JP2014070313A - 製紙用表面サイズ - Google Patents

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Abstract

【課題】各種の紙に適用した場合にも、サイズ性能を向上することができる製紙用表面サイズ剤を提供する。
【解決手段】親水性不飽和単量体類と疎水性不飽和単量体類からなる共重合体(A)と酸価が5〜50mgKOH/gのアニオン性ポリウレタン(B)を含むことを特徴とする製紙用表面サイズ剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、製紙用表面サイズ剤に関する。
製紙用表面サイズ剤は、紙のインキの滲みをコントロールしたり、印刷適性を付与する目的で、抄紙後に得られたパルプシート表面に塗工される薬品である。
製紙用表面サイズ剤としては、従来よりスチレン−マレイン酸共重合体塩水溶液(例えば、特許文献1)、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体塩水溶液(例えば、特許文献2)、αオレフィン−マレイン酸塩水溶液(例えば、特許文献3)等が広く使用されている。また、上記共重合体塩水溶液の製紙用表面サイズ剤の他に、主成分としてポリウレタンを用いた製紙用表面サイズ剤も知られているが(例えば、特許文献4)、一般的に、サイズ効果が低く、前記のものに代替し得る性能のものは得られていない。
近年、抄紙マシンの高速化に伴い、ゲートロールコーターやロッドメタリングサイズプレスなどの転写型塗工方式を採用した塗工機の高速化が進展している。従前の塗工方式で紙に塗工した場合には高いサイズ効果を示した製紙用表面サイズ剤が、これらの高速塗工機を用いて塗工された場合に十分なサイズ効果を示さないことが多く認められるようになった。
また、近年需要が高まっているDIP(脱インクパルプ)が使用される場合には紙質が劣るため、前記サイズ効果の不足がより顕著なってきており、転写型塗工方式などによる高速塗工に適したものやDIPに対して高いサイズ効果に適し高いサイズ効果が得られる表面サイズ剤が求められている。
特開H08−095282 特開H08−085705 特開H03−014698 特開S63−137918
本発明は、従来の塗工方式に加え、ゲートロールコーターやロッドメタリングサイズプレスなどの転写型塗工方式で高速塗工される場合において優れたサイズ効果を有する製紙用表面サイズ剤を提供することを目的とする。
本出願人は前記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、構成成分として親水性不飽和単量体と疎水性不飽和単量体からなる共重合体(A)と特定酸価のポリウレタンを併用することで、前記の課題を解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、構成成分として親水性不飽和単量体と疎水性不飽和単量体を含む共重合体(A)と酸価が10〜40mgKOH/gのアニオン性ポリウレタン(B)を含むことを特徴とする製紙用表面サイズ剤に関する。
本発明の製紙用表面サイズ剤は、ゲートロールやロッドメタリングサイズプレス等のような転写型塗工方式おいて、各種サイズ効果(特にステキヒトサイズ度、ペン書き適性、インクジェット適性)に優れる。
親水性不飽和単量体類と疎水性不飽和単量体類からなる共重合体(A)(以下、共重合体(A)という)と酸価が10〜40mgKOH/gのアニオン性ポリウレタン(B)(以下、ポリウレタン(B)という)を含むことを特徴とする製紙用表面サイズ剤。
共重合体(A)を構成する親水性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸などの不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸およびこれらの無水物、ジカルボン酸と各1価アルコールとを反応させて得られる半エステルおよびこれらの中和塩、ビニルスルホン酸などが挙げられる。これらの1種を単独で、または2種以上を組合せ用いることができる。これら親水性不飽和単量体の中でも重合性に優れ、サイズ効果も良好なものが得やすいことから、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸半エステルおよびこれらの中和塩が好ましい。
なお、前記中和塩の形成に用いる中和剤としては、アルカリ金属類〔水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等〕、アンモニア類〔アンモニア、炭酸アンモニウム等〕、炭素数1〜12程度の脂肪族アミン類〔モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、モノブチルアミン等〕、脂環族アミン類〔シクロヘキシルアミン等〕、芳香族アミン類〔アニリン等〕などが挙げられ、1種を単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
