JP5416867B2 - 露光装置、露光方法、及び表示用パネル基板の製造方法 - Google Patents

露光装置、露光方法、及び表示用パネル基板の製造方法 Download PDF

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本発明は、液晶ディスプレイ装置等の表示用パネル基板の製造において、フォトレジストが塗布された基板へ光ビームを照射し、光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光装置、露光方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に係り、特に複数のミラーを直交する二方向に配列した空間的光変調器を用い、各ミラーの角度を変更して基板へ照射する光ビームを変調する露光装置、露光方法、及びそれらを用いた表示用パネル基板の製造方法に関する。
表示用パネルとして用いられる液晶ディスプレイ装置のTFT(Thin Film Transistor)基板やカラーフィルタ基板、プラズマディスプレイパネル用基板、有機EL(Electroluminescence)表示パネル用基板等の製造は、露光装置を用いて、フォトリソグラフィー技術により基板上にパターンを形成して行われる。露光装置としては、従来、レンズ又は鏡を用いてマスクのパターンを基板上に投影するプロジェクション方式と、マスクと基板との間に微小な間隙(プロキシミティギャップ)を設けてマスクのパターンを基板へ転写するプロキシミティ方式とがあった。
近年、フォトレジストが塗布された基板へ光ビームを照射し、光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光装置が開発されている。光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを直接描画するため、高価なマスクが不要となる。また、描画データ及び走査のプログラムを変更することにより、様々な種類の表示用パネル基板に対応することができる。この様な露光装置として、例えば、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3に記載のものがある。
特開2003−332221号公報 特開2005−353927号公報 特開2007−219011号公報
光ビームにより基板にパターンを描画する際、光ビームの変調には、DMD(Digital Micromirror Device)が用いられる。DMDは、光ビームを反射する複数の微小なミラーを直交する二方向に配列して構成され、各ミラーの角度を変更することにより、基板へ照射する光ビームを変調する。DMDの駆動回路は、描画データに基づいて、各ミラーを駆動するための駆動信号をDMDへ出力する。
現在市販されているDMDには、DMD1個当たり数十万〜数百万個のミラーが設けられている。各ミラーの寸法は10〜15μm角程度であり、隣接するミラー間には1μm程度の隙間がある。DMDを光ビームによる基板の走査方向と平行に配置すると、各ミラーの配列方向(直交する二方向)が基板の走査方向と平行及び垂直になるので、隣接するミラー間の隙間と基板とが相対的に平行に移動し、この隙間に対応する箇所ではパターンの描画ができない。そのため、DMDは、特許文献1〜3に記載の様に、光ビームによる基板の走査方向に対して傾けて使用される。
DMDにより変調された光ビームは、光ビーム照射装置の照射光学系を含むヘッド部から、基板へ照射される。DMDの各ミラーに対応する各光ビーム照射領域は、ミラーの形状と同じ正方形であり、基板に描画されるパターンは、微小な正方形のドットを重ねたものとなる。DMDを用いてパターンの描画を高精細に行うためには、DMDの各ミラーの角度の切り換えを短い周期で行う必要があるが、ミラーの駆動周期を短くすると、露光量が低下するため、光ビームによる基板の走査速度を遅くする必要があり、露光時間が長くなるという問題がある。
本発明の課題は、露光量を低下させることなく、パターンの描画を高精細に行うことである。また、本発明の課題は、高品質な表示用パネル基板を高いスループットで製造することである。
本発明の露光装置は、フォトレジストが塗布された基板を支持するチャックと、複数のミラーを直交する二方向に配列した空間的光変調器、描画データに基づいて空間的光変調器を駆動する駆動回路、及び空間的光変調器により変調された光ビームを照射する照射光学系を含むヘッド部を有する光ビーム照射装置と、チャックと光ビーム照射装置とを相対的に移動する移動手段とを備え、移動手段によりチャックと光ビーム照射装置とを相対的に移動し、光ビーム照射装置からの光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光装置であって、光ビーム照射装置の空間的光変調器が、光ビームによる基板の走査方向に対して傾いて配置され、かつ、複数のミラーが、直交する二方向の内の走査方向に近い方向に、ミラーの数が異なる複数の区画に分割されて使用され、光ビーム照射装置の駆動回路が、光ビーム照射装置の空間的光変調器の各区画のミラーを、区画毎に異なる周期で駆動し、ミラーの数が多い区画の駆動周期が、ミラーの数が少ない区画の駆動周期より短いものである。
また、本発明の露光方法は、フォトレジストが塗布された基板をチャックで支持し、チャックと、複数のミラーを直交する二方向に配列した空間的光変調器、描画データに基づいて空間的光変調器を駆動する駆動回路、及び空間的光変調器により変調された光ビームを照射する照射光学系を含むヘッド部を有する光ビーム照射装置とを、相対的に移動し、光ビーム照射装置からの光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光方法であって、光ビーム照射装置の空間的光変調器を、光ビームによる基板の走査方向に対して傾けて配置し、かつ、空間的光変調器の複数のミラーを、直交する二方向の内の走査方向に近い方向に、ミラーの数が異なる複数の区画に分割して使用し、光ビーム照射装置の駆動回路により、光ビーム照射装置の空間的光変調器の各区画のミラーを、区画毎に異なる周期で駆動し、ミラーの数が多い区画の駆動周期を、ミラーの数が少ない区画の駆動周期より短くするものである。
