JP2014066174A - 位置決め装置、及びこれを備えている回転式流体機械 - Google Patents

位置決め装置、及びこれを備えている回転式流体機械 Download PDF

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Abstract

【課題】外側部材に対して、外側部材の内周側に配置される内側部材を位置決めする位置決め装置を容易にセットできるようにする。さらに、外側部材の外周側と内周側との間のシール性を高めることができるようにする。
【解決手段】外側部材である半車室11の外周側から内周側に貫通した円柱状の貫通孔13に装着されるスリーブ21と、スリーブ21を貫通し、内側部材である半翼環6の外周に形成されている溝7に係合するピン31と、を備える。スリーブ21は、半車室の貫通孔13に挿通可能な円筒状を成し、円筒形状の中心軸である円筒軸Acから偏芯した位置で円筒軸方向Dacに貫通して、ピン31が差し込まれる偏芯孔23が形成されているスリーブ本体22と、スリーブ本体の円筒軸方向Dacにおける両端部のうちでロータ軸から遠い外側端部22oに形成されている鍔部25と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ロータ軸を中心として周方向に延びる外側部材に対して、外側部材の内周側に配置されてロータ軸を中心として周方向に延びる内側部材を位置決めする位置決め装置、及びこれを備えている回転式流体機械に関する。
蒸気タービン、ガスタービンあるいは圧縮機等の回転式流体機械は、ロータ軸と、このロータ軸を中心として周方向に延びるケーシング等の外側部材と、この外側部材の内周側に配置されロータ軸を中心として周方向に延びる内側部材とを備えている。この回転式流体機械では、外側部材に対する相対位置が定まっているロータ軸に対して、内側部材の相対位置を合わせるために位置決め装置が用いられることがある。
このような位置決め装置としては、例えば、特許文献1に開示されているセンタリング装置がある。このセンタリング装置は、ロータ軸に対する径方向に外部ケーシングを貫通した円柱状の貫通孔に装着されるスリーブと、このスリーブを貫通し、内部ケーシングの外周に形成されている溝に係合するセンタリングボルトと、スリーブ及びセンタリングボルトの径方向外側に配置される頭部と、を有している。
スリーブは、外部ケーシングの貫通孔に挿通可能に円筒状を成している。このスリーブには、円筒形状の中心軸である円筒軸から偏芯した位置で円筒軸が延びている円筒軸方向に貫通して、センタリングボルトが差し込まれる偏芯孔が形成されている。このため、スリーブを外部ケーシングの貫通孔内でその円筒軸回りに回転させると、このスリーブの偏芯孔に差し込まれているセンタリングボルトの円筒軸に対して垂直な方向における位置が変位する。この位置決め装置では、内部ケーシングの溝に、スリーブの円筒軸に対する位置が適切に変位したセンタリングボルトの先端部を係合させることで、外部ケーシングに対する内部ケーシングの相対位置を定めて、ロータ軸に対する内部ケーシングの相対位置を定めている。
実開昭56−92802号公報
上記特許文献1に記載の技術では、位置決め装置のセット中、スリーブは、ロータ軸の径方向に、言い換えると、外部ケーシングの外周側から内周側に向かって移動可能である。さらに、位置決め装置をセットし、且つ外部ケーシングに対する内部ケーシングの相対位置が定められた後も、スリーブは、外部ケーシングの外周側から内周側に向かって移動可能であると考えられる。
このため、上記特許文献1に記載の技術では、位置決め装置のセット過程で、スリーブの径方向外側端が外部ケーシングである外側部材の貫通孔内に入ってしまうと、このスリーブを貫通孔内で回転させることが困難になり、位置決め装置を適切な状態にセットすることが面倒である、という問題点がある。
さらに、上記特許文献1に記載の技術では、位置決め装置のセット後においても、スリーブが外側部材の外周側から内周側に向かって移動可能であると考えられるため、スリーブと頭部との間、さらにスリーブと外側部材との間のシール性が低く、外側部材の内周側の流体が外周側に漏れ出るおそれが大きい、という問題点もある。
そこで、本発明は、従来技術の問題点に着目し、セットが容易で、外側部材の外周側と内周側との間のシール性を高めることができる位置決め装置、及びこれを備えている回転式流体機械を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するための発明の一態様としての位置決め装置は、
