JP6604716B2 - 水性樹脂組成物、水性樹脂組成物の製造方法およびコーティング剤 - Google Patents
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Description
(1) 不飽和重合性モノマー重合体(A)が、カチオン性基含有ポリウレタン樹脂(B
)で乳化された水性樹脂組成物であって、前記不飽和重合性モノマー重合体(A)が、カ
ルボン酸基含有不飽和重合性モノマー(a1)およびカルボン酸基含有不飽和重合性モノ
マーのアルキルエステル(a2)の重合体であり、前記カチオン性基含有ポリウレタン樹脂(B)が、ポリオール化合物(b−1)、イソシアネート化合物(b−2)、およびN−メチルジエタノールアミン、ならびにN−メチルジアミノエチルアミンから選択された1種または2種以上であるカチオン性基含有化合物(b−3)を反応させて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b)に含まれるカチオン性基を、酸で中和、または四級化剤で四級化し、水または/およびポリアミンで鎖伸長反応することにより得られるポリウレタン樹脂であり、かつ固形分の酸価が5〜70mgKOH/gである、水性樹脂組成物。
(2) 前記不飽和重合性モノマー重合体(A)のカルボン酸基含有不飽和重合性モノマー(a1)とカルボン酸基含有不飽和重合性モノマーのアルキルエステル(a2)の含有比が、(a1)/(a2)=2.5〜25/100であることを特徴とする請求項1に記載の水性樹脂組成物。
(3) カルボン酸基含有不飽和重合性モノマー(a1)、カルボン酸基含有不飽和重合
性モノマーのアルキルエステル(a2)およびカチオン性基含有イソシアネート基末端ウ
レタンプレポリマー(b)を含有する溶液を水に分散する工程と、前記カチオン性基含有
イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b)を水及び/又はポリアミンで鎖伸長す
ることによりカチオン性基含有ポリウレタン樹脂(B)を乳化する工程と、前記カルボン
酸基含有不飽和重合性モノマー(a1)およびカルボン酸基含有不飽和重合性モノマーの
アルキルエステル(a2)を重合して不飽和重合性モノマー重合体(A)を生成する工程
とを含むことを特徴とする水性樹脂組成物の製造方法。
(4) (1)または(2)請求項1請求項2に記載の水性樹脂組成物を含有することを
特徴とするコーティング剤。
本発明の不飽和重合性モノマー重合体(A)は、カルボン酸基含有不飽和重合性モノマー(a1)およびカルボン酸基含有不飽和重合性モノマーのアルキルエステル(a2)の重合体である。また、カルボン酸基含有不飽和重合性モノマー(a1)およびカルボン酸基含有不飽和重合性モノマーのアルキルエステル(a2)は、1種または2種以上を併用して使用することができる。
重合開始剤(c)としては、特に限定されないが、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)などのアゾ系開始剤;フェニル置換エタンなどの置換エタン系開始剤などが使用できる。または、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどの過酸化物などの過酸化物系開始剤と、亜硫酸ナトリウムなどの亜硫酸塩;硫酸水素ナトリウムなどの亜酸水素塩;硫酸第一銅、硫酸第一鉄などの金属塩;L−アスコルビン酸などの有機還元剤などの還元剤との組み合わせによるレドックス開始剤も利用できる。また、重合方法としては、乳化重合などの公知の方法が用いられる。重合温度は、前記重合開始剤の種類によって調整されるが、例えば20℃〜100℃が好ましい。前記重合開始剤(c)の使用量は、通常、不飽和重合性モノマー(a)100重量部に対して、例えば0.005〜1%が適当である。
本発明のカチオン性基含有ポリウレタン樹脂(B)は、例えば、従来公知の方法で製造することができ、特に限定されるものではないが、例えば、ポリオール化合物(b−1)、イソシアネート化合物(b−2)およびカチオン性基含有化合物(b−3)を反応させて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b)に含まれるカチオン性基を、酸で中和、または四級化剤で四級化し、水または/およびポリアミンで鎖伸長反応することにより得られる。
前記ポリオール化合物としては、特に限定されないが、例えば、分子量400以下の低分子量ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ひまし油系ポリオール、ポリカーボネートポリオール、又は炭化水素系ポリオールなどが挙げられる。これらのポリオール化合物は、1種が単独で、又は2種以上が組み合わされて用いられ得る。
前記イソシアネート化合物としては、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、および芳香脂肪族ポリイソシアネート等のポリイソシアネートが挙げられる。前記イソシアネート化合物は、単独で、又は2種以上を組み合わされて用いることができる。
前記カチオン性基含有化合物としては、特に限定されないが、例えば、N−メチルジエタノールアミンなどのアルキルジアルカノールアミン;N−メチルジアミノエチルアミンなどのアルキルジアミノアルキルアミンなどが挙げられる。また、これらを酸や四級化剤で四級化したものも使用することができる。
前記鎖伸長剤として水と混合されるポリアミンは、特に限定されないが、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどの脂肪族ポリアミン、メタキシレンジアミン、トリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等の芳香族ポリアミン、ピペラジン、イソホロンジアミン等の脂環族ポリアミン、ヒドラジン、アジピン酸ジヒドラジドのようなポリヒドラジド等が使用できる。前記ポリアミン化合物は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、ポリマー化を大きく阻害しない程度に反応停止剤としてジブチルアミンなどのモノアミンやメチルエチルケトオキシムのような反応停止剤を使用してもよい。また、前記ポリアミンと水の混合物を鎖伸長剤として使用することもできる。
