JP2014074088A - カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体を用いた表面被覆処理粉体、及びそれを含有する粉体分散組成物及び化粧料 - Google Patents
カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体を用いた表面被覆処理粉体、及びそれを含有する粉体分散組成物及び化粧料 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】下記(a)、(b)、(c)及び(d)のラジカル重合性モノマーを反応させて得られるカチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体により表面被覆処理された粉体。(a)下記一般式(I)で表されるラジカル重合性化合物。
(b)四級アンモニウムを有するラジカル重合性化合物。(c)(メタ)アルリル酸又は(メタ)アルリル酸のアルキルエステルのラジカル重合性化合物。(d)(メタ)アルリル酸又は(メタ)アルリル酸のヒドロキシアルキルエステルのラジカル重合性化合物。
【選択図】なし
Description
(1)下記(a)、(b)、(c)及び(d)のラジカル重合性モノマーを反応させて得られるカチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体により表面被覆処理された粉体
(a)下記一般式(I)
(b)下記一般式(II)
(c)下記一般式(IV)
(d)下記一般式(V)
(2)前記カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体が、25℃において99.5%エタノール中に50質量%以上溶解するものである表面被覆処理された粉体、
(3)さらに、被覆処理される粉体が酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化鉄からなる群から選ばれる少なくとも1種である表面被覆処理された粉体、
(4)前記カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体の被覆量が、表面被覆処理された粉体中の0.1〜10質量%である表面被覆処理された粉体に関する。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の表面被覆処理された粉体及び25℃において表面張力が57mN/m以下である溶媒を含有することを特徴とする粉体分散組成物、及び、
(6)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の表面被覆処理された粉体及び/又は上記(5)に記載の粉体分散組成物を含有する化粧料に関する。
本発明に用いられるカチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体は、少なくとも、下記(a)、(b)、(c)及び(d)のラジカル重合性モノマーを反応させて得られる重合体であり、その他、(a)〜(d)以外の共重合可能なモノマーを加えて反応させて得られる重合体を包含し、本発明における(メタ)アクリルとは、アクリル及びメタアクリルを包含することを意味する。
各モノマーの仕込割合は、本発明の効果を奏する限り制限はないが、(a)〜(d)のモノマーの全体に対して、(a)=20〜50質量%、(b)=0.5〜4質量%、(c)及び(d)=46〜79.5質量%であり、(c)/(d)=0.5〜1.5であることが好ましい。
(a)〜(d)以外の共重合可能なモノマーを使用する場合は、(a)〜(d)のモノマーの合計は、モノマー全体の66.5質量%以上であることが好ましい。
なお、本発明において、モノマーの仕込割合とは共重合体中のそれらの組成割合と略同義である。
本発明のカチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体は、25℃において99.5%エタノール中に50質量%以上溶解するものであることが好ましい。
さらに、共重合体を20質量%となるように99.5%エタノールに溶解させたときのエタノール溶液の、25℃においてB型回転粘度計を用いて測定した粘度(単位mPa・s=CS)は、50〜250、好ましくは、70〜150である。
また、本発明のカチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体のTgは、好ましくは、−10〜40℃、さらに好ましくは0〜30℃である。
ここで、Tgは下記のFoxの式で算出したTgの値を示す。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・+Wn/Tgn
上記式において、W1からWnは、毛髪化粧料用基剤の合成に使用されるn種のモノマーの各重量分率を示し、Tg1からTgnは、各モノマーのみが重合して得られるホモポリマーのガラス転移温度を示す。
さらに、本発明のカチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体等の種々の形態を包含する。
(a)一般式(I)で表されるラジカル重合性モノマー
R2は直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜10の2価の飽和炭化水素基を表し、1又は2個のエーテル結合を含んでいてもよい。具体的には、−CH2−,−(CH2)2,−(CH2)5−,−(CH2)10−、−CH2−CH(CH3)−CH2−,−CH2CH2OCH2CH2CH2−,−CH2CH2OCH2(CH3)CH2−,−CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2−などが例示される。
R3は炭素数1〜10の飽和炭化水素基を表し、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基等の炭素数1〜10のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基等の炭素数1〜10のシクロアルキル基;シクロプロピルメチル基、2−シクロプロピルエチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、3−シクロペンチルプロピル基、シクロへキシルメチル基、2−シクロヘキシルエチル基、シクロヘプチルメチル基、シクロオクチルメチル基等の炭素数1〜10のシクロアルキルアルキル基が挙げられる。
mは5〜100の整数を表す。
(b)成分は、下記式(II)又は式(III)で表されるカチオン性化合物から選ばれる少なくとも1種である。
R5、R6、R7は同一又は異なっていてもよく、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基が例示される。
Xは−O−、−NH−、−O−CH2−又は−O−CH2CH(OH)−を表す。
Yは直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基を表し、−CH2−,−(CH2)2,−(CH2)3−,−(CH2)4−,−CH2−CH(CH3)−CH2−等が例示される。
Z−は対アニオンであり、例えば、塩素イオン、臭素イオン、硫酸水素イオン、硝酸イオン、過塩素酸イオン、四フッ化ホウ素イオン、六フッ化リンイオン等が例示される。