ロータ軸を中心として周方向に延びる外側部材に対して、該外側部材の内周側に配置されて該ロータ軸を中心として周方向に延びる内側部材を位置決めする位置決め装置において、前記外側部材の外周側から内周側に貫通した円柱状の貫通孔に装着されるスリーブと、前記スリーブを貫通し、前記内側部材の外周に形成されている溝に係合するピンと、を備え、前記スリーブは、前記外側部材の前記貫通孔に挿通可能な円筒状を成し、円筒形状の中心軸である円筒軸から偏芯した位置で該円筒軸が延びている円筒軸方向に貫通して、前記ピンが差し込まれる偏芯孔が形成されているスリーブ本体と、該スリーブ本体の前記円筒軸方向における両端部のうちで前記ロータ軸から遠い外側端部に形成されている鍔部と、を有することを特徴とする。
当該位置決め装置では、スリーブが鍔部を有しているので、この鍔部が外側部材の外周側に露出している状態を確保できる。このため、当該位置決め装置では、この鍔部を容易に操作できることから、スリーブを容易に回転させることできる。よって、当該位置決め装置を容易にセットすることができる。
また、当該位置決め装置では、スリーブが鍔部を有しているので、スリーブの表面で、外側部材のいずれかの部分と対向している対向表面の面積が大きくなる。このため、当該位置決め装置では、外側部材の貫通孔に挿通されるスリーブと外側部材との間のシール性を高めることができる。よって、当該位置決め装置によれば、外側部材に貫通孔が形成されているものの、外側部材の外周側と内周側との間のシール性を高めることができる。
ここで、上記位置決め装置において、前記スリーブの前記鍔部の外周縁上の少なくも一点における接線方向が、前記円筒軸を中心して該点を通る仮想円の該点における接線方向と異なっていることが好ましい。
当該位置決め装置では、スリーブ鍔部の円筒軸方向視した形状が円形ではないため、スリーブ鍔部の外周面中に円筒軸を中心とした回転トルクを受け得る部分が形成されていることになる。このため、当該位置決め装置では、工具をスリーブ鍔部に係合させることで、スリーブを容易に回転させることができる。よって、当該位置決め装置によれば、より容易に当該位置決め装置をセットすることができる。
また、以上のいずれかの位置決め装置において、円筒状の前記スリーブ本体の外周側で前記スリーブの前記鍔部と前記外側部材との間に挟まれているガスケットを備えていてもよい。また、前記スリーブの前記鍔部と前記外側部材とは、溶接で接合されていてもよい。
当該位置決め装置では、外側部材の貫通孔に挿通されるスリーブと外側部材との間のシール性を高めることができるので、外側部材に貫通孔が形成されているものの、外側部材の外周側と内周側との間のシール性をより高めることができる。
また、以上のいずれかの位置決め装置において、前記ピンは、前記スリーブの前記偏芯孔に挿通可能なピン本体と、該ピン本体の前記円筒軸方向における両端部のうちで前記ロータ軸に近い内側端部に形成されて、前記内側部材の前記溝に入り込む溝係合部と、該ピン本体の該円筒軸方向における両端部のうちで前記ロータ軸から遠い外側端部に形成されている鍔部と、を有してもよい。
当該位置決め装置では、ピンが鍔部を有しているので、ピンの表面で、スリーブのいずれかの部分と対向している対向表面の面積が大きくなる。このため、当該位置決め装置では、ピンとスリーブとの間のシール性を高めることができる。よって、当該位置決め装置によれば、外側部材に貫通孔が形成されているものの、外側部材の外周側と内周側との間のシール性をより高めることができる。
また、鍔部を有するピンを備えている位置決め装置において、前記ピン本体の外周側で前記ピンの前記鍔部と前記スリーブの前記鍔部との間に挟まれているガスケットを備えていてもよい。また、前記ピンの前記鍔部と前記スリーブの前記鍔部とは、溶接で接合されていてもよい。
当該位置決め装置では、ピンとスリーブとの間のシール性を高めることができるので、外側部材に貫通孔が形成されているものの、外側部材の外周側と内周側との間のシール性をより高めることができる。
また、以上のいずれかの位置決め装置において、前記スリーブ及び前記ピンを前記内側部材側に押し付ける押付具を備えていてもよい。
この場合、前記押付具は、前記ピンの前記円筒軸方向における両端のうちで前記ロータ軸から遠い外側端に接する押え板と、該押え板を前記内側部材側に押し付けるボルト頭部及び該ボルト頭部から延びて該押え板を貫通し前記外側部材に捻じ込まれる軸部を有するボルトと、を含んでもよい。
また、鍔部を有するピンを備えている位置決め装置において、前記ピンの前記鍔部には、前記円筒軸方向に貫通したボルト挿通孔が形成され、前記スリーブ及び前記ピンを前記内側部材側に押し付ける押付具として、前記ピンの前記鍔部に接して該鍔部を前記内側部材側に押し付けるボルト頭部、及び該ボルト頭部から延びて該鍔部の前記ボルト挿通孔に挿通され前記外側部材に捻じ込まれる軸部を有するボルトを備えていてもよい。