複数のミラーを直交する二方向に配列した空間的光変調器を、光ビームによる基板の走査方向に対して傾けて配置するので、直交する二方向に配列された複数のミラーのいずれかが、隣接するミラー間の隙間に対応する箇所をカバーして、パターンの描画が隙間無く行われる。空間的光変調器の複数のミラーを、直交する二方向の内の走査方向に近い方向に、ミラーの数が異なる複数の区画に分割して使用し、光ビーム照射装置の駆動回路により、光ビーム照射装置の空間的光変調器の各区画のミラーを、区画毎に異なる周期で駆動するので、ミラーの駆動周期が短い区画では、パターンの描画が高精細に行われる。そして、ミラーの数が多い区画の駆動周期を、ミラーの数が少ない区画の駆動周期より短くするので、ミラーの駆動周期を短くしても、露光時間と露光回数とを掛けた露光量が低下しない。
さらに、本発明の露光装置は、光ビーム照射装置の駆動回路が、光ビーム照射装置の空間的光変調器の各区画のミラーを、区画毎にミラーの数に反比例する周期で駆動するものである。また、本発明の露光方法は、光ビーム照射装置の駆動回路により、光ビーム照射装置の空間的光変調器の各区画のミラーを、区画毎にミラーの数に反比例する周期で駆動するものである。光ビーム照射装置の駆動回路により、光ビーム照射装置の空間的光変調器の各区画のミラーを、区画毎にミラーの数に反比例する周期で駆動するので、走査速度が一定のとき、ミラーの数に反比例する露光時間とミラーの数に比例する露光回数とを掛けた露光量は、区画によらず一定となる。そして、ミラーの数が多い区画では、ミラーの駆動周期がミラーの数に反比例して短くなるので、パターンの描画が高精細に行われる。
さらに、本発明の露光装置は、光ビーム照射装置の駆動回路が、光ビーム照射装置の空間的光変調器の1つの区画のミラーを第1の周期で駆動し、その区画よりミラーの数が多い区画のミラーを第1の周期より短い第2の周期で駆動し、光ビーム照射装置の駆動回路により第1の周期で駆動されるミラーに対応して、基板に描画するパターンのエッジを含まない部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、光ビーム照射装置の駆動回路により第2の周期で駆動されるミラーに対応して、基板に描画するパターンのエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給する描画制御手段を備えたものである。
また、本発明の露光方法は、光ビーム照射装置の駆動回路により、光ビーム照射装置の空間的光変調器の1つの区画のミラーを第1の周期で駆動し、その区画よりミラーの数が多い区画のミラーを第1の周期より短い第2の周期で駆動し、光ビーム照射装置の駆動回路により第1の周期で駆動するミラーに対応して、基板に描画するパターンのエッジを含まない部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、光ビーム照射装置の駆動回路により第2の周期で駆動するミラーに対応して、基板に描画するパターンのエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給するものである。
光ビーム照射装置の空間的光変調器を、光ビームによる基板の走査方向に対して傾けて配置すると、基板に描画するパターンのエッジ(縁)では描画されるパターンが階段状に変化し、パターンのエッジが滑らかにならない。光ビーム照射装置の駆動回路により、光ビーム照射装置の空間的光変調器の1つの区画のミラーを第1の周期で駆動し、その区画よりミラーの数が多い区画のミラーを第1の周期より短い第2の周期で駆動する。そして、光ビーム照射装置の駆動回路により第1の周期で駆動するミラーに対応して、基板に描画するパターンのエッジを含まない部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、光ビーム照射装置の駆動回路により第2の周期で駆動するミラーに対応して、基板に描画するパターンのエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給するので、基板に描画するパターンのエッジを含む部分が、エッジを含まない部分よりも高精細に描画され、パターンのエッジが滑らかになる。
あるいは、本発明の露光装置は、光ビーム照射装置の駆動回路が、光ビーム照射装置の空間的光変調器の1つの区画のミラーを第1の周期で駆動し、その区画よりミラーの数が多い区画のミラーを第1の周期より短い第2の周期で駆動し、光ビーム照射装置の駆動回路により第1の周期で駆動されるミラーに対応して、基板に描画するパターンの走査方向に伸びるエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、光ビーム照射装置の駆動回路により第2の周期で駆動されるミラーに対応して、基板に描画するパターンの走査方向と直交する方向に伸びるエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給する描画制御手段を備えたものである。
また、本発明の露光方法は、光ビーム照射装置の駆動回路により、光ビーム照射装置の空間的光変調器の1つの区画のミラーを第1の周期で駆動し、その区画よりミラーの数が多い区画のミラーを第1の周期より短い第2の周期で駆動し、光ビーム照射装置の駆動回路により第1の周期で駆動するミラーに対応して、基板に描画するパターンの走査方向に伸びるエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、光ビーム照射装置の駆動回路により第2の周期で駆動するミラーに対応して、基板に描画するパターンの走査方向と直交する方向に伸びるエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給するものである。
