JP2014071280A - 画像記録装置および画像記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】描画データに基づき記録媒体の表面を走査露光することで記録媒体に画像を記録する画像記録装置および画像記録方法において、処理速度を低下させることなく描画品質を向上させる。
【解決手段】ベクタデータとして与えられる原画像データは、RIP(Raster Image Processor)部511でラスタデータに変換される。RIP部511で切り捨てられる小さな画像要素については、欠損検出部512においてこれを検出する。中間データ生成部513においては、欠損となる小画像要素を、データ表現可能な最小サイズの画像要素であってその階調値が元の小画像要素の階調値よりも小さいものに置き換えてデータ表現する。これらを合成したデータを描画データとすることにより、画像の欠損が回避される。
【選択図】図2

Description

この発明は、描画データに基づき記録媒体の表面を走査露光することで記録媒体に画像を記録する画像記録装置および画像記録方法に関するものである。
記録媒体に画像を記録する方法として、感光性を有する記録媒体の表面に、描画データに基づき変調された光を照射して記録媒体表面を露光する技術がある。例えば本願出願人が先に開示した特許文献1は、所定の主走査方向に一定速度で搬送されるガラス基板に回折格子型の光変調素子により変調した光を照射することで、ガラス基板上の感光材料を走査露光して所定のパターンを描画する画像記録装置を開示している。
この技術においては、駆動回路の回路構成上、光変調素子を駆動するための制御信号の変化がベースクロックに同期して行われることから、形成可能な画像の最小線幅もベースクロック周期により制限されている。ただし、制御信号の変化タイミングを必要に応じてベースクロック周期より細かい時間単位で遅延させることで、ベースクロック周期内に複数の画素を形成可能として分解能を高めている。
特開2009−237415号公報
上記従来技術は、基板上の露光位置を主走査方向に変化させてベースクロック期間内に複数画素を形成可能とすることで分解能を高めているが、露光される領域のサイズ自体は依然としてベースクロック周期によって制限されている。このため、露光可能な最小サイズよりも小さい領域を表現することができず、このような小さな領域は光変調素子を駆動するための描画データを作成する段階で切り捨てられていた。また主走査方向における分解能を向上させる他の方策として、走査速度、つまり基板の搬送速度を遅くすることが考えられるが、走査速度に反比例して画像を記録するのに必要な時間が長くなるため、生産性が著しく低下してしまうことになる。このように、画像記録の生産性を維持しつつさらなる描画品質の向上を図る上で、上記従来技術は改善の余地が残されていた。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、描画データに基づき記録媒体の表面を走査露光することで記録媒体に画像を記録する画像記録装置および画像記録方法において、処理速度を低下させることなく描画品質を向上させることのできる技術を提供することを目的とする。
この発明の一の態様は、記録媒体を露光して画像を記録する画像記録装置であって、上記目的を達成するため、前記記録媒体を保持する保持手段と、記録すべき画像に対応する描画データを生成する描画データ生成手段と、前記描画データに基づき、前記保持手段に保持された前記記録媒体の表面に向けて光を照射するとともに前記光を所定の主走査方向に走査して前記記録媒体を走査露光する露光手段とを備え、前記描画データ生成手段は、前記画像を前記主走査方向において同一階調値を有し連続した画像要素に分解したときの各画像要素を、前記露光手段から出射する光の強度および照射タイミングで表した前記描画データを作成し、前記露光手段が前記記録媒体を同一光強度で連続的に露光する露光領域の前記主走査方向における長さの最小値を最小露光サイズとしたとき、前記画像要素のうち前記最小露光サイズより小さい小画像要素については、当該小画像要素の階調値と前記主走査方向において当該小画像要素に隣接する画像要素の階調値との中間値に対応する光強度、および、前記最小露光サイズに対応する照射期間を表す前記描画データを作成するようにしている。
また、この発明の他の態様は、記録媒体を露光して画像を記録する画像記録方法であって、上記目的を達成するため、記録すべき画像に対応する描画データを生成する描画データ生成工程と、前記描画データに基づき、前記記録媒体の表面に向けて光を照射するとともに前記光を所定の主走査方向に走査して前記記録媒体を走査露光する露光工程とを備え、前記描画データ生成工程では、前記画像を前記主走査方向において同一階調値を有し連続した画像要素に分解したときの各画像要素を、前記露光工程において照射する光の強度および照射タイミングで表した前記描画データを作成し、前記記録媒体を同一光強度で連続的に露光する露光領域の前記主走査方向における長さの最小値を最小露光サイズとしたとき、前記画像要素のうち前記最小露光サイズより小さい小画像要素については、当該小画像要素の階調値と前記主走査方向において当該小画像要素に隣接する画像要素の階調値との中間値に対応する光強度、および、前記最小露光サイズに対応する照射期間を表す前記描画データを作成するようにしている。
これらの発明では、従来技術では描画データ作成の段階で切り捨てられていた最小露光サイズより小さい小画像要素を最小露光サイズの画像要素に置き換えて露光する。したがって、小画像要素も切り捨てられることなく画像に表現される。このとき、当該小画像要素の元の階調値と、これに隣接する画像要素の階調値との中間値に対応する光強度で露光することにより、小画像要素が必要以上に強調されてしまうことが防止される。これにより、本発明では、処理速度を低下させることなく描画品質を向上させることが可能である。