また、以上のいずれかの位置決め装置において、前記外側部材には、該外側部材の前記外周側から前記内周側に凹み、穴底面から該内周側に向かって前記貫通孔が形成されている鍔受け穴が形成されており、前記鍔受け穴には、前記スリーブの前記スリーブ本体が前記貫通孔に挿通されているときに、前記スリーブの前記鍔部の少なくとも一部が陥入していてもよい。
また、上記問題点を解決するための発明の一態様としての回転式流体機械は、
以上のいずれかの位置決め装置と、前記外側部材と、前記内側部材と、前記ロータ軸と、を備えていることを特徴とする。
本発明では、位置決め装置のセットが容易で、しかも、外側部材の外周側と内周側との間のシール性を高めることができる。
本発明に係る第一実施形態における位置決め装置の断面図である。 本発明に係る第一実施形態における位置決め装置の分解断面図である。 本発明に係る第一実施形態における位置決め装置の要部分解斜視図である。 押え板を省略した図1におけるV矢視図(位置決め装置のセット中)である。 押え板を省略した図1におけるV矢視図(位置決め装置のセット完了後)である。 本発明に係る第一実施形態における蒸気タービンの断面図である。 本発明に係る第二実施形態における位置決め装置の断面図である。 本発明に係る第三実施形態における位置決め装置の断面図である。
以下、本発明に係る位置決め装置及びこれを備えている回転式流体機械の各種実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
「第一実施形態」
まず、本発明に係る位置決め装置及びこれを備えている回転式流体機械の第一実施形態について、図1〜図6を用いて説明する。
本実施形態の回転式流体機械は、蒸気タービンである。この蒸気タービンは、図6に示すように、ロータ1と、ロータ1の外周側に配置されている環状の翼環5と、この翼環5の外周側に配置されている環状の車室10と、車室10に対する翼環5の相対位置を定める位置決め装置20と、を備えている。
ロータ1は、水平方向に延びているロータ軸2と、このロータ軸2に対する周方向Dcに並んでロータ軸2に固定されている複数の動翼3とを有している。なお、以下では、このロータ軸2が延びている方向をロータ軸方向Daとし、ロータ軸2に垂直な方向のうち、鉛直方向を上下方向Dv、水平方向を左右方向Dhとする。
環状の翼環5には、翼環5の内周側であってロータ1の動翼3よりも上流側の位置に、周方向Dcに並ぶ複数の静翼9が設けられている。蒸気タービンでは、ロータ軸2の外周側と環状の翼環5との間の筒状の空間、言い換えると、動翼3及び静翼9が配置されている空間が蒸気流路となる。環状の翼環5は、ロータ軸2を基準に上側の上半翼環6xと、下側の下半翼環6yとを有している。上半翼環6x及び下半翼環6yは、周方向Dcに延び、周方向Dcの端部でボルト等により互いに接続されている。また、環状の車室10も、ロータ軸2を基準に上側の上半車室11xと、下側の下半車室11yとを有している。上半車室11x及下半車室11yも、周方向Dcに延び、周方向Dcの端部でボルト等により互いに接続されている。
下半車室11yの周方向Dcの端部には、内周側から外周側に向かって凹む溝27が形成されている。また、下半翼環6yの周方向Dcの端部には、外周側に向かって突出する突起28が設けられ、この突起28が溝27に嵌合している。突起28と溝27との嵌合によって、下半翼環6yは、下半車室11yに対して、上下方向Dv及び軸方向Daに相対移動不能に拘束される。さらに、下半車室11yの内周面には、周方向Dcの全周に亘って内周側に向かって突出する突起(不図示)が形成されており、下半翼環6yの外周面には、周方向Dcの全周に亘って内周側に向かって凹む溝部(不図示)が形成され、該突起と該溝部が全周に亘って嵌合するようになっている。これにより、下半翼環6yは、下半車室11yに対して、軸方向Daに相対移動不能に拘束される。また、周方向の嵌合部は上半車室11xと上半翼環6xにおいても同様に形成されている。なお、位置決め装置20がセットされていない時点では左右方向Dhには移動可能になっている。
本実施形態では、上半翼環6x、下半翼環6yのそれぞれが内側部材を成し、上半車室11x及び下半車室11yのそれぞれが外側部材を成す。なお、以下では、上半翼環6x及び下半翼環6yを単に半翼環6という場合があり、上半車室11x及び下半車室11yを単に半車室11という場合がある。
位置決め装置20としては、下半車室11yに対する下半翼環6yの相対位置を定める上側の位置決め装置20xと、上半車室11xに対する上半翼環6xの相対位置を定める下側の位置決め装置20yとがある。上側の位置決め装置20xと下側の位置決め装置20yとは、同一構造である。このため、以下では、下側の位置決め装置20yについて、主として説明する。
