JP2014059410A - パターン形成方法及び装置、露光装置並びに表示用パネル製造方法 - Google Patents

パターン形成方法及び装置、露光装置並びに表示用パネル製造方法 Download PDF

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聡 植原
Masaaki Mochizuki
正明 望月
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Abstract

【課題】ステージの走行誤差に応じて描画データの座標を補正する場合に当該補正箇所でムラが発生しないようにする。
【解決手段】基板1を保持するチャック10をXステージ5により移動しながら、チャック10の位置を検出し、チャック10の位置の検出結果に基づき、Xステージ5の走行誤差を検出する。そして、Xステージ5の走行誤差の検出結果に基づき、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給する描画データの座標を補正し、補正した座標の描画データを、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給する。この際、供給する描画データをすぐに補正座標に切り替えずに、補正前座標と補正座標を数回繰り返し供給してから補正座標に切り替える。これにより補正時のムラ発生を抑制する。
【選択図】図13

Description

本発明は、特定の波長の光によって重合や硬化などの化学反応を起こす樹脂材の塗布された基材へ光ビームを照射し、光ビームにより基材を走査して、基材に所定のパターンを描画するパターン形成方法及び装置、露光装置並びに表示用パネル製造方法に係り、特に複数のミラーを二軸に配列した空間的光変調器を用いて光ビームを変調照射することによって基材表面の樹脂に所定のパターンを描画するパターン形成方法及び装置、露光装置並びに表示用パネル製造方法に関する。
表示用パネルとして用いられる液晶ディスプレイ装置のTFT(Thin Film Transistor)基材やカラーフィルタ基材、プラズマディスプレイパネル用基材、有機EL(Electroluminescence)表示パネル用基材等の製造は、露光装置を用いて、フォトリソグラフィー技術により基材上にパターンを描画形成して行われる。露光装置としては、従来、レンズ又は鏡を用いてマスクのパターンを基材上に投影するプロジェクション方式と、マスクと基材との間に微小な間隙(プロキシミティギャップ)を設けてマスクのパターンを基材へ転写するプロキシミティ方式があった。
近年、フォトレジストが塗布された基材へ光ビームを照射し、光ビームにより基材を走査して、基材にパターンを描画する露光装置が開発されている。光ビームにより基材を走査して、基材にパターンを直接描画するため、高価なマスクが不要となる。また、描画データ及び走査のプログラムを変更することにより、様々な種類の表示用パネル基材に対応することができる。この様な露光装置として、例えば、特許文献1に記載のものがある。
特開2010−060990号公報
光ビームによる基材の走査は、基材と光ビームとを相対的に移動して行われる。この移動は、精密な光学系を含む光ビーム照射装置を固定し、基材を保持するチャックをステージによって移動して行うのが一般的である。その際、ステージに横揺れやヨーイング等の走行誤差が発生して、チャックに保持された基材の移動経路がずれると、光ビーム照射装置からの光ビームにより描画されるパターンがずれることがある。ステージ走行時による移動経路によってパターンがずれると、パターンの描画が精度良く行われず、描画品質が低下することになる。そこで、特許文献1に記載の露光装置は、光ビームによる基材の走査を行う際に、ステージの走行誤差を検出する走行誤差検出手段を設け、走行誤差に応じて描画データの座標を補正して描画を行なっている。この補正によって、描画品質を維持しながら描画することが可能となる。ところが、走行誤差に応じた補正を行なったにも関わらず、その補正実施部分のパターンによっては、描画されたパターン内に肉眼で確認可能なムラが発生する場合があった。
本発明は、上述の点に鑑みなされたものであり、ステージの走行誤差に応じて描画データの座標を補正する場合に当該補正箇所でムラが発生しないようにすることのできるパターン形成方法及び装置、露光装置並びに表示用パネル製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るパターン形成方法の第1の特徴は、二方向に配列された複数のミラー群を描画データに基づいて駆動する空間的光変調器を用いて光ビームを変調し、樹脂膜の塗布された基材を保持するステージ手段を相対的に移動させながら前記光ビームを照射することによって前記基材の前記樹脂膜に前記描画データに基づいたパターンを形成するパターン形成方法であって、前記ステージ手段によって移動される前記基材の位置を検出し、検出された前記基材の位置に基づき前記ステージ手段の走行誤差を検出し、検出された走行誤差に基づき描画データの座標を補正し、補正後の座標に対応する描画データと補正前の座標に対応する描画データとを所定回数だけ交互に切り替えて光ビームを変調し、前記所定回数の切り替えが終了した後は、前記補正後の座標に対応する描画データに基づいて光ビームを変調することにある。この発明では、走行誤差が検出された際に、描画データをすぐに補正後の座標に対応する描画データに切り替えたままにするのではなく、補正前の座標に対応する描画データと補正後の座標に対応する描画データを所定回数繰り返し供給し、その後は補正後の座標に対応する描画データに切り替えるという処理を行なっている。これによって座標補正箇所におけるムラの発生を抑制することができる。