基板に描画するパターンが、走査方向に平行な線で構成されたエッジ及び走査方向に垂直な線で構成されたエッジを有する場合、走査方向に垂直な線で構成されたエッジでは、走査方向に平行な線で構成されたエッジに比べ、パターンの階段状の変化がぎざぎざに目立って認識される。光ビーム照射装置の駆動回路により、光ビーム照射装置の空間的光変調器の1つの区画のミラーを第1の周期で駆動し、その区画よりミラーの数が多い区画のミラーを第1の周期より短い第2の周期で駆動する。そして、光ビーム照射装置の駆動回路により第1の周期で駆動するミラーに対応して、基板に描画するパターンの走査方向に伸びるエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、光ビーム照射装置の駆動回路により第2の周期で駆動するミラーに対応して、基板に描画するパターンの走査方向と直交する方向に伸びるエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給するので、基板に描画するパターンの走査方向と直交する方向に伸びるエッジを含む部分が、走査方向に伸びるエッジを含む部分よりも高精細に描画され、走査方向に垂直な線で構成されたエッジのぎざぎざが目立たなくなる。
本発明の表示用パネル基板の製造方法は、上記のいずれかの露光装置又は露光方法を用いて基板の露光を行うものである。上記の露光装置又は露光方法を用いることにより、露光量が低下することなく、パターンの描画が高精細に行われるので、高品質な表示用パネル基板が高いスループットで製造される。
本発明の露光装置及び露光方法によれば、光ビーム照射装置の空間的光変調器の複数のミラーを、直交する二方向の内の走査方向に近い方向に、ミラーの数が異なる複数の区画に分割して使用し、光ビーム照射装置の駆動回路により、光ビーム照射装置の空間的光変調器の各区画のミラーを、区画毎に異なる周期で駆動し、ミラーの数が多い区画の駆動周期を、ミラーの数が少ない区画の駆動周期より短くすることにより、露光量を低下させることなく、パターンの描画を高精細に行うことができる。
さらに、本発明の露光装置及び露光方法によれば、光ビーム照射装置の駆動回路により、光ビーム照射装置の空間的光変調器の各区画のミラーを、区画毎にミラーの数に反比例する周期で駆動することにより、露光量を一定にしながら、パターンの描画を高精細に行うことができる。
さらに、本発明の露光装置及び露光方法によれば、光ビーム照射装置の駆動回路により、光ビーム照射装置の空間的光変調器の1つの区画のミラーを第1の周期で駆動し、その区画よりミラーの数が多い区画のミラーを第1の周期より短い第2の周期で駆動し、光ビーム照射装置の駆動回路により第1の周期で駆動するミラーに対応して、基板に描画するパターンのエッジを含まない部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、光ビーム照射装置の駆動回路により第2の周期で駆動するミラーに対応して、基板に描画するパターンのエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給することにより、基板に描画するパターンのエッジを含む部分を、エッジを含まない部分よりも高精細に描画して、パターンのエッジを滑らかにすることができる。
あるいは、本発明の露光装置及び露光方法によれば、光ビーム照射装置の駆動回路により、光ビーム照射装置の空間的光変調器の1つの区画のミラーを第1の周期で駆動し、その区画よりミラーの数が多い区画のミラーを第1の周期より短い第2の周期で駆動し、光ビーム照射装置の駆動回路により第1の周期で駆動するミラーに対応して、基板に描画するパターンの走査方向に伸びるエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、光ビーム照射装置の駆動回路により第2の周期で駆動するミラーに対応して、基板に描画するパターンの走査方向と直交する方向に伸びるエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給することにより、基板に描画するパターンの走査方向と直交する方向に伸びるエッジを含む部分を、走査方向に伸びるエッジを含む部分よりも高精細に描画して、走査方向に垂直な線で構成されたエッジのぎざぎざを目立たなくすることができる。
本発明の表示用パネル基板の製造方法によれば、露光量を低下させることなく、パターンの描画を高精細に行うことができるので、高品質な表示用パネル基板を高いスループットで製造することができる。
本発明の一実施の形態による露光装置の概略構成を示す図である。 本発明の一実施の形態による露光装置の側面図である。 本発明の一実施の形態による露光装置の正面図である。 光ビーム照射装置の概略構成を示す図である。 レーザー測長系の動作を説明する図である。 DMDのミラー部の一例を示す図である。 描画制御部の概略構成を示す図である。 駆動信号の一例を示す図である。 描画データ全体の一例を示す図である。 描画データAの一例を示す図である。 描画データBの一例を示す図である。 描画データ全体の一例を示す図である。 描画データAの一例を示す図である。 描画データBの一例を示す図である。 光ビームによる基板の走査を説明する図である。 光ビームによる基板の走査を説明する図である。 光ビームによる基板の走査を説明する図である。 光ビームによる基板の走査を説明する図である。 液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。 液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。
図1は、本発明の一実施の形態による露光装置の概略構成を示す図である。また、図2は本発明の一実施の形態による露光装置の側面図、図3は本発明の一実施の形態による露光装置の正面図である。露光装置は、ベース3、Xガイド4、Xステージ5、Yガイド6、Yステージ7、θステージ8、チャック10、ゲート11、光ビーム照射装置20、リニアスケール31,33、エンコーダ32,34、レーザー測長系、レーザー測長系制御装置40、ステージ駆動回路60、及び主制御装置70を含んで構成されている。なお、図2及び図3では、レーザー測長系のレーザー光源41、レーザー測長系制御装置40、ステージ駆動回路60、及び主制御装置70が省略されている。露光装置は、これらの他に、基板1をチャック10へ搬入し、また基板1をチャック10から搬出する基板搬送ロボット、装置内の温度管理を行う温度制御ユニット等を備えている。
なお、以下に説明する実施の形態におけるXY方向は例示であって、X方向とY方向とを入れ替えてもよい。
図1及び図2において、チャック10は、基板1の受け渡しを行う受け渡し位置にある。受け渡し位置において、図示しない基板搬送ロボットにより基板1がチャック10へ搬入され、また図示しない基板搬送ロボットにより基板1がチャック10から搬出される。チャック10は、基板1の裏面を真空吸着して支持する。基板1の表面には、フォトレジストが塗布されている。
