JP2014063836A - 放熱装置及び放熱部材の製造方法 - Google Patents

放熱装置及び放熱部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】放熱機能と不要輻射の低減機能とを共に向上させることができる放熱装置、及び、この放熱装置が備える放熱部材の製造方法を提供する。
【解決手段】シールドケース12が電子部品22を覆っているため、電子部品22に起因する不要輻射が低減される。シールドケース12の開口13は、放熱部材11の閉鎖部30によって閉鎖されるため、開口13を通して不要輻射が生じる虞はない。放熱部材11の弾性部41は電子部品22に圧接するため、電子部品22が発した熱は効率よく弾性部41に伝導する。即ち電子部品22の放熱が効率よく行なわれる。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子部品が発する熱を外部へ放出する放熱装置及び放熱部材の製造方法に関する。
テレビジョン受信機は、近年、デジタル化及び高解像度化が進んでいる。これに伴い、テレビジョン受信機において放送信号又は映像信号等の信号処理を行なうLSI(Large Scale Integration )の消費電力が大きくなっている。このため、LSIの発熱量も増加している。
また、近年、LSIの微細化が進んでいる。これに伴い、LSIを構成するトランジスタのリーク電流が増大する傾向にある。しかも、リーク電流はLSIの温度上昇と共に飛躍的に増大することがある。
以上の結果、LSIの発熱によるLSIの温度上昇がリーク電流の増大を招き、リーク電流の増大による消費電力の増大がLSIの発熱を促進するという悪循環が生じる。従って、LSIの放熱を効率よく行なうことが求められている。
ところで、LSIから無用の電波が他の電気機器又は電子部品等へ放射されること(即ち不要輻射)の低減は重要な課題である。何故ならば、不要輻射は電波障害の原因となり得るからである。そこで、一般に、LSIをシールドケースで覆うことがなされる。
以下では、LSIに限定せず、作動中に発熱し、また、不要輻射の原因となる電子部品について説明する。
従来、シールドケースで覆われた電子部品の放熱を効率よく行なう放熱装置が提案されている(特許文献1〜4参照)。
特許文献1に記載の放熱装置(文献中「電子機器のシールドケース」)においては、シールドケースの内面に貼着された弾性シートが、電子部品に圧接する。又は、特許文献1に記載の放熱装置においては、シールドケースをコ字状に切り欠いてなり、シールドケースの内部へ折り曲げられた舌片の先端部が、電子部品に圧接する。電子部品が発した熱は、弾性シート又は舌片を介してシールドケースに拡散し、シールドケースから外部へ放出される。
特許文献2に記載の放熱装置(文献中「放熱板取付構造」)においては、シールドケースを切り欠いてなり、シールドケースの内部へ折り曲げられた舌片(文献中「板状部材」)が、放熱部材(文献中「放熱板」)を電子部品(文献中「デバイス」)に圧接させる。
特許文献3,4に記載の放熱装置(文献中「放熱装置」,「電子機器」)においては、シールドケースの内面に突設された固定板に取り付けられている放熱部材(文献中「ヒートシンク」)が、電子部品(文献中「回路部品」)に付着している熱伝導シートに接触する。
特開2001−274590号公報 特開2009−081157号公報 特開2006−229046号公報 特開2007−012941号公報
特許文献1に記載の放熱装置の場合、放熱機能及び不要輻射の低減機能を両方ともシールドケースが担う。このため、この2種類の機能が両立するようシールドケースを設計しなければならない。故に、シールドケースの設計の自由度が損なわれる。
特許文献2に記載の放熱装置の場合、シールドケースと放熱部材とが別体である。従って、シールドケースは放熱機能とは無関係に、放熱部材は不要輻射の低減機能とは無関係に、夫々最適に設計することが可能である。つまり、特許文献1に記載の放熱装置に比べて、特許文献2に記載の放熱装置は、設計の自由度が向上している。
とはいえ、特許文献2に記載の放熱装置の場合、シールドケースの一部に、舌片を形成したことによる開口が生じる。そして、この開口を通して不要輻射が生じる虞がある。このような、開口を通した不要輻射の虞は、特許文献1に記載の放熱装置の内、シールドケースに舌片が形成されているものにもある。
開口を小さくすればするほど、不要輻射は低減される。かといって、開口を小さくしすぎれば、好適な舌片(特許文献1に記載の放熱装置の場合であれば、電子部品に十分に圧接することができるだけの寸法及び弾性を有する舌片。特許文献2に記載の放熱装置の場合であれば、放熱部材を電子部品に十分に圧接させることができるだけの寸法及び弾性を有する舌片)は得られない。
特許文献3,4に記載の放熱装置の場合、舌片を形成したことによる開口が存在していないため、開口を通した不要輻射が生じる虞はない。また、特許文献3,4に記載の放熱装置の場合、シールドケースと放熱部材とが別体であるため、設計の自由度が高い。
ところが、特許文献3,4に記載の放熱装置の場合、放熱部材が弾性復元力によって熱伝導シートに圧接されているわけではない。このため、装置各部の歪み又は寸法誤差等によっては、放熱部材が熱伝導シートに十分に接触することができない可能性がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、放熱機能と不要輻射の低減機能とを共に向上させることができる放熱装置、及び、この放熱装置が備える放熱部材の製造方法を提供することにある。
本発明に係る放熱装置は、回路基板に実装されている電子部品が発する熱を外部へ放出するための放熱部材と、前記電子部品を覆い、前記回路基板の前記電子部品が実装されている一面に対向配置される壁面に開口を有するシールドケースとを備える放熱装置であって、前記放熱部材は、熱伝導性及び電波遮蔽性を有し、前記開口を閉鎖する閉鎖部と、前記電子部品から前記閉鎖部への熱伝導を可能にしてあり、前記閉鎖部と前記電子部品の間で圧縮される弾性部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る放熱装置は、前記閉鎖部は板状をなし、前記弾性部は前記閉鎖部に連続し、且つ弾性を得べく曲折された板状をなしていることを特徴とする。
本発明に係る放熱装置は、前記閉鎖部及び弾性部の境界部分は、コ字状、く字状、U字状、又はV字状に曲折された板状をなしていることを特徴とする。
本発明に係る放熱装置は、前記弾性部は、コ字状、U字状、又はV字状に複数回折り返された板状をなしていることを特徴とする。
本発明に係る放熱装置は、前記閉鎖部の前記シールドケースの内部に露出する部分に、放熱フィンが突設されていることを特徴とする。
本発明に係る放熱装置は、前記弾性部に放熱フィンが突設されていることを特徴とする。
本発明に係る放熱装置は、前記弾性部から延設されている放熱板部を更に備えることを特徴とする。
本発明に係る放熱装置は、前記開口は2個設けられており、前記閉鎖部は、一方の前記開口を閉鎖する第1の閉鎖板部と、他方の前記開口を閉鎖する第2の閉鎖板部とを有し、前記第1及び第2の閉鎖板部夫々の前記シールドケースの内部に露出する部分に、放熱フィンが突設されており、前記第1の閉鎖板部に突設されている放熱フィンと前記第2の閉鎖板部に突設されている放熱フィンとの間に前記弾性部が配されていることを特徴とする。
本発明に係る放熱装置は、前記閉鎖部は、前記シールドケースの内面に取り付けられていることを特徴とする。
本発明に係る放熱装置は、前記シールドケースに通気孔が形成してあることを特徴とする。
