線で示す吐出ヘッド22の主走査方向(描画方向=Y方向)が交差する角度Rが45°もしくはそれに近い角度となるように、ステージ9の載置面11に基板2が角度を調整して載置される。
そして、基板2が載置されたステージ9を、主走査位置検出装置10を用いて、基板2が吐出ヘッド22のノズル面と対向し次のステップで着色膜5の形成(吐出)を行なえるポジションになるまで移動させ、給材は完了する。
液滴吐出装置6は吸引式の基板チャック機構を駆動させることにより基板2を載置面11に固定する。上述したように、基板2は、図6に示すように、膜形成部としての各着色膜5の平面視で矩形の外形の主たる辺に対して、吐出ヘッド22による描画方向(主走査方向Y)が直角またはそれに近い角度で交差しないように角度を調整してステージ9の載置面11(図3(a)を参照)に固定する。具体的には、平面視で矩形状の各着色膜5の主たる辺(図中では長辺を用いて説明する)に対して、図中二点鎖線で示す吐出ヘッド22の主走査方向(描画方向=Y方向)が交差する角度Rが45°もしくはそれに近い角度となるように、ステージ9の載置面11に基板2が角度を調整して載置される。
そして、基板2が載置されたステージ9を、主走査位置検出装置10を用いて、基板2が吐出ヘッド22のノズル面と対向し次のステップで着色膜5の形成(吐出)を行なえるポジションになるまで移動させ、給材は完了する。
次に、ステップS2において、描画制御部56はステージ9とキャリッジ16とを駆動させることにより液滴29を吐出する場所と対向する場所に吐出ヘッド22を移動させる。そして、吐出制御部59は、予め設定された所定の吐出条件にてノズル24から膜形成部である各色の着色膜5形成領域に所定の色の機能液26の液滴29を吐出して描画をおこない、カラーフィルター1を形成する。
この吐出工程において、本実施形態では、給材工程(ステップS1)でステージ9に基板2を載置する際に、膜形成部としての各着色膜5の平面視で矩形の外形の主たる辺に対して、吐出ヘッド22による描画方向(走査方向)が45°またはそれに近い角度で交差するように角度を調整してステージ9の載置面11に基板2を固定している。これにより、図6に示すように、吐出ヘッド22を主走査方向(描画方向=Y方向)に走査させながら基板2に液滴29を吐出させて膜形成部としての各色の着色膜5を形成するときに、隣接する着色膜5どうしで枠部としての隔壁4を形成する着色膜5の平面視の外形の主たる辺に対して直角または直角に近似な角度で交差しない主走査方向に吐出ヘッド22を走査させながら吐出ヘッド22から液滴29を吐出させて描画を行なう。すると、主たる辺に対して直角に交差する走査方向にて吐出ヘッド22を走査させながら描画を行なう場合に枠部としての隔壁4の幅Gが吐出ヘッド22の通過する長さであるのに対して、隔壁4の上を吐出ヘッド22が通過する長さL(通過時間)を長くすることができる。即ち、吐出ヘッド22の走査方向に沿う方向において、隣接する着色膜5どうしの間隙の長さを隔壁4の幅Gよりも長い長さLに長くすることができる。これにより、隣接する着色膜5の一方に吐出すべき液体の液滴29が隔壁4に着弾してしまった場合に、その液体が他方の着色膜5に流れ込むのを抑えることができるので、隣接する着色膜5の混色不良の発生を抑えることができる。
しかも、本実施形態では、各色の着色膜5の主たる辺に対して、吐出ヘッド22の種走査方向を45°に近い角度にて交差させるように、基板2をステージ9の載置面11に載置しているので、隣接する着色膜5の間の隔壁4を吐出ヘッド22が通過する長さLをより長く確保することができるので、混色不良の抑制効果をより顕著に奏する。
しかも、本実施形態では、各色の着色膜5の主たる辺に対して、吐出ヘッド22の種走査方向を45°に近い角度にて交差させるように、基板2をステージ9の載置面11に載置しているので、隣接する着色膜5の間の隔壁4を吐出ヘッド22が通過する長さLをより長く確保することができるので、混色不良の抑制効果をより顕著に奏する。
ステップS3の描画の終了判断工程において、予定した総ての場所に液滴29を吐出したことを確認するまでステップS6の描画工程が行われる。
ここで、次の描画を続けて実行する場合(ステップS3でYES)、ステップS2の吐出工程に戻って次の描画を行なう。
また、ステップS3において、予定した総ての場所に液滴29を吐出した場合(ステップS3でNO)、ステップS4の除材工程に移行する。ステップS4では、オペレーターが基板チャック機構を解除して基板2を載置面11から次工程(ステップS5)に移動する。
ステップS5では、描画工程S6で基板2に塗布された液体の固化を行なう。固化工程では、例えば、機能液26が塗布された基板2を乾燥装置の内部の乾燥室内の載置台(図示せず)に配置し、乾燥室内に乾燥気体を供給する。次に、乾燥気体は基板2に塗布された機能液26に沿って流動し、このとき、機能液26に含まれる溶媒及び分散媒を乾燥気体に蒸発させて除去することにより、機能液26を乾燥させる。そして、機能液26が乾燥することにより、各色の着色膜が形成される。