共重合体(A)を構成する疎水性不飽和単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどのスチレン類、炭素数6〜22の直鎖または分岐のα−オレフィン、アルキル基の炭素数が1〜18の直鎖または分岐の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、エステル置換基が2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基などのヒドロキシアルキル基、ベンジル基、アリル基などの各種官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、炭素数1〜22のアルキルビニルエーテル類などが挙げられる。この中でも、前記親水性不飽和単量体との重合性の観点よりスチレン類およびアルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類が好ましい。
親水性不飽和単量体と疎水性不飽和単量体との使用割合は、共重合体(A)の分散性安定性とサイズ効果のバランスから親水性不飽和単量体:疎水性不飽和単量体を重量比で、親水性不飽和単量体:疎水性不飽和単量体=50:50〜1:99、好ましくは、40:60〜10:90である。前記範囲より、親水性不飽和単量体の比率が高くなると、サイズ効果が低く、親水性不飽和単量体の比率が低くなると、水に溶解しない。
共重合体(A)は、必要により、前記親水性不飽和単量体および疎水性不飽和単量体以外の単量体(以下、その他の単量体という)を使用してもよい。
さらに、共重合体(A)は、必要により、連鎖移動剤および架橋剤を使用することもできる。
連鎖移動剤としては、公知のものを特に制限なく使用することができる。好ましくは、例えば、エタンチオール、プロパンチオールなどの非重合型チオール類およびこれらの中和塩、チオグリコール酸、チオリンゴ酸、ジメチルジチオカルバミン酸などのチオール酸類またはこれらの中和塩、イソプロパノールなどの第2級アルコール類、次亜リン酸ナトリウム塩などの次亜リン酸塩類、ならびに下記一般式(1)の化合物などが挙げられる。これらのなかでも、水溶性(25℃における水への溶解度が0.1g/100g以上)を示す下記一般式(1)の化合物が好ましい。
Figure 2014070313
(式中、Rは水素またはメチル基を、nは1〜4の整数を、Zは水素又はアルカリ金属原子を示す。)一般式(1)の化合物の具体例としては、アリルスルホン酸、アリルスルホン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸アンモニウム塩が挙げられる。連鎖移動剤の使用量としては、共重合体(A)に使用する単量体の総量を100重量部とした場合において、通常0.01〜5重量部程度である。
架橋性モノマーとしては、分子内に複数のラジカル重合性官能基を有し、共重合体に分岐構造を導入できるものであれば、特に制限なく公知のものを使用できる。分子内に複数のラジカル重合性官能基を有するものとしては、2〜4官能性の架橋性モノマーが挙げられる。具体的には、2官能性の架橋性モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、等のジ(メタ)アクリレート類、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミド、ヘキサメチレンビス(メタ)アクリルアミドなどビス(メタ)アクリルアミド類、アジピン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル等のジビニルエステル類、ジアリルジメチルアンモニウム、ジアリルフタレート、ジアリルクロレンデート、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
3官能性のモノマーとしては、1,3,5トリアクリロイルヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルアミン、トリアリルトリメリテート、N,N−ジアリルアクリルアミド等が挙げられる。
4官能性モノマーとしては、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、テトラアリルピロメリテート、N,N,N’,N’−テトラアリル−1,4ジアミノブタン、テトラアリルアミン塩、テトラアリルオキシエタン等があげられる。
これら架橋性モノマーの使用量としては、架橋性モノマーの使用量としては、共重合体(A)に使用する単量体の総量を100重量部とした場合において、通常0.001〜3重量部程度である。