前記ポリオール化合物(b−1)、イソシアネート化合物(b−2)およびカチオン性基含有化合物(b−3)を反応させてイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーとし、これを5℃〜45℃に冷却して、酸または四級化剤を添加し、カチオン性基本含有イソシアネート基末ウレタンプレポリマー(b)を製造する。
尚、溶媒として、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの任意の有機溶媒を使用することができる。
この場合、前記ポリオール化合物(b−1)、イソシアネート化合物(b−2)およびカチオン性基含有化合物(b−3)の混合比率は、前記イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーの遊離のイソシアネート基含有量が、カチオン性基本含有イソシアネート基末ウレタンプレポリマー(b)に対して0.1〜10重量%、好ましくは、0.5〜5重量%になるように混合することが好ましい。
また、前記カチオン性基含有化合物(b−3)の混合比率は、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーのアミン価が5〜80mgKOH/gとなるようにすることが好ましい。
続いて、カチオン性基含有イソシアネート基末端ウレタンポリマー(b)100重量部に対して不飽和重合性モノマー(a)を1〜900重量部添加し、均一溶液とした後、カルボン酸基含有不飽和重合性モノマー(a1)、カルボン酸基含有不飽和重合性モノマーのアルキルエステル(a2)とカチオン性基含有イソシアネート基末端ウレタンポリマー(b)の合計量100重量部に対して水を100〜900重量部を添加することで乳化させ、必要によりポリアミンを添加して鎖伸長反応をすることによりポリウレタン樹脂(B)を得る。
さらに鎖伸長と同時または反応後に、カルボン酸基含有不飽和重合性モノマー(a1)およびカルボン酸基含有不飽和重合性モノマーのアルキルエステル(a2)を重合して不飽和重合性モノマー重合体(A)を生成し、有機溶媒を減圧留去することにより、本発明の不飽和重合性モノマー重合体(A)がカチオン性基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b)で乳化されている水性樹脂組成物が製造される。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、b-1成分としてビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物(ニューポールBPE−20NK、三洋化成工業株式会社製)120重量部、トリメチロールプロパン6重量部、b-3成分としてN−メチルジエタノールアミン33 重量部、b-2成分として4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート231重量部およびメチルエチルケトン260重量部を加え、75℃で4時間反応させてアミン価40mgKOH/gのイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b)のメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液の不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量は3.6%であった。
次に、この溶液を45℃まで冷却し、ジメチル硫酸34.9重量部を加えて四級化した後、a成分としてメタクリル酸メチル245重量部、メタクリル酸15重量部を加えた。続いて、水2300重量部を徐々に加えながらホモジナイザーを使用して乳化分散し、t−ブチルヒドロパーオキサイド1重量部及び亜硫酸ナトリウム1重量部を添加し、25℃で3時間反応させて不飽和重合性モノマーを重合させた後、この乳化分散液を50℃で減圧して脱溶剤を行い、不揮発分25%の水性樹脂組成物を得た。得られた水性樹脂組成物中の、ポリウレタン樹脂(B)と、不飽和重合性モノマー重合体(A)との重量比はA/B=40/60であった。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、b-1成分としてビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物(ニューポールBPE−20NK、三洋化成工業株式会社製)120重量部、トリメチロールプロパン6重量部、b-3成分としてN−メチルジエタノールアミン33 重量部、b-2成分として4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート231重量部およびメチルエチルケトン260重量部を加え、75℃で4時間反応させてアミン価40mgKOH/gのイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b)のメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液の不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量は3.6%であった。