位置決め装置20yは、図1〜図3に示すように、下半車室11yを外周側から内周側に貫通した円柱状の貫通孔13に装着されるスリーブ21と、このスリーブ21を貫通し、下半翼環6yの外周に形成されている溝7に係合するピン31と、スリーブ21と下半車室11yとの間をシールするガスケット51と、スリーブ21及びピン31を下半翼環6y側、言い換えると、ロータ軸2に近づく側に押し付ける押付具41と、を備えている。
下半車室11y中で、ロータ軸2の鉛直下方の位置には、外周側から内周側に凹む鍔受け穴12が形成されている。この下半車室11yには、さらに、この鍔受け穴12の穴底面から内周側に貫通した、言い換えると、ロータ軸2の径方向Drで且つ上下方向Dvに貫通した前述の貫通孔13が形成されている。
また、下半車室11yには、鍔受け穴12の周りの位置に、貫通孔13内でのスリーブ21の回転を規制する回転規制爪15が形成されている。但し、この回転規制爪15は、下半車室11yに予め形成されているものではなく、後述するように、位置決め装置20yをセットする過程で形成される。下半翼環6yの溝7は、下半翼環6yの外周で、ロータ軸2の鉛直下方の位置に形成されている。この溝7は、ロータ軸2に近づく向き、つまり鉛直上方に向かって凹み、ロータ軸方向Daに延びている。
スリーブ21は、円柱状の貫通孔13に挿通可能な円筒状を成すスリーブ本体22と、円筒形状の中心軸である円筒軸Acが延びている円筒軸方向Dacにおける両端部のうちでロータ軸2から遠い外側端部22oに形成されているスリーブ鍔部25と、を有する。スリーブ本体22には、スリーブ本体22の円筒軸Acから偏芯して、円筒軸方向Dacに貫通している円柱状の偏芯孔23が形成されている。スリーブ鍔部25は、スリーブ本体22の外側端部22oから、円筒軸Acに対して垂直な方向に広がっている。このスリーブ鍔部25は、円筒軸方向視の形状がほぼ正方形を成している。
ピン31は、円柱状の偏芯孔23に挿通可能な円柱状のピン本体32と、ピン本体32の円筒軸方向Dacにおける両端部のうちでロータ軸2に近い内側端部32iに形成されて、下半翼環6yの溝7に入り込む溝係合部38と、ピン本体32の円筒軸方向Dacにおける両端部のうちでロータ軸2から遠い外側端部32oに形成されているピン鍔部35と、を有する。溝係合部38には、溝7の一対の溝側面にそれぞれ対向する平坦な対向面38aが形成されている。ピン鍔部35は、ピン本体32の外側端部32oから円筒軸Acに対して垂直な方向に広がった円板形状を成している。
ガスケット51は、板状を成し、一方の面から他方の面に貫通した開口が形成されている。この開口のサイズは、スリーブ本体22が挿通可能なサイズである。
押付具41は、ピン鍔部35に接する押え板42と、押え板42を下半車室11yに固定するためのボルト45と、を有している。押え板42は、円筒軸Acに対して垂直な方向におけるスリーブ鍔部25及びピン鍔部35のサイズより大きなサイズに形成されている。より具体的には、ピン本体32をスリーブ21の偏芯孔23に挿通させ、ピン鍔部35に押え板42を接触させた際に、この押え板42には、スリーブ21の円筒軸方向Dacでスリーブ鍔部25及びピン鍔部35と重ならない部分を有している。この押え板42で、スリーブ鍔部25及びピン鍔部35と重ならない部分には、一方の面から他方の面に関する複数のボルト挿通孔43が形成されている。ボルト45は、ボルト頭部46と、ボルト頭部46から延びて押え板42のボルト挿通孔43に挿通され、下半車室11yのネジ穴17に捻じ込まれる軸部47と、を有している。
次に、以上で説明した位置決め装置20を用いての蒸気タービンの組立手順について説明する。なお、蒸気タービンの組立は、新規に蒸気タービンを設置する場合の他、蒸気タービンの構成部品である翼環5の換装工事等でも行われる。
まず、下半車室11yにロータ1をセットし、下半車室11yに対するロータ軸2の相対位置を定める。次に、このロータ1の周方向Dcに下半翼環6yを移動させて、この下半翼環6yを下半車室11yとロータ1との間に配置し、ロータ軸2との相対位置が定まっている下半車室11yに対する下半翼環6yの相対位置を目的に相対位置に合せる。つまり、周方向Dcに延びる下半車室11yの中心軸(ロータ軸2の中心軸)に対して、周方向Dcに延びる下半翼環6yの中心軸の位置を合わせる。この際、下半車室11yの周方向Dcの端部に形成されている溝27(図6参照)に、下半翼環6yの周方向Dcの端部に形成されている突起28を嵌合させる。この結果、下半翼環6yは、下半車室11yに対して、上下方向Dv及び軸方向Daに相対移動不能に拘束される。
次に、以下の手順で位置決め装置20yをセットする。
まず、ガスケット51の開口にスリーブ21のスリーブ本体22を挿通させてから、このスリーブ本体22を下半車室11yの外周側(下側)から下半車室11yの貫通孔13に挿通させる。この結果、ガスケット51は、スリーブ鍔部25と下半車室11yの鍔受け穴12における穴底面との間に挟まれる。また、スリーブ鍔部25は、下半車室11yの鍔受け穴12における穴側面とガスケット51を介して対向する。このため、スリーブ21は、貫通孔13の貫通方向における外周側(下側)から内周側(上側)に向かう移動が規制され、スリーブ鍔部25が下半車室11yの外周側に露出している状態を確保することができる。