ここで、露光手段は、光源と、光源からの光を描画データに基づき変調する光変調器とを有するものであってもよい。このような構成の露光手段として、記録媒体表面の微小な領域を選択的に露光可能なものが実用化されており、これを適用することで、微細なパターンや画像を記録することが可能である。
この場合において、露光手段は、光変調器に与える制御信号を所定のクロック信号に同期して変化させるものであってもよい。このような構成では、クロック信号の周期が主走査方向における分解能を制限する要因となるが、本発明の技術を適用することで、より分解能の高い優れた描画品質を得ることができる。
また、保持手段と露光手段とを相対移動させることで露光手段による走査露光を実現する相対移動手段をさらに備えてもよい。記録媒体を保持した保持手段と露光手段とを相対移動させつつ、描画データで変調された光を露光手段から記録媒体に照射することで、記録媒体に対する走査露光を行うことができる。
また、描画データを生成するのに際して、例えば、小画像要素に対応する描画データに基づいて記録媒体表面に形成される露光領域の重心位置と、小画像要素の記録媒体表面における重心位置との差が最小となるように、照射期間を設定するようにしてもよい。このようにすることで、切り捨てられる小画像要素を精度よく再現することが可能となる。
また例えば、小画像要素の階調値および主走査方向における長さに応じて当該小画像要素に対応する光強度を設定するようにしてもよい。これにより、元の画像における当該小画像要素の占める重みをより忠実に表現した描画を行うことができる。この場合、小画像要素の階調値が小さいほど、またその主走査方向における長さが小さいほど、これに対応する露光領域が小さくなるようにすることが望ましい。例えば、小画像要素の主走査方向における長さが大きいほど、当該小画像要素に対応する描画データにより示される光強度と、当該小画像要素の階調値に対応する光強度との差を小さくする、すなわち当該小画像要素の元の階調値に近い階調値に対応する光強度とすることができる。こうすることで、このような忠実度の高い描画が可能となる。
また例えば、生成された描画データに対し記録媒体における前記画像要素の描画ずれを補正する機能をさらに備え、補正後の描画データに基づき記録媒体を露光するようにしてもよい。装置各部の応答性や記録媒体の光感度の非線形性に起因して、描画データと実際に描画される画像との間にずれが生じることがあり得るが、これを補正することで、さらなる描画品質の向上を図ることが可能である。
この発明によれば、従来技術では描画データ作成の段階で切り捨てられていた最小露光サイズより小さい小画像要素を、最小露光サイズの画像要素に置き換えて、かつ元の階調値に対応する光強度よりも小さな光強度で露光するので、処理速度を低下させることなく描画品質を向上させることができる。
本発明にかかる画像記録装置の一実施形態を示す側面図である。 描画制御部の構成を示すブロック図である。 描画制御部により制御される描画ブロックの構成を示すブロック図である。 描画ブロックに設けられる単位駆動回路を示すブロック図である。 この実施形態における描画単位である画素を説明する図である。 ベクタデータからラスタデータへの変換の例を示す第1の図である。 ベクタデータからラスタデータへの変換の例を示す第2の図である。 露光量と基板上の露光領域の幅との関係を示す図である。 欠損画像要素の復元処理の例を示すフローチャートである。 復元の原理を示す図である。 画像要素を復元するための照射光量の求め方を示す図である。
図1は本発明にかかる画像記録装置の一実施形態を示す側面図である。画像記録装置1は、例えば液晶表示装置用のガラス基板や半導体基板などの各種基板(以下、単に「基板」という)上の感光材料に光を照射して画像を記録する装置であり、基板上に感光材料による所定のパターンを形成するパターン描画装置ということもできる。以下の説明のために、図1に示すようにXYZ直交座標軸を定める。X−Y平面は水平面であり、Z軸は鉛直方向上向きに対応する。
図1に示すように、画像記録装置1は、基台11上に、(+Z)側の主面(以下、「上面」という)Wf上に感光材料の層が形成された基板Wを保持する基板保持部3と、基板保持部3をX方向およびY方向に移動させる移動機構2と、基板保持部3および移動機構2を跨ぐように固定されたフレーム12と、フレーム12に取り付けられて基板W上の感光材料に光Lを照射する光照射部4と、装置各部の動作を制御して所定の描画動作を実行する制御部7とを備える。
基板Wを載置した基板保持部3がY方向に移動しつつ、形成すべき画像の描画データに基づき変調された光Lを光照射部4から基板Wに照射することで、基板W上の感光材料が走査露光され、所定の画像が記録される。以下では、このときの基板Wの移動方向、すなわちY方向を「主走査方向」と、またこれに直交するX方向を「副走査方向」と、必要に応じて称する。
基板保持部3は、基板Wが載置されるステージ31、ステージ31を鉛直軸周りに回転可能に支持する支持プレート33、およびステージ31を鉛直軸周りに回転させるステージ回転機構32を備える。
移動機構2は、基板保持部3の支持プレート33を支持してX方向(副走査方向)に移動させる副走査移動23、副走査機構23を介して支持プレート33を支持するベースプレート24、およびベースプレート24と一体的に基板保持部3をY方向(主走査方向)に連続的に移動させる主走査機構25を備える。画像記録装置1では、移動機構2により、基板保持部3が主走査方向および副走査方向に移動される。
