JP7348885B2 - ケーシング、蒸気タービン及びケーシングの組立方法 - Google Patents

ケーシング、蒸気タービン及びケーシングの組立方法 Download PDF

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Description

本開示は、ケーシング、蒸気タービン及びケーシングの組立方法に関する。
特許文献1には、蒸気タービンのケーシングが開示されている。この蒸気タービンのケーシングは、軸線を中心とした周方向に延びる仕切板環(以下、内側部材という)と、同じく周方向に延び、内側部材の外周側に配置されている車室(以下、外側部材という)と、内側部材に対して周方向への外側部材の相対移動を抑制する回り止め装置と、を備えている。
特許文献1に記載の回り止め装置は、心棒(又はピン)と、円筒金物(又はスリーブ)と、を備えている。円筒金物には、心棒が挿通可能な心棒孔が形成されている。内周側の内側部材には、心棒の先端部が嵌まり込む溝が形成されている。この溝は、軸線を中心とした径方外側から径方向内側に向かって凹んでいる。外周側の外側部材には、径方向に貫通して、円筒金物が挿通可能な貫通孔が形成されている。円筒金物の径方向外側の部分と外側部材とは、溶接で接合されている。
実開平03-116703号公報
上記特許文献1のような蒸気タービンでは、内側部材の内周側に蒸気が流れるが、このように内側部材の内周側に蒸気が流れている間、円筒金物には径方向外側に向かう力がかかる。そのため、上記特許文献1に記載の技術では、内側部材から円筒金物が径方向外側に外れないようにするために、外側部材の外周面に円筒金物の径方向外側の部分を溶接している。このような特許文献1の溶接部は、高い信頼性を要求される。
溶接部の信頼性を高める方法としては、例えば、溶接部を焼鈍処理する方法が知られている。しかしながら、この焼鈍処理には時間がかかるため、ケーシングの組立作業に掛かる時間を短縮することが困難になっている。
そこで、本開示は、組立作業時間を短縮可能なケーシング、蒸気タービン及びケーシングの組立方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係るケーシングは、軸線を中心とした周方向に延びる内側部材と、前記周方向に延び、前記内側部材の外周側に配置されている外側部材と、前記内側部材に対して前記外側部材の前記周方向への相対移動を抑制する回り止め装置と、を備え、前記内側部材には、前記軸線を中心とした径方向の外側から前記径方向の内側に凹み、前記周方向で互いに対向する溝側面を有するピン溝が形成され、前記外側部材には、径方向に貫通したスリーブ孔が形成され、前記スリーブ孔は、小径孔部と、前記小径孔部の内径より大きな内径の大径孔部とを有し、前記小径孔部は、前記外側部材の外周面から前記径方向内側に延び、前記大径孔部は、前記小径孔部の前記径方向内側の縁から前記径方向内側に延び、前記回り止め装置は、前記径方向に貫通したピン孔が形成され、前記スリーブ孔に挿通されているスリーブと、前記ピン孔に挿通可能なピンと、前記ピンを前記スリーブに対して直接又は間接的に締結する締結具と、を有し、前記ピンは、前記外側部材の前記スリーブ孔に前記スリーブが挿通されて前記スリーブの前記ピン孔に前記ピンが挿通された状態で、前記ピン溝の前記溝側面に接触可能な溝接触面を有し、前記スリーブは、円筒状を成し前記小径孔部に挿通可能なスリーブ胴部と、前記スリーブ胴部の前記径方向内側に接続され、前記大径孔部に挿通可能で前記小径孔部に挿通不能な鍔部と、を有し、前記スリーブ胴部には、前記スリーブ胴部における前記径方向外側の端面である外側端面から前記径方向内側に向かって凹む雌ネジ穴が形成され、前記締結具は、前記雌ネジ穴に捩じ込み可能な雄ネジ部を有するボルトを含む。
本開示に係る蒸気タービンは、上記ケーシングと、前記ケーシングの内周側に配置され、前記軸線を中心として回転可能なロータと、を備える。
本開示に係るケーシングの組立方法は、上記ケーシングを組み立てるケーシングの組立方法であって、前記内側部材と、前記外側部材と、前記回り止め装置と、を準備する準備工程と、前記外側部材のスリーブ孔に、前記外側部材の前記径方向内側から前記スリーブを挿通させ、前記スリーブ孔の前記大径孔部に前記スリーブの前記鍔部を入れ、前記スリーブ孔の前記小径孔部に前記スリーブの前記スリーブ胴部を入れるスリーブ取付工程と、前記スリーブ取付工程後に、前記外側部材に取り付けられた前記スリーブの前記ピン孔と前記内側部材の前記ピン溝とを径方向で対向させる部材配置工程と、前記溝接触面が形成された前記ピンを前記ピン孔に挿通させ、前記ピン溝の前記溝側面に前記ピンの溝接触面を対向させるピン挿通工程と、前記締結具を用いて、前記ピンを前記スリーブに対して直接又は間接的に締結する締結工程と、を含む。
上記ケーシング、蒸気タービン及びケーシングの組立方法によれば、組立作業時間を短くすることができる。
この開示の第一実施形態における蒸気タービンの概略構成を示す断面図である。 この開示の実施形態における回り止め装置及びその周囲の構造を示す断面図である。 図2のIII-III断面図である。 図2のIV矢視図である。 この開示におけるケーシングの組立方法のフローチャートである。 スリーブを挿入する前の内車室を示す断面図である。 内車室にスリーブを挿入した状態を示す断面図である。 ピン孔にピン溝を突き合せた状態を示す断面図である。 ピン孔にピンを挿入した状態を示す断面図である。 スリーブに蓋を締結した状態を示す断面図である。 この開示の実施形態の変形例における図2に相当する断面図である。
〈実施形態〉
《蒸気タービンの構成》
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
図1は、この開示の第一実施形態における蒸気タービンの概略構成を示す断面図である。
図1に示すように、この第一実施形態における蒸気タービンSTは、二分流排気型の蒸気タービンである。すなわち、この蒸気タービンSTは、それぞれ蒸気が分流される第一蒸気タービン部10aと、第二蒸気タービン部10bと、を備えている。そして、蒸気タービンSTの第一蒸気タービン部10aと第二蒸気タービン部10bとは、外部から蒸気を流入させる蒸気流入管19を共有している。
第一蒸気タービン部10a及び第二蒸気タービン部10bは、蒸気流入管19を除き、タービンロータ11と、複数の静翼セグメント14と、ケーシング20と、をそれぞれ備えている。蒸気流入管19を除くこれら第一蒸気タービン部10aの部品は、蒸気流入管19を基準にしてタービンロータ11の軸線Arが延びる軸線方向Daの一方側に配置されている。さらに、蒸気流入管19を除く第二蒸気タービン部10bの部品は、蒸気流入管19を基準にして軸線方向Daの他方側に配置されている。この実施形態で例示する蒸気流入管19は、上下方向の上方から下方に向かってタービンロータ11に近づくように延びている。
