JP2014065092A - ワーク搬送ロボット - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンドが水平直線状に移動させられる構成においても、ハンド上のワークに関する情報を検出するのに適したワーク搬送ロボットを提供する。
【解決手段】本発明のワーク搬送ロボットAは、ガイド体3と、ガイド体3に対して所定の移動経路を移動可能に支持されており、ワークを支持するためのハンド53aを有する移動部材5Aと、移動部材5Aを駆動する駆動機構と、ハンド53a上のワークWに関する情報を検出する検出手段と、を備える。上記検出手段は、ハンド53aに設けられた検出センサ54と、ガイド体3に設けられた支持部側端子部37,38と、移動部材5Aに設けられ、かつ検出センサ54と電気的に接続されており、移動部材5Aが所定の位置にあるときに支持部側端子部37,38と接触して導通する移動部側端子部57と、を有し、移動部側端子部57と支持部側端子部37(38)とが接触するときにワークWに関する情報を検出可能である。
【選択図】図6

Description

本発明は、基板等の薄板状のワークをハンドにより支持して搬送するためのワーク搬送ロボットに関し、特に、ハンド上のワークに関する情報を検出する検出手段を備えた搬送ロボットに関する。
たとえば、液晶表示パネルの製造等の分野において、ガラス基板等の薄板状のワークを搬送する際にワーク搬送用のロボットが用いられている。ワーク搬送ロボットは、たとえば液晶パネルの製造工程において、各処理室(プロセスチャンバ)へのワークの搬入あるいは搬出用のロボットとして多用されている。このようなワーク搬送ロボットに関する技術は、たとえば特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載されたワーク搬送ロボットは、水平軸周りに回転可能に順次連結された下部アームおよび上部アームと、上部アームに対して水平軸および鉛直軸周りに回転可能に連結された上部ベースと、上部ベースに対して鉛直軸周りに回転可能に連結された左アームおよび右アームと、左アームおよび右アームの先端にそれぞれ設けられた左ハンドおよび右ハンドとを備えている。上記構成のワーク搬送ロボットは、いわゆる多関節型ロボットとして構成されており、下部アーム、上部アーム、上部ベース、左右のアームをそれぞれ適宜回転させることにより、左右のハンドを、水平姿勢を維持したまま所定範囲内において所望の位置に移動させることができる。
そして、上記ハンドには、当該ハンド上のワークを検出するための検出センサが設けられている。検出センサからの検知信号は、ワーク搬送ロボットの各部の動作を制御するための制御部に送る必要があり、当該搬送ロボットには、たとえば検知信号を制御部に伝送するための配線が設けられる。ここで、信号伝送用の配線は、一般に、下部アーム、上部アーム、上部ベース、左右のアーム等に沿って通されており、これらアーム等の回転動作に追従するようにある程度の弛みをもたせてある。
一方、ワーク搬送ロボットのうち、水平直線状の移動行程に沿ってハンドを移動させるスライド式の機構(直線移動機構)をもつものも知られている。このようなハンドを水平直線状に移動させるワーク搬送ロボットは、たとえば特許文献2に開示されている。特許文献2に記載されたワーク搬送ロボットは、ガイド部材(支持部)に支持された直線状に延びる一対のガイドレール上に移動部材(移動部)を配置し、この移動部材をベルト駆動機構により駆動させるように構成されている。ガイド部材は、昇降可能かつ旋回可能とされている。この直線移動機構においては、移動部材は、ベルト駆動機構からの駆動力を受けて、ガイド部材に支持されたガイドレール上を直線移動する。移動部材には、ワークを載置するためのハンドが設けられている。このような構成によれば、ガイドレールの長さを延長することにより、ワーク寸法の大型化などによる移動行程の長大化のニーズに適切に対応することができる。
このような直線移動機構を用いたワーク搬送ロボットにおいて、ハンドに当該ハンド上のワークを検出する検出センサを設け、信号伝送用の配線を制御部までつなげる場合、ハンドが直線動により大きく変位するのに応じて、配線経路が屈曲状態で変化することになる。このような屈曲状の配線を案内するため、一般に、配線はケーブルベア(登録商標)と呼ばれる屈曲可能なキャタピラに内挿することが考えられる。
しかしながら、ケーブルベア(登録商標)を使用する場合、ワークの搬送動作に応じてその都度ケーブルベア(登録商標)が屈曲変形することとなり、当該ケーブルベア(登録商標)の摺動部においてパーティクルが発生したり、あるいは摺動部が損傷するといった不都合が生じうる。また、ケーブルベア(登録商標)に内挿された配線自体も、屈曲状態が繰り返し変化することにより、損傷や断線等の不都合をきたす虞れがある。さらに、ハンドの移動行程が長くなると、ケーブルベア(登録商標)そのものも長くなって、ワーク搬送ロボットの旋回動作等に制約をきたす虞れもある。
特開2012−121680号公報 特開2006−123135号公報
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、ハンドが水平直線状に移動させられる構成においても、ハンド上のワークに関する情報を検出するのに適したワーク搬送ロボットを提供することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を採用した。
本発明よって提供されるワーク搬送ロボットは、支持部と、この支持部に対して所定の移動経路を移動可能に支持されており、ワークを支持するためのハンドを有する移動部と、この移動部を駆動する駆動機構と、上記ハンド上のワークに関する情報を検出する検出手段と、を備えたワーク搬送ロボットであって、上記検出手段は、上記ハンドに設けられた検出センサと、上記支持部に設けられた支持部側端子部と、上記移動部に設けられ、かつ上記検出センサと電気的に接続されており、上記移動部が所定の位置にあるときに上記支持部側端子部と接触する移動部側端子部と、を有し、上記支持部側端子部と上記移動部側端子部とが接触するときにワークに関する情報を検出可能であることを特徴としている。