本発明の共重合体(A)の製造方法は、公知の乳化重合法や溶液重合、懸濁重合法により行えばよい。例えば、乳化重合法を採用する場合には、適当な加熱装置と攪拌機を備えた反応容器に、前記疎水性不飽和単量体、親水性不飽和単量体、連鎖移動剤、水、界面活性剤および重合開始剤を加え、攪拌下、所定の温度まで加温して反応させればよい。反応系内における親水性不飽和単量体、疎水性不飽和単量体および必要に応じて用いる架橋剤、連鎖移動剤の合計濃度は、通常10〜35重量%程度とし、温度40〜100℃程度、好ましくは50〜90℃で、1〜10時間程度反応させればよい。
また、溶液重合法、もしくは懸濁重合法を採用する場合には、適当な加熱装置と攪拌機を備えた反応容器に、前記疎水性不飽和単量体、親水性不飽和単量体および必要に応じて用いるその他の単量体を所定量加え、ついで当該容器に有機溶剤もしくは水を加えこれらのモノマー成分を溶解または懸濁させる。反応系内における親水性不飽和単量体、疎水性不飽和単量体および必要に応じて用いる架橋剤、連鎖移動剤の合計濃度は、通常20〜60重量%程度とする。さらに、公知の重合開始剤を添加して混合し、窒素気流中で反応系内を、80〜130℃程度に昇温し、還流下で4時間程度重合反応を行ったのちに中和し、有機溶剤を留去することにより製造することができる。
溶液重合に使用する有機溶剤としては、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等の低級ケトン類、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコールなどのアルコール類等を使用することができる。重合開始剤としては、特に制限されないが、例えば2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2,4−メチルバレロニトリルなどのアゾ化合物、また過酸化ベンゾイル、クメンハイドロパーオキシド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイドなどの有機過酸化物などが挙げられる。重合開始剤の使用量としては、重合速度や、得られる共重合体の分子量などを考慮して適宜決定すればよいが、通常は、共重合体を構成する各単量体全量に対して、0.1〜3重量%程度が好適である。
本発明で使用する共重合体(A)は酸価が50〜450mgKOH/g、好ましくは150〜350mgKOH/gである。共重合体(A)の酸価を50mgKOH/g以上とすることにより共重合体(A)を均一な分散体として取得しやすくなり、酸価を450mgKOH/g以下とすることにより十分なサイズ効果を得ることができる。
本発明で使用するポリウレタン(B)は有機ポリイソシアネート化合物(a)、高分子ポリオール(b)、および、必要に応じて、分子内に少なくとも1個の親水性官能基と少なくとも2個の活性水素基を有する化合物(c)を反応させて得られる。また、必要に応じ特に制限なくこれら(a)〜(c)と反応する化合物を使用してもよい。
ポリウレタン(B)を構成する有機ポリイソシアネート化合物(a)としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、有機ジイソシアネート化合物として、例えば、芳香族系有機ジイソシアネート化合物〔1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等〕;脂肪族系有機ジイソシアネート化合物〔ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等〕;脂環族系有機ジイソシアネート化合物〔シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ダイマージイソシアネート等〕等を例示できる。また、有機トリイソシアネート化合物として、例えば、トリフェニルメタントリイソシアネートやポリメチレンポリフェニルイソシアネート等を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