基板1の露光を行う露光位置の上空に、ベース3をまたいでゲート11が設けられている。ゲート11には、複数の光ビーム照射装置20が搭載されている。なお、本実施の形態は、8つの光ビーム照射装置20を用いた露光装置の例を示しているが、光ビーム照射装置の数はこれに限らず、本発明は1つ又は2つ以上の光ビーム照射装置を用いた露光装置に適用される。
図4は、光ビーム照射装置の概略構成を示す図である。光ビーム照射装置20は、光ファイバー22、レンズ23、ミラー24、DMD(Digital Micromirror Device)25、投影レンズ26、及びDMD駆動回路27を含んで構成されている。光ファイバー22は、レーザー光源ユニット21から発生された紫外光の光ビームを、光ビーム照射装置20内へ導入する。光ファイバー22から射出された光ビームは、レンズ23及びミラー24を介して、DMD25へ照射される。DMD25は、光ビームを反射する複数の微小なミラーを直交する二方向に配列して構成された空間的光変調器であり、各ミラーの角度を変更して光ビームを変調する。DMD25により変調された光ビームは、投影レンズ26を含むヘッド部20aから照射される。DMD駆動回路27は、主制御装置70から供給された描画データに基づいて、DMD25の各ミラーの角度を変更する。
図2及び図3において、チャック10は、θステージ8に搭載されており、θステージ8の下にはYステージ7及びXステージ5が設けられている。Xステージ5は、ベース3に設けられたXガイド4に搭載され、Xガイド4に沿ってX方向へ移動する。Yステージ7は、Xステージ5に設けられたYガイド6に搭載され、Yガイド6に沿ってY方向へ移動する。θステージ8は、Yステージ7に搭載され、θ方向へ回転する。Xステージ5、Yステージ7、及びθステージ8には、ボールねじ及びモータや、リニアモータ等の図示しない駆動機構が設けられており、各駆動機構は、図1のステージ駆動回路60により駆動される。
θステージ8のθ方向への回転により、チャック10に搭載された基板1は、直交する二辺がX方向及びY方向へ向く様に回転される。Xステージ5のX方向への移動により、チャック10は、受け渡し位置と露光位置との間を移動される。露光位置において、Xステージ5のX方向への移動により、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射された光ビームが、基板1をX方向へ走査する。また、Yステージ7のY方向への移動により、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射された光ビームによる基板1の走査領域が、Y方向へ移動される。図1において、主制御装置70は、ステージ駆動回路60を制御して、θステージ8のθ方向へ回転、Xステージ5のX方向への移動、及びYステージ7のY方向への移動を行う。
なお、本実施の形態では、Xステージ5によりチャック10をX方向へ移動することによって、光ビーム照射装置20からの光ビームによる基板1の走査を行っているが、光ビーム照射装置20を移動することにより、光ビーム照射装置20からの光ビームによる基板1の走査を行ってもよい。また、本実施の形態では、Yステージ7によりチャック10をY方向へ移動することによって、光ビーム照射装置20からの光ビームによる基板1の走査領域を変更しているが、光ビーム照射装置20を移動することにより、光ビーム照射装置20からの光ビームによる基板1の走査領域を変更してもよい。
図1及び図2において、ベース3には、X方向へ伸びるリニアスケール31が設置されている。リニアスケール31には、Xステージ5のX方向への移動量を検出するための目盛が付けられている。また、Xステージ5には、Y方向へ伸びるリニアスケール33が設置されている。リニアスケール33には、Yステージ7のY方向への移動量を検出するための目盛が付けられている。
図1及び図3において、Xステージ5の一側面には、リニアスケール31に対向して、エンコーダ32が取り付けられている。エンコーダ32は、リニアスケール31の目盛を検出して、パルス信号を主制御装置70へ出力する。また、図1及び図2において、Yステージ7の一側面には、リニアスケール33に対向して、エンコーダ34が取り付けられている。エンコーダ34は、リニアスケール33の目盛を検出して、パルス信号を主制御装置70へ出力する。主制御装置70は、エンコーダ32のパルス信号をカウントして、Xステージ5のX方向への移動量を検出し、エンコーダ34のパルス信号をカウントして、Yステージ7のY方向への移動量を検出する。
図5は、レーザー測長系の動作を説明する図である。なお、図5においては、図1に示したゲート11、及び光ビーム照射装置20が省略されている。レーザー測長系は、公知のレーザー干渉式の測長系であって、レーザー光源41、レーザー干渉計42,44、及びバーミラー43,45を含んで構成されている。バーミラー43は、チャック10のY方向へ伸びる一側面に取り付けられている。また、バーミラー45は、チャック10のX方向へ伸びる一側面に取り付けられている。
レーザー干渉計42は、レーザー光源41からのレーザー光をバーミラー43へ照射し、バーミラー43により反射されたレーザー光を受光して、レーザー光源41からのレーザー光とバーミラー43により反射されたレーザー光との干渉を測定する。この測定は、Y方向の2箇所で行う。レーザー測長系制御装置40は、主制御装置70の制御により、レーザー干渉計42の測定結果から、チャック10のX方向の位置及び回転を検出する。
一方、レーザー干渉計44は、レーザー光源41からのレーザー光をバーミラー45へ照射し、バーミラー45により反射されたレーザー光を受光して、レーザー光源41からのレーザー光とバーミラー45により反射されたレーザー光との干渉を測定する。レーザー測長系制御装置40は、主制御装置70の制御により、レーザー干渉計44の測定結果から、チャック10のY方向の位置を検出する。