本発明に係るパターン形成方法の第2の特徴は、前記第1の特徴に記載のパターン形成方法において、レーザー光を発生する光源手段と、前記基材と共に移動する箇所に取り付けられた反射手段と、前記光源手段からのレーザー光と前記反射手段により反射されたレーザー光との干渉を測定する干渉計手段とを含むレーザー測長システムを用いて前記基材の位置を検出し、前記ステージ手段の移動量を検出するためのエンコーダ手段に基づいて前記ステージ手段の移動位置を検出し、前記エンコーダ手段によって検出された前記ステージ手段の移動位置と前記レーザー測長システムによって検出された前記基材の位置とに基づいて前記走行誤差を検出することにある。これは、レーザー測長システムにて検出された基材の実際の位置と、エンコーダ手段にて検出されたステージ手段の移動位置とを比較して、走行誤差を検出するようにしたものである。
本発明に係るパターン形成方法の第3の特徴は、前記第2の特徴に記載のパターン形成方法において、前記描画データを切り替える際の切り替え回数及び切り替え間隔のいずれか一方をランダムにしたことにある。これは、描画データを切り替える際に切り替え回数及び切り替え間隔にランダム性を出すことによって、描画されたパターン内に肉眼で確認可能なムラの発生を効果的に防止できるようにしたものである。
本発明に係るパターン形成装置の第1の特徴は、二方向に配列された複数のミラー群を描画データに基づいて駆動する空間的光変調器を用いて光ビームを変調し、樹脂膜の塗布された基材を保持するステージ手段を相対的に移動させながら前記光ビームを照射することによって前記基材の前記樹脂膜に前記描画データに基づいたパターンを形成するパターン形成装置であって、前記ステージ手段によって移動される前記基材の位置を検出する基材位置検出手段と、検出された前記基材の位置に基づき前記ステージ手段の走行誤差を検出する走行誤差検出手段と、検出された走行誤差に基づき描画データの座標を補正する座標補正手段と、補正後の座標に対応する描画データと補正前の座標に対応する描画データとを所定回数だけ交互に切り替えて光ビームを変調し、前記所定回数の切り替えが終了した後は、前記補正後の座標に対応する描画データに基づいて光ビームを変調する光ビーム照射手段とを備えたことにある。これは、前記パターン形成方法の第1の特徴に記載のものを実現したパターン形成装置の発明である。
本発明に係るパターン形成装置の第2の特徴は、前記第1の特徴に記載のパターン形成装置において、前記基材位置検出手段は、レーザー光を発生する光源手段と、前記基材と共に移動する箇所に取り付けられた反射手段と、前記光源手段からのレーザー光と前記反射手段により反射されたレーザー光との干渉を測定する干渉計手段とを含むレーザー測長システムで構成され、前記走行誤差検出手段は、前記ステージ手段の移動量を検出するためのエンコーダ手段に基づいて前記ステージ手段の移動位置を検出し、検出された前記ステージ手段の移動位置と前記レーザー測長システムによって検出された前記基材の位置とに基づいて前記走行誤差を検出することにある。これは、前記パターン形成方法の第2の特徴に記載のものを実現したパターン形成装置の発明である。
本発明に係るパターン形成装置の第3の特徴は、前記第1又は第2の特徴に記載のパターン形成装置において、前記光ビーム照射手段は、前記描画データを切り替える際の切り替え回数及び切り替え間隔のいずれか一方をランダムにしたことにある。これは、前記パターン形成方法の第3の特徴に記載のものを実現したパターン形成装置の発明である。
本発明に係る露光装置の特徴は、前記第1から第3までのいずれか1の特徴に記載のパターン形成方法、又は第1から第3までのいずれか1の特徴に記載のパターン形成装置を用いて基材の露光を行うことにある。これは、前記パターン形成方法又はパターン形成装置のいずれか1の特徴に記載のものを用いて、露光を行なうようにしたものである。
本発明に係る表示用パネル製造方法の特徴は、前記第1から第3までのいずれか1の特徴に記載のパターン形成方法、又は第1から第3までのいずれか1の特徴に記載のパターン形成装置を用いて、表示用パネルを製造することにある。これは、前記パターン形成方法又はパターン形成装置のいずれか1の特徴に記載のものを用いて、表示用パネルを製造するようにしたものである。
本発明によれば、ステージの走行誤差に応じて描画データの座標を補正する場合に当該補正箇所でムラが発生しないようにすることができるという効果がある。
本発明の一実施の形態に係る露光装置の概略構成を示す図である。 図1に示す露光装置の側面図である。 図2に示す露光装置の正面図である。 光ビーム照射装置の概略構成を示す図である。 DMDのミラー部の一例を示す図である。 図1の露光装置に設けられたレーザー測長システムの動作を説明する図である。 図1、図4及び図6に示す主制御装置70の概略構成を示すブロック図である。 走行誤差に応じた補正の行なわれる前の描画パターンの一例を示す図である。 走行誤差に応じた従来の補正の行なわれた描画パターンの一例を示す図である。 走行誤差に応じた本実施の形態に係る補正の行なわれた描画パターンの一例を示す図である。 図10の描画パターンを交互に光ビームとして基板に照射する際の走査方向の補正値の一例を示す図である。 図11の補正値に対応して描画パターンが選択される様子を模式的に表した図である。 この実施の形態に係るパターン形成方法が実行する上述の走行誤差検出時に実行する描画座標算出処理の一例を示すフローチャートである。 光ビームに係る基板の走査を説明する1番目の図である。 光ビームに係る基板の走査を説明する2番目の図である。 光ビームに係る基板の走査を説明する3番目の図である。 光ビームに係る基板の走査を説明する4番目の図である。 液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。 液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。この実施の形態では、パターン作成装置の一例として露光装置を例に説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る露光装置の概略構成を示す図である。図2は、図1に示す露光装置の側面図、図3は、図2に示す露光装置の正面図である。露光装置は、ベース3、Xガイド4、Xステージ5、Yガイド6、Yステージ7、θステージ8、チャック10、ゲート11、光ビーム照射装置20、リニアスケール31,33、エンコーダ32,34、レーザー測長システム、レーザー測長システム制御装置40、ステージ駆動回路60、及び主制御装置70を含んで構成されている。なお、図2及び図3では、レーザー測長システムのレーザー光源41、レーザー測長システム制御装置40、ステージ駆動回路60、及び主制御装置70を省略している。露光装置は、これらの他に、基材としての基板1をチャック10へ搬入し、また基板1をチャック10から搬出する基板搬送ロボット、装置内の温度管理を行う温度制御ユニット等を備えているが、これらの図示も省略している。なお、図1〜図3における実施の形態では、X方向及びY方向は例示であって、これらのX方向とY方向とを互いに入れ替えてもよいことは言うまでもない。
