JP2014069768A - 駆動力配分装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 四輪駆動走行中に、クランクシャフト回転角検出手段に故障が発生した場合であっても、二輪駆動走行への移行を実現できる駆動力伝達装置を提供すること。
【解決手段】 クランクシャフト回転角検出手段が故障したときに、第1ローラに対する第2ローラの押し付け力が漸減するようにアクチュエータまたは電磁ブレーキを制御するようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、駆動力配分装置、特に四輪駆動車のトランスファとして有用な駆動力配分装置に関するものである。
従来の駆動力配分装置としては従来、例えば特許文献1に記載のようなものが知られている。この文献には、主駆動輪伝達系と共に回転する第1ローラと、従駆動輪伝達系と共に回転する第2ローラと、第2ローラをその回転軸線からオフセットした偏心軸線周りに回動自在に支持するクランクシャフトと、クランクシャフトを回転駆動する電動モータとを備えた駆動力配分装置が開示されている。
そして、電動モータの作動によりクランクシャフトを回転駆動して第2ローラを偏心軸線周りに旋回させることにより、第2ローラを第1ローラに対し径方向へ相対変位させ、これにより両ローラ間の径方向押し付け力、つまり、主駆動輪および従駆動輪間の駆動力配分を制御している。
また、電動モータの回転がトルクダイオードを介してクランクシャフトに伝達されるよう構成し、両ローラ間の径方向押し付け力を保持する際には、電動モータを非作動とすることで、トルクダイオードの不可逆伝動作用を利用してクランクシャフト回転角を保持している。
特開2012−11794号公報
第1ローラと第2ローラとの間の伝達トルクは、クランクシャフトの回転角に応じて決まる。そのため、クランクシャフトの回転角を検出するクランクシャフト回転角センサを設け、クランクシャフト回転角センサが検出した回転角に応じて電動モータを制御する。
しかし、クランクシャフト回転角センサが故障するとクランクシャフトの回転角を検出できず、電動モータの制御を行うことができない。四輪駆動走行中にクランク回転角センサが故障すると、トルクダイオードの不可逆伝動作用によりクランクシャフト回転角が固定され、二輪駆動走行に移行できなくなる。そのため、常に従駆動輪に駆動力配分がなさ、従駆動輪のデファレンシャルギヤの油温の過熱等が問題となる。
上記課題を解決するために本発明では、クランクシャフト回転角検出手段が検出したクランクシャフトの回転角に応じてクランクシャフトを回転させて、第2ローラの回転軸を偏心軸線周りに旋回させ、第1ローラと第2ローラの外周面を互いに摩擦接触または作動油を介したトラクション接触させることにより従駆動輪への駆動力配分を行うアクチュエータと、クランクシャフトに対しコイルへの通電量に応じた制動力を付与する電磁ブレーキとを備え、クランクシャフト回転角検出手段が故障したときに、第1ローラに対する第2ローラの押し付け力が漸減するようにアクチュエータまたは電磁ブレーキを制御するようにした。
よって、四輪駆動走行中にクランクシャフト回転角検出手段に故障が発生した場合であっても、二輪駆動走行への移行を実現できる。
実施例1の一実施例になる駆動力配分装置を備えた四輪駆動車両のパワートレーンを、車両上方から見て示す概略平面図である。 実施例1の駆動力配分装置の縦断側面図である。 実施例1の駆動力配分装置で用いたクランクシャフトを示す縦断正面図である。 実施例1の駆動力配分装置の動作説明図である。 実施例1のトランスファコントローラにおける電磁ブレーキの電流指令値演算制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のクランクシャフト回転角に応じた電磁ブレーキの電流指令値の演算マップである。 実施例1のクランクシャフト回転角と電動モータへの供給電流との関係と、クランクシャフト回転角とローラ間径方向押圧力との関係を示す図である。 実施例2のクランクシャフト回転角と電磁ブレーキへの供給電流との関係と、クランクシャフト回転角とローラ間径方向押圧力との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図示の実施例に基づき詳細に説明する。
〔実施例1〕
図1は、実施例1の駆動力配分装置1をトランスファとして備えた四輪駆動車両のパワートレーンを、車両上方から見て示す概略平面図である。