以下、本発明の一実施の形態による露光方法について説明する。図6は、DMDのミラー部の一例を示す図である。光ビーム照射装置20のDMD25は、光ビーム照射装置20からの光ビームによる基板1の走査方向(X方向)に対して、所定の角度θだけ傾いて配置されている。DMD25のミラー部には、一例として、一辺が10〜15μmの正方形のミラーが、DMD25の長辺方向に1024個、DMD25の短辺方向に768個配列されている。各ミラー間には、例えば1μm程の隙間が設けられている。DMD25を、走査方向に対して傾けて配置すると、直交する二方向に配列された複数のミラーのいずれかが、隣接するミラー間の隙間に対応する箇所をカバーするので、パターンの描画を隙間無く行うことができる。
DMD25の直交する二方向に配列された複数のミラーは、直交する二方向の内の走査方向に近い方向に、ミラーの数が異なる複数の区画に分割されて使用される。本実施の形態では、DMD25のミラー部が、図6(a)に斜線を付した区画25aと、図6(b)に斜線を付した区画25bとに分割されている。一例として、区画25aには、ミラーが、走査方向と直交する方向に近い方向に1024個、走査方向に近い方向に256個配列され、区画25bには、ミラーが、走査方向と直交する方向に近い方向に1024個、走査方向に近い方向に512個配列されている。
なお、図6に示した例では、DMD25の複数のミラーをミラーの数が異なる2つの区画に分割して使用しているが、本発明はこれに限らず、DMD25の複数のミラーをミラーの数が異なる3つ以上の区画に分割して使用してもよい。
図4において、主制御装置70は、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ描画データを供給する描画制御部を有する。図7は、描画制御部の概略構成を示す図である。描画制御部71は、メモリ72,76、バンド幅設定部73、中心点座標決定部74、座標決定部75、及び描画データ作成部77を含んで構成されている。
メモリ76には、設計値マップが格納されている。設計値マップには、描画データがXY座標で示されている。描画データ作成部77は、メモリ76に格納された設計値マップから、光ビーム照射装置20のDMD25の複数のミラーの内、図6(a)に斜線を付した区画25aのミラーで描画する部分の描画データAと、図6(b)に斜線を付した区画25bのミラーで描画する部分の描画データBとを作成する。メモリ72は、描画データ作成部77が作成した描画データA,Bを、そのXY座標をアドレスとして記憶する。
バンド幅設定部73は、メモリ72から読み出す描画データのY座標の範囲を決定することにより、光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射される光ビームのY方向のバンド幅を設定する。
レーザー測長系制御装置40は、露光位置における基板1の露光を開始する前のチャック10のXY方向の位置を検出する。中心点座標決定部74は、レーザー測長系制御装置40が検出したチャック10のXY方向の位置から、基板1の露光を開始する前のチャック10の中心点のXY座標を決定する。図1において、光ビーム照射装置20からの光ビームにより基板1の走査を行う際、主制御装置70は、ステージ駆動回路60を制御して、Xステージ5によりチャック10をX方向へ移動させる。基板1の走査領域を移動する際、主制御装置70は、ステージ駆動回路60を制御して、Yステージ7によりチャック10をY方向へ移動させる。図7において、中心点座標決定部74は、エンコーダ32,34からのパルス信号をカウントして、Xステージ5のX方向への移動量及びYステージ7のY方向への移動量を検出し、チャック10の中心点のXY座標を決定する。
座標決定部75は、中心点座標決定部74が決定したチャック10の中心点のXY座標に基づき、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給する描画データのXY座標を決定する。メモリ72は、座標決定部75が決定したXY座標をアドレスとして入力し、入力したXY座標のアドレスに記憶された描画データを、各光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ出力する。
DMD駆動回路27は、メモリ72から供給された描画データに基づき、光ビーム照射装置20のDMD25の各ミラーを駆動する駆動信号を出力する。このとき、DMD駆動回路27は、駆動信号の周期を異ならせることにより、各区画のミラーを、区画毎にミラーの数に反比例する周期で駆動する。図8は、駆動信号の一例を示す図である。図8(a)は、図6(a)に斜線を付した区画25aのミラーの駆動信号を示す。また、図8(b)は、図6(b)に斜線を付した区画25bのミラーの駆動信号を示す。本例では、区画25bのミラーの数が、区画25aのミラーの数の2倍であるので、DMD駆動回路27は、区画25bのミラーの駆動信号の周期を、区画25aのミラーの駆動信号の周期の1/2とし、区画25bのミラーを区画25aのミラーの1/2の周期で駆動する。
DMD25の複数のミラーを、直交する二方向の内の走査方向に近い方向に、ミラーの数が異なる複数の区画25a,25bに分割して使用し、DMD駆動回路27により、DMD25の各区画のミラーを、区画毎に異なる周期で駆動するので、ミラーの駆動周期が短い区画25bでは、パターンの描画が高精細に行われる。そして、ミラーの数が多い区画25bの駆動周期を、ミラーの数が少ない区画25aの駆動周期より短くするので、ミラーの駆動周期を短くしても、露光時間と露光回数とを掛けた露光量が低下しない。
特に、DMD駆動回路27により、DMD25の各区画のミラーを、区画毎にミラーの数に反比例する周期で駆動するので、走査速度が一定のとき、ミラーの数に反比例する露光時間とミラーの数に比例する露光回数とを掛けた露光量は、区画によらず一定となる。そして、ミラーの数が多い区画25bでは、ミラーの駆動周期がミラーの数に反比例して短くなるので、パターンの描画が高精細に行われる。
図6に示す様に、DMD25を、光ビームによる基板1の走査方向に対して傾けて配置すると、基板1に描画するパターンのエッジ(縁)では描画されるパターンが階段状に変化し、パターンのエッジが滑らかにならない。そこで、本実施の形態では、基板1に描画するパターンのエッジを含まない部分を、区画25aのミラーで描画し、基板1に描画するパターンのエッジを含む部分を、区画25bのミラーで描画する。