図1〜図3に示すように、チャック10は、基板1の受け渡しを行う受け渡し位置にある。受け渡し位置において、図示しない基板搬送ロボットにより基板1がチャック10へ搬入され、また図示しない基板搬送ロボットにより基板1がチャック10から搬出される。チャック10は、基板1の裏面を真空吸着して支持する。基板1の表面には、フォトレジストなどの紫外線硬化樹脂である樹脂膜が塗布されている。
基板1の露光を行う露光位置の上空に、ベース3を跨ぐようにゲート11が設けられている。ゲート11には、複数の光ビーム照射装置20が搭載されている。なお、この実施の形態は、8つの光ビーム照射装置20を用いた露光装置の例を示しているが、光ビーム照射装置の数はこれに限らず、1つ又は2つ以上の光ビーム照射装置を用いた露光装置に適用される。
図4は、光ビーム照射装置の概略構成を示す図である。光ビーム照射装置20は、光ファイバー22、レンズ23、ミラー24、DMD(Digital Micromirror Device)25、投影レンズ26、及びDMD駆動回路27を含んで構成されている。光ファイバー22は、レーザー光源ユニット21から発生された紫外線光ビームを、光ビーム照射装置20内へ導入する。光ファイバー22から射出された光ビームは、レンズ23及びミラー24を介して、DMD25へ照射される。DMD25は、光ビームを反射する複数の微小なミラーを直交する二方向に配列して構成された空間的光変調器であり、各ミラーの角度を変更して光ビームを変調する。DMD25により変調された光ビームは、投影レンズ26を含むヘッド部20aによって基板1の表面に照射される。DMD駆動回路27は、主制御装置70から供給される描画データに基づいて、DMD25の各ミラーの角度を変更する。
図1〜図3に示すように、チャック10は、θステージ8の上側に搭載されている。θステージ8の下側にはXステージ5及びYステージ7が設けられている。Xステージ5は、ベース3の上面に設けられた4本のXガイド4上に搭載され、Xガイド4に沿ってX方向へ移動するようになっている。Yステージ7は、Xステージ5の上面に設けられた2本のYガイド6上に搭載され、Yガイド6に沿ってY方向へ移動するようになっている。θステージ8は、Yステージ7上に搭載され、チャック10をθ方向へ回転制御している。Xステージ5、Yステージ7及びθステージ8には、ボールねじ及びモータや、リニアモータ等の図示しない駆動機構がそれぞれ設けられており、各駆動機構は、図1のステージ駆動回路60によって駆動制御されている。
θステージ8がチャック10をθ方向へ回転することによって、チャック10に搭載された基板1は、それぞれの直交する二辺がX方向及びY方向へ合致するように回転制御される。Xステージ5は、X方向へ移動することによって、チャック10を受け渡し位置と露光位置との間で移動させる。露光位置において、Xステージ5がX方向へ移動することによって、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射される光ビームが、基板1の表面をX方向へ走査することになる。また、Yステージ7がY方向へ移動することによって、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射される光ビームのX方向の操作領域がY方向へ移動することになる。図1に示すように、主制御装置70は、ステージ駆動回路60に制御信号を出力し、ステージ駆動回路60を制御することによって、θステージ8のθ方向の回転量及び回転位置、Xステージ5のX方向の移動量及び移動位置、及びYステージ7のY方向の移動量及び移動位置の制御を行なう。
図5は、DMDのミラー部の一例を示す図である。光ビーム照射装置20のDMD25は、光ビーム照射装置20からの光ビームによる基板1の走査方向(X方向)に対して、所定の角度θだけ傾いて配置されている。DMD25を、走査方向に対して傾けて配置すると、直交する二方向に配列された複数のミラー25aのいずれかが、隣接するミラー25a間の隙間に対応する箇所をカバーするので、基板表面にパターンの描画を隙間無く行うことができる。
なお、この実施の形態では、チャック10はXステージ5と共にX方向へ移動することによって、光ビーム照射装置20からの光ビームを用いた基板1の走査が行なわれているが、光ビーム照射装置20を移動することによって、光ビーム照射装置20からの光ビームを用いた基板1の走査が行なわれるようにしてもよい。また、チャック10及び光ビーム照射装置20の両方をX方向に移動するようにしてもよい。同様に、チャック10はYステージ7と共にY方向へ移動することによって、光ビーム照射装置20からの光ビームを用いた基板1の走査領域が変更されるようにしているが、光ビーム照射装置20を移動することによって、光ビーム照射装置20からの光ビームを用いた基板1の走査領域の変更が行なわれるようにしてもよい。この場合も同様に、チャック10及び光ビーム照射装置20の両方をY方向へ移動するようにしてもよい。
図1〜図3に示すように、ベース3の側縁部上には、X方向へ伸びるリニアスケール31が設置されている。リニアスケール31は、Xステージ5のX方向への移動量を検出するためのエンコーダ32用の目盛を備えている。また、Xステージ5の側縁部上には、Y方向へ伸びるリニアスケール33が設置されている。リニアスケール33は、Yステージ7のY方向への移動量を検出するためのエンコーダ34用の目盛を備えている。