好ましい実施の形態においては、上記移動部は、水平直線状の移動行程に沿って移動可能であり、上記移動部側端子部は、上記移動部が上記移動行程に沿う方向において離間した少なくとも第1位置および第2位置にあるときに上記支持部側端子部に接触しうる。
好ましい実施の形態においては、上記支持部側端子部は、上記移動行程に沿う方向において離間し、かつ上記第1位置および上記第2位置に対応して設けられた第1支持部側端子部および第2支持部側端子部を含む。
好ましい実施の形態においては、上記移動部が上記移動行程に沿う方向において所定長さ範囲の位置にあるとき、上記支持部側端子部と上記移動部側端子部とが接触する。
好ましい実施の形態においては、上記支持部側端子部および上記移動部側端子部の一方が他方との非接触時に基準位置をとるとともに、上記他方との接触時に上記基準位置から接触位置に変位する変位手段を備える。
好ましい実施の形態においては、上記変位手段は、上記支持部側端子部および上記移動部側端子部の一方が自然状態において上記基準位置をとるように弾性復元力を付与しうる弾性部材を備え、上記支持部側端子部および上記移動部側端子部の一方は、上記接触位置をとるときに上記移動行程に沿う方向に対して交差する方向に上記弾性部材によって付勢される。
好ましい実施の形態においては、上記駆動機構は、駆動プーリ、およびこの駆動プーリに掛け回されて上記移動行程の平行線に沿う所定の往復動区間を往復動する出力ベルト、を含んで構成されており、上記移動部は、連結部材を介して上記出力ベルトに連結されている。
好ましい実施の形態においては、上記ハンドには、上記検出センサが複数設けられている。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明に係るワーク搬送ロボットの一例を示す全体斜視図である。である。 図1に示すワーク搬送ロボットの平面図である。 図1に示すワーク搬送ロボットの側面図である。 図2のIV−IV線に沿う部分断面図である。 図4のV−V線に沿う断面図である。 検出センサの配線経路の一例を模式的に表す図である。 検出センサの配線経路の一例を模式的に表す図である。 支持部側端子部、移動部側端子部、およびこれらの支持構造の一例を示す図である。 支持部側端子部、移動部側端子部、およびこれらの支持構造の他の例を示す図である。 支持部側端子部、移動部側端子部、およびこれらの支持構造の他の例を示す図である。 支持部側端子部、移動部側端子部、およびこれらの支持構造の他の例を示す図である。 支持部側端子部、移動部側端子部、およびこれらの支持構造の他の例を示す図である。 支持部側端子部、移動部側端子部、およびこれらの支持構造の他の例を示す図である。 (a)は、図13(a)のXIVa−XIVa線に沿う断面図であり、(b)は、図13(b)のXIVb−XIVb線に沿う断面図である。 リレー回路を用いてワークの検出を行う場合における支持部側端子部および移動部側端子部の配置を模式的に表す図である。 検出センサの配線経路の他の例を模式的に表す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態につき、図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1〜図8は、本発明に係るワーク搬送ロボットの一例を示している。本実施形態のワーク搬送ロボットAは、たとえば液晶表示パネル用のガラス基板等といった薄板状のワークWを搬送するためのものである。図1〜図3に表れているように、ワーク搬送ロボットAは、固定ベース1と、この固定ベース1に支持された旋回ベース2と、旋回ベース2に支持されたガイド体3と、ガイド体3の内部に収容されたベルト駆動機構4A,4B(図2参照)と、ガイド体3によって各別に支持された2つの移動部材5A,5Bと、ワーク搬送ロボットAの駆動を制御する制御部6(図6参照)と、後述するハンド53a,53b上のワークWに関する情報を検出する検出手段とを備えている。
旋回ベース2は、固定ベース1に対して昇降可能とされ、かつ垂直状の旋回軸Os周りに回転可能に支持されている。固定ベース1の内部には、図示しない昇降用モータおよび旋回用モータが設けられており、これらモータの駆動により、旋回ベース2は昇降あるいは旋回させられる。ガイド体3は、平面視において長矩形の箱状とされている。ガイド体3の内部には、移動部材5A,5Bを各別に支持するための一対ずつのガイドレール32A,32Bが設けられている。詳細は後述するが、移動部材5A,5Bは、上記ガイドレール32A,32Bに支持されながら、互いが干渉することなく水平直線状の移動行程GLに沿ってスライド可能となっている。
ベルト駆動機構4A,4Bは、各々、移動部材5A,5Bを上記ガイドレール32A,32B上にてスライド移動させるためのものであり、移動部材5A,5Bに対応して対をなして設けられている(図2参照)。なお、旋回ベース2の支持構造、旋回ベース2を昇降させるための構造、および旋回ベースを旋回させるための構造については、詳細な図示説明は省略したが、たとえば特開2006−123135号公報記載の構造と同様の構造によって実現することができる。