以上、説明した工程を経て、基板2に液滴29を吐出してカラーフィルター1を製造する製造工程を終了する。
ここで、次の描画を続けて実行する場合(ステップS3でYES)、ステップS2の吐出工程に戻って次の描画を行なう。
また、ステップS3において、予定した総ての場所に液滴29を吐出した場合(ステップS3でNO)、ステップS4の除材工程に移行する。ステップS4では、オペレーターが基板チャック機構を解除して基板2を載置面11から次工程(ステップS5)に移動する。
ステップS5では、描画工程S6で基板2に塗布された液体の固化を行なう。固化工程では、例えば、機能液26が塗布された基板2を乾燥装置の内部の乾燥室内の載置台(図示せず)に配置し、乾燥室内に乾燥気体を供給する。次に、乾燥気体は基板2に塗布された機能液26に沿って流動し、このとき、機能液26に含まれる溶媒及び分散媒を乾燥気体に蒸発させて除去することにより、機能液26を乾燥させる。そして、機能液26が乾燥することにより、各色の着色膜が形成される。
以上、説明した工程を経て、基板2に液滴29を吐出してカラーフィルター1を製造する製造工程を終了する。
上述したように、本実施形態によれば、基板2に膜形成部としての複数の各色の着色膜5がマトリクス状に配置されたカラーフィルター1の製造工程において、隣接する着色膜5を区画する枠部としての隔壁4を吐出ヘッド22が通過する長さ(時間)を長く確保することにより、混色不良を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、ステージ9の載置面11に対して基板2を載置する角度を調節することにより、膜形成部としての着色膜5の平面視した外形における主たる辺と吐出ヘッド22の主走査方向との交差角度を45°またはそれに近い角度に調整している。したがって、膜形成部(本実施形態では着色膜5)の平面視の外形の形状ごとに、その外形の主たる辺と吐出ヘッド22の走査方向との交差角度を調整すればよいので、上記した本実施形態の効果を奏するパターン形成方法の汎用性を高くすることができる。
また、本実施形態によれば、ステージ9の載置面11に対して基板2を載置する角度を調節することにより、膜形成部としての着色膜5の平面視した外形における主たる辺と吐出ヘッド22の主走査方向との交差角度を45°またはそれに近い角度に調整している。したがって、膜形成部(本実施形態では着色膜5)の平面視の外形の形状ごとに、その外形の主たる辺と吐出ヘッド22の走査方向との交差角度を調整すればよいので、上記した本実施形態の効果を奏するパターン形成方法の汎用性を高くすることができる。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態に係るカラーフィルターの一部(図2(a)、図6と同じ部分)を拡大して示す模式平面図である。なお、上記第1の実施形態と同じ構成については同一符号を付して説明を省略する。
図7は、第2の実施形態に係るカラーフィルターの一部(図2(a)、図6と同じ部分)を拡大して示す模式平面図である。なお、上記第1の実施形態と同じ構成については同一符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、第2の実施形態のカラーフィルター101は、基板2の着色素子3形成面において、枠部としての隔壁4により区画された膜形成部としての着色膜5が縦横ストライプ状に配置されて形成されている。着色素子3は赤、青、緑色の着色膜5により構成され、各色の着色膜5が列毎に配列して配置されている。各色の着色膜5は、平面視した外形が平行四辺形に近似な形状にて形成されている。本実施形態の着色膜5の平面視の外形は、対向する二対の対辺の長さが全て等しい菱形に近似な形状にて形成されている。
本実施形態のカラーフィルター101において、隣接する着色膜5の間で隔壁4を形成する辺(主たる辺)に対して、吐出ヘッド22による描画方向(主走査方向Y)が直角またはそれに近い角度で交差しないようになっている。具体的には、平面視で平行四辺形の各着色膜5の主たる辺に対して、図中二点鎖線で示す吐出ヘッド22の主走査方向(描画方向=Y方向)が交差する角度Rが45°もしくはそれに近い角度に設定されている。
第1の実施形態では、基板2の載置する角度を変えて、着色膜5の主たる辺と吐出ヘッド22の主走査方向との交差角度を調整したのに対して、本実施形態では、載置面11に対する基板2の載置方向が決まっていて、吐出ヘッド22の走査方向(主走査方向)に合わせて基板2を載置する角度を調整できない場合にも対応可能な膜パターンの形成方法を提供するものである。