図1〜図3に示すように、Xステージ5の一側面には、リニアスケール31の目盛に対向して、エンコーダ32が取り付けられている。エンコーダ32は、リニアスケール31の目盛を検出し、その検出パルス信号を主制御装置70へ出力する。Yステージ7の一側面には、リニアスケール33の目盛に対向して、エンコーダ34が取り付けられている。エンコーダ34は、リニアスケール33の目盛を検出し、その検出パルス信号を主制御装置70へ出力する。主制御装置70は、エンコーダ32,34からのパルス信号をカウントして、Xステージ5のX方向及びYステージ7のY方向の移動量を検出し、その位置を特定する。
図6は、図1の露光装置に設けられたレーザー測長システムの動作を説明する図である。図6において、図1と同じ構成のものには同一の符号が付してあるので、その説明は省略する。また、図7では、レーザー測長システムの動作説明に必要なデバイスのみを示し、図1のゲート11及び光ビーム照射装置20などは省略してある。レーザー測長システムは、公知のレーザー干渉式の測長システムで構成されており、レーザー光源41、レーザー干渉計42,44、及びバーミラー43,45を含んで構成されている。バーミラー43は、チャック10のY方向へ伸びる一側面に取り付けられている。また、バーミラー45は、チャック10のX方向へ伸びる一側面に取り付けられている。
レーザー干渉計42は、レーザー光源41から出射され、ハーフミラー46及びミラー47によって導入されたレーザー光を受光する。レーザー干渉計42は、受光したレーザー光をバーミラー43へ照射し、バーミラー43により反射されたレーザー光を受光する。レーザー干渉計42は、レーザー光源41からのレーザー光とバーミラー43によって反射されたレーザー光との干渉を、Y方向の2箇所で測定する。レーザー干渉計42は、Y方向の2箇所で干渉をそれぞれ測定することによって、チャック10の回転を検出している。レーザー測長システム制御装置40は、主制御装置70の制御によって、レーザー干渉計42の測定結果を取り込み、チャック10のX方向の位置及び回転を検出する。
レーザー干渉計44は、レーザー光源41から出射され、ハーフミラー46及びミラー48によって導入されたレーザー光を受光する。レーザー干渉計44は、受光したレーザー光をバーミラー45へ照射し、バーミラー45により反射されたレーザー光を受光する。レーザー干渉計44は、レーザー光源41からのレーザー光とバーミラー45により反射されたレーザー光との干渉を測定する。レーザー測長システム制御装置40は、主制御装置70の制御によって、レーザー干渉計44の測定結果を取り込み、チャック10のY方向の位置を検出する。なお、レーザー干渉計44によってX方向の2箇所で干渉を測定することによってチャック10の回転を検出するようにしてもよい。また、レーザー干渉計42,44の両方でチャック10の回転を検出してもよい。
走行誤差検出回路49は、レーザー測長システム制御装置40の検出結果及びエンコーダ32,34からの位置情報を受信し、Xステージ5がX方向へ移動する際の横揺れやヨーイング等の走行誤差を検出する。レーザー測長システムを用いて、チャック10の位置を検出することにより、チャック10の位置を精度良く検出することができるので、Xステージ5の走行誤差を精度良く検出することができる。走行誤差検出回路49は、その検出結果を主制御装置70へ出力する。
図7は、図1、図4及び図6に示す主制御装置70の概略構成を示すブロック図である。図7に示すように、主制御装置70は、光ビーム照射装置20の8個のDMD駆動回路27へ描画データを供給する描画制御部71を有する。なお、主制御装置70はこれ以外の構成手段を含んで構成されているが、ここでは描画制御部71について説明する。描画制御部71は、描画データ用メモリ72、バンド幅設定部73、中心点座標決定部74、及び座標決定部75を含んで構成される。この実施の形態では、主制御装置70は、Xステージ5の走行誤差を検出し、その検出結果に基づき、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給する描画データの座標を補正し、補正した座標の描画データを、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給する。これによって、Xステージ5に横揺れやヨーイング等の走行誤差が発生しても、パターンの描画を精度良く行なうことができるようになる。
描画データ用メモリ72は、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給する描画データを、そのXY座標をアドレスとして記憶している。バンド幅設定部73は、描画データ用メモリ72から読み出す描画データのY座標の範囲を決定することにより、光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射される光ビームのY方向のバンド幅を設定する。
レーザー測長システム制御装置40は、露光位置における基板1の露光を開始する前のチャック10のXY方向の位置を検出する。中心点座標決定部74は、レーザー測長システム制御装置40が検出したチャック10のXY方向の位置に基づいて、基板1の露光を開始する前のチャック10の中心点のXY座標を決定する。図1に示すように、光ビーム照射装置20から出射される光ビームを用いて基板1の走査を行う場合、主制御装置70は、ステージ駆動回路60を制御して、Xステージ5によってチャック10をX方向へ移動させる。基板1の走査領域を変更する場合、主制御装置70は、ステージ駆動回路60を制御して、Yステージ7によりチャック10をY方向へ移動させる。図7において、中心点座標決定部74は、エンコーダ32,34からのパルス信号をカウントして、Xステージ5のX方向への移動量及びYステージ7のY方向への移動量をそれぞれ検出し、チャック10の中心点のXY座標を決定する。そして、中心点座標決定部74は、走行誤差検出回路49の検出結果に基づき、決定したチャック10の中心点のXY座標を補正する。中心点座標決定部74の座標補正切替部76は、走行誤差検出回路49の検出結果が変化した場合に、変化前と変化後の値をメモリし、それを任意回数及び任意間隔に応じて切り替えるという処理を行なう。