ガイド体3は、水平方向に延びる長手軸線(移動行程GL)を有する平面視長矩形状をしているとともに、図4に表れているように、底壁311、側壁312、中壁313、およびカバー314を備えている。このガイド体3はまた、旋回ベース2に固定されており、旋回ベース2が旋回させられると、これにともなって旋回する。旋回ベース2とガイド体3との間にはシール機構21が介装されている。また、旋回ベース2の径方向内側には、固定ベース1から旋回ベース2を経てガイド体3まで配線類を通すための中空シャフト22が設けられている。内側の一対のガイドレール32Aは、中壁313に支持され、外側の一対のガイドレール32Bは、側壁312に支持されている。
ガイド体3の内部には、移動部材5A,5Bをそれぞれ駆動するためのモータM1,M2が設けられている。モータM1,M2の出力軸は、減速機構31および入力軸34を介して後述するベルト駆動機構4A,4Bの駆動プーリ41に連係されている。
中空シャフト22の内部には、モータM1,M2に駆動電力を供給するための配線331,332、および、後述する検出センサ54と制御部6とをつなぐための配線35,36が通されている。中壁313には導入端子315が気密シールされた状態にて設けられており、配線35,36は、導入端子315を介して中壁313の上位に通じている。
移動部材5Aは、その下部に形成された一対の支持アーム51a、および支持アーム51aに設けられたスライダ321Aを介して、一対のガイドレール32Aに支持されている。移動部材5Bは、移動部材5Aの側方を迂回するように形成された一対の支持アーム51b、および支持アーム51bに設けられたスライダ321Bを介して、一対のガイドレール32Bに支持されている。各ガイドレール32A,32Bの上方は、カバー314によって覆われている。移動部材5Aの支持アーム51aは、カバー314の上面に形成されたスリット314aを貫通しており、支持アーム51aには、連結部材52aが設けられている。連結部材52aは、中壁313に形成されたスリットを貫通して後述するベルト駆動機構4Aの出力ベルト44に連結されている。また、移動部材5Bにおいては、支持アーム51bは、カバー314の側面に形成されたスリット314bを貫通しており、支持アーム51bには、連結部材52bが設けられている。連結部材52bは、中壁313に形成されたスリットを貫通してベルト駆動機構4Bの出力ベルト44に連結されている。
図1〜図4に表れているように、移動部材5A,5Bには、ガイド体3の長手方向に延びるホーク状のハンド53a,53bが一体的に設けられている。これらハンド53a,53bは、薄板状のワークWを水平姿勢で保持するためのものであり、それぞれ2本のホーク状の保持片からなる。詳細は後述するが、ハンド53a,53bには、当該ハンド53a,53b上のワークWを検出するための検出センサ54(図2参照)が設けられている。なお、図3および図4においては、図1および図2と異なり、移動部材5A,5B(ハンド53a,53b)の双方が固定ベース1の上方に位置する状態を示している。
図5に表れているように、ベルト駆動機構4Aは、駆動プーリ41と、2つの従動プーリ42と、2つのアイドラプーリ43と、これらプーリに掛け回された無端状の出力ベルト44と、を備えている。なお、図5においては、移動部材5Aに対応するベルト駆動機構4Aについて示すが、移動部材5Bに対応するベルト駆動機構4Bについても図5に示すベルト駆動機構4Aと同様の構成を有する。以下にベルト駆動機構4Aの構成について説明し、ベルト駆動機構4Bについては適宜説明を省略する。
駆動プーリ41、従動プーリ42、およびアイドラプーリ43は、それぞれガイド体3に支持されており、実質的に互いに平行な軸線周りに回転可能とされている。出力ベルト44は、駆動プーリ41、従動プーリ42、およびアイドラプーリ43に対し、垂直面内に沿うように掛け回されている。
図5に表れているように、駆動プーリ41は、ガイド体3の長手方向における中央付近に配置されている。この駆動プーリ41は、図4に表れているように、上記したモータM1からの駆動力を受けて回転駆動する入力軸34と一体回転可能とされている。入力軸34とガイド体3との間には、シール機構341が介装されている。このシール機構341によって、ガイド体3の内部から旋回ベース2を介して連通する固定ベース1の内側空間は、外部に対して気密シールされている。
従動プーリ42は、ガイド体3の長手方向における両端付近に配置されている。従動プーリ42は、それぞれ支持軸(図示略)によって回転自在に支持されている。アイドラプーリ43は、出力ベルト44の移動方向において駆動プーリ41を挟んだ両側に対をなして配置されている。アイドラプーリ43は、それぞれ支持軸(図示略)によって回転自在に支持されている。アイドラプーリ43は、出力ベルト44の外側に配置されている。これにより、出力ベルト44には、適度な張力が付与されている。出力ベルト44としては、たとえばタイミングベルトが好適に用いられる。
従動プーリ42は、移動行程GLの平行線に沿って配置されている。駆動プーリ41および従動プーリ42に掛け回された出力ベルト44の移動経路のうち、従動プーリ42の上方に位置する領域は、移動行程GLと平行な直線移動区間47aとなっている。出力ベルト44は、この直線移動区間47aにおいて往復動し得る。出力ベルト44における直線移動区間47aの所定部位には、移動部材5Aの支持アーム51aから延びる連結部材52aが連結されている。これにより、駆動プーリ41の回転駆動によって出力ベルト44が往復動させられると、連結部材52aは、出力ベルト44とともに直線移動区間47aにおいて往復動する。そして、この連結部材52aの移動に伴って、移動部材5A(ハンド53a)は、内側2つのガイドレール32Aに支持されながら移動行程GLに沿って水平にスライドする。一方、ベルト駆動機構4Bにおいて、出力ベルト44の所定部位には、移動部材5Bの支持アーム51bから延びる連結部材52bが連結されている。これにより、移動部材5B(ハンド53b)は、外側の2つのガイドレール32Bに支持されながら移動行程GLに沿って水平にスライドする。