なお、以下では、軸線Arを中心とした周方向を単に周方向Dcとし、軸線Arに対して垂直な方向を径方向Drとする。さらに、この径方向Drで軸線Arの側を径方向内側Dri、その反対側を径方向外側Droとする。さらに、各蒸気タービン部10a,10bにおいて、前述した軸線方向Daで蒸気流入管19の側を軸線上流側Dau、その反対側を軸線下流側Dadとする。また、第一蒸気タービン部10aの構成と第二蒸気タービン部10bの構成とは、基本的に同一である。そのため、以下では、第一蒸気タービン部10aを一例にして説明し、第二蒸気タービン部10bの詳細説明は省略する。
タービンロータ11は、軸線Arを中心として回転する。タービンロータ11は、軸線Arを中心として軸線方向Daに延びるロータ軸12と、このロータ軸12に取り付けられている複数の動翼列13と、を有している。タービンロータ11は、軸線Arを中心にして回転可能なように軸受18に支持されている。複数の動翼列13は、軸線方向Daに並んでいる。各動翼列13は、いずれも、周方向Dcに並んでいる複数の動翼13aで構成される。第一蒸気タービン部10aのタービンロータ11と、第二蒸気タービン部10bのタービンロータ11は、同一の軸線Ar上に位置して互いに連結されて、軸線Arを中心として一体回転する。
静翼セグメント14は、内側翼環15と、静翼列16と、外側翼環(内側部材)17とを備えている。内側翼環15と外側翼環17とは、周方向Dcに延びる環状に形成されている。これら内側翼環15と外側翼環17とは、それぞれ径方向Drに離間して配置されている。これら内側翼環15と外側翼環17とは、軸線方向Daに並んで複数配置されている。内側翼環15は、蒸気流入管19から流れ込んだ蒸気の流れる蒸気流路のうち径方向内側Driを区画し、外側翼環17は、この蒸気流路のうち径方向外側Droを区画している。上述したタービンロータ11の複数の動翼列13は、この蒸気流路内に配置されている。静翼列16は、これら内側翼環15と外側翼環17とに渡るように取り付けられている。静翼列16は、周方向Dcに並んで配置された複数の静翼16aを有している。静翼列16は、軸線方向Daに並んで配置された動翼列13のそれぞれの軸線上流側Dauに一つずつ配置されている。
この実施形態で例示する蒸気タービンSTでは、最も軸線上流側Dauに配置された静翼セグメント14Aに、軸線方向Daに複数(例えば、三つなど)の静翼列16が取り付けられている。そして、最も軸線上流側に配置された静翼セグメント14Aの外側翼環17は、蒸気流路を区画する翼環本体14aと、翼環本体14aから径方向外側Droに延びる凸部14bと、を備えている。最も軸線上流側Dauに配置された静翼セグメント14Aは、この凸部14bを介してケーシング20に対する位置決めがなされている。
《ケーシングの構成》
ケーシング20は、内車室21と、外車室22と、排気ケーシング25と、回り止め装置27と、上述した蒸気流入管19と、を備えている。さらに、この開示においては、静翼セグメント14のうち外側翼環17が、ケーシング20の一部を構成している。
内車室21は、軸線方向Daに並んで配置された複数の静翼セグメント14を径方向外側Droから覆っている。この実施形態における内車室21は、軸線上流側Dauから軸線下流側Dadに向かうにつれて段階的に拡径されるように形成されている。この実施形態における内車室21は、上下に分割可能に構成されている。また、この実施形態における内車室21は、上述した蒸気流入管19のうち、径方向内側Driの一部と一体に形成されている。
外車室22は、内車室21を径方向外側Droから覆っている。この実施形態における外車室22は、軸線方向Daに延び一定の外径を有する円筒状に形成されている。外車室22は、排気ケーシング25とともに排気空間30sを形成し、主に排気空間30sの径方向内側Driを区画している。
排気ケーシング25は、ディフューザ26と、外側ケーシング30とを有している。
ディフューザ26は、周方向Dcに延びる環状を成し、軸線下流側Dadに向うに連れて次第に径方向外側に向かうディフューザ空間26sを形成している。ディフューザ空間26s内には、タービンロータ11の最終動翼列13Aから流出した蒸気が流入する。
外側ケーシング30は、上述した外車室22とともに排気空間30sを形成し、主に排気空間30sの径方向外側Droを区画している。この外側ケーシング30は、排気口31を有し、ディフューザ空間26sから排気空間30sに流入した蒸気を排気口31に導いている。この実施形態で例示する外側ケーシング30の排気口31は、鉛直下方向に向かって開口している。この排気口31には、蒸気を水に戻す復水器(図示せず)が接続されている。つまり、この実施形態で例示する蒸気タービンSTは、下方排気型の復水蒸気タービンをなしている。
ここで、この実施形態における蒸気流入管19は、上方から下方に向かうほど流路断面積が小さく形成されるように傾斜する外壁19aを有している。この外壁19aは、外側翼環17の凸部14bの径方向外側Droに配置されている。言い換えれば、軸線方向Daにおける外側翼環17の外壁19aの配置される範囲と、凸部14bの配置される範囲とは、少なくとも一部が重なるように配置されている。
次に、上記外側翼環17と、内車室21との相対移動を抑制する構造について説明する。この実施形態では、最も軸線上流側Dauに配置された外側翼環17と内車室21の上半部との周方向Dcへの相対移動を抑制する場合を一例にして説明する。なお、以下の説明では、内車室21の上半部を単に内車室21と呼ぶ。
図2は、この開示の実施形態における回り止め装置及びその周囲の構造を示す断面図である。図3は、図2のIII-III断面図である。図4は、図2のIV矢視図である。
図2、図3に示すように、外側翼環17の凸部14bにはピン溝41が形成されている。このピン溝41は、径方向外側Droから径方向内側Driに凹んでいる。このピン溝41は、周方向Dcで互いに対向する二つの溝側面42を有している。この実施形態における二つの溝側面42は、互いに平行な平面に形成されている。ここで、この実施形態のピン溝41は、外側翼環17の凸部14bに形成されている。より具体的には、ピン溝41は、凸部14bの径方向外側Droを向く端面44から径方向内側Driに凹むように形成されている。この実施形態におけるピン溝41は、上述した二つの溝側面42に加え、二つの溝側面42の双方の軸線方向Daの一方側の端縁同士を繋ぐ軸方向側面43を有している。この実施形態では、軸方向側面43が軸線方向Daの一方側に向かって凹む曲面に形成されている場合を例示している。なお、軸方向側面43の形状は軸線方向Daの一方側に向かって凹む曲面に限られない。また、軸方向側面43は設けないようにしてもよい。