次に、スリーブ21の偏芯孔23にピン31のピン本体32を挿通させる。そして、スリーブ21を下半車室11yの貫通孔13内で円筒軸Ac回りに回転させる。この際、スリーブ鍔部25は、前述したように、下半車室11yの外周側に露出しているので、このスリーブ鍔部25に工具を係合させて、この工具を操作して、スリーブ21を回転させる。図4及び図5に示すように、スリーブ21を円筒軸Ac回りに回転Rさせると、円筒軸Acから偏芯した位置に形成されているスリーブ21の偏芯孔23に挿通されているピン31は、偏芯量及び回転量に応じて、下半車室11yに対して円筒軸Acに垂直な方向に移動Mする。そして、円筒軸Acに垂直な方向へのピン31の移動Mにより、円筒軸Acに垂直な方向におけるピン31の溝係合部38の位置が下半翼環6yの溝7の位置に一致すると、ピン本体32をスリーブ21の偏芯孔23にさらに押し込んで、ピン31の溝係合部38を下半翼環6yの溝7内に入れ、溝係合部38と溝7とを係合させる。
ピン31の溝係合部38が下半翼環6yの溝7内に入ると、ピン31に対して下半翼環6yは、下半翼環6yの溝7が延びているロータ軸方向Daには相対移動できるものの、このロータ軸方向Daと垂直な左右方向Dhには移動できなくなる。また、ピン31は、下半車室11yに対して、スリーブ21が回転Mしない限り、前述の左右方向Dhを含め、円筒軸Acに垂直な仮想面内の各方向に相対移動できない。よって、ピン31の溝係合部38が下半翼環6yの溝7内に入ると、スリーブ21が回転しない限り、下半翼環6yは、下半車室11yに対して左右方向Dhに相対移動できなくなる。また、前述したように、下半翼環6yは、すでに、下半車室11yに対して上下方向Dv及び軸方向Daに相対移動できなくなっている。このため、ピン31の溝係合部38が下半翼環6yの溝7内に入った時点で、下半翼環6yは、下半車室11yに対して上下方向Dv、軸方向Da及び左右方向Dhに相対移動できないことになる。なお、ピン31の溝係合部38が下半翼環6yの溝7内に入ると、ピン鍔部35はスリーブ鍔部25と接する。
以上のように、ピン31の溝係合部38が下半翼環6yの溝7内に入ると、ピン鍔部35の外周全体をスリーブ鍔部25にシール溶接する。この結果、ピン31はスリーブ21に固定されると共に、ピン31とスリーブ21との間がシールされる。ピン31の溝係合部38が溝7と係合することによって、ピン31は、下半車室11yに対し、円筒軸Ac回りの回転が拘束されているので、ピン鍔部35と溶接されているスリーブ21も回転しない。このため、スリーブ鍔部25に対して直接回り止めを行うことは必須ではないが、図3〜図5に示すように、下半車室11yの鍔受け穴12の周囲を工具等で叩いて、回転規制爪15を形成し、この回転規制爪15をスリーブ鍔部25の外周縁の一部に接触させ、つまり、コーキングして、スリーブ21がその円筒軸Acを中心に回転しないようにすると、より確実に回り止めを行うことができる。なお、コーキングによりスリーブ鍔部25の回り止めを行ってからピン鍔部35のシール溶接を行ってもよい。
次に、ピン鍔部35に押付具41の押え板42を押し当て、この押え板42のボルト挿通孔43にボルト45の軸部47を挿通させ、この軸部47の先端側を下半車室11yのネジ穴17に捻じ込む。この過程で、押え板42、ピン31、このピン31と溶接されているスリーブ21は、このボルト45のボルト頭部46により下半翼環6yに近づく側に押される。そして、ボルト45のネジ穴17への捻じ込みトルクが所定以上のトルクになった時点で、このボルト45の捻じ込みを完了する。この時点で、下半車室11yの鍔受け穴12における穴底面とガスケット51とが密着し、このガスケット51とスリーブ鍔部25とが密着し、さらに押え板42とピン鍔部35とが密着する。この結果、スリーブ21及びピン31は、下半車室11yに対して、スリーブ21の円筒軸方向Dac、つまり下半車室11yの貫通孔13の貫通方向である上下方向Dvに相対移動できなくなる。
以上で、位置決め装置20yのセットが完了し、下半車室11yに対する下半翼環6yの相対位置が定まる。つまり、下半車室11yに対する下半翼環6yの相対位置は、周方向Dcに延びる下半車室11yの中心軸(=ロータ軸2の中心軸)と、周方向Dcに延びる下半翼環6yの中心軸の位置とが一致した状態に定まる。
次に、上半翼環6xを下半翼環6yに対向配置し、上半車室11xを下半車室11yに対向配置してから、上半車室11xと下半車室11yとをボルト等で接続する。続いて、上半車室11xに対しても、以上で説明した手順と同様の手順で位置決め装置20xをセットしてから、上半翼環6xと下半翼環6yとをボルト等で接続する。