R10、R11は同一又は異なっていてもよく、水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基を表し、炭素数1〜18のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基、ラウリル基、トリデシル基、ミリスチル基、n−ペンタデシル基、パルミチル基、ヘプタデシル基、ステアリル基等が例示される。
R13は水素原子又は直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜3のアルキル基を表し、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基が例示される。
R15は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を表し、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシ−n−プロピル基、4−ヒドロキシ−n−ブチル基等が例示される。
その他の共重合可能なモノマーとしては、以下の物が例示される。
((メタ)アクリル系モノマー)
(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸n−へキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸シクロへキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸へプタデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸オレイル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、直鎖状、分岐鎖状又は脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル;アクリロニトリル;アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−t−オクチルアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド;2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド;アミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、メチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)メタアクリルアミド;(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸グリシジル等の、環式化合物とメタ)アクリル酸のエステル類;(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル等の(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸とのモノエステル類;スルホン酸基含有(メタ)アクリルエステル;(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のメタアクリロイルオキシアルキルリン酸モノエステル;(メタ)アクリル酸グリセリル、2−メタアクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、β−カルボキシエチルアクリレート、アクリロイルオキシエチルサクシネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸;1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレン(n=2〜50)グリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレン(n=2〜50)グリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、メチレンビスアクリルアミド、ビスフェノールF EO変性(n=2〜50)ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA EO変性(n=2〜50)ジアクリレート、ビスフェノールS EO変性(n=2〜50)ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリカプロラクトネートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する(メタ)アクリレート等が例示される。
クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸;スチレン等の芳香族ビニル化合物;イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸;マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル等の不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエステル;スルホン酸基含有単量体としては、例えばビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸等のアルケンスルホン酸;α−メチルスチレンスルホン酸等の芳香族ビニル基含有スルホン酸;(メタ)アリルアミン等の1〜3級アミノ基含有不飽和化合物;N,N−ジメチルアミノスチレン等のアミノ基含有芳香族ビニル系化合物;ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン、トリビニルベンゼン等のエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する化合物;エチレン性不飽和二重結合を2個以上有するウレタンオリゴマー;エチレン性不飽和二重結合を2個以上有するシリコーン化合物;酢酸ビニル、ビニルピロリドン等が例示される。
本発明において、上記モノマーの共重合は、特に制限はなく、公知の方法により共重合可能であるが、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等の通常のラジカル重合開始剤の存在下に行うことができ、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、バルク重合法のいずれの方法の適用も可能である。これらの中でも溶液重合法は、得られるグラフト共重合体の分子量を最適範囲に調整することが容易であることより好ましい方法である。用いられる溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸イソブチルなどのエステル類、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール類の1種又は2種以上の混合物が挙げられる。
重合反応は50〜180℃、好ましくは60〜120℃の温度範囲内において行なうことができ、この条件下に5〜10時間程度で完結させることができる。