一方で、内車室21には径方向Drに貫通するスリーブ孔45が形成されている。この実施形態におけるスリーブ孔45は、断面円形の丸孔となっている。スリーブ孔45は、小径孔部46と、大径孔部47とを有している。小径孔部46は、内車室21の外周面21aから径方向内側Driに延びている。大径孔部47は、小径孔部46の径方向内側Driの縁46aから径方向内側Driに延びている。これら小径孔部46の中心軸O1と、大径孔部47の中心軸O2とは、径方向Drに延びる直線である一つの中心軸O上に配される。以下では、スリーブ孔45の中心軸Oの延びる方向を中心軸方向Doという。なお、図2では、小径孔部46の内径が中心軸O1方向で一定になっているが、小径孔部46の内径は一定に限られない。例えば、中心軸O1の延びる方向で、小径孔部46の途中に、溝等の凹部が形成されていてもよい。
ここで、内車室21には、上記スリーブ孔45の径方向内側Driに、周方向Dcに延びる嵌合溝48が形成されている。この嵌合溝48に、外側翼環17の凸部14bが嵌合されている。これにより、外側翼環17と内車室21との軸線方向Daにおける位置決めがなされる。
《回り止め装置の構成》
回り止め装置27は、内車室21と外側翼環17との周方向Dcへの相対移動を抑制する。回り止め装置27は、スリーブ49と、ピン50と、締結具51と、溶接部52と、を備える。
スリーブ49は、径方向内側Driに貫通するピン孔53が形成された筒状に形成され、内車室21のスリーブ孔45に挿通されている。このようにスリーブ49がスリーブ孔45に挿通された状態において、スリーブ49の中心軸は、スリーブ孔45の中心軸O上に配されている。このスリーブ49は、スリーブ胴部54と、鍔部55とを有している。
スリーブ胴部54は、小径孔部46に挿通可能な円筒状を成している。スリーブ胴部54は、中心軸方向Doで一定の外径を有している。径方向Drにおいて、スリーブ胴部54の長さは、スリーブ孔45の小径孔部46の長さよりも長い。このスリーブ胴部54には、その径方向外側Droの端面である外側端面56から径方向内側Driに向かって凹む雌ネジ穴57が形成されている。この雌ネジ穴57には、締結具51を構成するボルト58の雄ネジ部59がねじ込み可能となっている。
鍔部55は、スリーブ胴部54の径方向内側Driに設けられている。この鍔部55は、大径孔部47に挿通可能であるとともに、小径孔部46に挿通不能に形成されている。この実施形態における鍔部55は、スリーブ49の中心軸に対しその径方向の外側に広がり、小径孔部46の内径よりも大きい外径を有した円環板状に形成されている。つまり、スリーブ49は、スリーブ孔45に対して、径方向内側Driからのみ挿通可能に形成されている。
このようにスリーブ49の鍔部55がスリーブ孔45の小径孔部46に挿入不能であるため、スリーブ49をスリーブ孔45に径方向内側Driから挿入させると、スリーブ49の鍔部55がスリーブ孔45の小径孔部46の径方向内側Driの縁46aで突き当たり、それ以上スリーブ49が径方向外側Droへ変位することが規制される。そして、スリーブ胴部54のうち径方向外側Droの外側端面56は、内車室21の外周面21aよりも径方向外側Droに突出した状態となる。この実施形態におけるスリーブ49の長手方向(言い換えれば、スリーブ孔45の中心軸方向Do)における鍔部55の長さは、スリーブ胴部54の長さよりも短い。なお、鍔部55の形状は、大径孔部47に挿通可能で且つ小径孔部46に挿通不能な形状であれば円環板状に限られない。
ピン孔53は、一定の内径を有した小径ピン孔部61と、小径ピン孔部61よりも大きい内径を有した大径ピン孔部62とを有している。これら小径ピン孔部61と大径ピン孔部62とは、スリーブ49がスリーブ孔45に挿入された状態で、それぞれスリーブ孔45の中心軸Oを中心とした断面円形に形成されている。大径ピン孔部62は、スリーブ胴部54の外側端面56から径方向内側Driに向かって凹むように形成されている。小径ピン孔部61は、大径ピン孔部62の径方向内側Driの縁62aから径方向内側Driに向かって延びている。なお、ピン孔53の内径は一定に限られない。上述した小径孔部46と同様に、ピン孔53の延びる方向で、ピン孔53の途中に溝等の凹部が形成されていてもよい。
ピン50は、ピン孔53に挿通可能に形成されている。ピン50は、ピン胴部63と、ピン鍔部64と、を有している。ピン胴部63は、スリーブ孔45にスリーブ49が挿通された状態で、径方向外側Droからスリーブ49の小径ピン孔部61に挿通可能に形成されている。より具体的には、ピン胴部63は、小径ピン孔部61の内径よりも僅かに小さい外径を有する円柱状に形成されている。ピン鍔部64は、ピン胴部63の径方向外側Droに形成されている。ピン鍔部64は、大径ピン孔部62に挿通可能であるとともに小径ピン孔部61に挿通不能な外径を有している。この実施形態で例示するピン鍔部64は、ピン胴部63の径方向外側Droにおいて、ピン50の径方向(言い換えれば、中心軸Oを中心とした径方向)に広がる円盤状に形成されている。そして、ピン50の長手方向(言い換えれば、スリーブ孔45の中心軸方向Do)におけるピン鍔部64の長さは、ピン胴部63の長さよりも短い。
ピン胴部63は、一般部65と嵌め合い部66とを備えている。一般部65は、ピン鍔部64に近い側(言い換えれば、径方向外側Dro)であるピン50の基部側に形成されている。嵌め合い部66は、一般部65よりもピン50の先端側(言い換えれば、径方向内側Dri)に形成されている。スリーブ49のピン孔53にピン50が挿入された状態で、一般部65は、ピン孔53の内周面53aから離間している。一方で、嵌め合い部66は、ピン孔53の内周面53aに対して全周で接している。
スリーブ孔45の中心軸方向Doにおけるピン50の全長は、スリーブ49の全長よりも長い。そのため、ピン50をピン孔53に挿通した状態では、ピン50の径方向内側Driの先端側に配された嵌め合い部66が、ピン孔53よりも径方向内側Driに突出する。そして、この先端側に配された嵌め合い部66が、外側翼環17のピン溝41に入り込んでいる。このピン50の嵌め合い部66には、外側翼環17の凸部14bに形成されたピン溝41の二つの溝側面42にそれぞれ接触可能な二つの溝接触面67が形成されている。より具体的には、二つの溝接触面67は、互いに平行に形成されている。
このような溝接触面67は、円柱状の部材の外周面を平面状に切削加工等することで形成できる。これら溝接触面67の位置は、外側翼環17と内車室21との相対位置に応じて、上記切削加工等により調整される。言い換えれば、これら溝接触面67の位置は、ピン溝41の溝側面42の位置に応じて調整される。つまり、スリーブ孔45にスリーブ49が挿通されるとともにピン孔53にピン50が挿通された状態で、ピン50の先端部に形成された溝接触面67は、それぞれピン溝41の溝側面42に当接した状態となる。
図2、図4に示すように、締結具51は、ピン50をスリーブ49に対して直接又は間接的に締結する。この実施形態で例示する締結具51は、蓋68と、ボルト58とを備えている。この実施形態の締結具51は、ピン50をスリーブ49に対して直接的にボルト締結するのではなく、蓋68を介して間接的にピン50をスリーブ49にボルト締結している。