主走査機構25は、ベースプレート24の下側において主走査方向に延びるリニアモータ251およびリニアガイド252を有し、リニアモータ251の可動子251aにベースプレート24が取り付けられている。リニアモータ251の動作により、基板保持部3が所定の速度で主走査方向に滑らかに移動する。
また、図示を省略しているが、この実施形態では、基板保持部3の主走査方向における位置を検出するために、リニアエンコーダ、リニアスケールまたはポジションセンサなどの位置検出手段が設けられている。リニアモータ251の動作によって基板保持部3が主走査方向に一定の主走査速度で移動すると、その移動に伴って位置検出手段からは一定の周期で位置検出信号が出力される。これにより基板保持部3の位置が把握されるとともに、位置検出信号が後述する描画動作の基準クロック信号として利用可能である。
光照射部4は、副走査方向に沿って等ピッチで複数(例えば8つ)配列されてフレーム12に取り付けられる光学ヘッド40を備える。さらに、光照射部4は、各光学ヘッド40に光を供給する光源部45を備える。光源部45は、各光学ヘッド40に接続される光源光学系451、紫外光を出射するUV光源452および光源駆動部453を備える。UV光源452は例えば固体レーザである。制御部7からの制御指令により光源駆動部453が駆動されることでUV光源452から所定の波長の紫外光が出射され、光源光学系451を介して光学ヘッド40へ導かれる。光源光学系451を介した光は、X方向を長手方向とする線状光(光束断面がX方向に延びる線状の光)として光学ヘッド40へ導かれる。
各光学ヘッド40は、光源光学系451を介したUV光源452からの光を下方(−Z方向)に向けて出射する出射部41と、出射部41からの光を空間光変調器43へ導く光学系42と、光学系42を介して照射された出射部41からの光を変調する空間光変調器43と、空間光変調器43からの変調された光を基板Wの上面Wfに設けられた感光材料上へ導く光学系44とを備える。空間光変調器43としては例えば回折格子型の光変調素子をX方向に多数配置されたものを用いることができ、このような製品としては例えばシリコン・ライト・マシーンズ社のGLV(Grating Light Valve;登録商標)技術を用いたものがある。
空間光変調器43に対して、描画ブロック6から駆動電圧が印加される。より具体的には、1つの光学ヘッド40に対して1つずつ描画ブロック6が設けられており、空間光変調器43に設けられた各光変調素子に描画ブロック6から印加される駆動電圧が画像内容に応じて変化する。これにより、各光変調素子から基板Wに照射される光が画像内容に応じて変調される。描画ブロック6は、制御部7から与えられる画像データに基づいて動作する描画制御部5により制御される。なお、空間光変調器の原理およびこれを画像記録装置に応用した場合の基本的な制御方法については前述の特許文献1(特開2009−237415号公報)に詳細に記載されており、本実施形態においても同技術を適用することができるので、ここでは詳しい説明を省略する。
図2は描画制御部の構成を示すブロック図である。また、図3は描画制御部により制御される描画ブロックの構成を示すブロック図である。また、図4は描画ブロックに設けられる単位駆動回路を示すブロック図である。さらに、図5はこの実施形態における描画単位である画素を説明する図である。
以下、描画制御部5および描画ブロック6の構成とその動作について説明するが、ここでは理解を容易にするために、個々の構成要素から全体構成に向かって順に説明する。すなわち、最初に単位駆動回路63の構成および形成可能な画素の構成について図4および図5を参照して説明し、次に単位駆動回路63を含む描画ブロック6の構成について図3を参照して説明する。その後で、描画ブロック6を制御する描画制御部5の構成について図2を参照して説明する。
まず図4を参照して単位駆動回路63の構成を説明する。単位駆動回路63は、光変調器43に設けられた光変調素子430の1チャネル分を駆動するものである。1チャネルの光変調素子430は、可撓リボン431および固定リボン432からなる1対のリボン対を有する。これらのリボン対に対して近接配置された基準面433と可撓リボン431との間に印加される駆動電圧に応じて、可撓リボン431と基準面433との距離が変化し、これにより光変調素子430からの出射光量が変化する。これにより画像の多階調表現が可能となる。各空間光変調器43では、このような光変調素子430が副走査方向に多数(例えば256チャネル)等ピッチで配列されている。
単位駆動回路63は、レジスタ631〜633、カウンタ634、コンパレータ635、D/Aコンバータ636、および、D/Aコンバータ636の出力を光変調素子430の駆動電圧に変換する変換回路(電流源637および抵抗638)を有しており、これらにより出力される駆動電圧が接続パッド639を介して光変調素子430に与えられる。
単位駆動回路63には、動作クロック信号として後述するタイミング制御回路からベースクロックおよびディレイクロックが与えられており、ベースクロックはレジスタ631,633およびカウンタ634に入力される一方、ディレイクロックはカウンタ634に入力される。
これらのクロック信号は、基板保持部3が主走査方向に所定距離だけ移動するごとに周期的に発生する基準クロック信号に同期しており、該基準クロック信号または基板保持部3の主走査速度を制御する際の基準となるマスタークロックを適宜分周もしくは逓倍することによって得られるものである。ディレイクロックの周波数はベースクロックの周波数の整数倍となっている。
レジスタ631には光変調素子430に印加すべき駆動電圧の値を示す駆動電圧データがベースクロックに応答して順次入力されるとともに、ベースクロックに同期してレジスタ631からレジスタ632へ駆動電圧データが出力される。また、レジスタ633には光変調素子430の動作タイミングを調整するためのシフトディレイ数データがベースクロックに応答して順次入力される。
