JP2014070273A - 鉄の分離方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくとも鉄を含む無機酸性の元液から、主として上記鉄を選択的に沈澱させるとともに、これを効率的にろ過して分離することが可能になる鉄の分離方法を提供する。
【解決手段】少なくとも鉄を含む無機酸性の元液に無機酸を加えてそのpHを2以下に調整するpH調整工程と、このpH調整工程において得られた溶液に酸化剤および中和剤を加えて上記鉄が沈澱する条件に調整する酸化・中和工程と、この酸化・中和工程において沈澱した上記鉄をろ過して分離するろ過工程とを備えてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも鉄を含む無機酸性の元液から、当該鉄を沈澱させてろ過することにより分離する鉄の分離方法に関するものである。
例えば、スズの製錬工程においては、スズ精鉱を焙焼して酸化物とし、これを電気炉において、高温雰囲気以下で炭素およびフラックスを加えて還元することによりスズの粗鋼を得て、さらにそのスラグ中に残存したスズも同様にして分離する。そのため、上記スズ製錬工程の各工程において、残渣物としてスズスラグが発生する。
このような残渣物としてのスズスラグは、排出量が多いうえに、図3に示すように、合計約5wt%の希土類金属(TRE)を含んでいる。このため、当該スズスラグから希土類金属を選択的に回収することができれば、廃棄物としての上記スズスラグを上述した希土類金属の供給源として有効に活用することが可能になるとともに、資源および環境の保護・保全にも資することになる。
ところが、上記スズスラグには、上記希土類金属の他に、ウラン(U)、トリウム(Th)といった放射性物質や、当該希土類金属との分離が難しい鉄やアルミニウム等の金属が多く含まれている。また、上記スズスラグは、同程度の希土類金属含有鉱石よりも圧倒的に不純物が多い。このため、上記従来の希土類元素の回収方法のみでは、希土類金属のみを選択的に回収することが困難である。
そこで、本発明者等は、先に特願2011−261557号において、希土類金属に加えて、分離が難しい鉄やアルミニウム等を含むスズスラグから、上記希土類金属を選択的に回収することができる希土類金属回収方法を提案した。
特願2011−261557号
ところが、上記希土類金属回収方法において、特に鉄を選択的に沈澱させ、これをろ過して分離するに際して、当該沈殿物はろ過性が非常に悪く、よって当該ろ過工程に長時間を要することから、その改善が要請されている。
このため、本発明者等は、上記要請に応えるべく鋭意研究を行ったところ、鉄を含む無機酸性の溶液に対して、酸化剤および中和剤を加えて上記鉄が沈澱する条件に調整する前段階において、一旦上記溶液に無機酸を加えてそのpHを2以下にし、その後上記酸化剤および中和剤を加える酸化・中和工程を行って上記鉄を沈澱させたところ、当該沈殿物のろ過速度を高めることができるとの知見を得るに至った。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、少なくとも鉄を含む無機酸性の元液から、主として上記鉄を選択的に沈澱させるとともに、これを効率的にろ過して分離することが可能になる鉄の分離方法を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の鉄の分離方法は、少なくとも鉄を含む無機酸性の元液に無機酸を加えてそのpHを2以下に調整するpH調整工程と、このpH調整工程において得られた溶液に酸化剤および中和剤を加えて上記鉄が沈澱する条件に調整する酸化・中和工程と、この酸化・中和工程において沈澱した上記鉄をろ過して分離するろ過工程とを備えてなることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記pH調整工程において、上記無機酸を、上記元液のpHを2以下にするために必要な水素量の化学等量の1倍〜10倍の範囲加えることを特徴とするものである。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、上記鉄が沈澱する条件は、中和液の酸化還元電位が0.7〜1.4VかつpHが−0.5〜7の範囲であることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、上記pH調整工程において、上記無機酸として硫酸を用いるとともに、上記酸化・中和工程において、中和剤としてカルシウム系中和剤を用いることを特徴とするものである。