高分子ポリオール(b)としては、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。具体的には、例えばポリエステルポリオール〔低分子ジオールまたはグリコール(エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4−ブチンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等)と各種二塩基酸(アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等、ダイマー酸、あるいはこれらの無水物等)の脱水縮合物や、環状エステル化合物を開環重合して得られる高分子化合物〕;ポリエーテルポリオール〔酸化エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフラン等の重合体もしくは共重合体等〕;アルキルグリシジルエーテル〔n−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル等〕;ビスフェノールAに酸化エチレンもしくは酸化プロピレンを付加して得られるグリコール;モノカルボン酸グリシジルエステル〔バーサティック酸グリシジルエステル等〕;ポリカーボネートポリオール;ポリブタジエングリコール等を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記化合物(c)としては、少なくとも1個の親水性官能基と少なくとも2個の活性水素含有基を有する化合物であれば、各種公知のものを特に制限なく用いることができる。当該親水性官能基としては、カルボキシル基またはその中和塩、スルホン酸基またはその中和塩、リン酸基またはその中和塩、3級アンモニウム基、および4級アンモニウム基等を例示できる。また、当該活性水素含有基としては、例えば水酸基(−OH)やアミノ基(−NH、−NH)等を例示できる。
前記中和塩は、各種公知の塩基性化合物を用いて形成することができる。具体的には、例えば、アルカリ金属水酸化物〔水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等〕;3級アミン〔トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン等〕;アルカノールアミン〔トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−アルキルジエタノールアミン、N,N’−ジアルキルモノエタノールアミン、N−アルキルジイソプロパノールアミン、N,N’−ジアルキルモノイソプロパノールアミン等〕;アンモニア等を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
カルボキシル基またはその中和塩を有する化合物(c)としては、例えば2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロール吉草酸、2,2−ジメチロールペンタン酸、ジヒドロキシ安息香酸、ラノリン脂肪酸、酒石酸、グルコン酸、糖酸、粘液酸、4,4−ビス(ヒドロキシフェニル)酪酸、4,4−ビス(ヒドロキシフェニル)吉草酸、グルクロン酸や、これらの中和塩を例示できる。これらの中でも特に、イソシアネート基との反応性が優れることや、入手が容易であることから、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸中和塩、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールブタン酸中和塩からなる群より選ばれる少なくとも一つであるのが好ましい。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
スルホン酸基またはその中和塩を有する化合物(c)としては、例えばスルホン酸基含有ポリカルボン酸〔5−ナトリウムスルホイソフタル酸、スルホイソフタル酸、ナトリウムスルホコハク酸等〕、その中和塩またはそのアルキレンオキサイド付加物;スルホン酸基含有ジオール〔ビス(ヒドロキシメチル)スルホン酸やビス(2−ヒドロキシエトキシメチル)スルホン酸等〕やその中和塩等を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
リン酸基またはその中和塩を有する化合物(c)としては、例えば、リン酸基含有ポリカルボン酸〔メチル−2,3−ジカルボキシプロピルリン酸等〕、その中和塩またはそのアルキレンオキサイド付加物;リン酸基含有ジオール〔ビス(ヒドロキシメチル)リン酸、ビス(2−ヒドロキシエトキシメチル)リン酸等〕やその中和塩等を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
3級または4級アンモニウム基を有する化合物(c)としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルエチルアミノ基を含有するジオール;当該ジオールを公知の4級化剤〔ハロゲン化アルキル(例えば、塩化メチル)、ハロゲン化ベンジル(例えば塩化ベンジル)、エピハロヒドリン(例えばエピクロロヒドリン)、ジアルキル硫酸(例えば硫酸ジメチル)等〕で4級化してなるジオール等を例示できる。なお、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に用いるポリウレタン(B)は、さらに重合成分として一般式(1):CH=CRCOOR(式中、Rは、水素原子またはメチル基、Rは炭素数1〜18の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表す。)で表される(メタ)アクリル酸アルキルエステル類(d1)(以下、(d1)成分という)を反応させてアクリルエステル変性ポリウレタンとしてもよい。かかるポリウレタン変性物は、安定した水分散液として得ることができる。
