JP2014072285A - トランスデューサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 トランスデューサ1は、エラストマーを含む誘電層と、該誘電層を挟んで配置される電極と、を有する電歪素子2と、少なくとも電歪素子2の表裏一面を被覆するバリア層3、4と、を備える。バリア層3、4は、ブチルゴムおよび吸水性ポリマーを含む吸水層31、41を有する。空気中の水分は、透湿性が低いブチルゴムにより遮断され、吸水性ポリマーに吸収される。トランスデューサ1においては、バリア層3、4の防湿と吸収という二つの作用により、電歪素子2への水分の侵入が抑制される。
【選択図】 図1
Description
電歪素子は、誘電層と電極とを有する。誘電層はエラストマーを含む。エラストマーは、架橋ゴムでも熱可塑性エラストマーでもよい。エラストマーとしては、例えば、NBR、H−NBR、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、イソプレンゴム、天然ゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。また、エポキシ化天然ゴム、カルボキシル基変性水素化ニトリルゴム(XH−NBR)等のように、官能基を導入するなどして変性したエラストマーでもよい。エラストマーとしては、一種を単独で、あるいは二種以上を混合して用いることができる。
バリア層は、少なくとも電歪素子の表裏一面を被覆するように配置される。バリア層は、電歪素子の表面または裏面の一面のみに配置されてもよいが、水分の遮断効果を高めるという観点から、表裏両面に一つずつ配置される態様が望ましい。また、電歪素子の側面も、バリア層に被覆される態様が望ましい。すなわち、電歪素子の全体が、一対のバリア層により被覆される態様が望ましい。
本発明のトランスデューサは、例えば、次の(1)−(5)に従って製造することができる。なお、バリア層を吸水層のみから構成する場合には、(2)、(4)の工程は不要である。
(1)誘電層と、必要に応じてイオン含有層等と、電極と、を積層させて、電歪素子を作製する。
(2)ブチルゴムを含む塗料を基材に塗布し、塗膜を乾燥した後、硬化させて、低透湿層を作製する。
(3)以下のようにして吸水層を作製する。まず、ブチルゴムポリマーに、吸水性ポリマー粉末および必要に応じて架橋剤等を練り込んで、マスターバッチを作製する。次に、マスターバッチを溶剤に溶解して、塗料を調製する。そして、塗料を基材に塗布し、塗膜を乾燥した後、硬化させる。
(4)作製した低透湿層と吸水層とをラミネータ等により一体化して、バリア層を作製する。
(5)電歪素子の表裏一面、または表裏両面にバリア層を配置して、トランスデューサを製造する。
以下に、本発明のトランスデューサの一実施形態であるアクチュエータの構成を説明する。図1に、アクチュエータの厚さ方向断面図を示す。図1に示すように、アクチュエータ1は、電歪素子2と、表側バリア層3と、裏側バリア層4と、を備えている。
吸水性ポリマーの含有量を変更して八種類の吸水層を作製し、各々の応力歪み特性を調べた。まず、塩素化ブチルゴム(JSR(株)製「HT1066」)90質量部と、レギュラーブチルゴム(JSR(株)製「JSR ブチル365」)10質量部と、吸水性ポリマーとして所定量のポリアクリル酸塩粉末((株)日本触媒製「アクアリック(登録商標)CS−S6」、平均粒子径15μm)と、架橋助剤の酸化亜鉛5質量部と、架橋剤(田岡化学工業(株)製「タッキロール(登録商標)201」)10質量部と、をロールにより練り合わせ、マスターバッチを作製した。次に、マスターバッチをトルエンに溶解して、塗料を調製した。そして、調製した塗料を基材に塗布し、塗膜を乾燥させた後、150℃で20分間加熱して、塗膜を硬化させた。得られた塗膜から試験片を作製し、JIS K6251(2010)に準じた引張試験を行って、応力歪み線図を作製した。図2に、各試験片の応力歪み線図を示す。
薄片状フィラーの種類および含有量を変更して四種類の低透湿層を作製し、各々の応力歪み特性を調べた。吸水性ポリマーに代えて薄片状フィラーを配合した以外は、上記吸水層の作製と同様にして、四種類の試験片を作製した。薄片状フィラーとしては、クレー(R.T.Vanderbilt社製「デキシークレー」、Al2O3含有量39.5%)とタルク(日本タルク(株)製「ミクロエース(登録商標)K−1」)とを使用した。作製した試験片を用いて引張試験を行い、各々の応力歪み線図を作製した。図3に、各試験片の応力歪み線図を示す。
バリア層の構成が異なる種々のアクチュエータを製造し、高湿度環境下に3日間静置した場合の誘電層の体積抵抗率を測定して、耐湿性を評価した。
まず、H−NBR膜(厚さ15μm)の表裏両面に、アクリルゴムおよびカーボンブラックを含む一対の電極(厚さ5μm)を形成して、電歪素子を作製した。
各々のアクチュエータを、23℃、湿度90%の高湿度環境下に3日間静置して、誘電層の体積抵抗率を測定した。体積抵抗率は、日置電機(株)製の「LCRハイテスタ3522−50」を用いて測定した。測定時の印加電圧は1Vとした。そして、体積抵抗率が、初期の体積抵抗率より小さくなったものを不良(表2中×印で示す)、初期の体積抵抗率と同じかそれ以上のものを良(表2中○印で示す)と判定した。誘電層の体積抵抗率および判定結果を、前出表2にまとめて示す。
Claims (12)
- エラストマーを含む誘電層と、該誘電層を挟んで配置される電極と、を有する電歪素子と、
少なくとも該電歪素子の表裏一面を被覆し、ブチルゴムおよび吸水性ポリマーを含む吸水層を有するバリア層と、を備えることを特徴とするトランスデューサ。 - 前記バリア層は、ブチルゴムを含む低透湿層と前記吸水層とが積層されてなる請求項1に記載のトランスデューサ。
- 前記バリア層の最外層は、前記低透湿層からなる請求項2に記載のトランスデューサ。
- 前記バリア層は、前記電歪素子の表裏両面に一つずつ配置され、
該電歪素子の全体が、一対の該バリア層により被覆される請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のトランスデューサ。 - 前記バリア層は、前記吸水層を挟んで一対の前記低透湿層が配置される三層構造を有する請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のトランスデューサ。
- 前記低透湿層は、さらに薄片状フィラーを含む請求項2ないし請求項5のいずれかに記載のトランスデューサ。
- 前記薄片状フィラーは、タルク、クレー、モンモリロナイト、合成スメクタイトから選ばれる一種以上である請求項6に記載のトランスデューサ。
- 前記低透湿層は、応力歪み線図において降伏点を持たない請求項6または請求項7に記載のトランスデューサ。
- 前記薄片状フィラーの含有量は、前記低透湿層の前記ブチルゴム100質量部に対して5質量部以上100質量部以下である請求項8に記載のトランスデューサ。
- 前記吸水層は、応力歪み線図において降伏点を持たない請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のトランスデューサ。
- 前記吸水性ポリマーの含有量は、前記吸水層の前記ブチルゴム100質量部に対して5質量部以上150質量部以下である請求項10に記載のトランスデューサ。
- 前記電歪素子の前記電極は、ブチルゴムおよび導電材を含む請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のトランスデューサ。
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