図1の四輪駆動車両は、エンジン2からの回転を変速機3による変速後、リヤプロペラシャフト4およびリヤファイナルドライブユニット5を順次経て左右後輪6L,6Rに伝達するようにした後輪駆動車をベース車両とする。そして、左右後輪(主駆動輪)6L,6Rへのトルクの一部を、駆動力配分装置1により、フロントプロペラシャフト7およびフロントファイナルドライブユニット8を順次経て左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへ伝達することにより、四輪駆動走行が可能となるようにした車両である。
駆動力配分装置1は、上記のように左右後輪6L,6Rへのトルクの一部を左右前輪9L,9Rへ分配して出力することにより、左右後輪6L,6Rおよび左右前輪9L,9R間の駆動力配分比を決定するもので、実施例1においては、この駆動力配分装置1を図2に示すように構成する。
図2において11は、駆動力配分装置1のハウジングを示し、このハウジング11内に入力軸12および出力軸13を、それぞれの第1ローラ回転軸線O1およびO2が交差するよう相互に傾斜させて横架する。入力軸12は、その両端におけるボールベアリング14,15によりハウジング11に対し回転自在に支承する。ここで、ボールベアリングに代えてニードルローラベアリングを用いても良い。入力軸12の両端をそれぞれ、シールリング25,26による液密封止下でハウジング11から突出させる。図2において入力軸12の左端を変速機3(図1参照)の出力軸に駆動結合し、右端はリヤプロペラシャフト4(図1参照)を介してリヤファイナルドライブユニット5に駆動結合する。
入力軸12および出力軸13の両端近くにそれぞれ配して、これら入出力軸12,13間に一対のベアリングサポート16,17を架設し、これらベアリングサポート16,17をそれぞれの中程で、ボルト(図示せず)によりハウジング11の軸線方向対向内壁に取着する。ここで、ベアリングサポート16,17はハウジング11に固定しなくても良い。このベアリングサポート16,17は、入力軸12が貫通する入力軸貫通孔16a,17aと、出力軸13及びクランクシャフト51L,51Rが貫通する出力軸貫通孔16c,17cと、入力軸貫通孔16a,17aと出力軸貫通孔16c,17cとの間をつなぐ縦壁16b,17bとを有し、軸方向正面視において略メガネ形状である。ベアリングサポート16,17と入力軸12との間にはローラベアリング21,22を介在させ、これにより入力軸12をベアリングサポート16,17に対し回転自在となすことで、ベアリングサポート16,17を介しても入力軸12をハウジング11内に回転自在に支持する。
ベアリングサポート16,17間(ローラベアリング21,22間)における入力軸12の軸線方向中程位置に第1ローラ31を同軸に一体成形し、この第1ローラ31に動力伝達可能に作動油を介して摩擦接触し得るよう配して出力軸13の軸線方向中程位置に第2ローラ32を同軸に一体成形する。
第1ローラ31の外周面31aは軸方向に向かってクラウニングによる曲面処理されている。つまり、第1ローラ31は全体として樽状に形成されており、軸心部には貫通孔が形成されている。第2ローラ32の外周面32aは円錐テーパ面状に形成されており、第2ローラ32の軸心部に貫通孔を有する。
第1ローラ31及び第2ローラ32の径方向延在部の両側にはスラストベアリング31cL,31cR及び32cL,32cRと当接し、このスラストベアリング31cL,31cR及び32cL,32cRを径方向に保持する保持溝31b,32bが形成されている。スラストベアリング31cL,31cRはベアリングサポート16,17の側壁16a1,17a1と当接することで第1ローラ31の軸方向位置決めを行う。一方、スラストベアリング32cL,32cRは、後述するクランクシャフト51L,51Rのローラ側当接部51Ld,51Rdと当接することで第2ローラ32の軸方向位置決めを行う。
出力軸13は、両端13L,13Rの近くにおける前記のベアリングサポート16,17に対し旋回可能に支承することで、これらベアリングサポート16,17を介してハウジング11内に旋回可能に支持する。
このように出力軸13(13L,13R)をベアリングサポート16,17に対し旋回可能に支承するに当たっては、以下のような偏心支承構造を用いる。
出力軸13(13L,13R)と、出力軸13が貫通するベアリングサポート16,17との間にそれぞれ、中空アウターシャフト型式のクランクシャフト51L,51Rを遊嵌する。
クランクシャフト51Lおよび出力軸13(13L)をそれぞれ図2の左端においてハウジング11から突出させ、該突出部においてハウジング11およびクランクシャフト51L間にシールリング27を介在させると共に、クランクシャフト51Lおよび出力軸13(13L)間にシールリング28を介在させることにより、ハウジング11から突出するクランクシャフト51Lおよび出力軸13(13L)の突出部をそれぞれ液密封止する。
図2においてハウジング11から吐出する出力軸13の左端13Lは、フロントプロペラシャフト7(図1参照)およびフロントファイナルドライブユニット8を介して左右前輪9L,9Rに駆動結合する。