請求項1〜4のいずれかに記載の発明によれば、後述するように、鉄を含む無機酸性の元液に対して、上記鉄を沈澱させるための酸化・中和工程を行う前に、一旦上記元液に無機酸を加えてそのpHを2以下にし、次いで酸化剤および中和剤を加える上記酸化・中和工程を行って上記鉄を沈澱させた後に、ろ過工程において沈澱した鉄を分離することにより、上記ろ過工程における沈殿物のろ過速度を高めることができる。この結果、少なくとも鉄を含む無機酸性の元液から、上記鉄を沈澱させて効率的にろ過することにより、円滑に分離することができる。
なお、上記pH調整工程において元液に無機酸を加えて2以下のpHとする際に、直接pH値に基づいて調整する方法の他に、請求項2に記載の発明のように、元液のpHを2以下にするために必要な水素量の化学等量の1倍〜10倍の範囲の無機酸を加える方法も適用することが可能である。
また、上記鉄を沈澱させるための酸化・中和工程においては、各々鉄をFe2+→Fe3+で示すように酸化してFe(OH)3として沈澱させるとともに、その他の金属は沈澱させないことが重要である。かかる観点から、請求項3に記載の発明のように、上記酸化・中和工程における鉄が沈澱する条件としては、中和液の酸化還元電位が0.7〜1.4VかつpHが−0.5〜7の範囲であることが好ましい。
さらに、請求項4に記載の発明のように、pH調整工程において用いる無機酸としては、腐食等による装置に与える負荷およびそれらの単価を考慮すると、硫酸を用いることが好ましく、また酸化・中和工程において生成されるFe(OH)3は、コロイド状の沈殿物であり、ろ過性に劣るという欠点を有しているために、当該酸化・中和工程において用いる中和剤としてCa(OH)2、CaO、CaCO3等のカルシウム系中和剤を用いれば、Fe(OH)3とともに石膏(CaSO4)を沈殿物として生成させて、これらのろ過性を大幅に向上させることができて好適である。なお、上記カルシウム系中和剤を添加するに際しては、ゆっくりと添加するほど所望の効果を得ることができる。
本発明の一実施形態を適用した希土類金属の回収方法を示すフローチャートの前段部分である。 上記フローチャートの後段部分である。 上記希土類金属の回収方法に用いたスズスラグの組成を示す図表である。 上記希土類金属の回収方法において希土類金属を高純度で含む希土類金属の酸化物として得た場合の純度を示す図表である。 上記実施形態の元液となる第1のろ過工程4を経たろ液に含まれる主な金属元素の含有濃度を示す図表である。 上記実施形態の酸化・中和工程における中和液中の主な金属元素の含有濃度およびその沈澱率を示す図表である。 本発明の効果を確認するために行ったろ過速度の計測結果を示す図表である。
以下、図1および図2に基づいて、本発明に係る鉄の分離方法を、図3に示した組成を有するスズスラグから希土類金属を回収する方法において、上記希土類金属の回収の前工程において当該スズスラグに含まれる鉄を分離する方法に適用した一実施形態について説明する。なお、図4は、上記希土類金属の回収方法において、希土類金属を高純度で含む希土類金属を、酸化物の製品として得た場合の純度を示すものである。
先ず、この希土類金属の回収方法においては、図1に示すように、スズ精錬において排出された、図3に示すような希土類金属、放射性物質、鉄、アルミニウムおよびその他金属を含むスズスラグを、粉砕工程1において水砕または機械粉砕により、粒径を1mm以下、より好ましくは150μm以下にする。
次いで、硫酸浸出工程(無機酸浸出工程)2において、水砕または機械粉砕したスズスラグに硫酸溶液を加えて所定温度(例えば、60〜80℃)に所定時間(例えば、14〜18時間)保持して溶解した後に、次工程である第1の酸化・中和工程3において、酸化剤(H22)および中和剤(MgO)を用いて、中和液の酸化還元電位およびpHを放射性物質であるU、Thが沈澱し、かつ希土類金属およびFeが沈澱しない第1の条件、本実施形態においては中和液の酸化還元電位を−1.0〜0.2Vの範囲に、pHを1〜7の範囲に調整する。
この際に、酸化剤(H22)および中和剤(MgO)のみによって、中和液を上記第1の条件、例えば酸化還元電位を−1.0〜0.2Vの範囲に、pHを1〜7の範囲に調整することができない場合には、上記酸化剤(H22)および中和剤(MgO)に加えて、さらに還元剤(例えば、Zn)も加えて上記第1の条件に調整する。
これにより、放射性物質(U、Th)およびその他金属(Si、Cr、Nb、Ta、Ti、Zr、Sn)の大部分が水和物として沈澱する。そこで、第1のろ過工程4において、当該中和液を、フィルタープレスを用いてろ過することにより、中和1残渣4aとして、これらの沈殿物および硫酸浸出において溶解されなかった残渣を除去する。
次いで、第1のろ過工程4を経たろ液を元液として、本発明に係る鉄の分離方法を適用することにより、当該ろ液に含まれる鉄を除去する。ちなみに、図5は、上記ろ液(元液)に含まれる主な金属元素の含有濃度を示すものである。