蓋68は、スリーブ49よりも大径な円盤状に形成されている。この蓋68には、径方向Drにボルト58を貫通させるための複数の遊挿孔69が形成されている。これら遊挿孔69は、それぞれスリーブ49の外側端面56に形成された雌ネジ穴57に対向するように配されている。この実施形態において、複数の遊挿孔69は、蓋68の中心軸回りに等間隔で形成されている。なお、蓋68が円盤状である場合を一例に説明したが、蓋68はスリーブ49にボルト58で固定された状態でスリーブ49の径方向外側にまで延びる形状であれば、円盤状に限られない。
ボルト58は、遊挿孔69を通じてスリーブ49の雌ネジ穴57にねじ込み可能な雄ネジ部59を有している。つまり、これら複数のボルト58を蓋68の遊挿孔69に挿通させて雄ネジ部59を雌ネジ部にねじ込むことによって、蓋68がスリーブ49の外側端面56に固定される。これによりピン50がスリーブ49よりも径方向外側Droへ移動することが規制された状態となる。また、ピン50は、蓋68により径方向内側Driに押された状態になっている。
溶接部52は、内車室21の外周面とスリーブ胴部54の外周面とを接合する。この実施形態における溶接部52は、スリーブ胴部54のうち、内車室21よりも径方向外側Droに突出する外側端部54aと、内車室21の外周面21aとによって形成される隅部に形成されている。この実施形態における溶接部52は、スリーブ胴部54周りの全周に形成されている。この溶接部52は、径方向内側Driからスリーブ孔45に挿入されたスリーブ49が、径方向内側Driに脱落することを抑制している。この実施形態における溶接部52には、スリーブ49と内車室21との間のシール機能が要求されない。そのため、溶接部52には、信頼性を向上するための焼鈍等の溶接後熱処理が行われていない。
ところで、上述したスリーブ孔45の大径孔部47は、一定の内径を有する大径孔本体70と、径方向内側Driを向く外側シール面71と、を有している。この実施形態における外側シール面71は、大径孔本体70と小径孔部46の径方向内側Driの縁46aとの間に形成されている。その一方で、上述したスリーブ49の鍔部55は、鍔部本体72と、径方向外側Droを向き大径孔部47の外側シール面71と対向する内側シール面73と、を有している。この内側シール面73は、鍔部本体72の径方向外側Droの縁72aとスリーブ胴部54の径方向内側Driの縁54bとの間に形成されている。なお、大径孔本体70の内径は一定に限られない。例えば、スリーブ孔45の延びる方向で、大径孔本体70の途中に溝等の凹部が形成されていてもよい。
この実施形態で例示する外側シール面71と、内側シール面73とは、それぞれ傾斜面をなしている。これら外側シール面71と内側シール面73とは、それぞれスリーブ孔45の中心軸O(言い換えれば、大径孔部47の孔中心軸、スリーブ胴部54の中心軸)周りの全周に連続して形成されている。より具体的には、図2に示すように、外側シール面71及び内側シール面73は、中心軸Oに近づくにつれて、径方向内側Driから径方向外側Droに向かうように傾斜している。
ここで、上述した内車室21の径方向内側Driの蒸気流路は、作動流体である蒸気が流れるため、内車室21の径方向外側Droの圧力よりも高圧となる。すなわち、図2にように取り付けられたスリーブ49には、径方向内側Driから径方向外側Droに向かう押圧力が作用する。したがって、この押圧力により、鍔部55の内側シール面73がスリーブ孔45の外側シール面71に押し付けられ、スリーブ49と内車室21との間の隙間がシールされる。
この実施形態におけるピン50は、ピン鍔部64に、径方向内側Driを向くピン鍔シール面74を有している。一方で、スリーブ49の大径ピン孔部62は、径方向外側Droを向きピン鍔シール面74に対向するピン孔シール面75を有している。ピン50は、上述した蓋68によって径方向外側Droから径方向内側Driに押圧されているため、ピン鍔シール面74がピン孔シール面75に押し付けられ、ピン50とスリーブ49との間の隙間がシールされている。この実施形態におけるピン鍔シール面74及びピン孔シール面75は、何れもスリーブ孔45の中心軸Oを中心とした径方向外側に広がる平面をなしている。
(ケーシングの組み立て方法の手順)
この実施形態におけるケーシング20及び蒸気タービンSTは、上述した構成を備えている。次にこの開示におけるケーシング20の組立方法について、図面を参照しながら説明する。
図5は、この開示におけるケーシングの組立方法のフローチャートである。図6は、スリーブ49を挿入する前の内車室21を示す断面図である。図7は、内車室21にスリーブ49を挿入した状態を示す断面図である。図8は、ピン孔53にピン溝41を突き合せた状態を示す断面図である。図9は、ピン孔53にピン50を挿入した状態を示す断面図である。図10は、スリーブ49に蓋68を締結した状態を示す断面図である。
図5に示すように、この実施形態のケーシングの組立方法は、準備工程S01と、スリーブ取付工程S02と、部材配置工程S03と、溝接触面形成工程S04と、ピン挿通工程S05と、締結工程S06と、を含んでいる。
準備工程S01では、組立対象となるケーシング20を構成する外側翼環17と、内車室21と、回り止め装置27と、をそれぞれ準備する。ここで、準備とは、それぞれ静翼セグメント14を作成して外側翼環17を所定の位置に配置すること、内車室21を作成すること、及び、回り止め装置27の各部品を作成することを意味する。
スリーブ取付工程S02では、図6に示す内車室21のスリーブ孔45に、内車室21の径方向内側Dri(言い換えれば、内面側)からスリーブ49を挿通させる。具体的には、図7に示すように、内車室21のスリーブ孔45の大径孔部47にスリーブ49の鍔部55を入れ、スリーブ孔45の小径孔部46にスリーブ49のスリーブ胴部54を入れる。そして、この実施形態では、スリーブ孔45にスリーブ49を挿通させた後、内車室21の外周面21aとスリーブ胴部54の外周面54cとを溶接して溶接部52を形成する。上述した通り、この溶接部52には、焼鈍処理を行わない。この溶接部52を形成することで、スリーブ49の鍔部55がスリーブ胴部54よりも下方に配置される姿勢であっても、スリーブ49が内車室21の径方向内側Driに脱落しない。
部材配置工程S03では、スリーブ取付工程の後に、図8に示すように内車室21に取り付けられたスリーブ49のピン孔53と外側翼環17のピン溝41とを径方向Drで対向させる。すなわち、タービンロータ11及び静翼セグメント14を覆うように内車室21を配置して、ピン孔53とピン溝41との位置を径方向Drで対向させる。この際、外側翼環17の凸部14bを内車室21の嵌合溝48に嵌合させる。これにより、外側翼環17に対して軸線方向Daにおける内車室21の位置決めがなされる。
溝接触面形成工程S04では、部材配置工程S03の後に、内車室21に取り付けられたスリーブ49のピン孔53にピン50を挿通させるべく、ピン溝41の溝側面42に接触可能な溝接触面67をピン50に形成する。具体的には、互いに対向配置されたピン孔53の周方向Dcの中心と、ピン孔53の周方向Dcの中心に対する溝側面42の配置を計測し、この計測結果に基づいてピン50の嵌め合い部66に溝接触面67を形成する。
