JP2014069130A - 移動床式濾過槽、及び浄化槽 - Google Patents

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Abstract

【課題】濾材のブリッジ形成による揚水路の閉塞が発生し難い移動床式濾過槽、及び浄化槽を提供すること。
【解決手段】エアリフトポンプPは、濾材23が移動可能な揚水路25を形成する水路壁26と、濾材流入口32と、濾材吐出口と、揚水路25に空気を供給する空気供給手段とを有し、濾材流入口32の外周側上方には庇30が設けられ、庇30の下端と槽底部との間の最小距離Sminと、濾材流入口32と槽底部との間の最大距離Tmaxとが、Smin/Tmax<1の関係を有する。
【選択図】図8

Description

本発明は、濾材と、前記濾材を槽底部から槽上部へ移送するエアリフトポンプとを備える移動床式濾過槽及び浄化槽に関する。
従来の移動床式濾過槽としては、例えば、特許文献1に示す移動床式濾過槽が知られている。ここでは、槽内に充填した濾材に、被処理水中に含まれる浮遊物質(汚泥)を捕捉(濾過)させると共に、水路壁の下方側面に設けられている空気吹き出し部から空気を揚水路に直接吹き出すことによってエアリフトポンプを作動させ、濾材を槽底部から揚水路に吸入して槽上部に環流させて、濾材に付着した浮遊物質を剥離させて槽外に排出するように構成されている。
特開2003−53110号公報
しかしながら、従来の移動床式濾過槽は、槽底部に集まった複数の濾材が揚水路の吸入口付近で横方向に連なってブリッジを形成し、これにより揚水路が閉塞してしまう場合があった。
本発明の目的は、濾材のブリッジ形成による揚水路の閉塞が発生し難い移動床式濾過槽、及び浄化槽を提供することにある。
本発明の移動床式濾過槽に係る第1特徴構成は、濾材と、前記濾材を槽底部から槽上部へ移送するエアリフトポンプとを備える移動床式濾過槽において、前記エアリフトポンプは、前記濾材が移動可能な揚水路を形成する水路壁と、濾材流入口と、濾材吐出口と、前記揚水路に空気を供給する空気供給手段とを有し、前記濾材流入口の外周側上方には庇が設けられ、前記庇の下端と前記槽底部との間の最小距離Sminと、前記濾材流入口と前記槽底部との間の最大距離Tmaxとが、Smin/Tmax<1の関係を有する点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、濾材流入口の外周側上方に庇が設けられているので、槽上部から降下してきた濾材を庇の上方に滞留させ、庇の下端から槽底部の面に向けて徐々に沈降移動させることができる。また、庇の下端と槽底部との間の最小距離Sminの部分で、濾材流入口に向かって移動する濾材の量が制限されると共に、濾材流入口と槽底部との間の最大距離Tmaxを、Smin/Tmax<1を満たすように設定することにより、最小距離Smin部分の空間により広い空間が形成される。その結果、濾材流入口付近に集まる濾材の充填密度が下がり、濾材によるブリッジ形成が発生し難くなるため、揚水路の閉塞を防止することができる。
第2特徴構成は、前記庇が垂壁部を有し、該垂壁部の上下方向の長さは、前記濾材の最大幅以上であり、前記垂壁部の下端と前記槽底部との間の距離が前記最小距離Sminである点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、庇の上方に滞留している濾材のうち垂壁部に沈降してくる濾材から順に濾材流入口へ誘導することができる。また、垂壁部の上下方向の長さを濾材の最大幅以上にすることで、庇の上方から回り込んだ垂壁部の下端と槽底面との間を濾材が通過するにあたって、濾材の全体が垂壁部を通過するまでは、当該濾材が槽底部の面に触れる虞が少ないので、垂壁部の下端で濾材の移動をスムーズにしつつ移動量に制限を与えることができる。