本実施形態のカラーフィルター101において、隣接する着色膜5の間で隔壁4を形成する辺(主たる辺)に対して、吐出ヘッド22による描画方向(主走査方向Y)が直角またはそれに近い角度で交差しないようになっている。具体的には、平面視で平行四辺形の各着色膜5の主たる辺に対して、図中二点鎖線で示す吐出ヘッド22の主走査方向(描画方向=Y方向)が交差する角度Rが45°もしくはそれに近い角度に設定されている。
第1の実施形態では、基板2の載置する角度を変えて、着色膜5の主たる辺と吐出ヘッド22の主走査方向との交差角度を調整したのに対して、本実施形態では、載置面11に対する基板2の載置方向が決まっていて、吐出ヘッド22の走査方向(主走査方向)に合わせて基板2を載置する角度を調整できない場合にも対応可能な膜パターンの形成方法を提供するものである。
第2の実施形態のカラーフィルター101およびその形成方法によれば、膜形成部としての着色膜5の平面視の外形が矩形またはそれに近似な形状であって、それら着色膜5の各辺が、同じく平面視で矩形の基板2の外形と平行または直角である場合であり、且つ、基板2を載置する角度を吐出ヘッド22の走査方向(主走査方向)に応じて自由に変更することができない場合であっても、本発明の効果を享受することができる。即ち、膜形成部としての着色膜5の平面視の外形が平行四辺形に近似な形状であるので、ステージ9上への基板2の載置角度を調整しなくても、各着色膜5の主たる辺に対して、吐出ヘッド22の走査方向が直角またはそれに近い角度で交差しないようにすることができる。
また、着色膜5の外形が平行四辺形に近似な形状であることから、その外形の主たる辺は、互いに平行で長さの等しい二組の対辺であり、二組の対角の大きさも互いに等しいことから、吐出ヘッド22の走査方向と直角に交差しない角度にしてバランスよく配置することができる。
しかも、本実施形態では、着色膜5の外形形状は、平行四辺形のうち、2対の対辺の全てが同じ長さであり、線対称な形状である菱形またはそれに近似な外形形状にて形成されているので、各辺が吐出ヘッド22の走査方向と直角でなく鋭角な角度で交差するようにして、よりバランスよく配置することができる。
したがって、隣接する膜形成部としての各色着色素子の着色膜5の間に形成される枠部としての隔壁4の上を吐出ヘッド22が通過する長さL(通過時間)を長くして、隣接する着色膜5間の混色不良の発生をより顕著に抑制することが可能なパターン形成方法を提供することができる。
また、着色膜5の外形が平行四辺形に近似な形状であることから、その外形の主たる辺は、互いに平行で長さの等しい二組の対辺であり、二組の対角の大きさも互いに等しいことから、吐出ヘッド22の走査方向と直角に交差しない角度にしてバランスよく配置することができる。
しかも、本実施形態では、着色膜5の外形形状は、平行四辺形のうち、2対の対辺の全てが同じ長さであり、線対称な形状である菱形またはそれに近似な外形形状にて形成されているので、各辺が吐出ヘッド22の走査方向と直角でなく鋭角な角度で交差するようにして、よりバランスよく配置することができる。
したがって、隣接する膜形成部としての各色着色素子の着色膜5の間に形成される枠部としての隔壁4の上を吐出ヘッド22が通過する長さL(通過時間)を長くして、隣接する着色膜5間の混色不良の発生をより顕著に抑制することが可能なパターン形成方法を提供することができる。
===その他の実施の形態===
上記の実施形態は、主としてプリンターについて記載されているが、その中には、印刷装置、記録装置、液体の噴射装置、印刷方法、記録方法、液体の噴射方法、印刷システム、記録システム等の開示が含まれていることは言うまでもない。
上記の実施形態は、主としてプリンターについて記載されているが、その中には、印刷装置、記録装置、液体の噴射装置、印刷方法、記録方法、液体の噴射方法、印刷システム、記録システム等の開示が含まれていることは言うまでもない。
また、一実施形態としてのプリンター等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
また、上記実施の形態においては、液体の一例であるインクを噴射(吐出)する液滴吐出装置(インクジェットプリンター)6を用いて表示装置としてのカラーフィルター1を製造する方法について詳細に説明したが、これに限定されるものではなく、インク以外の他の液体を噴射(吐出)する液体噴射(吐出)装置に具体化することも可能である。例えば、有機ELディスプレイ等の他の表示装置の製造に用いることも可能である。
また、上記実施の形態においては、液滴吐出装置6(インクジェットプリンター)の一例として、ノズルを備えたヘッドが媒体に対して所定方向に移動して該ノズルからインクを噴射するシリアルプリンターを挙げたが、これに限定されるものではなく、例えば、ノズルを備えた移動しないラインヘッドに対し前記所定方向に移動する媒体に該ノズルからインクを噴射するラインプリンターであってもよい。
