JP2014070962A - 圧力センサ素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイアフラム部の上に位置するデッドスペースを削減し、小型で高感度な圧力センサ素子を提供する。
【解決手段】本発明の圧力センサ素子は、半導体からなる矩形状の基板、前記基板の一面において、薄板化された領域からなる、矩形状のダイアフラム部、前記ダイアフラム部に配された抵抗部、及び、前記基板の一面において、前記ダイアフラム部を除いた外周域に配され、前記抵抗部と電気的に接続された複数の第一導電部、を少なくとも備える。前記4つの抵抗部は、前記ダイアフラム部上に形成された金属配線を介してホイートストンブリッジ回路を構成するように接続されており、前記金属配線は、前記ダイアフラム部の1つのコーナー(角部)を作る(なす)二辺と交差して形成されるとともに、前記ダイアフラム部上における前記金属配線および前記抵抗部は、前記ダイアフラム部の中心に対して、点対称かつ線対称となるように形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧力を検知するための圧力センサ素子に関する。
一般的なピエソ抵抗式圧力センサは、例えば特許文献1に記載のように、シリコンを薄肉に加工したダイアフラム(以下、本明細書では「ダイアフラム部」と呼ぶ)上に抵抗部を4つ形成してブリッジ回路を成し、ダイアフラム部の僥み具合によって変動する抵抗値の変化を検出することで圧力をモニタする。一般的に、ピエソ抵抗式圧力センサは、シリコンに不純物を拡散させることにより形成した半導体から成る抵抗部と、前記抵抗部同士を結線してブリッジ回路を成す金属配線及びチップ外部との電気的接続のためのワイヤボンディング用金属パッドと、シリコンと金属配線との間を絶縁するための絶縁層と、圧力により僥むシリコンから成る薄肉のダイアフラム部と、を少なくとも含む構造になっている。また、特許文献1のように、ダイアフラム部の上に金属配線及び金属パッドを配置しない構造となっているのが通常である。
ダイアフラム部の上に金属配線や金属パッドを形成せずに、ダイアフラム部を避けて形成する理由については、例えば特許文献2にも記載されているように、金属と半導体(シリコン)の膨張係数が違うことなどから温度変化等の要因によって圧力検出に悪影響が出る場合があるからである。
しかしながら、このようにダイアフラム部を避けて金属配線を形成することは、半導体装置を小さく形成し、コストダウンを測りたいという要求に反する。つまり、ダイアフラム部は圧力検知するための重要な部位であるが、その上部に配線をしないという制限を設けることで、配線レイアウトから見るとダイアフラム部は全くのデッドスペースと見ることができる。
しかしながら、前述したとおり、ダイアフラム部の上の金属配線は圧力検知に悪影響を及ぼす場合があるため、ダイアフラム部の上に制限無く配線を形成することは好ましくない。特に、圧力を検知する抵抗部近傍のダイアフラム部に金属配線を形成すると、より不具合が顕著に現れる。一方、金属配線を用いず、高濃度拡散層のみを配線として用いれば、金属と半導体(シリコン)との膨張係数差に起因する圧力検出への悪影響という問題を解決できるが、配線抵抗値が金属に比べて各段に大きくなってしまう、配線自体の温度特性が大きくなる、というような問題があるため別の不具合が生じる。
なお、ダイアフラム部によるデッドスペースを少なくするためにダイアフラム部の形を四角形でなく、円形や、八角形にする方法もあるが、この方法を取るとダイアフラム部の変移量が小さくなり感度が損なわれるため、小型で高感度なセンサの作成には適さない。
特開2011−94967号公報 特公平3−006674号公報