クランクシャフト51L,51Rの中空孔51La,51Ra(半径Ri)と、出力軸13の対応端部13L,13Rとの間にそれぞれローラベアリング52L,52Rを介在させて、出力軸13(13L,13R)をクランクシャフト51L,51Rの中空孔51La,51Ra内で、これらの第2ローラ回転軸線O2の周りに自由に回転し得るよう支持する。
クランクシャフト51L,51Rの中空孔51La,51Ra(第2ローラ回転軸線O2)は図3に明示するように、外周部51Lb,51Rb(クランクシャフト回転軸線O3、半径Ro)に対し偏心させた偏心中空孔とし、これら偏心中空孔51La,51Raの第2ローラ回転軸線O2は外周部51Lb,51Rbのクランクシャフト回転軸線O3から、両者間の偏心量εだけオフセットしている。
クランクシャフト51L,51Rの外周部51Lb,51Rbはそれぞれ、ラジアルベアリングであるローラベアリング53L,53Rを介して対応する側におけるベアリングサポート16,17の出力軸貫通孔16c,17cの内周に回転自在に支持する。また、クランクシャフト51L,51Rのローラ側当接部51Ld,51Rdがスラストベアリング32cL,32cRにより回転自在に支持される。さらに、このスラストベアリング32cL,32cRと軸方向外側に配置されたスラストベアリング54L,54Rを有し、このスラストベアリング54L,54Rはスペーサ60L,60Rと回転自在に当接すると共に後述するリングギヤ51Lc,51Rcと回転自在に当接し、これによりクランクシャフト51L,51Rを回転自在に支持する。
スペーサ60L,60Rは、縦壁16b,17bの第2ローラ32側に面した壁面16b1,17b1と当接すると共に出力軸貫通孔16c,17cの内周面よりも内径側であってクランクシャフト51L,51Rに接触しない位置まで延在された第1スペーサ部61L,61Rと、出力軸貫通孔16c,17c内に挿入可能に延在された第2スペーサ部62L,62Rとを有する。
そして、この第2スペーサ部62L,62Rの外周と、出力軸貫通孔16c,17cの内周面との間で当接させてスペーサ60L,60Rの径方向位置決めを行うと共に、ローラベアリング53L,53Rとスラストベアリング54R,54Lとの相互干渉を回避する。
クランクシャフト51L,51Rの相互に向き合う隣接端にそれぞれ、同仕様のリングギヤ51Lc,51Rcを一体に設け、これらリングギヤ51Lc,51Rcにそれぞれ、共通なクランクシャフト駆動ピニオン55を噛合させ、これらクランクシャフト駆動ピニオン55をピニオンシャフト56に結合する。
なお、上記のようにリングギヤ51Lc,51Rcにクランクシャフト駆動ピニオン55を噛合させるにあたっては、クランクシャフト51L,51Rを両者の外周部51Lb,51Rbが円周方向において相互に整列して同位相となる回転位置にした状態で、当該リングギヤ51Lc,51Rcに対するクランクシャフト駆動ピニオン55の噛合を行わせる。
ピニオンシャフト56は、その両端を軸受56a,56bによりハウジング11に対し回転自在に支持する。図2におけるピニオンシャフト56の右端側には、大径出力ギヤ(減速ギヤ)57bが固定されている。この大径出力ギヤ57bの外径側には、矢視Aに示すように、大径出力ギヤ57bの歯面の凹凸57b1,57b2を検知して大径出力ギヤ57bの回転角を検出するクランクシャフト回転角センサ115が設けられている。このクランクシャフト回転角センサ115は磁気式センサであって、大径出力ギヤ57bの歯面の凹凸変化による磁束密度変化を検出し、ピニオンシャフト56の回転角ひいてはクランクシャフト51L,51Rの回転角を検知する。
このように、大径出力ギヤ57bの歯面の凹凸を検出する回転角センサの場合、モータ回転角を検知するロータリエンコーダのように回転体側とステータ側との両方に部品を必要とするような高価な構成に比べて、スペース的にもコンパクト化を図りつつ、安価に回転角を検出できる。また、大径出力ギヤ57bの外周スペースのいずれか余裕のある箇所のハウジング11外周側から取り付けることができるため、スペース的にも有利な配置が可能である。
また、大径出力ギヤ57bの外周には大径出力ギヤ57bと噛合する小径出力ギヤ(減速ギヤ)57aが設けられている。この小径出力ギヤ57aは、小径出力ギヤシャフト57a1と一体形成され、さらに、図2の左端側においてローラ間径方向押し付け力制御モータ(電動モータ)35のモータ駆動軸58aに組み付けられ、電動モータ35と一体回転する。
小径出力ギヤシャフト57a1の右端側には、この小径出力ギヤシャフト57a1に対し制動力を付与することで小径出力ギヤシャフト57a1の回転を固定可能な電磁ブレーキ59が設けられている。電磁ブレーキ59は、電磁力を発生させるコイル59aと、小径出力ギヤシャフト57a1の右端において軸方向にストローク可能にスプライン嵌合されたクラッチプレート59bとを有する。