本発明に係る放熱部材の製造方法は、本発明に係る放熱装置が備えるべき放熱部材の製造方法であって、放熱フィンとなすべき突起を片面又は両面に有する第1の平板状部材を準備し、該第1の板状部材を、前記突起を有する複数枚の第2の平板状部材に分割し、該第2の板状部材を折り曲げることによって前記放熱部材を形成することを特徴とする。
本発明にあっては、放熱装置は、放熱部材及びシールドケースを備える。
放熱部材は、熱伝導性及び電波遮蔽性を有する閉鎖部と、熱伝導性を有する弾性部とを備える。
回路基板には電子部品が実装されている。回路基板の、電子部品が実装されている一面を、以下では実装面という。
シールドケースは電子部品を覆う。この結果、電子部品に起因する不要輻射が低減される。
シールドケースの、実装面に対向配置されている壁面には開口が設けられている。ただし、この開口は、放熱部材の閉鎖部によって閉鎖される。従って、この開口を通して不要輻射が生じる虞はない。
放熱部材の弾性部は、閉鎖部と電子部品との間で圧縮される。即ち、弾性部は電子部品に圧接する。従って、電子部品が発した熱は、効率よく弾性部に伝導する。更に、弾性部から閉鎖部への熱伝導が生じる。
シールドケースの外側から開口を閉鎖するにせよ、内側から閉鎖するにせよ、閉鎖部の少なくとも一部は、シールドケースの外部に露出している。従って、閉鎖部へ伝導した熱は、シールドケースの外部へ放出される。シールドケースが熱伝導性を有しているのであれば、閉鎖部へ伝導した熱は、シールドケースへ伝導してから、シールドケースの外部へ放出されることもある。閉鎖部の、シールドケースの外部に露出している部分を冷却すれば、放熱は更に促進される。
本発明にあっては、放熱部材は閉鎖部及び弾性部を一体に備える。閉鎖部は、開口の閉鎖が可能な板状である。弾性部は、曲折によって弾性を得た板状(即ち、単板ばね状)である。
このような放熱部材は、例えば平板を適宜の寸法に切り出し、切り出された部材の一部を曲折することによって、容易に形成することができる。この場合、素材となる平板は汎用性を有するため、安価に入手することができる。故に、放熱部材を安価に製造することができる。この結果、放熱部材を備える放熱装置を安価に製造することができる。
また、放熱部材は、別体の閉鎖部及び弾性部を連結した場合よりも構造が単純であるため、信頼性が高い。この結果、放熱部材を備える放熱装置の信頼性を向上させることができる。
本発明にあっては、閉鎖部及び弾性部の境界部分がコ字状、く字状、U字状、又はV字状に曲折された板状をなしていることによって、弾性部が単板ばね状となる。
また、本発明にあっては、コ字状、U字状、又はV字状に複数回折り返された板状をなしていることによって、弾性部が単板ばね状となる。
以上のような放熱部材は簡単な形状であるため、容易に形成することができる。
本発明にあっては、放熱部材の、シールドケースの内部に露出する部分に、放熱フィンが突設されているか、又は、放熱板部が備えられている。放熱フィンは、閉鎖部及び弾性部の何れに設けられていてもよい。放熱板部は、弾性部から延設されている。
放熱フィン及び放熱板部は、何れも、放熱部材からシールドケースの内部の空気への放熱を促進することができる。特に、弾性部の両側に放熱フィンが配されている場合には、放熱部材からシールドケースの内部の空気への放熱を更に促進することができる。以上のような構成は、シールドケースの内部の換気が行なわれる場合に好適である。
放熱フィン及び放熱板部は、何れも、無用の電波を放出するアンテナになり得る。しかしながら、これらは何れもシールドケースの外部には露出していない。従って、放熱フィン又は放熱板部を備えていても、不要輻射が増大する虞はない。
本発明にあっては、放熱部材の閉鎖部は、シールドケースの内面に取り付けられている。
放熱部材の弾性部は、閉鎖部と電子部品との間で圧縮されている。このため、弾性部の弾性復元力によって、弾性部が電子部品に圧接するのみならず、閉鎖部がシールドケースの内面に圧接される。故に、閉鎖部とシールドケースの内面とが密着する。従って、閉鎖部とシールドケースとの間の空隙を通して不要輻射が生じる虞はない。
本発明にあっては、シールドケースに形成してある通気孔を通して、シールドケースの内部に対し空気が流入出する。即ち、シールドケースの内部の換気が行なわれる。このとき、シールドケースの内部を空気が通流する。
シールドケースの内部では、放熱部材からシールドケースの内部を通流する空気への放熱が生じる。このため、電子部品が発した熱が、シールドケースの内部から外部へ流出する空気と共に、シールドケースの外部へ放出される。
以上の結果、放熱装置は、シールドケースに通気孔が形成されていない場合と比べて、放熱効率を向上させることができる。
また、通気孔の寸法、個数、及び形成位置等が、放熱部材の電子部品に対する圧接に影響を及ぼす虞はない。従って、通気孔の寸法、個数、及び形成位置等は、通流する空気による放熱を促進しつつも、通気孔を通した不要輻射の発生を可及的抑制するよう、適宜に設計すればよい。
本発明にあっては、放熱部材の製造者は、まず、第1の平板状部材を準備する。第1の平板状部材には、放熱フィンとなすべき突起が片面又は両面に設けられている。
次に、製造者は、第1の板状部材を、複数枚の第2の平板状部材に分割する。各第2の平板状部材は、放熱フィンとなすべき突起を片面又は両面に有する。
そして、製造者は、第2の板状部材を折り曲げることによって、放熱部材を形成する。
以上の結果、1枚の第1の平板状部材から、複数個の放熱部材を得ることができる。このとき、各放熱部材は、形状及び寸法が互いに同一でも異なっていてもよい。
さて、片面又は両面に突起を有する平板状部材は、例えば押出成形又は接合加工等によって容易に形成することができる。従って、第1の平板状部材は容易に準備することができる。ここから複数の放熱部材が得られるため、各放熱部材の製造コストは安価である。
仮に、形状又は寸法が異なる複数種類の放熱部材を押出成形によって形成する場合、異なる種類の放熱部材毎に金型を用意する必要がある。各放熱部材の金型を、他の種類の放熱部材を形成するときに流用することは困難である。
一方、第1の平板状部材を切り出す器具又は装置、及び、第2の平板状部材を折り曲げるための加工機及び治具は、流用が容易である。
本発明の放熱装置による場合、放熱部材の弾性部が電子部品に圧接する。即ち、放熱部材が電子部品に十分に接触することができる。従って、電子部品から放熱部材への熱伝導、即ち電子部品の放熱を効率よく行なうことができる。
また、放熱部材の閉鎖部が、シールドケースに設けられた開口を閉鎖する。故に、この開口を通して不要輻射が生じることを抑制することができる。しかも、この開口を通して放熱することができる。更にまた、開口の寸法の大小が、放熱部材の電子部品に対する圧接に影響を及ぼす虞はない。従って、開口の寸法を、シールドケースの強度、及び開口を通した放熱効率等を考慮して最適に設計することができる。
更に、放熱機能を担う放熱部材と不要輻射の低減機能を担うシールドケースとが別体である。従って、放熱部材及びシールドケース夫々の設計の自由度を向上することができる。換言すれば、放熱機能と不要輻射の低減機能とを個別に最適化することができる。
本発明の放熱部材の製造方法による場合、容易に得られる第1の平板状部材から、種々の放熱部材を簡単に形成することができる。従って、放熱部材の製造コスト、延いては放熱部材を備える放熱装置の製造コストを抑えることができる。