座標決定部75は、中心点座標決定部74が補正したチャック10の中心点のXY座標から座標補正切替部76が切り替えた補正値に基づき、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給する描画データのXY座標を決定する。描画データ用メモリ72は、座標決定部75が決定したXY座標をアドレスとして入力し、入力したXY座標のアドレスに記憶された描画データを、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ出力する。
以下、本発明の一実施の形態に係るパターン形成方法が実行する走行誤差による補正処理について説明する。図8〜図10は、描画データにより描画されるパターンの一例を示す図である。図8は、走行誤差に応じた補正の行なわれる前の描画パターンの一例を示す図である。図9は、走行誤差に応じた従来の補正の行なわれた描画パターンの一例を示す図である。図8に示すように、例えば、DMD25が、走査方向(図の横方向)における1番地から20番地まで(以下、X1〜X20と表す)と、走査領域移動方向(図の縦方向)における1番地から12番地まで(以下、Y1〜Y12と表す)とに囲まれる長方形領域に対して光ビームを照射可能なものとして説明する。この場合、タイミングt1では、X1〜X20とY1〜Y12に囲まれる長方形領域a1の描画パターンが光ビームとして基板に照射される。タイミングt2では、X2〜X21とY1〜Y12に囲まれる長方形領域a2の描画パターンが、タイミングt3では長方形領域a3の描画パターンがそれぞれ光ビームとして基板に照射される。これ以降タイミングt4〜t12では長方形領域a4〜a12の描画パターンがそれぞれ光ビームとして基板に照射される。
図8に示すように、正確なタイミングで描画パターンに対応した光ビームを基板に照射することによって、描画パターンを高精度に形成することが可能となる。このような光ビームによる基板の走査時に、ステージの走行誤差が検出されると、従来は、その走行誤差に応じて描画データの座標を補正して描画を行なうことになる。図9は、図8に対応したものであり、タイミングt6で走行誤差が検出されたものとして説明する。図9に示すように、タイミングt6で走行誤差が検出された場合、描画データの座標が補正され、図8のタイミングt7に対応した長方形領域a7の描画パターンが、タイミングt6で光ビームとして基板に照射されるようになる。そして、これ以降は、タイミングt7で長方形領域a8の描画パターンが、タイミングt8で長方形領域a9の描画パターンが、以下同様にして、次のタイミングの描画パターンが順次光ビームとして基板に照射されるようになる。このように走行誤差の発生に応じて、描画パターンを即座に切り替えるような補正を実施することによって、描画されたパターン内に肉眼で確認可能なムラが発生する可能性があった。
図10は、走行誤差に応じた本実施の形態に係る補正の行なわれた描画パターンの一例を示す図である。図9の場合と同様にタイミングt6で走行誤差が検出されたものとして説明する。この場合、描画データの座標が補正され、図8に示す次のタイミングt7に対応した長方形領域a7の描画パターンが、タイミングt6で光ビームとして基板に照射されるようになる。この実施の形態では、タイミングt6で光ビームとして基板に照射される描画パターンとして、タイミングt6に対応した長方形領域a6の描画パターンと、タイミングt7に対応した長方形領域a7の描画パターンを所定の期間だけ所定の回数だけ交互に光ビームとして基板に照射するように動作する。以下同様に、タイミングt7では長方形領域a7と長方形領域a8とを交互に、タイミングt8では長方形領域a8と長方形領域a9とを交互に、タイミングt9では長方形領域a9と長方形領域a10とを交互に、描画パターンの光ビームとして基板に照射するように動作する。そして、タイミングt11以降では図8に示す次のタイミングに対応した長方形領域の描画パターンに対応した光ビームを照射する。
図11は、図10の描画パターンを交互に光ビームとして基板に照射する際の走査方向の補正値の一例を示す図である。図12は、図11の補正値に対応して描画パターンが選択される様子を模式的に表した図である。図10のタイミングt6の長方形領域a6の描画パターンと長方形領域a7の描画パターンとが光ビームとして交互に基板に照射される場合、その走査方向の補正値の一例を示す。図11において、露光ステップの欄は、DMD25の露光ステップが各タイミング間で20回行なわれる場合の対応する露光ステップ番号を示す。既存補正方式の欄は、従来の補正方法における補正値の一例を示す。新規補正方式の欄は、本実施の形態に係る補正方法における補正値の一例を示す。ここで、タイミングt5の5番目の露光ステップの時点で、走行誤差が検出されたものと仮定する。従来の補正では、図11の既存補正方式の欄及び図12の模式図に示すように、次の6番目の露光ステップで走査方向の補正値が「1」(補正有)となり、描画データの座標が補正され、次のタイミングt7に対応した長方形領域a7の描画パターンが、タイミングt6の6番目以降の露光ステップで光ビームとして基板に照射されるようになる。