小径出力ギヤ57aの軸方向左右には、電動モータ35および電磁ブレーキ59をハウジング11の内部に対してシールするためのシールリング63およびシールリング64が設けられている。
クラッチプレート59bにはアーマチュアが設けられ、コイル59aに通電することでクラッチプレート59bが電磁吸引力により軸方向に移動してコイル59a外周のヨークに吸引固定される。コイル59aへの電流供給により電磁ブレーキ59がオン(締結状態)の場合は、電流値に応じた制動トルクがピニオンシャフト56に付与され、この制動トルクを第2ローラ32側からピニオンシャフト56に作用するトルク以上とすることで、ピニオンシャフト56を固定し、所望のローラ軸間距離を維持できる。一方、コイル59aへの電流供給を停止して電磁ブレーキ59がオフ(解放状態)の場合は、電動モータ35の回転動作をピニオンシャフト56に伝達できるため、所望のローラ軸間距離を達成できる。
なお、電動モータ35によりピニオン55およびリングギヤ51Lc,51Rcを介しクランクシャフト51L,51Rを回転位置制御するとき、出力軸13および第2ローラ32の第2ローラ回転軸線O2が、図3に破線で示す軌跡円αに沿ってクランクシャフト回転軸線O3の周りに旋回する。
図3の軌跡円αに沿った第2ローラ回転軸線O2(第2ローラ32)の旋回により第2ローラ32は、後で詳述するが図4(a)〜(c)に示すように第1ローラ31に対し径方向へ接近し、これら第1ローラ31および第2ローラ32のローラ軸間距離L1をクランクシャフト51L,51Rの回転角θの増大につれ、第1ローラ31の半径と第2ローラ32の半径との和値よりも小さくすることができる。かかるローラ軸間距離L1の低下により、第1ローラ31に対する第2ローラ32の径方向押圧力(第1ローラ31および第2ローラ32間のトラクション伝動容量)が大きくなり、ローラ軸間距離L1の低下度合いに応じてローラ間径方向押圧力、つまり駆動力配分比を任意に制御することができる。
なお図4(a)に示すように実施例1では、第2ローラ回転軸線O2がクランクシャフト回転軸線O3の直下に位置し、第1ローラ31および第2ローラ32の軸間距離L1が最大となる下死点でのローラ軸間距離L1を、第1ローラ31の半径と第2ローラ32の半径との和値よりも大きくする。これにより当該クランクシャフト回転角θ=0°の下死点においては、第1ローラ31および第2ローラ32が相互に径方向へ押し付けられることがなく、ローラ31,32間でトラクション伝動が行われないトラクション伝動容量=0の状態を得ることができ、トラクション伝動容量を下死点での0と、図4(c)に示す上死点(θ=180°)で得られる最大値との間で任意に制御することができる。なお実施例1では、クランクシャフト51L,51Rの回転角基準点をクランクシャフト回転角θ=0°の下死点であることとして説明を展開する。
[駆動力配分作用]
図1〜4につき上述した駆動力配分装置1の駆動力配分作用を以下に説明する。
変速機3(図1参照)から駆動力配分装置1の入力軸12に達したトルクは、一方でこの入力軸12からそのままリヤプロペラシャフト4およびリヤファイナルドライブユニット5(ともに図1参照)を経て左右後輪6L,6Rへ伝達される。
他方で駆動力配分装置1は、電動モータ35によりピニオン55およびリングギヤ51Lc,51Rcを介しクランクシャフト51L,51Rを回転位置制御して、ローラ軸間距離L1(図4参照)を第1ローラ31および第2ローラ32の半径の和値よりも小さくするとき、これらローラ31,32が径方向相互押圧力に応じたローラ間伝達トルク容量を持つことから、このトルク容量に応じて、左右後輪6L,6Rへのトルクの一部を、第1ローラ31から第2ローラ32を経て出力軸13に向かわせ、左右前輪9L,9Rをも駆動することができる。かくして車両は、左右後輪6L,6Rおよび左右前輪9L,9Rの全てを駆動しての四輪駆動走行が可能である。
なお、この伝動中における第1ローラ31および第2ローラ32間の径方向押圧反力は、これらに共通な回転支持板であるベアリングサポート16,17で受け止められ、ハウジング11に達することがない。そして径方向押圧反力は、クランクシャフト回転角θが0°〜90°である間は0となり、クランクシャフト回転角θが90°〜180°である間、θの増大に応じて増加し、クランクシャフト回転角θが180°になるとき最大値となる。なお、これらの角度の割り付けは自由に設定可能である。
このような四輪駆動走行中、クランクシャフト51L,51Rの回転角θが図4(b)に示すように基準位置の90°であって、第1ローラ31および第2ローラ32が相互に、この時のオフセット量OSに対応した径方向押圧力で押し付けられて摩擦接触している場合、これらローラ間のオフセット量OSに対応したトラクション伝動容量で左右前輪9L,9Rへの動力伝達が行われる。