コンパレータ635には、ベースクロックに同期してレジスタ633からシフトディレイ数データが入力される。カウンタ634はディレイクロックをカウントし、ディレイクロックが入力される毎に、カウンタ634におけるカウント数が1ずつカウントアップされてコンパレータ635に出力される。シフトディレイ数データが示す値とカウンタ634からのカウント数とが一致すると、ディレイクロックの周期にシフトディレイ数データが示す値を乗じた時間だけベースクロックに対して遅延したクロック(以下、「シフト済みクロック」という)がコンパレータ635からレジスタ632に入力される。このシフト済みクロックに応じてレジスタ632から駆動電圧データがD/Aコンバータ636に入力され、これによりD/Aコンバータ636から駆動電圧データに対応するアナログ信号が出力される。カウンタ634のカウント数はベースクロックの入力毎にリセットされる。
シフト済みクロック毎の駆動電圧データは光変調素子430を1回駆動する際の目標駆動電圧に対応しており、D/Aコンバータ636からの出力は電流源637に入力されて電流へと変換される。電流源637は一端が抵抗638を介して高電圧Vcc側に接続され、他端が接地される。
電流源637の両端は接続パッド639を介して光変調素子430の可撓リボン431および基準面433に接続される。したがって、駆動電圧データに対応する電圧が電流源637の両端に現れて光変調素子430に印加される。これにより、光変調素子430からの出力光量が駆動電圧データの値に応じて変化する。またその変化タイミングは、シフトディレイ数データの値に応じて時間軸上で変化する。
以上のように、単位駆動回路63は、ディレイクロックの1周期分に対応する基板保持部3の移動距離を最小分解能としつつ、シフトディレイ数データに基づいて光変調素子430の動作位置(動作タイミング)をベースクロックに対応する位置からシフトさせることが可能とされている。
図5(a)はベースクロックおよびディレイクロックと、この画像記録装置1で形成可能な画像の最小単位である画素との関係を示している。図5(a)の上段に示すベースクロックは、上記した単位駆動回路63において駆動電圧データの変化周期を規定しており、シフト済みクロックがベースクロック期間内に1回だけ出力される。このため、光変調素子430の出力光量の遷移はベースクロック期間内に1回だけ可能となっている。したがって、光変調素子430からの光によって基板W上の感光材料を露光してなる露光領域の主走査方向における最小長さは、ベースクロック期間中における基板保持部3の移動に伴う基板Wの主走査方向の移動距離(以下、「単位距離D」と称する)に対応したものとなる。主走査方向において近接する2つの露光領域の間の非露光領域の最小長さも同じである。
ここで、図5(a)の中段に示すように、ディレイクロックの周波数はベースクロック周波数の整数倍(この例では32倍)となっている。そのため、光変調素子430の出力光量の遷移タイミングについては、シフトディレイ数データを設定することによりベースクロック期間内においてディレイクロック周期の整数倍だけシフトさせることが可能である。したがって、露光量の変化に起因する階調レベルの変化位置を画素の境界と考えれば、ベースクロック期間内に複数の画素を配することが可能となる。ここでは、シフトディレイ数データを4段階に設定することにより、図5(a)の下段に示すように、ベースクロック期間内に4つの画素を設定するものとする。すなわち、主走査方向(Y方向)における画素サイズは、図5(b)に示すように、単位距離Dの4分の1となる。図5(b)において、点線で示すグリッド座標は画素の境界を表し、各点線で囲まれる最小の矩形領域が1つの画素に対応している。
一方、副走査方向(X方向)における画素サイズは、副走査方向における光変調素子430の配列ピッチによって定まる。図5(b)に示すように、1対の可撓リボン431および固定リボン432を有する1チャネルの光変調素子430によって1つの画素を形成するとしたとき、副走査方向における画素サイズは光変調素子430の配列ピッチPa(投影光学系が等倍でない場合、その倍率を配列ピッチPaに乗じた値)と等しくなる。一般的には、Nチャネル(Nは自然数)の光変調素子430によって1つの画素を形成するとした場合には、光変調素子430の配列ピッチPaのN倍に投影光学系の倍率を乗じた値が画素サイズとなる。
次に、図3を参照して描画ブロック6の構成を説明する。描画ブロック6では、上記のように構成された単位駆動回路63が、1つの光学ヘッド40における光変調素子430のそれぞれに対して1つずつ設けられている。例えば光学ヘッド40に設けられた空間光変調器43が256チャネルの光変調素子430を有する場合、これに対応する描画ブロック6には256回路の単位駆動回路63が設けられる。
描画ブロック6にはタイミング制御回路64が設けられており、制御部7から与えられる制御信号に基づきクロック信号を生成する。具体的には、基板保持部3の主走査方向への移動に同期して発生する原ディレイクロックを整形、分周または逓倍してディレイクロックおよびベースクロックを生成し、各単位駆動回路63に供給する。また、図示しないクロック発生部から入力される原シフトクロックに基づいて制御されたシフトクロックを生成する。シフトクロックは多重化されたデータを各単位駆動回路63に振り分けるための制御クロックであり、ベースクロック等とは非同期であってもよい。