ワーク搬送ロボットAは、たとえば液晶表示パネルの製造工程において、プロセスチャンバへワークWを搬入し、あるいは搬出するために用いられる。この場合、ワーク搬送ロボットAは、たとえば周部に複数のプロセスチャンバが配置されたトランスポートチャンバ内に真空雰囲気下で配置される。
上記直線移動区間47aの長さ寸法は、ハンド53a,53bにより搬送されるワークWの大型化や搬送距離の長大化に対応すべく比較的に長い寸法に設定にされており、たとえば4m程度である。ワーク搬送ロボットAを用いたワークWの搬送に際しては、高速化が求められている。ワーク搬送時のハンド53a,53b(出力ベルト44)の直線移動速度は、たとえば最高3m/秒程度とされる。
図1および図2に示された移動部材5A(ハンド53a)は、ガイド体3に対して進出した位置にあり、ワークWの受け渡しが可能な受け渡し位置にある。一方、図3および図4に示された移動部材5A(ハンド53a)は、ガイド体3に対して後退した位置にあり、旋回ベース2が旋回動作可能な原点位置にある。なお、上記受け渡し位置および原点位置は、移動部材5A(5B)が高速で直線移動した後に一旦停止する位置である。
ハンド53a,53bには、検出センサ54が複数ずつ設けられている。本実施形態においては、図2に表れているように、検出センサ54は、ハンド53a(53b)を構成する2本の保持片の各々において、基端側に1個、先端側に1個設けられている。すなわち、本実施形態では、ハンド53a,53bには検出センサ54が4個ずつ設けられている。
本実施形態において、検出センサ54は、ハンド53a(53b)上にワークWが載置されていることを検出可能なセンサである。検出センサ54は、たとえば上方に付勢されたレバー式のスイッチ部を有し、ワークWが載置されていないときにはスイッチ部が開く一方、ワークWが載置されると当該ワークWの荷重により当該スイッチ部が閉じるように構成されている。なお、検出センサ54としては、ハンド53a,53b上の所定位置にワークWが載置されていることを検出可能であれば、他の構成のものを採用してもよい。
ワーク搬送ロボットAは、検出センサ54によるワークWの検出信号を制御部6に送るための配線を備えている。図6は、検出センサ54と制御部6とをつなぐ配線経路を模式的に表したものである。同図において、理解の便宜上、一方のハンド53aにおける1つの検出センサ54についての配線のみを表しており、他の検出センサ54および当該検出センサ54についての配線は省略している。
図6に表れているように、本実施形態において、検出センサ54と制御部6とをつなぐ配線は、ガイド体3側の配線35,36と、移動部材5A側の配線55,56とに分離されている。ガイド体3には、導体からなる一対ずつの端子部37,38が設けられている。一対の端子部37と一対の端子部38とは、移動行程GLに沿う方向において離間している。配線35は、制御部6につながるとともに、途中で分岐して一方の端子部37および端子部38につながっている。配線36は、制御部6につながるとともに、途中で分岐して他方の端子部37および端子部38につながっている。
移動部材5Aには、導体からなる一対の端子部57が設けられている。配線55は、検出センサ54と一方の端子部57とにつながっており、配線56は、検出センサ54と他方の端子部57とにつながっている。
図6に示す状態において、移動部材5A(ハンド53a)は上記受け渡し位置(第1位置)にあり、ガイド体3側の一対の端子部37と移動部材5A側の一対の端子部57とが、互いに接触している。このとき、制御部6、配線35,36、配線55,56、および検出センサ54の間で閉回路が形成されることにより、ハンド53a上にワークWが載置されていることを検出することができる。
一方、図7に示す状態においては、移動部材5A(ハンド53a)は上記原点位置(第2位置)にあり、ガイド体3側の一対の端子部38と移動部材5A側の一対の端子部57とが、互いに接触している。このとき、制御部6、配線35,36、配線55,56、および検出センサ54の間で閉回路が形成されることにより、ハンド53a上にワークWが載置されていることを検出することができる。ここで、制御部6、配線35,36,55,56、端子部37,38,57、および検出センサ54は、本発明でいう検出手段を担う。また、図6および図7に表されていない他の検出センサ54(他方のハンド53bに設けられたものを含む)についても、当該検出センサ54に対応するように上記と同様の配線35,36,55,56、および端子部37,38,57が設けられている。
なお、ハンド53a(53b)上に載置されているはずのワークWが載置されていない場合など、検出センサ54のスイッチ部が開いているときに端子部37(38)と端子部57とが接触すると、ワークWの載置に関して何らかの異常が生じたものとして、制御部6は、ワーク搬送ロボットAの動作を停止させる。
図8は、端子部37(38)、端子部57、およびこれらの支持構造を示しており、移動行程GLに対して直角である水平方向から見た図である。本実施形態においては、図4から理解されるように、端子部37(38),57は、たとえばガイドレール5A,5Bの外側に配置されている。図8に表れているように、端子部37(38)は、カンチレバー状の導体からなる板ばね371(381)の先端に設けられており、端子部57は、金属板により構成されている。なお、板ばね371(381)は、図示しない絶縁部材を介してガイド体3に設けられており、端子部57は、図示しない絶縁部材を介して移動部材5A(5B)に設けられている。
端子部57は、移動部材5A(5B)の移動方向(移動行程GLに沿う方向)に長手状に延びる平板部571と、平板部571の長手方向両側につながる傾斜部572とを有する。
図8(a)に示すように、端子部37(38)は、端子部57との非接触時には自然状態をとっている。このとき、板ばね371(381)の弾性復元力により、端子部37(38)は、図中上下方向において平板部571(端子部57)よりも上方である基準位置をとる。