以上で、蒸気タービンの組立が完了する。
以上のように、本実施形態では、半車室11の外周側にスリーブ鍔部25が露出している状態を確保できるので、このスリーブ鍔部25を操作することで、スリーブ21を容易に回転させることできる。しかも、このスリーブ鍔部25は、スリーブ21の円筒軸方向視した形状が円形でなくほぼ正方形であり、スリーブ鍔部25の外周面中に円筒軸Acを中心とした回転トルクを受ける部分があるため、工具をスリーブ鍔部25に係合させることで、スリーブ21を容易に回転させることができる。よって、本実施形態では、位置決め装置20を容易にセットすることができる。
また、本実施形態では、スリーブ21はスリーブ鍔部25を有しているので、スリーブ21の表面で、半車室11のいずれかの部分と対向している対向表面の面積が大きくなる上に、スリーブ鍔部25と半車室11の鍔受け穴12における穴底面との間にガスケット51が配置されているので、スリーブ21と半車室11との間のシール性を高めることができる。また、本実施形態では、ピン鍔部35の外周全体をスリーブ鍔部25にシール溶接しているので、スリーブ21とピン31との間のシール性も高めることができる。よって、本実施形態では、半車室11に貫通孔13が形成されているものの、半車室11の外周側と内周側との間のシール性を高めることができる。
「第二実施形態」
次に、本発明に係る位置決め装置の第二実施形態について、図7を用いて説明する。
本実施形態の位置決め装置20aは、スリーブ21と半車室11との間をシールするガスケット51の他に、スリーブ21とピン31との間をシールするガスケット55を備えていることを除いて、第一実施形態の位置決め装置20aと同一である。
スリーブ21とピン31との間をシールするガスケット55は、板状を成し、一方の面から他方の面に貫通した開口が形成されている。この開口のサイズは、ピン本体32が挿通可能なサイズである。このガスケット55は、スリーブ鍔部25とピン鍔部35との間に配置される。このため、このガスケット55の開口にピン本体32を挿通させてから、このピン31をスリーブ21の偏芯孔23に挿通させることになる。
以上のように、本実施形態では、スリーブ21とピン31との間にガスケット55を配置することで、両者間のシール性を確保している。このため、本実施形態では、位置決め装置20aのセット過程で、第一実施形態のように、ピン鍔部35の外周全体をスリーブ鍔部25にシール溶接する必要がなくなり、第一実施形態よりも位置決め装置20aを容易にセットすることができる。
また、本実施形態では、スリーブ21及びピン31が位置決め装置20aの構成部品として組み付けられた後でも、スリーブ21とピン31とを容易に分離できるので、これらスリーブ21及びピン31を再利用することも可能である。
「第三実施形態」
次に、本発明に係る位置決め装置の第三実施形態について、図8を用いて説明する。
本実施形態の位置決め装置20bは、第二実施形態の変形例であり、押付具41bの構成が以上の各実施形態と異なっている。
本実施形態の押付具41bは、以上の各実施形態と同様に、ボルト45bを有しているものの、以上の各実施形態の押付具41における押え板42を有していない。このため、本実施形態では、以上の各実施形態の押付具41における押え板42の機能をピン鍔部35bが担っている。
本実施形態のピン31bにおけるピン鍔部35bは、以上の各実施形態におけるピン鍔部35よりも大きく、ピン本体32をスリーブ21の偏芯孔23に挿通させた際に、スリーブ21の円筒軸方向Dacでスリーブ鍔部25と重ならない部分を有している。このピン鍔部35bで、スリーブ鍔部25と重ならない部分には、押付具41bのボルト45bが挿通可能な複数のボルト挿通孔36が形成されている。このボルト挿通孔36の内径は、ボルト45bの軸部47の外径よりも十分に大きい。このため、ピン鍔部35bのボルト挿通孔36にボルト45bの軸部47を挿通させた状態でも、このボルト45bは、ボルト挿通孔36の挿通方向に垂直な方向に、ピン鍔部35bに対して相対移動可能である。
本実施形態では、ピン31bの溝係合部38を半翼環6の溝7内に入れ、回転規制爪15をスリーブ鍔部25の縁に接触させてから、ピン鍔部35bのボルト挿通孔36にボルト45bの軸部47を挿通させ、この軸部47の先端側を半車室11のネジ穴17に捻じ込む。