本発明は、このような従来の実情に鑑みて考案されたものであり、ダイアフラム部の上に位置するデッドスペースを削減し、小型で高感度な圧力センサ素子を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の圧力センサ素子は、半導体からなる矩形状の基板、前記基板の一面において、薄板化された領域からなる、矩形状のダイアフラム部、前記ダイアフラム部に配された抵抗部、及び、前記基板の一面において、前記ダイアフラム部を除いた外周域に配され、前記抵抗部と電気的に接続された複数の第一導電部、を少なくとも備えた圧力センサ素子であって、前記4つの抵抗部は、前記ダイアフラム部上に形成された金属配線を介してホイートストンブリッジ回路を構成するように接続されており、前記金属配線は、前記ダイアフラム部の1つのコーナー(角部)を作る(なす)二辺と交差して形成されるとともに、前記ダイアフラム部上における前記金属配線および前記抵抗部は、前記ダイアフラム部の中心に対して、点対称かつ線対称となるように形成されていること、を特徴とする。
本発明の請求項2に記載の圧力センサ素子は、請求項1において、前記外周域のうち、前記基板の一辺に沿った領域に、前記第一導電部が集合して配されていること、を特徴とする。
本発明の請求項3に記載の圧力センサ素子は、請求項2において、前記第一導電部が集合してなる前記基板の一辺に沿った領域は、他の三辺の領域に比べて広い面積を有すること、を特徴とする。
本発明の圧力センサ素子では、抵抗部と接続された金属配線が、ダイアフラム部の1つのコーナー(角部)を作る(なす)二辺と交差して形成されるとともに、抵抗部と金属配線とが、ダイアフラム部の中心に対して、点対称かつ線対称となるように配されている。これによりダイアフラム部において応力が各抵抗部に均等に発生する。このような構造とすることで、金属配線と半導体(シリコン)からなる基板との膨張係数差に起因して4つの抵抗部に加わる応力が不均一となり、その結果、圧力センサの特性が劣化するという問題点を軽減することが可能となる。さらに、本発明では、金属配線をダイアフラム部の上に形成しているので、ダイアフラム部の上に位置するデッドスペースが有効に活用され、その結果、小型で高感度な圧力センサ素子を提供することができる。
本発明に係る圧力センサ素子の第一実施形態を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図。 図1における抵抗部の内部構造を説明する図。 本発明に係る圧力センサ素子の第二実施形態を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図。 本発明に係る圧力センサ素子の第三実施形態を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図。 圧力センサ素子について、金属配線とダイアフラム部との位置関係を示す平面図。 金属配線がダイアフラム部の辺と垂直に交差する箇所と、抵抗部にかかる応力との関係についてシミュレーションした結果を示す図。 金属配線がダイアフラム部の辺と斜めに交差する箇所と、抵抗部にかかる応力との関係についてシミュレーションした結果を示す図。 図6と図7の結果を重ねて示す図。 圧力センサ素子の製造工程を示す断面図。 図9の次工程を示す断面図。 図10の次工程を示す断面図。 図11の次工程を示す断面図。 図12の次工程を示す断面図。 図13の次工程を示す断面図。 図14の次工程を示す断面図。 図15の次工程を示す断面図。 図16の次工程を示す断面図。 図17の次工程を示す断面図。
以下、本発明に係る圧力センサ素子の好適な実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る圧力センサ素子の第一実施形態を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。図1(a)は、図1(b)のA−A部分における断面図である。