上記構成により、端子部57(平板部571)は、移動部材5A(5B)の移動行程GLに沿う方向(図中矢印で示された方向N)への移動にともない、図8(b)に表れているように、移動部材5A(5B)が方向Nにおいて所定長さ範囲(方向Nにおける平板部571の長さL1の範囲)の位置にあるとき、端子部37(38)と接触する。このとき、端子部37(38)は、上記基準位置から図中下方に変位した接触位置をとっており、板ばね371(381)によって方向Nに対して交差する方向(図中上方)に付勢される。図8(b)において、基準位置をとる場合の端子部37(38)および板ばね371(381)を点線で示している。上記した板ばね371(381)は、本発明でいう弾性部材および変位手段を担う。
なお、端子部57と端子部37(38)との接触開始時には、傾斜部572によってガイドされてスムーズに接触する。また、図8において、移動部材5A(5B)が方向Nの一方から他方(図中左側から右側)に移動する場合、あるいは方向Nの他方から一方(図中右側から左側)へ移動する場合のいずれにおいても、端子部57と端子部37(38)とが接触する。これは、後述の図9〜図13に示す場合においても同様である。
次に、上記したワーク搬送ロボットAの作用について説明する。
ワーク搬送ロボットAにおいて、移動部材5A,5B(ハンド53a,53b)は、ガイドレール32A,32Bに支持されながら水平直線状の移動行程GLに沿って水平に直線移動し、移動部材5A,5B(ハンド53a,53b)の直線移動区間47aの長さは、ワークWの大型化等に対応すべく比較的に長い寸法(たとえば4m程度)に設定される。本実施形態においては、ハンド53a,53bには、ワークWが載置されていることを検出する検出センサ54が設けられている。検出センサ54によるワークWの検出は、ガイド体3に設けられた端子部37(38)と、移動部材5A(5B)に設けられた端子部57とが接触するときに行われる。このような構成によれば、図6、図7を参照して説明したように、相対移動量が大きい、ガイド体3側と移動部材5A(5B)側との間で、検出センサ54用の配線を分離することができ、検出センサ54用の配線が損傷や断線をきたすといった不具合を防止することができる。
ガイド体3側の端子部37(38)については、移動部材5A(5B)が所定の位置(移動行程GLに沿う方向において離間した、上記受け渡し位置および原点位置)にあるときに移動部材5A(5B)側の端子部57に接触して当該端子部57と導通する。上記受け渡し位置および原点位置は、上述したように移動部材5A(5B)が高速での直線移動後に停止する位置である。ワークWの搬送において、この直線移動後に位置ずれ等の載置不良をきたしやすく、上記停止位置にてハンド53a(53b)上のワークWを検出する要請が強い。そして、本実施形態では、ガイド体3側の端子部37,38は、上記受け渡し位置および原点位置をとる移動部材5A,5Bに対応する位置に設けられているため、移動部材5A,5Bが上記受け渡し位置および原点位置にあるときにハンド53a,53b上のワークWを検出することができる。
ワーク搬送ロボットAにおいては、移動部材5A,5Bの水平方向への移動量が大きい。また、高温環境で使用される場合もあり、ワーク搬送ロボットAの各部において熱変形が生じうる。このようなことから、移動部材5A,5Bがとるべき所定の位置(上記受け渡し位置および原点位置)について、移動行程GLに沿う方向に多少の誤差が生ずる場合がある。本実施形態においては、図8を参照して上述したように、移動部材5A(5B)側に設けられた端子部57は、当該移動部材5A(5B)が移動行程GLに沿う方向(図中の方向N)において所定長さL1の範囲の位置にあるとき、ガイド体3側の端子部37(38)と接触する。このような構成によれば、移動部材5A(5B)がとるべき上記受け渡し位置および原点位置について多少の誤差が生じたとしても、上記所定長さL1の範囲内において当該誤差に追従して端子部57と端子部37(38)とが接触することとなり、ハンド53a(53b)上のワークWを検出することができる。
ガイド体3側の端子部37(38)は、移動部材5A(5B)側の端子部57との接触時において、板ばね371(381)によって移動行程GLに沿う方向(方向N)に対して交差する方向(図8における図中上方)に付勢されている。これにより、端子部37(38),57どうしが的確に接触し、ハンド53a(53b)上のワークWを適切に検出することができる。
ハンド53a(53b)に複数の検出センサ54を設けた構成によれば、複数の検出センサ54の各々の検出状況によって、ワークWの位置ずれや撓みを検出することが可能である。
図9〜図14は、端子部37(38),57およびこれらの支持構造について、他の例を示している。
図9に表された実施例においては、移動部材5A(5B)側の端子部57は図8に示した構成と同様であるが、ガイド体3側の端子部37(38)が図8に示した構成と異なっている。本実施例では、端子部37(38)は、上向きに凸のアーチ状の板ばねによって構成されており、当該端子部37(38)そのものが弾性部材からなる。
本実施例においては、図9(a)に示すように、上記板ばね(端子部37(38))は、端子部57との非接触時には自然状態をとっている。このとき、上記板ばねの弾性復元力により、端子部37(38)は図中上下方向において平板部571(端子部57)よりも上方である基準位置をとる。