そして、クランクシャフト51L,51Rを図4(b)の基準位置から、図4(c)に示すクランクシャフト回転角θ=180°の上死点に向け回転操作してクランクシャフト回転角θを増大させるにつれ、ローラ軸間距離L1がさらに減少して第1ローラ31および第2ローラ32の相互オーバーラップ量OLが増大する結果、第1ローラ31および第2ローラ32は径方向相互押圧力を増大され、これらローラ間のトラクション伝動容量を増大させることができる。
クランクシャフト51L,51Rが図4(c)の上死点位置に達すると、第1ローラ31および第2ローラ32は相互に、最大のオーバーラップ量OLに対応した径方向最大押圧力で径方向へ押し付けられて、これらの間のトラクション伝動容量を最大にすることができる。なお最大のオーバーラップ量OLは、第2ローラ回転軸線O2およびクランクシャフト回転軸線O3間の偏心量εと、図4(b)につき上記したオフセット量OSとの和値である。
以上の説明から明らかなように、クランクシャフト51L,51Rをクランクシャフト回転角θ=0°の回転位置から、クランクシャフト回転角θ=180°の回転位置まで回転操作することにより、クランクシャフト回転角θの増大につれ、ローラ間トラクション伝動容量を0から最大値まで連続変化させることができる。また逆に、クランクシャフト51L,51Rをクランクシャフト回転角θ=180°の回転位置から、θ=0°の回転位置まで回転操作することにより、クランクシャフト回転角θの低下につれ、ローラ間トラクション伝動容量を最大値から0まで連続変化させることができ、ローラ間トラクション伝動容量をクランクシャフト51L,51Rの回転操作により自在に制御し得る。
[トラクション伝動容量制御]
上記した四輪駆動走行中は駆動力配分装置1が、上記のように左右後輪6L,6Rへのトルクの一部を左右前輪9L,9Rへ分配して出力するため、第1ローラ31および第2ローラ32間のトラクション伝動容量を、左右後輪6L,6Rの駆動力および前後輪目標駆動力配分比から求め得る、左右前輪9L,9Rへ分配すべき目標前輪駆動力に対応させる必要がある。
この要求にかなうトラクション伝動容量制御のために実施例1においては、図1に示すようにトランスファコントローラ111を設け、これにより電動モータ35の回転位置制御(クランクシャフト回転角θの制御)を行うものとする。
そのためトランスファコントローラ111には、エンジン2の出力を加減するアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APOを検出すアクセル開度センサ112からの信号と、左右後輪6L,6Rの車輪速(後輪速)Vwrを検出する後輪速センサ113からの信号と、車両の重心を通る鉛直軸線周りにおけるヨーレートφを検出するヨーレートセンサ114からの信号と、クランクシャフト51L,51Rの回転角θを検出するクランクシャフト回転角センサ115からの信号と、駆動力配分装置1(ハウジング11)内における作動油の温度TEMPを検出する油温センサ116からの信号を入力する。
トランスファコントローラ111は、上記した各センサ112〜116の検出情報を基に、駆動力配分装置1のトラクション伝動容量制御(四輪駆動車両の前後輪駆動力配分制御)を概略以下のように行う。
つまり先ずトランスファコントローラ111は、アクセル開度APO、後輪速Vwr、およびヨーレートφに基づき、先ず左右後輪6L,6Rの駆動力および前後輪目標駆動力配分比を周知の要領で求める。
次にトランスファコントローラ111は、これら左右後輪6L,6Rの駆動力および前後輪目標駆動力配分比から、左右前輪9L,9Rへ分配すべき目標前輪駆動力を求める。
さらにトランスファコントローラ111は、第1ローラ31および第2ローラ32がこの目標前輪駆動力を伝達するのに必要なローラ間径方向押圧力をマップ検索などにより求め、このローラ間径方向押圧力を実現するのに必要なクランクシャフト51L,51R(図2,3参照)の回転角目標値tθ、つまり第2ローラ回転軸線O2の目標旋回位置を演算する。
そしてトランスファコントローラ111は、クランクシャフト回転角センサ115で検出したクランクシャフト回転角θおよび上記のクランクシャフト回転角目標値tθ間におけるクランクシャフト回転角偏差に応じ、クランクシャフト回転角θがクランクシャフト回転角目標値tθに一致するよう、電動モータ35を駆動制御する。当該電動モータ35の駆動制御によりクランクシャフト51L,51Rの回転角θが目標値tθに一致することで、第1ローラ31および第2ローラ32は上記の目標前輪駆動力を伝達可能な程度だけ相互に径方向に押圧接触され、第1ローラ31および第2ローラ32間のトラクション伝動容量を前後輪目標駆動力配分比となるよう制御することができる。