次に、この溶液を45℃まで冷却し、ジメチル硫酸34.9重量部を加えて四級化した後、a成分としてメタクリル酸メチル230重量部、メタクリル酸30重量部を加えた。続いて、水2300重量部を徐々に加えながらホモジナイザーを使用して乳化分散し、t−ブチルヒドロパーオキサイド1重量部及び亜硫酸ナトリウム1重量部を添加し、25℃で3時間反応させて不飽和重合性モノマーを重合させた後、この乳化分散液を50℃で減圧して脱溶剤を行い、不揮発分25%の水性樹脂組成物を得た。得られた水性樹脂組成物中の、ポリウレタン樹脂(B)と、不飽和重合性モノマー重合体(A)との重量比はA/B=40/60であった。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、b-1成分としてポリエステルポリオール(クラレポリオールP−520、株式会社クラレ製)120重量部、トリメチロールプロパン6重量部、b-3成分としてN−メチルジエタノールアミン33重量部、b−2成分として4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート231重量部およびメチルエチルケトン260重量部を加え、75℃で4時間反応させてアミン価40mgKOH/gのイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(B)のメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液の不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量は3.6%であった。
次に、この溶液を45℃まで冷却し、ジメチル硫酸34.9重量部を加えて四級化した後、a成分としてメタクリル酸メチル245重量部およびメタクリル酸15重量部を加えた。続いて、水2300重量部を徐々に加えながらホモジナイザーを使用して乳化分散し、t−ブチルヒドロパーオキサイド1重量部及び亜硫酸ナトリウム1重量部を添加し、25℃で3時間反応させて不飽和重合性モノマーを重合させた後、この乳化分散液を50℃で減圧して脱溶剤を行い、不揮発分25%の水性樹脂組成物を得た。得られた水性樹脂組成物中の、ポリウレタン樹脂(B)と、不飽和重合性モノマー重合体(A)との重量比はA/B=40/60であった。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、b-1成分としてビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物(ニューポールBPE−20NK、三洋化成工業株式会社製)120重量部、トリメチロールプロパン6重量部、b-3成分としてN−メチルジエタノールアミン33 重量部、b-2成分として4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート231重量部およびメチルエチルケトン260重量部を加え、75℃で4時間反応させてアミン価40mgKOH/gのイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b)のメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液の不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量は3.6%であった。
次に、この溶液を45℃まで冷却し、ジメチル硫酸34.9重量部を加えて四級化した後、a成分としてメタクリル酸メチル251重量部、マレイン酸9重量部を加えた。続いて、水2300重量部を徐々に加えながらホモジナイザーを使用して乳化分散し、t−ブチルヒドロパーオキサイド1重量部及び亜硫酸ナトリウム1重量部を添加し、25℃で3時間反応させて不飽和重合性モノマーを重合させた後、この乳化分散液を50℃で減圧して脱溶剤を行い、不揮発分25%の水性樹脂組成物を得た。得られた水性樹脂組成物中の、ポリウレタン樹脂(B)と、不飽和重合性モノマー重合体(A)との重量比はA/B=40/60であった。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、b-1成分としてビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物(ニューポールBPE−20NK、三洋化成工業株式会社製)160重量部、トリメチロールプロパン8重量部、b-3成分としてN−メチルジエタノールアミン44重量部、b-2成分として4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート308重量部およびメチルエチルケトン350重量部を加え、75℃で4時間反応させてアミン価40mgKOH/gのイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b)のメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液の不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量は3.6%であった。
次に、この溶液を45℃まで冷却し、ジメチル硫酸48.5重量部を加えて四級化した後、a成分としてメタクリル酸メチル115重量部、メタクリル酸15重量部を加えた。続いて、水2300重量部を徐々に加えながらホモジナイザーを使用して乳化分散し、t−ブチルヒドロパーオキサイド1重量部及び亜硫酸ナトリウム1重量部を添加し、25℃で3時間反応させて不飽和重合性モノマーを重合させた後、この乳化分散液を50℃で減圧して脱溶剤を行い、不揮発分25%の水性樹脂組成物を得た。得られた水性樹脂組成物中の、ポリウレタン樹脂(B)と、不飽和重合性モノマー重合体(A)との重量比はA/B=20/80であった。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、b-1成分としてビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物(ニューポールBPE−20NK、三洋化成工業株式会社製)80重量部、トリメチロールプロパン4重量部、b-3成分としてN−メチルジエタノールアミン22重量部、b-2成分として4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート154重量部およびメチルエチルケトン175重量部を加え、75℃で4時間反応させてアミン価40mgKOH/gのイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b)のメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液の不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量は3.6%であった。