端子部57(平板部571)は、移動部材5A(5B)の移動行程GLに沿う方向Nへの移動にともない、図9(b)に表れているように、移動部材5A(5B)が方向Nにおいて所定長さ範囲(方向Nにおける平板部571の長さL1の範囲)の位置にあるとき、端子部37(38)と接触する。このような構成によれば、移動部材5A(5B)がとるべき上記受け渡し位置および原点位置について多少の誤差が生じたとしても、端子部57と端子部37(38)とが接触することとなり、ハンド53a(53b)上のワークWを検出することができる。また、ガイド体3側の端子部37(38)は、移動部材5A(5B)側の端子部57との接触時において、上記基準位置から図中下方に変位した接触位置をとっており、端子部37(38)を構成する板ばねによって方向Nに対して交差する方向(図9における図中上方)に付勢される。これにより、端子部37(38),57どうしが的確に接触し、ハンド53a(53b)上のワークWを適切に検出することができる。
図10に表された実施例においては、移動部材5A(5B)側の端子部57は図8に示した構成と同様であるが、ガイド体3側の端子部37(38)およびその支持構造が図8、図9に示した構成と異なっている。本実施例では、端子部37(38)は、移動行程GLに対して垂直である水平軸線O1回りに回動可能に支持された棒状部材390の一方端に設けられている。棒状部材390の他方端は、移動行程GLに沿う方向Nにおける両側から挟むように、コイルばね391(弾性部材)により付勢されている。
図10(a)に示すように、端子部37(38)は、端子部57との非接触時には自然状態をとっている。このとき、コイルばね391の弾性復元力により、端子部37(38)は、図中上下方向において平板部571(端子部57)よりも上方である基準位置をとる。
端子部57(平板部571)は、移動部材5A(5B)の移動行程GLに沿う方向Nへの移動にともない、図10(b)に表れているように、移動部材5A(5B)が方向Nにおいて所定長さ範囲(方向Nにおける平板部571の長さL1の範囲)の位置にあるとき、端子部37(38)と接触する。このような構成によれば、移動部材5A(5B)がとるべき上記受け渡し位置および原点位置について多少の誤差が生じたとしても、上記所定長さL1の範囲内において当該誤差に追従して端子部57と端子部37(38)とが接触することとなり、ハンド53a(53b)上のワークWを検出することができる。また、ガイド体3側の端子部37(38)は、移動部材5A(5B)側の端子部57との接触時において、上記基準位置から図中下方に変位した接触位置をとっており、コイルばね391によって方向Nに対して交差する方向(図10における図中上方)に付勢される。これにより、端子部37(38),57どうしが的確に接触し、ハンド53a(53b)上のワークWを適切に検出することができる。
図11に表された実施例においては、移動部材5A(5B)側の端子部57は図10に示した構成と同様であるが、ガイド体3側の端子部37(38)が図10に示した構成と異なっている。本実施例では、端子部37(38)は、円筒状外面を有し、かつ棒状部材390の一方端に回転可能に支持されており、かかる点において図10に示した構成と異なっている。
図11(a)に示すように、端子部37(38)は、端子部57との非接触時には自然状態をとっている。このとき、コイルばね391の弾性復元力により、端子部37(38)は、図中上下方向において平板部571(端子部57)よりも上方である基準位置をとる。
端子部57(平板部571)は、移動部材5A(5B)の移動行程GLに沿う方向Nへの移動にともない、図11(b)に表れているように、移動部材5A(5B)が方向Nにおいて所定長さ範囲(方向Nにおける平板部571の長さL1の範囲)の位置にあるとき、端子部37(38)と接触する。このような構成によれば、移動部材5A(5B)がとるべき上記受け渡し位置および原点位置について多少の誤差が生じたとしても、上記所定長さL1の範囲内において当該誤差に追従して端子部57と端子部37(38)とが接触することとなり、ハンド53a(53b)上のワークWを検出することができる。また、ガイド体3側の端子部37(38)は、移動部材5A(5B)側の端子部57との接触時において、上記基準位置から図中下方に変位した接触位置をとっており、コイルばね391によって方向Nに対して交差する方向(図11における図中上方)に付勢される。これにより、端子部37(38),57どうしが的確に接触し、ハンド53a(53b)上のワークWを適切に検出することができる。
さらに、本実施例においては、端子部37(38)が回転可能であるため、端子部37(38)と端子部57との接触時に移動部材5A(5B)が移動すると、端子部37(38)は、端子部57(平板部571)上において転動する。このことは、パーティクルの発生を抑制するのに適する。
図12に表された実施例においては、移動部材5A(5B)側の端子部57は図8に示した構成と同様であるが、ガイド体3側の端子部37(38)およびその支持構造が図8〜図11に示した構成と異なっている。本実施例では、端子部37(38)は、金属球からなり、下端がガイド体3に固定された圧縮コイルばね392(弾性部材)の上端に設けられている。端子部37(38)および圧縮コイルばね392は、先細り状の筒状体393に囲まれており、当該筒状体393の先端から端子部37(38)が突出している。
図12(a)に示すように、端子部37(38)は、端子部57との非接触時には自然状態をとっている。このとき、圧縮コイルばね392の弾性復元力により、端子部37(38)は、図中上下方向において平板部571(端子部57)よりも上方である基準位置をとる。