第一実施形態の説明で前述したように、スリーブ21の偏芯孔23にピン本体32を挿通させ、スリーブ21を半車室11の貫通孔13内で円筒軸Ac回りに回転させると、スリーブ21の偏芯孔23に挿通されているピン31bは、偏芯量及び回転量に応じて、半車室11に対して円筒軸Acに垂直な方向に相対移動する。このため、本実施形態において、スリーブ21を回転させると、ピン鍔部35bのボルト挿通孔36の位置が半車室11に対して円筒軸Acの垂直な方向に相対移動することになる。そこで、本実施形態では、スリーブ21を回転させても、ボルト45bの軸部47をピン鍔部35bのボルト挿通孔36にさせた状態で、この軸部47の先端側を半車室11のネジ穴17に捻じ込めるように、ボルト挿通孔36の貫通方向に垂直な方向、つまり円筒軸Acに垂直な方向に、ボルト45bをピン鍔部35bに対して相対移動可能にしている。
以上、本実施形態では、押付具41bの部品点数を少なくすることができ、位置決め装置20bの小型化を図ることができる。
なお、本実施形態では、円筒軸方向視におけるピン鍔部35bのサイズをスリーブ鍔部25のサイズよりも大きくしているが、ピン鍔部35bのサイズをスリーブ鍔部25のサイズより大きくなくてもよい。但し、この場合、ピン鍔部35bと共に、スリーブ鍔部25にも、ボルト45bの軸部47が挿通可能なボルト挿通孔を形成する必要がある。
また、本実施形態は、第二実施形態における押付具41の構成を変えたものであるが、第一実施形態における押付具41の構成として、本実施形態の押付具41bの構成を採用してもよい。
「各種変形例」
次に、以上で説明した各実施形態の変形例について説明する。
以上の実施形態にスリーブ鍔部25は、いずれも、円筒軸方向視の形状がほぼ正方形である。しなしながら、このスリーブ鍔部25は、正方形である必要性はなく、円形でも、他の形状であってもよい。但し、スリーブ鍔部25は、円筒軸Acを中心する回転トルクを受けることができるようにするため、円筒軸方向視の形状が円形でないことがこのましい。言い換えると、スリーブ鍔部25は、その外周縁上の少なくも一点における接線方向が、円筒軸Acを中心してこの点を通る仮想円のこの点における接線方向と異なっている形状であることが好ましい。
また、以上の実施形態では、いずれも、スリーブ鍔部25と半車室11との間にガスケット51を配置している。しかしながら、スリーブ鍔部25と半車室11との間にはガスケット51を配置しなくてもよい。この場合、スリーブ鍔部25の外周全体を半車室11にシール溶接することが好ましい。但し、スリーブ鍔部25を半車室11に溶接する場合、スリーブ鍔部25及び半車室11が溶接に適した材料で形成されている必要である。さらに、この場合、位置決め装置を分解する過程で、スリーブ本体22からスリーブ鍔部25を切断しなくてはならないため、位置決め装置をセットし直す際には、新たなスリーブ21を準備する必要がある。
また、以上の実施形態では、半翼環6の外周にロータ軸方向Daに延びる溝7を形成しているが、この溝7は、ロータ軸2に対する周方向Dcに延びる溝であってもよい。この場合、位置決め装置は、半翼環6の外周面が広がっている方向(周方向Dc及びロータ軸方向Da)でこの溝が延びている方向と垂直な方向、つまりロータ軸方向Daにおいて、半車室11に対する半翼環6の位置を定めることになる。
以上の実施形態では、ロータ軸2の鉛直上方の位置と鉛直下方の位置との両方に位置決め装置を設けているが、ロータ軸2の鉛直下方の位置のみに位置決め装置を設けてもよい。また、位置決め装置は、ロータ軸2に対して斜め下方や斜め上方の位置に設けてもよい。
また、以上の実施形態では、押付板42又はピン鍔部35bを貫通するボルトを半車室に捻じ込むことで、押付板42又はピン鍔部35bを半車室側に固定している。しかしながら、半車室側にスタットボルトを設け、このスタットボルトを押付板42又はピン鍔部35bに貫通させ、このスタットボルトにナットを締め付けることで、押付板42又はピン鍔部35bを半車室側に固定してもよい。
以上の実施形態の位置決め装置は、外側部材としての半車室11に対する内側部材としての半翼環6の相対位置を定めている。しかしながら、本発明は、これに限定されず、ロータ軸2を中心として周方向Dcに延びる外側部材であれば、この外側部材が半車室11である必要はなく、また、同様に、外側部材の内周側に配置されてロータ軸2を中心として周方向Dcに延びる内側部材であれば、この内側部材が半翼環6である必要はない。また、本発明は、蒸気タービン以外のガスタービンや圧縮機等、他の回転式流体機械に適用してもよい。
1:ロータ、2:ロータ軸、3:動翼、5:翼環、6:半翼環(内側部材)、6x:上半翼環(内側部材)、6y:下半翼環(内側部材)、7:溝、9:静翼、10:車室、11:半車室(外側部材)、11x:上半車室(外側部材)、11y:下半車室(外側部材)、12:鍔受け穴、13:貫通孔、15:回転規制爪、20,20a,20b,20x,20y:位置決め装置、21:スリーブ、22:スリーブ本体、22o:外側端部、23:偏芯孔、25:スリーブ鍔部、31,31b:ピン、32:ピン本体、32i:内側端部、32o:外側端部、35,35b:ピン鍔部、36:ボルト挿通孔、38:溝係合部、41,41b:押付具、42:押し板、45,45b:ボルト、51,55:ガスケット