ピン挿通工程S05では、図9に示すように、溝接触面67が形成されたピン50をピン孔53に挿通させ、ピン溝41の溝側面42にピン50の溝接触面67を対向させる。言い換えれば、ピン胴部63を小径ピン孔部61に挿通させるとともにピン鍔部64を大径ピン孔部62に挿通させ、嵌め合い部66を内車室21の径方向内側Driへ突出させる。そして、この突出させた嵌め合い部66をピン溝41に挿入する。このように嵌め合い部66をピン溝41に挿入した状態においては、溝側面42と溝接触面67との隙間は僅かであるため、外側翼環17に対して周方向Dcへの内車室21の位置決めがなされた状態、すなわち内車室21が回り止めされた状態となる。
締結工程S06では、締結具51を用いて、ピン50をスリーブ49に対して締結する。より具体的には、スリーブ胴部54の外側端面56、及びピン50における径方向外側Droの端面50aに蓋68を対向させ、ボルト58の雄ネジ部59を蓋68の遊挿孔69に挿通させてから、雄ネジ部59をスリーブ49の雌ネジ穴57に捩じ込む。
以上によって、ケーシングの組み立てを完了する。
(作用効果)
上記実施形態では、軸線Arを中心とした周方向Dcに延びる外側翼環17と、周方向Dcに延び、外側翼環17の外周側に配置されている内車室21と、外側翼環17に対して内車室21の周方向への相対移動を抑制する回り止め装置27と、を備えている。そして、外側翼環17には、軸線Arを中心とした径方向外側Droから径方向内側Driに凹み、周方向Dcで互いに対向する溝側面42を有するピン溝41が形成されている。内車室21には、径方向に貫通したスリーブ孔45が形成されている。スリーブ孔45は、小径孔部46と、小径孔部46の内径より大きな内径の大径孔部47とを有している。小径孔部46は、内車室21の外周面から径方向内側Driに延び、大径孔部47は、小径孔部46の径方向内側Driの縁から径方向内側Driに延びている。回り止め装置27は、径方向Drに貫通したピン孔53が形成され、スリーブ孔45に挿通されているスリーブ49と、ピン孔53に挿通可能なピン50と、ピン50をスリーブ49に対して間接的に締結する締結具51と、を有している。ピン50は、内車室21のスリーブ孔45にスリーブ49が挿通されてスリーブ49のピン孔53にピン50が挿通された状態で、ピン溝41の溝側面42に接触可能な溝接触面67を有している。スリーブ49は、円筒状を成し小径孔部46に挿通可能なスリーブ胴部54と、スリーブ胴部54の径方向内側Driに接続され、大径孔部47に挿通可能で小径孔部46に挿通不能な鍔部55と、を有している。スリーブ胴部54には、スリーブ胴部54における径方向外側Droの端面である外側端面56から径方向内側Driに向かって凹む雌ネジ穴57が形成されている。締結具51は、雌ネジ穴57に捩じ込み可能な雄ネジ部59を有するボルト58を含んでいる。
したがって、上記実施形態によれば、スリーブ孔45に径方向内側Driからスリーブ49を挿通させるだけで、鍔部55が小径孔部46の径方向内側Driの縁に突き当たり、スリーブ49が径方向外側Droに移動できなくなる。そして、スリーブ49とスリーブ孔45とが接触するので、スリーブ49とスリーブ孔45との間から蒸気が漏れることを抑制できる。これにより、信頼性の高い溶接部52を形成する必要が無くなる。その結果、溶接部52の焼鈍処理が不要となる。また、上記実施形態では、スリーブ胴部54における外側端面56に雌ネジ穴57が形成され、締結具51のボルト58の雄ネジ部59が雌ネジ穴57にねじ込み可能である。そのため、溶接すること無しに締結具51によってピン50をスリーブ49に容易に締結できる。
その結果、ケーシングの組み立て作業に掛かる時間を短縮できる。
上記実施形態では、更に、大径孔部47が径方向内側Driを向く外側シール面71を有し、鍔部55が径方向外側Droを向く内側シール面73を有している。
このように構成することで、蒸気流路と内車室21の外周側の空間との差圧を利用して、外側シール面71に内側シール面73を押し付けることができる。そのため、スリーブ孔45とスリーブ49との隙間から蒸気が漏れることをより一層抑制できる。
上記実施形態では、更に、大径孔部47の外側シール面71が、大径孔部47の孔中心軸に近づくに連れて次第に径方向外側に向かう傾斜面である。また、鍔部55の内側シール面73は、スリーブ胴部54の中心軸に近づくに連れて次第に径方向外側に向かう傾斜面である。
このように構成することで、スリーブ径方向におけるスリーブ厚さを一定とした場合、外側シール面71と内側シール面73とがスリーブ孔45の中心軸方向Doに垂直な方向に広がる場合よりも、外側シール面71と内側シール面73との接触面積を拡大することができる。したがって、外側シール面71と内側シール面73とによるシール性能を向上することができる。
上記実施形態では、更に、ピン孔53は、小径ピン孔部61と、小径ピン孔部61より大きい内径の大径ピン孔部62と、を有している。大径ピン孔部62は、スリーブ胴部54の外側端面56から径方向内側Driに向かって凹み、小径ピン孔部61は、大径ピン孔部62の径方向内側Driの縁から径方向内側Driに延びている。また、ピン50は、小径ピン孔部61に挿通可能な外径のピン胴部63と、ピン胴部63の径方向外側Droに接続され、大径ピン孔部62に挿通可能で小径ピン孔部61に挿通不能なピン鍔部64と、を有している。
このように構成することで、径方向外側Droからピン孔53にピン50を挿通させることで、小径ピン孔部61にピン胴部63が挿通され、ピン鍔部64が大径ピン孔部62に挿通される。そして、小径ピン孔部61の径方向外側Droの縁にピン鍔部64が突き当たる。したがって、ピン孔53とピン50との間から蒸気が漏れることを抑制することができる。
上記実施形態では、更に、締結具51は、スリーブ胴部54の外側端面56、及びピン50における径方向外側Droの端面50aと対向し、且つ内車室21の径方向外側Droから小径孔部46内に入り込み不能な蓋68を含んでいる。そして、蓋68には、径方向に貫通して、ボルト58の雄ネジ部59を挿通可能な雌ネジ穴57が形成されている。
このように構成することで、スリーブ49が径方向内側Driに変位したとしても、蓋68が小径孔部46の径方向外側Droの縁に突き当たり、それ以上スリーブ49が径方向内側Driに変位することを止めることができる。したがって、例えば、ピン50の嵌め合い部66がピン溝41に固着した場合であっても、ケーシング20の分解時にスリーブ49が径方向内側Driに脱落することを抑制できる。
(実施形態の変形例)
図11は、この開示の実施形態の変形例における図2に相当する断面図である。
上記実施形態では、締結具51が、蓋68を介してピン50をスリーブ49に対して間接的に締結する場合について説明した。しかし、締結具51は、ピン50をスリーブ49に対して直接的に締結するようにしてもよい。
