JP2014074541A - 誘導加熱乾燥装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】誘導加熱乾燥装置1は、渦巻き形状に形成された複数の第1誘導加熱コイル21Aが配列された第1誘導加熱コイル群2Aと、渦巻き形状に形成された複数の第2誘導加熱コイル21Bが、第1誘導加熱コイル群2Aに対して略平行に重なって配列された第2誘導加熱コイル群2Bとを備えている。第1誘導加熱コイル群2Aにおいて強い磁力線が発生する部位と、第2誘導加熱コイル群2Bにおいて強い磁力線が発生する部位とは、面方向において互いにずれている。誘導加熱乾燥装置1は、複数の第1誘導加熱コイル21Aと複数の第2誘導加熱コイル21Bとに、通電するタイミングをずらして交互に繰り返し通電を行う。
【選択図】図1
Description
一方、乾燥炉を用いて乾燥を行う際には、乾燥炉内の温度分布が不均一になったり、塗膜の外面が内面よりも先に乾くことによって塗装の品質に影響が生じたり、塗装面に埃が付着したりする問題が生じるおそれがある。
渦巻き形状に形成された複数の第1誘導加熱コイルが、上記車両ボディの形状に沿って、面方向に互いに隣接して板状に配列された第1誘導加熱コイル群と、
渦巻き形状に形成された複数の第2誘導加熱コイルが、上記第1誘導加熱コイル群に対して略平行に重なって、面方向に互いに隣接して板状に配列された第2誘導加熱コイル群と、を備えており、
互いに隣接する上記第1誘導加熱コイルは、互いに逆巻き方向に通電して、互いに対向する外周部分における同じ方向に電流を流して、該外周部分に、他の部分よりも強い磁力線を発生させるよう構成されており、
互いに隣接する上記第2誘導加熱コイルは、互いに逆巻き方向に通電して、互いに対向する外周部分における同じ方向に電流を流して、該外周部分に、他の部分よりも強い磁力線を発生させるよう構成されており、
上記第1誘導加熱コイル群において強い磁力線が発生する部位と、上記第2誘導加熱コイル群において強い磁力線が発生する部位とは、面方向において互いにずれており、
上記複数の第1誘導加熱コイルと上記複数の第2誘導加熱コイルとに異なるタイミングで通電を行うよう構成されていることを特徴とする誘導加熱乾燥装置にある(請求項1)。
互いに隣接する第1誘導加熱コイルに互いに逆巻き方向に通電することにより、第1誘導加熱コイルの互いに対向する外周部分には同じ方向に電流が流れ、他の部分よりも強い磁力線が発生する。また、互いに隣接する第2誘導加熱コイルに互いに逆巻き方向に通電することにより、第2誘導加熱コイルの互いに対向する外周部分には同じ方向に電流が流れ、他の部分よりも強い磁力線が発生する。また、第1誘導加熱コイル群において強い磁力線が発生する部位と、第2誘導加熱コイル群において強い磁力線が発生する部位とが面方向において互いにずれており、複数の第1誘導加熱コイルと複数の第2誘導加熱コイルとに、タイミングをずらして通電を行う。
それ故、上記誘導加熱乾燥装置によれば、車両ボディにおける広範囲の部分を、均一に加熱することができる。
上記誘導加熱乾燥装置において、上記面方向とは、上記車両ボディの形状に沿った面の方向のことをいう。
上記誘導加熱乾燥装置は、上記複数の第1誘導加熱コイルと上記複数の第2誘導加熱コイルとに交互に繰り返し通電を行うよう構成されていてもよい(請求項2)。
この場合には、車両ボディにおける広範囲の部分を、より均一に安定して加熱することができる。
なお、略半ピッチ分だけ一方向にずれていることが意味するものは、完全な半ピッチ分だけ一方向にずれている場合だけでなく、例えば、1/3〜2/3のピッチ分だけ一方向にずれている場合も含むものとする。
この場合には、使用される鋼板が厚くて熱容量が大きい、車両ボディの底部を、短時間で効果的に加熱することができる。
この場合には、誘導加熱乾燥装置においては、第1電源装置によって印加する交流電圧の位相と、第2電源装置によって印加する交流電圧の位相とをずらすのではなく、第1誘導加熱コイルに通電を行う時間帯と、第2誘導加熱コイルに通電を行う時間帯とをずらす。そのため、第1誘導加熱コイル群による車両ボディの底部の誘導加熱と、第2誘導加熱コイル群による車両ボディの底部の誘導加熱とを別々に繰り返し行って、第1電源装置及び第2電源装置に必要とされる電力のピーク値を抑えることができる。
本例の誘導加熱乾燥装置1は、図1、図2に示すごとく、車両ボディ3に対して誘導加熱を行って、その表面を乾燥させるものである。誘導加熱乾燥装置1は、渦巻き形状に形成された複数の第1誘導加熱コイル21Aが、車両ボディ3の形状に沿って、面方向に互いに隣接して板状に配列された第1誘導加熱コイル群2Aと、渦巻き形状に形成された複数の第2誘導加熱コイル21Bが、第1誘導加熱コイル群2Aに対して略平行に重なって、面方向に互いに隣接して板状に配列された第2誘導加熱コイル群2Bとを備えている。