端子部57(平板部571)は、移動部材5A(5B)の移動行程GLに沿う方向Nへの移動にともない、図12(b)に表れているように、移動部材5A(5B)が方向Nにおいて所定長さ範囲(方向Nにおける平板部571の長さL1の範囲)の位置にあるとき、端子部37(38)と接触する。このような構成によれば、移動部材5A(5B)がとるべき上記受け渡し位置および原点位置について多少の誤差が生じたとしても、上記所定長さL1の範囲内において当該誤差に追従して端子部57と端子部37(38)とが接触することとなり、ハンド53a(53b)上のワークWを検出することができる。また、ガイド体3側の端子部37(38)は、移動部材5A(5B)側の端子部57との接触時において、上記基準位置から図中下方に変位した接触位置をとっており、圧縮コイルばね392によって方向Nに対して交差する方向(図12における図中上方)に付勢される。これにより、端子部37(38),57どうしが的確に接触し、ハンド53a(53b)上のワークWを適切に検出することができる。
図13、図14に表された実施例においては、ガイド体3側の端子部37(38)、移動部材5A(5B)側の端子部57、およびこれらの支持構造が図8〜図12に示した構成と異なっている。
図13(a)に表れているように、本実施例では、端子部37(38)は、スライダ394を介してガイド体3に設けられている。スライダ394は、支持軸395によって水平方向にスライド可能に支持された水平スライダ394Aと、この水平スライダ394Aに対して上下にスライド可能な上下スライダ394Bとを有する。支持軸395は、移動行程GLに沿う方向に延びている。図14(a)に表れているように、端子部37(38)は、金属塊状であり、上下スライダ394Bの上端に設けられている。上下スライダ394Bの上端にはまた、端子部37(38)を挟むように磁石396が設けられている。端子部37(38)が上下スライダ394Bから上方へ突出する寸法は、磁石396が上下スライダ394B上端から上方へ突出する寸法よりも僅かに大とされている。
図14(a)に表れているように、移動部材5A(5B)側の端子部57は、金属塊状であり、移動行程GLに沿う方向から見て端子部37(38)と上下方向において重なる位置にある。移動部材5A(5B)には、端子部57を挟むように磁石58が設けられており、磁石58は、移動行程GLに沿う方向から見て磁石396と上下方向において重なる位置にある。磁石58の下面の磁極と磁石396の上面の磁極とは、その極性が互いに反対である。端子部57が移動部材5A(5B)から下方へ突出する寸法は、磁石58が移動部材5A(5B)から下方へ突出する寸法よりも僅かに大とされている。
図13(a)に示すように、水平スライダ394Aのスライド方向における両側には、圧縮コイルばね397が配置されている。図13(a)、図14(a)に示すように、本実施例においては、端子部37(38)は、端子部57との非接触時には自然状態にあり、このとき基準位置をとる。
端子部57は、移動部材5A(5B)の移動行程GLに沿う方向Nへの移動にともない、図13(b)、図14(b)に表れているように、端子部37(38)と上下方向に重なるとき、磁石396,58の吸引力により上下スライダ394Bが上昇し、端子部57と端子部37(38)とが接触する。このとき、端子部37(38)は、上記基準位置から図中上方に変位した接触位置をとっている。図13(b)、図13(c)に表れているように、移動部材5A(5B)が方向Nにおいて所定長さL1の範囲(図13(b)に示す位置から図13(c)に示す位置の範囲)の位置にあるとき、磁石396,58どうしの吸引力により、端子部37(38),57どうしが接触状態を維持する。図13(c)に示す位置では、圧縮コイルばね397が最も縮んだ状態である。これよりも移動部材5A,5Bが図中右側に移動すると磁石396,58どうしが離れて上下スライダ394Bが下降し、圧縮コイルばね397の弾性復元力により端子部37(38)が上記基準位置に戻る。
このような構成によれば、移動部材5A(5B)がとるべき上記受け渡し位置および原点位置について多少の誤差が生じたとしても、上記所定長さL1の範囲内において当該誤差に追従して端子部57と端子部37(38)とが接触することとなり、ハンド53a(53b)上のワークWを検出することができる。また、上記構成から理解されるように、ガイド体3側の端子部37(38)は、移動部材5A(5B)側の端子部57との接触時において、当該端子部57に対してほとんど摺動しない。このことは、パーティクルの発生を抑制するのに適する。
図15は、リレー回路を用いてワークWの検出を行う場合について端子部37,38,57の配置を模式的に表したものである。制御部6には、リレーによる自己保持回路が形成されている。図15(b)に示すように移動部材5A(5B)に設けられた端子部57が端子部37に接触すると、リレースイッチがON状態となる。その後、図15(c)に示すように端子部57が端子部37から離れても、リレースイッチのON状態がリレー回路により保持される。図15(d)に示すように、端子部57が端子部38に接触すると、リレースイッチがOFF状態となる。
このような構成によれば、端子部57と端子部37(38)とが接触しているときの検出センサ54の状態が検出される。したがって、移動部材5A(5B)がとるべき上記受け渡し位置および原点位置について多少の誤差が生じたとしても、図15(a)から図15(d)まで移動する過程において、端子部57と端子部37(38)との接触時におけるハンド53a(53b)上のワークWを検出することができる。また、図15に示す場合、端子部37(38),57どうしの接触は一瞬であるので、パーティクルの発生を抑制するのに適する。
本実施形態のワーク搬送ロボットAを周部に複数のプロセスチャンバが配置されたトランスポートチャンバ内に配置する場合、プロセスチャンバによってハンド53a(53b)が進出した状態でのワークWの受け渡し位置が異なる場合がある。図6および図7においては、受け渡し位置が1箇所の場合について説明したが、受け渡し位置が2箇所以上の場合、当該受け渡し位置に対応するガイド体3側の端子部を追加することによって対応することができる。図16は、上記受け渡し位置が2箇所の場合の検出センサ54と制御部6とをつなぐ配線経路を模式的に表したものである。