この鉄の分離方法においては、先ずpH調整工程20において、第1のろ過工程4を経たろ液に無機酸(本実施形態においては硫酸)を加えて、当該ろ液のpHを2以下に調整する。なお、添加する無機酸の量を、直接pH値を測定しつつ決定してもよいが、事前にろ液のpHを測定し、当該pHを2以下にするために必要な水素量の化学等量の1倍〜10倍の範囲の無機酸を加えるようにしてもよい。
このようにして、上記ろ液のpHを2以下に調整した後に、次工程の第2の酸化・中和工程(酸化・中和工程)5において、酸化剤(H22)および中和剤(MgO)を用いて、中和液の酸化還元電位およびpHをFeが沈澱し、かつ希土類金属が沈澱しない第2の条件(鉄が沈澱する条件)、本実施形態においては、中和液の酸化還元電位を0.7〜1.4Vの範囲に、pHを−0.5〜7の範囲に調整する。
これにより、上記中和液に含まれるFe2+を、Fe3+に酸化してFe(OH)3として沈澱させる。図6は、上記第2の酸化・中和工程において、酸化還元電位およびpHを第2の条件に調整した際における上記中和液中の主な金属元素の含有濃度と、その沈澱率を示すものである。
そこで次に、第2のろ過工程(ろ過工程)6において、上記中和液をフィルタープレスによってろ過することにより、中和2残渣6aとして沈殿物であるFe(OH)3を除去する。この際に、Fe(OH)3は、コロイド状の沈殿物であるために、第2のろ過工程6においてろ過に問題が生じる場合には、上記中和剤としてCa(OH)2、CaO、CaCO3等のカルシウム系中和剤を用いることにより、Fe(OH)3とともに石膏(CaSO4)を沈殿物として生成させてろ過性を向上させ、除去すればよい。この際に、上記カルシウム系中和剤を添加するに際しては、ゆっくりと添加するほど上記効果を得ることができる。
図7は、本発明の効果を確認するために、第1のろ過工程4において得られたろ液に対して、pH調整工程20を経ることなく、直接鉄を沈澱させるための第2の酸化・中和工程を実施した従来の場合と、本発明の実施形態のように、先ずpH調整工程20を実施した後に、上記第2の酸化・中和工程を行った場合および当該第2の酸化・中和工程において中和剤としてカルシウム系中和剤であるCa(OH)2を用いた場合とにおける、各々のろ過速度を計測した結果を示すものである。
図7に見られるように、鉄を沈澱させるための第2の酸化・中和工程を行う前に、一旦ろ液に無機酸(本実施形態においては硫酸)を加えてそのpHを2以下にするpH調整工程20を実施し、次いで酸化剤(H22)および中和剤(MgO)を加える上記第2の酸化・中和工程を行って鉄を沈澱させた後に、第2のろ過工程6において沈澱した鉄をろ過することにより、ろ過速度を約1.7倍にすることができる。
さらに、同図から、pH調整工程20を実施した後の第2の酸化・中和工程において、中和剤としてCa(OH)2を用いることにより、従来と比較してろ過速度を5倍の速さに高めることが可能になることが判る。しかも、上記pH調整工程20を実施した場合には、ろ過時における微粒子漏れも生じることがなかった。
他方、この希土類金属の回収方法においては、次いで図2に示すように、上記第2のろ過工程6においてFeの大部分が除去された中和液を、有機溶媒抽出工程7に送る。そして、この有機溶媒抽出工程7においては、ミキサーセトラにより、上記中和液に希釈剤(例えば、ケロシン)および有機リン酸系抽出剤または有機リン酸エステル系抽出剤(例えば、PC−88A)からなる有機溶媒、無機酸(例えば、塩酸)およびアルカリ(例えば、アンモニウム水)を混合し、得られた中和液のpHを調整することにより、中和液に含まれる希土類金属を有機溶媒側に抽出する。
次いで、ストリップ1、2、純水洗浄からなるストリップ工程8において、ミキサーセトラにより段階的に塩酸を供給して、順次pHを低下させることにより、先ず希土類金属に対して所定のpHとなったストリップ1において、有機溶媒中の希土類金属をストリップ1液へ逆抽出する。また、さらにpHが低下したストリップ2において、上記第1および第2の酸化・中和工程3、5、有機溶媒抽出工程7において分離されずに有機溶媒中に残存したその他金属をストリップ2液に逆抽出する。そして、純水洗浄において、ミキサーセトラにより有機溶媒に純水を混合してクリーニングを行い、当該有機溶媒については、ライン8aを介して有機溶媒抽出工程7に循環供給する。
他方、原料となるスズスラグ中に含まれ、かつ上記各工程3、5、7、8において一部除去できなかったAlおよび上記その他金属は、希土類金属と共にストリップ1工程8からライン9aを介して排出されたストリップ1液中に含まれている。
そこで、これらAlおよび上記その他金属を希土類金属から分離するために、上記ストリップ1液を沈澱工程9に送る。