図1、図2は、車両ボディ3の底部31に誘導加熱乾燥装置1を配置した状態を模式的に示し、図1は、側方から見た状態、図2は、後方から見た状態で示す。同各図に示すごとく、本例の誘導加熱乾燥装置1は、電着塗装等の塗装を行った後の車両ボディ(メインボディ)3の底部31の外側面(下面)311を加熱し、底部31を構成する鋼板における塗装膜を加熱して乾燥させるために用いる。車両ボディ3は、搬送ラインによって、車両ボディ3に塗装が行われる塗装工程から、誘導加熱乾燥装置1によって車両ボディ3の乾燥を行う乾燥工程まで搬送されるようになっている。第1誘導加熱コイル群2A及び第2誘導加熱コイル群2Bによる誘導加熱乾燥装置1は、乾燥工程を形成する搬送ラインの床面に設置されている。そして、車両ボディ3は、誘導加熱乾燥装置1の上方に配置される。
また、屈曲平板形状(立体的形状)を有する、車両ボディ3の底部31に対向する位置においては、底部31の屈曲平板形状に合わせて、各第1誘導加熱コイル21A同士及び各第2誘導加熱コイル21B同士の大きさを適宜異ならせることができ、各第1誘導加熱コイル21Aと各第2誘導加熱コイル21Bとの大きさも、適宜異ならせることができる。
それ故、本例の誘導加熱乾燥装置1によれば、車両ボディ3の底部31の全体を、均一に加熱することができる。
2A 第1誘導加熱コイル群
21A 第1誘導加熱コイル
2B 第2誘導加熱コイル群
21B 第2誘導加熱コイル
211 外周部分
3 車両ボディ
31 底部
Claims (5)
- 車両ボディに対して誘導加熱を行って、その表面を乾燥させる誘導加熱乾燥装置であって、
渦巻き形状に形成された複数の第1誘導加熱コイルが、上記車両ボディの形状に沿って、面方向に互いに隣接して板状に配列された第1誘導加熱コイル群と、
渦巻き形状に形成された複数の第2誘導加熱コイルが、上記第1誘導加熱コイル群に対して略平行に重なって、面方向に互いに隣接して板状に配列された第2誘導加熱コイル群と、を備えており、
互いに隣接する上記第1誘導加熱コイルは、互いに逆巻き方向に通電して、互いに対向する外周部分における同じ方向に電流を流して、該外周部分に、他の部分よりも強い磁力線を発生させるよう構成されており、
互いに隣接する上記第2誘導加熱コイルは、互いに逆巻き方向に通電して、互いに対向する外周部分における同じ方向に電流を流して、該外周部分に、他の部分よりも強い磁力線を発生させるよう構成されており、
上記第1誘導加熱コイル群において強い磁力線が発生する部位と、上記第2誘導加熱コイル群において強い磁力線が発生する部位とは、面方向において互いにずれており、
上記複数の第1誘導加熱コイルと上記複数の第2誘導加熱コイルとに異なるタイミングで通電を行うよう構成されていることを特徴とする誘導加熱乾燥装置。 - 請求項1に記載の誘導加熱乾燥装置において、上記複数の第1誘導加熱コイルと上記複数の第2誘導加熱コイルとに交互に繰り返し通電を行うよう構成されていることを特徴とする誘導加熱乾燥装置。
- 請求項1又は2に記載の誘導加熱乾燥装置において、上記第1誘導加熱コイル群は、四角の渦巻き形状に形成された複数の第1誘導加熱コイルを格子状に配列して形成されており、
上記第2誘導加熱コイル群は、四角の渦巻き形状に形成された複数の第2誘導加熱コイルを格子状に配列して形成されており、
上記複数の第2誘導加熱コイルの配列ピッチは、上記複数の第1誘導加熱コイルの配列ピッチと同じであり、
上記複数の第2誘導加熱コイルは、上記複数の第1誘導加熱コイルに対して略半ピッチ分だけ一方向にずれて配列されていることを特徴とする誘導加熱乾燥装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導加熱乾燥装置において、上記複数の第1誘導加熱コイル及び上記複数の第2誘導加熱コイルは、上記車両ボディの底部の外側面における略全面に配列されていることを特徴とする誘導加熱乾燥装置。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の誘導加熱乾燥装置において、上記複数の第1誘導加熱コイルと上記複数の第2誘導加熱コイルとは、所定の周波数の交流電圧を印加して通電を行う通電時と、該通電を停止して待機する待機時とを、交互に繰り返し実行するよう構成されていることを特徴とする誘導加熱乾燥装置。
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