一方、この実施の形態に係るパターン形成方法では、図11の新規補正方式の欄及び図12の模式図に示すように、6番目の露光ステップで走査方向の補正値が「1」(補正有)となり、描画データの座標が補正され、次のタイミングt7に対応した長方形領域a7の描画パターンが、タイミングt6の6番目の露光ステップで光ビームとして基板に照射されるようになる。次の7番目の露光ステップで走査方向の補正値が「0」(補正無)となり、描画データの座標は元々のタイミングt6に対応した長方形領域a6の描画パターンとなり、タイミングt6の7番目の露光スナップで光ビームとして基板に照射されるようになる。これ以降の8〜11番目の露光ステップでは、補正値が「1」,「0」と交互の値となり、それに応じて描画データの座標は補正され、タイミングt7に対応した長方形領域a7の描画パターンと元々のタイミングt6に対応した長方形領域a6の描画パターンとが、それぞれ交互に光ビームとして基板に照射されるようになる。なお、図示していないが、次のタイミングt7では、最初の露光ステップからタイミングt7に対応した長方形領域a7の描画パターンと、次のタイミングt8に対応した長方形領域a8の描画パターンが6番目の露光ステップまで繰り返され、それ以降の露光ステップでは、タイミングt8に対応した長方形領域a8の描画パターンが光ビームとして基板に照射されるようになる。同じような動作が次のタイミングt8,t9でも実行され、タイミングt10以降は、次のタイミングに対応した長方形領域の描画パターンが光ビームとして基板に照射されるようになる。このように走行誤差の発生に応じて、描画パターンを即座に切り替えるのではなく、徐々に描画パターンを切り替えることによって、肉眼で確認可能なムラの発生を抑制することができる。
図13は、この実施の形態に係るパターン形成方法が実行する上述の走行誤差検出時に実行する描画座標算出処理の一例を示すフローチャートである。ステップS131では、走行誤差が検出されたか否かの判定を行い、検出されていない(no)場合は次のステップS134に進み、検出された(yes)場合はステップS132に進む。ステップS132では、図11に示すような事前に設定された補正値の「0」/「1」(切り替えパラメータ)に従い補正無/補正有の判定を行い、補正有(yes)の場合は次のステップS133に進み、補正無(no)の場合はステップS134に進む。ステップS133では、ステップS132の判定結果である補正有に従い、補正座標を出力する。なお、ステップS132における補正値の「0」/「1」は、切り替えパラメータとして、その切り替え回数及び切り替え間隔等に応じて事前に設定される。例えば、図11及び図12の場合は、切り替え回数として露光ステップで「3回の切り替え回数」、切り替え間隔として「1ステップ毎の切り替え間隔」、また、露光タイミングの切り替え回数で「4タイミングに渡っての切り替え回数」がそれぞれ設定されている。これらのパラメータを複数準備し、それをさらに走行誤差検出時に切り替えて、ランダム性を出すことによって、描画されたパターン内に肉眼で確認可能なムラの発生を効果的に防止することが可能となる。
ステップS134では、中心点座標決定部74が走行誤差検出回路49の検出結果に基づき、座標決定部75から出力される描画データのXY座標(中心座標)を決定する。ステップS133の処理にて座標補正が行なわれた場合は、その補正座標に基づいてXY座標(中心座標)が変化前と変化後の値に基づいて、所定回数及び所定間隔だけ切り替えるという処理が実行される。ステップS135では、座標決定部75が、中心点座標決定部74が補正したチャック10の中心点のXY座標から座標補正切替部76が切り替えた補正値(補正有/無)に基づき、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給する描画データのXY座標を決定する。ステップS136では、座標決定部75が決定したXY座標をアドレスとして描画データ用メモリ72に記憶する。ステップS137では、XY座標のアドレスに記憶された描画データに基づいて、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27を駆動する。
図14〜図17は、光ビームに係る基板の走査を説明する図である。図14〜図17は、8つの光ビーム照射装置20からの8本の光ビームにより、基板1のX方向の走査を4回行って、基板1全体を走査する例を示している。図14〜図17においては、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aが破線で示されている。各光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射された光ビームは、Y方向にバンド幅Wを有し、Xステージ5のX方向への移動によって、基板1を矢印で示す方向へ走査する。
図14は、1回目の走査を示し、X方向への1回目の走査により、図14に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われる。1回目の走査が終了すると、Yステージ7のY方向への移動により、基板1がY方向へバンド幅Wと同じ距離だけ移動される。
図15は、2回目の走査を示し、X方向への2回目の走査により、図15に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われる。2回目の走査が終了すると、Yステージ7のY方向への移動により、基板1がY方向へバンド幅Wと同じ距離だけ移動される。
図16は、3回目の走査を示し、X方向への3回目の走査により、図16に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われる。3回目の走査が終了すると、Yステージ7のY方向への移動により、基板1がY方向へバンド幅Wと同じ距離だけ移動される。
図17は、4回目の走査を示し、X方向への4回目の走査により、図17に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われ、基板1全体の走査が終了する。
複数の光ビーム照射装置20からの複数の光ビームにより基板1の走査を並行して行うことにより、基板1全体の走査に掛かる時間を短くすることができ、タクトタイムを短縮することができる。なお、図14〜図17では、基板1のX方向の走査を4回行って、基板1全体を走査する例を示したが、走査の回数はこれに限らず、基板1のX方向の走査を3回以下又は5回以上行って、基板1全体を走査してもよい。