描画ブロック6には、それぞれ単位駆動回路63の個数に応じた段数(この例では256段)を有するシフトレジスタ61,62が設けられている。シフトレジスタ61には、当該描画ブロック6に設けられた複数の単位駆動回路63のそれぞれに与えるべき駆動電圧データを時系列に並べて多重化した駆動電圧列データと、タイミング制御回路64からのシフトクロックとが入力される。これにより、シフトレジスタ61は、駆動電圧列データを各単位駆動回路63ごとの駆動電圧データに振り分けて各単位駆動回路63に入力する。
同様に、シフトレジスタ62には、当該描画ブロック6に設けられた複数の単位駆動回路63のそれぞれに与えるべきシフトディレイ数データを時系列に並べて多重化したシフトディレイ数列データとシフトクロックとが入力される。これにより、シフトレジスタ62は、シフトディレイ数列データを各単位駆動回路63ごとのシフトディレイ数データに振り分けて各単位駆動回路63に入力する。
図2を参照して描画制御部5の構成を説明する。描画制御部5は、光学ヘッド40の個数に応じて設けられた描画ブロック6のそれぞれに対して、制御部7から与えられる原画像データに基づき作成した当該描画ブロック6に対応する駆動電圧列データおよびシフトディレイ数列データを供給する。
描画制御部5は、基板W上に形成すべき画像を表す原画像データとして制御部7から与えられるベクタデータをラスタデータに変換しそれをランレングスデータとして出力する第1処理部51と、ランレングスデータを空間光変調器43に固有のデータフォーマットに変換して出力する第2処理部52とを備えている。第2処理部52から出力されるデータは駆動電圧列データとシフトディレイ数列データとであり、これらが各描画ブロック6に与えられる。
第1処理部51は、制御部7から与えられるベクタデータを画素単位のラスタデータに変換するRIP(Raster Image Processor)部511と、後述のようにRIP部511で切り捨てられて欠損となる画素を検出する欠損検出部512と、該欠損画素を中間調画素として表現することで欠損による画質劣化を回避する中間調データ生成部513と、その処理に必要な各種データを保存した補正テーブル514と、RIP部511からの出力データに中間調データ生成部513からの出力データを合成して欠損が補償された描画データを生成するデータ合成部516とを備えている。これらの動作については後述する。
第1処理部51から出力される描画データはランレングスデータとなっている。すなわち、描画データでは、主走査方向における画素の並びを、階調値と、当該階調値の画素の連続個数とによって表現することで、第1処理部51から第2処理部52に受け渡されるデータ量を削減している。このうち階調値は、当該データに対応して基板Wに照射される光の強度に反映される。また画素の連続個数は、光照射のタイミングおよび照射期間に反映される。
第1処理部51からランレングスデータを受け取った第2処理部52は、ランレングスデータを画素の階調値に対応する駆動電圧列データと階調変化の位置に対応するシフトディレイ数列データとに変換して出力するデータ変換部521を備えている。データ変換部521はさらに、駆動電圧の変化に対する光変調素子430の応答性や基板W上の感光材料の光感度の非線形性に起因する描画ずれを補正する機能を有する。これを可能とするために、第2処理部52には各種の補正テーブル522が設けられている。なお、第2処理部52およびここでの描画ずれの補正方法としては、例えば前述の特許文献1(図7等)に記載された構成を適用することができるので、ここでは詳しい説明を省略し、続いて第1処理部51の動作について詳述する。
図6および図7はベクタデータからラスタデータへの変換の例を示す図である。より詳しくは、図6(a)はベクタデータにより表される画像の例を画素単位のグリッドに重ねた図であり、図6(b)は当該画像をマッピングしたラスタデータの好ましい例を示す図である。また、図7(a)はRIP部511から出力される欠損を含むラスタデータの例であり、図7(b)は欠損が補償されたラスタデータの例を示す図である。
図6(a)に実線で示す三角形Fを所定の一定階調値で描画する場合を例として採り上げる。この場合、図6(b)に示すように、ベクタデータで表される三角形Fと重なる画素が全て当該階調値で塗り潰されるようなラスタデータが生成されることが望ましい。
ところで、ランレングスデータを出力する一般的なRIPアルゴリズムでは、主走査方向の画素の並び(画素列)ごとに、ベクタデータで表される画像と重なる画素の連続性を抽出することでラスタライズ(ラスタデータ化)が行われる。例えば図6(b)における画素列X1は、Y方向に沿って、白地で表される例えば階調レベル0%の画素6個からなる画像要素、ハッチングで表される例えば階調レベル100%の画素7個からなる画像要素、および階調レベル0%の画素3個からなる画像要素の並びとして表現される。原画像が多階調を有する場合にも、画素の階調値とその連続個数とによってデータ化することが可能である。
一方、別の画素列X2については、階調レベル0%の画素10個からなる画像要素、階調レベル100%の画素3個からなる画像要素、階調レベル0%の画素3個からなる画像要素の並びとして表現されるべきである。しかしながら、前記した構成の描画ブロック6では、4画素の並びにおいて2回以上階調値の変化するパターンに対応する駆動電圧を光変調素子430に伝達することが不可能である。したがって、データ量削減の観点からこのような小さな画素の並びは前後のデータとマージされる。
RIP部511にこのような一般的アルゴリズムを適用した場合、RIP部511から出力されるラスタデータでは4画素の並びにおいて2回以上階調値の変化する小さな画像要素(以下、「小画像要素」という)が欠落し、図7(a)にハッチングを付して示すように、原画像の一部が欠損した状態の描画データが作成されてしまうことになる。このような描画データに基づき描画を行った場合、当然に描画品質の低下を招く。