当該(d1)成分の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸イソミリスチルおよび(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、変性に用いる重合成分として(d)成分以外のラジカル重合性単量体(以下、その他の成分という)を併用することができる。その他の成分としては、具体的には、例えば、脂環式(メタ)アクリレート類〔(メタ)アクリル酸2−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロペンチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等〕、芳香族基含有(メタ)アクリレート類〔(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2−フェニルエチル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、スチレン、α−メチルスチレン等〕、ハロゲン元素含有(メタ)アクリレート類〔(メタ)アクリル酸トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸ヘキサフルオロイソプロピル、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル等〕などが挙げられ、これらは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。その他の成分の使用量は、変性に用いる全重合成分の50モル%未満である。
本発明のポリウレタン(B)の製造方法は、公知の方法により行えばよい。例えば、前記有機ポリイソシアネート化合物(a)と高分子ポリオール(b)と化合物(c)成分とを反応させてプレポリマー組成物(B’)とし、次いで該プレポリマー組成物(B’)と化合物(d)とを反応させればよい。
なお、いずれの製造法においても、プレポリマー(B’)を製造する際の反応温度は、通常50〜150℃程度である。また、プレポリマー(B’)と化合物(d)を反応させる際の温度は、通常室温〜90℃程度である。
本発明に用いるポリウレタン(B)の酸価は通常10〜40mgKOH/g、好ましくは10〜30mgKOH/gである。ポリウレタン(B)の酸価が10mgKOH/gを下回る場合はポリウレタンが均一な分散体として取得することができない。またポリウレタン(B)の酸価が40mgKOH/gを超える場合は、耐水性が劣り、加水分解を生じやすく、安定してサイズ効果を発現させることができない。
本発明の製紙用表面サイズ剤の成分である前記共重合体(A)およびポリウレタン(B)の各成分の使用量は、共重合体(A):ポリウレタン(B)=95:5〜30:70重量%、より好ましくは、90:10〜80:20である。共重合体(A)とアニオン性ポリウレタン(B)の使用量をかかる範囲内とすることによって、疎水性と造膜性をバランスよく両立させ、安定したサイズ効果を有するものを得やすくなるためである。
本発明の製紙用表面サイズ剤は、前記共重合体(A)とポリウレタン(B)を特定の割合で混合し、そのまま表面サイズ剤として、直接原紙表面に塗工して使用することもできるが、製紙用表面サイズ剤に各種添加剤、例えば、主として紙力増強剤として使用されるカルボキシメチルセルロース等のセルロース類、ポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド類、アルギン酸ソーダ等の水溶性高分子や、防滑剤、防腐剤、防錆剤、pH調整剤、消泡剤(シリコン系消泡剤等)、増粘剤、充填剤、酸化防止剤、耐水化剤、造膜助剤、顔料、染料等を添加し、水に溶解、希釈させて塗工液を調製し、これを原紙表面に塗工して使用することもできる。塗工液中における表面サイズ剤の使用量は、不揮発分濃度で、通常0.01〜2重量%程度である。
塗工手段は特に限定されず、公知の方法を使用してもよい。例えば、2ロールサイズプレス法、ロッドメタリングサイズプレス法、ゲートロールコーター法、バーコーター法、カレンダー法、スプレー法等の各種手段が挙げられる。これらの中でも、本発明の製紙用表面サイズ剤は、ゲートロールコーターやロッドメタリングサイズプレスなど高速塗工が可能な転写型塗工方式に適する。なお、塗布量(不揮発分換算)は通常、0.001〜2g/m2、好ましくは0.01〜0.5g/m2である。