図7において、描画制御部71の描画データ作成部77は、メモリ76に格納された設計値マップから、基板1に描画するパターンのエッジを含まない部分の描画データAと、基板1に描画するパターンのエッジを含む部分の描画データBとを作成する。メモリ72は、区画25aのミラーに対応して、基板1に描画するパターンのエッジを含まない部分の描画データAを、DMD駆動回路27へ供給し、区画25bのミラーに対応して、基板1に描画するパターンのエッジを含む部分の描画データBを、DMD駆動回路27へ供給する。図9〜図11は、描画データを、所定の面積の各露光領域2aに対応させて模擬的に図示したものであり、図中の灰色で示した部分が、パターンが露光される領域を示している。図9は描画データ全体の一例を示し、図10は描画データAの一例を示し、図11は描画データBの一例を示している。
DMD駆動回路27により長い周期で駆動するミラーに対応して、基板1に描画するパターンのエッジを含まない部分の描画データを、DMD駆動回路27へ供給し、DMD駆動回路27により短い周期で駆動するミラーに対応して、基板1に描画するパターンのエッジを含む部分の描画データを、DMD駆動回路27へ供給するので、基板1に描画するパターンのエッジを含む部分が、エッジを含まない部分よりも高精細に描画され、パターンのエッジが滑らかになる。
次に、本発明の他の実施の形態による露光方法について説明する。基板1に描画するパターンが、走査方向に平行な線で構成されたエッジ及び走査方向に垂直な線で構成されたエッジを有する場合、走査方向に垂直な線で構成されたエッジでは、走査方向に平行な線で構成されたエッジに比べ、パターンの階段状の変化がぎざぎざに目立って認識される。そこで、本実施の形態では、基板1に描画するパターンの走査方向へ伸びるエッジを含む部分を、区画25aのミラーで描画し、基板1に描画するパターンの走査方向と直交する方向に伸びるエッジを含む部分を、区画25bのミラーで描画する。
図7において、描画制御部71の描画データ作成部77は、メモリ76に格納された設計値マップから、基板1に描画するパターンの走査方向へ伸びるエッジを含む部分の描画データAと、基板1に描画するパターンの走査方向と直交する方向に伸びるエッジを含む部分の描画データBとを作成する。メモリ72は、区画25aのミラーに対応して、基板1に描画するパターンの走査方向へ伸びるエッジを含む部分の描画データAを、DMD駆動回路27へ供給し、区画25bのミラーに対応して、基板1に描画するパターンの走査方向と直交する方向に伸びるエッジを含む部分の描画データBを、DMD駆動回路27へ供給する。図12〜図14は、描画データを、所定の面積の各露光領域2aに対応させて模擬的に図示したものであり、図中の灰色で示した部分が、パターンが露光される領域を示している。図12は描画データ全体の一例を示し、図13は描画データAの一例を示し、図14は描画データBの一例を示している。
DMD駆動回路27により長い周期で駆動するミラーに対応して、基板1に描画するパターンの走査方向に伸びるエッジを含む部分の描画データを、DMD駆動回路27へ供給し、DMD駆動回路27により短い周期で駆動するミラーに対応して、基板1に描画するパターンの走査方向と直交する方向に伸びるエッジを含む部分の描画データを、DMD駆動回路27へ供給するので、基板1に描画するパターンの走査方向と直交する方向に伸びるエッジを含む部分が、走査方向に伸びるエッジを含む部分よりも高精細に描画され、走査方向に垂直な線で構成されたエッジのぎざぎざが目立たなくなる。
図15〜図18は、光ビームによる基板の走査を説明する図である。図15〜図18は、8つの光ビーム照射装置20からの8本の光ビームにより、基板1のX方向の走査を4回行って、基板1全体を走査する例を示している。図15〜図18においては、各光ビーム照射装置20のヘッド部20aが破線で示されている。各光ビーム照射装置20のヘッド部20aから照射された光ビームは、Y方向にバンド幅Wを有し、Xステージ5のX方向への移動によって、基板1を矢印で示す方向へ走査する。
図15は、1回目の走査を示し、X方向への1回目の走査により、図15に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われる。1回目の走査が終了すると、Yステージ7のY方向への移動により、基板1がY方向へバンド幅Wと同じ距離だけ移動される。図16は、2回目の走査を示し、X方向への2回目の走査により、図16に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われる。2回目の走査が終了すると、Yステージ7のY方向への移動により、基板1がY方向へバンド幅Wと同じ距離だけ移動される。図17は、3回目の走査を示し、X方向への3回目の走査により、図17に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われる。3回目の走査が終了すると、Yステージ7のY方向への移動により、基板1がY方向へバンド幅Wと同じ距離だけ移動される。図18は、4回目の走査を示し、X方向への4回目の走査により、図18に灰色で示す走査領域でパターンの描画が行われ、基板1全体の走査が終了する。
複数の光ビーム照射装置20からの複数の光ビームにより基板1の走査を並行して行うことにより、基板1全体の走査に掛かる時間を短くすることができ、タクトタイムを短縮することができる。
なお、図15〜図18では、基板1のX方向の走査を4回行って、基板1全体を走査する例を示したが、走査の回数はこれに限らず、基板1のX方向の走査を3回以下又は5回以上行って、基板1全体を走査してもよい。
以上説明した実施の形態によれば、光ビーム照射装置20のDMD25の複数のミラーを、直交する二方向の内の走査方向に近い方向に、ミラーの数が異なる複数の区画に分割して使用し、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27により、光ビーム照射装置20のDMD25の各区画のミラーを、区画毎に異なる周期で駆動し、ミラーの数が多い区画の駆動周期を、ミラーの数が少ない区画の駆動周期より短くすることにより、露光量を低下させることなく、パターンの描画を高精細に行うことができる。
さらに、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27により、光ビーム照射装置20のDMD25の各区画のミラーを、区画毎にミラーの数に反比例する周期で駆動することにより、露光量を一定にしながら、パターンの描画を高精細に行うことができる。