この問題を解決する1つの方法は、Y方向における基板Wの移動速度、すなわち主走査速度を遅くして、主走査方向における画素サイズを小さくすることである。しかしながら、このようにすると、主走査方向における単位時間当たりの描画長さが短くなり基板W全体への描画に要する時間が大幅に増大するという問題が生じる。
そこで、この実施形態では、図7(b)に示すように、ラスタデータ化により欠落する小画像要素を、表現可能な最小単位である4画素分の画像要素として疑似的に復元し、欠損を補償するようにしている。この場合、欠損部分の画素の元の階調レベルで復元した場合、当該部分が強調されてしまい原画像に対する忠実度が却って低下する場合がある。この実施形態では、図7(b)においてハッチングの濃度を段階的に薄くして示しているように、元の小画像要素の階調レベルと、主走査方向において当該小画像要素に隣接する画像要素の階調レベルとの中間の階調レベルで描画する。つまり、元の小画像要素の階調レベルは100%であるが、主走査方向において隣接する画像要素の階調レベル0%との中間値に対応する光強度で露光することにより、原画像に対する忠実度の低下を抑えている。その原理は次の通りである。
図8は露光量とそれにより形成される基板上の露光領域の幅との関係を示す図である。基板Wに画像やパターンを記録する目的で使用される感光材料では、図8(a)に示すように、露光量がある閾値Ethを超えた領域(図において斜線を付した領域)のみが露光されて変質しパターンを記録することができる。したがって、光の照射範囲が同じであっても、照射光量が多い場合には図において符号Aで示すように広い範囲が露光される一方、照射光量が少なければ、図において符号Bで示すように露光される範囲は狭い。言い換えれば、データ上は本来の画像要素より大きい4画素分として表現されていても、本来より低い階調レベルを与えて低光量で照射することにより、基板W上には小さな画像要素として記録することが可能である、ということである。なお、基板W上における露光量と、それにより露光される露光領域の幅(露光幅)との関係は非線形であり、かつその曲線は感光材料や光の波長等の諸条件によって種々に異なったものとなる。
図8(a)は、小画像要素が主走査方向において隣接する画像要素よりも高い階調値を有する場合の例を示したものである。一方、図8(b)は、小画像要素が隣接する画像要素よりも低い階調値を有する場合を例示している。この場合、符号C1により示すように、原画像における小画像要素の階調レベル(0%)のまま露光した場合、符号C2により示すように、露光領域の間に設けられる非露光領域の幅(非露光幅)が比較的大きくなる。これに対して、符号D1により示すように、小画像要素の階調レベルとこれに隣接する画像要素の階調レベル(100%)との中間値に対応する光強度で露光すれば、符号D2により示すように、露光領域の裾がより広がって、非露光幅をより小さくすることができる。これにより、隣接する画像要素よりも低い階調値を有する小画像要素をより忠実に再現することが可能となる。
上記のような性質を考慮して、原画像に対して高い忠実度を維持しつつ、失われた小画像要素を復元するための処理の一例について、図9ないし図11を参照して説明する。この復元処理は、第1処理部51の欠損検出部512、補正テーブル514を参照する中間調データ生成部513およびデータ合成部515によって実行される。
図9は欠損画像要素の復元処理の例を示すフローチャートである。また図10は復元の原理を示す図である。また図11は画像要素を復元するための照射光量の求め方を示す図である。ここでは、図7(a)における画素列X3における欠損部分を復元する場合を例として説明する。
最初に、欠損検出部512が、原画像データに基づいて、あるいは原画像データとRIP部511からの出力データとの比較に基づいて、ラスタデータにおける欠損部分を検出する(ステップS101)。続いて、図10(a)に示すように、当該欠損部分PのX方向における中心線Cpの長さLpおよび該中心線Cpの重心Gpの位置を求める(ステップS102)。
続いて、中間調データ生成部513が、図10(b)に示すように、中心線Cpの重心Gpと重心が共通し、かつ主走査方向(Y方向)における長さがデータ表現可能な最小単位である4画素分に相当する領域R1を特定する(ステップS103)。ここで、領域R1の境界が画素の境界を示すグリッドと一致しない場合があるので、図10(c)に示すように、主走査方向において領域R1に最も近く、かつその境界がグリッドと一致する領域R2によって領域R1を近似する(ステップS104)。こうして得られた領域R2は、主走査方向において4画素が連続した領域のうち、欠損部分Pの重心Gpに最も近い重心位置を有するものである。この領域R2の位置が、欠損部分を補償するために配置される画像要素の位置を表す。
次に、当該領域R2の階調レベルを決定する。すなわち、使用感光材料について図11(a)に示す露光量と露光幅との関係を予め求めて補正テーブル514に記憶させておき、露光幅が欠損部分Pの長さLpとなる露光量Epを求めて(ステップS105)、当該露光量に対応する階調レベルを領域R2の画像要素に付与した描画データを作成する(ステップS106)。長さLpが画素サイズの整数倍でない場合には、四捨五入によって画素サイズの整数倍に丸めた値を用いてもよい。このように、小画像要素の主走査方向長さはこれに対応する補償用の画像要素の階調レベルに反映される。すなわち、小画像要素の主走査方向長さが長い(つまり最小露光サイズに近い)ほど、補償用の画像要素は小画像要素の元の階調レベルに近い階調レベルを有する。反対に、小画像要素の主走査方向長さが短ければ、補償用の画像要素は小画像要素に隣接する画像要素の階調レベルに近い階調レベルとなる。