図1に示すように、本発明の圧力センサ素子1A(1)は、半導体からなる矩形状の基板2、前記基板2の薄板化された領域からなり、矩形状のダイアフラム部7、前記ダイアフラム部7に配された抵抗部R〜R、及び、前記基板2の一面において、前記ダイアフラム部7を除いた外周域に配され、前記抵抗部R〜Rと電気的に接続された複数の第一導電部9A、を少なくとも備える。
この圧力センサ素子1A(1)は、矩形平板状の第一基板3及び第二基板4を基板2とし、この第二基板4の内面4cにおいて、その中央域αの内部に第一基板3と略平行して広がる空間部5(基準圧力室)を備える。本実施形態では、圧力センサ1A(1)において、前記第二基板4の中央域αに配された凹部4aにより、前記空間部5が構成されている。そして、該空間部5の一方側(第一基板3側)に位置する薄板化された領域をダイアフラム部7(感圧部とも言う。)とする。この感圧部をなす前記第一基板3の外面3bには抵抗部R〜Rが配されている(図1(a)ではR、Rのみ表示)。
図2は、図1の抵抗部R(R〜Rも同一)の内部構造を説明する図である。抵抗部Rには、ピエゾ抵抗素子として機能する2本の高抵抗部(ゲージ)8bが形成されている。また、金属配線9Aと高抵抗部8bの一端とを接続する低抵抗部(リード)8aが形成されている。金属配線9Aの端部をなすパッド部9Apと低抵抗部(リード)8aとは、抵抗部R〜Rを覆う絶縁膜11(図1を参照)に形成されたコンタクトホール9Acを介して接続されている。さらに、2本の高抵抗部の他端どうしを接続する低抵抗部8cが形成されている。
抵抗部R〜Rは、ダイアフラム部7に加わる圧力変動を検出する検出回路(ストレンゲージ)を構成するものであり、金属配線9Aを介して、いわゆるホイートストンブリッジ回路を構成するよう互いが接続されている。それぞれの抵抗部R〜Rは、ダイアフラム部7を除いた外周域βに配された第一導電部10(ワイヤボンディング用金属パッド)までを、金属配線9Aから延設した配線部9Bによって電気的に接続されている。
このような抵抗部R〜Rは、ダイアフラム部7の周縁部に配置すると良い。周縁部においては圧縮と引張の両応力が抵抗部R〜Rに加わり易いので、感度の良い圧力センサ1が得られる。また、各抵抗部R〜Rは、ダイアフラム部7の表面に配されており、例えばシリコン基板中にボロンなどの拡散源を注入することによって形成することができる。
そして本発明の圧力センサ素子1A(1)では、金属配線9Aが、ダイアフラム部7の1つのコーナー(角部)を作る(なす)二辺と交差して形成される。さらに、ダイアフラム部7上においては、抵抗部R〜Rと金属配線9Aとが、ダイアフラム部7の中心に対して、点対称かつ線対称となるレイアウトで配されている。特に、図1の圧力センサ素子1A(1)における金属配線9Aは、ダイアフラム部7の上方において、少なくとも1つの屈曲部を備える例である。
ここで、「点対称かつ線対称となるレイアウト」とは、抵抗部R〜Rと金属配線9Aが、ダイアフラム部7の中心に対して、完全に点対称かつ線対称であることを意味するのではなく、本発明の作用効果を得ることができる程度の対称性ズレは許容可能であることを意味する。
本発明の圧力センサ素子1A(1)では、抵抗部R〜Rと接続される金属配線8が、ダイアフラム部7の1つのコーナー(角部)を作る(なす)二辺と交差して形成される。さらに、前記ダイアフラム部7上においては、前記抵抗部R〜Rと金属配線8とが、前記ダイアフラム部7の中心に対して、点対称かつ線対称となるレイアウトで配されている。これによりダイアフラム部7において応力が各抵抗部R〜Rに均等に発生する。このような構造とすることで、金属配線9Aと半導体(シリコン)からなる基板2との膨張係数差に起因して4つの抵抗部に加わる応力が不均一となり、その結果、ダイアフラム部7の撓みが不均一となることで圧力センサの特性が劣化するという問題点を軽減することが可能となる。また、本発明では、ダイアフラム部7におけるデッドスペースを有効に活用し、小型で高感度な圧力センサ素子1A(1)を提供することができる。