具体的には、図11に示す変形例の締結具51Bのように、蓋68Bは、ピン50Bにおける径方向外側Droの端部50tに接続されてピン50と一体に形成されていてもよい。この変形例の締結具51によれば、この蓋68の遊挿孔69にボルト58を貫通させてボルト58の雄ネジ部59をスリーブ49の雌ネジ穴57にねじ込むことで、ピン50Bがスリーブ49に締結される。ここで、蓋68とスリーブ49の外側端面56との間には、コーキング部材Cを配置するようにしてもよい。なお、この実施形態の変形例における締結具51以外の構成は、上記実施形態と同じであるため、詳細説明を省略する。
(その他の実施形態)
この開示は上述した実施形態および変形例の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。
例えば、上記実施形態では、外側シール面71と内側シール面73とがそれぞれ傾斜した平面である場合について説明した。しかし、外側シール面71と内側シール面73とは平面に限られず、僅かに湾曲する曲面や球面状であってもよい。
さらに、内車室21の上半部を外側部材の一例として説明したが、外側部材は内車室21の上半部に限られない。
また、上記実施形態では、蒸気タービンSTのケーシング20を一例に説明したが、蒸気タービン以外のケーシングにも本開示は適用可能である。
<付記>
上記実施形態に記載のケーシング20、蒸気タービンST及びケーシングの組み立て方法は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係るケーシング20は、軸線Arを中心とした周方向Dcに延びる内側部材17と、前記周方向Dcに延び、前記内側部材17の外周側に配置されている外側部材21と、前記内側部材17に対して前記外側部材21の前記周方向への相対移動を抑制する回り止め装置27と、を備え、前記内側部材17には、前記軸線Arを中心とした径方向Drの外側Droから前記径方向Drの内側Driに凹み、前記周方向Dcで互いに対向する溝側面42を有するピン溝41が形成され、前記外側部材21には、径方向Drに貫通したスリーブ孔45が形成され、前記スリーブ孔45は、小径孔部46と、前記小径孔部46の内径より大きな内径の大径孔部47とを有し、前記小径孔部46は、前記外側部材21の外周面21aから前記径方向内側Driに延び、前記大径孔部47は、前記小径孔部46の前記径方向内側Driの縁46aから前記径方向内側Driに延び、前記回り止め装置27は、前記径方向Drに貫通したピン孔53が形成され、前記スリーブ孔45に挿通されているスリーブ49と、前記ピン孔53に挿通可能なピン50と、前記ピン50を前記スリーブ49に対して直接又は間接的に締結する締結具51と、を有し、前記ピン50は、前記外側部材21の前記スリーブ孔45に前記スリーブ49が挿通されて前記スリーブ49の前記ピン孔53に前記ピン50が挿通された状態で、前記ピン溝41の前記溝側面42に接触可能な溝接触面67を有し、前記スリーブ49は、円筒状を成し前記小径孔部46に挿通可能なスリーブ胴部54と、前記スリーブ胴部54の前記径方向内側Driに接続され、前記大径孔部47に挿通可能で前記小径孔部46に挿通不能な鍔部55と、を有し、前記スリーブ胴部54には、前記スリーブ胴部54における前記径方向外側Droの端面である外側端面56から前記径方向内側Driに向かって凹む雌ネジ穴57が形成され、前記締結具51は、前記雌ネジ穴57に捩じ込み可能な雄ネジ部59を有するボルト58を含む。
内側部材17の例としては、外側翼環17が挙げられる。外側部材21の例としては、内車室21が挙げられる。
このケーシング20は、スリーブ孔45に径方向内側Driからスリーブ49を挿通させるだけで、鍔部55が小径孔部46の径方向内側Driの縁46aに突き当たり、スリーブ49が径方向外側Droに移動できなくなる。そして、スリーブ49とスリーブ孔45とが接触するので、スリーブ49とスリーブ孔45との間から蒸気が漏れることを抑制できる。これにより、信頼性の高い溶接部52を形成する必要が無くなる。その結果、溶接部52の焼鈍処理が不要となる。また、締結具51のボルト58の雄ネジ部59が雌ネジ穴57にねじ込み可能である。そのため、溶接すること無しに締結具51によってピン50をスリーブ49に容易に締結できる。
その結果、ケーシング20の組み立て作業に掛かる時間を短縮できる。
(2)第2の態様のケーシング20は、(1)のケーシング20であって、前記大径孔部47は、前記径方向内側Driを向く外側シール面71を有し、前記鍔部55は、前記径方向外側Droを向き前記外側シール面71と対向する内側シール面73を有する。
これにより、内側部材17の内周側の空間の圧力が外側部材21の外周側の空間の圧力が大きい場合には、これらの差圧を利用して、外側シール面71に内側シール面73を押し付けることができる。そのため、スリーブ孔45とスリーブ49との隙間から蒸気が漏れることをより一層抑制できる。
(3)第3の態様のケーシング20は、(2)のケーシング20であって、大径孔部47の前記外側シール面71は、前記大径孔部47の孔中心軸に近づくに連れて次第に径方向外側Droに向かう面であり、前記鍔部55の前記内側シール面73は、スリーブ胴部54の中心軸に近づくに連れて次第に径方向外側Droに向かう面である。
これにより、スリーブ径方向におけるスリーブ厚さを一定とした場合、外側シール面71と内側シール面73とがスリーブ孔45の中心軸に垂直な方向に広がる場合よりも、外側シール面71と内側シール面73との接触面積を拡大することができる。したがって、外側シール面71と内側シール面73とによるシール性能を向上することができる。
(4)第4の態様のケーシング20は、(1)から(3)の何れか一つのケーシング20であって、ピン孔53は、小径ピン孔部61と、前記小径ピン孔部61より大きい内径の大径ピン孔部62と、を有し、前記大径ピン孔部62は、前記スリーブ胴部54の前記外側端面56から前記径方向内側Driに向かって凹み、前記小径ピン孔部61は、前記大径ピン孔部62の前記径方向内側Driの縁62aから前記径方向内側Driに延び、前記ピン50は、前記小径ピン孔部61に挿通可能な外径のピン胴部63と、前記ピン胴部63の前記径方向外側Droに接続され、前記大径ピン孔部62に挿通可能で前記小径ピン孔部61に挿通不能なピン鍔部64と、を有する。
これにより、径方向外側Droからピン孔53にピン50を挿通させることで、小径ピン孔部61にピン胴部63が挿通され、ピン鍔部64が大径ピン孔部62に挿通される。そして、小径ピン孔部61の径方向外側Droの縁にピン鍔部64が突き当たる。したがって、ピン孔53とピン50との間から蒸気が漏れることを抑制することができる。