こうして得られた補償用の画像要素のデータを、データ合成部515がRIP部511から出力されたラスタデータと合成することで(ステップS107)、欠損部分が補償された描画データが得られる。なお図11(a)において露光量E1は当該欠損部分Pの元の階調値に対応する露光量を示しており、この露光量のまま露光を行った場合、露光幅はL1となって画像の歪みが大きくなる。
こうして得られた描画データは、4画素以内で2回以上の階調変化を含むものではないので、駆動回路の構成により規定されるデータフォーマットに合致している。したがって、全ての情報を各光変調素子430の制御に有効に用いることが可能である。その一方で、このような描画データでは、ラスタデータ化の際に失われる小画像要素に関する情報を近似的に表現することも可能となっている。
このようにすると、ラスタデータ化による欠損部分は、主走査方向において該欠損部分と重心およびサイズが一致したまたはそれに近い画像要素として記録されることとなる。このことは、原画像データに含まれていた画像要素であって本来はデータとして表現できないはずの小さな(主走査方向における長さが短い)ものを画像として基板W上に記録したことと実質的に同じである。そのため、小さな画像要素が欠落するこれまでの技術よりも高分解能で原画像に忠実な画像を、主走査速度を落とすことなく記録することが可能である。
図11(b)においてハッチングを付した領域は、図10(b)に示す欠損部分Pを補償用画像要素に置き換えて描画したときの露光領域を示している。このような露光領域は2画素分の長さを有しており、4画素分の長さにおいて2回の階調変化を示すため従来は描画データとして表現されず描画されなかった領域である。この実施形態では、本来の階調レベルに対応するよりも低い光量で4画素分を露光することで、このような小画像要素を近似した画像要素により表現することが可能である。
また、描画制御部5の第2処理部52以降の構成、すなわち第2処理部52、各描画ブロック6および各単位駆動回路63については、例えば特許文献1にも記載された従来技術の構成を適用することが可能である。そのため、既存のハードウェア構成を活用しながら、従来よりも描画品質の優れた画像を記録することが可能となっている。
なお、図11(a)に示す露光量と露光幅との関係を示す曲線(ここでは「階調強度曲線」という)の運用については、例えば次のようにすることができる。まず階調強度曲線を取得する方法としては、例えば、描画データとして表現可能な最小サイズ(このケースでは4画素分)の主走査方向長さを有するライン状パターンを種々の階調レベルで予め実験的に描画し、描画された線の幅を測定する方法が考えられる。また例えば、パターンのサイズや形状(例えば円形パターン、主走査方向に対して角度が互いに異なる複数の斜線など)を変化させて描画し、画像の形態ごとに階調強度曲線を用意するようにしてもよい。また、露光後の現像により、露光された領域が最終的に画像パターンとして残るポジパターンと、露光されなかった領域が残るネガパターンとでは同一露光量でもパターン幅に差が出ることも考えられるので、これらのパターン別に階調強度曲線を求めて適用するようにしてもよい。
また、画像要素の階調レベルを決定する他の方法として、元の小画像要素の階調レベルおよびその主走査方向長さまたは面積を原画像データから求め、それらの積または比と、補償のために形成される画像要素の階調レベルと4画素分の主走査方向長さまたは面積との積または比とが一定の関係(例えば比例関係)となるように、補償用の画像要素の階調レベルを設定することが考えられる。
以上説明したように、この実施形態では、基板Wが本発明の「記録媒体」に相当しており、ステージ31、光照射部4および保持部移動機構2がそれぞれ本発明の「保持手段」、「露光手段」および「相対移動手段」として機能している。また、光照射部4においては、UV光源452および空間光変調器43がそれぞれ本発明の「光源」および「光変調器」として機能している。また、本実施形態では、描画制御部5が本発明の「描画データ生成手段」として機能している。
また、上記実施形態では、描画制御部5の第1処理部51における処理が本発明の「描画データ生成工程」に相当している。また、光照射部4および描画ブロック6における処理が本発明の「露光工程」に相当している。さらに、描画制御部5の第2処理部52における処理が、本発明の「補正工程」に相当している。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、基板WをY方向に移動させることで光照射部4に対する基板Wの相対移動を実現し、これにより光照射部4からの光Lで基板Wを走査露光している。しかしながら、これに代えて、固定された基板Wに対して光照射部4を移動させることで走査露光を行う構成であってもよい。さらに、基板Wまたは光照射部4のX−Y平面に沿った移動により、もしくは基板Wの移動と光照射部4の移動との組み合わせにより、X方向への走査とY方向への走査とを組み合わせてもよい。
また、上記実施形態では、基板Wを露光するのに回折格子型の空間光変調器43を使用して光を変調しているが、描画データに基づく露光方式はこれに限定されるものではなく、例えばパルスレーザ光とポリゴンミラーとの組み合わせによるものなど、各種のものを適用することが可能である。
また、上記実施形態の描画制御部5では、ベクタデータとして与えられる原画像データをランレングスデータに変換して出力しているが、描画データはランレングスデータとして表現されることを必須とするものではなく、例えばビットマップデータで表現されたものであっても、本発明を適用することが可能である。
また、上記実施形態は、表面に感光材料層が形成された液晶表示装置用のガラス基板や半導体基板などを本発明の記録媒体として用いるものであるが、本発明の記録媒体としてはこれらに限定されず、種々のものを用いることが可能である。