また、前記第一基板3の外面3bにおいて、前記ダイアフラム部7を除いた外周域βには、前記抵抗体R〜Rごとに電気的に接続された第一導電部10(金属パッド)が配されている。したがって、圧力センサ素子1A(1)は、絶対圧センサとして機能する構造を備えている。
また、前記第一基板3の外面3bに配されている配線部9Bは、金属薄膜などを第一基板3の外面3b面上に形成して、さらにフォトリソグラフィによってパターニングすることによって形成することができる。そして、この配線部9Bの一端部は、金属配線9Aを介して抵抗部R〜Rと電気的に接続され、他端部は、第一導電部10と電気的に接続されている。また、この配線部9Bは、抵抗部R〜Rよりも高濃度の拡散源を注入することによって得られる配線を介し、抵抗部R〜Rと電気的に接続してもよい。
第一導電部10を除く第一基板3の外面3b面上には、絶縁材料によって第二絶縁層11を形成することが望ましい。第二絶縁層11を設けることにより、抵抗部R〜Rが第二絶縁層11によって被覆した構造が得られる。
第二絶縁層11は、抵抗部R〜Rの外気との接触を遮断するため、抵抗部R〜Rの耐食性を向上させるとともに、抵抗部R〜Rが空間部5(圧力基準室)を介さずに、直接、外部から受ける機械的な影響による圧力センサ素子の特性変動を抑制する効果も奏する。
なお、本実施形態の圧力センサ素子1A(1)では、前記外周域βのうち、前記基板2の一辺に沿った領域β1に、前記第一導電部10が集合して配されている。特許文献1(特開2011−94967号公報)のように、圧力センサ素子の四隅にパッドを配置すると、圧力センサ素子と信号処理ICとを同一パッケージ内に配置する場合、圧力センサ素子と信号処理ICとをワイヤ接続する際に不具合が生じ易くなる。そのため、圧力センサ素子のパッドは一辺に集合して配置することが好ましい。
第一導電部10を、基板2の一辺に沿った領域β1に集合させることで、導電部をよりダイアフラム部7側に寄せる構造とすることが可能となる。これにより、ダイアフラム部7におけるデッドスペースを少なくすることができる。
このとき、本実施形態の圧力センサ素子1A(1)では、前記第一導電部10が集合してなる前記基板2の一辺に沿った領域β1は、他の三辺の領域に比べて広い面積を有することが好ましい。
これにより、第一導電部10をよりダイアフラム部7側に寄せる構造とすることが可能となる。これにより、ダイアフラム部7におけるデッドスペースを少なくすることができる。
また、図1(b)に示すように、本実施形態の圧力センサ素子1A(1)では、前記外周域βのうち、前記基板2の一辺に沿った領域β1を除いた領域β2に、印字部12が配されていてもよい。
第一導電部10を、基板2の一辺に沿った領域β1に集合させることで、第一導電部10が配置されていない辺にも空きスペースができるため、その領域β2に印字部12を配することで、空きスベースを有効活用することができる。この印字部12としては、例えば、レーザマーカ等によるチップ識別のための印字部12が挙げられる。
さらに、図1(b)に示すように、本実施形態の圧力センサ素子1A(1)では、前記外周域βのうち、前記基板2の一辺に沿った領域β1を除いた領域β2に、検査用の第二導電部13が配されていてもよい。
第一導電部10を、基板2の一辺に沿った領域β1に集合させることで、第一導電部10が配置されていない辺にも空きスペースができるため、その領域β2に検査用の第二導電部13を配することで、空きスベースを有効活用することができる。この第二導電部13としては、例えば、PNジャンクションの検査用パッド等が挙げられる。
なお、ダイアフラム部7の二辺と金属配線9Aとが交差する箇所は、図1に示す構成に限定されるものではなく、例えば図3又は図4に示す構成としてもよい。すなわち、
図3は、本発明に係る圧力センサ素子の第二実施形態を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。図3は、図1と比べて、ダイアフラム部7の四つの角部になるべく距離が近い位置でダイアフラム部7の2辺と金属配線9Aとが交差するように構成した例である。