トランスファコントローラ111は、クランクシャフト51L,51Rの回転角θが目標値tθに一致したとき、電磁ブレーキ59をオンして回転角θを維持すると共に、電動モータ35を非作動とする。
このとき、電磁ブレーキ59に供給する電流値を、クランクシャフト51L,51Rの回転角保持に必要となる最小電流値とすることで、消費電力の抑制を図る。
図5は、実施例1のトランスファコントローラ111における電磁ブレーキ59の電流指令値演算制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS1では、クランクシャフト回転角θを入力する。
ステップS2では、クランクシャフト回転角θがクランクシャフト回転角目標値tθと一致しているか否かを判定し、YESの場合はステップS3へ進み、NOの場合はリターンへ進む。
ステップS3では、図6に示すマップを参照し、クランクシャフト回転角θに応じた電流指令値を演算する。
ステップS4では、電磁ブレーキ59への供給電流がステップS3で演算した電流指令値となるよう、電磁ブレーキ59への供給電流を増減する。
図6は、クランクシャフト回転角θに応じた電磁ブレーキ59の電流指令値の演算マップである。電流指令値は、クランクシャフト回転角θ=0°〜90°である間は最小値(>0)、θ=90°〜135°である間はθが大きくなるほど大きくなり、θ=135°〜180°である間はθが大きくなるほど小さくなるようにしている。
[クランクシャフト回転角センサ故障時の制御]
前述のように、電動モータ35では、クランクシャフト回転角センサ115が検出するクランクシャフト51L,51Rの回転角θに応じて回転位置制御が行われている。そのため、クランクシャフト回転角センサ115が故障すると電動モータ35を精度良く制御することができない。よって、左右前輪(従駆動輪)9L,9R側への駆動力配分が適切に行われず、車両挙動が不安定になるおそれや、フロントファイナルドライブユニット8の油温の過熱のおそれ等が生じる。そこで、トランスファコントローラ111では、四輪駆動走行中にクランクシャフト回転角センサ115が故障したときには、電動モータ35および電磁ブレーキ59への供給電流をゼロにするようにしている。これにより、クランクシャフト51L,51Rは第1ローラ31および第2ローラ32間に作用する径方向押圧反力によって左右前輪9L,9Rへの駆動力配分がゼロとなる位置まで戻されて二輪駆動走行となる。
しかし、四輪駆動走行中にクランクシャフト回転角センサ115が故障して、即電動モータ35および電磁ブレーキ59への供給電流をゼロにしてしまうと、いきなり二輪駆動走行となるため、特に旋回中では車両挙動が不安定になりやすい。そこで、クランクシャフト回転角センサ115が故障したときには、電磁ブレーキ59への供給電流をゼロにし、電動モータ35をローラ間径方向押圧力が漸減するように制御する。ここでローラ間径方向押圧力は、電動モータ35への供給電流(駆動電流)により推定することができる。
図7は、クランクシャフト回転角と電動モータ35への供給電流との関係と、クランクシャフト回転角とローラ間径方向押圧力との関係を示す図である。電動モータ35への供給電流は、クランクシャフト回転角θ=0°〜90°である間は最小値(>0)、θ=90°〜135°である間はθが大きくなるほど大きくなり、θ=135°〜180°である間はθが大きくなるほど小さくなる。一方、ローラ間径方向押圧力は、θ=0°〜90°である間は最小値(=0)、θ=90°〜180°である間はθが大きくなるほど大きくなる。すなわち、図7からも分かるように、単純に電動モータ35への供給電流を漸減させたとしても、ローラ間径方向押圧力が漸減するわけではない。
図7のような電動モータ35への供給電流の変化は、クランクシャフト51L,51Rに対して出力軸13が偏芯して設けられていることと、θに対するローラ間径方向押圧力の変化特性によるものである。クランクシャフト51L,51Rのクランクシャフト回転軸線O3と第1ローラ31と第2ローラ32との接点との距離は、θ=90°〜180°である間はθが大きくなるほど長くなる。つまり、θ=90°〜180°である間はθが大きくなるほどてこの作用が大きくなる。ローラ間径方向押圧力は、θ=90°〜180°である間はθが大きくなるほどθの増加量に対するローラ間径方向押圧力の増加量は小さくなる。これによりθ=135°〜180°の間では、クランクシャフト51L,51Rのクランクシャフト回転軸線O3と第1ローラ31と第2ローラ32との接点との距離によるてこの作用による電動モータ35の負荷の減少が、ローラ間径方向押圧力の増加に勝り、θ=135°〜180°の間では電動モータ35への供給電流はθが大きくなるほど小さくなる。