さらに、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27により、光ビーム照射装置20のDMD25の1つの区画のミラーを第1の周期で駆動し、その区画よりミラーの数が多い区画のミラーを第1の周期より短い第2の周期で駆動し、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27により第1の周期で駆動するミラーに対応して、基板1に描画するパターンのエッジを含まない部分の描画データを、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給し、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27により第2の周期で駆動するミラーに対応して、基板1に描画するパターンのエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給することにより、基板1に描画するパターンのエッジを含む部分を、エッジを含まない部分よりも高精細に描画して、パターンのエッジを滑らかにすることができる。
あるいは、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27により、光ビーム照射装置20のDMD25の1つの区画のミラーを第1の周期で駆動し、その区画よりミラーの数が多い区画のミラーを第1の周期より短い第2の周期で駆動し、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27により第1の周期で駆動するミラーに対応して、基板1に描画するパターンの走査方向に伸びるエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27へ供給し、光ビーム照射装置20のDMD駆動回路27により第2の周期で駆動するミラーに対応して、基板1に描画するパターンの走査方向と直交する方向に伸びるエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給することにより、基板1に描画するパターンの走査方向と直交する方向に伸びるエッジを含む部分を、走査方向に伸びるエッジを含む部分よりも高精細に描画して、走査方向に垂直な線で構成されたエッジのぎざぎざを目立たなくすることができる。
本発明の露光装置又は露光方法を用いて基板の露光を行うことにより、露光量を低下させることなく、パターンの描画を高精細に行うことができるので、高品質な表示用パネル基板を高いスループットで製造することができる。
例えば、図19は、液晶ディスプレイ装置のTFT基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。薄膜形成工程(ステップ101)では、スパッタ法やプラズマ化学気相成長(CVD)法等により、基板上に液晶駆動用の透明電極となる導電体膜や絶縁体膜等の薄膜を形成する。レジスト塗布工程(ステップ102)では、ロール塗布法等によりフォトレジストを塗布して、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜上にフォトレジスト膜を形成する。露光工程(ステップ103)では、露光装置を用いて、フォトレジスト膜にパターンを形成する。現像工程(ステップ104)では、シャワー現像法等により現像液をフォトレジスト膜上に供給して、フォトレジスト膜の不要部分を除去する。エッチング工程(ステップ105)では、ウエットエッチングにより、薄膜形成工程(ステップ101)で形成した薄膜の内、フォトレジスト膜でマスクされていない部分を除去する。剥離工程(ステップ106)では、エッチング工程(ステップ105)でのマスクの役目を終えたフォトレジスト膜を、剥離液によって剥離する。これらの各工程の前又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。これらの工程を数回繰り返して、基板上にTFTアレイが形成される。
また、図20は、液晶ディスプレイ装置のカラーフィルタ基板の製造工程の一例を示すフローチャートである。ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)では、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、剥離等の処理により、基板上にブラックマトリクスを形成する。着色パターン形成工程(ステップ202)では、染色法や顔料分散法等により、基板上に着色パターンを形成する。この工程を、R、G、Bの着色パターンについて繰り返す。保護膜形成工程(ステップ203)では、着色パターンの上に保護膜を形成し、透明電極膜形成工程(ステップ204)では、保護膜の上に透明電極膜を形成する。これらの各工程の前、途中又は後には、必要に応じて、基板の洗浄/乾燥工程が実施される。
図19に示したTFT基板の製造工程では、露光工程(ステップ103)において、図20に示したカラーフィルタ基板の製造工程では、ブラックマトリクス形成工程(ステップ201)及び着色パターン形成工程(ステップ202)の露光処理において、本発明の露光装置又は露光方法を適用することができる。
1 基板
3 ベース
4 Xガイド
5 Xステージ
6 Yガイド
7 Yステージ
8 θステージ
10 チャック
11 ゲート
20 光ビーム照射装置
20a ヘッド部
21 レーザー光源ユニット
22 光ファイバー
23 レンズ
24 ミラー
25 DMD(Digital Micromirror Device)
26 投影レンズ
27 DMD駆動回路
31,33 リニアスケール
32,34 エンコーダ
40 レーザー測長系制御装置
41 レーザー光源
42,44 レーザー干渉計
43,45 バーミラー
60 ステージ駆動回路
70 主制御装置
71 描画制御部
72,76 メモリ
73 バンド幅設定部
74 中心点座標決定部
75 座標決定部
77 描画データ作成部

Claims (10)

  1. フォトレジストが塗布された基板を支持するチャックと、
    複数のミラーを直交する二方向に配列した空間的光変調器、描画データに基づいて空間的光変調器を駆動する駆動回路、及び空間的光変調器により変調された光ビームを照射する照射光学系を含むヘッド部を有する光ビーム照射装置と、