本発明の表面被覆処理された粉体は、上記カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体を、粉体の表面に被覆処理して使用する。この表面被覆に使用される粉体は、通常、化粧料、塗料、インキ、皮膚外用剤等に用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類等が挙げられる。
具体的には、酸化チタン、黒色酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、シリカ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類;オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカチタン、有機顔料被覆マイカチタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類;ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリウレタンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、N−アシルリジン等の有機粉体類;有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類;微粒子酸化チタン被覆マイカチタン、微粒子酸化亜鉛被覆マイカチタン、硫酸バリウム被覆マイカチタン、酸化チタン含有シリカ、酸化亜鉛含有シリカ等の複合粉体類等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
これらの中でも、被覆処理される粉体が酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化鉄からなる群から選ばれる少なくとも1種であると、上記共重合体の粉体表面への吸着性に優れ、より水性溶媒への分散が良好となり、また優れた耐水性および洗浄性が得られやすいため特に好ましい。
本発明の粉体分散組成物は、上記表面被覆処理された粉体と分散媒を含有する液中分散組成物である。粉体分散物に使用される分散媒としては、25℃で液状を呈するものであり、通常、化粧料、皮膚外用剤、塗料、インキ等に用いられる溶媒であればいずれでもよく、極性や分子量等により特に限定されず、有機溶剤類、油性成分、あるいは多価アルコール、低級アルコール、水等の水性成分、及びこれらの混合物が挙げられる。
具体的には、油性成分としては、揮発性油剤、高級アルコール、炭化水素油、エステル油、脂肪酸類、油脂、シリコーン油などの油性成分を使用でき、例えば、軽質イソパラフィン、環状シリコーン、揮発性ジメチルポリシロキサン等の揮発性油剤;オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、2−デシルテトラデシノール、シトステロール、ラノステロール等の高級アルコール類;流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、ワセリン等の炭化水素類;アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル油類;低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサンフッ素変性ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン等が挙げられる。
水性成分としては、水に可溶な成分であれば何れでもよく、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。
本発明の化粧料は、カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体により表面被覆処理された粉体、あるいは該表面被覆処理粉体を含有する粉体分散組成物を含有することを必須とするが、さらに目的に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、通常、化粧料や医薬部外品、外用医薬品等の製剤に使用される成分、すなわち水(精製水、温泉水、深層水等)、油剤、界面活性剤、金属セッケン、ゲル化剤、粉体、アルコール類、水溶性高分子、皮膜形成剤、樹脂、保湿剤、抗菌剤、香料、消臭剤、塩類、pH調整剤、清涼剤、植物抽出物、ビタミン類、アミノ酸類、ペプタイド類等を配合できる。水性成分、油性成分、粉体等は、上記粉体分散組成物に用いたものと同じものを使用しても良い。
カチオン性界面活性剤としては、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化ジオレイルジメチルアンモニウム、メチル硫酸セチルベヘニルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩、ステアロイルリジンブチルエステル・塩酸塩、N−ヤシ油脂肪酸アシルL−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩、ラウロイル−オルニチンプロピルエステル・酢酸塩等のモノ−N−長鎖アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステル塩、デシルグアニジン酢酸塩、2−グアニジノエチルラウリルアミド塩酸塩、2−グアニジノブチルステアロアミド・DL−ピロリドンカルボン酸塩等のグアニジン誘導体等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、ラウリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノイソプロパノールアミド、ポリオキシプロレンヤシ油脂肪酸モノイソパノールアミド、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ヤシ油脂肪酸カリウム等の高級脂肪酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸塩;テトラデセンスルホン酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸カリウム等のα−オレフィンスルホン酸塩;ドデカン−1,2−ジオール酢酸エーテルナトリウム等のヒドロキシエーテルカルボン酸塩;スルホコハク酸ナトリウムなどのスルホコハク酸等が挙げられる。
ペプタイド類としては、動物、魚、貝、植物由来のいずれでもよく具体的には、コラーゲン及びその誘導体又はそれらの加水分解物、エラスチン及びその誘導体又はそれらの加水分解物、ケラチン及びその誘導体又はそれらの分解物、コムギタンパク及びその誘導体又はそれらの加水分解物、ダイズタンパク及びその誘導体又はそれらの加水分解物等が挙げられる。
糖類としては、ソルビトール、エリスリトール、マルトース、マルチトール、キシリトール、キシロース、トレハロース、イノシトール、グルコース、マンニトール、ペンタエリスリトール、果糖、蔗糖およびそのエステル、デキストリン及びその誘導体、ハチミツ、黒砂糖抽出物等が挙げられる。
これらは、一種又は二種以上を適宜選択又は組み合わせて配合することができる。
本発明の化粧料における当該表面被覆処理粉体の配合割合は、用途に応じて適宜配合可能であるが、化粧料中の配合量は、通常は0.1〜50質量%、好ましくは、1〜20質量%である。
製造実施例1