図7に示す電動モータ35への供給電流とローラ間径方向押圧力との関係を用いることで、ローラ間径方向押圧力が漸減するように電動モータ35を制御することができる。
[効果]
実施例1の効果を以下に列記する。
(1)主駆動輪伝達系である左右後輪6L,6Rと共に回転する入力軸12と、入力軸12上に設けた第1ローラ31と、従駆動輪伝達系である左右前輪9L,9Rと共に回転する出力軸13と、出力軸13上に設けた第2ローラ32と、出力軸13を、第2ローラ32の回転軸上で回転自在に支持するとともに、第2ローラ32の回転軸を該第2ローラ32の回転軸からオフセットした偏心軸線周りに回動可能に支持するクランクシャフト51L,51Rと、クランクシャフト51L,51Rの回転角を検出するクランクシャフト回転角センサ115(クランクシャフト回転角検出手段)と、クランクシャフト回転角センサ115が検出したクランクシャフト51L,51Rの回転角に応じてクランクシャフト51L,51Rを回転させて、第2ローラ32の回転軸を偏心軸線周りに旋回させ、第1ローラ31と第2ローラ32の外周面を互いに摩擦接触または作動油を介したトラクション接触させることにより左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへの駆動力配分を行う電動モータ35(アクチュエータ)と、クランクシャフト51L,51Rに対しコイル59aへの通電量に応じた制動力を付与する電磁ブレーキ59と、クランクシャフト回転角センサ115が故障したときに、第1ローラ31に対する第2ローラ32の押し付け力(ローラ間径方向押圧力)が漸減するように電動モータ35を制御するトランスファコントローラ111(故障時制御手段)と、を備えた。
上記構成を採用したことにより、両ローラ31,32間の径方向押し付け力を保持する場合には、電磁ブレーキ59のコイル59aへの通電により制動力を発生させ、電動モータ35を非作動とした状態で第2ローラ32の偏心軸線周りの回転を停止させることができる。
また、コイル59aへの通電停止により制動力はゼロとなるため、クランクシャフト51L,51Rは第1ローラ31および第2ローラ32間に作用する径方向押圧反力によって左右前輪9L,9Rへの駆動力配分がゼロとなる位置まで戻し、二輪駆動走行への移行を実現できる。
また、クランクシャフト回転角センサ115が故障したときには、ローラ間径方向押圧力が漸減するように電動モータ35を制御するため、左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへの駆動力配分を徐々に低下させることができ、二輪走行に移行する際であっても車両挙動を安定させることができる。
(2)トランスファコントローラ111は、電動モータ35への供給電流(駆動電流)により第1ローラ31に対する第2ローラ32の押し付け力を推定するようにした。
これにより、ローラ間径方向押圧力が漸減するように、電動モータ35を精度よく制御することができる。
〔実施例2〕
実施例1では、クランクシャフト回転角センサ115が故障したときには、電磁ブレーキ59への供給電流をゼロにし、電動モータ35をローラ間径方向押圧力が漸減するように制御していた。実施例2では、クランクシャフト回転角センサ115が故障したときには、電動モータ35への供給電流をゼロにし、電磁ブレーキ59をローラ間径方向押圧力が漸減するように制御する。実施例1と同じ構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図8は、クランクシャフト回転角と電磁ブレーキ59への供給電流との関係と、クランクシャフト回転角とローラ間径方向押圧力との関係を示す図である。ローラ間径方向押圧力は、電磁ブレーキ59への供給電流(コイル59aの通電量)により推定することができる。電磁ブレーキ59への供給電流は、クランクシャフト回転角θ=0°〜90°である間は最小値(>0)、θ=90°〜135°である間はθが大きくなるほど大きくなり、θ=135°〜180°である間はθが大きくなるほど小さくなる。一方、ローラ間径方向押圧力は、θ=0°〜90°である間は最小値(=0)、θ=90°〜180°である間はθが大きくなるほど大きくなる。すなわち、図7からも分かるように、単純に電動モータ35への供給電流を漸減させたとしても、ローラ間径方向押圧力が漸減するわけではない。
図8のような電磁ブレーキ59への供給電流の変化は、実施例1で説明した電動モータ35への供給電流の変化と同様、クランクシャフト51L,51Rに対して出力軸13が偏芯して設けられていることと、θに対するローラ間径方向押圧力の変化特性によるものである。図8に示す電磁ブレーキ59への供給電流とローラ間径方向押圧力との関係を用いることで、ローラ間径方向押圧力が漸減するように電動モータ35を制御することができる。
[効果]