原紙は特に限定されず、例えば、木材セルロース繊維を原料とする未塗工の紙を用いることができる。また、原紙の原料たる抄紙用パルプとしては、LBKP、NBKP等の化学パルプや、GP、TMP等の機械パルプ、その他古紙パルプ等が挙げられる。これらの中でも、本発明の製紙用表面サイズ剤は、紙質が劣り、従来サイズ効果が発現しにくいとされるDIP(脱インクパルプ)に適するものである。
得られた紙は、記録用紙〔フォーム用紙、PPC用紙、感熱記録原紙、感圧記録原紙等〕、コート紙〔アート紙、キャストコート紙、上質コート紙等〕、包装用紙〔クラフト紙、純白ロール紙等〕、洋紙〔ノート用紙、書籍用紙、印刷用紙、新聞用紙等〕、板紙〔マニラボール、白ボール、チップボール、ライナー等〕などの用途に供される。
合成例
以下、参考例および比較例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお各例中、部および%は特記しない限りすべて重量基準である。
共重合体(A)の合成例1
攪拌機、冷却管、窒素導入管及び温度計を備えたフラスコにイソプロピルアルコール85部、イオン交換水 43部、スチレン 125.9部(全モノマー成分中70%)、80%アクリル酸 67.5部(全モノマー成分中30%)の混合液を窒素気流下に攪拌しながら、70℃まで昇温し、t-ブチルパーオキシ-2エチルヘキサノエート(商品名「パーブチルO」日本油脂株式会社製)を7.3部仕込んだ。更に80〜90℃まで昇温させ、4時間保温し、共重合体を得、ついで、イオン交換水200部、ハイドロキノンを0.045部および48%水酸化カリウム水溶液 51.0部(共重合体中のアニオン性基に対して50モル%相当)仕込み中和し、イソプロピルアルコールを留去する。その後、25%アンモニア水を29.7(共重合体中のアニオン性基に対して50モル%相当)添加し共重合体を溶解し共重合体(A−1)を得た。結果を表1に示す。
共重合体(A)の合成例2
合成例1において、単量体の種類、親水性不飽和単量体の部数を表1に示すように変えた他は、合成例1と同様にして共重合体Aを得た。
共重合体(A)の合成例3
撹拌機、冷却管、2つの滴下ロート、窒素導入管および温度計を備えた反応容器に、ジイソブチレン(2,4,4−トリメチル−1−ペンテン;純度76%)70.3部(全モノマー成分中53.4%)、無水マレイン酸46.6部(全モノマー成分中46.6%)、トルエン180部の混合液を窒素気流下に攪拌しながら、70℃まで昇温し、t-ブチルパーオキシ-2エチルヘキサノエート(商品名「パーブチルO」日本油脂株式会社製)を7.3部仕込んだ。更に80〜90℃まで昇温させ、4時間保温し、共重合体を得、ついで、イオン交換水200部、ハイドロキノンを0.045部および48%水酸化カリウム水溶液35.0部(共重合体中のアニオン性基に対して100モル%相当)仕込み中和し、トルエンを留去し、共重合体(A−3)を得た。結果を表1に示す。
共重合体(A)の合成例4
撹拌機、冷却管、2つの滴下ロート、窒素導入管および温度計を備えた反応容器に、アニオン性界面活性剤(商品名:「ハイテノールLA10」、第一工業製薬(株)製)1部、軟水370部、スチレン45部、2エチルヘキシルアクリレート45部、アクリル酸10部を窒素雰囲気下で加熱攪拌し、75℃まで上昇させた。次いで、過硫酸アンモニウム2.3部を仕込み、2時間保温して、乳化重合を完結させ共重合体(A−4)を得た。結果を表1に示す。
共重合体(A)の合成例5
合成例4において、単量体の部数を表1に示すように変えた他は、合成例4と同様にして共重合体(A−5)を得た。
共重合体(A)の比較合成例1
合成例4において、単量体の部数を表1に示すように変えた他は、合成例4と同様にして共重合体(A−6)を得た。
Figure 2014070313
表1中、各記号は以下の通りである。
St:スチレン
AA:アクリル酸
無水Man:無水マレイン酸
DIB:ジイソブチレン(2,4,4−トリメチル−1−ペンテン;純度76%)
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
アニオン性ポリウレタンの合成例1
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、(製品名「PTMG2000」;ポリテトラメチレンエーテルグリコール)を496重量部、ジメチロールブタン酸34重量部、イソホロンジイソシアネート159重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル15重量部を仕込み、80℃で4時間ウレタン化反応を行った。次いで、メタクリル酸ステアリル296重量部を添加混合してプレポリマー組成物を得た。次いで、撹拌状態にある鎖伸長剤水溶液(イソプロピルアルコール170重量部、イソホロンジアミン32重量部、28%アンモニア水14部、水2257重量部)へ徐々に滴下して、反応系全体を混合した。その後、反応系を60℃で2時間撹拌保持して、鎖伸長反応を完了させた。次いで、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6.1重量部を添加し、反応系を70℃で3時間撹拌保持して重合反応を行なった。こうしてアニオン性ポリウレタン(B−1)を得た。結果を表2に示す。