第3特徴構成は、前記最大距離Tmaxが、前記最小距離Sminと、前記濾材の最大幅とを足し合わせた距離以上である点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、庇の下端と槽底部との間の距離と、濾材流入口と槽底部との間の距離に差を設けることによって形成された空間が、少なくとも濾材の最大幅以上に形成されるため、濾材流入口付近に集まる濾材の充填密度がさらに下がり、濾材によるブリッジ形成が発生し難くなるため、揚水路の閉塞をさらにより確実に防止することができる。
第4特徴構成は、前記Smin/Tmax<0.85である点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、庇の下端と槽底部との間の距離と、濾材流入口と槽底部との間の距離に差を設けることによって生じる空間が、さらに形成され易くなる。その結果、濾材流入口付近に集まる濾材の充填密度が下がり、濾材によるブリッジ形成が発生し難くなるため、揚水路の閉塞をさらにより確実に防止することができる。
第5特徴構成は、前記庇の上面が、前記濾材流入口から離れる方向に下り勾配に傾斜し、前記庇の下面が前記濾材流入口から離れる方向に上り勾配に傾斜している点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、槽上部から降下してきた濾材を庇の上面に滞留させ、傾斜する庇の上面に沿って槽内面側に向けて徐々に沈降移動させることができる。また、庇の下端と槽内面のとの間を通過した濾材を、槽底部の面に沿って濾材流入口に向けて移動させる際、庇の下面の濾材流入口から離れる方向に上り勾配に傾斜している面が案内板となり、濾材の流れを整えて濾材をよりスムーズに濾材流入口に案内することができる。
第6特徴構成は、前記庇が、前記水路壁に固定され、前記水路壁には、前記庇の内側空間から前記揚水路に通じる連通部が設けてある点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、水路壁に庇が設けられているため、水路壁と庇との間に生じる隙間からの乱流による濾材の乱れが生じることなく、濾材が庇の上方から下端にさらにスムーズに移動することができる。また、庇の内側空間と揚水路を連通する連通部を水路壁に設けることで、庇の内側の空気を揚水路に導くことができ、供給される空気の損失を抑えることができる。
第7特徴構成は、前記空気供給手段の空気吹き出し部が、前記槽底部に設けられている点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、空気吹き出し部を槽底部に設けてあるため、空気吹き出し部から供給される空気により生じる被処理水の上昇流により、槽底部に集まってきた濾材が、揚水路に確実に吸入されるので、槽底部に滞留し難くなる。
浄化槽の内部を示す平面図である。 浄化槽の内部を示す側面図である。 図1のIII−III線矢視図である。 図1のIV−IV線矢視図である。 図1のV−V線矢視図である。 担体流動槽及び移動床式濾過槽の内部を示す斜視図であって、(a)は移動床式濾過槽に濾材を収容してある状態を示し、(b)は移動床式濾過槽の内部が理解し易いように濾材を省略してある状態を示す。 移動床式濾過槽の内部を示す側面図である。 移動床式濾過槽の内部の一部を拡大した側面図である。 移送量制限部を示す斜視図である。 濾材流入口の別形態(a)〜(d)を示す概略図である。 濾材流入口の別形態を示す概略図である。 濾材流入口の別形態を示す概略図である。 庇の別形態を示す概略図である。 庇の別形態を示す概略図である。 庇の別形態を示す概略図である。 濾材流入口の別形態を示す概略図である。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔実施形態〕