また、上記実施の形態においては、隣接する膜形成領域の間には枠部としての隔壁が形成されている構成を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、隣接する膜形成領域の間を予め撥液化処理を行って、撥液領域を形成する場合や、隔壁や撥液領域等の形成を行わずに基板上に膜パターンの形成を行う場合であっても同様の効果を有する。
また、上記実施の形態においては、隣接する膜形成領域の間には枠部としての隔壁が形成されている構成を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、隣接する膜形成領域の間を予め撥液化処理を行って、撥液領域を形成する場合や、隔壁や撥液領域等の形成を行わずに基板上に膜パターンの形成を行う場合であっても同様の効果を有する。
1,101…膜パターンを備えたカラーフィルター、2…基板、3…膜パターンとしての着色素子、3a…赤色素子列、3b…青色素子列、3c…緑色素子列、4…枠部としての隔壁(バンク)、4a…金属膜、4b…壁部、5…膜形成部としての着色膜、5a…赤色着色膜、5b…青色着色膜、5c…緑色着色膜、6…液滴吐出装置、7…基台、7a…上面、8…案内レール、9…ステージ、10…主走査位置検出装置、11…載置面、12…支持台、13…案内部材、14…収容タンク、15…案内レール、16…キャリッジ、17…副走査位置検出装置、18…ヘッドユニット、22…吐出ヘッド、23…ノズルプレート、24…ノズル、25…キャビティ、26…液体としての機能液、27…振動板、28…圧電素子、29…液滴、41…制御装置、42…CPU、43…メモリー、44…主走査駆動装置、45…副走査駆動装置、46…入出力インターフェイス、47…データバス、48…ヘッド駆動回路、49…入力装置、50…表示装置、51…プログラムソフト、52…吐出位置データ、53…駆動電圧データ、54…駆動波形データ、55…吐出計画データ、56…描画制御部、57…主走査制御部、58…副走査制御部、59…吐出制御部、61…吐出条件設定部、62…吐出計画設定部。
Claims (5)
- 基板を載置する載置部と、液体を吐出する吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドを保持するキャリッジと、を備え、前記キャリッジと前記載置部とを所定の走査方向に相対的に走査させながら前記吐出ヘッドから前記基板に前記液体を吐出させる液滴吐出装置を用いて、
膜形成部が複数配置された膜パターンを前記基板に形成する膜パターンの形成方法であって、
前記膜形成部の平面視の外形を形成する主たる辺と前記走査方向との交差角度が鋭角または鈍角となるように前記キャリッジを走査させながら描画を行なうことを特徴とする膜パターンの形成方法。 - 請求項1に記載の膜パターンの形成方法において、
前記主たる辺と前記走査方向との交差角度が45°またはそれに近似な角度であることを特徴とする膜パターンの形成方法。 - 請求項1または2に記載の膜パターンの形成方法において、
前記載置部に対して前記基板を載置する角度により前記主たる辺と前記走査方向との交差角度を調整することを特徴とする膜パターンの形成方法。 - 請求項1または2に記載の膜パターンの形成方法において、
前記膜形成部の外形が平行四辺形またはそれに近似な形状であることを特徴とする膜パターンの形成方法。 - 請求項4に記載の膜パターンの形成方法において、
前記膜形成部の形状が菱形またはそれに近似な形状であることを特徴とする膜パターンの形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012226665A JP2014076437A (ja) | 2012-10-12 | 2012-10-12 | 膜パターンの形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012226665A JP2014076437A (ja) | 2012-10-12 | 2012-10-12 | 膜パターンの形成方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=50782230
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JP2012226665A Pending JP2014076437A (ja) | 2012-10-12 | 2012-10-12 | 膜パターンの形成方法 |
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-
2012
- 2012-10-12 JP JP2012226665A patent/JP2014076437A/ja active Pending
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