本発明の実施の形態1に係る放熱装置の外観を示す斜視図である。 放熱装置の構成を示す分解斜視図である。 放熱装置が備える放熱部材を形成するための平板部材を示す斜視図である。 放熱部材が取り付けられている状態を示す模式的な断面図である。 放熱部材の取り付け方による作用効果の違いを説明するための模式的な断面図である。 本発明の実施の形態2に係る放熱装置の構成を示す分解斜視図である。 放熱部材が取り付けられている状態を示す模式的な断面図である。 放熱装置の他の構成を示す分解斜視図である。 放熱装置の更に他の構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る放熱装置が備える放熱部材の構成を示す斜視図である。 図10に示す放熱部材を形成するための平板部材を示す斜視図である。 本発明の実施の形態4に係る放熱装置が備える放熱部材の構成を示す斜視図である。 図12に示す放熱部材を形成するための平板部材を示す斜視図である。 本発明の実施の形態5に係る放熱装置が備える放熱部材の構成を示す斜視図である。 放熱装置が備える放熱部材の他の構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態6に係る放熱装置が備える放熱部材の構成を示す斜視図である。 放熱装置が備える放熱部材の他の構成を示す斜視図である。 放熱装置が備える放熱部材の更に他の構成を示す斜視図である。 図16〜図18に示す放熱部材を形成するための平板部材を示す斜視図である。 本発明の実施の形態7に係る放熱装置が備える放熱部材の構成を示す斜視図である。 図20に示す放熱部材を形成するための平板部材を示す斜視図である。 本発明の実施の形態8に係る放熱装置が備える放熱部材の構成を示す斜視図である。 図22に示す放熱部材を形成するための平板部材を示す斜視図である。 本発明の実施の形態9に係る放熱装置が備える放熱部材を形成するための平板部材を示す斜視図である。 本発明の実施の形態10に係る放熱装置が備える放熱部材を形成するための平板部材を示す斜視図である。 本発明の実施の形態11に係る放熱装置が備える放熱部材の構成を示す斜視図である。 図26に示す放熱部材を形成するための平板部材を示す斜視図である。
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。以下の説明では、図において矢符で示す上下、左右、及び前後を使用する。
実施の形態 1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る放熱装置1の外観を示す斜視図である。図2は、放熱装置1の構成を示す分解斜視図である。
放熱装置1は、回路基板21に実装された電子部品22が発する熱を外部へ放熱する。このために、放熱装置1は、放熱部材11及びシールドケース12を備えている。
まず、電子部品22について説明する。
電子部品22は、パッケージングされたLSIである。本実施の形態における電子部品22は平面視矩形状をなす。電子部品22は、左右方向の長さ(以下横長さという)B22、及び、前後方向の長さ(以下、横幅という)W22を有する。電子部品22は、例えば図示しないテレビジョン受信機の信号処理部として機能する。なお、電子部品22は、平面視矩形状に限定されず、例えば平面視円形状のものでもよい。
電子部品22は、回路基板21の上面(以下、実装面という)21aに実装されている。回路基板21の下面(即ち、実装面21aの裏面)には、図示しないシールド層が形成されている。このシールド層は、導電性を有する塗料の塗布又は鍍金等によって形成される。
次に、シールドケース12について説明する。
本実施の形態におけるシールドケース12は倒立矩形皿状をなしている。シールドケース12は、矩形皿の底壁に相当する矩形板状の天壁(壁面)12aと、矩形皿の側壁に相当する各矩形板状の前壁12b、図示しない後壁、左壁12c、及び右壁12dと、各矩形板状の取り付け代12e,12fとを有している。
天壁12a、左壁12c、及び右壁12dは、一体に設けられている。取り付け代12eは左壁12cの外面(左面)に、取り付け代12fは右壁12dの外面(右面)に、夫々一体に突設されている。取り付け代12e,12fは、何れも天壁12aに平行に配されている。天壁12a、左壁12c、右壁12d、及び取り付け代12e,12fは、導電性を有する1枚の平板状部材を折り曲げ加工してなる。以下では、シールドケース12の天壁12a、左壁12c、右壁12d、及び取り付け代12e,12fを、シールドケース12本体と総称する。
天壁12aの前後左右方向中央部には、矩形状の開口13が形成されている。開口13は、横長さB13、及び、横幅W13を有する。開口13の寸法は、シールドケース12の強度、及び、開口13を通した放熱部材11からの放熱効率に応じて設計される。開口13の寸法が大きいと、シールドケース12の強度は低下するが、開口13を通した放熱部材11からの放熱効率は向上する。開口13の形成位置は、電子部品22の実装位置の直上に相当する位置である。
前壁12b及び後壁夫々は、導電性を有する1枚の平板状部材を用いてなる。前壁12b及び後壁夫々には、複数個の通気孔14,14,…が形成されている。
通気孔14,14,…夫々の寸法、個数、及び形成位置等は、シールドケース12の強度、通気孔14,14,…を通したシールドケース12内外の換気効率、及び、通気孔14,14,…を通した不要輻射の発生を考慮して適宜に設計される。各通気孔14の寸法が大きく、通気孔14,14,…の個数が多ければ、換気効率は向上するが、シールドケース12の強度は低下し、不要輻射が発生し易くなる。
次に、放熱部材11について説明する。
放熱部材11は、閉鎖部30及び弾性部41を一体に備えている。
閉鎖部30は、横長さB30、及び、横幅W11を有する矩形平板状をなしている。閉鎖部30の横長さB30及び横幅W11は、開口13の横長さB13及び横幅W13よりも長い。
弾性部41は、曲折された矩形板状の単板ばね状をなしている。更に詳細には、閉鎖部30と弾性部41との境界部分はコ字状をなしている。また、弾性部41は、縦姿勢に配された矩形波型の波板状をなしている。弾性部41の最下面は矩形状をなし、横長さB41、及び、横幅W11を有する。弾性部41の横長さB41及び横幅W11は、電子部品22の横長さB22及び横幅W22に対応する。弾性部41は、閉鎖部30の直下に位置している。なお、閉鎖部30と弾性部41との境界部分の形状は、コ字状に限定されず、U字状又はV字状であってもよい。
図3は、放熱部材11を形成するための平板部材111を示す斜視図である。
平板部材111は、熱伝導性及び導電性を有する短冊形をなしている。平板部材111は、アルミニウム、鉄、銅、又は炭素繊維等を用いてなる。平板部材111は、横幅W11を有する。
平板部材111の厚さは、閉鎖部30に必要とされる剛性と、弾性部41に必要とされる弾性との兼ね合いで設定される。平板部材111が薄すぎると、閉鎖部30の剛性が不足する。このため、外力、又は弾性部41から受ける弾性復元力等によって、閉鎖部30が無用に変形する虞がある。一方、平板部材111が厚すぎると、平板部材111の加工性が悪化したり、弾性部41の弾性が不足したりする。弾性部41の弾性が不足すると、放熱部材11が後述するように天壁12a及び電子部品22に圧接することができなくなる。
放熱部材11を形成する作業者は、まず、平板部材111を準備する。平板部材111は汎用性を有する一般的な平板から切り出されたものである。このため、平板部材111は入手が容易であり、安価である。
次に、作業者は、平板部材111の右側部から長手方向中央部までをコ字状に複数回折り返すことによって、平板部材111の一部分に弾性を与える。平板部材111の、弾性を与えられた部分は、弾性部41として機能する。このようにして形成された弾性部41においては、閉鎖部30に平行な部分と、閉鎖部30に直交する方向に配された部分とが交互に連続している。なお、平板部材111の弾性部41として機能すべき部分の折り返し形状は、コ字状に限定されず、U字状又はV字状であってもよい。即ち、弾性部41は、縦姿勢に配された正弦波型又は三角波型の波板状であってもよい。ただし、弾性部41の最下面は、閉鎖部30に平行であることが望ましい。