図1〜図5は、生活排水(汚水)を被処理水として浄化処理する浄化槽を示す。
浄化槽の槽内は、図1及び図2に示すように、被処理水を生物処理する生物処理槽Aと、生物処理槽Aで処理された被処理水を濾材23で濾過する移動床式濾過槽B(水処理装置の一例)と、移動床式濾過槽Bで濾過された被処理水を一時貯留する処理水槽Cと、処理水槽Cに貯留された被処理水を消毒する消毒槽Dとに区画されている。
生物処理槽Aは、外部から流入する被処理水(原水)を受け入れて嫌気処理する一次処理槽A1と、被処理水を好気処理する好気処理槽としての担体流動槽A2とに区画されている。一次処理槽A1は、沈澱分離槽E1と嫌気濾床槽E2とに区画されている。
外部からの被処理水(原水)は流入部1から沈澱分離槽E1に流入し、消毒槽Dで消毒された被処理水が放流部2から外部に放流される。
沈澱分離槽E1と嫌気濾床槽E2とが第1横隔壁4で前後に区画され、嫌気濾床槽E2と、担体流動槽A2及び移動床式濾過槽Bとが第2横隔壁5で前後に区画されている。
担体流動槽A2と、移動床式濾過槽B及び処理水槽Cとが縦隔壁7で左右に区画され、移動床式濾過槽Bと処理水槽Cとが区画壁8で前後に区画され、消毒槽Dが担体流動槽A2の内側上部に区画されている。
第1横隔壁4には、図3及び図4に示すように、沈澱分離槽E1から嫌気濾床槽E2に被処理水を移流させる第1移流口11が水面部に開口するように設けられており、移流管17と移流管19とが取り付けられている。
第2横隔壁5には、図5に示すように、嫌気濾床槽E2から担体流動槽A2に被処理水を移流させる第2移流口12が設けられている。
図6にも示すように、縦隔壁7のうちの被処理水の水面近くの隔壁部分には、担体流動槽A2から移動床式濾過槽Bに被処理水を流入させる第3移流口13が水面WLよりも高い位置と低い位置とに亘って設けられている。
移動床式濾過槽Bと処理水槽Cとの区画壁8の下端部には、移動床式濾過槽Bから処理水槽Cに被処理水を移流させる第4移流口14が設けられている。
第3移流口13と第4移流口14は、担体流動槽A2や移動床式濾過槽Bに収容してある流動担体21及び濾材23が流出しないように多数のスリット孔で形成されている。
沈澱分離槽E1,嫌気濾床槽E2は、朝夕などの時間帯におけるピーク流入時の被処理水を一次的に貯留する流量調整部としての機能を備えていてもよい。
したがって、流入部1から流入した被処理水は、沈澱分離槽E1、嫌気濾床槽E2、担体流動槽A2、移動床式濾過槽B、処理水槽C、消毒槽Dの順に移流して、放流部2から外部に放流される。
流入部1から流入した被処理水は、沈澱分離槽E1で固形分が沈澱分離され、移流管17に案内されて第1横隔壁4に沿って上昇し、第1横隔壁4に設けた第1移流口11から嫌気濾床槽E2に流入する。嫌気濾床槽E2は、嫌気性微生物を保持させた嫌気濾床18を備えている。
第1移流口11から嫌気濾床槽E2に流入した被処理水は、移流管19に案内されて第1横隔壁4に沿って下降し、嫌気濾床18を上向きに通過して嫌気処理されると共に浮遊物質が捕捉され、固形物がほとんど分解された被処理水が移流バッフル20に案内されて、第2横隔壁5に設けた第2移流口12から担体流動槽A2の槽上部に流入する。
図6にも示すように、担体流動槽A2には、好気性微生物を担持させた多数の流動担体21が被処理水と共に流動できるように収容され、ばっ気用散気部22が槽底部に設けられている。
担体流動槽A2に流入した被処理水は、散気部22からの気泡供給により酸素の供給を受けながら流動担体21と共に流動されて好気処理された後、浮遊物質(汚泥)と共に、縦隔壁7に設けた第3移流口13から移動床式濾過槽Bに常時流入し、担体流動槽A2の浮遊物質(汚泥)は減少する。