アニオン性ウレタンの合成例2
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、(製品名「PTMG2000」;ポリテトラメチレンエーテルグリコール)を404重量部、ジメチロールブタン酸67重量部、イソホロンジイソシアネート218重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル15重量部を仕込み、80℃で4時間ウレタン化反応を行った。次いで、メタクリル酸ステアリル296重量部を添加混合してプレポリマー組成物を得た。次いで、撹拌状態にある鎖伸長剤水溶液(イソプロピルアルコール171重量部、イソホロンジアミン46重量部、28%アンモニア水27部、水2277重量部)へ徐々に滴下して、反応系全体を混合した。その後、反応系を60℃で2時間撹拌保持して、鎖伸長反応を完了させた。次いで、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6.1重量部を添加し、反応系を70℃で3時間撹拌保持して重合反応を行なった。こうしてアニオン性ポリウレタン(B−2)を得た。結果を表2に示す。
アニオン性ウレタンの合成例3
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、(製品名「PTMG2000」;ポリテトラメチレンエーテルグリコール)を523重量部、ジメチロールブタン酸24重量部、イソホロンジイソシアネート142重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル15重量部を仕込み、80℃で4時間ウレタン化反応を行った。次いで、メタクリル酸ステアリル296重量部を添加混合してプレポリマー組成物を得た。次いで、撹拌状態にある鎖伸長剤水溶液(イソプロピルアルコール169重量部、イソホロンジアミン27重量部、28%アンモニア水10部、水2252重量部)へ徐々に滴下して、反応系全体を混合した。その後、反応系を60℃で2時間撹拌保持して、鎖伸長反応を完了させた。次いで、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6.1重量部を添加し、反応系を70℃で3時間撹拌保持して重合反応を行なった。こうしてアニオン性ポリウレタン(B−3)を得た。結果を表2に示す。
アニオン性ウレタンの合成例4
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、(製品名「PTMG2000」;ポリテトラメチレンエーテルグリコール)を702重量部、ジメチロールブタン酸49重量部、イソホロンジイソシアネート228重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル21重量部を仕込み、80℃で4時間ウレタン化反応を行った。次いで、撹拌状態にある鎖伸長剤水溶液(イソプロピルアルコール173重量部、イソホロンジアミン45重量部、28%アンモニア水21部、水2298重量部)へ徐々に滴下して、反応系全体を混合した。その後、反応系を60℃で2時間撹拌保持して、鎖伸長反応を完了させた。次いで、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6.1重量部を添加し、反応系を70℃で3時間撹拌保持して重合反応を行なった。こうしてアニオン性ポリウレタン(B−4)を得た。結果を表2に示す。
アニオン性ウレタンの合成例5
攪拌機、還流冷却管、温度計および窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、(製品名「PTMG2000」;ポリテトラメチレンエーテルグリコール)を347重量部、ジメチロールブタン酸87重量部、イソホロンジイソシアネート255重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル15重量部を仕込み、80℃で4時間ウレタン化反応を行った。次いで、メタクリル酸ステアリル296重量部を添加混合してプレポリマー組成物を得た。次いで、当該組成物1000部を、撹拌状態にある鎖伸長剤水溶液(イソプロピルアルコール172重量部、イソホロンジアミン56重量部、28%アンモニア水36部、水2288重量部)へ徐々に滴下して、反応系全体を混合した。その後、反応系を60℃で2時間撹拌保持して、鎖伸長反応を完了させた。次いで、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6.1重量部を添加し、反応系を70℃で3時間撹拌保持して重合反応を行なった。こうしてアニオン性ポリウレタン(B−5)を得た。結果を表2に示す。