具体的には、作業者は、平板部材111の右側部から長手方向中央部までの適宜の箇所に対して、適宜の加工機及び治具を用いて折り曲げ加工を施す。図3において、一点鎖線11aで示している箇所は90°に山折りすべき箇所であり、破線11bで示している箇所は90°に谷折りすべき箇所である。
平板部材111の左側部は、平板状のまま残される。平板部材111の、平板状のまま残された部分は、閉鎖部30として機能する。
以上説明したように、平板部材111から放熱部材11を形成する手順は簡易である。即ち、放熱部材11は容易に形成することができる。しかも、平板部材111に折り曲げ加工を施す際の加工機及び治具は、他の平板部材に折り曲げ加工を施す際に容易に流用することができる。従って、放熱部材11を形成する際に、専用の加工機及び治具を準備する必要がない。
なお、放熱部材11は、平板部材111の折り曲げ加工に限定されず、例えば押出成型によって一体形成されてもよい。
ここで、複数個の放熱装置1を製造する場合について述べる。
電子部品22の横長さB22及び横幅W22が一定であれば、同一寸法の平板部材111,111,…を量産することによって、放熱部材11の製造コストを更に低減することができる。
電子部品22の横幅W22が一定であれば、横幅W11を有する帯状の平板から各平板部材111を切り出すことによって、放熱部材11の製造コストを更に低減することができる。
次に、放熱装置1の組み立て手順について説明する。
図4は、放熱部材11が取り付けられている状態を示す模式的な断面図である。
作業者は、放熱部材11及びシールドケース12本体を準備する。
次に、作業者は、天壁12aの開口13を、シールドケース12本体の内部側(即ち、天壁12aの下面側)から、放熱部材11の閉鎖部30で閉鎖する。このとき、作業者は、閉鎖部30の上面の周縁部と、開口13の周縁部の下面とを、弾性を有する導電性シート151を介在して接触させる。この状態で、作業者は、閉鎖部30を天壁12aに下側からビス留めする。このために、閉鎖部30及び導電性シート151にはバカ孔が形成してあり、天壁12aにはネジ孔が形成してある。ネジ留めの際には、ビスVのネジ軸の先端部が天壁12aの上面から突出しないようにする。
なお、導電性シート151に替えて導電性グリスが用いられてもよい。
次いで、作業者は、放熱部材11がビス留めされたシールドケース12本体を、電子部品22が実装された回路基板21の実装面21aに取り付ける。このとき、作業者は、天壁12aと実装面21aとを対面させ、更に、放熱部材11の弾性部41の最下面と電子部品22の上面とを、弾性を有する熱伝導性シート152を介在して接触させる。また、このとき、作業者は、放熱部材11を、弾性部41の閉鎖部30に交差する方向に配されている部分が左壁12c及び右壁12dに対面する姿勢に配する。
なお、熱伝導性シート152に替えて、例えば放熱グリスが用いられてもよい。
この後、作業者は、取り付け代12e,12fを回路基板21の実装面21aに、例えばビス留めによって取り付ける。
電子部品22の下面から導電性シート151の上面までの距離は、取り付け代12e,12f(延いてはシールドケース12本体)を回路基板21に取り付けた場合の回路基板21の実装面21aから天壁12aの下面までの距離よりも長い。従って、シールドケース12本体を回路基板21に取り付けると、弾性部41が、閉鎖部30(延いては天壁12a)と電子部品22との間で圧縮される。
圧縮された弾性部41の弾性復元力により、閉鎖部30は、導電性シート151を介して天壁12aの内面に圧接する。また、弾性部41は、熱伝導性シート152を介して電子部品22に圧接する。しかも、導電性シート151が介在しているため、天壁12aと閉鎖部30との密着性が向上する。同様に、熱伝導性シート152が介在しているため、電子部品22と弾性部41との密着性が向上する。
以上の結果、天壁12aと閉鎖部30とが電気的に確実に接続される。同様に、天壁12aと閉鎖部30とが熱的に確実に接続される。
シールドケース12本体を回路基板21に取り付けると、シールドケース12本体の前部及び後部に矩形状の開口が形成される。作業者は、この開口を、前壁12b及び後壁で閉鎖する。このために、作業者は、シールドケース12本体の前端面及び回路基板21の前端面に、接着剤による接着又は溶接等によって、前壁12bを取り付ける。同様に、シールドケース12本体の後端面及び回路基板21の後端面に、後壁を取り付ける。このとき、作業者は、前壁12b及び後壁をシールドケース12本体に電気的に接続する。
以上の結果、シールドケース12は回路基板21の実装面21a、延いては電子部品22を覆う。
シールドケース12が取り付けられた回路基板21は、前述したテレビジョン受信機の筐体に収容される。このとき、回路基板21のシールド層は接地される。シールドケース12は、回路基板21のシールド層を介して接地される。放熱部材11の閉鎖部30は、シールドケース12を介して接地される。以上の結果、シールドケース12、回路基板21のシールド層、及び放熱部材11の閉鎖部30に、電波遮蔽性が与えられる。
次に、放熱装置1の作用効果について説明する。
まず、電子部品22の放熱について説明する。
弾性部41は、熱伝導性シート152を介して電子部品22に圧接する。このため、電子部品22が発した熱は、熱伝導性シート152及び弾性部41の順に効率よく伝導する。ただし、電子部品22が発した熱は、内部空気に伝導するか、回路基板21に伝導することもある。回路基板21に伝導した熱は、シールドケース12に伝導するか、内部空気に伝導する。
弾性部41に伝導した熱は、閉鎖部30へ伝導するか、又は、シールドケース12の内部の空気(以下、内部空気という)に伝導する。閉鎖部30に伝導した熱は、導電性シート151を介してシールドケース12に伝導するか、内部空気に伝導するか、開口13を通してシールドケース12の外部へ放出される。シールドケース12に伝導した熱は、内部空気に伝導するか、シールドケース12の外部へ放出される。
熱が伝導した内部空気は膨張する。このため、シールドケース12の内部から外部へ、後壁(又は前壁12b)に形成してある通気孔14,14,…を通して、空気が流出する。このとき、内部空気に伝導した熱が、流出する空気と共に、シールドケース12の外部へ放出される。
シールドケース12の内部から空気が流出すると、シールドケース12の内部の気圧が低下する。このため、シールドケース12の外部から内部へ、前壁12b(又は後壁)に形成してある通気孔14,14,…を通して、空気が流入する。
前壁12b及び後壁は対面配置されるため、シールドケース12の内部においては、前後方向に空気が通流し易い。また、閉鎖部30の下面及び弾性部41の各面は、内部空気の通流方向に沿って配されているため、放熱部材11は空気の通流を阻害し難い。しかも、弾性部41は、平板を複数回折り返してなるため、放熱面積が広い。従って、内部空気を媒介とする放熱が促進される。
以上の結果、放熱装置1は、電子部品22が発した熱を効率よく外部へ放出することができる。
なお、放熱装置1は、図示しない送風機が強制的に空気を送ることによって、シールドケース12内外の換気、及び開口13を通した放熱が促進される構成でもよい。また、放熱装置1は、シールドケース12、又は開口13から露出している閉鎖部30に、テレビジョン受信機の外部へ放熱するための図示しないヒートシンクが接触している構成でもよい。
次に、不要輻射の低減について説明する。
シールドケース12は電子部品22を覆う。シールドケース12の開口13は閉鎖部30によって閉鎖される。しかも、閉鎖部30が開口13の開口周縁部に圧接されているため、閉鎖部30と天壁12aとの間に、開口13に連通する空隙が生じない。更に、回路基板21にシールド層が形成されている。通気孔14,14,…は、不要輻射の発生に寄与し難いよう形成されている。以上の結果、電子部品22から放射される無用の電波が十分に遮蔽される。