図6及び図7に示すように、移動床式濾過槽Bの下部には、比重が水よりも大きい多数の略球形の濾材23が自重で沈み込んで積み重なる状態で滞留するように充填されている。
図7に示すように、移動床式濾過槽Bは、濾材23と、エアリフトポンプPとを備える。エアリフトポンプPは、被処理水と濾材23とが移動可能な揚水路25を形成する水路壁26と、揚水路25の下端の濾材流入口32と、揚水路25の上部の濾材吐出口28と、揚水路25に空気を供給する空気供給手段とを備える。エアリフトポンプPは、被処理水及び濾材23を最深部50から揚水路25に吸入して槽上部に移送し、これを繰り返して環流させることにより濾材23を常時洗浄する。
水路壁26は、第2横隔壁5と縦隔壁7とが交差する隅部に上下方向に沿わせて固定してあり(図1参照)、濾材吐出口28が移動床式濾過槽Bにおける被処理水の液面WLよりも高くなるように設けられている。水路壁26を、隅部に設けることで被処理水と濾材23の流入してくる方向に制限を設けることができ、乱流が発生する虞が少なくなる。
揚水路25は、水路壁26の内側に形成されており、その横断面形状は、長手方向全体に亘って均一な形を有する。尚、本実施形態では、濾材吐出口28が揚水路25の上端に設けられているがこの構成に限定されるものではなく、被処理水の水面よりも高い位置であればどの位置に設けても良い。
図8に示すように、移動床式濾過槽Bの槽底部は、揚水路25の真下に配置される最深部50と、最深部50から斜め上の槽内面36の下端まで延設される2つの扁平な槽側底面31とを備え、下向きの角錐台状(図6(a)参照)に形成されている。
本実施形態では、槽側底面31は扁平な傾斜面で形成されているが、これに限定されるものではなく、円弧状の面を組合せたり、円錐面状に形成しても良く、あるいは傾斜させずに平坦な面で構成してもよい。
濾材流入口32の外周側上方には、濾材流入口32から離れる方向に下り勾配に傾斜する二つの扁平な上面29と、濾材流入口32から離れる方向に上り勾配に傾斜する下面45とを有する庇30を設けてある。本実施形態における庇30は、水路壁26に固定されている。
庇30の端部には、上面29の下端から鉛直下向きに延びる垂壁部34が設けられている。垂壁部34の上下方向の長さは、濾材23の最大幅以上に設定することが望ましい。本実施形態では、垂壁部34の下端と槽側底面31との距離が、庇30の下端と槽底部との間の最小距離Sminとなる。また、濾材流入口32と最深部50との距離が、濾材流入口32と槽底部との間の最大距離Tmaxとなる。最小距離Sminと最大距離Tmaxとは、Smin/Tmax<1の関係を有する。尚、庇30の下端と槽底部との間の最小距離Sminは、垂壁部34の下端から鉛直方向に槽底部に下ろした距離でも、あるいは槽底部への垂直方向の距離でも、最大距離Tmaxの測定方法と同じであればいずれでも良い。
本実施形態における移動床式濾過槽Bでは、上面29に沿って下方に向かうほど移動床式濾過槽Bの内壁の水平断面積は狭くなるため、槽内を沈降してくる濾材23が、上面29の上部で滞留して滞留部分を形成し、上面29に沿って槽内面36の側へ向けて徐々に沈降移動する。この上面29の上部の濾材23の滞留部分が被処理水を濾過する濾過層を形成する。
滞留部分の濾材23は、さらに沈降して、垂壁部34の下端と槽側底面31との間を通過し、槽側底面31に沿って最深部50の側に移動して、濾材流入口32から被処理水と共に揚水路25に吸入される。
また、庇30の下端と槽底部との間の最小距離Sminの部分で、濾材流入口32に向かって移動する濾材23の量が制限されると共に、及び濾材流入口32と槽底部との間の最大距離Tmaxを、Smin/Tmax<1を満たすように設定することにより、最小距離Smin部分の空間により広い空間Wが形成される。その結果、濾材流入口32付近に集まる濾材23の充填密度が下がり、濾材23によるブリッジ形成が発生し難くなるため、揚水路25の閉塞を防止することができる。