図4は、本発明に係る圧力センサ素子の第三実施形態を示す図であり、(a)は断面図、(b)は平面図である。図4は、図1及び図3の構成において金属配線9Aが備える屈曲部を持たず、ダイアフラム部7の四つの角部を金属配線8が斜めに横断するように構成した例である。
図2や図3に示すように、ダイアフラム部7の四つの角部になるべく距離が近い位置でダイアフラム部7の2辺と金属配線9Aとが交差するように配置した例と、頂点から離れた位置に金属配線9Aを形成した例(例えば図1)とを比較した場合、ダイアフラム部7の四つの角部に近い位置の方が、圧力によるダイアフラム部7の変移量が少ないため、繰り返し圧力印加等への耐性が向上する。ゆえに、図3又は図4に示す構成は、ダイアフラム部7の変移の影響を受けにくいので、より好ましい。
以下、ダイアフラム部7の二辺と金属配線9Aとが交差する箇所について行った、シミュレーションについて説明する。本シミュレーションにおいては、圧力センサ素子(基板)の形状およびダイアフラム部の形状は共に、平面視したとき正方形を成すものとした。また、金属配線9Aは、ダイアフラム部7の上方において、1つの屈曲部を備えるものとした。
図5は、圧力センサ素子について、金属配線9Aとダイアフラム部7との位置関係を示す平面図である。
金属配線9Aは、ダイアフラム部7の二辺に対し、それぞれ直交している。そして、金属配線8がダイアフラム部8の辺と交差する箇所8aについて、ダイアフラム部7の角部7aからの距離(L)の、ダイアフラム部の辺の長さ(L)に対する割合(%)と、抵抗部に加わる応力との関係についてシミュレーションを行った。
ここで、シミュレーションに用いたパラメータは、圧力センサ素子(基板)のサイズを0.81〜1.44[mm]、ダイアフラム部のサイズを0.25〜0.49[mm]、ダイアフラム部の厚さを5〜20[μm]、圧力センサ素子の厚さを100〜300[μm]の範囲の中から選んで実施した。
このような圧力センサ素子を、常温(例えば22℃)から、150℃まで上昇させた場合に、圧力センサ素子を構成する各部材の熱膨張率の違いにより、抵抗部に加わる応力を計算した。金属配線とダイアフラム部との交差箇所(L/L)を変えて、その場合についてもそれぞれ計算した。その結果を図5に示す。
図6は、金属配線がダイアフラム部の辺と垂直に交差する箇所と、抵抗部にかかる応力との関係についてシミュレーションした結果を示す図である。
図6から明らかなように、金属配線とダイアフラム部との交差箇所(L/L)が、0〜8%の範囲では、抵抗部に加わる応力は0〜0.3Mpaであり、極めて小さく抑えられる。その後、(L/L)が8%を超えると、応力は緩やかに増加していくが、40%を超えると応力は急激に増大する傾向を示した。
したがって、ダイアフラム部のコーナー(角部)から、辺の長さに対し10%以下、好ましくは8%以下の箇所で、ダイアフラム部7の2辺と金属配線9Aとが交差するように形成することがわかった。このように設計すれば、抵抗部に加わる応力を最小限に抑えつつ、ダイアフラム部におけるデッドスペースの削減も図ることが可能となる。
図7は、金属配線がダイアフラム部の辺と斜めに交差する箇所と、抵抗部にかかる応力との関係についてシミュレーションした結果を示す図である。
図7から明らかなように、金属配線とダイアフラム部との交差箇所(L/L)が、0〜12%の範囲では、抵抗部に加わる応力は0〜0.3Mpaであり、極めて小さく抑えられる。その後、(L/L)が12%を超えると、応力は緩やかに増加していくが、25%を超えると応力は急激に増大する傾向を示した。
したがって、ダイアフラム部のコーナー(角部)から、辺の長さに対し12%以下、好ましくは7%以下の箇所で、ダイアフラム部7の2辺と金属配線9Aとが交差するように形成することがわかった。このように設計すれば、抵抗部に加わる応力を最小限に抑えつつ、ダイアフラム部におけるデッドスペースの削減も図ることが可能となる。