3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)40g、エチルアクリレート(EA)(注4)31g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)27g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)4g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を87g得た。
赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。
モノマーの仕込割合は以下のとおりである。
MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:31:27:40
(注1)IPA 関東化学株式会社製
(注2)V−601 和光純薬工業株式会社製
(注3)X−24−8201 信越化学工業社製
(注4)EA 関東化学株式会社社製
(注5)HEMA 関東化学株式会社社製
(注6)MAPTAC エボニック・デグサ・ジャパン株式会社製,50%水溶液
3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(注1)50gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−22−174DX)(注7)40g、エチルアクリレート(注4)31g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(注5)27g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(注6)4g、イソプロパノール(注1)170gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を90g得た。
赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。
モノマーの仕込割合は以下のとおりである。
MAPTAC:EA:HEMA:X−22−174DX=2:31:27:40
(注7)X−22−174DX 信越化学工業社製
3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−22−174ASX)(注8)40g、エチルアクリレート(注4)31g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(注5)27g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(注6)4g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を83g得た。
赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。
モノマーの仕込割合は以下のとおりである。
MAPTAC:EA:HEMA:X−22−174ASX=2:31:27:40
(注8)X−22−174ASX 信越化学工業社製
3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)40.4g、エチルアクリレート(注4)27.3g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(注5)31.3g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(注6)2g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を86g得た。
赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。
モノマーの仕込割合は以下のとおりである。
MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:27.3:31.3:40.4
3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(注1)50gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)40g、エチルアクリレート(注4)26g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(注5)30g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(注6)8g、イソプロパノール(注1)120gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を83g得た。
赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。
モノマーの仕込割合は以下のとおりである。
MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=4:26:30:40
3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)20g、エチルアクリレート(注4)41.5g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(注5)36.5g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(注6)4g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を86g得た。
赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。
モノマーの仕込割合は以下のとおりである。
MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:41.5:36.5:20
3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(注1)50gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)50g、エチルアクリレート(注4)23g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(注5)25g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(注6)4g、イソプロパノール(注1)100gを3〜4時間かけて添加した。次いで、IPAに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を96g得た。
赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。
モノマーの仕込割合は以下のとおりである。
MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:23:25:50