Figure 2014070313
表2中、各記号は以下の通りである。
ポリオール:製品名「PTMG2000(三菱化学社製)」;ポリテトラメチレンエーテルグリコール
DMBA:ジメチロールブタン酸
IPDI:イソホロンジイソシアネート
HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル
SMA:メタクリル酸ステアリル
IPD:イソホロンジアミン
IPA:イソプロピルアルコール
実施例1
共重合体(A)の合成例1で得られた共重合体(A−1)95部とアニオン性ポリウレタンの合成例1で得られたアニオン性ポリウレタン(B−1)5部を混合し、製紙用表面サイズ剤を製造した。結果を表3に示す。
実施例2〜4
共重合体(A−1)と混合させるアニオン性ポリウレタンの種類を表3に示すように変えた他は、実施例1と同様にして、製紙用表面サイズ剤を製造した。結果を表3に示す。
実施例5〜8
共重合体(A−1)とアニオン性ポリウレタンの混合比率を表3に示すように変えた他は、実施例1と同様にして、製紙用表面サイズ剤を製造した。結果を表3に示す。
実施例9〜12
共重合体(A)の種類とアニオン性ポリウレタン(B−1)の混合比率を表3に示すように変えた他は、実施例1と同様にして、製紙用表面サイズ剤を製造した。結果を表3に示す。
比較例1
実施例1と同様にして共重合体(A−1)を得た。その後、アニオン性ポリウレタンとは混合せずに、共重合体(A−1)のみを製紙用表面サイズ剤とした。結果を表3に示す。
比較例2
アニオン性ポリウレタン(B−1)のみを製紙用表面サイズ剤とした。結果を表3に示す。
比較例3
共重合体(A−1)と混合させるアニオン性ポリウレタンの種類を表3に示すように変えた他は、実施例1と同様にして、製紙用表面サイズ剤を製造した。結果を表3に示す。
比較例4
共重合体(A−1)と混合させるアニオン性ポリウレタンの種類を表3に示すように変えた他は、実施例1と同様にして、製紙用表面サイズ剤を製造した。結果を表3に示す。
<塗工液の調製>
実施例1〜12および比較例1〜4の各表面サイズ剤のそれぞれに、18%で糊化を行った酸化澱粉(商品名「王子エースA」:王子コンスターチ(株)製)、および水を混合し、該酸化澱粉の不揮発分濃度が10%、実施例および比較例の表面サイズ剤の不揮発分濃度が約1.7%の塗工液を調製した。得られた各塗工液を、以下の方法により、サイズ効果について評価試験を行った。その結果を表3に示す。
<サイズ効果>
ゲートロール塗工機(SMT(株)製)を用いて、各塗工液を、それぞれ中性紙(坪量62g/m2、ステキヒトサイズ度10秒)に塗工した。次いで、各途工紙を回転式ドライヤーにて乾燥(105℃、1分間)させ、試験用紙を得た。得られた試験紙のステキヒトサイズ度を以下の方法により測定し、サイズ効果を評価した。
<ステキヒトサイズ度の測定>
前記方法で得られた各試験用紙を用い、JIS P 8122に準拠した方法に基づき測定した。数値が大きいほどサイズ効果に優れることを意味する。結果を表3に示す。
Figure 2014070313
表3中、各記号は以下の通りである。
St:スチレン
AA:アクリル酸
無水Man:無水マレイン酸
DIB:ジイソブチレン(2,4,4−トリメチル−1−ペンテン;純度76%)
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート

Claims (6)

  1. 親水性不飽和単量体と疎水性不飽和単量体からなる共重合体(A)と酸価が10〜40mgKOH/gのアニオン性ポリウレタン(B)を含むことを特徴とする製紙用表面サイズ剤。
  2. 前記疎水性不飽和単量体がスチレン類、炭素数6〜22の直鎖または分岐のα−オレフィン、(メタ)アクリル酸エステルである請求項1記載の製紙用表面サイズ剤。
  3. 前記親水性不飽和単量体が(メタ)アクリル酸、マレイン酸およびマレイン酸半エステルである請求項1〜2記載の製紙用表面サイズ剤。
  4. 前記共重合体(A)の酸価が50〜450mgKOH/gである請求項1〜3記載の製紙用表面サイズ剤。
  5. 前記アニオン性ポリウレタン(B)がアクリルエステル変性ポリウレタンである請求項1〜4記載の製紙用表面サイズ剤。
  6. 前記共重合体(A)とアニオン性ポリウレタン(B)の使用割合(重量比率)が、95:5〜30:70である請求項1〜5記載の製紙用表面サイズ剤。
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