また、庇30の下端と槽底部との間の距離と、濾材流入口32と槽底部との間の距離との差に応じた空間Wを形成させるためには、最大距離Tmaxは、最小距離Sminと、濾材23の最大幅とを足し合わせた距離以上であることが望ましく、さらに、最小距離Smin/最大距離Tmax<0.85であることがさらに望ましい。
空気供給手段は、図示しないエアコンプレッサー等に接続される空気供給管27と、空気供給管27からの空気を吹き出す空気吹き出し部27aとを備える。本実施形態では、空気吹き出し部27aを最深部50に設けてある。即ち、空気吹き出し部27aを揚水路25の濾材流入口32の真下に設けてあり、最深部50に集まっている濾材23の下方から空気を吹き出すように構成されている。尚、図7に示すように、空気供給管27は、区画壁8の処理水槽Cの側に沿って配設してある。
上記構成によれば、移動床式濾過槽Bの最深部50に集まった濾材23や沈降汚泥を空気吹き出し部27aから供給される空気により生じる被処理水の上昇流により、揚水路25の濾材流入口32に導くことができ、水路壁26の下方側面に空気供給管27を接続する従来の場合に比べ、最深部50に濾材23や汚泥が滞留することを防ぎ易くなる。
また、庇30の下面45は、水路壁26の下端(濾材流入口32の上端)から上面29の下端に向かって斜め上に延設される。本構成によれば、垂壁部34の下端と槽側底面31との間を通過してきた濾材23は、庇30の下面45と槽側底面31によって、濾材流入口32の下方に向けて導かれるため、濾材23の移動がスムーズになり、濾材23が槽底部で滞留することを抑制することができる。
また、本実施形態においては、庇30の下面45に、濾材23の通過を防止しつつ空気が通過可能な開口部46を設けてある。開口部46は、庇30の内側の空間に通じる貫通孔であって、下面45の上端部分に形成されている。開口部46の内径は、空気吹き出し部27aから供給された空気や被処理水を通過させるが、濾材23を通過させないように設定されている。
さらに、庇30の上端部付近の水路壁26の壁面には、連通部47が形成されている。連通部47は、庇30の内側の空間から揚水路25に通じる貫通孔であって、連通部47の内径は、空気吹き出し部27aから供給された空気や被処理水を通過させるが、揚水路25を移動する濾材23を通過させないように設定されている。
空気吹き出し部27aから供給された空気の中で、揚水路25の濾材流入口32に入り込まなかった空気は、下面45に沿って案内されて、開口部46から、庇30の内側の空間に流入する。そして、流入した空気は、庇30の上面29の裏面に沿って案内されて、連通部47を通って、揚水路25に合流するように構成されている。
上記構成によれば、複数の濾材23が上面29の上部に滞留して形成された濾過層が、揚水路25の濾材流入口32に入り込まなかった空気によって乱されることもない。さらに、揚水路25の濾材流入口32に入り込まなかった空気を、揚水路25に合流させることができるため、エアリフトポンプPを作動させるために供給される空気の損失を最小限に抑えることもできる。
図9に示すように、揚水路25の濾材吐出口28側には、濾材吐出口28から吐出された被処理水の一部を、浮遊物質(汚泥)と共に、担体流動槽A2以外の槽であって且つ移動床式濾過槽B以外の槽に常時移送する移送部37を設けてある。
エアリフトポンプP及び移送部37は被処理水循環手段Fを構成し、担体流動槽A2で処理された後に移動床式濾過槽Bを通ってきた被処理水を移動床式濾過槽Bに配置したエアリフトポンプP及び移送部37を通じて沈澱分離槽E1に移送する。
被処理水を担体流動槽A2から一次処理槽A1に移送循環させることにより、被処理水の硝化脱窒処理が促進される。