3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)40g、エチルアクリレート(EA)(注4)31g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)27g、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド(DADMAC)(注9)3.34g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を87g得た。
赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。
モノマーの仕込割合は以下のとおりである。
DADMAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:31:27:40
(注9)DADMAC 東京化成工業株式会社製,60%水溶液
3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)40g、エチルアクリレート(EA)(注4)30g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)27g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)6g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を89g得た。
赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。
また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、11℃である。
モノマーの仕込割合は以下のとおりである。
MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=3:30:27:40
3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)30g、エチルアクリレート(EA)(注4)35g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)32g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)6g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を88g得た。
赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。
また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、11℃である。
モノマーの仕込割合は以下のとおりである。
MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=3:35:32:30
3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)30g、エチルアクリレート(EA)(注4)36g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)32g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)4g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を88g得た。
赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。
また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、11℃である。
モノマーの仕込割合は以下のとおりである。
MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:36:32:30
3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)30g、エチルアクリレート(EA)(注4)37g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)32g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)2g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を90g得た。
赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。
また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、10℃である。
モノマーの仕込割合は以下のとおりである。
MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:37:32:30
3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−22−174DX)(注7)30g、エチルアクリレート(EA)(注4)36g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)32g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)4g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を86g得た。
赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。
また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、11℃である。
モノマーの仕込割合は以下のとおりである。
MAPTAC:EA:HEMA:X−22−174DX=2:36:32:30
3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)40g、エチルアクリレート(EA)(注4)16g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)42g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)2g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を91g得た。
赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。
また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、30℃である。
モノマーの仕込割合は以下のとおりである。
MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:16.2:42.4:40.4
3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)40g、エチルアクリレート(EA)(注4)27g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)31g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)2g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を88g得た。
赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。
また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、15℃である。
モノマーの仕込割合は以下のとおりである。
MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:27.3:31.3:40.4
3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)20.2g、エチルアクリレート(EA)(注4)65.7g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)13.1g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)2g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を87g得た。
赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。
また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、−10℃である。
モノマーの仕込割合は以下のとおりである。
MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:65.7:13.1:20.2
実施例1
カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体(製造実施例2)5%をエタノールおよびn−ヘキサンを溶媒として用いて、酸化チタン(注10)95%と混合分散しながら溶媒を減圧除去する湿式処理後、乾燥、粉砕を経て、カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体を用いた表面被覆処理酸化チタンを得た。
(注10)TIPAQUE CR−50 石原産業社製
カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体(製造実施例2)0.5%をエタノールおよびn−ヘキサンを溶媒として用いて、酸化チタン(注10)99.5%と混合分散しながら溶媒を減圧除去する湿式処理後、乾燥、粉砕を経て、カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体を用いた表面被覆処理酸化チタンを得た。
カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体(製造実施例2)8%をエタノールおよびn−ヘキサンを溶媒として用いて、酸化チタン(注10)92%と混合分散しながら溶媒を減圧除去する湿式処理後、乾燥、粉砕を経て、カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体を用いた表面被覆処理酸化チタンを得た。
カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体(製造実施例2)30%をイソプロパノールに溶解し、酸化チタン(注10)70%を加えて混合し、加熱下、ロールミルにて混練し、イソプロパノールを揮散させることにより、カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体を用いた表面被覆処理酸化チタンを得た。
アクリル−シリコーン系グラフト共重合体(注11)5%をエタノールおよびn−ヘキサンを溶媒として用いて、酸化チタン(注10)95%と混合分散しながら溶媒を減圧除去する湿式処理後、乾燥、粉砕を経て、アクリルシリコーン系グラフト共重合体を用いた表面被覆処理酸化チタンを得た。
(注11)KP−540 信越化学工業社製
メチルシラノールトリPEG−8−ヤシ油脂肪酸グリセリン、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体の10:1混合物5%を水及びアルコール混合液を溶媒として用いて、酸化チタン(注10)95%と混合分散しながら溶媒を減圧除去する湿式処理後、乾燥、粉砕を経て、カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体を用いた表面被覆処理酸化チタンを得た。
[分散性]
実施例1の表面処理粉体0.5gを表1に示す各種分散媒30mlに添加し、規格瓶に入れ、5分間超音波処理(BRANSONIC 1510J−DTH 42kHz)した分散物を作成し、再度手で30回振とう後、底面積1cm2、高さ30cmの沈降管に移し入れ、直後、15分後、1日後の粉体分散状態を、白濁分散層の高さで目視評価した。結果を表1に示す。分散媒の表面張力は、自動接触角計DM−500(協和界面科学社製)を用いて懸濁法にて、25℃における表面張力を3回測定した値の平均値を用いた。
(評価基準)
◎ 1日後に白濁分散層が95%以上
○ 15分後に白濁分散層が95%以上
△ 15分後に白濁分散層が95%以下
× 直後から分散不良
実施例1の表面処理粉体及び比較例1〜2の表面処理粉体、未処理の酸化チタン(注10)(比較例3)各0.01gをウレタンマット2×2cm2に塗布した後、塗布膜の色値(L値;明度)を測定した。その後、6L/minの流水に1分間さらし、5分間、室温で自然乾燥し、再度塗布膜の明度を測定した。その初期値との差を下記評価基準で評価した。結果を表2に示す。色値の測定には、分光色差計SE−2000(日本電色工業社製)を用いた。
(評価基準)
◎ 初期値との明度差が1.0未満
○ 初期値との明度差が1.0以上1.5未満
△ 初期値との明度差が1.5以上2.0未満
× 初期値との明度差が2.0以上
実施例1の表面処理粉体及び比較例1〜2の表面処理粉体、未処理の酸化チタン(注10)(比較例3)各0.01gをウレタンマット2×2cm2に塗布した後、6L/minの流水に1分間さらした後、市販の洗顔料を十分泡立て、指で塗布部位を10回擦って流水で洗浄した。その後5分間、室温で自然乾燥し、塗布膜の明度を測定した。粉体を塗っていないウレタンマットの明度(流水と洗浄のみ)をブランクとし、ブランクとの差を下記評価基準にて評価した。結果を表2に示す。
(評価基準)
◎ ブランクとの明度差が0.5未満
○ ブランクとの明度差が0.5以上1.0未満
△ ブランクとの明度差が1.0以上1.5未満
× ブランクとの明度差が1.5以上
実施例5〜7及び比較例4〜6:水中油型コントロール下地化粧料
表3に示す組成及び下記製法にて水中油型コントロール下地化粧料を調整した。得られた化粧料の「化粧持ち」、「洗浄性」、「経時安定性」について下記の方法により評価し、結果を併せて、表3に示した。
(1)成分1〜5ディスパーにて分散し、70℃に加熱する
(2)(1)に成分6〜10を添加混合し、70℃に加熱する
(3)成分11を70℃に加熱する
(4)(3)に(2)を加え、乳化する
(5)(4)に成分12〜18を加え均一に混合する
(6)(5)を冷却する
(7)45℃にて成分19〜23を添加し均一に混合する
(8)(7)を室温まで冷却し、取り出す
[化粧持ち][洗浄性]