Claims (12)

  1. ロータ軸を中心として周方向に延びる外側部材に対して、該外側部材の内周側に配置されて該ロータ軸を中心として周方向に延びる内側部材を位置決めする位置決め装置において、
    前記外側部材の外周側から内周側に貫通した円柱状の貫通孔に装着されるスリーブと、
    前記スリーブを貫通し、前記内側部材の外周に形成されている溝に係合するピンと、
    を備え、
    前記スリーブは、前記外側部材の前記貫通孔に挿通可能な円筒状を成し、円筒形状の中心軸である円筒軸から偏芯した位置で該円筒軸が延びている円筒軸方向に貫通して、前記ピンが差し込まれる偏芯孔が形成されているスリーブ本体と、該スリーブ本体の前記円筒軸方向における両端部のうちで前記ロータ軸から遠い外側端部に形成されている鍔部と、を有する、
    ことを特徴とする位置決め装置。
  2. 請求項1に記載の位置決め装置において、
    前記スリーブの前記鍔部の外周縁上の少なくも一点における接線方向が、前記円筒軸を中心して該点を通る仮想円の該点における接線方向と異なっている、
    ことを特徴とする位置決め装置。
  3. 請求項1又は2に記載の位置決め装置において、
    円筒状の前記スリーブ本体の外周側で前記スリーブの前記鍔部と前記外側部材との間に挟まれているガスケットを備えている、
    ことを特徴とする位置決め装置。
  4. 請求項1又は2に記載の位置決め装置において、
    前記スリーブの前記鍔部と前記外側部材とは、溶接で接合されている、
    ことを特徴とする位置決め装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の位置決め装置において、
    前記ピンは、前記スリーブの前記偏芯孔に挿通可能なピン本体と、該ピン本体の前記円筒軸方向における両端部のうちで前記ロータ軸に近い内側端部に形成されて、前記内側部材の前記溝に入り込む溝係合部と、該ピン本体の該円筒軸方向における両端部のうちで前記ロータ軸から遠い外側端部に形成されている鍔部と、を有する、
    ことを特徴とする位置決め装置。
  6. 請求項5に記載の位置決め装置において、
    前記ピン本体の外周側で前記ピンの前記鍔部と前記スリーブの前記鍔部との間に挟まれているガスケットを備えている、
    ことを特徴とする位置決め装置。
  7. 請求項5に記載の位置決め装置において、
    前記ピンの前記鍔部と前記スリーブの前記鍔部とは、溶接で接合されている、
    ことを特徴とする位置決め装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の位置決め装置において、
    前記スリーブ及び前記ピンを前記内側部材側に押し付ける押付具を備えている、
    ことを特徴とする位置決め装置。
  9. 請求項8に記載の位置決め装置において、
    前記押付具は、前記ピンの前記円筒軸方向における両端のうちで前記ロータ軸から遠い外側端に接する押え板と、該押え板を前記内側部材側に押し付けるボルト頭部及び該ボルト頭部から延びて該押え板を貫通し前記外側部材に捻じ込まれる軸部を有するボルトと、を含む、
    ことを特徴とする位置決め装置。
  10. 請求項5又は6に記載の位置決め装置において、
    前記ピンの前記鍔部には、前記円筒軸方向に貫通したボルト挿通孔が形成され、
    前記スリーブ及び前記ピンを前記内側部材側に押し付ける押付具として、前記ピンの前記鍔部に接して該鍔部を前記内側部材側に押し付けるボルト頭部、及び該ボルト頭部から延びて該鍔部の前記ボルト挿通孔に挿通され前記外側部材に捻じ込まれる軸部を有するボルトを備えている、
    ことを特徴とする位置決め装置。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の位置決め装置において、
    前記外側部材には、該外側部材の前記外周側から前記内周側に凹み、穴底面から該内周側に向かって前記貫通孔が形成されている鍔受け穴が形成されており、
    前記鍔受け穴には、前記スリーブの前記スリーブ本体が前記貫通孔に挿通されているときに、前記スリーブの前記鍔部の少なくとも一部が陥入している、
    ことを特徴とする位置決め装置。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の位置決め装置と、
    前記外側部材と、
    前記内側部材と、
    前記ロータ軸と、
    を備えていることを特徴とする回転式流体機械。
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