(5)第5の態様のケーシング20は、(1)から(4)の何れか一つのケーシング20であって、前記締結具51、51Bは、前記スリーブ胴部54の前記外側端面56、及び前記ピン50における前記径方向外側Droの端面50aと対向し、且つ前記外側部材21の前記径方向外側Droから前記小径孔部46内に入り込み不能な蓋68を含み、前記蓋68には、前記径方向Drに貫通して、前記ボルト58の前記雄ネジ部59を挿通可能な遊挿孔69が形成されている。
このように構成することで、スリーブ49が径方向内側Driに変位したとしても、蓋68が小径孔部46の径方向外側Droの縁に突き当たり、それ以上スリーブ49が径方向内側Driに変位することを止めることができる。
(6)第6の態様のケーシング20は、(5)のケーシング20であって、前記蓋68Bは、前記ピン50Bにおける前記径方向外側Droの端部50tに接続されて前記ピン50Bと一体形成されている。
このように構成することで、スリーブ49が径方向内側Driに変位したとしても、蓋68Bが小径孔部46の径方向外側Droの縁に突き当たり、それ以上スリーブ49が径方向内側Driに変位することを止めることができる。さらに、部品点数を低減できる。
(7)第7の態様のケーシング20は、(1)から(6)の何れか一つのケーシング20であって、前記外側部材21の外周面21aと前記スリーブ胴部54の外周面54cとを接合する溶接部52を有する。
このように構成することで、径方向内側Driからスリーブ孔45に挿入されたスリーブ49が、径方向内側Driに脱落することを抑制できる。
(8)第8の態様に係る蒸気タービンは、(1)から(7)の何れか一つのケーシング20と、前記ケーシング20の内周側に配置され、前記軸線Arを中心として回転可能なロータ11と、を備える。
ロータ11の例としては、タービンロータ11が挙げられる。
このように構成することで、蒸気タービンSTのケーシング20の組み立てに係る時間を短縮することができため、組立作業者の負担を軽減できる。
(9)第9の態様に係るケーシングの組立方法は、(1)から(7)の何れか一つのケーシング20を組み立てるケーシングの組立方法であって、前記内側部材17と、前記外側部材21と、前記回り止め装置27と、を準備する準備工程S01と、前記外側部材21のスリーブ孔45に、前記外側部材21の前記径方向内側Driから前記スリーブ49を挿通させ、前記スリーブ孔45の前記大径孔部47に前記スリーブ49の前記鍔部55を入れ、前記スリーブ孔45の前記小径孔部46に前記スリーブ49の前記スリーブ胴部54を入れるスリーブ取付工程S02と、前記スリーブ取付工程S02後に、前記外側部材21に取り付けられた前記スリーブ49の前記ピン孔53と前記内側部材17の前記ピン溝41とを径方向Drで対向させる部材配置工程S03と、前記部材配置工程S03後に、前記外側部材21に取り付けられた前記スリーブ49の前記ピン孔53に前記ピン50を挿通させるべく、前記ピン溝41の前記溝側面42に接触可能な溝接触面67を前記ピン50に形成する溝接触面形成工程S04と、前記溝接触面67が形成された前記ピン50を前記ピン孔53に挿通させ、前記ピン溝41の前記溝側面42に前記ピン50の溝接触面67を対向させるピン挿通工程S05と、前記締結具51を用いて、前記ピン50を前記スリーブ49に対して直接又は間接的に締結する締結工程S06と、を含む。
これにより、溶接部の焼鈍処理が不要となるため、ケーシング20の組み立て作業に掛かる時間を短縮できる。
(10)第10の態様のケーシングの組立方法は、(9)のケーシングの組み立て方法であって、前記締結具51は、前記外側部材21の前記径方向外側Droから前記小径孔部46に入り込み不能な大きさの蓋68を備え、前記蓋68には、前記径方向Drに貫通して、前記ボルト58の前記雄ネジ部59が挿通可能な遊挿孔69が形成され、前記締結工程S06では、前記スリーブ胴部54の前記外側端面56、及び前記ピン50における前記径方向外側Droの端面50aに前記蓋68を対向させ、前記ボルト58の前記雄ネジ部59を前記蓋68の遊挿孔69に挿通させてから、前記雄ネジ部59を前記スリーブ49の前記雌ネジ穴57に捩じ込む。
このようにすることで、締結具51によって容易にピン50をスリーブ49に締結できる。
(11)第11の態様のケーシングの組み立て方法は、(9)又は(10)に記載のケーシングの組立方法であって、前記スリーブ取付工程S02では、前記外側部材21のスリーブ孔45に前記スリーブ49を挿通させた後、前記外側部材21の外周面21aと前記スリーブ胴部54の外周面54cとを溶接する。
このようにすることで、スリーブ49が径方向内側Driに脱落することを抑制できる。
10a…第一蒸気タービン部 10b…第二蒸気タービン部 11…タービンロータ 12…ロータ軸 13…動翼列 13a…動翼 14、14A…静翼セグメント 14a…翼環本体 14b…凸部 15…内側翼環 16…静翼列 16a…静翼 17…外側翼環 18…軸受 19…蒸気流入管 20…ケーシング 21…内車室 21a…外周面 22…外車室 25…排気ケーシング 26…ディフューザ 26s…ディフューザ空間 27…回り止め装置 30…外側ケーシング 30s…排気空間 31…排気口 41…ピン溝 42…溝側面 43…軸方向側面 44…端面 45…スリーブ孔 46…小径孔部 46a…縁 47…大径孔部 48…嵌合溝 49…スリーブ 50,50B…ピン 50a…端面 50t…端部 51…締結具 52…溶接部 53…ピン孔 53a…内周面 54…スリーブ胴部 54a…外側端部 54b…縁 54c…外周面 55…鍔部 56…外側端面 57…雌ネジ穴 58…ボルト 59…雄ネジ部 61…小径ピン孔部 62…大径ピン孔部 62a…縁 63…ピン胴部 64…ピン鍔部 65…一般部 66…嵌め合い部 67…溝接触面 68,68B…蓋 69…遊挿孔 70…大径孔本体 71…外側シール面 72…鍔部本体 72a…縁 73…内側シール面 74…ピン鍔シール面 75…ピン孔シール面 C…コーキング部材 ST…蒸気タービン

Claims (11)

  1. 軸線を中心とした周方向に延びる内側部材と、
    前記周方向に延び、前記内側部材の外周側に配置されている外側部材と、
    前記内側部材に対して前記外側部材の前記周方向への相対移動を抑制する回り止め装置と、
    を備え、
    前記内側部材には、
    前記軸線を中心とした径方向の外側から前記径方向の内側に凹み、前記周方向で互いに対向する溝側面を有するピン溝が形成され、
    前記外側部材には、
    径方向に貫通したスリーブ孔が形成され、
    前記スリーブ孔は、
    小径孔部と、前記小径孔部の内径より大きな内径の大径孔部とを有し、
    前記小径孔部は、前記外側部材の外周面から前記径方向内側に延び、
    前記大径孔部は、前記小径孔部の前記径方向内側の縁から前記径方向内側に延び、
    前記回り止め装置は、
    前記径方向に貫通したピン孔が形成され、前記スリーブ孔に挿通されているスリーブと、
    前記ピン孔に挿通可能なピンと、
    前記ピンを前記スリーブに対して直接又は間接的に締結する締結具と、