以上説明した実施の形態によれば、Xステージ5の走行誤差を検出し、Xステージ5の走行誤差の検出結果に基づき、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給する描画データの座標を補正し、補正した座標の描画データを、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給することにより、Xステージ5に横揺れやヨーイング等の走行誤差が発生しても、パターンの描画を精度良く行うことができる。従って、基板1を保持するチャック10をXステージ5により移動して、光ビームによる基板1の走査を行う際に、Xステージ5の走行誤差による描画品質の低下を防止することができる。
さらに、以上説明した実施の形態によれば、レーザー測長システムを用いて、チャック10の位置を検出することにより、チャック10の位置を精度良く検出することができるので、Xステージ5の走行誤差を精度良く検出することができる。従って、描画データの座標の補正を正確に行うことができ、パターンの描画をさらに精度良く行なうことができる。
さらに、以上説明した実施の形態によれば、複数の光ビーム照射装置20からの複数の光ビームにより基板1を走査する際も、各光ビーム照射装置20からの光ビームにより描画されるパターンがXステージ5の走行誤差により互いにずれるのを防止することができるので、パターンの描画を精度良く行うことができる。そして、複数の光ビーム照射装置20からの複数の光ビームにより基板1の走査を並行して行うことにより、基板1全体の走査に掛かる時間を短くすることができ、タクトタイムを短縮することができる。
例えば、図18は、液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。薄膜形成工程(ステップS191)では、スパッタ法やプラズマ化学気相成長(CVD)法等により、基板上に液晶駆動用の透明電極となる導電体膜や絶縁体膜等の薄膜を形成する。レジスト塗布工程(ステップS192)では、ロール塗布法等によりフォトレジストを塗布して、薄膜形成工程(ステップS191)で形成した薄膜上にフォトレジスト膜を形成する。露光工程(ステップS193)では、露光装置を用いて、フォトレジスト膜にパターンを形成する。現像工程(ステップS194)では、シャワー現像法等により現像液をフォトレジスト膜上に供給して、フォトレジスト膜の不要部分を除去する。エッチング工程(ステップS195)では、ウエットエッチングにより、薄膜形成工程(ステップS191)で形成した薄膜の内、フォトレジスト膜でマスクされていない部分を除去する。剥離工程(ステップS196)では、エッチング工程(ステップS195)でのマスクの役目を終えたフォトレジスト膜を、剥離液によって剥離する。これらの各工程の前又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。これらの工程を数回繰り返して、基板上にTFTアレイが形成される。
また、図19は、液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。ブラックマトリクス形成工程(ステップS201)では、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、剥離等の処理により、基板上にブラックマトリクスを形成する。着色パターン形成工程(ステップS202)では、染色法や顔料分散法等により、基板上に着色パターンを形成する。この工程を、R、G、Bの着色パターンについて繰り返す。保護膜形成工程(ステップS203)では、着色パターンの上に保護膜を形成し、透明電極膜形成工程(ステップS204)では、保護膜の上に透明電極膜を形成する。これらの各工程の前、途中又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。
図18に示したTFT基板の製造工程では、露光工程(ステップS193)において、図19に示したカラーフィルタ基板の製造工程では、ブラックマトリクス形成工程(ステップS201)及び着色パターン形成工程(ステップS202)の露光処理において、本発明の露光装置又は露光方法を適用することができる。
上述の実施の形態では、紫外線硬化樹脂の塗布された基板としてTFT基板やカラーフィルタ基板を例に説明したが、これ以外に光硬化樹脂の塗布された基板上に、光ビームを空間的光変調器を用いて変調照射することによって光硬化樹脂に所定のパターンを描画するものに適用することが可能である。
なお、本明細書中において、基材とは、板状(通常基板と呼ばれるもの)やフィルム状のものを含む概念である。また、特定の波長の光によって重合や硬化などの化学反応を起こす樹脂とは、フォトレジストなどの紫外線硬化樹脂、スクリーン印刷等の製版に使用される樹脂、ホログラフィーの記録媒体用樹脂、ラピッドプロトタイピングの樹脂などを含むものである。
この実施の形態に係るパターン形成方法及び装置は、印刷(プリンタブル)技術によってフレキシブル基板などに、表示回路あるいは電子部品を作成するプリンタブルエレクトロニクス分野で使用される印刷技術によって基材(基板、フィルムなどの樹脂性のものを含む)に印刷用の版(マスク)をパターンニングする技術分野に応用可能である。また、画像データに応じて変調された光を感光層上に結像させて、該感光層を露光し、パッケージ基材を含むプリント配線基材分野あるいは半導体分野における高精細な永久パターン(保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターン)を効率よく形成するパターン形成装置にも応用可能である。このような印刷技術で作成される回路としては、例えば、電子ペーパ、電子看板、プリンタブルTFTなどがある。
この実施の形態に係るパターン形成方法は、特定の波長の光によって重合や硬化などの化学反応を起こす樹脂を用いた基材の表面改質の分野にも応用可能である。また、半導体のSi貫通電極(through−silicon via、TSV)のチップ聞の(リペア)配線などのパターンを形成する分野にも応用可能である。