この発明は、描画データに基づき記録媒体の表面を走査露光して記録媒体に画像を記録する画像記録装置および画像記録方法に適用可能であり、特に、主走査方向における処理速度を低下させることなく同方向において高い分解能を必要とする場合に好適なものである。
1 画像記録装置
2 保持部移動機構(相対移動手段)
4 光照射部(露光手段)
5 描画制御部(描画データ生成手段)
6 描画ブロック
31 ステージ(保持手段)
43 空間光変調器(光変調器)
452 UV光源(光源)
W 基板(記録媒体)

Claims (13)

  1. 記録媒体を露光して画像を記録する画像記録装置において、
    前記記録媒体を保持する保持手段と、
    記録すべき画像に対応する描画データを生成する描画データ生成手段と、
    前記描画データに基づき、前記保持手段に保持された前記記録媒体の表面に向けて光を照射するとともに前記光を所定の主走査方向に走査して前記記録媒体を走査露光する露光手段と
    を備え、
    前記描画データ生成手段は、前記画像を前記主走査方向において同一階調値を有し連続した画像要素に分解したときの各画像要素を、前記露光手段から出射する光の強度および照射タイミングで表した前記描画データを作成し、
    前記露光手段が前記記録媒体を同一光強度で連続的に露光する露光領域の前記主走査方向における長さの最小値を最小露光サイズとしたとき、前記画像要素のうち前記最小露光サイズより小さい小画像要素については、
    当該小画像要素の階調値と前記主走査方向において当該小画像要素に隣接する画像要素の階調値との中間値に対応する光強度、および、前記最小露光サイズに対応する照射期間を表す前記描画データを作成する画像記録装置。
  2. 前記露光手段は、光源と、前記光源からの光を前記描画データに基づき変調する光変調器とを有する請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記露光手段は、前記光変調器に与える制御信号を所定のクロック信号に同期して変化させる請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 前記保持手段と前記露光手段とを相対移動させることで前記露光手段による走査露光を実現する相対移動手段を備える請求項1ないし3のいずれかに記載の画像記録装置。
  5. 前記描画データ生成手段は、前記小画像要素に対応する前記描画データに基づいて前記記録媒体表面に形成される露光領域の重心位置と、前記小画像要素の前記記録媒体表面における重心位置との差が最小となる前記照射期間を設定する請求項1ないし4のいずれかに記載の画像記録装置。
  6. 前記描画データ生成手段は、前記小画像要素の階調値および前記主走査方向における長さに応じて当該小画像要素に対応する光強度を設定する請求項1ないし5のいずれかに記載の画像記録装置。
  7. 前記描画データ生成手段は、前記小画像要素の前記主走査方向における長さが大きいほど、当該小画像要素に対応する前記描画データにより示される光強度と、当該小画像要素の階調値に対応する光強度との差を小さくする請求項6に記載の画像記録装置。
  8. 記録媒体を露光して画像を記録する画像記録方法において、
    記録すべき画像に対応する描画データを生成する描画データ生成工程と、
    前記描画データに基づき、前記記録媒体の表面に向けて光を照射するとともに前記光を所定の主走査方向に走査して前記記録媒体を走査露光する露光工程と
    を備え、
    前記描画データ生成工程では、前記画像を前記主走査方向において同一階調値を有し連続した画像要素に分解したときの各画像要素を、前記露光工程において照射する光の強度および照射タイミングで表した前記描画データを作成し、
    前記記録媒体を同一光強度で連続的に露光する露光領域の前記主走査方向における長さの最小値を最小露光サイズとしたとき、前記画像要素のうち前記最小露光サイズより小さい小画像要素については、
    当該小画像要素の階調値と前記主走査方向において当該小画像要素に隣接する画像要素の階調値との中間値に対応する光強度、および、前記最小露光サイズに対応する照射期間を表す前記描画データを作成する画像記録方法。
  9. 前記描画データ生成工程では、前記小画像要素に対応する前記描画データに基づいて前記記録媒体表面に形成される露光領域の重心位置と、前記小画像要素の前記記録媒体表面における重心位置との差が最小となるように、前記照射期間を設定する請求項8に記載の画像記録方法。
  10. 前記描画データ生成工程では、前記小画像要素の階調値および前記主走査方向における長さに応じて当該小画像要素に対応する光強度を設定する請求項8または9に記載の画像記録方法。
  11. 前記描画データ生成工程では、前記小画像要素の前記主走査方向における長さが大きいほど、当該小画像要素に対応する前記描画データにより示される光強度と、当該小画像要素の階調値に対応する光強度との差を小さくする請求項10に記載の画像記録方法。
  12. 前記描画データ生成工程で生成された描画データに対し前記記録媒体における前記画像要素の描画ずれを補正する補正工程を備え、
    前記露光工程では、前記補正工程で補正された前記描画データに基づき前記記録媒体を露光する請求項8ないし11のいずれかに記載の画像記録方法。
  13. 前記露光工程では、光源からの光を前記描画データに基づき光変調器により変調して前記記録媒体に照射する請求項8ないし12のいずれかに記載の画像記録方法。
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