    前記チャックと前記光ビーム照射装置とを相対的に移動する移動手段とを備え、
    前記移動手段により前記チャックと前記光ビーム照射装置とを相対的に移動し、前記光ビーム照射装置からの光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光装置であって、
    前記光ビーム照射装置の空間的光変調器は、光ビームによる基板の走査方向に対して傾いて配置され、かつ、複数のミラーが、直交する二方向の内の走査方向に近い方向に、ミラーの数が異なる複数の区画に分割されて使用され、
    前記光ビーム照射装置の駆動回路は、前記光ビーム照射装置の空間的光変調器の各区画のミラーを、区画毎に異なる周期で駆動し、ミラーの数が多い区画の駆動周期が、ミラーの数が少ない区画の駆動周期より短いことを特徴とする露光装置。
  2. 前記光ビーム照射装置の駆動回路は、前記光ビーム照射装置の空間的光変調器の各区画のミラーを、区画毎にミラーの数に反比例する周期で駆動することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記光ビーム照射装置の駆動回路は、前記光ビーム照射装置の空間的光変調器の1つの区画のミラーを第1の周期で駆動し、その区画よりミラーの数が多い区画のミラーを第1の周期より短い第2の周期で駆動し、
    前記光ビーム照射装置の駆動回路により第1の周期で駆動されるミラーに対応して、基板に描画するパターンのエッジを含まない部分の描画データを、前記光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、前記光ビーム照射装置の駆動回路により第2の周期で駆動されるミラーに対応して、基板に描画するパターンのエッジを含む部分の描画データを、前記光ビーム照射装置の駆動回路へ供給する描画制御手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記光ビーム照射装置の駆動回路は、前記光ビーム照射装置の空間的光変調器の1つの区画のミラーを第1の周期で駆動し、その区画よりミラーの数が多い区画のミラーを第1の周期より短い第2の周期で駆動し、
    前記光ビーム照射装置の駆動回路により第1の周期で駆動されるミラーに対応して、基板に描画するパターンの走査方向に伸びるエッジを含む部分の描画データを、前記光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、前記光ビーム照射装置の駆動回路により第2の周期で駆動されるミラーに対応して、基板に描画するパターンの走査方向と直交する方向に伸びるエッジを含む部分の描画データを、前記光ビーム照射装置の駆動回路へ供給する描画制御手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の露光装置。
  5. フォトレジストが塗布された基板をチャックで支持し、
    チャックと、複数のミラーを直交する二方向に配列した空間的光変調器、描画データに基づいて空間的光変調器を駆動する駆動回路、及び空間的光変調器により変調された光ビームを照射する照射光学系を含むヘッド部を有する光ビーム照射装置とを、相対的に移動し、
    光ビーム照射装置からの光ビームにより基板を走査して、基板にパターンを描画する露光方法であって、
    光ビーム照射装置の空間的光変調器を、光ビームによる基板の走査方向に対して傾けて配置し、かつ、空間的光変調器の複数のミラーを、直交する二方向の内の走査方向に近い方向に、ミラーの数が異なる複数の区画に分割して使用し、
    光ビーム照射装置の駆動回路により、光ビーム照射装置の空間的光変調器の各区画のミラーを、区画毎に異なる周期で駆動し、ミラーの数が多い区画の駆動周期を、ミラーの数が少ない区画の駆動周期より短くすることを特徴とする露光方法。
  6. 光ビーム照射装置の駆動回路により、光ビーム照射装置の空間的光変調器の各区画のミラーを、区画毎にミラーの数に反比例する周期で駆動することを特徴とする請求項5に記載の露光方法。
  7. 光ビーム照射装置の駆動回路により、光ビーム照射装置の空間的光変調器の1つの区画のミラーを第1の周期で駆動し、その区画よりミラーの数が多い区画のミラーを第1の周期より短い第2の周期で駆動し、
    光ビーム照射装置の駆動回路により第1の周期で駆動するミラーに対応して、基板に描画するパターンのエッジを含まない部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、
    光ビーム照射装置の駆動回路により第2の周期で駆動するミラーに対応して、基板に描画するパターンのエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の露光方法。
  8. 光ビーム照射装置の駆動回路により、光ビーム照射装置の空間的光変調器の1つの区画のミラーを第1の周期で駆動し、その区画よりミラーの数が多い区画のミラーを第1の周期より短い第2の周期で駆動し、
    光ビーム照射装置の駆動回路により第1の周期で駆動するミラーに対応して、基板に描画するパターンの走査方向に伸びるエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給し、
    光ビーム照射装置の駆動回路により第2の周期で駆動するミラーに対応して、基板に描画するパターンの走査方向と直交する方向に伸びるエッジを含む部分の描画データを、光ビーム照射装置の駆動回路へ供給することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の露光方法。
  9. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の露光装置を用いて基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
  10. 請求項5乃至請求項8のいずれか一項に記載の露光方法を用いて基板の露光を行うことを特徴とする表示用パネル基板の製造方法。
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