    を有し、
    前記ピンは、前記外側部材の前記スリーブ孔に前記スリーブが挿通されて前記スリーブの前記ピン孔に前記ピンが挿通された状態で、前記ピン溝の前記溝側面に接触可能な溝接触面を有し、
    前記スリーブは、
    円筒状を成し前記小径孔部に挿通可能なスリーブ胴部と、
    前記スリーブ胴部の前記径方向内側に接続され、前記大径孔部に挿通可能で前記小径孔部に挿通不能な鍔部と、
    を有し、
    前記スリーブ胴部には、前記スリーブ胴部における前記径方向外側の端面である外側端面から前記径方向内側に向かって凹む雌ネジ穴が形成され、
    前記締結具は、前記雌ネジ穴に捩じ込み可能な雄ネジ部を有するボルトを含む、
    ケーシング。
  2. 請求項1に記載のケーシングにおいて、
    前記大径孔部は、前記径方向内側を向く外側シール面を有し、
    前記鍔部は、前記径方向外側を向き前記外側シール面と対向する内側シール面を有する、
    ケーシング。
  3. 請求項2に記載のケーシングにおいて、
    前記大径孔部の前記外側シール面は、前記大径孔部の孔中心軸に近づくに連れて次第に径方向外側に向かう面であり、
    前記鍔部の前記内側シール面は、スリーブ胴部の中心軸に近づくに連れて次第に径方向外側に向かう面である、
    ケーシング。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のケーシングであって、
    前記ピン孔は、小径ピン孔部と、前記小径ピン孔部より大きい内径の大径ピン孔部と、を有し、
    前記大径ピン孔部は、前記スリーブ胴部の前記外側端面から前記径方向内側に向かって凹み、前記小径ピン孔部は、前記大径ピン孔部の前記径方向内側の縁から前記径方向内側に延び、
    前記ピンは、前記小径ピン孔部に挿通可能な外径のピン胴部と、前記ピン胴部の前記径方向外側に接続され、前記大径ピン孔部に挿通可能で前記小径ピン孔部に挿通不能なピン鍔部と、を有する、
    ケーシング。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のケーシングであって、
    前記締結具は、前記スリーブ胴部の前記外側端面と前記ピンにおける前記径方向外側の端面との少なくとも一方に対向し、且つ前記外側部材の前記径方向外側から前記小径孔部内に入り込み不能な蓋を含み、
    前記蓋には、前記径方向に貫通して、前記ボルトの前記雄ネジ部を挿通可能な遊挿孔が形成されている、
    ケーシング。
  6. 請求項5に記載のケーシングであって、
    前記蓋は、前記ピンにおける前記径方向外側の端部に接続されて前記ピンと一体形成されている、
    ケーシング。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のケーシングであって、
    前記外側部材の外周面と前記スリーブ胴部の外周面とを接合する溶接部を有する、
    ケーシング。
  8. 請求項1から7の何れか一項に記載のケーシングと、
    前記ケーシングの内周側に配置され、前記軸線を中心として回転可能なロータと、
    を備える蒸気タービン。
  9. 軸線を中心とした周方向に延びる内側部材と、
    前記周方向に延び、前記内側部材の外周側に配置されている外側部材と、
    前記内側部材に対して前記外側部材の前記周方向への相対移動を抑制する回り止め装置と、
    を備え、
    前記内側部材には、
    前記軸線を中心とした径方向の外側から前記径方向の内側に凹み、前記周方向で互いに対向する溝側面を有するピン溝が形成され、
    前記外側部材には、
    径方向に貫通したスリーブ孔が形成され、
    前記スリーブ孔は、
    小径孔部と、前記小径孔部の内径より大きな内径の大径孔部とを有し、
    前記小径孔部は、前記外側部材の外周面から前記径方向内側に延び、
    前記大径孔部は、前記小径孔部の前記径方向内側の縁から前記径方向内側に延び、
    前記回り止め装置は、
    前記径方向に貫通したピン孔が形成され、前記スリーブ孔に挿通されているスリーブと、
    前記ピン孔に挿通可能なピンと、
    前記ピンを前記スリーブに対して直接又は間接的に締結する締結具と、
    を有し、
    前記ピンは、前記外側部材の前記スリーブ孔に前記スリーブが挿通されて前記スリーブの前記ピン孔に前記ピンが挿通された状態で、前記ピン溝の前記溝側面に接触可能な溝接触面を有し、
    前記スリーブは、
    円筒状を成し前記小径孔部に挿通可能なスリーブ胴部と、
    前記スリーブ胴部の前記径方向内側に接続され、前記大径孔部に挿通可能で前記小径孔部に挿通不能な鍔部と、
    を有し、
    前記スリーブ胴部には、前記スリーブ胴部における前記径方向外側の端面である外側端面から前記径方向内側に向かって凹む雌ネジ穴が形成され、
    前記締結具は、前記雌ネジ穴に捩じ込み可能な雄ネジ部を有するボルトを含むケーシングを組み立てるケーシングの組立方法であって、
    前記内側部材と、前記外側部材と、前記回り止め装置と、を準備する準備工程と、
    前記外側部材のスリーブ孔に、前記外側部材の前記径方向内側から前記スリーブを挿通させ、前記スリーブ孔の前記大径孔部に前記スリーブの前記鍔部を入れ、前記スリーブ孔の前記小径孔部に前記スリーブの前記スリーブ胴部を入れるスリーブ取付工程と、
    前記スリーブ取付工程後に、前記外側部材に取り付けられた前記スリーブの前記ピン孔と前記内側部材の前記ピン溝とを径方向で対向させる部材配置工程と、
    前記溝接触面が形成された前記ピンを前記ピン孔に挿通させ、前記ピン溝の前記溝側面に前記ピンの溝接触面を対向させるピン挿通工程と、
    前記締結具を用いて、前記ピンを前記スリーブに対して直接又は間接的に締結する締結工程と、
    を含むケーシングの組立方法。
  10. 請求項9に記載のケーシングの組立方法であって、
    前記締結具は、前記外側部材の前記径方向外側から前記小径孔部に入り込み不能な大きさの蓋を備え、
    前記蓋には、前記径方向に貫通して、前記ボルトの前記雄ネジ部が挿通可能な遊挿孔が形成され、
    前記締結工程では、
    前記スリーブ胴部の前記外側端面、及び前記ピンにおける前記径方向外側の端面に前記蓋を対向させ、前記ボルトの前記雄ネジ部を前記蓋の遊挿孔に挿通させてから、前記雄ネジ部を前記スリーブの前記雌ネジ穴に捩じ込む、
    ケーシングの組立方法。
  11. 請求項9又は10に記載のケーシングの組立方法であって、
    前記スリーブ取付工程では、
    前記外側部材のスリーブ孔に前記スリーブを挿通させた後、前記外側部材の外周面と前記スリーブ胴部の外周面とを溶接する、
    ケーシングの組立方法。
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