また、ビスVのネジ軸の先端部が天壁12aの上面から突出していないため、ビスVが無用の電波を放出するアンテナとして機能してしまう虞はない。
従って、放熱装置1は、不要輻射を低減することができる。
図5は、放熱部材11の取り付け方による作用効果の違いを説明するための模式的な断面図である。図5は、図4に対応する。
図5には、天壁12aの開口13を、シールドケース12本体の外部側(即ち、天壁12aの上面側)から、放熱部材11の閉鎖部30で閉鎖した場合を示している。このとき、作業者は、閉鎖部30の下面の先端部(左端部)と、開口13の左辺部の下面とを、弾性を有する導電性シート151を介在して接触させる。この状態で、作業者は、閉鎖部30を天壁12aに上側からビス留めする。このために、天壁12a及び導電性シート151にはバカ孔が形成してあり、閉鎖部30にはネジ孔が形成してある。
このような構成の放熱装置1においては、装置各部の歪み、又は寸法誤差等によって、閉鎖部30の基端部(右端部)と開口13の右辺部との間に空隙が生じ易い。故に、この空隙を通した不要輻射の発生が生じ得る。
しかも、ビスVのネジ頭が天壁12aの上面から突出しているため、ビスVが無用の電波を放出するアンテナとして機能してしまう虞がある。
また、導電性シート151を介した閉鎖部30と天壁12aとの接触面積が図4に示す構成に比べて小さい。その上、圧縮された弾性部41の弾性復元力は、閉鎖部30を天壁12aから引きはがす方向へ働くため、閉鎖部30と天壁12aとの密着性が低下する。故に、閉鎖部30からシールドケース12への熱伝導が生じ難い。この分、電子部品22が放熱され難くなる。
以上のことから、開口13は、シールドケース12の内部側から閉鎖した方が有利であることがわかる。
ところで、放熱装置1が備えるべき放熱部材は、放熱部材11に限定されるものではない。例えば、放熱装置1は、閉鎖部として機能する板状部材(例えば平板)と、弾性部として機能するばね部材(板ばね又は弦巻ばね等)とを連結してなる放熱部材を備えていてもよい。ただし、このような放熱部材は、閉鎖部及び弾性部を個別に形成し、次いで、別体の閉鎖部及び弾性部を連結することによって形成される。つまり、このような放熱部材は、放熱部材11よりも形成手順が煩雑である。更に、このような放熱部材は、放熱部材11よりも構造が複雑である分、信頼性が低い。換言すれば、放熱部材11は放熱装置1の信頼性を向上させることができる。
実施の形態 2.
図6は、本発明の実施の形態2に係る放熱装置1の構成を示す分解斜視図である。図7は、放熱部材11が取り付けられている状態を示す模式的な断面図である。図6及び図7は、実施の形態1の図2及び図4に対応する。
本実施の形態の放熱装置1は、実施の形態1の放熱装置1と略同様の構成である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
図6及び図7に示すシールドケース12の天壁12aには、補強部120が形成されている。補強部120は前後方向の直線状をなしており、天壁12aの左辺部と開口13の左辺部との中間部に位置している。補強部120は、天壁12aの上面においては溝状の凹部であり、天壁12aの下面においては条状の凸部である。このような補強部120は、シールドケース12本体の製造時に、天壁12aの一部に折り込みを入れることによって形成される。
天壁12aには、閉鎖部30及び導電性シート151を介して、圧縮された弾性部41の弾性復元力が加えられる。補強部120が形成されていることによって、補強部120が形成されていない場合よりも、天壁12aの剛性は向上する。従って、弾性復元力を加えられた天壁12a、延いてはシールドケース12が、無用の変形又は損傷等を起こすことが抑制される。従って、放熱装置1の信頼性を向上させることができる。
シールドケース12の補強は、補強部120によるものに限定されない。例えば、天壁12aにリブが突設されていてもよい。以下では、天壁12aを補強する構成の更に他の例を説明する。
図8は、放熱装置1の他の構成を示す分解斜視図である。図8は、図6に対応する。
図8に示すシールドケース12の天壁12aには、補強部121,121が形成されている。各補強部121は左右方向の直線状をなしており、一方は天壁12aの前辺部と開口13の前辺部との中間部に位置し、他方は天壁12aの後辺部と開口13の後辺部との中間部に位置している。各補強部121は、天壁12aの上面においては溝状の凹部であり、天壁12aの下面においては条状の凸部である。
図9は、放熱装置1の更に他の構成を示す分解斜視図である。図9は、図6及び図8に対応する。
図9に示すシールドケース12の天壁12aには、補強部122,122,…が形成されている。各補強部122は矩形状の凹部又は凸部である。補強部122,122,…は4個存在し、開口13の4辺部に対応するよう開口13の周縁部と天壁12aの4辺部との間に位置している。各補強部122は、天壁12aにエンボス加工を施すことによってなる。
図8及び図9に示す放熱装置1,1は、何れもシールドケース12が補強されているため、放熱装置1の信頼性を向上させることができる。
実施の形態 3.
図10は、本発明の実施の形態3に係る放熱装置1が備える放熱部材11の構成を示す斜視図である。図11は、図10に示す放熱部材11を形成するための平板部材112を示す斜視図である。
本実施の形態の放熱装置1は、実施の形態1の放熱装置1と略同様の構成である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
本実施の形態における開口13の形成位置は、電子部品22の実装位置の直上よりも左方である。放熱装置1は、実施の形態1の放熱部材11に替えて、図10に示す放熱部材11を備えている。
放熱部材11は、実施の形態1の弾性部41に替えて、弾性部42を備えている。
弾性部42は、曲折された矩形板状の単板ばね状をなしている。更に詳細には、閉鎖部30と弾性部42との境界部分はく字状(鈍角のV字状)をなしている。また、弾性部42は、閉鎖部30から右下へ傾斜しつつ延設される傾斜面部と、傾斜面部に連続し、縦姿勢に配された矩形波型の波板状の部分とを一体に有する。弾性部42の最下面は矩形状をなし、横長さB41、及び、横幅W11を有する。弾性部42は、閉鎖部30の直下よりも右方に位置している。
閉鎖部30及び弾性部42を一体に備える放熱部材11は、横幅W11を有する平板部材112を用いてなる。平板部材112は、実施の形態1の平板部材111に対応する。
作業者は、平板部材112の右側部から長手方向中央部までの適宜の箇所に対して、適宜の加工機及び治具を用いて折り曲げ加工を施す。図11において、一点鎖線11cで示している箇所はθc °(θc は90<θc <180 )に山折りすべき箇所であり、一点鎖線11dで示している箇所は90°よりも小さいθd °(θd は0<θd <90。θc +θd =180 )に山折りすべき箇所である。
このように、平板部材112の右側部から長手方向中央部までをコ字状に複数回折り返し、鋭角のV字状に折り曲げ、更にく字状に折り曲げることによって、平板部材112の一部分に弾性を与える。平板部材112の、弾性を与えられた部分は、弾性部42として機能する。なお、平板部材112の弾性部42として機能すべき部分の折り返し形状は、コ字状に限定されず、U字状又はV字状であってもよい。ただし、弾性部41の最下面は、閉鎖部30に平行であることが望ましい。
このように、平板部材112から放熱部材11を形成する手順は簡易である。即ち、本実施の形態の放熱部材11も、実施の形態1の放熱部材11と同様に、汎用的な平板から容易に形成することができ、放熱部材11を形成する際に、専用の加工機及び治具を準備する必要がない。
実施の形態 4.