専門評価パネル20名により、使用テストを行った。上記実施例4〜6及び比較例4〜6の各試料を顔に塗布し、日常生活を送ってもらい、4時間後に「化粧くずれのなさ」を目視にて評価した。その後、洗顔クリームを用いて洗顔を行い「化粧膜残りのなさ」を目視下にて評価した。それぞれ、下記の評価基準により判定した。
(評価) (判定)
20名中16名以上が良好と回答した :◎
20名中12名以上が良好と回答した :○
20名中6名以上が良好と回答した :△
20名中6名未満が良好と回答した :×
[経時安定性(凝集)]
前記実施例及び比較例の化粧料を6号規格ビンに充填した試料を作成し、試料を安定性加速試験として50℃恒温下にて2週間放置後、25℃に戻した試料の「凝集」についての状態変化を、下記評価基準により判定した。
(評価) (判定)
変化なし :◎
外観に僅かに変化があるが、使用性には問題なし :○
微量の凝集物あり :△
かなり凝集物あり :×
以下に示す組成のパックを下記の方法により製造した。
(成分) (%)
1.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 0.2
2.流動パラフィン 7.0
3.ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル
(20EO,4PO) 1.0
4.1,3−ブチレングリコール 0.1
5.グリセリン 10.0
6.実施例1の表面処理粉体 0.02
7.ヒドロキシエチルセルロース 0.7
8.精製水 残量
9.エタノール 6.0
10.メチルパラベン 0.1
11.香料 適量
(製法)
(1)成分1〜3を80℃にて均一に混合する。
(2)成分4〜11を80℃にて均一に混合する。
(3)(2)に(1)を添加し、乳化する。
(4)(3)を攪拌しながら冷却し、パックを得た。
実施例8のパックは表面処理粉体の分散性が良好なため経時安定性が良好であり、化粧持ち及び洗浄性ともに優れたパックであった。
以下に示す組成の油性アイライナーを下記の方法により製造した。
(成分) (%)
1.セレシンワックス 11.0
2.ポリイソブチレン 16.0
3.ポリエチレンワックス 8.0
4.軽質流動イソパラフィン 残量
5.製造実施例10の共重合体(2%)処理黒酸化鉄 15.0
6.シリコーン処理タルク 5.0
7.メチルパラベン 0.1
8.香料 適量
(製法)
(1)成分1〜4を100℃に加温し、均一混合する。
(2)成分5〜8を80℃に加温し、均一混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、均一に混合する。
(4)(3)をローラーにて処理し、アイライナー(油性系)を得た。
実施例9のアイライナーは表面処理粉体の分散性が良好なため経時安定性が良好であり、化粧持ち及び洗浄性ともに優れたアイライナーであった。
以下に示す組成のアイブロウを下記の方法により製造した。
(成分) (%)
1.アクリル酸アルキル共重合体エマルション(注14) 30.0
2.L−アルギニン 1.0
3.精製水 残量
4.エタノール 15.0
5.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20EO) 0.5
6.1,3−ブチレングリコール 2.0
7.製造実施例1の共重合体(2%)処理黒酸化鉄 0.05
8.黄酸化鉄 0.05
9.ベンガラ 0.25
10.メチルパラベン 0.1
11.香料 適量
(注14)ヨドゾール32A707(45%固形分)(日本NSC社製)
(製法)
(1)成分1〜4を均一に混合する。
(2)成分5〜9をローラーにて処理する。
(3)(1)に(2)、成分10、11を添加後、均一に混合し、アイブロウを得た。
実施例10のアイブロウは表面処理粉体の分散性が良好なため経時安定性が良好であり、化粧持ち及び洗浄性ともに優れたアイブロウであった。
以下に示す組成のO/W型マスカラを下記の方法により製造した。
(成分) (%)
1.ステアリン酸 2.0
2.ミツロウ 10.0
3.セトステアリルアルコール 1.0
4.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20EO) 1.5
5.セスキオレイン酸ソルビタン 0.5
6.トリ−2エチルヘキサン酸グリセリル 5.0
7.製造実施例4の共重合体(5%)処理黒酸化鉄 5.0
8.無水ケイ酸 3.0
9.精製水 残量
10.1,3−ブチレングリコール 10.0
11.トリエタノールアミン 1.5
12.アクリル酸アルキル共重合体エマルション(注15) 30.0
13.エタノール 1.0
14.メチルパラベン 0.1
15.香料 適量
(注15)ヨドゾールGH810(45%固形分)(アクゾノーベル社製)
(製法)
(1)成分1〜3を80℃にて均一に混合する。
(2)成分4〜8をローラーにて処理する。
(3)(1)に(2)を添加し、均一に混合する。
(4)成分9〜15を80℃にて均一に混合する。
(5)(4)に(3)を添加し、乳化する。
(6)(5)を冷却し、マスカラ(O/W)を得た。
実施例11のO/W型マスカラは表面処理粉体の分散性が良好なため経時安定性が良好であり、化粧持ち及び洗浄性ともに優れたO/W型マスカラであった。
以下に示す組成のスティック状口紅を下記の方法により製造した。
(成分) (%)
1.ポリエチレンワックス 7.0
2.マイクロクリスタリンワックス 3.0
3.セレシンワックス 2.0
4.トリ−2エチルヘキサン酸グリセリル 20.0
5.テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 10.0
6.ジメチルポリシロキサン 3.0
7.2−エチルヘキサン酸セチル 残量
8.香料 適量
9.赤202号 0.5
10.黄色4号 2.0
11.実施例1の表面処理粉体 0.5
12.製造実施例5の共重合体(2%)処理黒酸化鉄 0.01
13.フェノキシエタノール 0.2
(製法)
(1)成分1〜7を100℃にて均一に溶解混合する。
(2)(1)に成分8〜13を添加し、均一に混合する。
(3)(2)を容器に流し込み、冷却してスティック状口紅を得た。
実施例12のスティック状口紅は、表面処理粉体の分散性が良好なため経時安定性が良好であり、化粧持ち及び洗浄性ともに優れた口紅であった。
以下に示す組成のW/O型ファンデーションを下記の方法により製造した。
(成分) (%)
1.ポリオキシエチレンメチルシロキサン・ポリオキプロピレンオレイルメチル
シロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(注16) 2.0
2.PEG−3ジメチコン(注17) 1.0
3.ジメチルポリシロキサン 20.0
4.シリコーン処理赤酸化鉄 1.0
5.シリコーン処理黄酸化鉄 1.5
6.製造実施例7の共重合体(5%)処理黒酸化鉄 0.5
7.実施例3の表面処理粉体 10.0
8.シリコーン処理タルク 5.0
9.トリ2−エチルへキサン酸グリセリル 10.0
10.セスキオレイン酸ソルビタン 0.5
11.精製水 残量
12.メントール 0.01
13.1,3−ブチレングリコール 10.0
14.エタノール 5.0
15.メチルパラベン 0.1
16.香料 適量
(注16)KF−6026(信越化学工業社製)
(注17)KF−6015(信越化学工業社製)
(製法)
(1)成分1〜3を均一に混合する。
(2)成分4〜10をローラーにて均一に分散する。
(3)(1)に(2)を添加し、均一混合する。