図8は、図6と図7の結果を重ねて示す図である。
図8から、図6と図7の結果は同様の傾向を示すことが分かる。ただし、(L/L)が25%以下の範囲で比較した場合、図6の構成より、図7の構成とした方が好ましいことが分かった。逆に、(L/L)が25%を超える範囲で設計せざるを得ない場合には、図7の構成より、図6の構成を採用した方が好ましいことも明らかになった。
次に、このような圧力センサ素子の製造方法について説明する。
図9〜図18は、圧力センサ素子1A(1)の製造工程を示す断面図である。
まず、例えばN型シリコンなどの半導体からなる第二基板4の一面4cにおいて、中央域αに凹部4aを形成する。凹部4aは、例えばDRIE(Deep-Reactive Ion Etching) 法によりエッチングすることで形成することができる。DRIE法とは、エッチングガスに六フッ化硫黄(SF)を用い、高密度プラズマによるエッチングと、側壁へのパッシベーション成膜を交互に行うことにより(Bosch プロセス)、第二基板4を深堀エッチングするものである。なお、凹部4aを形成する方法はDRIE法に限定されるものではなく、RIE法を用いても良いし、酸やアルカリ等の溶液を用いたウェットエッチング、サンドブラスト、レーザ等の物理的加工も可能である。
次に、図9に示すように、第二基板4の凹部4aを形成した面4cに、例えばシリコンからなる第一基板3を貼り合わせる。この貼り合わせは、例えばウエハ直接接合技術などにより行うことができる。この時、貼り合わせの前に、第一基板3や第二基板4を酸化することにより表面に酸化膜を形成し、該酸化膜を介して貼り合わせても良い。なお、これらの接合方法はこれに限定されるものではなく、例えば低融点ガラスを介して接着する方法や、プラズマ接合、ダイレクトボンディングなど、既知の手法を選択することも可能である。
その後、第一基板3の一面3bを研磨等により薄板化して所望の厚さとし、ダイアフラム部7を形成する。第二基板4を薄板化する方法については特に限定されるものではなく、研削及びポリッシング加工に加え、反応性ガスを用いたドライエッチング、薬液を用いたウェットエッチング、または電気化学エッチング等による加工も可能である。
次に、図10に示すように、基板2のダイアフラム部面(第一基板3の外面3b)に第一絶縁層6を形成する、第一絶縁層6としては、SiOなどを使用することができる。第一絶縁層6の形成には、熱酸化法またはCVD法などを用いることができる。
さらに図11に示すように、フォトリソグラフィとエッチングを用いて、必要箇所に開口部6aを形成する。エッチングはウェットエッチングまたはドライエッチングによる。
次に、図12に示すように、第一基板3の外面3bに抵抗部R〜Rを形成する。拡散層は、イオン注入または不純物を基板表面に塗布し、それを熱処理して拡散させる方法で作成する。不純物材料は例えばボロンなどを使用する。このとき、抵抗部R〜Rがホイートストンブリッジ回路を構成するように配する。この抵抗部R〜Rの抵抗値変動をブリッジ回路で検出することで、圧力センサ素子として動作する。
次に、図13に示すように、マスク材料15をフォトリソグラフィによりパターニングする。マスク材料15はフォトレジストなどを使用する。
次に、図14に示すように、第一基板3の外面3bに金属配線9Aを形成する。形成方法は蒸着法またはスパッタリング法などを用いる。配線材料はAlまたはAlを含む合金とする。
特にこのとき、金属配線9Aを、ダイアフラム部7の1つのコーナー(角部)を作る(なす)二辺と交差して形成される。さらに、ダイアフラム部7上においてはダイアフラム部7の中心に対して、抵抗部R〜Rのと、金属配線9Aとが点対称かつ線対称となるレイアウトとなるように形成する。これにより、ダイアフラム部7上の応力分布が均等化され、金属配線9Aがダイアフラム部7上の抵抗部R〜Rに与える影響を軽減することができる。