図12は、本発明の実施の形態4に係る放熱装置1が備える放熱部材11の構成を示す斜視図である。図13は、図12に示す放熱部材11を形成するための平板部材113を示す斜視図である。
本実施の形態の放熱装置1は、実施の形態1の放熱装置1と略同様の構成である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
本実施の形態における開口13の形成位置は、電子部品22の実装位置の直上よりも左方である。また、本実施の形態における天壁12a下面と回路基板21の実装面21aとの離隔距離は、実施の形態1における天壁12a下面と回路基板21の実装面21aとの離隔距離よりも短い。故に、放熱部材11は、実施の形態1の弾性部41に替えて、弾性部43を備えている。
弾性部43は、曲折された矩形板状の単板ばね状をなしている。更に詳細には、閉鎖部30と弾性部43との境界部分はく字状をなしている。弾性部43は、閉鎖部30から右下へ傾斜しつつ延設される傾斜面部と、傾斜面部から真下へ延設される第1の面部と、第1の面部から左方へ延設される第2の面部とを一体に有する。弾性部43の最下面は矩形状をなし、横長さB41、及び、横幅W11を有する。弾性部43は、閉鎖部30の直下よりも右方に位置している。
閉鎖部30及び弾性部43を一体に備える放熱部材11は、横幅W11を有する平板部材113を用いてなる。平板部材113は、実施の形態1の平板部材111に対応する。
作業者は、平板部材113の右側部から長手方向中央部までの適宜の箇所に対して、適宜の加工機及び治具を用いて折り曲げ加工を施す。図13において、一点鎖線11eで示している箇所はθe °(θe は0<θe <180 。θc +θe =270 )に山折りすべき箇所である。
このように、平板部材113の右側部から長手方向中央部までを、L字状に折り曲げ、更にく字状に2回折り曲げることによって、平板部材113の一部分に弾性を与える。平板部材113の、弾性を与えられた部分は、弾性部43として機能する。平板部材113の左側部は、平板状のまま残される。平板部材113の、平板状のまま残された部分は、閉鎖部30として機能する。
このように、平板部材113から放熱部材11を形成する手順は簡易である。即ち、本実施の形態の放熱部材11も、実施の形態1の放熱部材11と同様に、汎用的な平板から容易に形成することができ、放熱部材11を形成する際に、専用の加工機及び治具を準備する必要がない。
実施の形態 5.
図14は、本発明の実施の形態5に係る放熱装置1が備える放熱部材11の構成を示す斜視図である。
図15は、放熱装置1が備える放熱部材11の他の構成を示す斜視図である。
本実施の形態の放熱装置1は、実施の形態1の放熱装置1と略同様の構成である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
図14及び図15に示す放熱部材11は、閉鎖部30、弾性部41、及び放熱板部51を一体に備えている。
放熱板部51は、弾性部41から、閉鎖部30に沿う方向に延設されている。放熱板部51は、閉鎖部30の直下且つ実装面21aの上方に位置する。図14に示す放熱板部51は、横姿勢に配された矩形波型の波板状をなしている。なお、放熱板部51は矩形波型の波板状に限定されず、例えば正弦波型の波板状、鋸波型の波板状、又は図15に示すような三角波型の波板状をなしていてもよい。
本実施の形態の放熱部材11は、実施の形態1の平板部材111よりも長い横長さを有する平板部材に折り曲げ加工を施すことによって形成される。この場合、平板部材の右側部は波板状に形成されて放熱板部51となり、平板部材の長手方向中央部はコ字状に複数回折り返されて弾性部41となり、平板部材の左側部は平板のまま残されて閉鎖部30となる。
放熱板部51は、シールドケース12の内部に位置しているため、放熱板部51が、無用の電波を放出するアンテナとして機能してしまったとしても、不要輻射が生じる虞はない。
放熱板部51を備えている分、放熱部材11の放熱面積は大きい。しかも、放熱板部51は、内部空気の通流方向に沿う姿勢に配されている。このため、放熱板部51から内部空気への放熱効率は、放熱板部51を備えていない場合よりも、向上する。
なお、放熱板部51は、弾性部41に限定されず、実施の形態3,4の弾性部42,43から延設されていてもよい。
実施の形態 6.
図16は、本発明の実施の形態6に係る放熱装置1が備える放熱部材11の構成を示す斜視図である。
図17は、放熱部材11の他の構成を示す斜視図である。図17は、実施の形態3の図10に対応している。
図18は、放熱部材11の更に他の構成を示す斜視図である。図18は、実施の形態4の図12に対応している。
本実施の形態の放熱装置1は、実施の形態1,3,4の放熱装置1と略同様の構成である。以下では、実施の形態1,3,4との差異について説明し、その他、実施の形態1,3,4に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
図16に示す放熱部材11は、実施の形態1の放熱部材11に、放熱フィン群52が追加された形状をなしている。同様に、図17(及び図18)に示す放熱部材11は、実施の形態3(及び実施の形態4)の放熱部材11に、放熱フィン群52が追加された形状をなしている。
放熱フィン群52は、閉鎖部30の下面(即ち、閉鎖部30の、シールドケース12の内部に露出する部分)に一体に突設されている。放熱フィン群52は、横幅W11を有する縦姿勢の矩形板状の放熱フィンが複数枚、互いに平行に配され、且つ左右方向に並置されてなる。
放熱フィン群52を備えている分、放熱部材11の放熱面積は大きい。しかも、放熱フィン群52に含まれている各放熱フィンは、内部空気の通流方向に沿う。故に、放熱フィン群52を備えていない場合よりも、放熱部材11からの放熱効率が向上する。
図19は、図16〜図18に示す放熱部材11を形成するための平板部材114を示す斜視図である。
平板部材114は、熱伝導性及び導電性を有する短冊形をなす平板の左側部下面に、放熱フィン群52となすべき突起群520が突設されたものである。平板部材114は、例えば押出成形によって形成される。
図16〜図18に示す放熱部材11は、何れも、平板部材114の右側部及び長手方向中央部の適宜の箇所に折り曲げ加工を施すことによって、形成することができる。即ち、3種類の異なる形状の放熱部材11,11,…を、3枚の平板部材114,114,…から得ることができる。
実施の形態 7.