(4)(3)に成分11〜16を添加、乳化し、W/O型ファンデーションを得た。
実施例13のW/O型ファンデーションは表面処理粉体の分散性が良好なため経時安定性が良好であり、化粧持ち及び洗浄性ともに優れたW/O型ファンデーションであった。
以下に示す組成のO/W型アイカラーを下記の方法により製造した。
(成分) (%)
1.キサンタンガム 0.3
2.ジプロピレングリコール 0.5
3.1,3−ブチレングリコール 10.0
4.エタノール 5.0
5.水酸化ナトリウム 0.06
6.精製水 残量
7.ステアリン酸 0.5
8.流動パラフィン 2.0
9.ジメチルポリシロキサン 2.0
10.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20EO) 0.2
11.セスキオレイン酸ソルビタン 0.1
12.1,3−ブチレングリコール 10.0
13.製造実施例8の共重合体(2%)処理群青 0.5
14.黄酸化鉄 0.2
15.雲母チタン 15.0
16.合成金雲母 5.0
17.メチルパラベン 0.2
18.香料 適量
(製法)
(1)成分1〜6を80℃にて均一に混合する。
(2)成分7〜9を80℃にて均一に混合する。
(3)(1)に(2)を添加し、乳化する。
(4)成分10〜17をローラーにて均一に分散する。
(5)(3)に(4)、成分18を添加し、O/W型アイカラーを得た。
実施例14のO/W型アイカラーは表面処理粉体の分散性が良好なため経時安定性が良好であり、化粧持ち及び洗浄性ともに優れたO/W型アイカラーであった。
以下に示す組成のスティック状コンシーラーを下記の方法により製造した。
(成分) (%)
1.セレシンワックス 8.0
2.ポリエチレンワックス 2.0
3.ジメチルポリシロキサン 5.0
4.2−エチルヘキサン酸グリセリル 5.0
5.ジオクタン酸ネオペンチルグリコール 残量
6.実施例3の表面処理粉体 5.0
7.シリコーン処理赤酸化鉄 1.0
8.シリコーン処理黄酸化鉄 1.5
9.シリコーン処理黒酸化鉄 0.5
10.ラウリン酸亜鉛 5.0
11.フェノキシエタノール 0.2
12.香料 適量
(製法)
(1)成分1〜5を90℃にて加熱溶解する。
(2)(1)に成分6〜11を添加し、ローラーにて均一に分散する。
(3)(2)に成分12を添加し、80℃にて溶解後、容器に充填し、スティック状コンシーラーを得た。
実施例15のスティック状コンシーラーは表面処理粉体の分散性が良好なため経時安定性が良好であり、化粧持ち及び洗浄性ともに優れたスティック状コンシーラーであった。
以下に示す組成の日焼け止め料を下記の方法により製造した。
(成分) (%)
1.製造実施例12の共重合体(3%)処理酸化亜鉛 15.0
2.実施例4の表面処理粉体 10.0
3.セスキイソステアリン酸ソルビタン 1.0
4.トリ−2エチルヘキサン酸グリセリル 10.0
5.パルミチン酸2−エチルヘキシル 5.0
6.デカメチルシクロペンタシロキサン 10.0
7.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 10.0
8.メチルポリシロキサン・セチルメチルポリシロキサン・ポリ(オキシエチレン・
オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体(注18) 2.0
9.精製水 残量
10.塩化ナトリウム 0.2
11.エタノール 5.0
12.メチルパラベン 0.1
13.香料 適量
(注18)ABIL EM90(EVONICGOLDSCHMIDTGMBH社製)
(製法)
(1)成分1〜4をローラーにて均一に分散する。
(2)(1)に成分5〜8を添加し、均一に混合する。
(3)(2)に成分9〜13を添加、乳化し、W/O型日焼け止め料を得た。
実施例16のW/O型日焼け止め料は表面処理粉体の分散性が良好なため経時安定性が良好であり、化粧持ち及び洗浄性ともに優れた日焼け止め料であった。
以下に示す組成の固形粉末型ファンデーションを下記の方法により製造した。
(成分) (%)
1.シリコーン処理酸化チタン 15.0
2.製造実施例3共重合体(2%)処理タルク 残量
3.シリコーン処理ベンガラ 1.0
4.シリコーン処理黄酸化鉄 3.0
5.シリコーン処理黒酸化鉄 0.5
6.マイカ 20.0
7.ナイロン末 2.0
8.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 3.0
9.流動パラフィン 3.0
10.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 3.0
11.メチルパラベン 0.1
12.香料 適量
13.エタノール 1.0
(製法)
(1)成分1〜7、成分11〜13を均一に混合する。
(2)(1)に成分8〜10を添加し、均一に混合する。
(3)(2)をパルベライザーで粉砕する。
(4)(3)を金皿に充填し、固形粉末型ファンデーションを得た。
実施例17の固形粉末型ファンデーションは表面処理粉体の分散性に優れ、滑らかな使用感と付着性に優れるものであり、化粧持ち及び洗浄性にも優れたファンデーションであった。
以下に示す組成のトナー用組成物を下記の方法により製造した。
(成分) (%)
1.イソプロパノール 85.0
2.製造実施例16の共重合体(7%)処理黒酸化鉄 15.0
(製法)
(1)成分1、2をディスパーズミルを用いて分散する。
実施例18のトナー用組成物は、粉体分散性に優れ、仕上がりも美しいトナーであった。
Claims (6)
- 下記(a)、(b)、(c)及び(d)のラジカル重合性モノマーを反応させて得られるカチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体により表面被覆処理された粉体。
(a)下記一般式(I)
(b)下記一般式(II)
(c)下記一般式(IV)
(d)下記一般式(V)
- 前記カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体が、25℃において99.5%エタノール中に50質量%以上溶解するものであることを特徴とする請求項1記載の表面被覆処理された粉体。
- 粉体が、酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化鉄からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面被覆処理された粉体。
- 前記カチオン性(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体の被覆量が、表面被覆処理された粉体中の0.1〜10質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の表面被覆処理された粉体。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の表面被覆処理された粉体及び25℃において表面張力が57mN/m以下である溶媒を含有することを特徴とする粉体分散組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の表面被覆処理された粉体及び/又は請求項5に記載の粉体分散組成物を含有することを特徴とする化粧料。
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