実施例2の効果について以下に列記する。
(3)主駆動輪伝達系である左右後輪6L,6Rと共に回転する入力軸12と、入力軸12上に設けた第1ローラ31と、従駆動輪伝達系である左右前輪9L,9Rと共に回転する出力軸13と、出力軸13上に設けた第2ローラ32と、出力軸13を、第2ローラ32の回転軸上で回転自在に支持するとともに、第2ローラ32の回転軸を該第2ローラ32の回転軸からオフセットした偏心軸線周りに回動可能に支持するクランクシャフト51L,51Rと、クランクシャフト51L,51Rの回転角を検出するクランクシャフト回転角センサ115(クランクシャフト回転角検出手段)と、クランクシャフト回転角センサ115が検出したクランクシャフト51L,51Rの回転角に応じてクランクシャフト51L,51Rを回転させて、第2ローラ32の回転軸を偏心軸線周りに旋回させ、第1ローラ31と第2ローラ32の外周面を互いに摩擦接触または作動油を介したトラクション接触させることにより左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへの駆動力配分を行う電動モータ35(アクチュエータ)と、クランクシャフト51L,51Rに対しコイル59aへの通電量に応じた制動力を付与する電磁ブレーキ59と、クランクシャフト回転角センサ115が故障したときに、第1ローラ31に対する第2ローラ32の押し付け力(ローラ間径方向押圧力)が漸減するように電磁ブレーキ59を制御するトランスファコントローラ111(故障時制御手段)と、を備えた。
上記構成を採用したことにより、クランクシャフト回転角センサ115が故障したときには、ローラ間径方向押圧力が漸減するように電動モータ35を制御するため、左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへの駆動力配分を徐々に低下させることができ、二輪走行に移行する際であっても車両挙動を安定させることができる。
(4)トランスファコントローラ111は、電磁ブレーキ59への供給電流(コイル59aへの通電量)により第1ローラ31に対する第2ローラ32の押し付け力を推定するようにした。
これにより、ローラ間径方向押圧力が漸減するように、電磁ブレーキ59を精度よく制御することができる。
以上、本発明は上記実施例の構成に限らず、他の構成であっても構わない。例えば、実施例1,2では第1ローラ31の外周面31aは曲面処理されているが、円錐テーパ面状に形成するようにしても良い。また、実施例1,2では、入力軸12および出力軸13を、それぞれの第1ローラ回転軸線O1およびO2が交差するよう相互に傾斜させてハウジング11に横架させているが、第1ローラ回転軸線O1およびO2が平行となるように横架させるようにしても良い。
1 駆動力配分装置
12 入力軸
13 出力軸
31 第1ローラ
32 第2ローラ
35 電動モータ(アクチュエータ)
51L,51R クランクシャフト
59 電磁ブレーキ
111 トランスファコントローラ(故障時制御手段)
115 クランクシャフト回転角センサ(クランクシャフト回転角検出手段)

Claims (2)

  1. 主駆動輪伝達系と共に回転する入力軸と、
    前記入力軸上に設けた第1ローラと、
    従駆動輪伝達系と共に回転する出力軸と、
    前記出力軸上に設けた第2ローラと、
    前記出力軸を、前記第2ローラの回転軸上で回転自在に支持するとともに、前記第2ローラの回転軸を該第2ローラの回転軸からオフセットした偏心軸線周りに回動可能に支持するクランクシャフトと、
    前記クランクシャフトの回転角を検出するクランクシャフト回転角検出手段と、
    前記クランクシャフト回転角検出手段が検出した前記クランクシャフトの前記回転角に応じて前記クランクシャフトを回転させて、前記第2ローラの回転軸を前記偏心軸線周りに旋回させ、前記第1ローラと前記第2ローラの外周面を互いに摩擦接触または作動油を介したトラクション接触させることにより従駆動輪への駆動力配分を行うアクチュエータと、
    前記クランクシャフトに対しコイルへの通電量に応じた制動力を付与する電磁ブレーキと、
    前記クランクシャフト回転角検出手段が故障したときに、前記第1ローラに対する前記第2ローラの押し付け力が漸減するように前記アクチュエータまたは前記電磁ブレーキを制御する故障時制御手段と、
    を備えたことを特徴とする駆動力配分装置。
  2. 請求項1に記載の駆動力配分装置において、
    前記故障時制御手段は、前記アクチュエータの駆動電流または前記電磁ブレーキの前記コイルへの通電量により前記第1ローラに対する前記第2ローラの押し付け力を推定することを特徴とする駆動力配分装置。
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