また、第一基板3の外面3bに低抵抗部(リード)8aを形成してもよい。形成方法は、高抵抗部(ゲージ)8bと同様な手法が適用可能である。低抵抗部(リード)8aは、高抵抗部8bよりも不純物濃度を高くし、抵抗率が小さくなるように形成する。この低抵抗部8aは、ダイアフラム部7上に形成された抵抗部R〜Rと、ダイアフラム部外に形成された金属配線9Aの端部をなすパッド部9Apとを、抵抗部R〜Rを覆う絶縁膜11に形成されたコンタクトホール9Acを介して接続する役割を担う。
そして、図15に示すように、マスク材料15を除去する。
次に、図16に示すように、抵抗部R〜Rを覆うように、第一基板3の外面3bに第二絶縁層11を形成する。そして、フォトリソグラフィによりパターニングし、必要箇所に開口部11aを形成する。このとき、開口部11aはダイアフラム部7の外側とし、この開口箇所が配線部9とのコンタクトホールとなる。第二絶縁層11は、SiOなどを用いる。第二絶縁層11の形成には、通常、CVD法を用いる。
次に、図17に示すように、第二絶縁層11上に、配線部9B及び第一導電部10をなす金属層16を形成する。金属層16の形成方法は蒸着法またはスパッタリング法などを用いる。金属層16の材料はAlまたはAlを含む合金とする。
次に、図18に示すように、フォトリソグラフィとエッチングを用いて金属層16をパターニングし、配線部9B及び第一導電部10を形成する。
このとき、外周域βのうち、基板2の一辺に沿った領域β1に、第一導電部10を集合して形成することにより、ダイアフラム部7におけるデッドスペースを少なくすることができる。
さらに、外周域βのうち、基板2の一辺に沿った領域β1を除いた領域β2に、印字部12或いは検査用の第二導電部13を形成してもよい。第一導電部10を、基板2の一辺に沿った領域β1に集合させることで、それ以外の辺にも空きスペースができるため、その領域β2に印字部12或いは検査用の第二導電部13を形成することで、空きスベースを有効活用することができる。
以上、本発明の圧力センサ素子について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
本発明は、圧力センサ素子に広く適用可能である。
1A(1) 圧力センサ素子、2 基板、3 第一基板、4 第二基板、5 空間部(基準圧力室)、6 第一絶縁部、7 ダイアフラム部、8 抵抗部(R〜R)、8a 低抵抗部、8b 高抵抗部、9A 金属配線、9B 配線部、10 第一導電部、11 第二絶縁部、12 第二導電部、13 印字部。

Claims (3)

  1. 半導体からなる矩形状の基板、
    前記基板の一面において、薄板化された領域からなる、矩形状のダイアフラム部、
    前記ダイアフラム部に配された抵抗部、及び、
    前記基板の一面において、前記ダイアフラム部を除いた外周域に配され、前記抵抗部と電気的に接続された複数の第一導電部、を少なくとも備えた圧力センサ素子であって、
    前記4つの抵抗部は、前記ダイアフラム部上に形成された金属配線を介してホイートストンブリッジ回路を構成するように接続されており、
    前記金属配線は、前記ダイアフラム部の1つのコーナー(角部)を作る(なす)二辺と交差して形成されるとともに、前記ダイアフラム部上における前記金属配線および前記抵抗部は、前記ダイアフラム部の中心に対して、点対称かつ線対称となるように形成されていること、を特徴とする圧力センサ素子。
  2. 前記外周域のうち、前記基板の一辺に沿った領域に、前記第一導電部が集合して配されていること、を特徴とする請求項1に記載の圧力センサ素子。
  3. 前記第一導電部が集合してなる前記基板の一辺に沿った領域は、他の三辺の領域に比べて広い面積を有すること、を特徴とする請求項2に記載の圧力センサ素子。
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