図9に示すように、移送部37は、被処理水の一部を生物処理槽Aに配設された処理槽のうちの担体流動槽A2よりも上流側に配設された沈澱分離槽E1に移送(返送)する移送樋を設けて構成してある。
移送樋(移送部)37は、移送始端部が揚水路25の濾材吐出口28の近傍に臨むように配置して第2横隔壁5に支持され、濾材吐出口28から吐出された被処理水の一部を流入させて沈澱分離槽E1に移送する。
移送樋37の移送開始部には、沈澱分離槽E1に移送可能な被処理水の移送量を制限する移送量制限部38を設けてある。移送量制限部38は、被処理水が汚泥と共に通過可能で、かつ、濾材23の通過を阻止する多数のスリット孔38aをスリット幅方向に並べて形成してある堰板を設けて構成してある。
堰板(移送量制限部)38は、移送樋37の移送始側端部で第2横隔壁5に設けられるガイド枠39に上下方向にスライド移動可能に支持されて、堰板38のスライド移動により被処理水の沈澱分離槽E1への移送量を調整可能に設けられている。
図6に示すように、担体流動槽A2と移動床式濾過槽Bとを区画する縦隔壁7には、担体流動槽A2と移動床式濾過槽Bとに亘って被処理水が循環可能な循環路40を設けてある。循環路40は、縦隔壁7に形成した上部移流口としての第3移流口13と、縦隔壁7のうちの第3移流口13よりも低い位置の隔壁部分に形成した下部移流口としての第5移流口41とを設けてある。第5移流口41は、濾材23の通過を阻止する多数のスリット孔を設けて構成してある。
循環路40は、移動床式濾過槽Bの被処理水が第5移流口41から担体流動槽A2に流入し、担体流動槽A2の被処理水が第3移流口13から移動床式濾過槽Bに流入する状態で被処理水を循環させるように設けてある。
第5移流口41は、移動床式濾過槽Bにおける濾材23の滞留部分に臨ませて形成してあり、第3移流口13と第5移流口41とが、担体流動槽A2のばっ気用散気部22に対面する隔壁部分に、上下方向に位置をずらせて形成されている。
移動床式濾過槽Bで濾過された被処理水は、区画壁8に形成された第4移流口14を通して処理水槽Cに移流して一時貯留された後、消毒槽Dに移流し、消毒されて外部に放流される。
〔その他の実施形態〕
前述の実施形態における濾材流入口32の外周形状としては、図8に示すような、最深部50側にフラットに開口するような形状に限定されるものではなく、水路壁26の下端は、槽底部との間の距離が変化する形状を有し、且つ、その最大距離Tmax(図12参照)と最小距離Tmin(図12参照)が、0≦Tmin/Tmax<1.0の関係を有するにように構成しても良い。例えば、図10に示すように、水路壁26の下端と槽底部との間の距離が、水路壁26の下端における最大距離Tmaxに係る部位Hから、最小距離Tminに係る部位Lに向かって連続的又は断続的に減少するような(a)段状(b)階段状(c)円弧状(d)テーパー状などの形状としても良い。この構成にすることで、第2横隔壁5と縦隔壁7とが交差する隅部に設けられた水路壁26に流入してくる被処理水と濾材23の流入方向にさらに制限を加えることができ、乱流の発生がより確実に抑えられる。尚、最小距離Tminは、100mm未満であることが望ましく、また0〜70mmであることがさらに望ましい。最大距離Tmaxは、100〜300mmであることが望ましい。またTmin/Tmaxは、0≦Tmin/Tmax≦0.7であることがさらに望ましく、また0≦Tmin/Tmax≦0.5であることがさらにより望ましい。また、前述の実施形態では、最小距離Tmin=0の場合を例示したが、より望ましくは、図11及び図12に示すように、最小距離Tmin>0でも良く、この場合、Tmax/Tmin≦3であることが望ましい。また、図11に示すように、揚水路25の下端部を、第2横隔壁5側に開口するように斜めに切欠くことによって、濾材流入口32を形成するようにしても良く、この場合、0.3≦Tmin/Tmax≦0.5とすることが望ましい。