図20は、本発明の実施の形態7に係る放熱装置1が備える放熱部材11の構成を示す斜視図である。図21は、図20に示す放熱部材11を形成するための平板部材115を示す斜視図である。図20及び図21は、図12及び図13に対応する。
本実施の形態の放熱装置1は、実施の形態1の放熱装置1と略同様の構成である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
本実施の形態における開口13の形成位置は、電子部品22の実装位置の直上よりも左方である。放熱部材11は、実施の形態1の弾性部41に替えて、弾性部44を備えている。
弾性部44は、曲折された矩形板状の単板ばね状をなしている。更に詳細には、閉鎖部30と弾性部44との境界部分はく字状をなしている。弾性部44は、閉鎖部30から右下へ傾斜しつつ延設される傾斜面部と、傾斜面部から真下へ延設される第1の面部と、第1の面部から左方へ延設される第2の面部とを一体に有する。弾性部44の最下面(即ち第2の面部の下面)は矩形状をなし、横長さB41、及び、横幅W11を有する。このような弾性部44は、実施の形態4の弾性部43(図12参照)と略同様の形状を有するが、弾性部44の第1の面部の縦長さは、弾性部43のそれよりも長い。弾性部44は、閉鎖部30の直下よりも右方に位置している。
弾性部44には、放熱フィン群53が一体に突設されている。本実施の形態においては、放熱フィン群53は、第2の面部の上面から上方へ突出している。従って、放熱フィン群53は、上方、右方、及び下方を弾性部44に囲繞されている。放熱フィン群53は、横幅W11を有する縦姿勢の矩形板状の放熱フィンが複数枚、互いに平行に配され、且つ左右方向に並置されてなる。なお、弾性部44に設けるべき放熱フィン群は、弾性部44の最下面と電子部品22との接触を妨げず、また、内部空気の通流方向に沿うものであれば、放熱フィン群53に限定されるものはない。例えば、放熱フィン群は、第1の面部から突出していてもよい。
このように放熱フィン群53を備えている分、放熱部材11の放熱面積は大きい。しかも、放熱フィン群53に含まれている各放熱フィンは、内部空気の通流方向に沿う。故に、放熱フィン群53を備えていない場合よりも、放熱部材11からの放熱効率が向上する。
放熱フィン群53は、シールドケース12の内部に位置しているため、放熱フィン群53が、無用の電波を放出するアンテナとして機能してしまったとしても、不要輻射が生じる虞はない。
放熱部材11は、横幅W11を有する平板部材115を用いてなる。平板部材115は、熱伝導性及び導電性を有する短冊形をなす平板の右側部下面に、放熱フィン群53となすべき突起群530が突設されたものである。平板部材114は、例えば押出成形によって形成される。
作業者は、平板部材115の右側部から長手方向中央部までの適宜の箇所に対して、適宜の加工機及び治具を用いて折り曲げ加工を施す。具体的には、平板部材115の右側部から長手方向中央部までを、L字状に折り曲げ、更にく字状に2回折り曲げることによって、平板部材115の一部分に弾性を与える。平板部材115の、弾性を与えられた部分は、弾性部44として機能する。平板部材115の左側部は、平板状のまま残される。平板部材115の、平板状のまま残された部分は、閉鎖部30として機能する。
実施の形態 8.
図22は、本発明の実施の形態8に係る放熱装置1が備える放熱部材11の構成を示す斜視図である。図22は、図20に対応している。
本実施の形態の放熱装置1は、実施の形態7の放熱装置1と略同様の構成である。以下では、実施の形態7との差異について説明し、その他、実施の形態7に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
放熱部材11は、実施の形態7の放熱部材11に、放熱フィン群52が追加された形状をなしている。
閉鎖部30の下面に放熱フィン群52が突設されている分、放熱部材11の放熱面積は大きい。また、放熱フィン群52に含まれている各放熱フィンは、内部空気の通流方向に沿う。故に、放熱フィン群52を備えていない場合よりも、放熱部材11からの放熱効率が向上する。
図23は、図22に示す放熱部材11を形成するための平板部材116を示す斜視図である。図23は、図21に対応している。
平板部材116は、熱伝導性及び導電性を有する短冊形をなす平板の左側部下面及び右側部下面に、放熱フィン群52,53となすべき突起群520,530が突設されたものである。平板部材116は、例えば押出成形によって形成される。
放熱部材11は、平板部材116の右側部及び長手方向中央部の適宜の箇所に折り曲げ加工を施すことによって、形成することができる。
ここで、平板部材116から複数種類の放熱部材11,11,…を形成する場合について考える。
作業者は、まず、第1の平板状部材として、平板部材116を準備する。
次いで、作業者は、例えば適宜の切断機を用いて、平板部材116を左右方向中央部で2分割する。この結果、2個の第2の平板状部材が得られる。
次に、作業者は、2分割された平板部材116の内、左側の第2の平板状部材(即ち、突起群520が突設されている方の部材。図19参照)の適宜の箇所に折り曲げ加工を施す。この結果、作業者は、実施の形態6の図16〜図18夫々に示す放熱部材11の何れかを得ることができる。また、作業者は、2分割された平板部材116の内、右側の第2の平板状部材(即ち、突起群530が突設されている方の部材。図21参照)の適宜の箇所に折り曲げ加工を施す。この結果、作業者は、実施の形態7の図20に示す放熱部材11を得ることができる。
つまり、1枚の平板部材116から、5種類の放熱部材11,11,…の内、何れか1つ又は2つを形成することができる。
実施の形態 9.
図24は、本発明の実施の形態9に係る放熱装置1が備える放熱部材11を形成するための平板部材117を示す斜視図である。図24は図21に対応する。
平板部材117は、実施の形態7の図21に示す平板部材115と略同じ構成である。ただし、平板部材117の横幅は、平板部材115の横幅W11の2倍である。また、平板部材117には、突起群530に替えて、横幅W11の2倍の横幅を有する突起群540が突設されている。
作業者は、まず、平板部材117を準備する。
次いで、作業者は、例えば適宜の切断機を用いて、平板部材117を前後方向中心位置で2分割する。図中11fは、切断線を示している。2分割された平板部材117は、2個の平板部材115,115に相当する。
次に、作業者は、2個の平板部材115,115夫々の適宜の箇所に折り曲げ加工を施す。この結果、作業者は、各平板部材115から実施の形態7の図20に示す放熱部材11を得ることができる。
以上のような放熱部材11の製造方法においては、平板部材117が第1の平板状部材として機能し、平板部材115が第2の平板状部材として機能する。
なお、2分割された平板部材117を、2個の平板部材114,114(図19参照)として用いれば、各平板部材114から、実施の形態6の図16〜図18夫々に示す放熱部材11の何れかを得ることができる。この場合、平板部材117が第1の平板状部材として機能し、平板部材114が第2の平板状部材として機能する。
また、平板部材117を分割せずに、平板部材114又は平板部材115と同様に用いれば、図16〜図18及び図20に示す放熱部材11と略同様の放熱部材を得ることができる。ただし、この放熱部材は、横幅W11の2倍の横幅を有する。
実施の形態 10.