次に、この溶液を45℃まで冷却し、ジメチル硫酸23.3重量部を加えて四級化した後、a成分としてメタクリル酸メチル375重量部、メタクリル酸15重量部を加えた。続いて、水2300重量部を徐々に加えながらホモジナイザーを使用して乳化分散し、t−ブチルヒドロパーオキサイド1重量部及び亜硫酸ナトリウム1重量部を添加し、25℃で3時間反応させて不飽和重合性モノマーを重合させた後、この乳化分散液を50℃で減圧して脱溶剤を行い、不揮発分25%の水性樹脂組成物を得た。得られた水性樹脂組成物中の、ポリウレタン樹脂(B)と、不飽和重合性モノマー重合体(A)との重量比はA/B=60/40であった。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、b-1成分としてビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物(ニューポールBPE−20NK、三洋化成工業株式会社製)120重量部、トリメチロールプロパン6重量部、b-3成分としてN−メチルジエタノールアミン33 重量部、b-2成分として4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート231重量部およびメチルエチルケトン260重量部を加え、75℃で4時間反応させてアミン価40mgKOH/gのイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b)のメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液の不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量は3.6%であった。
次に、この溶液を45℃まで冷却し、ジメチル硫酸34.9重量部を加えて四級化した後、a成分としてメタクリル酸メチル250重量部、メタクリル酸10重量部を加えた。続いて、水2300重量部を徐々に加えながらホモジナイザーを使用して乳化分散し、t−ブチルヒドロパーオキサイド1重量部及び亜硫酸ナトリウム1重量部を添加し、25℃で3時間反応させて不飽和重合性モノマーを重合させた後、この乳化分散液を50℃で減圧して脱溶剤を行い、不揮発分25%の水性樹脂組成物を得た。得られた水性樹脂組成物中の、ポリウレタン樹脂(B)と、不飽和重合性モノマー重合体(A)との重量比はA/B=40/60であった。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、b-1成分としてビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物(ニューポールBPE−20NK、三洋化成工業株式会社製)120重量部、トリメチロールプロパン6重量部、b-3成分としてN−メチルジエタノールアミン33 重量部、b-2成分として4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート231重量部およびメチルエチルケトン260重量部を加え、75℃で4時間反応させてアミン価40mgKOH/gのイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b)のメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液の不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量は3.6%であった。
次に、この溶液を45℃まで冷却し、ジメチル硫酸34.9重量部を加えて四級化した後、a成分としてメタクリル酸メチル210重量部、メタクリル酸50重量部を加えた。続いて、水2300重量部を徐々に加えながらホモジナイザーを使用して乳化分散し、t−ブチルヒドロパーオキサイド1重量部及び亜硫酸ナトリウム1重量部を添加し、25℃で3時間反応させて不飽和重合性モノマーを重合させた後、この乳化分散液を50℃で減圧して脱溶剤を行い、不揮発分25%の水性樹脂組成物を得た。得られた水性樹脂組成物中の、ポリウレタン樹脂(B)と、不飽和重合性モノマー重合体(A)との重量比はA/B=40/60であった。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、b-1成分としてビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物(ニューポールBPE−20NK、三洋化成工業株式会社製)120重量部、トリメチロールプロパン6重量部、b-3成分としてN−メチルジエタノールアミン33 重量部、b-2成分として4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート231重量部およびメチルエチルケトン260重量部を加え、75℃で4時間反応させてアミン価40mgKOH/gのイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b)のメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液の不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量は3.6%であった。