さらに、これ以外にも、印刷の版を作成する装置、輪転機の版作成装置、リソグラフやプリポート等のステンシル印刷又は孔版印刷装置などにも応用可能である。スクリーン印刷等の製版装置、半導体装置のリペア方法及び装置、パッケージ基材を含むプリント配線基材製造装置、フラットパネルディスプレイやプリント基材などの微細な電極パターン、あるいは露光用マスクのパターン作成装置にも応用可能である。
基材には、ウエハ、プリント基材、フラットパネルディスプレイ、マスク、レチクルなど、さらには雑誌、新聞、本の複写に用いられる板型、これらをフィルム状にしたものなどが含まれる。
1…基板
10…チャック
11…ゲート
20…光ビーム照射装置
20a…ヘッド部
21…レーザー光源ユニット
22…光ファイバー
23…レンズ
24…ミラー
25…DMD(Digital Micromirror Device)
25a…ミラー
26…投影レンズ
27…DMD駆動回路
3…ベース
31,33…リニアスケール
32,34…エンコーダ
4…Xガイド
40…レーザー測長システム制御装置
41…レーザー光源
42,44…レーザー干渉計
43,45…バーミラー
46…ハーフミラー
49…走行誤差検出回路
47,48…ミラー
5…Xステージ
6…Yガイド
60…ステージ駆動回路
7…Yステージ
70…主制御装置
71…描画制御部
72…描画データ用メモリ
73…バンド幅設定部
74…中心点座標決定部
75…座標決定部
76…座標補正切替部
8…θステージ

Claims (8)

  1. 二方向に配列された複数のミラー群を描画データに基づいて駆動する空間的光変調器を用いて光ビームを変調し、樹脂膜の塗布された基材を保持するステージ手段を相対的に移動させながら前記光ビームを照射することによって前記基材の前記樹脂膜に前記描画データに基づいたパターンを形成するパターン形成方法であって、
    前記ステージ手段によって移動される前記基材の位置を検出し、
    検出された前記基材の位置に基づき前記ステージ手段の走行誤差を検出し、
    検出された走行誤差に基づき描画データの座標を補正し、
    補正後の座標に対応する描画データと補正前の座標に対応する描画データとを所定回数だけ交互に切り替えて光ビームを変調し、
    前記所定回数の切り替えが終了した後は、前記補正後の座標に対応する描画データに基づいて光ビームを変調することを特徴とするパターン形成方法。
  2. 請求項1に記載のパターン形成方法において、レーザー光を発生する光源手段と、前記基材と共に移動する箇所に取り付けられた反射手段と、前記光源手段からのレーザー光と前記反射手段により反射されたレーザー光との干渉を測定する干渉計手段とを含むレーザー測長システムを用いて前記基材の位置を検出し、
    前記ステージ手段の移動量を検出するためのエンコーダ手段に基づいて前記ステージ手段の移動位置を検出し、
    前記エンコーダ手段によって検出された前記ステージ手段の移動位置と前記レーザー測長システムによって検出された前記基材の位置とに基づいて前記走行誤差を検出することを特徴とするパターン形成方法。
  3. 請求項1又は2に記載のパターン形成方法において、前記描画データを切り替える際の切り替え回数及び切り替え間隔のいずれか一方をランダムにしたことを特徴とするパターン形成方法。
  4. 二方向に配列された複数のミラー群を描画データに基づいて駆動する空間的光変調器を用いて光ビームを変調し、樹脂膜の塗布された基材を保持するステージ手段を相対的に移動させながら前記光ビームを照射することによって前記基材の前記樹脂膜に前記描画データに基づいたパターンを形成するパターン形成装置であって、
    前記ステージ手段によって移動される前記基材の位置を検出する基材位置検出手段と、
    検出された前記基材の位置に基づき前記ステージ手段の走行誤差を検出する走行誤差検出手段と、
    検出された走行誤差に基づき描画データの座標を補正する座標補正手段と、
    補正後の座標に対応する描画データと補正前の座標に対応する描画データとを所定回数だけ交互に切り替えて光ビームを変調し、前記所定回数の切り替えが終了した後は、前記補正後の座標に対応する描画データに基づいて光ビームを変調する光ビーム照射手段と
    を備えたことを特徴とするパターン形成装置。
  5. 請求項4に記載のパターン形成装置において、前記基材位置検出手段は、レーザー光を発生する光源手段と、前記基材と共に移動する箇所に取り付けられた反射手段と、前記光源手段からのレーザー光と前記反射手段により反射されたレーザー光との干渉を測定する干渉計手段とを含むレーザー測長システムで構成され、
    前記走行誤差検出手段は、前記ステージ手段の移動量を検出するためのエンコーダ手段に基づいて前記ステージ手段の移動位置を検出し、検出された前記ステージ手段の移動位置と前記レーザー測長システムによって検出された前記基材の位置とに基づいて前記走行誤差を検出することを特徴とするパターン形成装置。
  6. 請求項4又は5に記載のパターン形成装置において、前記光ビーム照射手段は、前記描画データを切り替える際の切り替え回数及び切り替え間隔のいずれか一方をランダムにしたことを特徴とするパターン形成装置。
  7. 請求項1から3までのいずれか1に記載のパターン形成方法又は請求項4から6までのいずれか1に記載のパターン形成装置を用いて基材の露光を行うことを特徴とする露光装置。
  8. 請求項1から3までのいずれか1に記載のパターン形成方法又は請求項4から6までのいずれか1に記載のパターン形成装置を用いて、表示用パネルを製造することを特徴とする表示用パネル製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101682686B1 (ko) * 2015-09-24 2016-12-06 주식회사 리텍 고출력 uv led 광원의 펄스제어를 이용한 마스크리스 노광장치

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