図16においては、図6および図7に示したものと比べて、ガイド体3側に一対の端子部37’が追加的に設けられている。配線35は、制御部6につながるとともに、途中で分岐して一方の端子部37、端子部37’および端子部38につながっている。配線36は、制御部6につながるとともに、途中で分岐して他方の端子部37、端子部37’および端子部38につながっている。
このような構成によれば、一対の端子部57と一対の端子部37とが接触するとき、一対の端子部57と一対の端子部37’とが接触するとき、および一対の端子部57と一対の端子部38とが接触するときのそれぞれにおいて、検出センサ54の状態を検出することができる。すなわち、移動部材5A(5B)が互いに異なる3つの位置にあるとき、検出センサ54によりハンド53a(53b)上のワークWを検出することができる。図16において追加的に設けられた端子部37’およびその支持構造については、図8〜図14に示した端子部37(38)およびその支持構造と同様の構成によって実現することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るワーク搬送ロボットの各部の具体的な構成は、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々な変更が可能である。
上記実施形態では、ガイド体3(支持部)側に設けられた端子部37,38が基準位置から接触位置に変位する場合を例に挙げて説明したが、これに代えて、移動部材5A,5B(移動部)側に設けられた端子部57が基準位置から接触位置に変位するように構成してもよい。
上記実施形態においては、検出センサ54によってワークWの載置を検出する場合を例に挙げて説明したが、検出センサについては、ワークWに関する様々な情報を検出するものを採用することができる。ワークWに関する情報としては、たとえば、位置ずれや歪みの検出、温度の検出、振動の検出、ロット管理情報の検出などを挙げることができる。ワークの位置ずれ等を検出する場合には、検出センサとしてロードセルなどの荷重センサを採用すればよい。また、温度の検出には温度センサを、振動の検出には振動センサを、ロット管理にはICタグ等を、それぞれ採用すればよい。
ワークを載置するハンドとしては、上記実施形態のように2つのハンド53a,53bを備えるものに限定されず、たとえば、1つのハンドのみを備えたいわゆるワンハンド式の構成としてもよい。
A ワーク搬送ロボット
1 固定ベース
2 旋回ベース
3 ガイド体(支持部)
32A,32B ガイドレール
321A,321B スライダ
35,36 配線
37,37’38 (支持部側)端子部
371,381 板ばね(弾性部材)
391 コイルばね(弾性部材)
392 圧縮コイルばね(弾性部材)
4A,4B ベルト駆動装置
41 駆動プーリ
42 従動プーリ
43 アイドラプーリ
44 出力ベルト
47a 直線移動区間
5A,5B 移動部材(移動部)
52a,52b 連結部材
53a,53b ハンド
54 検出センサ
55,56 配線
57 (移動部側)端子部
6 制御部

Claims (8)

  1. 支持部と、
    この支持部に対して所定の移動経路を移動可能に支持されており、ワークを支持するためのハンドを有する移動部と、
    この移動部を駆動する駆動機構と、
    上記ハンド上のワークに関する情報を検出する検出手段と、を備えたワーク搬送ロボットであって、
    上記検出手段は、上記ハンドに設けられた検出センサと、上記支持部に設けられた支持部側端子部と、上記移動部に設けられ、かつ上記検出センサと電気的に接続されており、上記移動部が所定の位置にあるときに上記支持部側端子部と接触する移動部側端子部と、を有し、上記支持部側端子部と上記移動部側端子部とが接触するときにワークに関する情報を検出可能であることを特徴とする、ワーク搬送ロボット。
  2. 上記移動部は、水平直線状の移動行程に沿って移動可能であり、
    上記移動部側端子部は、上記移動部が上記移動行程に沿う方向において離間した少なくとも第1位置および第2位置にあるときに上記支持部側端子部に接触しうる、請求項1に記載のワーク搬送ロボット。
  3. 上記支持部側端子部は、上記移動行程に沿う方向において離間し、かつ上記第1位置および上記第2位置に対応して設けられた第1支持部側端子部および第2支持部側端子部を含む、請求項2に記載のワーク搬送ロボット。
  4. 上記移動部が上記移動行程に沿う方向において所定長さ範囲の位置にあるとき、上記支持部側端子部と上記移動部側端子部とが接触する、請求項2または3に記載のワーク搬送ロボット。
  5. 上記支持部側端子部および上記移動部側端子部の一方が他方との非接触時に基準位置をとるとともに、上記他方との接触時に上記基準位置から接触位置に変位する変位手段を備える、請求項4に記載のワーク搬送ロボット。
  6. 上記変位手段は、上記支持部側端子部および上記移動部側端子部の一方が自然状態において上記基準位置をとるように弾性復元力を付与しうる弾性部材を備え、
    上記支持部側端子部および上記移動部側端子部の一方は、上記接触位置をとるときに上記移動行程に沿う方向に対して交差する方向に上記弾性部材によって付勢される、請求項5に記載のワーク搬送ロボット。
  7. 上記駆動機構は、駆動プーリ、およびこの駆動プーリに掛け回されて上記移動行程の平行線に沿う所定の往復動区間を往復動する出力ベルト、を含んで構成されており、
    上記移動部は、連結部材を介して上記出力ベルトに連結されている、請求項2ないし6のいずれかに記載のワーク搬送ロボット。
  8. 上記ハンドには、上記検出センサが複数設けられている、請求項1ないし7のいずれかに記載のワーク搬送ロボット。
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