そして、この沈澱工程9において、上記ストリップ1液に希土類金属イオンと難溶性塩を形成する酸、アルカリまたは塩を加えて、pHを調整することにより、希土類金属を沈澱させるとともに、Alおよび上記その他金属をストリップ1液中に残存させておく。そして、次工程の沈澱洗浄工程10において、沈殿物を洗浄し、液中に残存するAlおよび上記その他金属については、ろ過工程10aにおいてろ過して、その排水と共に除去する。
次いで、このようにして洗浄された希土類金属の沈殿物を、乾燥/焼成工程11に送って、乾燥または焼成することにより、最終製品となる希土類金属の塩あるいは酸化物が得られる。
さらに、希土類金属を高純度で含む希土類金属の塩または酸化物を得る場合、原料となるスズスラグに含まれていたAlおよびZnは、上記各工程3、5、7、8における除去効果が低く、このため希土類金属とともにストリップ工程8からライン9aを介して排出されたストリップ1液中に含まれている。
そこで、主としてこれらAlおよびZnを、希土類金属から分離するために、上記ストリップ1液を沈澱工程(蓚酸)9´に送る。
そして、この沈澱工程(蓚酸)9´において、上記ストリップ1液に蓚酸または蓚酸塩を加えて、pHを1程度に保持することにより、希土類金属を蓚酸沈澱させるとともに、AlおよびZnを主体とする他の金属は、ストリップ1液中に残存させておく。そして、次工程の沈澱洗浄工程(蓚酸)10´において、少量の塩酸および純水によって洗浄し、液中に残存する上記AlおよびZnを主体とする他の金属については、ろ過工程(蓚酸)10a´においてろ過して、その排水とともに除去する。
次いで、このようにして洗浄された希土類金属の沈殿物を、乾燥/焼成工程(蓚酸)11´に送って乾燥する。または、約800℃の高温雰囲気下において焼成することにより、蓚酸分を酸化させて除去する。これにより、最終製品となる希土類金属の塩あるいは酸化物が得られる。
このように、上記希土類金属の回収方法によれば、希土類金属に加えて放射性物質や分離が難しい鉄やアルミニウム等を含み、このため従来は廃棄物として利用価値の少なかったスズスラグから、利用価値の高い希土類金属を、容易かつ確実に選択的に回収することができる。
加えて、上記希土類金属の回収方法における鉄の分離・除去に適用した上記構成からなる鉄の分離方法によれば、第1のろ過工程4を経た鉄を多く含むろ液に対して、上記鉄を沈澱させるための第2の酸化・中和工程を行う前に、一旦ろ液に無機酸(硫酸)を加えてそのpHを2以下にし、次いで酸化剤および中和剤を加える第2の酸化・中和工程を行って上記鉄を沈澱させた後に、第2のろ過工程6において沈澱した鉄を分離することにより、第2のろ過工程6における沈殿物のろ過速度を高めることができ、よって円滑な操業を実現することができる。
なお、上述した実施形態においては、本発明に係る鉄の分離方法を、スズスラグから希土類金属を回収する方法において当該スズスラグに含まれる鉄を分離する際に適用した場合についてのみ説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも鉄を含む無機酸性の元液に対して、鉄を沈澱させてろ過することによって分離する様々な工程、ひいては工業的に鉄を除去しなければならない製品化工程の全てに適用することが可能である。
5 第2の酸化・中和工程(酸化・中和工程)
6 第2のろ過工程(ろ過工程)
20 pH調整工程

Claims (4)

  1. 少なくとも鉄を含む無機酸性の元液に無機酸を加えてそのpHを2以下に調整するpH調整工程と、
    このpH調整工程において得られた溶液に酸化剤および中和剤を加えて上記鉄が沈澱する条件に調整する酸化・中和工程と、
    この酸化・中和工程において沈澱した上記鉄をろ過して分離するろ過工程とを備えてなることを特徴とする鉄の分離方法。
  2. 上記pH調整工程において、上記無機酸を、上記元液のpHを2以下にするために必要な水素量の化学等量の1倍〜10倍の範囲加えることを特徴とする請求項1に記載の鉄の分離方法。
  3. 上記鉄が沈澱する条件は、中和液の酸化還元電位が0.7〜1.4VかつpHが−0.5〜7の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の鉄の分離方法。
  4. 上記pH調整工程において、上記無機酸として硫酸を用いるとともに、上記酸化・中和工程において、中和剤としてカルシウム系中和剤を用いることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の鉄の分離方法。
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