図25は、本発明の実施の形態10に係る放熱装置1が備える放熱部材11を形成するための平板部材118を示す斜視図である。図25は図23に対応する。
平板部材118は、実施の形態8の図23に示す平板部材116と略同じ構成である。ただし、平板部材118の横幅は、平板部材116の横幅W11の2倍である。また、平板部材118には、突起群520に替えて、横幅W11の2倍の横幅を有する突起群550が突設されており、突起群530に替えて、実施の形態9と同様の突起群540が突設されている。
作業者は、まず、平板部材118を準備する。
次いで、作業者は、例えば適宜の切断機を用いて、平板部材118を切断線11fで(即ち前後方向中心位置で)2分割する。2分割された平板部材118は、2個の平板部材116,116(図23参照)に相当する。
次に、作業者は、2個の平板部材116,116夫々の適宜の箇所に折り曲げ加工を施す。この結果、作業者は、各平板部材116から、実施の形態8の図22に示す放熱部材11を得ることができる。
以上のような放熱部材11の製造方法においては、平板部材118が第1の平板状部材として機能し、平板部材116が第2の平板状部材として機能する。
又は、作業者は、例えば適宜の切断機を用いて、平板部材118を、切断線11fと、左右方向中心位置である切断線11gとで4分割する。4分割された平板部材118は、4個の平板部材115,115,…(実施の形態7の図21参照)に相当する。
次に、作業者は、4個の平板部材115,115,…夫々の適宜の箇所に折り曲げ加工を施す。この結果、作業者は、各平板部材115から、実施の形態7の図20に示す放熱部材11を得ることができる。
この場合、平板部材118が第1の平板状部材として機能し、平板部材115が第2の平板状部材として機能する。
或いは、作業者は、例えば適宜の切断機を用いて、平板部材118を、切断線11gで2分割する。2分割された平板部材118は、2個の平板部材117,117(図24参照)に相当する。
次に、作業者は、2個の平板部材117,117夫々の適宜の箇所に折り曲げ加工を施す。この結果、作業者は、各平板部材117から、図16〜図18及び図20に示す放熱部材11と略同様の放熱部材を得ることができる。ただし、この放熱部材は、横幅W11の2倍の横幅を有する。
この場合、平板部材118が第1の平板状部材として機能し、平板部材117が第2の平板状部材として機能する。
なお、突起群550は平板部材118の上面に突設されていてもよい。この場合でも、平板部材118を切断線11gで2分割すれば、2個の平板部材117,117を得ることができる。
実施の形態 11.
図26は、本発明の実施の形態11に係る放熱装置1が備える放熱部材11の構成を示す斜視図である。図26は図17に対応する。
本実施の形態の放熱装置1は、実施の形態6の放熱装置1と略同様の構成である。以下では、実施の形態6との差異について説明し、その他、実施の形態6に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
実施の形態11におけるシールドケース12の天壁12aには、左右方向に2個の開口13,13が並設されている(不図示)。電子部品22の実装位置は、開口13,13間に位置する天壁12aの直下である。
放熱装置1は、実施の形態6の放熱部材11に替えて、図26に示す放熱部材11を備えている。放熱部材11は、第1及び第2の閉鎖板部(閉鎖部)31,32、連結部33、及び弾性部42を備えている。
第1の閉鎖板部31は、実施の形態6の閉鎖部30に相当する。閉鎖部30の下面には、放熱フィン群52と同様の放熱フィン群56が突設されている。
第2の閉鎖板部32は、第1の閉鎖板部31と同様の構成である。
第1及び第2の閉鎖板部31,32は、左側及び右側の開口13,13を閉塞する。このとき、第1及び第2の閉鎖板部31,32は、開口13,13の周縁部に圧接する。
弾性部42は、第1の閉鎖板部31に突設されている放熱フィン群56と第2の閉鎖板部32に突設されている放熱フィン群56との間に配されている。更に詳細には、弾性部42は、傾斜面部が第1の閉鎖板部31の右側に連続的に設けられている。また、弾性部42の第2の面部の左端部から、連結部33が弾性部42の下方及び右方を通って弾性部42を迂回するように延設されている。そして、連結部33の上端部から、第2の閉鎖板部32が連続的に設けられている。
弾性部42の最下面部は、電子部品22の上面に圧接する。
本実施の形態においては、弾性部42の左右両側に放熱フィン群56,56が配されている。このため、弾性部42の左側及び右側の一方に放熱フィン群56が配されている場合に比べて、放熱効率を向上させることができる。
放熱フィン群56,56は、シールドケース12の内部に位置しているため、放熱フィン群56,56が、無用の電波を放出するアンテナとして機能してしまったとしても、不要輻射が生じる虞はない。
図27は、図26に示す放熱部材11を形成するための平板部材119を示す斜視図である。
平板部材119は、熱伝導性及び導電性を有する短冊形をなす平板の左側部下面及び右側部下面に、放熱フィン群56,56となすべき突起群560,560が突設されたものである。平板部材119は、例えば押出成形によって形成される。
放熱部材11は、平板部材119の長手方向中央部の適宜の箇所に折り曲げ加工を施すことによって、形成することができる。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
また、本発明の効果がある限りにおいて、放熱装置1に、実施の形態1〜11に開示されていない構成要素が含まれていてもよい。
1 放熱装置
11 放熱部材
114,115 平板部材(第2の平板状部材)
116,117 平板部材(第1又は第2の平板状部材)
118 平板部材(第1の平板状部材)
12 シールドケース
13 開口
14 通気孔
21 回路基板
22 電子部品
30 閉鎖部
31 第1の閉鎖板部
32 第2の閉鎖板部
41,42,43,44 弾性部
51 放熱板部
52,53,56 放熱フィン群(放熱フィン)
520,530,540,550,560 突起群(突起)

Claims (11)

  1. 回路基板に実装されている電子部品が発する熱を外部へ放出するための放熱部材と、
    前記電子部品を覆い、前記回路基板の前記電子部品が実装されている一面に対向配置される壁面に開口を有するシールドケースと
    を備える放熱装置であって、
    前記放熱部材は、
    熱伝導性及び電波遮蔽性を有し、前記開口を閉鎖する閉鎖部と、
    前記電子部品から前記閉鎖部への熱伝導を可能にしてあり、前記閉鎖部と前記電子部品の間で圧縮される弾性部と
    を備えることを特徴とする放熱装置。
  2. 前記閉鎖部は板状をなし、
    前記弾性部は前記閉鎖部に連続し、且つ弾性を得べく曲折された板状をなしていることを特徴とする請求項1に記載の放熱装置。
  3. 前記閉鎖部及び弾性部の境界部分は、コ字状、く字状、U字状、又はV字状に曲折された板状をなしていることを特徴とする請求項2に記載の放熱装置。
  4. 前記弾性部は、コ字状、U字状、又はV字状に複数回折り返された板状をなしていることを特徴とする請求項3に記載の放熱装置。
  5. 前記閉鎖部の前記シールドケースの内部に露出する部分に、放熱フィンが突設されていることを特徴とする請求項2から4の何れかひとつに記載の放熱装置。
  6. 前記弾性部に放熱フィンが突設されていることを特徴とする請求項2から5の何れかひとつに記載の放熱装置。
  7. 前記弾性部から延設されている放熱板部を更に備えることを特徴とする請求項2から6の何れかひとつに記載の放熱装置。
  8. 前記開口は2個設けられており、
    前記閉鎖部は、一方の前記開口を閉鎖する第1の閉鎖板部と、他方の前記開口を閉鎖する第2の閉鎖板部とを有し、
    前記第1及び第2の閉鎖板部夫々の前記シールドケースの内部に露出する部分に、放熱フィンが突設されており、
    前記第1の閉鎖板部に突設されている放熱フィンと前記第2の閉鎖板部に突設されている放熱フィンとの間に前記弾性部が配されていることを特徴とする請求項2から4の何れかひとつに記載の放熱装置。
  9. 前記閉鎖部は、前記シールドケースの内面に取り付けられていることを特徴とする請求項1から8の何れかひとつに記載の放熱装置。
  10. 前記シールドケースに通気孔が形成してあることを特徴とする請求項1から9の何れかひとつに記載の放熱装置。
  11. 請求項5、6、又は8に記載の放熱装置が備えるべき放熱部材の製造方法であって、
    放熱フィンとなすべき突起を片面又は両面に有する第1の平板状部材を準備し、
    該第1の板状部材を、前記突起を有する複数枚の第2の平板状部材に分割し、
    該第2の板状部材を折り曲げることによって前記放熱部材を形成することを特徴とする放熱部材の製造方法。
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