次に、この溶液を45℃まで冷却し、ジメチル硫酸34.9重量部を加えて四級化した後、続いて、水1380重量部を徐々に加えながらホモジナイザーを使用して乳化分散させた後、この乳化分散液を50℃で減圧して脱溶剤を行い、不揮発分25%の水性樹脂組成物を得た。
撹拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、b-1成分としてビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物(ニューポールBPE−20NK、三洋化成工業株式会社製)120重量部、トリメチロールプロパン6重量部、b-3成分としてN−メチルジエタノールアミン33 重量部、b-2成分として4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート231重量部およびメチルエチルケトン260重量部を加え、75℃で4時間反応させてアミン価40mgKOH/gのイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b)のメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液の不揮発分に対する遊離のイソシアネート基含有量は3.6%であった。
次に、この溶液を45℃まで冷却し、ジメチル硫酸34.9重量部を加えて四級化した後、a成分としてメタクリル酸メチル160重量部、メタクリル酸100重量部を加えた。続いて、水2300重量部を徐々に加えながらホモジナイザーを使用して乳化分散し、t−ブチルヒドロパーオキサイド1重量部及び亜硫酸ナトリウム1重量部を添加し、25℃で3時間反応させて不飽和重合性モノマーを重合させた後、この乳化分散液を50℃で減圧して脱溶剤を行い、不揮発分25%の水性樹脂組成物を得た。得られた水性樹脂組成物中の、ポリウレタン樹脂(B)と、不飽和重合性モノマー重合体(A)との重量比はA/B=40/60であった。
固形分1g中に含まれる遊離カルボキシル基を中和するに要するKOHのmg数を示し、用いたカルボン酸基含有不飽和重合性モノマー(a1)の仕込量より算出した。
上記のように得られたポリウレタン樹脂水分散体を、膜厚200μmとなるようにテフロン(登録商標)コーティングシャーレに投入し、80℃で6時間乾燥し、これを所定の大きさ(2cm×4cm)に切断することにより評価サンプルを作製した。
試験条件はJIS−K−6301に準じて、引張速度100mm/minで引張強度および伸度を測定した。
試験液として、40℃に調整した蒸留水、25℃に調整した酢酸エチル/トルエン=1:1の混合溶液、メチルエチルケトン(MEK)を使用した。初期の面積(2×4cm2)に対する重量増加率および面積増加率を下記式により求めた。得られた重量増加率および面積増加率が低いほど耐温水、耐溶剤性が良好であると評価した。
重量増加率=(浸漬後の重量―初期の重量)/初期の重量×100
面積増加率=(浸漬後の面積―初期の面積)/初期の面積×100
基材(PETフィルム(コロナ放電処理・未処理))をイソプロピルアルコールを用いて脱脂した。次に、上記実施例及び比較例で得られた水性樹脂組成物をバーコーターで、乾燥膜厚5μmになるように塗布し、雰囲気温度280℃の熱風乾燥炉を用いて10分間乾燥し試験片を作製し、1mm碁盤目試験を実施した。
評価=100区画中の残存率
得られた水系ポリウレタン樹脂組成物を、真鍮板(50mm×50mm、厚さ:1mm)に、厚さ0.1mmとなるように塗布し、硬化させ、試験片を得た。得られた試験片を25℃のイオン交換水、100ml中に10日間放置し、その後試験片を水から取出して、室温で42日間放置した。試験片の表面積(250mm2)に対する錆の発生の有無を目視で評価した。
Claims (4)
- 不飽和重合性モノマー重合体(A)が、カチオン性基含有ポリウレタン樹脂(B)で乳化された水性樹脂組成物であって、
前記不飽和重合性モノマー重合体(A)が、カルボン酸基含有不飽和重合性モノマー(a1)およびカルボン酸基含有不飽和重合性モノマーのアルキルエステル(a2)の重合体であり、
前記カチオン性基含有ポリウレタン樹脂(B)が、ポリオール化合物(b−1)、イソシアネート化合物(b−2)、およびN−メチルジエタノールアミン、ならびにN−メチルジアミノエチルアミンから選択された1種または2種以上であるカチオン性基含有化合物(b−3)を反応させて得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b)に含まれるカチオン性基を、酸で中和、または四級化剤で四級化し、水または/およびポリアミンで鎖伸長反応することにより得られるポリウレタン樹脂であり、
かつ固形分の酸価が5〜70mgKOH/gである、
水性樹脂組成物。 - 前記不飽和重合性モノマー重合体(A)のカルボン酸基含有不飽和重合性モノマー(a1)とカルボン酸基含有不飽和重合性モノマーのアルキルエステル(a2)の含有比が、(a1)/(a2)=2.5〜25/100であることを特徴とする請求項1に記載の水性樹脂組成物。
- カルボン酸基含有不飽和重合性モノマー(a1)、カルボン酸基含有不飽和重合性モノマーのアルキルエステル(a2)およびカチオン性基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b)を含有する溶液を水に分散する工程と、
前記カチオン性基含有イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b)を水及び/又はポリアミンで鎖伸長することによりカチオン性基含有ポリウレタン樹脂(B)を乳化する工程と、
前記カルボン酸基含有不飽和重合性モノマー(a1)およびカルボン酸基含有不飽和重合性モノマーのアルキルエステル(a2)を重合して不飽和重合性モノマー重合体(A)を生成する工程を含むことを特徴とする水性樹脂組成物の製造方法。 - 請求項1または請求項2に記載の水性樹脂組成物を含有することを特徴とするコーティング剤。
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