前述の実施形態では、庇30の下面45が水路壁26の下端から斜め上に延びているが、これに限定されるものではなく、水路壁26から水平方向に延びている構成としても良い。
前述の実施形態では、庇30の上面29は、水路壁26を囲む二枚の平板状の傾斜板で形成されているが、これに限定されるものではなく、三枚以上の板で水路壁26を取り囲むように形成するか、或いは円錐面状のものであってもよい。
前述の実施形態における庇30は、図11〜図15に示すように、必ずしも下面45を備えなくとも良い。図13に示すように、庇30は、水路壁26に固定するのではなく、周りの第2横隔壁5や、縦隔壁7(図1参照)に固定しても良く、上面29に隙間51や孔52を設けても良い。
図14に示すように、垂壁部34を、上面29の下端ではなく上面29の内側に設けるようにしても良い。
図15に示すように、垂壁部34を設けず、上面29の下端と槽側底面31との間を通過した濾材23が、濾材流入口32から吸入されるように構成しても良い。
濾材23の形状は、球状に限定されるものではなく、多角形状であっても良い。また、球状の濾材23を使用する場合、その直径は10〜30mmとすることが望ましい。
図16に示すように、濾材流入口32を、水路壁26の側面に設けるようにしても良い。
本発明に係る水処理装置は、浄化槽における移動床式濾過槽に限らず、汚水処理場にて使用される濾過槽に対しても適用することができる。
23 充填材(濾材)
25 揚水路
26 水路壁
27 空気供給管(空気供給手段)
27a 空気吹き出し部(空気供給手段)
28 濾材流出口(充填材流出口)
29 上面
30 庇
31 槽側底面(槽底部)
32 濾材流入口(充填材流入口)
34 垂壁部
45 下面
50 最深部(槽底部)
P エアリフトポンプ

Claims (8)

  1. 濾材と、前記濾材を槽底部から槽上部へ移送するエアリフトポンプとを備える移動床式濾過槽において、
    前記エアリフトポンプは、前記濾材が移動可能な揚水路を形成する水路壁と、濾材流入口と、濾材吐出口と、前記揚水路に空気を供給する空気供給手段とを有し、前記濾材流入口の外周側上方には庇が設けられ、前記庇の下端と前記槽底部との間の最小距離Sminと、前記濾材流入口と前記槽底部との間の最大距離Tmaxとが、Smin/Tmax<1の関係を有する移動床式濾過槽。
  2. 前記庇が垂壁部を有し、該垂壁部の上下方向の長さは、前記濾材の最大幅以上であり、前記垂壁部の下端と前記槽底部との間の距離が前記最小距離Sminである請求項1に記載の移動床式濾過槽。
  3. 前記最大距離Tmaxが、前記最小距離Sminと、前記濾材の最大幅とを足し合わせた距離以上である請求項1又は2に記載の移動床式濾過槽。
  4. 前記Smin/Tmax<0.85である請求項1〜3のいずれか1項に記載の移動床式濾過槽。
  5. 前記庇の上面が、前記濾材流入口から離れる方向に下り勾配に傾斜し、前記庇の下面が前記濾材流入口から離れる方向に上り勾配に傾斜している請求項1〜4のいずれか1項に記載の移動床式濾過槽。
  6. 前記庇が、前記水路壁に固定され、前記水路壁には、前記庇の内側空間から前記揚水路に通じる連通部が設けてある請求項1〜5のいずれか1項に記載の移動床式濾過槽。
  7. 前記空気供給手段の空気吹き出し部が、前記槽底部に設けられている請求項1〜6のいずれか1項に記載の移動床式濾過槽。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の移動床式濾過槽を備える浄化槽。
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